JP4441002B2 - 作業台車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は作業台車に係り、特に、通常状態で制動状態に保持されるとともに走行時にのみ制動を解除するようにした制動装置を設けてなる作業台車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、レール上を走行し、例えば、工事用の機械や材料等を運搬するための作業台車が多く用いられている。
【0003】
一般に、このような作業台車は、機械等を載置するための台車本体を有するとともに、この台車本体の前後端部に車軸に支持され、レール上に設置される車輪を有しており、さらに、この車輪の回転を停止させるための制動装置が設けられている。
【0004】
この制動装置は、従来は、通常の状態では、制動が解除された状態に保持されており、走行中に必要な場合に、台車本体に配設された制動レバーを作業員が操作することにより制動を行なう構造であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の制動装置においては、必要な時にのみ制動を行なう構造であるため、作業台車が停止中にこの作業台車に何らかの外力が加わったり、あるいは、傾斜のある場所で停止した場合に、作業台車が動き出してしまうことがあり、極めて危険であるという問題がある。
【0006】
そのため、出願人は、通常状態で制動状態に保持されるとともに走行時にのみ制動を解除するようにした制動装置を開発した。これにより、何も操作しない状態で、確実に制動されているので、作業台車が動き出してしまうことがなく、安全性を著しく高めることができるものである。
【0007】
しかし、近年、作業台車をエンジン等の動力装置を搭載したカート等に連結して移動できるようにすることが要望されており、このような場合に、通常状態で制動されている制動装置を搭載した作業台車を連結して走行させようとしても走行することができないという問題がある。そのため、走行時に制動装置を自動的に解除することができる作業台車が望まれている。
【0008】
本発明は前記した点に鑑みなされたもので、通常は制動状態に保持されるとともに、走行時において自動的に制動を解除することのできる作業台車を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明に記載の発明に係る作業台車は、レール上を走行する台車本体の車軸部分に、通常状態で制動状態に保持されるとともに作動アームの動作により制動を解除するようにした制動装置を配設してなる作業台車において、前記台車本体にカートや他の台車と連結するための連結シャフトを軸方向に移動自在に配設し、この連結シャフトの軸方向への移動により基準状態から前記台車本体の前後いずれの方向にも揺動動作される押動アームと、この押動アームの揺動動作が前記台車本体の前後いずれの方向であっても常に一定方向に揺動動作される駆動アームとから構成される揺動機構を配設し、前記駆動アームの揺動動作を前記制動装置の作動アームに伝達する伝達機構を配設しており、前記押動アームが前記基準状態から前記台車本体の前後いずれの方向に揺動動作されても前記駆動アームが常に一定方向に揺動動作されて、前記伝達機構を介して前記制動装置の作動アームを動作させて制動を解除させるようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明によれば、台車本体の連結シャフトにカートや他の台車を連結し、カート等により台車本体を走行させようとすると、連結シャフトが走行方向に引張られ、連結シャフトが台車本体に対して走行方向に移動される。これにより、揺動機構が揺動されて、制動装置の作動アームが動作され、走行時において自動的に制動を解除することができるようになっている。
【0011】
また、本発明によれば、連結シャフトの軸方向への移動により揺動動作される押動アームと、この押動アームの揺動動作により常に一定方向に揺動動作される駆動アームとから揺動機構を構成し、この駆動アームの揺動動作を伝達機構により、制動装置の作動アームに伝達するようにしており、押動アームがいずれの方向に揺動されたとしても、駆動アームを常に一定方向に揺動動作させるようにしているので、台車本体の走行方向がいずれであっても、台車本体の走行により確実に制動を解除することができるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1から図9を参照して説明する。
