JP4438923B2 - 有色微細粒子粉末及び該有色微細粒子粉末を含有する分散体並びに有色微細粒子粉末の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細であって、優れた透明性を有すると共に、高い着色力と鮮明な色相を有する有色微細粒子粉末を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、有機顔料は、塗料、樹脂、印刷インキ等の着色剤として用途に応じて使用されており、一般に、着色力が高く、透明であることが要求されている。
【0003】
しかしながら、有機顔料は、化学反応などでまず分子状態の顔料から20〜100nm程度の微細な一次粒子を形成した後、濾過、洗浄、乾燥工程を経て得られるが、微細な一次粒子を形成した状態の粒子は表面エネルギーが非常に高いため、凝集を起こしやすく、大きな表面エネルギーによって凝集体(二次粒子)を形成する。そして、この二次粒子化は、特に乾燥工程で著しく進行することが知られている。
【0004】
一方、微細化された有機顔料は、新たな機能を発現する可能性があり、顔料以外の用途、例えば、非線形光学材料等の機能材料としても展開することが期待されている。
【0005】
これまでに、機能性微粒子を分散させた分散液に超音波を印加して微粒子の凝集を抑制する技術(特許文献1)や有機化合物にレーザー光を照射することによって有機化合物の微粒子を製造する技術(特許文献2)が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−269432号公報
【特許文献2】
特開2001−113159号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
着色力が高く、優れた透明性と鮮明な色相を有する有色微細粒子粉末は、現在最も要求されているところであるが、未だ得られていない。即ち、前出各公開公報に記載の技術では、平均一次粒子径が50nm以下の十分に微細な粒子を得ることは困難である。
【0008】
そこで、本発明は、着色力が高く、優れた透明性と鮮明な色相を有する有色微細粒子粉末を提供することを技術的課題とする。
【0009】
【課題を解決する為の手段】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
【0010】
即ち、本発明は、下記処法によって調製した塗料を厚さ100μmのクリアベースフィルムに150μmの厚さで塗布して得られた塗膜について、自記光電分光光度計を用いて測定した380〜700nmの領域の光透過率が80%以上であり、平均一次粒子径が1〜50nmであることを特徴とする有色微細粒子粉末である(本発明1)。250mlのガラスビンに有色微細粒子粉末5gと塗料組成基材を下記割合で配合して3mmφガラスビーズ160gとともにペイントシェーカーで120分間混合分散し、塗料を作製する。
微細粒子粉末 9.9 重量部、
メラミン樹脂 19.8 重量部、
アルキッド樹脂 39.6 重量部、
キシレン 29.7 重量部、
ブタノール 1.0 重量部。
【0011】
また、本発明は、分散体の構成基材100重量部に対して5〜1,000重量部の本発明1の有色微細粒子粉末を含有することを特徴とする分散体である(本発明2)。
【0012】
また、本発明は、無機化合物粒子粉末と糊剤とを混合攪拌して無機化合物粒子粉末の粒子表面に糊剤を被覆させた後、有機顔料を添加し、混合攪拌して前記糊剤被覆無機化合物粒子の表面に有機顔料が付着している複合粒子粉末を得た後に、該複合粒子粉末中の無機化合物粒子又は無機化合粒子及び糊剤を溶解させて有機顔料を残存させることを特徴とする本発明1の有色微細粒子粉末の製造法である(本発明3)。
【0013】
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
【0014】
先ず、本発明に係る有色微細粒子粉末について述べる。
【0015】
本発明に係る有色微細粒子粉末の平均粒子径は200nm以下が好ましく、より好ましくは1〜150nm、更により好ましくは1〜100nm、最も好ましくは1〜50nmである。有色微細粒子粉末の平均粒子径が200nmを超える場合には、粒子サイズが大きくなるため着色力及び透明性が低下する。
【0016】
本発明に係る有色微細粒子粉末の平均一次粒子径は、好ましくは1〜50nmであり、より好ましくは1〜40nm、最も好ましくは1〜30nmである。
【0017】
なお、本発明における平均粒子径は、一次粒子がフロキュレートした状態(緩やかな凝集体)もしくは二次粒子を形成した状態の平均粒子径(平均二次粒子径)を示し、平均一次粒子径は、乾燥状態における一次粒子の平均粒子径を示す。
【0018】
本発明に係る有色微細粒子粉末の粒子形状は、不定形、球状、粒状、多面体状、針状、紡錘状、米粒状、フレーク状、鱗片状及び板状等のいずれの形状であってもよく、また、中空状であってもよい。
【0019】
本発明に係る有色微細粒子粉末のBET比表面積値は、30〜500m2/g以下が好ましく、より好ましくは40〜450m2/g、更により好ましくは45〜400m2/gである。BET比表面積値が30m2/g未満の場合には、粒子が粗大であり、着色力及び透明性が低下する。
【0020】
本発明に係る有色微細粒子粉末の着色力は、後述する評価方法により110%以上が好ましく、115%以上がより好ましく、最も好ましくは120%以上である。着色力が110%未満の場合には、従来の有機顔料と同程度の特性であり、高い着色力を有するとは言い難い。
【0021】
本発明に係る有色微細粒子粉末の光透過率は、後述する評価方法において、80%以上であり、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。80%未満の場合には、透明性が不十分である。
【0022】
次に、本発明に係る分散体について述べる。
【0023】
本発明に係る分散体は、水及び/又は水溶性有機溶剤を主な溶媒とする水系分散体と有機溶剤を主な溶媒とする溶剤系分散体のいずれをも含むものであり、本発明に係る微細粒子粉末を分散体構成基材100重量部に対して5〜1,000重量部、好ましくは10〜800重量部含有している。
