JP2008095029A - 有機顔料の分散体の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、有機顔料が分散媒体中に、粒子径の粒度分布が狭いナノオーダーの微粒子として均一に分散していると共に、長期保存における増粘、ゲル化及び色分れ等の生じない、保存安定性に優れた有機顔料の分散体の製造法に関する。
【解決手段】 平均一次粒子径が200nm以下である有機顔料を分散媒体中に予備分散する第一の工程と、該第一の工程で得られた有機顔料を含む分散媒体をメディアと共に攪拌して分散する第二の工程と、該第二の工程で得られた有機顔料を含む分散媒体を後分散する第三の工程からなる有機顔料の分散体の製造法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機顔料が分散媒体中に、粒子径の粒度分布が狭いナノオーダーの微粒子として均一に分散していると共に、長期保存における増粘、ゲル化及び色分れ等の生じない、保存安定性に優れた有機顔料の分散体の製造法に関する。
有機顔料の粒子径が分散媒体中で100nm以下に微細化されると、その分散体は溶液と類似した特性を示す一方で、同じ物質でありながらバルクとは異なる特徴が発現し、これらの特徴を活用してエレクトロニクス、フォトニクス等の先端技術産業を始めとして、機能性インク、塗料、医薬品、農薬などの機能材料を製造することが可能となる。また、有機顔料の粒子径が可視領域の波長より十分に小さな粒子径になると、光散乱強度が顕著に減少して透明性が高まるなどの特徴を持つことから、ナノオーダーの微粒子の分散体として広く注目されている。
有機顔料を微粒子化する方法として、これまでにいくつかの方法が提案されているが、それらは大きく分けてビルドアップ法とブレイクダウン法の2つの方法に大別される。
原子・分子を組み立てて粒子を作っていくビルドアップ法は、一般にブレイクダウン法よりも純度が高く、ナノオーダーの微粒子を作製するのに適しているが、例えば、有機顔料を溶媒中に溶解してから貧溶媒中で沈殿、濃縮などの方法で微粒子化するなど操作が複雑であり、また、精密な制御が必要な場合があるため、スケールアップが困難である。また、得られたナノ粒子は非常に大きな表面エネルギーを有しているためにナノ粒子同士が凝集してしまい、ナノオーダーの微粒子を得ることが困難となる。
一方、大きな粒子を砕いていくブレイクダウン法では、機械的に有機顔料を粉砕あるいは磨砕するが、これらには粉砕時に分散媒として液体を用いる湿式法と分散媒を用いない乾式法とがあり、いずれも安価に、かつ、大量に生産可能なプロセスを与えることから広く用いられている。しかしながら、機械的な粉砕によって得られる粒子径の大きさには限界があり、また、粒子径の粒度分布が広いことから、ナノオーダーでの微粒子化には課題が残されたままである。更に、過度の摩砕を行うと、生成される粒子表面の活性の増加のため、粉砕された粒子同士の再凝集によりナノオーダーの微粒子を安定して生成することは困難である。また、長期保存においては、上記理由から保存中にナノ粒子同士が凝集してしまい、有機顔料の分散体が増粘もしくはゲル化したり、凝集したナノ粒子が沈殿して色分れを起こしたりするという問題が生じる場合がある。
これまでに、ブレイクダウン法のこれらの問題に対し、媒体攪拌型分散機を用いると共に、攪拌粒子として分散する凝集粒子の200〜10000倍のものを用いる分散方法(特許文献1)が提案されている。
また、シリカを水系媒体中に分散する方法として、予備分散工程と本分散工程の二つの分散工程を設ける製造方法(特許文献2)が提案されている。
特開2005−87972号公報 特開平10−310415号公報
有機顔料が分散媒体中に、粒子径の粒度分布が狭いナノオーダーの微粒子として均一に分散していると共に、長期保存における増粘、ゲル化及び色分れ等の生じない、保存安定性に優れた有機顔料の分散体の製造法は、現在最も要求されているところであるが、未だ得られていない。
即ち、特許文献1には、媒体攪拌型分散機を用いると共に、攪拌粒子として分散する凝集粒子の200〜10000倍のものを用いる分散方法が記載されているが、媒体攪拌型分散機にてナノオーダーの粒子サイズに微分散した後に更なる分散が行われていないため、分散により粉砕されたナノオーダーの微粒子同士が保存中に凝集してしまい、保存安定性に優れた有機顔料の分散体を得ることが困難である。
