JP4439681B2 - 配線基板用検査板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種配線基板の検査ポイントに対応する複数の導体突起が、略同じ高さで検査面に立設されると共に、その導体突起が配線パターンに接続されて導通検査が行えるようにしてある配線基板用検査板(検査プローブ)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種配線基板のパターン配線の電気的接続状況を検査するための検査方法としては、配線基板の検査ポイントに対応して導体突起が立設した検査板を検査プローブとして使用し、検査ポイント間等の導通状態を計測する方法が実施されていた。その際、使用される検査板としては、配線基板の検査ポイントに対応して、スプリング付プローブピンやメッキで形成した導体突起が検査板上の検査面に立設され、その部分から検査板の端辺へ配線パターンにより配線されたものが存在した。
【0003】
上記のうち、メッキで導体突起を形成した検査板の方が、構造が簡単なため、配線基板の高密度化に対応し易いという利点がある。そして、メッキで導体突起を形成する方法としては、後の工程で除去可能な絶縁層に導電層を底面とする柱状凹部を形成し、その柱状凹部に銅等の金属を電解メッキして導体突起を形成した後、導体突起の周囲の絶縁層を除去する方法が知られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法では、柱状凹部が貫通孔でないため、メッキ液の拡散等の問題から柱状凹部の小径化には限界があり、外径100μm未満の導体突起を形成するのは困難であった。また、個々の柱状凹部のメッキ層の成長速度で導体突起の高さが決まるため、形成される導体突起の高さを均一に制御するのも容易ではなかった。更に、柱状凹部へのメッキのため電流密度が高められず、導体突起の形成速度も不十分であった。
【0005】
また、特開平7−260861号公報には、貫通孔の内壁及び基板面にメッキして、メッキスルホールとスルホールランドを形成し、当該スルホールランドを接続ポイントとして利用する検査板が開示されている。しかし、貫通孔のためメッキスルホール自体はかなり小径に形成できるものの、スルホールランドは外径100μmを越えるものになり、高密度化への対応に限界があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、高密度化への対応が好適に行え、導体突起を均一な高さで形成することができる配線基板用検査板の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明の製造方法は、配線基板の検査ポイントに対応する複数の導体突起が、略同じ高さで検査面に立設されると共に、その導体突起が配線パターンに接続されて導通検査が行えるようにしてある配線基板用検査板の製造方法において、
前記配線パターンを有する部分の略全面に無電解メッキを行って下地導電層を形成し、次いで前記配線パターンを有する部分の略全面に電解メッキにより導電保護層を形成し、次いで前記導体突起の立設位置を含む略全面に、前記導体突起を構成する金属のメッキ層を電解メッキにより形成した後、そのメッキ層の前記導体突起を形成する表面部分にマスク層を形成し、次いで、そのメッキ層のエッチングを行ってから、前記導電保護層の露出部分をエッチングした後、前記下地導電層を除去し、前記メッキ層のエッチングの直後、前記導電保護層の露出部分のエッチングの直後、又は前記下地導電層の除去の後に、前記マスク層の除去を行う導体突起の形成工程を有することを特徴とする。
【0012】
[作用効果]
本発明によると、メッキ層を形成する際、導体突起を形成する部分の高さが略等しくなるため、略均一な高さの導体突起を形成することができる。また、開口内でなく、略全面(全面を含む)にメッキ層を形成するため、電流密度を高めて短時間に所望厚さを有するメッキ層を形成することができ、全体の工程時間を短縮することができる。また、マスク後のメッキ層のエッチングにより導体突起を形成するため、従来より小径の導体突起を形成することができる。その結果、高密度化への対応が好適に行え、導体突起を均一な高さで形成することができる配線基板用検査板の製造方法を提供することができた。