【0024】
分散体構成基材としては、水、水溶性有機溶剤、有機溶剤等の溶剤と必要に応じて樹脂、消泡剤、体質顔料、乾燥促進剤、界面活性剤、硬化促進剤、助剤等が配合される。
【0025】
水系分散体用溶剤としては、水と水系塗料等に通常使用されているエチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のグリコールエーテル系溶剤、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプロピレン付加重合体、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール等のアルキレングリコール、グリセリン、2−ピロリドン等の水溶性有機溶剤とを混合して使用することができる。
【0026】
溶剤系分散体用溶剤としては、溶剤系塗料等に通常使用されている大豆油、トルエン、キシレン、シンナー、ブチルアセテート、メチルアセテート、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶剤、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶剤、ミネラルスピリット等の石油系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、脂肪族炭化水素等を用いることができる。
【0027】
水系分散体の樹脂としては、水系塗料や水性インクに通常使用されている水溶性アクリル樹脂、水溶性スチレン−マレイン酸樹脂、水溶性アルキッド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性ウレタンエマルジョン樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリエステル樹脂等を用いることができる。
【0028】
溶剤系分散体の樹脂としては、塗料や油性印刷インクに通常使用されているアクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ガムロジン、ライムロジン等のロジン系樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂等のロジン変性樹脂、石油樹脂等を用いることができる。
【0029】
本発明に係る分散体の透過率は、後述する評価方法において、60%以上であり、好ましくは65%以上、より好ましくは70%以上である。
【0030】
次に、本発明に係る微細粒子粉末の製造法について述べる。
【0031】
本発明における無機化合物粒子とは、例えば、酸又はアルカリに溶解する金属、合金、酸化物、水酸化物、炭酸塩及び窒化物等である。具体的には、金属としては金属鉄、酸化物としてはシリカ、マグネタイト、ヘマタイト、マグへマイト、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化物としてはゲータイト、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、炭酸塩としては、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、窒化物としては四窒化三珪素(Si3N4)等から選択すればよい。好ましくは酸化物、水酸化物、炭酸塩であり、より好ましくはシリカ、マグネタイト、酸化亜鉛、炭酸カルシウムである。
【0032】
本発明における無機化合物粒子の粒子形状は特に限定されるものではなく、球状、粒状、八面体状、六面体状、多面体状等の粒状粒子、針状、紡錘状、米粒状等の針状粒子及び板状、フレーク状、鱗片状等の板状粒子等を用いることができる。
【0033】
本発明における無機化合物粒子粉末の粒子サイズは、平均一次粒子径0.001〜1.0μmが好ましく、より好ましくは0.005〜0.75μm、最も好ましくは0.01〜0.75μmである。
【0034】
本発明における無機化合物粒子粉末のBET比表面積値は1〜250m2/g、好ましくは2〜200m2/gである。
【0035】
本発明における糊剤としては、無機化合物粒子の粒子表面へ有機顔料を付着できるものであれば何を用いてもよく、好ましくはアルコキシシラン、フルオロアルキルシラン、ポリシロキサン等の有機ケイ素化合物、シラン系、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系の各種カップリング剤、オリゴマー又は高分子化合物の一種又は二種以上である。無機化合物粒子の粒子表面への有機顔料の付着強度を考慮すれば、より好ましくはアルコキシシラン、フルオロアルキルシラン、ポリシロキサン等の有機ケイ素化合物、シラン系、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系の各種カップリング剤である。
【0036】
殊に、無機化合物粒子粉末としてシリカ微粒子を用いた場合には、糊剤としては、有機ケイ素化合物もしくはシラン系カップリング剤を用いることが好ましい。
【0037】
本発明における有機ケイ素化合物としては、化1で表わされるアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物、化2で表わされるポリシロキサン、化3で表わされる変成ポリシロキサン、化4で表わされる末端変成ポリシロキサン並びに化5で表されるフルオロアルキルシラン又はこれらの混合物を用いることができる。
【0038】
【化1】
【0039】
アルコキシシランとしては、具体的には、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0040】
無機化合物粒子の粒子表面への有機顔料の付着強度を考慮すると、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランから生成するオルガノシラン化合物がより好ましく、最も好ましくはメチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン及びフェニルトリエトキシシランから生成するオルガノシラン化合物である。
