JP4439697B2 - 洗濯槽用防汚剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は洗濯機の洗濯槽用の防汚剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在多くの家庭やコインランドリー等で普及している全自動式の洗濯機は、洗濯槽に被洗濯物と洗剤を投入するたけで自動的に水が供給され、洗浄、すすぎ、脱水までを一槽で行うタイプが主流である。これらの全自動式洗濯機は、遠心脱水を行うように洗濯槽と水受け槽の二重構造となっている。洗濯槽の内壁面は被洗濯物との接触があるために汚れ成分の付着、蓄積は起こりにくいが、洗濯槽の外壁面は被洗濯物との接触がなく、又水の動きが少ないために汚れ成分が付着し易く、蓄積し易い。汚れ成分は、主に被洗濯物に由来する有機物の垢、油脂、鉱物油、土、糸くず等や、洗浄剤組成物中の成分と水に含まれているカルシウムやマグネシウムなどの金属多価イオンとが反応した水に不溶な塩類等である。この様な付着物にカビ、細菌類が生息するようになり、黒く汚れて悪臭を発生し、時には、これらが脱落して、洗濯物に再度付着するなどの問題を起こしている。
【0003】
このような洗濯槽の外壁面に付着、蓄積した汚れ、カビ等の汚染に対する専用の洗浄剤として、特開昭59−71399号公報には、次亜塩素酸ソーダ、水酸化ナトリウム、界面活性剤からなる石けんカス除去剤が記載されている。また、特開平1−213400号公報には、塩素化イソシアヌル酸、アルカリビルダー、ノニオン系界面活性剤からなる洗浄剤が記載されている。他に特開平11−236598号公報、特開平11−71597号公報、特開平9−53096号公報等に洗濯槽用洗浄剤組成物が記載されているが、いずれも、効果として不十分である。
【0004】
いったん蓄積した汚れを除去することは困難であることから、日常の洗濯において汚れの付着、蓄積を防止することが望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、日常の洗濯の繰り返しによる洗濯槽への汚れの付着、蓄積を防止する洗濯機の洗濯槽用の防汚剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第4級窒素含有ポリマー〔以下、(a)成分という〕及び水を含有する、洗濯機の洗濯槽用防汚剤組成物(以下、洗濯槽用防汚剤組成物という)に関する。
【0007】
また、本発明は、第4級窒素含有ポリマーを0.0001〜0.1重量%の濃度で含有する水性媒体を、洗濯機の洗濯槽に接触させる洗濯機の洗濯槽の防汚方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
<(a)成分>
(a)成分は、第4級窒素含有ポリマーであり、このポリマーとしては、下記一般式(1)で表される化合物を含む不飽和単量体を重合して得られるポリマーが好ましい。
【0009】
【化3】
【0010】
〔式中、R1、R2、R3は水素原子、水酸基又は炭素数1〜3のアルキル基であり、Xは炭素数1〜12のアルキレン基、−COOR7−、−CONHR7−、−OCOR7−、−R8−OCO−R7−から選ばれる基である。ここでR7、R8は炭素数1〜5のアルキレン基である。R4は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基又はR1R2C=C(R3)−X−である。R5、R6は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、Y-は陰イオン基、好ましくはハロゲンイオン、CH3SO4 -、CH3CH2SO4 -である。〕。
【0011】
一般式(1)で表される化合物の中でもアクリロイル(又はメタクリロイル)アミノアルキル(好ましくは炭素数1〜5)−N,N,N−トリアルキル(好ましくは炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、アクリロイル(又はメタクリロイル)オキシアルキル(好ましくは炭素数1〜5)−N,N,N−トリアルキル(好ましくは炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、N−(ω−アルケニル(好ましくは炭素数2〜10))−N,N,N−トリアルキル(好ましくは炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、N,N−ジ(ω−アルケニル(好ましくは炭素数2〜10))−N,N−ジアルキル(好ましくは炭素数1〜3)4級アンモニウム塩が好ましく、特にN,N−ジアリル−N,N−ジメチル第4級アンモニウム塩が良好である。
【0012】
本発明の(a)成分は、一般式(1)で表される化合物(以下、モノマーAという)を単独で重合させたものを使用することもできるが、該モノマーAと共重合可能な不飽和化合物(以下、モノマーBという)との共重合体を用いても良い。モノマーBとしては下記▲1▼〜▲5▼の化合物が好ましく、特に▲1▼及び/又は▲2▼の化合物が良好である。
▲1▼アクリル酸又はその塩、メタクリル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、無水マレイン酸又はその塩、スチレンスルホン酸塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩、アリルスルホン酸塩、ビニルスルホン酸塩、メタクリルスルホン酸塩、スルホプロピルメタクリレートから選ばれる化合物