【0013】
本発明によると、導電保護層を形成してあるため、メッキ層のエッチング時に配線パターンを保護することができ、配線パターンと導体突起を同一の金属で形成することができる。また、導電保護層に通電して電解メッキを行うことが可能になるため、メッキ速度を高めつつ、信頼性の高い導体突起を形成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、第1〜第4実施形態の順で説明する。
【0018】
〔第1実施形態〕
本発明の導体突起の形成工程は、図1(1)に示すような、基板21上に形成された配線パターン21上に、複数の導体突起24aを導電保護層11等を介して形成するものである。配線パターン21は導通検査のための回路配線として設けられ、検査対象となる配線基板の検査ポイントに対応する位置に立設される導体突起24aに電気的に接続される。
【0019】
基板21としては、導通検査のための配線パターン21を面状に形成できるものであればよく、従来から配線基板用の検査プローブに使用される基板21であれば何れのものでも使用可能である。例えばポリイミド、エポキシ等の樹脂をガラス繊維等で補強した基板など、配線基板に使用される各種基板が挙げられる。
【0020】
第1実施形態では、まず、配線パターン22を有する部分の略全面に導電保護層11を形成するに先立って、図1(2)に示すように、略全面に無電解メッキを行って下地導電層10を形成する。無電解メッキには、通常、銅、ニッケル、錫等のメッキ液が使用されるが、これらの金属は、配線パターン22を構成する金属と同一でも異なっていてもよい。無電解メッキのメッキ液は、各種金属に対応して周知であり、各種のものが市販されている。一般的には、液組成として、金属イオン源、アルカリ源、還元剤、キレート剤、安定剤などを含有する。なお、無電解メッキに先立って、パラジウム等のメッキ触媒を沈着させてもよい。なお、無電解メッキのみで導電保護層11を形成することも可能であり、また、下地導電層10をスパッタリングで形成することも可能である。
【0021】
次に、図1(3)に示すように、導電保護層11を略全面に形成すべく、下地導電層10の略全面に電解メッキを行って導電保護層11を形成する。その際、導電保護層11を構成する金属としては、導体突起を構成する金属のエッチング時に耐性を示す別の金属を使用するのが好ましく、例えば、金、銀、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、ロジウム、鉛−錫系はんだ合金、又はニッケル−金合金等が使用できる。
【0022】
上記の電解メッキは、周知の方法で行うことができるが、一般的には、図1(2)の基板をメッキ浴内に浸漬しながら、下地導電層10を陰極とし、メッキする金属の金属イオン補給源を陽極として、電気分解反応により陰極側に金属を析出させることにより行うことができる。
【0023】
第1実施形態では、導電保護層11を、スパッタ装置やEB装置により形成することも可能であり、その場合、図1(2)に示す下地導電層10の形成は不要になる。なお、導電保護層11としては、配線パターン22の金属と導体突起を構成する金属との接合力を高めるべく、金属多層膜として形成してもよい。その場合、配線パターンと導体突起がアルミ−金系では、下層としてチタン又はクロムが、上層としてタングステン、白金、銀、銅、ニッケルが好ましく、アルミ−銅系では、下層としてクロムが、上層としてニッケルが好ましい。
【0024】
次に、図2(4)に示すように、更にその導電保護層11の略全面に導体突起24aを構成する金属を電解メッキしてメッキ層24を形成する。当該金属としては、金、銅、はんだ合金、ニッケル、銀等が使用されるが、酸化しにくい金、銅、銀等が好ましい。電解メッキは、上記と同様の方法により行われるが、導電保護層11が陰極として利用される。具体的なメッキ層24の厚みとしては、導体突起24aの高さに応じて、例えば5〜100μmが例示される。このように電解メッキにより全面にメッキ層24を形成するため、メッキ層24の高さが導体突起形成部分で略等しくなり、略均一な高さの導体突起24aを迅速に形成することができる。
