JP3858373B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は温水等の熱源流体が循環する暖房用熱交換器に、補助暖房熱源としての電気発熱体を一体に備える車両用空調装置において、熱源流体の低温時における暖房即効性の向上を図るための制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両エンジンの高効率化に伴い、エンジン暖機後においても車両エンジンの冷却水(温水)温度が従前に比して低めの温度となる傾向にある。そのため、エンジン冷却水からの廃熱を利用して車室内の暖房を行う温水式空調装置においては、暖房能力不足が課題になっている。
【0003】
そこで、特開平5−69732号公報等では、温水式の暖房用熱交換器に電気発熱体を一体化し、温水温度が低いときには電気発熱体に通電して、電気発熱体の発熱により暖房空気を加熱することにより、暖房能力の不足を解消するものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術では、車両エンジンの始動直後のように温水の低温時には、暖房即効性の向上のために、電気発熱体の最大能力を必要とするのであるが、暖房用熱交換器に電気発熱体が一体化されているので、電気発熱体の発熱量の一部が暖房用熱交換器内を流通する低温の温水中に奪われてしまい、電気発熱体の発熱量により暖房空気を効率良く加熱することができない。
【0005】
その結果、暖房空気の車室内への吹出空気温度が十分上昇せず、電気発熱体による暖房即効性を効果的に発揮できない。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、温水等の熱源流体の低温時に、電気発熱体から熱源流体に伝熱される熱量を最小限に低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、熱源流体が流通するチューブ(23)を有し、車室内に吹き出される空気を前記熱源流体により加熱する暖房用熱交換器(14)と、
前記暖房用熱交換器(14)に一体に設けられ、車室内に吹き出される空気を加熱する電気発熱体(15)と、
前記暖房用熱交換器(14)に送風する送風機(17)と、
前記暖房用熱交換器(14)に流通する前記熱源流体の流れを制御する弁手段(13)と、
前記熱源流体の温度を検出する温度センサ(32)と、
前記温度センサ(32)の検出信号が入力され、前記弁手段(13)の開度を制御する制御装置(27)とを備え、
前記電気発熱体(15)の通電時において、前記熱源流体の温度が所定温度以下であるときは、前記制御装置(27)により前記弁手段(13)の開度を少開度に制御して、前記暖房用熱交換器(14)への前記熱源流体の流量を前記熱源流体の温度が前記所定温度を越えるときよりも減少させて、前記送風機(17)を作動させることを特徴としている。
【0007】
これによると、温水等の熱源流体の低温時には暖房用熱交換器(14)への熱源流体の流量を減少させるので、電気発熱体(15)から熱源流体への伝熱熱量を大幅に低減できる。そのため、電気発熱体の発熱量により暖房空気を効率良く加熱することができ、電気発熱体による暖房即効性を効果的に発揮できる。
また、熱源流体の低温時に弁手段(13)を完全な全閉状態とせずに、少開度だけ開くから、熱源流体の流量を減少させるだけで、熱源流体の流れを完全に遮断することがない。
【0009】
また、請求項記載の発明では、熱源流体の温度が所定温度以下であるときに、熱源流体の温度が低下するにつれて、送風機(17)の風量を減少させることを特徴としている。
【0010】
これによると、電気発熱体(15)の加熱作用による暖房時に、ストーブ比(=暖房能力/風量)を高めることができるので、暖房初期から乗員に与える暖房感を高めることができる。
また、請求項記載の発明では熱源流体の温度が前記所定温度より高い高温側の所定温度より高いときは、電気発熱体(15)への通電を遮断することを特徴としている。
【0011】
これによると、熱源流体と空気との熱交換にて暖房能力が十分得られる条件のときに、電気発熱体が無駄に電力消費するのを自動的に防止できる。
同様に、請求項記載の発明のように、外気温を検出する外気温センサ(33)を有し、この外気温センサ(31)の検出信号に基づいて外気温が所定値以上であるときに、電気発熱体(15)への通電を遮断するようにすれば、外気温が比較的高く、最大暖房能力を要求されないときに、電気発熱体が無駄に電力消費するのを自動的に防止できる。
【0012】
また、請求項記載の発明では、車室内への吹出温度を調整する温度調整手段(38)を備え、
制御装置(27)は、この温度調整手段(38)が最大暖房状態にあることを判定する判定手段(S110)を有し、この判定手段(S110)にて温度調整手段(34)が最大暖房状態にないと判定されたときは、電気発熱体(15)への通電を遮断することを特徴としている。