また、特許文献2には、シリカを水系媒体中に分散する方法として、予備分散工と本分散工程の二つの分散工程を設ける製造方法が記載されているが、前述と同様に、本分散によってナノオーダーの粒子サイズに微分散した後に更なる分散が行われていないため、保存安定性に優れた有機顔料の分散体を得ることは困難である。
そこで、本発明は、有機顔料が分散媒体中に、粒子径の粒度分布が狭いナノオーダーの微粒子として均一に分散していると共に、長期保存における増粘、ゲル化及び色分れ等の生じない、保存安定性に優れた有機顔料の分散体の製造法を提供することを技術課題とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、平均一次粒子径が200nm以下である有機顔料を分散媒体中に予備分散する第一の工程と、該第一の工程で得られた有機顔料を含む分散媒体をメディアと共に攪拌して分散する第二の工程と、該第二の工程で得られた有機顔料を含む分散媒体を後分散する第三の工程からなることを特徴とする有機顔料の分散体の製造法である(本発明1)。
また、本発明は、第二の工程で用いるメディアの平均粒子径が100μm未満であることを特徴とする本発明1に記載の有機顔料の分散体の製造法である。(本発明2)。
本発明によれば、有機顔料が分散媒体中に、粒子径の粒度分布が狭いナノオーダーの微粒子として均一に分散していると共に、長期保存における増粘、ゲル化及び色分れ等の生じない、保存安定性に優れた有機顔料の分散体を得ることができる。
以下に、本発明に係る有機顔料の分散体の製造法について述べる。
本発明に係る有機顔料の分散体の製造法は、平均一次粒子径が200nm以下である有機顔料を分散媒体中に予備分散する第一の工程と、該第一の工程で得られた有機顔料を含む分散媒体をメディアと共に攪拌して分散する第二の工程と、該第二の工程で得られた有機顔料を含む分散媒体を後分散する第三の工程からなる。
本発明における有機顔料としては、赤色系有機顔料、青色系有機顔料、黄色系有機顔料、緑色系有機顔料、橙色系有機顔料、褐色系有機顔料、紫色系有機顔料及び黒色系有機顔料等の各種有機顔料粒子粉末を使用することができる。
各種有機顔料の中で、赤色系有機顔料としては、ブリリアントカーミン、パーマネントレッド、縮合アゾレッド等のアゾ系顔料、縮合アゾレッド等の縮合アゾ顔料及びジアミノアントラキノニルレッド、キナクリドンレッド、チオインジゴレッド、ペリレンレッド、ペリノンレッド、イソインドリンレッド、ジケトピロロピロールレッド等の縮合多環系顔料、リソールルビンBCA等を用いることができる。青色系有機顔料としては、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー等のフタロシアニン系顔料、インダンスロンブルー、インジゴブルー等の縮合多環系顔料及びアルカリブルーを用いることができる。黄色系有機顔料としては、ハンザエロー、ベンジジンエロー、パーマネントエロー、縮合アゾイエロー等のアゾ系顔料及びイソインドリンイエロー、イソインドリノンイエロー、アントラピリミジンイエロー、キノフタロンイエロー等の縮合多環系顔料を用いることができる。緑色系顔料としては、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料を用いることができる。橙色系有機顔料としては、パーマネントオレンジ、リソールファストオレンジ、ピラゾロンオレンジ、バルカンファストオレンジ等のアゾ系顔料及びキナクリドン、ペリノンオレンジ、イソインドリノンオレンジ、イソインドリンオレンジ、ジケトピロロピロールオレンジ等の縮合多環系顔料を用いることができる。褐色系有機顔料としては、パーマネントブラウン、パラブラウン、ベンズイミダゾロンブラウン等のアゾ系顔料及びチオインジゴブラウン等の縮合多環系顔料を用いることができる。紫色系有機顔料としては、ファストバイオレット等のアゾ系顔料及び無置換キナクリドン、ジオキサジンバイオレット、ペリレンバイオレット等の縮合多環系顔料を用いることができる。黒色系有機顔料としては、ペリレンブラック等の縮合多環系顔料及びアニリンブラックを用いることができる。なお、本発明に用いられる有機顔料としては、以上に例示した顔料に限られるものではない。
また、本発明における有機顔料としては、前述の各種有機顔料の他に、有機顔料と無機顔料を複合化させた複合顔料(以下、「有機無機複合顔料」という。)を用いてもよく、例えば、特開2002−356625号公報、特開2003−171594号公報、特開平11−181329号公報、特開平7−331113号公報等に開示されている有機無機複合顔料を用いることができる。