【0025】
次に、図2(5)に示すように、上記のメッキ層24の導体突起24aを形成する表面部分に、マスク層25を形成する。本実施形態では、スクリーン印刷により、散点状にマスク層25を印刷する例を示すが、感光性塗膜等を使用し、露光、現像してマスク形成を行ってもよい。マスク層25の個々の大きさ(面積又は外径等)は、導体突起24aの大きさに対応して決定され、例えば10〜1000μmの外径を有するものが例示される。このようにマスク層24が散点状に形成されるため、印刷等の簡易かつ安価な方法で、マスク層25を形成することができる。
【0026】
次に、図2(6)に示すように、メッキ層24のエッチングを行う。その際、エッチングによる浸食量が多過ぎると、形成される導体突起24aが小径化(アンダーカットの増大)して、後の工程に支障をきたす場合が生じ、逆に、浸食量が少な過ぎると、非パターン部にメッキ層24が残存して、短絡の原因となる場合が生じる。従って、上記のエッチングによる浸食の程度は、図2(6)に示す程度か、或いはこれより多少増減する範囲内が好ましい。
【0027】
エッチングの方法としては、メッキ層24及び導電保護層11を構成する各金属の種類に応じた、各種エッチング液を用いたエッチング方法が挙げられる。例えば、メッキ層24(即ち導体突起24a)が銅であり、導電保護層11が前述の金属(金属系レジストを含む)の場合、市販のアルカリエッチング液、過硫酸アンモニウム、過酸化水素/硫酸等が使用される。また、メッキ層24が金の場合、シアン系エッチング液や王水等が使用される。上記のエッチングによると、図2(6)に示すように、導電保護層11で被覆された配線パターン22、導体突起24a及びマスク層25がエッチングされずに残ることになる。
【0028】
次に、図3(7)に示すように、マスク層25の除去を行うが、これは化学的又は物理的な薬剤除去、剥離除去など、マスク層25の種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、スクリーン印刷により形成された感光性のインクである場合、アルカリ等の薬品にて除去される。
【0029】
次に、図3(8)に示すように、導電保護層11の浸食が可能なエッチングを行う。エッチングの方法としては、前記のエッチング工程とは異なるエッチング液を用いたエッチング方法が挙げられるが、塩化物エッチング液を用いると金属系レジスト及び銅の両者が浸食されるため、その他のエッチング液を用いるのが好ましい。具体的には、柱状金属体24aと下層の配線パターン22が銅であり、導電保護層11が前記の金属である場合、はんだ剥離用として市販されている、硝酸系、硫酸系、シアン系などの酸系のエッチング液等を用いるのが好ましい。これにより、図3(8)に示すように、導体突起24aと配線パターン22とに介在する導電保護層11のみを残存させることができる。また、配線パターン22のない部分には、下地導電層10のみが残存する。
【0030】
次に、図3(9)に示すように、非パターン部に残存する下地導電層10をソフトエッチングで除去するが、ソフトエッチングを行うのは、導体突起24aや、露出する配線パターン22を過度に浸食するのを防止するためである。ソフトエッチングの方法としては、下地導電層10を構成する金属に対するエッチング液を、低濃度で使用したり、また緩やかなエッチングの処理条件で使用したりする方法等が挙げられる。なお、ソフトエッチングの代わりに逆スパッタリング等で下地導電層10を除去することも可能である。
【0031】
即ち、第1実施形態では、少なくとも導電保護層11の浸食が可能なエッチングを行って、露出する導電保護層11を除去するものであるが、上述のように下地導電層10を有する場合には、導電保護層11と下地導電層10を順次エッチングして、露出する導電保護層11と下地導電層10とを除去する。これにより、配線パターン22間の短絡を確実に防止することができる。
【0032】
本発明により製造される配線基板用検査板は、例えば以下のようにして使用される。なお、図4(A)は、検査対象となる配線基板の一例を模式的に示す平面図であり、図4(B)は、配線基板用検査板の一例を模式的に示す平面図(配線基板との対応が理解し易いように裏側パターンを表側から表示した)である。
