JPH1178489A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH1178489A
JPH1178489A JP25228897A JP25228897A JPH1178489A JP H1178489 A JPH1178489 A JP H1178489A JP 25228897 A JP25228897 A JP 25228897A JP 25228897 A JP25228897 A JP 25228897A JP H1178489 A JPH1178489 A JP H1178489A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温水の低温時に、電気発熱体から温水側に伝
熱される熱量を最小限に低減する。 【解決手段】 車室内に吹き出される空気の加熱源とし
て、温水熱源の暖房用熱交換器14と、これに一体に組
み込まれた電気発熱体15とを備える。電気発熱体15
に通電する場合に、温水の温度が所定温度(例えば、3
5°C)以下であるときは、温水弁13を閉弁して暖房
用熱交換器14への温水流れを阻止して、送風機17を
作動させる。これによると、温水の低温時には熱交換器
14へ温水が流通しないので、電気発熱体15から熱源
流体への伝熱熱量を大幅に低減でき、電気発熱体15の
発熱量により暖房空気を効率良く加熱できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は温水等の熱源流体が
循環する暖房用熱交換器に、補助暖房熱源としての電気
発熱体を一体に備える車両用空調装置において、熱源流
体の低温時における暖房即効性の向上を図るための制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両エンジンの高効率化に伴い、
エンジン暖機後においても車両エンジンの冷却水(温
水)温度が従前に比して低めの温度となる傾向にある。
そのため、エンジン冷却水からの廃熱を利用して車室内
の暖房を行う温水式空調装置においては、暖房能力不足
が課題になっている。
【0003】そこで、特開平5−69732号公報等で
は、温水式の暖房用熱交換器に電気発熱体を一体化し、
温水温度が低いときには電気発熱体に通電して、電気発
熱体の発熱により暖房空気を加熱することにより、暖房
能力の不足を解消するものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術では、車両エンジンの始動直後のように温水の低温時
には、暖房即効性の向上のために、電気発熱体の最大能
力を必要とするのであるが、暖房用熱交換器に電気発熱
体が一体化されているので、電気発熱体の発熱量の一部
が暖房用熱交換器内を流通する低温の温水中に奪われて
しまい、電気発熱体の発熱量により暖房空気を効率良く
加熱することができない。
【0005】その結果、暖房空気の車室内への吹出空気
温度が十分上昇せず、電気発熱体による暖房即効性を効
果的に発揮できない。本発明は上記点に鑑みてなされた
もので、温水等の熱源流体の低温時に、電気発熱体から
熱源流体に伝熱される熱量を最小限に低減することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、暖房用熱交換器(14)
に一体に設けられた電気発熱体(15)に通電する場合
に、熱源流体の温度が所定温度以下であるときは、暖房
用熱交換器(14)への熱源流体の流通を阻止して、送
風機(17)を作動させることを特徴としている。
【0007】これによると、温水等の熱源流体の低温時
には暖房用熱交換器(14)へ熱源流体が流通しないの
で、電気発熱体(15)から熱源流体への伝熱熱量を大
幅に低減できる。そのため、電気発熱体の発熱量により
暖房空気を効率良く加熱することができ、電気発熱体に
よる暖房即効性を効果的に発揮できる。また、請求項2
記載の発明では、電気発熱体(15)の通電時におい
て、熱源流体の温度が所定温度以下であるときは、暖房
用熱交換器(14)への熱源流体の流量を熱源流体の温
度が所定温度を越えるときよりも減少させて、送風機
(17)を作動させることを特徴としている。
【0008】このように、暖房用熱交換器(14)への
熱源流体の流通を完全に阻止しなくとも、暖房用熱交換
器(14)への熱源流体の流量を減少させることによっ
て、電気発熱体(15)から熱源流体への伝熱熱量を大
幅に低減でき、電気発熱体による暖房即効性を効果的に
発揮できる。また、請求項3記載の発明では、暖房用熱