【0013】
図1から図6は本発明に係る作業台車の実施の一形態を示したもので、平面形状ほぼ四角形状を有する台車本体1の下面であって前後位置両側部には、それぞれ軸受2,2…が取付けられており、これら各軸受2には、この台車本体1の幅方向に延在する一対の車軸3の両端部が回転自在に支持されている。また、これら各車軸3の両端部には、図示しないレール幅に対応するようにそれぞれフランジ付の車輪4が取付けられており、この車輪4を前記レール上に設置することにより、レール上を走行できるようになされている。
【0014】
また、前記台車本体1の下面であって前後位置の中央部には、それぞれベアリング機構5が配設されており、このベアリング機構5は、図2に示すように、前記台車本体1の下面の前後位置中央部に一体形成された固定板6を有している。この固定板6には、外周面中央部に断面形状V字状を有する切欠き7が形成された一対のベアリングローラ8,8が偏心ボルト9を中心として回転自在に配設されており、これら各ベアリングローラ8は、前記偏心ボルト9による位置調整により、その回転中心位置を調整することができ、これにより、各ベアリングローラ8の間隙寸法を調整することができるようになっている。
【0015】
そして、これら各ベアリング機構5の間には、台車本体1の走行方向に延在し、両端部が前記台車本体1の前後部から突出される連結シャフト10が支持されており、この連結シャフト10の両端部には、エンジン等の動力装置を搭載したカートあるいは他の台車に連結するための連結板11が一体に形成されている。さらに、前記連結シャフト10の前記ベアリング機構5に対応する位置の両側面には、前記ベアリングローラ8の切欠き7に対応するように断面形状ほぼ逆V字状に突設された支持部12が形成されており、この支持部12がベアリングローラ8の切欠き7に係合することにより、前記連結シャフト10が軸方向に摺動自在に、かつ、落下しないように支持されるようになっている。
【0016】
また、前記台車本体1の前後位置ほぼ中央には、ストッパ受け板13がそれぞれ一体に形成されており、このストッパ受け板13には、ストッパ係止用孔14が穿設されている。前記連結シャフト10の両端部分であって前記ストッパ係止用孔14に対応する位置には、それぞれストッパ用長穴15が形成されており、これら各ストッパ用長穴15には、ストッパピン16がそれぞれ挿入されるようなっている。さらに、前記連結シャフト10の側面であって前記各支持部12の内側近傍には、ストッパ片17が突設されている。そして、前記各ストッパ用長穴15およびストッパ受け板13のストッパ係止用孔14にストッパピン16が挿入された状態では、前記連結シャフト10は移動することができず、台車本体1の進行方向のストッパピン16を外すことにより、連結シャフト10が他方のストッパピン16により規制されるストッパ用長穴15の範囲で移動できるようになっている。さらに、台車本体1が両方向に移動する場合には、両方のストッパピン16を外すことにより、連結シャフト10が前記ストッパ片17が前記固定板6の端面に当接する範囲で移動できるようになっている。
【0017】
さらに、前記連結シャフト10の軸方向ほぼ中央部側面には、図3に示すように、互いに対向する端面にほぼU字状の切欠き溝18を形成してなる一対の長穴形成板19が連結シャフト10の軸方向に位置調整自在に取付けられており、これら各長穴形成板19の切欠き溝18により長円状の駆動用長穴20が形成されるようになっている。
【0018】
また、図1、図4から図6に示すように、前記台車本体1の下面であって前後方向ほぼ中央部の一側には、揺動機構21が配設されており、この揺動機構21は、台車本体1の幅方向に延在する一対の枠体22を有している。この枠体22の長さ方向ほぼ中央部および前記台車本体1の一側端部には、前記各枠体22に跨がる中央支持板23および端部支持板24がそれぞれ配設されている。
【0019】