【0033】
配線基板用検査板は、図4に示すように、配線基板Bの検査ポイントP1〜P3等に対応する位置に、複数の導体突起24aが、略同じ高さで検査基板上に立設(同図では紙面の下側)されると共に、その導体突起24aが配線パターン22に接続されて導通検査が行えるようにしてある。具体的には、例えば配線基板BのパターンA1の導通を検査する場合、検査ポイントP1とP2の導通を検査すればよいが、検査ポイントP1とP2に、それぞれに対応する導体突起24aを接触させ、それらと配線パターン22を介して接続されたコネクター接続部C1,C2の導通を検査すればよい。逆に、パターンA1とパターンA2との短絡を検査する場合、検査ポイントP1とP3の導通を検査して絶縁状態であることを確認すればよいが、検査ポイントP1とP3に、それぞれに対応する導体突起24aを接触させ、それらと配線パターン22を介して接続されたコネクター接続部C1,C3の導通を検査すればよい。なお、導体突起24aを検査ポイントP1等に接触させる際、導電性のゴムシートを介在させて、接触をより確実に行うようにしてもよい。
【0034】
そして、検査は、検査装置本体とケーブル接続したコネクター10をコネクター接続部Cに接続した状態で行われる。なお、図4(A)に示す配線基板は、IC等の電子部品を表面実装するタイプの配線基板を、理解を容易にするため単純化したものであり、本発明によるとより複雑で高密度化した配線基板の検査を行うことができる。
【0035】
使用される配線基板用検査装置は、以上のような配線基板用検査板を検査プローブとして具備し、配線基板用検査板や配線基板をセットする検査部、及び検査板に電気的に接続されて検査信号の入出力や演算・制御、結果表示等を行う計測部などは、従来の配線基板用検査装置と同様のものが用いられる。例えば検査部では、検査板と配線基板との正確な位置合わせと確実な接触が不可欠であり、これらを実現するための構造が採用される。また、計測部では、コンピュータにより検査信号の入出力や演算・制御が行われ、その結果が表示される。
【0036】
〔第1実施形態の別実施形態〕
以下、第1実施形態の別実施形態について説明する。
【0037】
(1)前記の実施形態では、マスク層を印刷により形成する例を示したが、ドライフィルムレジスト等を用いてマスク層を形成してもよい。その場合、ドライフィルムレジストの熱圧着、露光、現像が行われる。また、マスク層の除去(剥離)には、メチレンクロライドや水酸化ナトリウム等が用いられる。
【0038】
(2)前記の実施形態では、マスク層の除去をメッキ層のエッチングの直後に行う例を示したが、マスク層の除去工程の順序はこれに限定されず、例えば、導電保護層のエッチング工程の直後、下地導電層のソフトエッチング工程の直後、あるいは、その他の層の積層後に行ってもよい。
【0039】
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態については、前記の第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0040】
第2実施形態では、図5(1)〜(2)に示すように、まず、配線パターン22の各々を被覆する導電保護層23を形成する。本実施形態では、第1実施形態と同様の金属を、配線パターン22を構成する金属を触媒とする無電解メッキにより、配線パターン22に析出させて導電保護層23を形成する例を示す。導電保護層23としては、例えば配線パターン22が銅等の場合、金、銀、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、ロジウム、鉛−錫系はんだ合金、又はニッケル−金合金等が使用できる。
【0041】
配線パターン22がアルミ製の場合、無電解メッキを行う際には、予め配線パターン22の表面処理、ジンケート処理を行うのが好ましい。表面処理は表面の有機物やアルミ酸化物等をプラズマ処理やリン酸系溶液で処理し、表面の汚染物質等を除去するものである。ジンケート処理は、アルミと亜鉛の置換処理であり、電極表面に無電解メッキを促進させる亜鉛結晶層を形成させるものである。