【0041】
【化2】
【0042】
【化3】
【0043】
【化4】
【0044】
無機化合物粒子の粒子表面への有機顔料の付着強度を考慮すると、メチルハイドロジェンシロキサン単位を有するポリシロキサン、ポリエーテル変成ポリシロキサン及び末端がカルボン酸で変成された末端カルボン酸変成ポリシロキサンが好ましい。
【0045】
フルオロアルキルシランとしては、具体的には、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルロデシルメチルジメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0046】
無機化合物粒子の粒子表面への有機顔料の付着強度を考慮すると、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシランから生成するフッ素含有オルガノシラン化合物が好ましく、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシランから生成するフッ素含有オルガノシラン化合物が最も好ましい。
【0047】
【化5】
【0048】
カップリング剤のうち、シラン系カップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0049】
チタネート系カップリング剤としては、イソプロピルトリステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスフェイト)チタネート、テトラ(2−2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスフェイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられる。
【0050】
アルミネート系カップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムジイソプロボキシモノエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート等が挙げられる。
【0051】
ジルコネート系カップリング剤としては、ジルコニウムテトラキスアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビスアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラキスエチルアセトアセテート、ジルコニウムトリブトキシモノエチルアセトアセテート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート等が挙げられる。
【0052】
オリゴマーとしては、分子量300以上、10,000未満のものが好ましく、高分子化合物としては、分子量10,000以上、100,000程度のものが好ましい。無機化合物粒子への均一な被覆処理を考慮すれば、液状、もしくは、水又は各種溶剤に可溶なオリゴマー又は高分子化合物が好ましい。
【0053】
本発明における有機顔料としては、一般に塗料及び樹脂組成物の着色剤として用いられている赤色系有機顔料、青色系有機顔料、黄色系有機顔料、緑色系有機顔料、橙色系有機顔料、褐色系有機顔料紫色系有機顔料及び黒色系有機顔料等の各種有機顔料を使用することができる。
【0054】
各種有機顔料の中で、赤色系有機顔料としては、キナクリドンレッド等のキナクリドン顔料、パーマネントレッド等のアゾ系顔料、縮合アゾレッド等の縮合アゾ顔料及びジケトピロロピロール、ペリレンレッド等の縮合多環系顔料を用いることができる。青色系有機顔料としては、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー等のフタロシアニン系顔料及びアルカリブルーを用いることができる。黄色系有機顔料としては、ハンザエロー等のモノアゾ系顔料、ベンジジンエロー、パーマネントエロー等のジスアゾ系顔料、縮合アゾイエロー等の縮合アゾ顔料及びイソインドリノンイエロー、イソインドリンイエロー等の縮合多環系顔料を用いることができる。緑色系顔料としては、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料を用いることができる。黒色系有機顔料としてはアニリンブラック、ペリレンブラック等を用いることができる。
【0055】
無機化合物粒子粉末の粒子表面への糊剤による被覆は、無機化合物粒子粉末と糊剤又は糊剤の溶液とを機械的に混合攪拌したり、無機化合物粒子粉末に糊剤の溶液又は糊剤を噴霧しながら機械的に混合攪拌すればよい。添加した糊剤は、ほぼ全量が無機化合物粒子粉末の粒子表面に被覆される。
【0056】
なお、糊剤としてアルコキシシラン又はフルオロアルキルシランを用いた場合、被覆されたアルコキシシラン又はフルオロアルキルシランは、その一部が被覆工程を経ることによって生成する、アルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はフルオロアルキルシランから生成するフッ素含有オルガノシラン化合物として被覆されていてもよい。この場合においてもその後の有機顔料の付着に影響することはない。
【0057】
糊剤を均一に無機化合物粒子粉末の粒子表面に被覆するためには、無機化合物粒子粉末の凝集をあらかじめ粉砕機を用いて解きほぐしておくことが好ましい。
【0058】
無機化合物粒子粉末と糊剤との混合攪拌、有機顔料と粒子表面に糊剤が被覆されている無機化合物粒子粉末との混合攪拌をするための機器としては、粉体層にせん断力を加えることのできる装置が好ましく、殊に、せん断、へらなで及び圧縮が同時に行える装置、例えば、ホイール型混練機、ボール型混練機、ブレード型混練機、ロール型混練機を用いることができ、ホイール型混練機がより効果的に使用できる。
【0059】
前記ホイール型混練機としては、エッジランナー(「ミックスマラー」、「シンプソンミル」、「サンドミル」と同義語である)、マルチマル、ストッツミル、ウエットパンミル、コナーミル、リングマラー等があり、好ましくはエッジランナー、マルチマル、ストッツミル、ウエットパンミル、リングマラーであり、より好ましくはエッジランナーである。前記ボール型混練機としては、振動ミル等がある。前記ブレード型混練機としては、ヘンシェルミキサー、プラネタリーミキサー、ナウターミキサー等がある。前記ロール型混練機としては、エクストルーダー等がある。