交換器(14)に流通する熱源流体の流れを制御する弁
手段(13)を備えることを特徴としている。
【0009】これによれば、弁手段(13)により請求
項1における熱源流体の流通阻止あるいは請求項2にお
ける熱源流体の流量減少を確実に行うことができる。ま
た、請求項4記載の発明では、熱源流体の温度が所定温
度以下であるときに、熱源流体の温度が低下するにつれ
て、送風機(17)の風量を減少させることを特徴とし
ている。
【0010】これによると、電気発熱体(15)の加熱
作用による暖房時に、ストーブ比(=暖房能力/風量)
を高めることができるので、暖房初期から乗員に与える
暖房感を高めることができる。また、請求項5記載の発
明では、熱源流体の温度を検出する温度センサ(22)
を有し、この温度センサ(22)の検出信号に基づいて
熱源流体の温度が前記所定温度より高い高温側の所定温
度より高いときは、電気発熱体(15)への通電を遮断
することを特徴としている。
【0011】これによると、熱源流体と空気との熱交換
にて暖房能力が十分得られる条件のときに、電気発熱体
が無駄に電力消費するのを自動的に防止できる。同様
に、請求項6記載の発明のように、外気温を検出する外
気温センサ(33)を有し、この外気温センサ(31)
の検出信号に基づいて外気温が所定値以上であるとき
に、電気発熱体(15)への通電を遮断するようにすれ
ば、外気温が比較的高く、最大暖房能力を要求されない
ときに、電気発熱体が無駄に電力消費するのを自動的に
防止できる。
【0012】また、請求項7記載の発明では、車室内へ
の吹出温度を調整する温度調整手段(38)と、この温
度調整手段(38)が最大暖房状態にあることを判定す
る判定手段(S110)とを有し、この判定手段(S1
10)にて温度調整手段(34)が最大暖房状態にない
と判定されたときは、電気発熱体(15)への通電を遮
断することを特徴としている。
【0013】これによると、最大暖房時のみに電気発熱
体(15)に通電できるので、温度調整手段(34)が
最大暖房状態にないときに、電気発熱体が無駄に電力消
費するのを防止できる。以上の請求項4〜7記載の発明
によると、電気発熱体(15)の電力消費を必要最小限
に抑えることができる。
【0014】また、請求項8記載の発明では、電気発熱
体(15)に通電するための電源をなす車載バッテリ
(30)の充電状態に応じた信号を発生するバッテリ充
電信号発生手段(34)を有し、このバッテリ充電信号
発生手段(34)の発生信号に基づいて、車載バッテリ
(30)の充電状態に余裕がないと判定されたときに、
電気発熱体(15)への通電を遮断することを特徴とし
ている。
【0015】これによると、電気発熱体(15)への通
電に起因する車載バッテリ(30)の過放電を未然に回
避できる。そして、本発明は、請求項9記載のように、
暖房用熱交換器(14)が車両エンジン(20)の温水
回路(11)に設けられ、熱源流体として車両エンジン
(20)からの温水が暖房用熱交換器(14)に循環す
るようになっている車両用空調装置において好適に実施
できる。
【0016】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。 (第1実施形態)図1は電気発熱体を一体化した温水式
の車両暖房用熱交換器を含む車両温水回路を示し、水冷
式の車両エンジン10の温水回路11には車両エンジン
10により回転駆動される温水ポンプ12が配置されて
おり、この温水ポンプ12の作動により温水(エンジン
冷却水)が温水回路11を循環する。
【0018】温水回路11において、車両エンジン10
で加熱された温水は温水弁(弁手段)13を介して車両
暖房用熱交換器14に流入する。ここで、温水弁13
は、サーボモータ等の電気アクチュエータ13aと、こ
の電気アクチュエータ13aにより操作されて温水流路
の開度を調整する弁体13bとから構成されている。ま
た、車両暖房用熱交換器14には電気発熱体15が一体
に組み込まれており、この熱交換器14は車両用空調装
置のケース16内に収容されている。この暖房用熱交換
器14は、空調用送風機17の送風空気を温水または電
気発熱体15を熱源として加熱する。
【0019】図2は図1の車両暖房用熱交換器14の正
面図であって、この熱交換器14は、温水入口側タンク
18と、温水出口側タンク19と、この両タンク18、
19の間に設けられた熱交換用コア部20とを有してい
る。温水入口側タンク18には図1に示す水冷式の車両
エンジン10からの温水(エンジン冷却水)が流入する
入口パイプ21が設けられ、温水出口側タンク19には