▲2▼アクリル(又はメタクリル)アミド、N,N−ジメチルアクリル(又はメタクリル)アミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−2−ピロリドンから選ばれるアミド基含有化合物
▲3▼アクリル酸(又はメタクリル酸)アルキル(好ましくは炭素数1〜5)、アクリル酸(又はメタクリル酸)2−ヒドロキシエチル、アクリル酸(又はメタクリル酸)−N,N−ジメチルアミノアルキル(好ましくは炭素数1〜5)、酢酸ビニル、から選ばれるエステル基含有化合物
▲4▼エチレン、プロピレン、N−ブチレン、イソブチレン、N−ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、N−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、から選ばれるオレフィン系化合物。
▲5▼下記一般式(2)で表される化合物
【0013】
【化4】
【0014】
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5及びXは、一般式(1)のものと同じである。〕。
【0015】
本発明の(a)成分は、モノマーA及びモノマーBを、(モノマーA)/[(モノマーA)+(モノマーB)]=0.3〜1、好ましくは0.4〜1、特に好ましくは0.5〜0.95のモル比で重合して得られる重合体が好ましい。
【0016】
具体的には、(a)成分としては、特に、下記式(a1)で表される繰り返し単位を有するポリマー、あるいは下記式(a1)及び(a2)で表される繰り返し単位を有するポリマーが好ましい。
【0017】
【化5】
【0018】
〔式中、R11、R12は炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、R13は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、好ましくはメチル基である。X-は陰イオン基、好ましくはハロゲンイオン、CH3SO4 -、CH3CH2SO4 -であり、nは1又は2である。Aは−NH2、−OM、−OR14又は−NR15R16である。ここでMは陽イオンであり、R14は炭素数1〜24のアルキル基であり、R15、R16は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。〕。
【0019】
式(a1)の繰り返し単位のみで構成されるポリマーとしてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドが、また式(a1)の繰り返し単位及び式(a2)の繰り返し単位から構成されるポリマーとしてジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリル酸コポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリルアミドコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリルアミド−アクリル酸ターポリマー等が挙げられる。また、市販品として、マーコート100、マーコート280、マーコート295、マーコート550、マーコート3330(何れもカルゴン社製)、アデカカチオエースPD−50(旭電化工業社製)、SALCARE SC30、ユニセンスCP−102(センカ社製)等を用いても良い。
【0020】
本発明の(a)成分は通常のラジカル重合反応により得ることができる。重合方法としては、塊重合、溶液重合あるいは乳化重合などを用いることができる。また、重合開始剤としては2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、過酢酸、過安息香酸、過硫酸塩を使用することができる。
【0021】
本発明の(a)成分の重量平均分子量は1千〜4百万が好ましく、より好ましくは1万〜3百万、特に好ましくは5万〜2百万であり、この重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーでポリエチレングリコールを標準として求めることができる。
【0022】
本発明の洗濯槽用防汚剤組成物は、(a)成分を0.1〜30重量%含有し、より好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましくは0.5〜15重量%含有する。洗濯槽の防汚効果の点で0.1重量%以上であり、洗浄効果の点で30重量%以下である。
【0023】
<その他の成分>
(1)キレート剤
本発明の洗濯槽用防汚剤組成物は、キレート剤を0.05〜20重量%含有することが好ましく、0.1〜10重量%がより好ましい。洗濯機槽防汚効果の点で0.05重量%以上であり、洗浄効果の点で20重量%以下である。
【0024】
キレート剤としては、リン酸、ポリリン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ニトリロトリ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、ホスホン酸類、エチレングリコールビス(2-アミノエチルエーテル)テトラ酢酸、クエン酸、マレイン酸、ポリアクリル酸、イソアミレン−マレイン酸共重合体、珪酸、グルコン酸、フマル酸、ヒドロキシベンジルイミノジ酢酸、イミノジ酢酸等及びこれらの塩が挙げられる。