【0060】
無機化合物粒子粉末と糊剤との混合攪拌時における条件は、無機化合物粒子粉末の粒子表面に糊剤ができるだけ均一に被覆されるように、線荷重は19.6〜1,960N/cm(2〜200Kg/cm)、好ましくは98〜1,470N/cm(10〜150Kg/cm)、より好ましくは147〜980N/cm(15〜100Kg/cm)、処理時間は5分〜24時間、好ましくは10分〜20時間の範囲で処理条件を適宜調整すればよい。なお、撹拌速度は2〜2000rpm、好ましくは5〜1000rpm、より好ましくは10〜800rpmの範囲で処理条件を適宜調整すればよい。
【0061】
糊剤の添加量は、無機化合物粒子粉末100重量部に対して0.15〜45重量部が好ましい。0.15〜45重量部の添加量により、無機化合物粒子粉末100重量部に対して有機顔料を1〜500重量部付着させることができる。
【0062】
無機化合物粒子粉末の粒子表面に糊剤を被覆した後、有機顔料を添加し、混合攪拌して糊剤被覆無機化合物粒子に有機顔料を付着させる。必要により更に、乾燥乃至加熱処理を行ってもよい。
【0063】
有機顔料は、少量ずつを時間をかけながら、殊に5分〜24時間、好ましくは5分〜20時間程度をかけて添加するか、若しくは、無機化合物粒子100重量部に対して5〜25重量部の有機顔料を、所望の添加量となるまで分割して添加することが好ましい。
【0064】
混合攪拌時における条件は、有機顔料が均一に付着するように、線荷重は19.6〜1,960N/cm(2〜200Kg/cm)、好ましくは98〜1,470N/cm(10〜150Kg/cm)、より好ましくは147〜980N/cm(15〜100Kg/cm)、処理時間は5分〜24時間、好ましくは10分〜20時間の範囲で処理条件を適宜調整すればよい。なお、撹拌速度は2〜2000rpm、好ましくは5〜1000rpm、より好ましくは10〜800rpmの範囲で処理条件を適宜調整すればよい。
【0065】
有機顔料の添加量は、無機化合物粒子粉末100重量部に対して1〜500重量部であり、好ましくは3〜400重量部、より好ましくは5〜300重量部である。
【0066】
乾燥乃至加熱処理を行う場合の加熱温度は、通常40〜150℃が好ましく、より好ましくは60〜120℃であり、加熱時間は、10分〜12時間が好ましく、30分〜3時間がより好ましい。
【0067】
なお、糊剤としてアルコキシシラン及びフルオロアルキルシランを用いた場合には、これらの工程を経ることにより、最終的にはアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はフルオロアルキルシランから生成するフッ素含有オルガノシラン化合物となって被覆されている。
【0068】
得られた複合粒子粉末は、平均一次粒子径0.001〜0.50μmが好ましく、より好ましくは0.005〜0.40μm、最も好ましくは0.01〜0.30μmであり、BET比表面積値1.0〜500m2/gが好ましく、より好ましくは1.5〜400m2/g、最も好ましくは2.0〜300m2/gである。
【0069】
複合粒子粉末の粒子表面からの有機顔料の脱離の程度は、後出評価方法における目視観察において、5又は4が好ましく、より好ましくは5である。有機顔料の脱離の程度が4未満の場合には、脱離した有機顔料が再結晶化又は凝集等を起こすことにより粗大化したまま、最終生成物である微細粒子粉末中に混在するため、好ましくない。
【0070】
複合粒子粉末を酸又はアルカリで処理して無機化合物粒子又は無機化合物粒子及び糊剤を溶解する。
【0071】
溶解に用いる酸又はアルカリは無機化合物粒子の種類に応じて適宜選択すれば良く、酸としては塩酸、硫酸、シュウ酸、酢酸、炭酸水及び弗酸等を使用することができ、アルカリとしては、水酸化ナトリウム水溶液、アンモニア等を使用することができる。
【0072】
溶解処理を行う際の溶解液中の粒子濃度は、溶解液100mlに対して1.0〜25.0重量部が好ましく、より好ましくは2.5〜20.0重量部、更に好ましくは5.0〜15.0重量部である。
【0073】
溶解処理を行う際の溶解液の酸又はアルカリの濃度(mol/l)は、無機化合物粒子を溶解できる理論量以上であればよく、理論量未満の場合は、無機化合物粒子の溶解反応が不完全となり、本発明の目的とする微細粒子粉末を得ることができない。処理時間及び処理温度を考慮すれば、溶解液の濃度は、好ましくは理論量の1.1倍以上、より好ましくは1.2倍以上である。
【0074】
溶解処理を行う際の反応温度は20〜100℃が好ましく、より好ましくは20〜80℃である。20℃未満の場合には無機化合物粒子を溶解に長時間を要するため、工業的に不利となる。100℃を超える場合には、またオートクレーブ等の装置を必要とするため工業的に好ましくない。
【0075】
溶解処理の終点は、反応中に逐次抜き取りを行い、固形分と溶解液とを濾別した後、固形分を新たな溶解液に入れ更に溶解処理を行い、固形分と溶解液とを濾別した後、該濾液を誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いて分析し、固形分中に複合粒子の芯粒子を構成する金属元素が残っていないことを確認して終点とした。
【0076】
溶解処理を行うことによって、無機化合物粒子粉末の形状を保持した有機顔料からなる中空粒子又は前記中空粒子の形状が維持されず、より微細な有機顔料とすることができる。
【0077】
溶解処理後、固形分と溶解液を濾別した後、固形分を凍結乾燥することによって有色微細粒子粉末を得ることができる。
【0078】
次に、本発明に係る分散体の製造法について述べる。
【0079】
本発明に係る分散体のうち、水系分散体は、凍結乾燥によって得られた有色微細粒子粉末を水又は水及び水溶性有機溶剤中に再分散させるか、あるいは、溶解処理後、固形分と溶解液を濾別し、水洗した固形分を水又は水及び水溶性有機溶剤中に分散させることにより得ることができる。必要により、添加剤として、樹脂、消泡剤、界面活性剤等を添加することもできる。