温水を外部へ流出させ、エンジン10側に還流させる出
口パイプ22が設けられている。なお、本例の熱交換器
14は図2に示すように上下対称形であるので、温水入
口側タンク18と温水出口側タンク19とを上下逆転し
てもよい。
【0020】各タンク18、19はそれぞれタンク本体
部18a、19aと、このタンク本体部18a、19a
の開口端面を閉じるシートメタル18b、19bとから
なり、図2の左右方向が長手方向となる周知のタンク構
造である。そして、シートメタル18b、19bには偏
平状のチューブ挿入穴(図示せず)が多数個、図2の左
右方向に1列または複数列並んで形成されている。
【0021】熱交換用コア部20は暖房用空気の流れ方
向(図2の紙面垂直方向)に対して平行な偏平状に形成
された偏平チューブ23を多数個図2の左右方向に並列
配置している。この多数個の偏平チューブ23内を温水
は図2の下側から上側への一方向に流れる。そして、こ
の多数個の偏平チューブ23相互の間に波形状に成形さ
れたコルゲートフィン(フィン部材)24を配置し接合
している。このコルゲートフィン24には周知のごとく
暖房用空気の流れ方向に対して所定角度で斜めに多数の
ルーバ(図示せず)が切り起こし成形されており、この
ルーバの成形によりフィン熱伝達率を向上させている。
【0022】偏平チューブ23の両端開口部はシートメ
タル18b、19bのチューブ挿入穴内にそれぞれ挿通
され、接合される。また、コア部20の最外側(図2の
左右両端部)のコルゲートフィン24のさらに外側には
サイドプレート25、26が配設され、このサイドプレ
ート25、26は最外側のコルゲートフィン24および
タンク18、19に接合される。
【0023】さらに、熱交換用コア部20の一部の部位
に、偏平チューブ23の代わりに、電気発熱体15を設
置している。図2の例では、熱交換用コア部20の3箇
所に電気発熱体15を等間隔で設置している。具体的に
は、熱交換用コア部20のうち、電気発熱体15が設置
される部位では、隣接するコルゲートフィン24の折り
曲げ頂部に、それぞれ偏平チューブ23の長手方向に延
びる平板状の金属製保持板(図示せず)を所定間隔を開
けて接合し、この2枚の保持板の間に電気発熱体15を
組み付ける構造となっている。
【0024】なお、暖房用熱交換器14の各部品はいず
れもアルミニウムからなり、一体ろう付けにて接合さ
れ、このろう付け後に電気発熱体15の組み付けを行
う。電気発熱体15は、図示しない板状の発熱体素子
と、この発熱体素子の表裏両面に配置された細長の平板
状の電極板との3層サンドウイッチ構造を電気絶縁材で
被覆した構造になっており、この電極板を介して外部回
路に発熱体素子が電気的に接続される。そして、発熱体
素子は所定の設定温度、すなわちキューリ点にて抵抗値
が急増する正の抵抗温度特性を有する抵抗体材料(例え
ば、チタン酸バリウム)からなるPTCヒータ素子であ
る。また、3本の電気発熱体15は車載電源(図1に示
すバッテリ30)に対して電気的に並列接続される。
【0025】次に、図1により3本の電気発熱体15へ
の通電を制御するための制御系を説明すると、空調用電
子制御装置27はマイクロコンピュータ等から構成され
るものであり、予め設定されたプログラムに基づいて所
定の演算処理を行って電気発熱体15等への通電を制御
する。電子制御装置27の出力信号はリレー28に加え
られ、このリレー28によって電気発熱体15への通電
が断続される。なお、図1では図示の簡略化のために、
電気発熱体15およびリレー28を1つづつ示している
が、実際には3本の電気発熱体15に対応して3個のリ
レー28が設けられる。
【0026】また、電子制御装置27には車両エンジン
10の運転を断続するイグニッションスイッチ29を介
して車載バッテリ30から電源が供給される。この車載
バッテリ30にはオルタネータ(交流発電機)31が接
続され、このオルタネータ31の出力電圧によりバッテ
リ30が充電される。一方、電子制御装置27には次の
各種センサ類からの信号が入力される。すなわち、水冷
式車両エンジン10の温水温度を検出する水温センサ3
2、外気温を検出する外気温センサ33、車載バッテリ
30の充電電圧に応じた信号を発生するバッテリ電圧セ
ンサ(バッテリ充電信号発生手段)34、最大暖房状態
の信号を発生する最大暖房スイッチ35、および空調作
動スイッチ(例えば、空調送風スイッチ)36からの信
号が電子制御装置27に入力される。
【0027】上記最大暖房スイッチ35は車両用空調装
置が最大暖房状態にあるか否かに応じて開閉されるもの