また、前記中央支持板23には、押動アーム25が支点26を中心として揺動自在に取付けられており、この押動アーム25の先端部は、前記連結シャフト10の駆動用長穴20に嵌挿されるようになされている。そして、前記連結シャフト10の軸方向への移動に伴って駆動用長穴20が移動することにより、押動アーム25が揺動動作されるようになっている。また、押動アーム25の前記支点26を挟んだ両端部分には、押動ローラ27a,27bがそれぞれ回転自在に取付けられている。
【0020】
前記端部支持板24には、基端部がほぼL字状に曲折された駆動アーム28がこの曲折部分の先端部の支点29を中心として揺動自在に取付けられており、この駆動アーム28は、前記押動アーム25に沿って連結シャフト10の近傍まで延在されている。前記駆動アーム28の中途部であって前記押動アーム25の各押動ローラ27a,27bに対応する位置には、前記各押動ローラ27a,27bに当接される押動板30,30が立設されており、さらに、前記駆動アーム28の押動アーム25側の側縁であって前記押動板30に対応する位置には、前記押動アーム25の上面側に係止され駆動アーム28の落下を防止するための係止片31が形成されている。
【0021】
そして、前記連結シャフト10の軸方向への移動に伴って駆動用長穴20が移動することにより、押動アーム25が揺動動作されるようになっている。この場合に、本実施形態においては、図4に示す基準状態から、押動アーム25の先端部が、図4において右方向に揺動した場合には、図5に示すように、基端部の押動ローラ27bにより駆動アーム28の押動板30が押動され、左方向に揺動した場合には、図6に示すように、先端部の押動ローラ27aにより駆動アーム28の押動板30が押動されることになり、これにより、押動アーム25がいずれに揺動された場合でも、常に、一定方向(本実施形態においては、左方向)に駆動アーム28を揺動することができるようになっている。
【0022】
また、前記中央支持板23には、この中央支持板23に対して立設されるワイヤ支持板32が一体に固着されており、前記駆動アーム28の中途部であって前記ワイヤ支持板32の近傍には、ワイヤ支持孔33が穿設されている。前記中央支持板23のワイヤ支持板32には、伝達機構としての内部にワイヤ34が収容されたワイヤケーブル35の一端部が固着されており、前記駆動アーム28のワイヤ支持孔33には、前記ワイヤ34の一端部が連結されている。前記ワイヤ34の他端部は、制動装置36に連結されるようになっている。
【0023】
この制動装置36は、本実施形態においては、前記押動アーム25側に位置する車軸3の一方の車輪4の近傍に配設されており、図7から図9に示すように、この制動装置36は、前記車軸3に一体に形成された制動用円板37を有している。また、前記台車本体1の枠体には、ほぼU字状の取付金具38が固着されており、この取付金具38には、下方に延在する支柱39が一体に固着されている。この支柱39の車軸3側には、ほぼコ字状に形成された支持枠40がその開放側の内側に前記制動用円板37が位置するように固着されており、この支持枠40の内側には、ほぼコ字状を有し前記制動用円板37の両面の一部を被覆するブレーキキャリパ41が支持軸42により取付けられている。
【0024】
また、ブレーキキャリパ41の一側には、円板状のカム板43が調整ボルト44によりこのブレーキキャリパ41に対して所定間隔を有するとともにこの調整ボルト44を中心として回転自在に取付けられており、このカム板43のブレーキキャリパ41に対向する面には、ほぼV形のカム面45が形成されている。また、前記ブレーキキャリパ41には、前記カム板43と制動用円板37とを連通する2つの貫通孔46,46が穿設されており、これら各貫通孔46には、一端部が前記カム板43のカム面45に当接されるカムピン47,47がそれぞれ摺動自在に嵌挿されている。さらに、前記カムピン47の他端部には、前記制動用円板37の一面に摺接する摩擦パッド48が固着されており、前記ブレーキキャリパ41の前記制動用円板37の他面に対向する面には、前記制動用円板37の他面に常に摺接する摩擦パッド48が取付けられている。そして、前記カム板43のカム面45の最も凹んだ位置に前記カムピン47が当接している状態で、前記カムピン47の摩擦パッド48が制動用円板37から離間して制動用円板37すなわち車軸3が回転できるようになっており、前記カム板43が回転して前記カムピン47がカム面45ににより制動用円板37の方向に押動されると、カムピン47の摩擦パッド48が制動用円板37を押圧して、各摩擦パッド48により車軸3の制動動作を行なうようになっている。
