JP4438438B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関により加熱される熱媒体に基づいて車室内を暖房する暖房用熱交換器を備える車両用空調装置に関し、特に、内燃機関以外に暖房補助熱源をも用いて熱媒体を加熱する車両用空調装置に関する。
従来、車両用空調装置においては、図9に示すように、ウォータポンプ3の稼働によりエンジン2の冷却水が循環するヒータ回路4を備え、ヒータ回路4は、エンジン2のウォータジャケット6で温められた冷却水を暖房補助熱源7およびフロントヒータ8の順に流し、再度エンジン2に戻す循環回路を構成するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このものにおいて、暖房補助熱源7は、例えば、燃料の燃焼により熱を発生する燃焼式ヒータが採用されている。このため、エンジン2から排出される熱量が少なくて冷却水を充分に加熱することができなくても、暖房補助熱源7の発生熱により冷却水を充分に加熱することができる。
フロントヒータ8は、室内空調ユニット9に設けられたものであり、室内空調ユニット9は、フロントヒータ8以外にエバポレータ9a及びエアミックスドア9b等を備えている。また、室内空調ユニット9には、フロントヒータ8を迂回して冷風を流すバイパス通路9cが設けられている。
エバポレータ9aは、送風空気を冷却するものであり、フロントヒータ8は、エバポレータ9aから吹き出される冷風を加熱するものである。そして、エアミックスドア9bは、フロントヒータ8に流れ込む冷風とバイパス通路9cに流れる冷風との空気割合を調整することにより吹出口9d〜9fから車室内に吹き出す空気温度を調整する。
ここで、上述の如く、エンジン2から排出される熱量が少なくて冷却水を充分に加熱することができなくても、暖房補助熱源7の発生熱により冷却水を充分に加熱されるので、吹出口9d〜9fの吹き出される吹出空気温度を適切に調整することができる。
特開平10−203141号公報
ところで、上述の特許文献1では、エンジン2から排出される熱量が少なくて冷却水を充分に加熱することができなくても、暖房補助熱源7の発生熱により冷却水を充分に加熱するようにすることについて記載されているものの、エンジン2が停止しているときにリモートコントロール(遠隔操作)により車室内を暖房することについて記載されていない。
そこで、本発明者は、エンジン2の停止時にて遠隔操作により暖房補助熱源7を稼働させて車室内を暖房することについて検討したところ、次のようなことが分かった。
すなわち、上述のヒータ回路4では、エンジン2のウォータジャケット6、暖房補助熱源7およびフロントヒータ8が直列に接続されているので、暖房補助熱源7が遠隔操作により稼働したときには、暖房補助熱源7で加熱される冷却水がフロントヒータ8を通してウォータジャケット6にも流れ込む。
ここで、上述の如く、エンジン2が停止していると、エンジン2から熱が発生していない。したがって、冷却水がフロントヒータ8を通してウォータジャケット6に流れ込むと、冷却水がウォータジャケット6、ひいては、エンジン2自体を暖めることになる。したがって、暖房補助熱源7で発生した熱が、フロントヒータ8による暖房以外に使われて、効率的に車室内の暖房を行うことができないといった問題が生じる
本発明は、上記点に鑑み、リモートコントロールで車室内を暖房する場合でも、暖房補助熱源で発生した熱を効率的に用いて暖房性能を向上するようにした車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、排熱により熱媒体を加熱する内燃機関(90)を備える車両に適用される車両用空調装置であって、