本発明における有機顔料の平均一次粒子径は、200nm以下である。有機顔料が200nmを超える場合には、微細化して200nm以下にすることで用いることができる。微細化の方法としては、ソルベントソルトミリング法や、乾式粉砕法をはじめとする公知の方法を用いることができる。
本発明における有機顔料のBET比表面積値は、5m/g以上である。
本発明における分散媒体としては、水系及び溶剤系のいずれをも用いることができる。
水系分散体の分散媒体としては、水、もしくは、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のグリコールエーテル系溶剤;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプロピレン付加重合体;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール等のアルキレングリコール;グリセリン、2−ピロリドン等の水溶性有機溶剤を用いることができる。これらの水系分散体用の分散媒体は、目的とする分散体に応じて1種又は2種以上を混合して用いることができる。
溶剤系分散体用の分散媒体としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテルアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテルアセテート類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等の酢酸エステル類;乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸プロピルエステル等の乳酸エステル類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類及びアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、等の不飽和カルボン酸類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル類、ジビニルベンゼン類、スチレン系モノマー、ジエン系モノマー等のモノマーを用いることができる。これらの溶剤系分散体用の分散媒体は、目的とする分散体に応じて1種又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明の有機顔料を分散媒体中に予備分散する第一工程に用いる分散機としては、特には限定されないが、粉体層にせん断力、衝撃力、圧縮力、及び/または摩擦力を加えることのできる装置が好ましく、例えば、ローラーミル、高速回転ミル、分級機内蔵型高速回転ミル、ボールミル、媒体攪拌式ミル、気流式粉砕機、圧密せん断ミル、コロイドミル、ロールミル等を用いることができる。
第一の工程で媒体攪拌式ミルを用いる場合、粉砕媒体としては、ミルの材質に応じて、ステンレス鋼、スチール等の鋼球ビーズ;アルミナ、ステアタイト、ジルコニア、ジルコン、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等のセラミックスビーズ;ソーダガラス、ハイビー等のガラスビーズ;WC等の超硬ビーズ等が使用でき、その大きさは0.1〜1.5mmの範囲が好ましい。
本発明の第一の工程で得られた有機顔料を含む分散媒体をメディアと共に攪拌して分散する第二の工程に用いる分散機としては、媒体攪拌式ミルを好適に用いることができ、特に好ましくは縦型ビーズミルである。
第二の工程で用いる粉砕媒体としては、ミルの材質に応じて、ステンレス鋼、スチール等の鋼球ビーズ;アルミナ、ステアタイト、ジルコニア、ジルコン、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等のセラミックスビーズ;ソーダガラス、ハイビー等のガラスビーズ;WC等の超硬ビーズ等が使用でき、その大きさは100μm未満であり、その下限値は1μmである。
本発明の第二の工程で得られた有機顔料を含む分散媒体を後分散する第三の工に用いる分散機としては、媒体攪拌式ミル以外を用いることが好ましく、特に好ましくは超音波式分散機を用いることができる。
本発明の製造法によって得られる有機顔料の分散体は、有機顔料を分散体構成基材100重量部に対して1〜80重量部含有し、好ましくは3〜70重量部、より好ましくは5〜60重量部含有している。有機顔料の分散体の構成基材としては、上記有機顔料の他に、分散媒体からなり、必要に応じて分散剤、顔料誘導体、添加剤(樹脂、消泡剤、助剤等)等を添加することもできる。