【0013】
これによると、最大暖房時のみに電気発熱体(15)に通電できるので、温度調整手段(34)が最大暖房状態にないときに、電気発熱体が無駄に電力消費するのを防止できる。以上の請求項3〜5記載の発明によると、電気発熱体(15)の電力消費を必要最小限に抑えることができる。
【0014】
また、請求項記載の発明では、電気発熱体(15)に通電するための電源をなす車載バッテリ(30)の充電状態に応じた信号を発生するバッテリ充電信号発生手段(34)を有し、
制御装置(27)が、このバッテリ充電信号発生手段(34)の発生信号に基づいて車載バッテリ(30)の充電状態に余裕がないと判定したときに、電気発熱体(15)への通電を遮断することを特徴としている。
【0015】
これによると、電気発熱体(15)への通電に起因する車載バッテリ(30)の過放電を未然に回避できる。
そして、本発明は、請求項記載のように、暖房用熱交換器(14)が車両エンジン(20)の温水回路(11)に設けられ、熱源流体として車両エンジン(20)からの温水が暖房用熱交換器(14)に循環するようになっている車両用空調装置において好適に実施できる。
【0016】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は電気発熱体を一体化した温水式の車両暖房用熱交換器を含む車両温水回路を示し、水冷式の車両エンジン10の温水回路11には車両エンジン10により回転駆動される温水ポンプ12が配置されており、この温水ポンプ12の作動により温水(エンジン冷却水)が温水回路11を循環する。
【0018】
温水回路11において、車両エンジン10で加熱された温水は温水弁(弁手段)13を介して車両暖房用熱交換器14に流入する。ここで、温水弁13は、サーボモータ等の電気アクチュエータ13aと、この電気アクチュエータ13aにより操作されて温水流路の開度を調整する弁体13bとから構成されている。また、車両暖房用熱交換器14には電気発熱体15が一体に組み込まれており、この熱交換器14は車両用空調装置のケース16内に収容されている。この暖房用熱交換器14は、空調用送風機17の送風空気を温水または電気発熱体15を熱源として加熱する。
【0019】
図2は図1の車両暖房用熱交換器14の正面図であって、この熱交換器14は、温水入口側タンク18と、温水出口側タンク19と、この両タンク18、19の間に設けられた熱交換用コア部20とを有している。
温水入口側タンク18には図1に示す水冷式の車両エンジン10からの温水(エンジン冷却水)が流入する入口パイプ21が設けられ、温水出口側タンク19には温水を外部へ流出させ、エンジン10側に還流させる出口パイプ22が設けられている。なお、本例の熱交換器14は図2に示すように上下対称形であるので、温水入口側タンク18と温水出口側タンク19とを上下逆転してもよい。
【0020】
各タンク18、19はそれぞれタンク本体部18a、19aと、このタンク本体部18a、19aの開口端面を閉じるシートメタル18b、19bとからなり、図2の左右方向が長手方向となる周知のタンク構造である。そして、シートメタル18b、19bには偏平状のチューブ挿入穴(図示せず)が多数個、図2の左右方向に1列または複数列並んで形成されている。
【0021】
熱交換用コア部20は暖房用空気の流れ方向(図2の紙面垂直方向)に対して平行な偏平状に形成された偏平チューブ23を多数個図2の左右方向に並列配置している。この多数個の偏平チューブ23内を温水は図2の下側から上側への一方向に流れる。そして、この多数個の偏平チューブ23相互の間に波形状に成形されたコルゲートフィン(フィン部材)24を配置し接合している。このコルゲートフィン24には周知のごとく暖房用空気の流れ方向に対して所定角度で斜めに多数のルーバ(図示せず)が切り起こし成形されており、このルーバの成形によりフィン熱伝達率を向上させている。
【0022】
偏平チューブ23の両端開口部はシートメタル18b、19bのチューブ挿入穴内にそれぞれ挿通され、接合される。また、コア部20の最外側(図2の左右両端部)のコルゲートフィン24のさらに外側にはサイドプレート25、26が配設され、このサイドプレート25、26は最外側のコルゲートフィン24およびタンク18、19に接合される。
【0023】
さらに、熱交換用コア部20の一部の部位に、偏平チューブ23の代わりに、電気発熱体15を設置している。図2の例では、熱交換用コア部20の3箇所に電気発熱体15を等間隔で設置している。具体的には、熱交換用コア部20のうち、電気発熱体15が設置される部位では、隣接するコルゲートフィン24の折り曲げ頂部に、それぞれ偏平チューブ23の長手方向に延びる平板状の金属製保持板(図示せず)を所定間隔を開けて接合し、この2枚の保持板の間に電気発熱体15を組み付ける構造となっている。