内燃機関(90)の排熱により加熱された熱媒体に基づいて、車室内を暖房する暖房用熱交換器(31)と、暖房用熱交換器に流入する媒体を加熱する暖房補助熱源(20)と、内燃機関、暖房補助熱源、及び暖房用熱交換器の間で熱媒体を循環させる第1の作動状態における熱媒体の流通経路、および、内燃機関及び暖房用熱交換器の間を閉じてかつ暖房補助熱源及び暖房用熱交換器の間で熱媒体を循環させる第2の作動状態における熱媒体の流通経路を切り換える切換弁手段(50)と、内燃機関が運転している場合には、第1の作動状態にて熱媒体を循環させ内燃機関の停止時リモートコントロールで車室内の暖房を開始する場合には、第2の作動状態にて熱媒体を循環させ、その後、第1の作動状態にて熱媒体を循環させ、さらに、第1の作動状態を維持するように切換弁手段を制御する制御手段(60)と、内燃機関により加熱された熱媒体の温度(Ta)を検出する第1の媒体温度検出手段(91)と、暖房用熱交換器を流れる熱媒体の温度(Tb)を検出する第2の媒体温度検出手段(32)とを備え
制御手段は、内燃機関の停止時にリモートコントロールで車室内の暖房を開始する場合に、第1及び第2の媒体温度検出手段のそれぞれで検出される温度の差(|Tb−Ta|)が所定温度未満となった際に、第2の作動状態から第1の作動状態に切り換えるように切換弁手段を制御することを特徴としている。
したがって、車室内をリモートコントロールで暖房する場合には、切換弁手段によって内燃機関及び暖房用熱交換器の間が閉じられ、かつ暖房補助熱源及び暖房用熱交換器の間で熱媒体が循環する。
これに伴い、暖房補助熱源で加熱された媒体が内燃機関には流入されないで、暖房用熱交換器に流入される。このため、暖房補助熱源で発生した熱を効率的に暖房用熱交換器に伝えることができるので、暖房補助熱源で発生した熱を効率的に用いて暖房性能を向上することができる。
ところで、本発明者らの検討によれば、内燃機関が運転を開始しても、例えば、内燃機関により加熱された熱媒体の温度(Ta)と暖房用熱交換器を流れる熱媒体の温度(Tb)との差(|Tb−Ta|)が大きい状態で、切換弁手段を第2の作動状態から第1の作動状態に切り替えると、次のような問題が生じることが分かった。
すなわち、第2の作動状態から第1の作動状態に切り替えると、内燃機関からの熱媒体が暖房補助熱源を通して暖房用熱交換器に流れ込み始めるので、内燃機関からの熱媒体が暖房用熱交換器に流入する前と、内燃機関からの熱媒体が暖房用熱交換器に流入した後とでは、暖房用熱交換器内の熱媒体の温度(Tb)が大きく変動する。
すなわち、第2の作動状態から第1の作動状態に切り替えると、暖房用熱交換器内の熱媒体の温度が大きく変動することになり、暖房用熱交換器から発生する熱量も大きく変動する。すなわち、暖房用熱交換器から発生する温風の空気温度が、大きく変動するので、車室内の空調状態に悪影響を与える。
そこで第1及び第2の媒体温度検出手段のそれぞれで検出される温度の差(|Tb−Ta|)が所定温度未満である場合に、制御手段、第2の作動状態から前記第1の作動状態に切り換えるように切換弁手段を制御している。
したがって、第2の作動状態から第1の作動状態に切り替えて、内燃機関から熱媒体が暖房補助熱源を通して暖房用熱交換器に流れ込み始めても、暖房用熱交換器を流れる熱媒体の温度変動を抑えることができ、車室内の空調状態に悪影響を与えることを抑制することができる。
また、切換弁手段は、一つの電磁弁(50)で構成され、電磁弁(50)は、第1の作動状態では、暖房用熱交換器の熱媒体の出口側と内燃機関の熱媒体の入口側とを接続し、かつ、内燃機関の熱媒体の出口側と暖房補助熱源の熱媒体の入口側とを接続し、第2の作動状態では、内燃機関の熱媒体の入口側と出口側とを接続し、かつ、暖房用熱交換器の熱媒体の出口側と暖房補助熱源の熱媒体の入口側とを接続することを特徴とする。
また、車室内の暖房よりも、内燃機関の暖機、(すなわち、内燃機関を暖めることを)優先的に行うときには、請求項に記載の発明の如く、第1の作動状態にて前記熱媒体を循環させる為に乗員が操作する操作部(80)を採用して、操作部が乗員により操作された場合には、前記制御手段は、前記第1の作動状態にて熱媒体を循環させるように前記切換弁手段を制御することが必要となる。