本発明における分散剤としては、使用する有機顔料や分散媒体の種類に応じて適宜選択して使用することができ、アルコキシシラン、シラン系カップリング剤及びオルガノポリシロキサン等の有機ケイ素化合物、界面活性剤あるいは高分子分散剤等を用いることができ、これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。
上記有機ケイ素化合物としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン及びテトラメトキシシラン等のアルコキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ―メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ―メタクロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、ポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、変性ポリシロキサン等のオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
上記界面活性剤としては、脂肪酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル等のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル等の多価アルコール型非イオン界面活性剤等のノニオン性界面活性剤;アミン塩型カチオン系界面活性剤、第4級アンモニウム塩型カチオン系界面活性剤等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられる。
高分子分散剤としては、ポリウレタン、ポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸及びその塩、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加物等を用いることができる。
具体的な高分子分散剤としては、Disperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001等(以上、全て商品名)(ビックケミー社製)、Solsperse−3000、9000、13240、13650、13940、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32600、34750、36600、38500、41000、41090、53095等(以上、全て商品名)(日本ルーブリゾール株式会社製)、EFKA−46、47、48、452、LP4008、4009、LP4010、LP4050、LP4055、400、401、402、403、450、451、453、4540、4550、LP4560、120、150、1501、1502、1503等(以上、全て商品名)(エフカ アディティブズ製)が挙げられる。
分散剤の添加量は、分散体中の有機顔料の総表面積に依存すると共に、有機顔料の分散体の用途及び分散剤の種類に応じて適宜調製すればよいが、一般的には、分散媒中の有機顔料に対して分散剤を0.01〜100重量%添加することによって、有機顔料を分散媒体中に均一且つ微細に分散させることができると共に、分散安定性も改善することができる。また、上記分散剤は、分散媒体に直接添加する他に、有機顔料に予め処理しておいてもよい。
本発明における顔料誘導体としては、有機顔料の顔料骨格中に置換基を導入して得られた化合物を用いることができる。
主骨格となる有機顔料としては、フタロシアニン系顔料、キクリドン系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、インジゴ系、ジオキサジン系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジケトピロロピロール系等の縮合多環系顔料及びアゾ系顔料等が挙げられる。