【0024】
なお、暖房用熱交換器14の各部品はいずれもアルミニウムからなり、一体ろう付けにて接合され、このろう付け後に電気発熱体15の組み付けを行う。
電気発熱体15は、図示しない板状の発熱体素子と、この発熱体素子の表裏両面に配置された細長の平板状の電極板との3層サンドウイッチ構造を電気絶縁材で被覆した構造になっており、この電極板を介して外部回路に発熱体素子が電気的に接続される。そして、発熱体素子は所定の設定温度、すなわちキューリ点にて抵抗値が急増する正の抵抗温度特性を有する抵抗体材料(例えば、チタン酸バリウム)からなるPTCヒータ素子である。また、3本の電気発熱体15は車載電源(図1に示すバッテリ30)に対して電気的に並列接続される。
【0025】
次に、図1により3本の電気発熱体15への通電を制御するための制御系を説明すると、空調用電子制御装置27はマイクロコンピュータ等から構成されるものであり、予め設定されたプログラムに基づいて所定の演算処理を行って電気発熱体15等への通電を制御する。電子制御装置27の出力信号はリレー28に加えられ、このリレー28によって電気発熱体15への通電が断続される。なお、図1では図示の簡略化のために、電気発熱体15およびリレー28を1つづつ示しているが、実際には3本の電気発熱体15に対応して3個のリレー28が設けられる。
【0026】
また、電子制御装置27には車両エンジン10の運転を断続するイグニッションスイッチ29を介して車載バッテリ30から電源が供給される。この車載バッテリ30にはオルタネータ(交流発電機)31が接続され、このオルタネータ31の出力電圧によりバッテリ30が充電される。
一方、電子制御装置27には次の各種センサ類からの信号が入力される。すなわち、水冷式車両エンジン10の温水温度を検出する水温センサ32、外気温を検出する外気温センサ33、車載バッテリ30の充電電圧に応じた信号を発生するバッテリ電圧センサ(バッテリ充電信号発生手段)34、最大暖房状態の信号を発生する最大暖房スイッチ35、および空調作動スイッチ(例えば、空調送風スイッチ)36からの信号が電子制御装置27に入力される。
【0027】
上記最大暖房スイッチ35は車両用空調装置が最大暖房状態にあるか否かに応じて開閉されるものである。例えば、車両用空調装置の温度調整方式が周知のエアミックスタイプである場合は、図3に示すように、暖房用熱交換器14を通る暖房空気(温風)と、暖房用熱交換器14のバイパス路37を通る暖房空気(冷風)との風量割合を調整するエアミックスドア(温度調整手段)38がバイパス路37を全閉し、暖房用熱交換器14への空気路を全開する2点鎖線位置38aに操作されている状態のとき、最大暖房スイッチ35はオン状態となる。
【0028】
なお、図3において、39は内外気切替箱、40は送風空気を冷却する冷房用熱交換器(蒸発器)、41〜43は吹出モード切替用ドア、44はデフロスタ開口部、45はフェイス開口部、46はフット開口部である。
次に、上記構成において作動を説明する。まず、最初に、各機能部品による作動の概要を説明する。車室の暖房を行うときには、空調用送風機17を作動させるとともに、温水弁13を開弁させる。送風機17の作動によって、暖房用熱交換器14の偏平チューブ23とコルゲートフィン24との間の空隙部を暖房用空気が通過する。一方、車両用エンジン10のウォータポンプ12の作動によりエンジン10からの温水が温水弁13を介して暖房用熱交換器14の入口パイプ21より温水入口側タンク18内に流入する。
【0029】
そして、温水は、入口側タンク18にて多数本の偏平チューブ23に分配され、この偏平チューブ23を並列に流れる間にコルゲートフィン24を介して暖房用空気に放熱する。多数本の偏平チューブ23を通過した温水は、温水出口側タンク19に流入し、ここで集合され、出口パイプ22から温水は熱交換器外部へ流出し、エンジン10側に還流する。
【0030】
一方、暖房時において、温水温度が低くて、電気発熱体15を発熱させる必要があるときは、リレー28をオンして電気発熱体15に車載バッテリ30の電圧を印加する。これにより、各電気発熱体15が通電され発熱する。各電気発熱体15の発熱は両側のコルゲートフィン24に伝導されて、このコルゲートフィン24から暖房用空気に放熱される。従って、温水の低温時でも暖房空気を速やかに加熱して即効暖房を行うことができる。
【0031】
ここで、電気発熱体15の発熱体素子は所定のキューリ点にて抵抗値が急増する正の抵抗温度特性を有するPTC素子であるから、周知のごとく、その発熱温度をキューリ点に自己制御する自己温度制御機能を備えている。
ところで、上記電気発熱体15の発熱は、両側のコルゲートフィン7から偏平チューブ23を介して偏平チューブ23内の温水にも伝導される。この温水への伝熱量が増大すると、電気発熱体15の発熱量を暖房空気の加熱のために有効利用できないので、電気発熱体15の発熱による即効暖房性が損なわれることになる。