【0080】
本発明に係る分散体のうち、溶剤系分散体は、凍結乾燥によって得られた有色微細粒子粉末を有機溶剤又は油性ビヒクル中に再分散させるか、あるいは、溶解処理後、固形分と溶解液を濾別し、水洗した固形分のペーストを有機溶剤又は油性ビヒクルでフラッシングした後、有機溶剤又は油性ビヒクル中に分散させることにより得ることができる。必要により、添加剤として、樹脂、界面活性剤等を添加することもできる。
【0081】
本発明に係る有色微細粒子粉末は、樹脂組成物、インクジェット用インク、塗料、印刷インキ等の着色剤として使用することができる。
【0082】
本発明に係る有色微細粒子粉末を用いて着色した樹脂組成物は、目視観察による分散状態は、後述する評価法により4又は5が好ましく、より好ましくは5であり、樹脂組成物の透過率は80%以上が好ましく、より好ましくは85%以上である。
【0083】
本発明における樹脂組成物中における有色微細粒子粉末の配合割合は、樹脂100重量部に対して0.01〜200重量部の範囲で使用することができ、樹脂組成物のハンドリングを考慮すれば、好ましくは0.05〜150重量部、更に好ましくは0.1〜100重量部である。
【0084】
本発明における樹脂組成物における構成基材としては、有色微細粒子粉末と周知の熱可塑性樹脂とともに、必要により、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種安定剤等の添加剤が配合される。
【0085】
樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−EPDM−スチレン共重合体、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ロジン・エステル、ロジン、天然ゴム、合成ゴム等を用いることができる。
【0086】
次に、本発明に係る有色微細粒子粉末を含有するインクジェット用インクについて述べる。
【0087】
本発明に係るインクジェット用インクは、前記有色微細粒子粉末、分散剤及び水からなり、必要に応じて、浸透剤、保湿剤、水溶性溶剤、pH調整剤、防腐剤等を含有してもよい。
【0088】
インクジェット用インク中における有色微細粒子粉末の割合は、インク構成溶液に対して1〜20重量%が好ましい。インクジェット用インク中における分散剤の割合は、顔料に対して5〜200重量%が好ましく、より好ましくは7.5〜150重量%である。
【0089】
本発明における分散剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤及びカチオン系界面活性剤等の界面活性剤及び/又は高分子分散剤を用いることができる。インクジェット用インク中における分散性及び分散安定性改善効果を考慮すれば、界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤及びノニオン系界面活性剤が好ましく、高分子分散剤としては、スチレン−アクリル酸共重合体等の水溶性樹脂が好ましい。
【0090】
アニオン系界面活性剤としては、具体的には、脂肪酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩等を用いることができ、より好ましくは硫酸エステル塩及びスルホン酸塩である。
【0091】
ノニオン系界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル等のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル等の多価アルコール型非イオン界面活性剤等を用いることができ、より好ましくはポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤である。
【0092】
カチオン系界面活性剤としては、具体的には、アミン塩型カチオン系界面活性剤、第4級アンモニウム塩型カチオン系界面活性剤等を用いることができ、より好ましくは第4級アンモニウム塩型カチオン系界面活性剤である。
【0093】
高分子分散剤としては、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸誘導体等のアルカリ可溶性樹脂を用いることができる。
【0094】
本発明におけるインクジェット用インクは、溶媒として水と、必要に応じて水溶性有機溶剤を用いることができる。インクジェット用インク中における水溶性有機溶剤の割合は、インク構成溶液に対して1〜50重量%が好ましく、より好ましくは1〜40重量%、最も好ましくは1〜30重量%である。
【0095】
水溶性有機溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール等の1価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコール、グリセリン等の3価アルコール、ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル等を単独で用いても、混合して用いてもよい。好ましくは2価アルコールである。
【0096】
本発明におけるインクジェット用インクは、インク中の有色微細粒子粉末の分散粒子径0.2μm以下が好ましく、より好ましくは0.1μm以下である。本発明におけるインクジェット用インクの分散安定性は、後出評価方法における目視観察において5又は4が好ましく、より好ましくは5である。また、分散粒子径の変化率は10%以下が好ましく、より好ましくは8%以下である。
【0097】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施の形態は、次の通りである。
【0098】
各粒子の平均一次粒子径は、いずれも電子顕微鏡写真に示される粒子350個の粒子径をそれぞれ測定し、その平均値で示した。
【0099】
微細粒子粉末の平均粒子径(平均二次粒子径)は、被測定粒子粉末と水を混合した水溶液を、超音波分散機を用いて1分間分散させた後、動的光散乱法「濃厚系粒径アナライザー FPAR−1000」(大塚電子株式会社)を用いて測定した。
【0100】