【0042】
無電解メッキの方法としては、金属等が溶解したメッキ液に、メッキする基板を浸漬し、所定温度で所定時間処理する方法等が挙げられる。その際、メッキ液組成としては、金属イオン源、アルカリ源、還元剤、及びキレート剤等を含むものが挙げられるが、これらは市販のものを使用することができる。
【0043】
なお、導電保護層23は、エッチング時に配線パターン22を保護しつつ、配線パターン22を短絡させないものであればよいため、配線パターン22全体を完全に被覆する必要はなく、逆に配線パターン22の形成されていない基板21の表面を部分的に被覆したものであってもよい。
【0044】
図5(3)〜図6(6)に示す工程は第1実施形態と同様であるが、第2実施形態では導電保護層23の露出部分を除去する工程が不要である。即ち、導電保護層23を含む略全面に導体突起24aを構成する金属のメッキ層24を形成した後、そのメッキ層24の前記導体突起24aを形成する表面部分にマスク層25を形成し、次いで、そのメッキ層24のエッチングを行ってからマスク層25を除去する。このように、メッキ層24をエッチングするだけで、配線パターン22の短絡が生じない状態とすることができる。
【0045】
〔第2実施形態の別実施形態〕
前記の実施形態では、導電保護層をメッキにより形成する例を示したが、導電性ペーストを配線パターンに塗布した後、硬化させることにより形成することも可能である。その場合、スクリーン印刷等を用いることができる。
【0046】
また、はんだを利用したソルダーコーティング等も可能である。例えば、錫−鉛系のはんだ合金を用いる場合、メッキ層(銅)のエッチング液としてアルカリエッチング液を用いれば、はんだが耐性を示すことができる。
【0047】
更に、スパッタリングによりクロム又はロジウムで導電保護層を形成することも可能である。その場合、配線パターン以外の部分をマスク材で覆うことにより、配線パターンのみを導電保護層で被覆するようにすればよい。
【0048】
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態については、前記の第1〜第2実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0049】
第3実施形態では、導電保護層を設けないため、図7(1)に示す配線パターン22を、導体突起24aを構成する金属のエッチング時に耐性を有し得る金属で形成する必要がある。従って、配線パターン22を構成する金属は、導体突起24aを構成する金属や、そのエッチング液との関係で決定される。例えば導体突起24aを構成する金属が銅等の場合、配線パターン22には、金、銀、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、ロジウム、鉛−錫系はんだ合金、又はニッケル−金合金等が使用できる。また、その逆も可能であるが、その他、各種の異種金属の組合せが適宜使用可能である。なお、配線パターン22の形成方法はいずれでもよく、例えば、エッチングレジストを使用する方法や、パターンメッキ用レジストを使用する方法等が挙げられる。
【0050】
図7(2)〜図8(5)に示す工程は第1実施形態と同様であるが、第3実施形態では導電保護層23を形成する工程や導電保護層23の露出部分を除去する工程が不要である。即ち、導体突起24aの形成工程は、配線パターン22を有する部分の略全面に、導体突起24aを構成する金属のメッキ層24を形成した後、そのメッキ層24の導体突起24aを形成する表面部分にマスク層25を形成し、次いで、そのメッキ層24のエッチングを行ってからマスク層25を除去するものである。なお、メッキ層24の形成は、無電解メッキ、又は無電解メッキと電解メッキとにより行うことができる。
【0051】
〔第4実施形態〕
先ず、図9(1)に示すような、導体突起24aを構成する金属と同時にエッチング可能で、基板21のほぼ全面に金属パネル層22aを形成したものを準備する。基板21としては、例えばガラス繊維とエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の各種反応硬化性樹脂とからなる基板を用いることができる。また、金属パネル層22aを構成する金属としては、通常、銅、ニッケル、錫等が使用され、好ましくは銅が使用される。金属パネル層22aはメッキや、接着剤もしくは熱圧着等による積層によって形成することができる。メッキを行う場合、無電解メッキや、無電解メッキと電解メッキとの組み合わせが採用できる。