【0032】
そこで、本実施形態では、即効暖房性の改善のために、空調装置全体としての作動制御を図4に示すごとく行っている。
図4の制御ルーチンは、車両エンジン10のイグニッションスイッチ29および空調作動スイッチ36が投入されるとスタートし、ステップS100にて各種センサ類からの信号読み込みを行い、次のステップS110にて最大暖房スイッチ35からの信号に基づいて最大暖房状態かどうか判定する。
【0033】
最大暖房状態であれば、次のステップS120にてバッテリ電圧センサ34からの信号に基づいてバッテリ充電状態に余裕があるかどうか判定する。バッテリ充電状態に余裕があれば、次のステップS130にて外気温センサ33からの信号に基づいて外気温が所定温度(例えば、10°C)以下であるかどうか判定する。
【0034】
この判定は車両環境が暖房の必要性の高い寒冷時にあるかどうかを判定するものであるため、設定温度は例えば、10°Cという低めの温度とする。そして、外気温が寒冷時のように10°C以下であれば、次のステップS140にて水温センサ32からの信号に基づいて水温が第1所定温度(例えば、80°C)以下であるかどうか判定する。水温が80°C以下であれば、次のステップS150にてリレー28をオンして電気発熱体15に通電する。
【0035】
そして、次のステップS160にて、再度、水温の判定を行う。すなわち、水温が第2所定温度(例えば、35°C)以下であるかどうか判定する。ここで、第2所定温度は、暖房感が得られる温度まで空気を温水により加熱することができる最低温度であり、本例ではこの観点から35°Cとしている。水温が35°C以下であれば、次のステップS170にて送風機17を作動させるとともに、温水弁13を閉弁する。
【0036】
このように、電気発熱体15の発熱時に温水の温度が低いときは、温水弁13を閉弁することにより、暖房用熱交換器14に低温の温水が流通することを阻止できるので、電気発熱体15の発熱が熱の良導体(アルミニウム)である偏平チューブ23を通して低温の温水に奪われるのを効果的に防止できる。
図5は空調作動スイッチ36の投入後の経過時間を横軸にとり、縦軸に電気発熱体15の消費電力、送風機17の駆動モータ印加電圧、温水弁13の開度、およびエンジン水温をとったものである。
【0037】
水温が上記第2所定温度(例えば、35°C)以下の低温域にある場合に、温水弁13を全閉するとともに、送風機17の駆動モータ印加電圧を図5に示すように、水温の低下につれて低下させている。従って、送風機17の風量も水温の低下につれて低下させることができ、この風量制御により、特にエンジン始動直後の低水温時でもストーブ比(=暖房能力/風量)を高めることができるので、暖房初期から乗員に与える暖房感を高めることができる。
【0038】
換言すると、エンジン始動直後の低水温時において、電気発熱体15の発熱(例えば、消費電力:1KW)のみで乗員の暖房感を確保するためには、風量を少量(空調装置の風量レベルのLoまたはMe相当)に設定して、車室内への吹出空気温度を高めることが有効である。
一方、図4のステップS110、S130での判定がN0のときは、必要暖房能力が小さくてよいときであるので、ステップS180に進み、電気発熱体15の通電を遮断する。また、ステップS120でバッテリ充電状態に余裕がないと判定されたときも、車載バッテリ30の過放電防止のために、電気発熱体15の通電を遮断する。
【0039】
そして、ステップS180からステップS190に進み、送風機17の通常の作動制御を行うとともに、温水弁13を開弁させる。ここで、送風機17の通常の作動制御とは、水温が所定温度(例えば、35°C)以下であるときは、送風機17を停止して、車室内への冷風の吹出を防止し、水温が所定温度(例えば、35°C)に到達すると、送風機17をLoレベルの風量で始動させ、水温が所定温度(例えば、60°C)に上昇するまで、徐々に風量を増大させ、その後は、車室内への必要吹出温度(TAO)に応じて風量を変化させる。
【0040】
また、ステップS160の判定で、水温が35°C以上であるときも、ステップS190に進み、送風機17の通常の作動制御を行う。この場合は、水温が35°C以上であるため、送風機17の停止状態はなく、送風機17はLoレベル以上の風量で作動する。
(他の実施形態)
なお、上記の実施形態では、電気発熱体15の通電時において、温水(熱源流体)の温度が所定温度以下であるときには、温水弁13を全閉して、暖房用熱交換器14への熱源流体の流通を阻止しているが、温水弁13を完全な全閉状態とせずに、温水弁13を少開度だけ開いて、暖房用熱交換器14への温水流量を、減少させるようにしてもよい。
【0041】