顔料誘導体の置換基としては、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、アルキルアミノ基、フタルイミド基等が挙げられる。具体的には、−SOM、−OSOM、−COOM、−P=O(OM)(式中、Mは水素原子あるいはリチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属を示す)、−NR、−NR の末端基を有する側鎖型アミン、>NR で表される主鎖型アミン(式中、R、R、Rは水素原子あるいは炭化水素基を表し、Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン元素イオンあるいは無機・有機イオンを表す)等である。
本発明における顔料誘導体としては、具体的には、銅フタロシアニン系誘導体及びアゾ系顔料誘導体である、Solsperse 5000(商品名)、Solsperse 12000(商品名)、Solsperse 22000(商品名)(以上、日本ルーブリゾール株式会社製)、EFKA 6745(商品名)、EFKA 6750(商品名)(以上、エフカ アディティブズ製)等の市販品を好適に使用することができる。
顔料誘導体の添加量は、分散体中の有機顔料の総表面積に依存すると共に、有機顔料の分散体の用途及び顔料誘導体の種類に応じて適宜調製すればよいが、一般的には、分散媒中の有機顔料に対して顔料誘導体を0.1〜20重量%添加することによって、有機顔料を分散媒体中に均一且つ微細に分散させることができると共に、分散安定性もより改善することができる。また、上記顔料誘導体は、分散媒体に直接添加する他に、有機顔料に予め処理しておいてもよい。
本発明の製造法によって得られる有機顔料の分散体中における有機顔料の個数換算分散平均粒子径は、100nm以下であり、好ましくは90nm、より好ましくは80nm以下である。
本発明の製造法によって得られる有機顔料の分散体中における分散到達度は、有機顔料の個数換算分散平均粒子径と有機顔料の平均一次粒子径の比として、1.60以下であり、好ましくは1.55以下、より好ましくは1.50以下である。殊に、有機顔料として有機顔料粒子粉末を用いた場合の分散到達度は、1.00以下であり、好ましくは0.95以下、より好ましくは0.90以下である。
本発明の製造法によって得られる有機顔料の分散体中における有機顔料の粒度分布は、体積換算分散平均粒子径の幾何標準偏差値として2.0以下であることが好ましく、より好ましくは1.8以下、更により好ましくは1.6以下である。
本発明の製造法によって得られる有機顔料の分散体の分散安定性は、後述する評価方法のうち、粒子粉末の沈降程度を目視で評価した場合、3、4又は5であることが好ましく、より好ましくは4又は5である。また、粘度の変化率は10%以下が好ましく、より好ましくは8%以下である。粒子粉末の沈降程度を目視で評価した場合に1又は2になるか、粘度の変化率が10%より大きくなると、安定した分散状態で長期貯蔵することが困難となる。
以下、本発明における実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
有機顔料の一次粒子の平均粒子径は、いずれも電子顕微鏡写真に示される粒子350個の粒子径をそれぞれ測定し、その平均値で示した。
比表面積値は、BET法により測定した値で示した。
分散媒体中の有機顔料の個数換算平均粒子径及び体積換算分散平均粒子径は、動的光散乱法「濃厚系粒径アナライザー FPAR−1000」(大塚電子株式会社)を用いて測定した。
有機顔料の分散体中における分散到達度は、有機顔料の個数換算分散平均粒子径と有機顔料の平均一次粒子径の比で示した。
有機顔料の分散体中における有機顔料の粒度分布は、下記の方法により求めた幾何標準偏差値で示した。
即ち、上記動的光散乱法を用いて測定した体積換算分散粒子径と個数から統計学的手法に従って対数正規確率紙上に横軸に粒子径を、縦軸に所定の粒子径区間のそれぞれに属する粒子の累積個数(積算フルイ下)を百分率でプロットする。そして、このグラフから粒子の個数が50%及び84.13%のそれぞれに相当する粒子径の値を読みとり、幾何標準偏差値=積算フルイ下84.13%における粒子径/積算フルイ下50%における粒子径(幾何平均径)に従って算出した値で示した。幾何標準偏差値が1に近いほど、有機顔料の分散体中における有機顔料の粒度分布が優れていることを意味する。
有機顔料の分散体の分散安定性は、分散体25mlを50mlの比色管に入れ、60℃で4週間静置した後、有機顔料の沈降程度を目視で評価し、下記の5段階で評価を行った。
1:非着色部分が10cm以上。
2:非着色部分が5cm以上、10cm未満。
3:非着色部分が1cm以上、5cm未満。
4:非着色部分が1cm未満。
5:非着色部分が認められず。