【0025】
また、前記取付金具38の前記台車本体1の内側部分には、ほぼL字状を有し、先端面が前記取付金具38に対して所定間隔を有するワイヤ保持板49が固着されており、前記取付金具38の前記台車本体1の外側部分には、端面がクランク状に曲折され前記取付金具38との間にばねを収容するためのばね保持枠50が一体に固着されている。
【0026】
前記カム板43には、先端部が前記取付金具38とワイヤ保持板49との間に位置する作動アーム51の基端部が前記カム板43と一体に取付られており、この作動アーム51を前記カム板43の回転中心を中心として揺動動作させることにより、前記カム板43を回転動作させるようになされている。
【0027】
前記ワイヤ保持板49には、一端部が前記ワイヤ支持板32に固着されたワイヤケーブル35の他端部が固着されており、ワイヤケーブル35に収容されたワイヤ34の他端部は、前記作動アーム51の先端部に連結されるようになされている。
【0028】
また、前記ばね保持枠50の図4において上側の端面には、第1ばね固定ボルト52がその端面を貫通するように装着されており、この第1ばね固定ボルト52の先端部には、環状のばね係止部53が形成されている。さらに、前記第1ばね固定ボルト52の基端部には、この第1ばね固定ボルト52の取付金具38側への抜け落ちを防止するためのナット54が螺合されている。前記第1ばね固定ボルト52のばね係止部53には、第1引張りばね55の一端部が連結されており、作動アーム51の先端部に形成されたほぼU字状のばね係止溝56には、第1引張りばね55の他端部が連結されている。
【0029】
そして、この第1引張りばね55の付勢力により、作動アーム51の先端部を取付金具38側に引張り、通常状態において、前記カム板43を制動位置に保持するようになっており、ワイヤ34の動作により、前記作動アーム51が揺動された場合に、カム板43を制動解除位置に保持するようになっている。
【0030】
さらに、前記ばね保持枠50の図4において下面側の支柱39の近傍には、ほぼト字状を有する揺動アーム57がその下端部を中心として揺動自在に配設されており、この揺動アーム57の中央突部には、連結アーム58の一端部が揺動自在に連結されている。また、前記作動アーム51の中途部には、連結用ピン59が突設されており、前記連結アーム58の他端部には、前記作動アーム51の連結用ピン59を受入れるとともに、作動アーム51が揺動動作する際にこの揺動動作を妨げないように連結用ピン59の逃げとして機能する長孔60が形成されている。また、前記ばね保持枠50の図4において下側の端面には、第2ばね固定ボルト61がその端面を貫通するように装着されており、この第2ばね固定ボルト61の先端部には、環状のばね係止部62が形成されている。さらに、前記第2ばね固定ボルト61の基端部には、この第2ばね固定ボルト61の取付金具38側への抜け落ちを防止するためのナット63が螺合されている。前記第2ばね固定ボルト61のばね係止部62には、第2引張りばね64の一端部が連結されており、揺動アーム57の中央部に形成されたばね係止孔65には、第2引張りばね64の他端部が連結されている。そして、この第2引張りばね64の付勢力により、揺動アーム57をばね保持枠50の端面側に引張るようになっている。
【0031】
また、前記揺動アーム57の先端部には、前記揺動アーム57の揺動動作を阻止する阻止アーム66の一端部が揺動自在に取付けられており、この阻止アーム66の先端部は、前記ばね保持枠50の上側端面部分に位置されるようになっている。さらに、前記前記ばね保持枠50の上側端面には、前記阻止アーム66の先端部に対応するように阻止解除用孔67が穿設されており、ばね保持枠50の前記阻止解除用孔67部分には、下方の基端部を中心として開閉自在に支持されるとともに、上端部が第1ばね固定ボルト52のナット54部分に位置するように構成された阻止板68が配設されている。この阻止板68の基端部には、開閉ばね69が配設されており、この開閉ばね69の付勢力により、前記阻止板68を常に開放方向に付勢するようになっている。
【0032】