また、キレート剤は、活性低下防止効果の面から、(a)成分に対して0.5倍モル以上、特に0.5〜50倍モル、更には0.5〜20倍モル、更には1〜20倍モル配合されるのが好ましい。
【0025】
(2)界面活性剤
また、本発明の洗濯槽用防汚剤組成物は、界面活性剤を含有することもできる。界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
【0026】
非イオン界面活性剤としては下記(i)〜(iii)から選択される1種以上を使用できる。
(i)平均炭素数8〜20の直鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコール由来のアルキル基又は分岐アルコール由来のアルキル基又はアルケニル基を有し、平均1〜20モルのエチレンオキサイド(以下、EOという)を付加したポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル。
(ii)平均炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有し平均1〜15モルのEO及び平均1〜5モルのプロピレンオキサイド(以下、POという)を付加したポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル。この場合、EO及びPOの付加は、ランダム又はブロックのどちらでも良い。
(iii)次の一般式で表される多糖界面活性剤
R’−(OR'')xGy
〔式中、R’は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル基もしくはアルケニル基、又はアルキルフェニル基、R''は、炭素数2〜4のアルキレン基、Gは炭素数5又は6の還元糖に由来する残基、xは平均値0〜6の数、yは平均値1〜10の数を示す。〕。
【0027】
特に上記(i)及び(ii)、中でも(ii)から選ばれる非イオン界面活性剤を1〜30重量%含有することが襟袖汚れ等の油性汚れ洗浄性能の点で好ましい。また、非イオン界面活性剤全量中の(ii)の非イオン界面活性剤の比率は、10〜70重量%が安定性の点で好ましい。
【0028】
陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩(但し分岐鎖アルキル基を有するものを除く)、直鎖アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸又はその塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はそのエステルが挙げられる。特に炭素数が10〜20のアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、直鎖アルキル又はアルケニル硫酸塩、脂肪酸又はその塩が好ましい。
【0029】
陰イオン界面活性剤の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属、モノ、ジ、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられるが、特にアルカノールアミンを用いることで液安定性が向上する。また、陰イオン界面活性剤を酸形態で組成中に配合してもよく、別途添加したアルカリ剤(アルカノールアミン等)で中和してもよい。
【0030】
陽イオン界面活性剤としては、後述の陽イオン化合物以外のモノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩等が配合できる。
【0031】
両性界面活性剤としてはアミンオキサイド、アルキルカルボベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアミン型ベタイン、アルキルイミダゾリン型ベタイン等が配合できる。
【0032】
界面活性剤としては、非イオン界面活性剤が好ましく、本発明の洗濯槽用防汚剤組成物は、非イオン界面活性剤を1〜60重量%、更に5〜50重量%、特に10〜45重量%含有することが好ましい。洗浄性能の点で1重量%以上、組成物の溶解性の点で60重量%以下が好ましい。
【0033】
また、本発明の洗濯槽用防汚剤組成物中の全界面活性剤量は、1〜60重量%が好ましく、3〜55重量%がより好ましく、8〜50重量%が更に好ましく、15〜45重量%が特に好ましい。洗浄性能の点で1重量%以上が好ましく、溶解速度の点で60重量%以下が好ましい。
【0034】
(3)アルカリ剤
本発明の洗濯槽用防汚剤組成物を、洗浄性能や安定性の点で0.5〜30重量%、更に1〜25重量%、特に3〜20重量%含有することが好ましい。アルカリ剤としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等のアルカリ金属珪酸塩、等が挙げられる。
【0035】
本発明の洗濯槽用防汚剤組成物は、0.1重量%水溶液のpHが20℃で6〜11であることが好ましく、pH7〜11がより好ましく、pH7.5〜11が更に好ましく、pH10〜11が特に好ましい。pHはアルカリ剤により調整できる。
【0036】
(4)陽イオン化合物
本発明の洗濯槽用防汚剤組成物は、下記一般式(b1)〜(b3)で表される化合物を、0.01〜20重量%含有することが好ましく、0.1〜10重量%がより好ましく、0.5〜5重量%が更に好ましい。悪臭防止の点で0.01重量%以上であり、洗浄効果の点で20重量%以下である。