【0052】
次いで、図9(2)に示すように、基板21のほぼ全面に設けた金属パネル層22aの表面に、その金属パネル層22aのエッチング時に耐性を有し、形成される配線パターン22と同一パターンの導電パターン層13を形成する。この工程は、ドライフィルム、感光性樹脂塗料、スクリーン印刷等を用いて所望パターンのメッキレジストを形成した後にメッキする方法や、全面に設けた金属層にドライフィルム、感光性樹脂塗料、スクリーン印刷等を用いて所望パターンのエッチングレジストを形成した後にエッチングする方法や、導電性塗料を用いたスクリーン印刷による印刷法や、所望のパターンでマスクした状態でスパッタリングする方法等により、行うことができる。
【0053】
但し、金属パネル層22aを感光性樹脂層で被覆した後、導電パターン層13を形成する部分をパターン露光・現像して除去し、その除去した部分に金属をメッキすることで導電パターン層13を形成する方法が、前述の理由より好ましい。本実施形態では、この方法について詳述する。
【0054】
感光性樹脂層とは光により光分解、光架橋、又は光重合を起こすような、低分子量及び/又は高分子量の成分を含む樹脂組成物を指す。被覆には、ドライフィルムをラミネートする方法や感光性樹脂組成物を塗布・硬化させる方法等が利用できる。ドライフィルム(フォトレジスト)は、有機溶剤現像タイプやアルカリ水溶液現像タイプが存在し、加熱圧着ロール等を有するドライフィルムラミネータ等を用いて、熱圧着(ラミネート)が行われる。感光性樹脂組成物の塗布は、各種コーターを用いて行うことができる。
【0055】
次いで、導電パターン層13を形成する部分をパターン露光・現像して除去してヌキパターンとする。パターン露光は、フォトマスク用フィルムを介在させつつ、又はフォトプロッター等による直接露光により、露光機を用いて通常、紫外線等により行われる。現像には、ドライフィルムの種類に応じた現像液等が使用され、例えば有機溶剤現像タイプに対してはトリクロロエタンやメチレンクロライド等、アルカリ水溶液現像タイプに対しては、炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウム等が使用される。
【0056】
更に、除去した部分に金属をメッキすることで導電パターン層13を形成することができる。当該メッキには、無電解メッキを用いることもできるが、下地となる金属パネル層22aに導通させて電解メッキを行うのが好ましく、これにより形成される配線パターン22との密着性をより高めることができる。メッキする金属としては、金属パネル層22a及びメッキ層24を構成する金属が銅である場合、金、銀、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、ロジウム、鉛−錫系はんだ合金、又はニッケル−金合金等が好適に使用される。電解メッキの方法としては、これらの金属等が溶解したメッキ液に、メッキする基板を浸漬し、金属パネル層22aを介して適宜導通を行いながら、所定温度で所定時間処理する方法等が挙げられる。その際、メッキ液としては、上記の金属に対応する市販のものを使用することができる。
【0057】
上記のようにして、配線パターン22をパターン形成するための導電パターン層13を形成することができる。また、導電パターン層13の厚みについては、エッチング時にパターン形成部分を保護(レジスト)できる厚さであればよく、10〜100μmが好ましい。
【0058】
次に、図9(3)に示すように、導電パターン層13を含む金属パネル層22aのほぼ全面に、金属パネル層22aと同時にエッチング可能な金属のメッキ層24を形成する。当該金属としては、通常、銅、ニッケル等が使用され、好ましくは金属パネル層22aと同じ金属、特に銅を用いるのが好ましい。メッキ層24の形成には、無電解メッキ、又は電解メッキが採用されるが、電解メッキを行うのが好ましい。