である。例えば、車両用空調装置の温度調整方式が周知
のエアミックスタイプである場合は、図3に示すよう
に、暖房用熱交換器14を通る暖房空気(温風)と、暖
房用熱交換器14のバイパス路37を通る暖房空気(冷
風)との風量割合を調整するエアミックスドア(温度調
整手段)38がバイパス路37を全閉し、暖房用熱交換
器14への空気路を全開する2点鎖線位置38aに操作
されている状態のとき、最大暖房スイッチ35はオン状
態となる。
【0028】なお、図3において、39は内外気切替
箱、40は送風空気を冷却する冷房用熱交換器(蒸発
器)、41〜43は吹出モード切替用ドア、44はデフ
ロスタ開口部、45はフェイス開口部、46はフット開
口部である。次に、上記構成において作動を説明する。
まず、最初に、各機能部品による作動の概要を説明す
る。車室の暖房を行うときには、空調用送風機17を作
動させるとともに、温水弁13を開弁させる。送風機1
7の作動によって、暖房用熱交換器14の偏平チューブ
23とコルゲートフィン24との間の空隙部を暖房用空
気が通過する。一方、車両用エンジン10のウォータポ
ンプ12の作動によりエンジン10からの温水が温水弁
13を介して暖房用熱交換器14の入口パイプ21より
温水入口側タンク18内に流入する。
【0029】そして、温水は、入口側タンク18にて多
数本の偏平チューブ23に分配され、この偏平チューブ
23を並列に流れる間にコルゲートフィン24を介して
暖房用空気に放熱する。多数本の偏平チューブ23を通
過した温水は、温水出口側タンク19に流入し、ここで
集合され、出口パイプ22から温水は熱交換器外部へ流
出し、エンジン10側に還流する。
【0030】一方、暖房時において、温水温度が低く
て、電気発熱体15を発熱させる必要があるときは、リ
レー28をオンして電気発熱体15に車載バッテリ30
の電圧を印加する。これにより、各電気発熱体15が通
電され発熱する。各電気発熱体15の発熱は両側のコル
ゲートフィン24に伝導されて、このコルゲートフィン
24から暖房用空気に放熱される。従って、温水の低温
時でも暖房空気を速やかに加熱して即効暖房を行うこと
ができる。
【0031】ここで、電気発熱体15の発熱体素子は所
定のキューリ点にて抵抗値が急増する正の抵抗温度特性
を有するPTC素子であるから、周知のごとく、その発
熱温度をキューリ点に自己制御する自己温度制御機能を
備えている。ところで、上記電気発熱体15の発熱は、
両側のコルゲートフィン7から偏平チューブ23を介し
て偏平チューブ23内の温水にも伝導される。この温水
への伝熱量が増大すると、電気発熱体15の発熱量を暖
房空気の加熱のために有効利用できないので、電気発熱
体15の発熱による即効暖房性が損なわれることにな
る。
【0032】そこで、本実施形態では、即効暖房性の改
善のために、空調装置全体としての作動制御を図4に示
すごとく行っている。図4の制御ルーチンは、車両エン
ジン10のイグニッションスイッチ29および空調作動
スイッチ36が投入されるとスタートし、ステップS1
00にて各種センサ類からの信号読み込みを行い、次の
ステップS110にて最大暖房スイッチ35からの信号
に基づいて最大暖房状態かどうか判定する。
【0033】最大暖房状態であれば、次のステップS1
20にてバッテリ電圧センサ34からの信号に基づいて
バッテリ充電状態に余裕があるかどうか判定する。バッ
テリ充電状態に余裕があれば、次のステップS130に
て外気温センサ33からの信号に基づいて外気温が所定
温度(例えば、10°C)以下であるかどうか判定す
る。
【0034】この判定は車両環境が暖房の必要性の高い
寒冷時にあるかどうかを判定するものであるため、設定
温度は例えば、10°Cという低めの温度とする。そし
て、外気温が寒冷時のように10°C以下であれば、次
のステップS140にて水温センサ32からの信号に基
づいて水温が第1所定温度(例えば、80°C)以下で
あるかどうか判定する。水温が80°C以下であれば、
次のステップS150にてリレー28をオンして電気発
熱体15に通電する。
【0035】そして、次のステップS160にて、再
度、水温の判定を行う。すなわち、水温が第2所定温度
(例えば、35°C)以下であるかどうか判定する。こ
こで、第2所定温度は、暖房感が得られる温度まで空気
を温水により加熱することができる最低温度であり、本
例ではこの観点から35°Cとしている。水温が35°
C以下であれば、次のステップS170にて送風機17
を作動させるとともに、温水弁13を閉弁する。
【0036】このように、電気発熱体15の発熱時に温