この場合、暖房補助熱源で加熱された媒体が内燃機関に流入されるので、内燃機関を暖めることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1に本発明の車両用空調装置の概略構成を示す。車両用空調装置は、図1に示すように、ヒータ回路10を備えており、ヒータ回路10は、走行用の水冷式エンジン90のウォータジャケット92で温められた冷却水(熱媒体)を、循環ポンプ40の稼働により、電磁弁50、補助ヒータ20、及び室内空調ユニット30のヒータコア31に順に流し、循環ポンプ40を通して、再度、水冷式エンジン90のウォータジャケット92に戻す循環回路を構成する。
ここで、ウォータジャケット92は、水冷式エンジン90を構成するシリンダブロック及びシリンダヘッドの内部に設けられ、シリンダボア壁面及び燃焼室の冷却を行う。また、循環ポンプ40は、内蔵する電動モータの稼働により、ヒータ回路10内にて冷却水を循環させる。そして、補助ヒータ20は、液体燃料(例えば、走行用ガソリン)を燃焼させて、この燃焼により冷却水を加熱する。このことにより、ヒータコア31に流れ込む冷却水を加熱することができる。
電磁弁50は、ウォータジャケット92の入出力配管93、94、補助ヒータ20の入力配管21、及び、循環ポンプ40の出力配管41が接続されて、入出力配管21、41、93、94の各々の接続を切り替えて冷却水の流通経路を切り替える。
すなわち、電磁弁50は、オフ状態にて(第1の作動状態)、図1に示すように、ウォータジャケット92の入力配管93及び循環ポンプ40の出力配管41の間を接続して、かつ、ウォータジャケット92の出力配管94及び補助ヒータ20の入力配管21の間を接続する。一方、電磁弁50は、オン状態(第2の作動状態)にて、図2に示すように、ウォータジャケット92の入力配管93及び出力配管94の間を接続し、かつ循環ポンプ40の出力配管41及び補助ヒータ20の入力配管21の間を接続する。
一方、室内空調ユニット30は、図3に示すように、ヒータコア31以外に、内外気切換ドア32、遠心式送風機33、エバポレータ34、エアミックスドア35、及び吹出口切換ドア39a、39bを備えている。
内外気切換ドア32は、サーボモータにより駆動されて、空調ケーシング37の内気導入口37a及び外気導入口37bを選択的に開放する。遠心式送風機33は、内気導入口37a及び外気導入口37bのうちいずれかから空気を空調ケーシング37内に導入して空調ケーシング37内にて送風を発生する。エバポレータ34は、冷凍サイクルを構成するもので、遠心式送風機33から送られる空気を冷却する。ヒータコア31は、エバポレータ34からの冷風空気と冷却水との間で熱交換し温風を発生するものである。
また、ヒータコア31の側方(上方部)には、ヒータコア31を迂回して空気を流すバイパス通路37eが形成されている。エアミックスドア35は回動可能な板状ドアであり、サーボモータにより駆動されて、ヒータコア31を流れる空気とバイパス通路37eを通過する空気との風量割合を調節するものであって、この風量割合の調節により車室内への吹出空気温度を調節する。従って、本例においては、エアミックスドア35により車室内への吹出空気の温度調節手段が構成される。
一方、ヒータコア31の下流側には、ヒータコア31からの温風とバイパス通路37eからの冷風が混合する混合室38が設けられており、この混合室38にて所望温度の空気を作り出すことができる。さらに、空調ケーシング37には、フェイス開口部37c、及びフット開口部37dが形成されている。
ここで、フェイス開口部37cは図示しないフェイスダクトを介して車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出すものである。フェイス開口部37cは回動自在な板状のフェイスドア39aにより開閉される。フット開口部37dは、車室内乗員の足元に向けて空気を吹き出すものであり、フット開口部37dは回動自在な板状のフットドア39bにより開閉される。
また、空調ケーシング37には、図示しないデフロスタ開口部が設けられており、デフロスタ開口部は図示しないデフロスタダクトを介して車両フロントガラス内面に空気を吹き出すものである。デフロスタ開口部は回動自在な板状のデフドア(図示せず)により開閉される。