【0037】
【化6】
【0038】
〔式中、Rb1及びRb6は炭素数6〜18、好ましくは8〜16の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、より好ましくはアルキル基であり、Rb3、Rb4は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Xは芳香環又は−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−から選ばれるエステル基あるいはアミド基であり、Rb2はXがエステル基又はアミド基である場合には炭素数1〜6の水酸基で置換されていてもよいアルキレン基であり、Xが芳香環の場合には炭素数1〜6の水酸基で置換されていてもよいアルキレン基又は−(O−Rb11)k−である。Rb5は炭素数1〜3のアルキレン基である。ここでRb11はエチレン基もしくはプロピレン基、好ましくはエチレン基であり、kは平均1〜10、好ましくは平均1〜5の数である。Rb7〜Rb10はこれらの内1つ以上(好ましくは2つ)が炭素数8〜14、好ましくは8〜12のアルキル基であり、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。また、mは0又は1の数である。さらにY-は、陰イオン基であり、特にハロゲンイオン、硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル基で置換されていてもよい芳香族スルホン酸イオンが好ましい。〕。
【0039】
より好ましい化合物は、一般式(b1)又は(b3)の化合物であり、最も好ましくは下記の一般式の化合物を挙げることができる。
【0040】
【化7】
【0041】
(5)ハイドロトロープ剤
本発明の洗濯槽用防汚剤組成物は、ハイドロトロープ剤を0.5〜30重量%含有することが好ましく、1〜25重量%がより好ましく、5〜20重量%が更に好ましい。洗濯機槽防汚効果、ゲル化防止の点で0.5重量%以上であり、洗浄効果の点で30重量%以下である。
【0042】
ハイドロトロープ剤としては、エタノール等の一価アルコール類、エチレングリコール,プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニット等の多価アルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の高分子系の多価アルコール類、安息香酸塩等の芳香族カルボン酸類、トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩,キシレンスルホン酸塩、エチルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルベンゼンスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸類、セロソルブ類、尿素などを挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。これらの中でもエタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、安息香酸塩、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、エチルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。特に、平均分子量200〜5000のポリエチレングリコールとその他のハイドロトロープ剤との組み合わせが好ましい。
【0043】
(6)その他
本発明には、従来より洗剤に配合することが知られている任意成分を配合することができる。このような任意成分として、減粘剤や可溶化剤;相調整剤及び洗浄力の向上のためのポリオキシアルキレンベンジルエーテル、ポリオキシアルキレンフェニルエーテル;ポリビニルピロリドン等の色移り防止剤;アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等の酵素;塩化カルシウム、硫酸カルシウム、ギ酸、ホウ酸(ホウ素化合物)等の酵素安定化剤;チノパールCBS(チバスペシャリティケミカルス社製)、ホワイテックスSA(住友化学社製)等の蛍光染料;柔軟性付与を目的としたシリコーン;消泡剤としてのシリカ、シリコーン;ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤;そのほか青味付け剤;香料;抗菌防腐剤等が挙げられる。
【0044】
本発明の洗濯槽用防汚剤組成物は上記(a)成分と任意成分と残部の水を含有する。
【0045】
本発明の洗濯槽用防汚剤組成物は、洗濯時とは別に独立して用いることが好ましい態様であるが、利便性の点で、洗濯時に用いることが好ましい。この時、洗濯槽用防汚剤組成物を単独で用いても、他の洗浄剤等と併用して用いても良い。また、柔軟剤等の仕上げ剤と同時に用いても良い。
【0046】
本発明の洗濯槽の防汚方法は、第4級窒素含有ポリマーを含有する水性媒体を、洗濯機の洗濯槽に接触させることにより行われる。この場合、第4級窒素含有ポリマーは、水性媒体中に0.0001〜0.1重量%、好ましくは0.0002〜0.05重量%、より好ましくは0.0003〜0.05重量%の濃度で含有される。この濃度の水性媒体を用いる場合、洗濯槽と水性媒体の接触時間は0.5〜30分、更に1〜20分が好ましい。その際、水性媒体の温度は3〜60℃、更に5〜50℃が好ましい。また、水性媒体は20℃のpHが6〜11、更に7.5〜11のものを使用することが好ましい。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、洗濯機の洗濯槽への汚れの付着、蓄積を防止できる洗濯槽用防汚剤組成物が得られる。該組成物は、通常の洗濯工程で使用することができ、利便性も高い。