比表面積値は、BET法により測定した値で示した。
【0101】
無機化合物粒子粉末の粒子表面に被覆されている糊剤の被覆量及び複合粒子粉末に付着している有機顔料の被覆量は、「堀場金属炭素・硫黄分析装置EMIA−2200型」(株式会社堀場製作所製)を用いて炭素量を測定することにより求めた。
【0102】
有機顔料及び微細粒子粉末の色相は、試料0.5gとヒマシ油0.5mlとをフーバー式マーラーで練ってペースト状とし、このペーストにクリアラッカー4.5gを加え、混練、塗料化してクリアフィルム上に150μm(6mil)のアプリケーターを用いて塗布した塗布片(塗膜厚み:約30μm)を作製し、該塗布片について標準白色板をバックにして、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」(スガ試験機株式会社製)を用いて測定を行い、JIS Z 8729に定めるところに従って表色指数L*値、a*値及びb*値で示した。なお、C*値は彩度を表し、下記数1に従って求めることができる。
【0103】
【数1】
C*値=((a*値)2+(b値*)2)1/2
【0104】
微細粒子粉末の着色力は、まず下記に示す方法に従って作製した原色エナメルと展色エナメルのそれぞれを、クリアフィルム上に150μm(6mil)のアプリケーターを用いて塗布して塗布片を作製し、該塗布片について標準白色板をバックにして「多光源分光測色計MSC−IS−2D」(スガ試験機株式会社製)を用いて、JIS Z 8729に定めるところに従って表色指数L*値を測色し、その差をΔL*値とした。
【0105】
次いで、微細粒子粉末の標準試料として、微細粒子を作製する際に用いた有機顔料を用いて、前記と同様にして原色エナメルと展色エナメルの塗布片を作製し、前記と同様にして各塗布片のL*値を測色し、その差をΔLs*値とした。
【0106】
得られた微細粒子粉末のΔL*値と標準試料のΔLs*値を用いて下記数2に従って算出した値を着色力(%)として示した。
【0107】
【数2】
着色力(%)=100+{(ΔLs*値−ΔL*値)×10}
【0108】
原色エナメルの作製:
上記試料粉体10gとアミノアルキッド樹脂16g及びシンナー6gとを配合して3mmφガラスビーズ90gと共に140mlのガラスビンに添加し、次いで、ペイントシェーカーで45分間混合分散した後、アミノアルキッド樹脂50gを追加し、更に5分間ペイントシェーカーで分散させて、原色エナメルを作製した。
【0109】
展色エナメルの作製:
上記原色エナメル12gとアミラックホワイト(二酸化チタン分散アミノアルキッド樹脂)40gとを配合し、ペイントシェーカーで15分間混合分散して、展色エナメルを作製した。
【0110】
微細粒子粉末の光透過率は、下記処法によって調製した塗料を厚さ100μmのクリアベースフィルムに150μm(6mil)の厚さで塗布して得られた塗膜について、自記光電分光光度計を用いて380〜700nmの範囲で測定し、最も高いピークの光透過率(%)で示した。光透過率は、値が100%に近いほど、光を透しやすく透明性が高いことを示す。
【0111】
なお、光透過率の値を測定するにあたっては、ブランクとしてクリアベースフィルムを用いた。
【0112】
微細粒子粉末 9.9 重量部、
メラミン樹脂 19.8 重量部、
アルキッド樹脂 39.6 重量部、
キシレン 29.7 重量部、
ブタノール 1.0 重量部。
【0113】
複合粒子に付着している有機顔料の脱離の程度は、下記の方法により5段階で評価した。5が複合粒子の粒子表面からの有機顔料の脱離量が少ないことを示す。
【0114】
被測定粒子粉末2gとエタノール20mlを50mlの三角フラスコに入れ、60分間超音波分散を行った後、回転数10,000rpmで15分間遠心分離を行い、被測定粒子粉末と溶剤部分とを分離した。得られた被測定粒子粉末を80℃で1時間乾燥させ、電子顕微鏡写真(×50,000)に示される視野の中に存在する、脱離して再凝集した有機顔料の個数を目視で観察し、無機化合物粒子と有機顔料を、糊剤を介さず単に混合しただけの混合粒子の電子顕微鏡写真(×50,000)と比較して5段階で評価した。
【0115】
1:無機化合物粒子と有機顔料を、糊剤を介さず単に混合した場合と同程度。
2:複合粒子100個当たりに30個以上50個未満。
3:複合粒子100個当たりに10個以上30個未満。
4:複合粒子100個当たりに5個以上10個程度。
5:複合粒子100個当たりに5個未満。
【0116】
微細粒子粉末を含む分散体の光透過率は、水系分散体の場合、微細粒子粉末の濃度を0.04重量%に調整した水溶液を、溶剤系分散体の場合、微細粒子粉末の濃度を0.04重量%に調整したトルエン溶液を、石英セルに入れ、自記光電分光光度計を用いて380〜700nmの範囲で光透過率を測定し、一番高い光透過率(%)で示した。
【0117】
なお、分散体の光透過率の値を測定するにあたっては、ブランクとして、水系分散体の場合はイオン交換水を、溶剤系分散体の場合はトルエンをそれぞれ用いた。
【0118】
微細粒子粉末を用いて着色した樹脂組成物の色相は、後述する処法によって作製した着色樹脂プレートを用いて、該プレートを、「多光源分光測色計MSC−IS−2D」(スガ試験機株式会社製)を用いてL*値、a*値及びb*値の測定を行った。
【0119】
微細粒子粉末を含む樹脂組成物の光透過率は、後述する処法によって作製した着色樹脂プレートの光透過率を、自記光電分光光度計を用いて380〜700nmの範囲で測定し、一番高い光透過率(%)で示した。
【0120】
なお、樹脂組成物の光透過率の値を測定するにあたっては、ブランクとして微細粒子粉末を添加していない樹脂組成物を用いた。
【0121】
微細粒子粉末を用いて着色した樹脂組成物の分散性は、得られた着色樹脂プレート表面における未分散の凝集粒子の個数を目視により判定し、5段階で評価した。5が最も分散状態が良いことを示す。
5: 未分散物認められず、
4: 1cm2当たり1個以上5個未満、
3: 1cm2当たり5個以上10個未満、
2: 1cm2当たり10個以上50個未満、
1: 1cm2当たり50個以上。
【0122】
分散体及びインクジェット用インク中の分散粒子径は、動的光散乱法「濃厚系粒径アナライザー FPAR−1000」(大塚電子株式会社)を用いて測定した。