上記したフェイスドア39a、フットドア39b、デフドアは共通のリンク機構に連結され、このリンク機構を介してサーボモータにより駆動される。
次に、本実施形態における電気的構成の概要を説明すると、電子制御装置60は、車載バッテリから直接給電されて作動するもので、図1において、周知のマイクロコンピュータ60a、メモリ、無線回路等から構成されるものである。マイクロコンピュータ60aは、上述の各サーボモータ、遠心式送風機33の電動モータ33a、電磁弁50、循環ポンプ40を制御するためのコンピュータプログラムを実行する。
一方、エバポレータ34の温度センサとして、サーミスタからなる温度センサ61が設けられており、この温度センサ61は空調ケーシング37内でエバポレータ34の空気吹出直後の部位に配置され、蒸発器吹出温度Teを検出する。
また、電子制御装置60には、上記の温度センサ61の他に、空調制御のために、内気温Tr(車室内の空気温度)、外気温Tam(車室外の空気温度)、日射量Ts、温水温度Tw等を検出する周知のセンサ62〜65から検出信号が入力される。さらに、電子制御装置60には、ウォータジャケット92内を流れる冷却水の温度Taを検出する温度センサ91からの検出信号と、ヒータコア31内を流れる冷却水の温度Tbを検出する温度センサ32から検出信号が入力される。
一方、電子制御装置60の無線回路60bは、リモコン端末70との間で直接的に無線通信を行うものであり、リモコン端末70は、ユーザにより手動操作されて、車室内の暖房開始、及びその暖房のキャンセルを要求する要求信号をアンテナ71から送信する。
また、車室内計器盤近傍に設置される操作部80には乗員により手動操作される各操作スイッチ及び表示パネルが備えられ、これら操作スイッチの操作信号も電子制御装置60に入力される。これら操作スイッチとして、具体的には、車室内の希望温度、希望の吹出口モードを設定するスイッチが設けられている。
次に、本実施形態の作動について図1〜図4を用いて説明する。図4は、電子制御装置60の作動を示すフローチャートである。
先ず、車室外にてユーザが、リモートコントロールにて暖房を開始する為にリモコン端末70を操作すると、リモコン端末70が暖房開始の要求信号を送信する。
この要求信号が電子制御装置60で受信されると、電子制御装置60は、ステップS100において、温度センサ32で検出される冷却水温度Tb(これは、ヒータコア31内を流れる冷却水の温度である。)が60℃(第2の閾値)未満であるか否かを判定して、かつ、外気温Tam(車室外の空気温度)が5℃未満であるか否かを判定する。
ここで、冷却水温度Taが60℃未満であり(Tb<60℃)、かつ、外気温Tamが5℃未満であるとき、ステップS100でYESと判定する。これに伴い、ステップS120において補助ヒータ20をオンさせる。したがって、補助ヒータ20が液体燃料を燃焼して冷却水の加熱を開始する。これに加えて、電磁弁50をオンさせる。
このため、電磁弁50は、図2に示すように、ウォータジャケット92の入力配管93及び出力配管94の間を接続し、かつ循環ポンプ40の出力配管41及び補助ヒータ20の入力配管21の間を接続する。したがって、水冷式エンジン90及び室内空調ユニット30のヒータコア31の間が閉じられて、循環ポンプ40、電磁弁50、補助ヒータ20、及びヒータコア31の間において、冷却水が循環することになる。
その後、ステップ130において、イグニッションスイッチIGがオフ状態で、リモコン端末70から暖房キャンセル信号が当該電子制御装置60にて受信されたか否かを判定する。この暖房キャンセル信号は、車室内の暖房停止を要求するための信号である。そして、暖房キャンセル信号が当該電子制御装置60にて受信されていないときNOと判定する。
次に、ステップS150において、温度センサ91で検出される冷却水温度Ta(これは、ウォータジャケット92内を流れる冷却水の温度(エンジン水温)である。)と冷却水温度Ta(これは、ヒータコア31内を流れる冷却水の温度である。)との温度差(|Tb−Ta|)が、10℃未満であるか否かを判定する。