また、前記阻止板68は、通常状態では、その上端部が前記第1ばね固定ボルト52のナット54とばね保持枠50の端面との間に挟持されて開閉ばね69の付勢力に抗して閉状態に保持されるようになされている。これにより、前記阻止アーム66の先端部が阻止板68に当接した状態に保持され、この状態では、揺動アーム57は、第2引張りばね64の付勢力に抗して最も支柱39側に揺動した状態に保持されている。そして、前記第1引張りばね55が破損した時には、ナット54とばね保持枠50との挟持力がなくなることから、阻止板68は、開閉ばね69の付勢力により開放されるようになっており、この阻止板68の開放により、第2引張りばね64の付勢力により、揺動アーム57が揺動して阻止アーム66が阻止解除用孔67から突出され、第2引張りばね64の付勢力により作動アーム51を付勢するようになっている。
【0033】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0034】
まず、通常の状態では、図1に示すように、連結シャフト10が移動されていないので、押動アーム25が揺動されておらず、駆動アーム28も揺動していない状態となっている。これにより、ワイヤ34も動作されていないので、制動装置36の作動アーム51も、第1引張りばね55の付勢力により、取付金具38側に付勢されて、カム板43が制動位置に保持されている。
【0035】
続いて、前記台車本体1の連結板11にカートや他の台車を連結し、台車本体1の走行方向側のストッパピン16を外しておく。そして、前記カート等により台車本体1を走行させようとすると、連結板11を介して連結シャフト10が走行方向に引張られ、連結シャフト10が台車本体1に対して走行方向に移動される。これに伴って、駆動用長穴20が移動して押動アーム25が揺動動作される。例えば、台車本体1の走行方向が図1において右方向であるとすると、押動アーム25は、右方向に揺動され、これにより、押動アーム25の基端部の押動ローラ27bが駆動アーム28の押動板30を左方向に押動し、駆動アーム28が左方向に揺動される。
【0036】
この場合に、本実施形態においては、押動アーム25の押動ローラ27bにより駆動アーム28を押動するようにしているので、駆動アーム28の押動板30に加わる負荷を軽減させることができ、少ない力で円滑に駆動アーム28を揺動させることができる。また、前記駆動アーム28の基端部をほぼL字状に曲折しこの曲折部分の先端部の支点29を中心として揺動させるようにしているので、駆動アーム28を直線状に形成して揺動させる場合に比較して、支点29とワイヤ支持孔33との距離を長くすることができ、その結果、ワイヤ支持孔33の移動軌跡をより直線的にすることができ、ワイヤ34の引張り動作を直線的に行なうことができる。さらに、押動アーム25の先端部を長穴形成板19の切欠き溝18により形成される駆動用長穴20に嵌挿するようにしているので、この切欠き溝18の摩耗等により押動アーム25との遊びが生じた場合でも、長穴形成板19の位置を調整することにより、押動アーム25との遊びを除去して、常に、適正な状態で押動アーム25を揺動動作させることができる。
【0037】
そして、前記駆動アーム28の揺動動作により、ワイヤ34が引張り動作され、作動アーム51が第1引張りばね55の付勢力に抗して揺動される。これにより、カム板43が、カム面45の最も凹んだ位置にカムピン47が当接するように回転され、カムピン47の摩擦パッド48が制動用円板37から離間して制動用円板37が回転できるようになり、制動が解除される。この状態で、車軸3が回転可能となり、台車本体1は、レール上を走行できるようになる。
【0038】
また、台車本体1が停止すると、前記連結シャフト10に対する引張り力がなくなるので、連結シャフト10がもとの位置に戻され、この戻り動作により、押動アーム25ももとの位置に戻される。そして、押動アーム25の戻り動作により、駆動アーム28に対する押動が解除されるので、駆動アーム28、ワイヤ34および作動アーム51がそれぞれ第1引張りばね55の付勢力により戻り動作される。この作動アーム51の戻り揺動動作により、カム板43が回転駆動され、カムピン47がカム面45により押動されて、カムピン47の摩擦パッド48が制動用円板37を押圧して、各摩擦パッド48により車軸3の制動動作が行なわれる。
【0039】