また、上記の実施形態では、図1の制御ブロック図に示すように最大暖房スイッチ35を備えているが、車室内への吹出空気温度を自動制御する場合には、電子制御装置27において、温度調整部材(エアミックスドア38等)の位置を自動制御するための位置信号を演算処理するので、この位置信号から最大暖房状態を判定するようにすれば、最大暖房スイッチ35を廃止できる。
【0042】
また、暖房用熱交換器14に循環する熱源流体としては、温水に限らず、エンジンオイル等の油類であってもよいことはもちろんである。
また、暖房用熱交換器14に電気発熱体15を一体化する場合に電気発熱体15の設置形態を図1の形態に限らず、暖房用熱交換器14の仕様の変化等に対応して種々変更し得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における暖房用熱交換器を含む温水回路と電気制御系統を含む全体システム図である。
【図2】図1の暖房用熱交換器の正面図である。
【図3】本発明の一実施形態における空調装置通風系の概略断面図である。
【図4】本発明の一実施形態における電気制御のフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態における作動説明図である。
【符号の説明】
10…車両エンジン、14…暖房用熱交換器、15…電気発熱体、
17…送風機、27…電子制御装置、30…車載バッテリ、32…水温センサ、33…外気温センサ、34…バッテリ電圧センサ、35…最大暖房スイッチ。

Claims (7)

  1. 熱源流体が流通するチューブ(23)を有し、車室内に吹き出される空気を前記熱源流体により加熱する暖房用熱交換器(14)と、
    前記暖房用熱交換器(14)に一体に設けられ、車室内に吹き出される空気を加熱する電気発熱体(15)と、
    前記暖房用熱交換器(14)に送風する送風機(17)と、
    前記暖房用熱交換器(14)に流通する前記熱源流体の流れを制御する弁手段(13)と、
    前記熱源流体の温度を検出する温度センサ(32)と、
    前記温度センサ(32)の検出信号が入力され、前記弁手段(13)の開度を制御する制御装置(27)とを備え、
    前記電気発熱体(15)の通電時において、前記熱源流体の温度が所定温度以下であるときは、前記制御装置(27)により前記弁手段(13)の開度を少開度に制御して、前記暖房用熱交換器(14)への前記熱源流体の流量を前記熱源流体の温度が前記所定温度を越えるときよりも減少させて、前記送風機(17)を作動させることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記熱源流体の温度が所定温度以下であるときに、前記熱源流体の温度が低下するにつれて、前記送風機(17)の風量を減少させることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  3. 前記熱源流体の温度が前記所定温度より高い高温側の所定温度より高いときは、前記電気発熱体(15)への通電を遮断することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 外気温を検出する外気温センサ(33)を有し、この外気温センサ(31)の検出信号に基づいて外気温が所定値以上であるときは、前記電気発熱体(15)への通電を遮断することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 車室内への吹出温度を調整する温度調整手段(38)を備え、
    前記制御装置(27)は、この温度調整手段(38)が最大暖房状態にあることを判定する判定手段(S110)有し、
    この判定手段(S110)にて前記温度調整手段(34)が最大暖房状態にないと判定されたときは、前記電気発熱体(15)への通電を遮断することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 前記電気発熱体(15)に通電するための電源をなす車載バッテリ(30)の充電状態に応じた信号を発生するバッテリ充電信号発生手段(34)を有し、
    前記制御装置(27)が、このバッテリ充電信号発生手段(34)の発生信号に基づいて前記車載バッテリ(30)の充電状態に余裕がないと判定したときに、前記電気発熱体(15)への通電を遮断することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記暖房用熱交換器(14)が車両エンジン(20)の温水回路(11)に設けられ、前記熱源流体として前記車両エンジン(20)からの温水が前記暖房用熱交換器(14)に循環するようになっていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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