有機顔料の分散体の粘度変化率は、得られた分散体を60℃で1週間静置した後、「E型粘度計EMD−R」(株式会社東京計器製)を用いて、25℃でずり速度D=383sec−1における粘度値を測定し、静置前後の粘度の変化量を静置前の値で除した値を変化率として百分率で示した。
<実施例1:有機顔料の分散体の製造>
横型ビーズミル(VMA−Getzmann社製「DISPERMAT SL603」に、ガラス製のメディア(粒径1mm)を攪拌容器の80vol%になるように入れ、次いで、有機顔料1(種類:ピグメントグリーン(フタロシアニン系顔料)、平均一次粒子径:60.2nm、BET比表面積値:80.2m/g)300g、分散剤としてDisperbyk−2000(ビックケミー社製)200g、顔料誘導体としてSolsperse 5000(日本ルーブリゾール株式会社製)30g及びPGMEA1470gを混合した溶液を4時間循環・分散させて、有機顔料1の第一工程分散体を得た。
次いで、縦型ビーズミル(コトブキ技研工業株式会社製「ウルトラアペックスミル UAM−05」)のジルコニア製0.5リットル攪拌容器にガラス製のメディア(粒径50μm)を攪拌容器の70vol%になるように入れ、上記で得られた第一工程分散体を循環させながら1時間分散させて、有機顔料1の第二工程分散体を得た。
更に、上記で得られた第二工程分散体を超音波分散機(BRANSON社製「Sonifier II Model 450D」)に入れ、10分間分散させて、有機顔料1の分散体を得た。
得られた有機顔料1の分散体中の有機顔料の個数換算分散粒子径は52.1nmであり、有機顔料1の分散体中における分散到達度は、有機顔料1の個数換算分散平均粒子径と有機顔料1の平均一次粒子径の比で0.87、有機顔料1の分散体中における有機顔料の粒度分布は、幾何標準偏差値で1.46、分散安定性は5、粘度の変化率は3.2%であった。
前記実施例1に従って、有機顔料の分散体を作製した。各製造条件及び得られた、有機顔料の分散体の諸特性を示す。
有機顔料1〜4:
有機顔料として、表1に示す特性を有する有機顔料1〜4を用意した。
なお、有機顔料4は、特開2002−356625号公報に準じて、シリカ粒子粉末(平均一次粒子径:16nm、BET比表面積値:204.3m/g)3.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン(商品名:TSF484:GE東芝シリコーン株式会社製)60gを、エッジランナーを稼動させながら添加し、588N/cmの線荷重で30分間混合攪拌を行い、次いで、有機顔料2(種類:ピグメントイエロー(縮合多環系顔料)、平均一次粒子径:61.3nm、BET比表面積値:44.4m/g)9.0kgを、エッジランナーを稼動させながら30分間かけて添加し、更に588N/cmの線荷重で60分間混合攪拌を行い、メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆に有機顔料を付着させて、有機無機複合顔料からなる有機顔料4を得た。なお、このときの攪拌速度は22rpmで行った。
Figure 2008095029
<有機顔料の分散体の製造>
実施例1〜4、比較例1:
第一工程における有機顔料の種類及び配合量、分散機及び分散メディアの種類、分散媒体の種類及び配合量、分散剤の種類及び配合量、顔料誘導体の種類及び配合量、第二工程における分散メディアの種類、第三工程における分散機の種類を種々変化させた以外は前記実施例1と同様にして有機顔料の分散体を得た。
このときの製造条件を表2に、得られた有機顔料の分散体の諸特性を表3に示す。
Figure 2008095029
Figure 2008095029
本発明の製造法によって得られる有機顔料の分散体は、一般的に使用されている塗料、印刷インキ等をはじめとして、カラーフィルター、インクジェット用インク、エレクトロニクス、フォトニクス、機能性インク、塗料、医薬品、農薬などの機能材料に使用することができる。

Claims (2)

  1. 平均一次粒子径が200nm以下である有機顔料を分散媒体中に予備分散する第一の工程と、該第一の工程で得られた有機顔料を含む分散媒体をメディアと共に攪拌して分散する第二の工程と、該第二の工程で得られた有機顔料を含む分散媒体を後分散する第三の工程からなることを特徴とする有機顔料の分散体の製造法。
  2. 第二の工程で用いるメディアの平均粒子径が100μm未満であることを特徴とする請求項1記載の有機顔料の分散体の製造法。
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