例えば、イグニッションスイッチIGのオンにより水冷式エンジン90が運転を開始してウォータジャケット92による冷却水の加熱が開始されると、冷却水温度Tbと冷却水温度Taとの温度差(|Tb−Ta|)が小さくなり、10℃未満となると((|Tb−Ta|)<10℃)、YESと判定して電磁弁50をオフさせる(ステップS160)。
したがって、電磁弁50は、ウォータジャケット92の入力配管93及び循環ポンプ40の出力配管41の間を接続して、かつ、ウォータジャケット92の出力配管94及び補助ヒータ20の入力配管21の間を接続する。このため、ウォータジャケット92、電磁弁50、補助ヒータ20、ヒータコア31、及び循環ポンプ40の間において冷却水が循環することになる。
その後、ステップS170に移行する。一方、ステップS150において、温度差(|Tb−Ta|)が10℃以上であるときにも(|Tb−Ta|)≧10℃)、NOと判定してステップS170に移行する。
このステップS170においては、温度センサ91で検出される冷却水温度Tbが60℃以上であるか否かを判定する。そして、冷却水温度Tbが60℃未満であるときにはNOと判定してステップS130に進む。これに伴い、冷却水温度Tbが60℃未満である限り、ステップS130、ステップS150、ステップS160、ステップS170のそれぞれの処理を繰り返す。
その後、ステップS170においては、冷却水温度Tbが60℃以上となるとYESと判定してステップS180に移行して、補助ヒータ20をオフする。これに伴い、補助ヒータ20による冷却水の加熱を停止する。
次に、ステップS190において温度センサ32で検出される冷却水温度Tbが60℃以上であるときYESと判定してステップS130に移行する。また、ステップS190にて冷却水温度Tbが60℃未満であるときNOと判定してステップS200に移行して、補助ヒータ20をオンしてステップS130に移行する。
また、ステップS100において冷却水温度Tbが60℃以上のとき(Tb≧60℃)、NOと判定する。また、ステップS100で外気温Tamが5℃以上であるとき(Tam≧5℃)、NOと判定する。この場合、補助ヒータ20及び電磁弁50をオフする(ステップS110)。
さらに、ステップ130においてリモコン端末70から暖房キャンセル信号が当該電子制御装置60にて受信された場合には、YESと判定してステップS140に移行して補助ヒータ20及び電磁弁50をオフする。
なお、冷却水(熱媒体)は、図示しないラジエータにより所定温度未満となるように適切に制御されている。また、電子制御装置60は、水冷式エンジン90の停止中にて、リモコン端末70から暖房開始の要求信号を受信しても、電磁弁50のオフを維持する。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
すなわち、本実施形態の車両用空調装置は、水冷式エンジン90の排熱により加熱された冷却水(熱媒体)に基づいて、車室内を暖房するヒータコア31と、ヒータコア31に流入される冷却水を加熱する補助ヒータ20と、オフ状態にて水冷式エンジン90、補助ヒータ20及びヒータコア31の間で冷却水を循環させる一方、オン状態にて、水冷式エンジン90及びヒータコア31の間を閉じて補助ヒータ20及びヒータコア31の間で冷却水を循環させる電磁弁50を備える。
したがって、水冷式エンジン90が運転しているときには、電磁弁50をオフして、水冷式エンジン90、補助ヒータ20及びヒータコア31の間で冷却水を循環させることにより、冷式エンジン90で加熱された冷却水をヒータコア31に流すことができる。
一方、水冷式エンジン90の停止時にて車室内をリモートコントロールで暖房するときには、電磁弁50をオンして、水冷式エンジン90及びヒータコア31の間を閉じて、かつ、補助ヒータ20及びヒータコア31の間で冷却水を循環させる。
このことにより、補助ヒータ20で加熱された冷却水が水冷式エンジン90には流入されないで、ヒータコア31に流れる。したがって、補助ヒータ20で発生した熱を効率的にヒータコア31に伝えることができるので、補助ヒータ20で発生した熱を効率的に用いて車室内の暖房性能を向上することができる。