水の温度が低いときは、温水弁13を閉弁することによ
り、暖房用熱交換器14に低温の温水が流通することを
阻止できるので、電気発熱体15の発熱が熱の良導体
(アルミニウム)である偏平チューブ23を通して低温
の温水に奪われるのを効果的に防止できる。図5は空調
作動スイッチ36の投入後の経過時間を横軸にとり、縦
軸に電気発熱体15の消費電力、送風機17の駆動モー
タ印加電圧、温水弁13の開度、およびエンジン水温を
とったものである。
【0037】水温が上記第2所定温度(例えば、35°
C)以下の低温域にある場合に、温水弁13を全閉する
とともに、送風機17の駆動モータ印加電圧を図5に示
すように、水温の低下につれて低下させている。従っ
て、送風機17の風量も水温の低下につれて低下させる
ことができ、この風量制御により、特にエンジン始動直
後の低水温時でもストーブ比(=暖房能力/風量)を高
めることができるので、暖房初期から乗員に与える暖房
感を高めることができる。
【0038】換言すると、エンジン始動直後の低水温時
において、電気発熱体15の発熱(例えば、消費電力:
1KW)のみで乗員の暖房感を確保するためには、風量
を少量(空調装置の風量レベルのLoまたはMe相当)
に設定して、車室内への吹出空気温度を高めることが有
効である。一方、図4のステップS110、S130で
の判定がN0のときは、必要暖房能力が小さくてよいと
きであるので、ステップS180に進み、電気発熱体1
5の通電を遮断する。また、ステップS120でバッテ
リ充電状態に余裕がないと判定されたときも、車載バッ
テリ30の過放電防止のために、電気発熱体15の通電
を遮断する。
【0039】そして、ステップS180からステップS
190に進み、送風機17の通常の作動制御を行うとと
もに、温水弁13を開弁させる。ここで、送風機17の
通常の作動制御とは、水温が所定温度(例えば、35°
C)以下であるときは、送風機17を停止して、車室内
への冷風の吹出を防止し、水温が所定温度(例えば、3
5°C)に到達すると、送風機17をLoレベルの風量
で始動させ、水温が所定温度(例えば、60°C)に上
昇するまで、徐々に風量を増大させ、その後は、車室内
への必要吹出温度(TAO)に応じて風量を変化させ
る。
【0040】また、ステップS160の判定で、水温が
35°C以上であるときも、ステップS190に進み、
送風機17の通常の作動制御を行う。この場合は、水温
が35°C以上であるため、送風機17の停止状態はな
く、送風機17はLoレベル以上の風量で作動する。 (他の実施形態)なお、上記の実施形態では、電気発熱
体15の通電時において、温水(熱源流体)の温度が所
定温度以下であるときには、温水弁13を全閉して、暖
房用熱交換器14への熱源流体の流通を阻止している
が、温水弁13を完全な全閉状態とせずに、温水弁13
を少開度だけ開いて、暖房用熱交換器14への温水流量
を、減少させるようにしてもよい。
【0041】また、上記の実施形態では、図1の制御ブ
ロック図に示すように最大暖房スイッチ35を備えてい
るが、車室内への吹出空気温度を自動制御する場合に
は、電子制御装置27において、温度調整部材(エアミ
ックスドア38等)の位置を自動制御するための位置信
号を演算処理するので、この位置信号から最大暖房状態
を判定するようにすれば、最大暖房スイッチ35を廃止
できる。
【0042】また、暖房用熱交換器14に循環する熱源
流体としては、温水に限らず、エンジンオイル等の油類
であってもよいことはもちろんである。また、暖房用熱
交換器14に電気発熱体15を一体化する場合に電気発
熱体15の設置形態を図1の形態に限らず、暖房用熱交
換器14の仕様の変化等に対応して種々変更し得ること
はもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における暖房用熱交換器を
含む温水回路と電気制御系統を含む全体システム図であ
る。
【図2】図1の暖房用熱交換器の正面図である。
【図3】本発明の一実施形態における空調装置通風系の
概略断面図である。
【図4】本発明の一実施形態における電気制御のフロー
チャートである。
【図5】本発明の一実施形態における作動説明図であ
る。
【符号の説明】
10…車両エンジン、14…暖房用熱交換器、15…電
気発熱体、17…送風機、27…電子制御装置、30…
車載バッテリ、32…水温センサ、33…外気温セン
サ、34…バッテリ電圧センサ、35…最大暖房スイッ
チ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 肇 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源流体が流通するチューブ(23)を