【0123】
分散体及びインクジェット用インクの分散安定性は、分散体又はインク25mlを25mlの比色管に入れ、60℃で1週間静置した後、粒子粉末の沈降程度を目視で評価し、下記の5段階で評価を行った。
【0124】
1:非着色部分が10cm以上。
2:非着色部分が5cm以上、10cm未満。
3:非着色部分が1cm以上、5cm未満。
4:非着色部分が1cm未満。
5:非着色部分が認められず。
【0125】
分散体及びインクジェット用インクの分散粒子径の変化率は、分散体又はインクを60℃で1週間静置した後、前記「濃厚系粒径アナライザー FPAR−1000」(大塚電子株式会社)を用いて測定し、静置前後の分散粒子径の変化量を静置前の値で除した値を変化率として百分率で示した。
【0126】
<有色微細粒子の製造>
シリカ粒子粉末(粒子形状:球状、平均一次粒子径0.021μm、BET比表面積値196.2m2/g)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン(商品名:TSF484:GE東芝シリコーン株式会社製)140gを、エッジランナーを稼動させながらシリカ粒子粉末に添加し、588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。なお、このときの攪拌速度は22rpmで行った。
【0127】
次に、有機顔料B(種類:フタロシアニン系顔料、粒子形状:粒状、平均一次粒子径0.06μm、BET比表面積値71.6m2/g、透過率71.0%、L*値17.70、a*値9.72、b*値−23.44、C*値25.38)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら100分間かけて添加し、更に588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で120分間混合攪拌を行い、メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆に有機顔料Bを付着させた後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行い、複合粒子粉末を得た。なお、このときの攪拌速度は22rpmで行った。
【0128】
得られた複合粒子は、平均一次粒子径が0.025μmであり、粒状粒子であった。BET比表面積値は86.2m2/g、有機顔料の脱離の程度は5であり、メチルハイドロジェンポリシロキサンの被覆量はC換算で0.52重量%であった。付着している有機顔料B量はC換算で33.21重量%(シリカ粒子粉末100重量部に対して100重量部に相当する)であった。
【0129】
得られた複合粒子の電子顕微鏡写真の観察結果より、添加した有機顔料Bの粒子がほとんど認められないことから、有機顔料Bのほぼ全量がメチルハイドロジェンポリシロキサン被覆に付着していることが認められた。また、有機顔料Bは添加時の粒子形状及び粒子サイズを維持しておらず、無機化合物粒子よりもはるかに微細化された状態で無機化合物粒子の粒子表面に付着層を形成していることが認められた。
【0130】
1lのポリビーカーに、上記で得られた複合粒子粉末50.0gと5.5mol/lのフッ化水素酸水溶液500ml(芯粒子であるシリカ粒子を溶解できる理論量の1.7倍)を入れ、25℃で60分間攪拌した。これを濾過、水洗後、微細粒子粉末のペーストをイオン交換水中に再分散後、凍結乾燥して微細粒子粉末を得た。
【0131】
得られた微細粒子は、平均一次粒子径が6nm、平均粒子径(平均二次粒子径)が21nm、BET比表面積値が178.8m2/g、透過率は92.1%、色相のうちL*値は18.14、a*値は11.14、b*値は−25.64、C*値は27.96、着色力は139%であった。
【0132】
<水系分散体の製造>
220mlガラス瓶に、前記水洗後の微細粒子粉末ペースト18.0g(固形分換算で6.0g)、イオン交換水41.1g、分散剤(ポリアクリル酸:スチレン−マレイン酸共重合体=8:2の混合物)0.7g、及び消泡剤(シリコン系消泡剤)0.2gを1.5mmφガラスビーズ150gとともに添加し、ペイントシェーカーで1時間混合分散させて、水系分散体を得た。
【0133】
得られた微細粒子を含む水系分散体は、濃度が10.3重量%、平均粒子径が4nm、分散安定性が5、分散粒子径の変化率が3.2%、透過率が94%であった。
【0134】
<溶剤系分散体の製造>
ニーダーに前記水洗後の微細粒子粉末ペーストを入れ、下記配合割合でトルエンを加えて混練し、分離した水分を除去した後、ニーダーを密閉し、60℃に加熱しつつ、30mmHg程度まで減圧することにより水分を除去することにより、溶剤系分散体を得た。
【0135】
微細粒子粉末ペースト(固形分40重量%) 100重量部、
溶剤(トルエン) 60重量部。
【0136】
得られた微細粒子を含む溶剤系分散体は、濃度が66.5重量%、透過率が80.6%であった。
【0137】
<使用例▲1▼:樹脂組成物の製造>
微細粒子粉末0.5gとポリ塩化ビニル樹脂粉末(103EP8D:商品記号:日本ゼオン株式会社製)49.5gとを秤量し、これらを100mlポリビーカーに入れ、スパチュラでよく混合して混合粉末を得た。
【0138】
得られた混合粉末にステアリン酸カルシウムを1.0g加えて混合し、160℃に加熱した熱間ロールのクリアランスを0.2mmに設定した後、上記混合粉末を少しずつロールにて練り込んで樹脂組成物が一体となるまで混練を続けた後、樹脂組成物をロールから剥離して着色樹脂プレート原料として用いた。次に、表面研磨されたステンレス板の間に上記樹脂組成物を挟んで180℃に加熱したホットプレス内に入れ、98,000kPa(1トン/cm2)の圧力で加圧成形して厚さ1mmの着色樹脂プレートを得た。
【0139】
得られた着色樹脂プレートは、色相がL*値19.51、a*値9.54、b*値−25.68、C*値27.39、分散状態が5、光透過率が92%であった。
【0140】
<使用例▲2▼:インクジェット用インクの製造>
前記水系分散体と下記の原料を混合攪拌した後、0.5μmのメンブランフィルターを用いて濾過することにより、インクジェット用インクを得た。