ここで、補助ヒータ20の作動開始後にて、ヒータコア31内を流れる冷却水の温度Tbの変化について図5を用いて説明する。図5は、縦軸が温度Tbであり、横軸が時間であるグラフであり、実線Kaが上述の実施形態の如く電磁弁50採用した場合を示し、鎖線Kbが電磁弁50を採用しない場合(図9に示す従来技術のヒータ回路の場合)を示す。
すなわち、補助ヒータ20の作動開始後にて電磁弁50をオフにすると、上述の如く、補助ヒータ20で加熱された冷却水が水冷式エンジン90には流入されないで、ヒータコア31に流れる。したがって、補助ヒータ20で発生した熱を効率的にヒータコア31に伝えることができる。
一方、電磁弁50を採用しない場合には、補助ヒータ20で加熱された冷却水が、ヒータコア31だけでなく、水冷式エンジン90に流入されるので、補助ヒータ20で発生した熱を水冷式エンジン90にも伝えることになる。
このため、図5中の実線Ka、鎖線Kbから分かるように、電磁弁50を用いる場合(実線Ka)の方が、電磁弁50を用いない場合(鎖線Kb)に比べて、冷却水の温度Tbが短時間で上昇するので、フェイス開口部37c及びフット開口部37dから吹き出される空気温度を短時間で上昇させることができる。したがって、車室内の空気温度を急速に希望温度にすることができる。
ところで、本発明者の検討によれば、例えば、水冷式エンジン90のウォータジャケット92により加熱された冷却水温度(Ta)とヒータコア31に流れる冷却水温度(Tb)との差(|Tb−Ta|)が大きい状態で、電磁弁50をオフ状態からオン状態に切り替えると、次のような問題が生じることが分かった。
すなわち、電磁弁50をオフ状態からオン状態に切り替えると同時に、水冷式エンジン90のウォータジャケット92から冷却水が補助ヒータ20を通してヒータコア31に流れ込み始める。
ここで、ウォータジャケット92からの冷却水がヒータコア31に流れ込み前のヒータコア31内の冷却水温度tbと、ウォータジャケット92からの冷却水がヒータコア31に流れ込んだ後のヒータコア31内の冷却水温度tbとは、大きく異なる。
このため、ウォータジャケット92からの冷却水がヒータコア31に流れ込むと、図6に示すように、ヒータコア31を流れる冷却水温度tbが大きく低下し、ヒータコア31を通過する空気の温度が大きく下がる。したがって、フェイス開口部37c及びフット開口部37dから吹き出される空気温度を大きく下がるので、車室内の空調状態に悪影響を与える。
そこで、本実施形態では、ウォータジャケット92により加熱された冷却水温度(Ta)とヒータコア31に流れる冷却水温度(Tb)の差(|Tb−Ta|)が10℃未満であるとき、電磁弁50をオフ状態からオン状態に切り替える。このため、ウォータジャケット92からの冷却水が補助ヒータ20を通してヒータコア31に流れ込んでも、図7に示すように、ヒータコア31を流れる冷却水の温度変動を抑えることができ、車室内の空調状態に悪影響を与えることを抑制して、車室内の快適な暖房を実現することができる。
(その他の実施形態)
本発明の実施にあたり、操作部80に対して、エンジン暖気優先モードの実行を指令する指令信号を出力するスイッチを追加してもよい。この場合、当該スイッチがユーザにより操作されて電子制御装置60がスイッチからの指令信号を受信すると、電子制御装置60が電磁弁50を常にオフ状態にする。これに伴い、冷式エンジン90、補助ヒータ20及びヒータコア31の間で冷却水が循環するので、補助ヒータ20で加熱された冷却水により冷式エンジン90を暖めることができる。
なお、図8は、温度差(|Tb−Ta|)がX℃(例えば10℃)からY℃(例えば、0℃)に近づくにつれて、電磁弁50の開度、すなわちウォータジャケット92及びヒータコア31の間の開度を徐々に増やす例を示している。
上述の実施形態では、通信端末として、電子制御装置60との間で直接的に無線通信する無線端末であるリモコン端末70を用いる例について説明したが、これに代えて、携帯電話、PHSなど移動体通信網を介して電子制御装置60との間で通信する端末を用いるようにしてもよい。