    有し、車室内に吹き出される空気を前記熱源流体により
    加熱する暖房用熱交換器(14)と、 前記暖房用熱交換器(14)に一体に設けられ、車室内
    に吹き出される空気を加熱する電気発熱体(15)と、 前記暖房用熱交換器(14)に送風する送風機(17)
    とを備え、 前記電気発熱体(15)の通電時において、前記熱源流
    体の温度が所定温度以下であるときは、前記暖房用熱交
    換器(14)への前記熱源流体の流通を阻止して、前記
    送風機(17)を作動させることを特徴とする車両用空
    調装置。
  2. 【請求項2】 熱源流体が流通するチューブ(23)を
    有し、車室内に吹き出される空気を前記熱源流体により
    加熱する暖房用熱交換器(14)と、 前記暖房用熱交換器(14)に一体に設けられ、車室内
    に吹き出される空気を加熱する電気発熱体(15)と、 前記暖房用熱交換器(14)に送風する送風機(17)
    とを備え、 前記電気発熱体(15)の通電時において、前記熱源流
    体の温度が所定温度以下であるときは、前記暖房用熱交
    換器(14)への前記熱源流体の流量を前記熱源流体の
    温度が前記所定温度を越えるときよりも減少させて、前
    記送風機(17)を作動させることを特徴とする車両用
    空調装置。
  3. 【請求項3】 前記暖房用熱交換器(14)に流通する
    前記熱源流体の流れを制御する弁手段(13)を備えて
    いることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用
    空調装置。
  4. 【請求項4】 前記熱源流体の温度が所定温度以下であ
    るときに、前記熱源流体の温度が低下するにつれて、前
    記送風機(17)の風量を減少させることを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装
    置。
  5. 【請求項5】 前記熱源流体の温度を検出する温度セン
    サ(22)を有し、この温度センサ(22)の検出信号
    に基づいて前記熱源流体の温度が前記所定温度より高い
    高温側の所定温度より高いときは、前記電気発熱体(1
    5)への通電を遮断することを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 外気温を検出する外気温センサ(33)
    を有し、この外気温センサ(31)の検出信号に基づい
    て外気温が所定値以上であるときは、前記電気発熱体
    (15)への通電を遮断することを特徴とする請求項1
    ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 車室内への吹出温度を調整する温度調整
    手段(38)と、 この温度調整手段(38)が最大暖房状態にあることを
    判定する判定手段(S110)とを有し、 この判定手段(S110)にて前記温度調整手段(3
    4)が最大暖房状態にないと判定されたときは、前記電
    気発熱体(15)への通電を遮断することを特徴とする
    請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装
    置。
  8. 【請求項8】 前記電気発熱体(15)に通電するため
    の電源をなす車載バッテリ(30)の充電状態に応じた
    信号を発生するバッテリ充電信号発生手段(34)を有
    し、 このバッテリ充電信号発生手段(34)の発生信号に基
    づいて、前記車載バッテリ(30)の充電状態に余裕が
    ないと判定されたときに、前記電気発熱体(15)への
    通電を遮断することを特徴とする請求項1ないし7のい
    ずれか1つに記載の車両用空調装置。
  9. 【請求項9】 前記暖房用熱交換器(14)が車両エン
    ジン(20)の温水回路(11)に設けられ、前記熱源
    流体として前記車両エンジン(20)からの温水が前記
    暖房用熱交換器(14)に循環するようになっているこ
    とを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載
    の車両用空調装置。
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