【0059】
次に、図9(4)に示すように、上記のメッキ層24の導体突起24aを形成する表面部分に、マスク層25を形成する。この工程は、第1実施形態等と同様である。
【0060】
次に、図10(5a),(5b)に示すように、金属パネル層22aとメッキ層24のエッチングを行う。なお、図10(5b)は、図10(5a)の一部断面斜視図を示すものである。エッチングの方法としては、金属パネル層22aとメッキ層24及び導電パターン層13を構成する各金属の種類に応じた、各種エッチング液を用いたエッチング方法が挙げられる。例えば、メッキ層24(即ち導体突起24a)が銅であり、導電パターン層13が、金、銀、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、ロジウム、鉛−錫系はんだ合金、又はニッケル−金合金等の場合、市販のアルカリエッチング液が使用される。上記のエッチングによると、図10(5a),(5b)に示すように、導電パターン層13が表面に形成された配線パターン22と、その上面の導体突起24a及びマスク層25がエッチングされずに残ることになる。次に、図10(6)に示すように、マスク層25の除去を行うが、これは第1実施形態と同様である。
【0061】
〔第4実施形態の別実施形態〕
(1)前記の実施形態では、エッチングにより、表面に導電パターン層を有する配線パターンと導体突起とを形成した後、当該導電パターン層を剥離せずに、その後の工程を行う例を示したが、配線パターンの表面に残存する導電パターン層を剥離してから、その後の工程を行ってもよい。その場合、剥離方法としては、配線パターンと導体突起とを浸食しにくいエッチング液を用いてソフトエッチングする方法や、スパッタエッチング等の物理的な方法により行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の導体突起の形成工程の一例を示す工程図(1)〜(3)
【図2】第1実施形態の導体突起の形成工程の一例を示す工程図(4)〜(6)
【図3】第1実施形態の導体突起の形成工程の一例を示す工程図(7)〜(9)
【図4】本発明で製造される配線基板用検査板の一例を配線基板と共に示す平面図であり、(A)は検査対象となる配線基板の一例を模式的に示す平面図、(B)は配線基板用検査板の一例を模式的に示す平面図
【図5】第2実施形態の導体突起の形成工程の一例を示す工程図(1)〜(3)
【図6】第2実施形態の導体突起の形成工程の一例を示す工程図(4)〜(6)
【図7】第3実施形態の導体突起の形成工程の一例を示す工程図(1)〜(3)
【図8】第3実施形態の導体突起の形成工程の一例を示す工程図(4)〜(6)
【図9】第4実施形態の導体突起の形成工程の一例を示す工程図(1)〜(4)
【図10】第4実施形態の導体突起の形成工程の一例を示す工程図(5a)〜(6)
【符号の説明】
11 導電保護層(全面被覆)
13 導電パターン層
21 基板
22 配線パターン
23 導電保護層(部分被覆)
24 メッキ層
24a 導体突起
25 マスク層
B 配線基板
P1〜3検査ポイント
Claims (1)
- 配線基板の検査ポイントに対応する複数の導体突起が、略同じ高さで検査面に立設されると共に、その導体突起が配線パターンに接続されて導通検査が行えるようにしてある配線基板用検査板の製造方法において、
前記配線パターンを有する部分の略全面に無電解メッキを行って下地導電層を形成し、次いで前記配線パターンを有する部分の略全面に電解メッキにより導電保護層を形成し、次いで前記導体突起の立設位置を含む略全面に、前記導体突起を構成する金属のメッキ層を電解メッキにより形成した後、そのメッキ層の前記導体突起を形成する表面部分にマスク層を形成し、次いで、そのメッキ層のエッチングを行ってから、前記導電保護層の露出部分をエッチングした後、前記下地導電層を除去し、前記メッキ層のエッチングの直後、前記導電保護層の露出部分のエッチングの直後、又は前記下地導電層の除去の後に、前記マスク層の除去を行う導体突起の形成工程を有することを特徴とする配線基板用検査板の製造方法。
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