上述の実施形態では、補助ヒータ20(暖房補助熱源)として、燃焼式ヒータを用いるようにした例について説明したが、これに代えて、電気ヒータ、ビスカス式ヒータなどを用いてもよい。
本発明の一実施形態の車両用空調装置の概略構成を示すブロック図である。 上記実施形態の車両用空調装置の作動を説明するためのブロック図である。 図1の室内空調ユニットの構成を示すブロック図である。 図1の電子制御装置の制御処理を示すブロック図である。 図1のヒータコア内を流れる冷却水の温度Tbの変化を示す図である。 図1のヒータコア内を流れる冷却水の温度Tb、及びウォータジャケットを流れる冷却水の温度Taの変化を示す図である。 図1のヒータコア内を流れる冷却水の温度Tb、及びウォータジャケットを流れる冷却水の温度Taの変化を示す図である。 図1の電磁弁の作動を説明するための図である。 従来のヒータ回路の構成を示すブロック図である。
符号の説明
20…補助ヒータ、31…ヒータコア、50…電磁弁、90…水冷式エンジン。

Claims (2)

  1. 排熱により熱媒体を加熱する内燃機関(90)を備える車両に適用される車両用空調装置であって、
    前記内燃機関(90)の排熱により加熱された前記熱媒体に基づいて、車室内を暖房する暖房用熱交換器(31)と、
    前記暖房用熱交換器に流入する前記熱媒体を加熱する暖房補助熱源(20)と、
    前記内燃機関、前記暖房補助熱源、及び前記暖房用熱交換器の間で前記熱媒体を循環させる第1の作動状態における前記熱媒体の流通経路、および、前記内燃機関及び前記暖房用熱交換器の間を閉じてかつ前記暖房補助熱源及び前記暖房用熱交換器の間で前記熱媒体を循環させる第2の作動状態における前記熱媒体の流通経路を切り換える切換弁手段(50)と、
    前記内燃機関が運転している場合には、前記第1の作動状態にて前記熱媒体を循環させ、前記内燃機関の停止時にリモートコントロールで前記車室内の暖房を開始する場合には、前記第2の作動状態にて前記熱媒体を循環させ、その後、前記第1の作動状態にて前記熱媒体を循環させ、さらに、前記第1の作動状態を維持するように前記切換弁手段を制御する制御手段(60)と、
    前記内燃機関により加熱された熱媒体の温度(Ta)を検出する第1の媒体温度検出手段(91)と、
    前記暖房用熱交換器を流れる熱媒体の温度(Tb)を検出する第2の媒体温度検出手段(32)とを備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関の停止時にリモートコントロールで前記車室内の暖房を開始する場合に、前記第1及び第2の媒体温度検出手段のそれぞれで検出される温度の差(|Tb−Ta|)が所定温度未満となった際に、前記第2の作動状態から前記第1の作動状態に切り換えるように前記切換弁手段を制御し、
    前記切換弁手段は、一つの電磁弁(50)で構成され、
    前記電磁弁(50)は、前記第1の作動状態では、前記暖房用熱交換器の熱媒体の出口側と前記内燃機関の熱媒体の入口側とを接続し、かつ、前記内燃機関の熱媒体の出口側と前記暖房補助熱源の熱媒体の入口側とを接続し、前記第2の作動状態では、前記内燃機関の熱媒体の入口側と出口側とを接続し、かつ、前記暖房用熱交換器の熱媒体の出口側と前記暖房補助熱源の熱媒体の入口側とを接続することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記第1の作動状態にて前記熱媒体を循環させる為に乗員が操作する操作部(80)を備えており、
    前記操作部が乗員により操作された場合には、前記制御手段は、前記第1の作動状態にて前記熱媒体を循環させるように前記切換弁手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
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