上記水分散体 10.0重量部、
ジエチレングリコール 2.0重量部、
イオン交換水 8.0重量部。
【0141】
得られたインクジェット用インクは、インク中の分散粒子径が、20nm、分散安定性のうち目視評価が5、分散粒子径の変化率が2.5%、色相がL*値19.13、a*値が9.08、b*値が−24.48、C*値が26.11であった。
【0142】
【作用】
本発明において最も重要な点は、本発明に係る微細粒子粉末は、優れた透明性を有するとともに、高い着色力と鮮明な色相を有するという事実である。
【0143】
本発明に係る微細粒子粉末が優れた透明性を有する理由について、本発明者は、一般に、有機顔料は、乾燥状態で平均一次粒子径50nm以下の粒子を得ることが困難であるが、本発明に係る有色微細粒子粉末は、乾燥状態で平均一次粒子径が50nm以下であることから、光散乱係数が低減できたためと推定している。また、有機顔料は、通常は凝集を起こして二次粒子(アグリゲート、アグロメゲート)として挙動することが知られているが、本発明に係る有色微細粒子粉末は、乾燥状態においても通常の有機顔料のようにアグリゲート(強い凝集)ではなく、フロキュレート(緩やかな凝集体)を形成しているため、ごく弱い力で再分散できる。
【0144】
本発明に係る微細粒子粉末が鮮明な色相を有する理由について未だ明らかではないが、本発明者は下記のように推定している。即ち、有機顔料は固有の結晶構造を有しており、有機顔料の合成の段階等で結晶成長が生じて均一な結晶サイズを得ることが困難であり、そのため、各色に固有の波長における吸収ピークがブロードとなる。本発明の微細粒子粉末は、染料のような分子レベルに近いサイズを有しており、よりシャープな各色に固有の波長における吸収ピークが得られるためと推定している。
【0145】
【実施例】
次に、実施例並びに比較例を挙げる。
【0146】
<無機化合物粒子粉末>
表1に示す特性を有する無機化合物粒子粉末1〜4を用意した。
【0147】
【表1】
【0148】
<有機顔料>
表2に示す特性を有する有機顔料を用意した。
【0149】
【表2】
【0150】
<複合粒子粉末の製造>
複合粒子1〜4;
無機化合物粒子粉末の種類、糊剤の種類及び添加量、糊剤の被覆工程における線荷重及び時間、有機顔料の種類及び添加量、有機顔料の付着工程における線荷重及び時間を種々変化させた以外は前記発明の実施の形態と同様にして複合粒子を得た。
【0151】
このときの製造条件を表3に、得られた複合粒子粉末の諸特性を表4に示す。
【0152】
【表3】
【0153】
【表4】
【0154】
<微細粒子粉末の製造>
実施例1〜3、比較例1及び2;
複合粒子の種類、溶解液の種類及び濃度、溶解処理における処理温度を種々変化させた以外は前記発明の実施の形態と同様にして微細粒子粉末を得た。なお、複合粒子粉末の添加量は溶解液100mlに対する重量部である。
【0155】
このときの製造条件を表5に、得られた微細粒子粉末の諸特性を表6に示す。
【0156】
【表5】
【0157】
【表6】
【0158】
<微細粒子粉末を含む分散体>
実施例4〜9、比較例3〜8;
微細粒子の種類、水性顔料分散体構成基材における溶剤の種類及び添加量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして分散体を得た。
【0159】
このときの製造条件及び微細粒子粉末を含む分散体の諸特性を表7に示す。
【0160】
【表7】
【0161】
<樹脂組成物>
使用例1〜3、比較使用例1〜6;
微細粒子の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態の使用例▲1▼と同様にして樹脂組成物を得た。
【0162】
このときの製造条件及び得られた樹脂組成物の諸特性を表8に示す。
【0163】
【表8】
【0164】
<インクジェット用インクの製造>
使用例4〜6、比較使用例7〜12;
微粒子分散体の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態の使用例▲2▼と同様にしてインクジェット用インクを得た。
【0165】
このときの製造条件及び得られたインクジェット用インクの諸特性を表9に示す。
【0166】
【表9】
【0167】
【発明の効果】
本発明に係る有色微細粒子粉末は、微細であって、優れた透明性を有すると共に、高い着色力と鮮明な色相を有することから着色材として好適である。
【0168】
本発明に係る有色微細粒子粉末は、前記特性を有することから、樹脂組成物、インクジェットインク、塗料及び印刷インキの着色材として好適である。
【0169】
また、本発明に係る有色微細粒子粉末は、顔料以外の用途、例えば、非線形光学材料等の機能材料としても展開することが期待される。
Claims (3)
- 下記処法によって調製した塗料を厚さ100μmのクリアベースフィルムに150μmの厚さで塗布して得られた塗膜について、自記光電分光光度計を用いて測定した380〜700nmの領域の光透過率が80%以上であり、平均一次粒子径が1〜50nmであることを特徴とする有色微細粒子粉末。250mlのガラスビンに有色微細粒子粉末5gと塗料組成基材を下記割合で配合して3mmφガラスビーズ160gとともにペイントシェーカーで120分間混合分散し、塗料を作製する。
微細粒子粉末 9.9 重量部、
メラミン樹脂 19.8 重量部、
アルキッド樹脂 39.6 重量部、
キシレン 29.7 重量部、
ブタノール 1.0 重量部。 - 分散体の構成基材100重量部に対して5〜1,000重量部の請求項1記載の有色微細粒子粉末を含有することを特徴とする分散体。
- 無機化合物粒子粉末と糊剤とを混合攪拌して無機化合物粒子粉末の粒子表面に糊剤を被覆させた後、有機顔料を添加し、混合攪拌して前記糊剤被覆無機化合物粒子の表面に有機顔料が付着している複合粒子粉末を得た後に、該複合粒子粉末中の無機化合物粒子又は無機化合粒子及び糊剤を溶解させて有機顔料を残存させることを特徴とする請求項1記載の有色微細粒子粉末の製造法。
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