【0048】
【実施例】
実施例1〜5、比較例1
表1に示す液体の洗濯槽用防汚剤組成物を調製し、得られた組成物を用いて以下の方法で防汚効果と洗浄力の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0049】
〔防汚効果〕
ヘキサンで洗浄したステンレス板を、表1記載の組成物の0.1重量%水溶液(20℃、使用した水の硬度は4°DH)に浸漬し、次に20℃、硬度4°DHの水に浸漬し、更に乾燥させた。これを20回繰り返し処理した。その後、ステンレス板を20℃の下記人工汚垢液に漬け、乾燥させた。前記の浸漬、乾燥処理を行わないステンレス板を人工汚垢液に漬け、乾燥させたものを標準として、目視にて、以下の基準で判定した。
評価基準
○:標準より汚れていない
×:標準と同等、又は標準より汚れている。
【0050】
なお、前記人工汚垢液は、ラウリン酸0.44重量%、ミリスチン酸3.09重量%、ペンタデカン酸2.31重量%、パルミチン酸6.18重量%、ヘプタデカン酸0.44重量%、ステアリン酸1.57重量%、オレイン酸7.75重量%、トリオレイン酸13.06重量%、パルミチン酸n−ヘキサデシル2.18重量%、スクアレン6.53重量%、卵白レシチン液晶物1.94重量%、鹿沼赤土8.11重量%、カーボンブラック0.01重量%と、残余の4°DHの水(合計100重量%)を、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)を用いて、70℃に加熱混合し乳化した後に20℃まで冷却することにより得られる。
【0051】
【表1】
【0052】
・重合体1:塩化ジアリルジメチルアンモニウム化合物とアクリル酸の8:2(モル比)共重合体、重量平均分子量170万(Calgon製マーコート280)
・重合体2:塩化ジアリルジメチルアンモニウム化合物とアクリルアミドの3:7(モル比)共重合体、重量平均分子量500万(Calgon製マーコート550)
・重合体3:メタクリロイルアミノプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドを7/3のモル比でラジカル重合させたもの、重量平均分子量47万
・非イオン界面活性剤1:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均8モル付加させたもの
・非イオン界面活性剤2:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均12モル付加させたもの
・非イオン界面活性剤3:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均5モル、POを平均2モル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたもの
・非イオン界面活性剤4:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均8モル、POを平均2モルランダム付加させたもの
・陰イオン界面活性剤1:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(炭素数12/14の直鎖アルキル、エチレンオキシド平均付加モル数3、ナトリウム塩)
・陰イオン界面活性剤2:炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
・陰イオン界面活性剤3:ヤシ油脂肪酸
・酵素:デュラザイム16.0L(プロテアーゼ、ノボノルディスクバイオインダストリー株式会社製)
・蛍光染料:チノパールCBS−X(チバスペシャリティケミカルス社製)
Claims (6)
- 下記一般式(1)で表される化合物を含む不飽和単量体を重合して得られる第4級窒素含有ポリマー0.5〜15重量%、キレート剤0.05〜20重量%、界面活性剤1〜60重量%、アルカリ剤0.5〜30重量%、及び水を含有する、洗濯機の洗濯槽用防汚剤組成物。
- 更に下記一般式(b1)〜(b3)で表される化合物から選ばれる陽イオン化合物を0.01〜20重量%含有する、請求項1又は2記載の洗濯槽用防汚剤組成物。
- 0.1重量%水溶液のpHが20℃で7.5〜11である、請求項1〜3の何れか1項記載の洗濯槽用防汚剤組成物。
- 更にハイドロトロープ剤を0.5〜30重量%含有する、請求項1〜4の何れか1項記載の洗濯槽用防汚剤組成物。
- 請求項1〜5の何れか1項記載の洗濯槽用防汚剤組成物から調製され、前記第4級窒素含有ポリマーを0.0001〜0.1重量%の濃度で含有し、20℃のpHが7.5〜11である水性媒体を、洗濯機の洗濯槽に接触させる洗濯機の洗濯槽の防汚方法。
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JP2000252457A JP4439697B2 (ja) | 2000-08-23 | 2000-08-23 | 洗濯槽用防汚剤組成物 |
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