このように、本実施形態においては、台車本体1を走行させることにより、自動的に制動を解除することができるとともに、台車本体1を停止させることにより、自動的に制動を行なうことができるものである。
【0040】
また、台車本体1が逆方向(図において左方向)に走行する場合には、この走行方向側のストッパピン16を外した状態で、台車本体1を走行させると、連結シャフト10が台車本体1に対して走行方向に移動され、これに伴って、駆動用長穴20が移動して押動アーム25が左方向に揺動動作される。これにより、押動アーム25の先端部の押動ローラ27aが駆動アーム28の押動板30を左方向に押動し、駆動アーム28が同様に左方向に揺動されることになる。そして、前記一連の動作と同様に、制動を解除することができるものである。
【0041】
したがって、本実施形態においては、連結シャフト10の走行方向への移動により押動アーム25を介して駆動アーム28を揺動動作させることにより、ワイヤ34を介して制動装置36の作動アーム51を動作させて制動を解除するようにしているので、いずれの方向に走行する場合であっても、走行時において自動的に制動を解除することができる。そのため、通常状態で制動されている制動装置36を搭載した作業台車を連結して走行させる場合に、確実に走行させることができるとともに、停止時には、確実に制動させることができ、使い勝手がよく、作業台車を用いた作業効率を著しく高めることができる。
【0042】
なお、本発明は前記実施形態のものに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係る作業台車は、台車本体を走行させることにより、連結シャフトを移動させて揺動機構により制動装置の制動を解除するようにしたので、走行時において自動的に制動を解除することができ、使い勝手がよく、作業台車を用いた作業効率を著しく高めることができる。
【0044】
また、本発明は、押動アームにより常に一定方向に揺動動作される駆動アームにより制動の解除を行なうようにしているので、台車本体の走行方向がいずれであっても、台車本体の走行により確実に制動を解除することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る作業台車の実施の一形態を示す底面図
【図2】 図1のベアリング機構部分の側面図
【図3】 図1の連結シャフト部分の側面図
【図4】 図1の作業台車の揺動機構部分を示す拡大底面図
【図5】 図4の揺動機構の押動アームが右方向に揺動した状態を示す拡大底面図
【図6】 図4の揺動機構の押動アームが左方向に揺動した状態を示す拡大底面図
【図7】 本発明の作業台車に搭載される制動装置の実施の一形態を示す縦断面図
【図8】 図7の制動装置の底面図
【図9】 図8の制動装置の一部の拡大図
【符号の説明】
1 台車本体
3 車軸
5 ベアリング機構
8 ベアリングローラ
10 連結シャフト
21 揺動機構
25 押動アーム
27 押動ローラ
28 駆動アーム
34 ワイヤ
36 制動装置
37 制動用円板
41 ブレーキキャリパ
43 カム板
48 摩擦パッド
51 作動アーム
55 第1引張りばね
Claims (1)
- レール上を走行する台車本体の車軸部分に、通常状態で制動状態に保持されるとともに作動アームの動作により制動を解除するようにした制動装置を配設してなる作業台車において、前記台車本体にカートや他の台車と連結するための連結シャフトを軸方向に移動自在に配設し、この連結シャフトの軸方向への移動により基準状態から前記台車本体の前後いずれの方向にも揺動動作される押動アームと、この押動アームの揺動動作が前記台車本体の前後いずれの方向であっても常に一定方向に揺動動作される駆動アームとから構成される揺動機構を配設し、前記駆動アームの揺動動作を前記制動装置の作動アームに伝達する伝達機構を配設しており、前記押動アームが前記基準状態から前記台車本体の前後いずれの方向に揺動動作されても前記駆動アームが常に一定方向に揺動動作されて、前記伝達機構を介して前記制動装置の作動アームを動作させて制動を解除させるようにしたことを特徴とする作業台車。
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Cited By (1)
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