JP4437512B2 - 整流子 - Google Patents
整流子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4437512B2 JP4437512B2 JP2000112518A JP2000112518A JP4437512B2 JP 4437512 B2 JP4437512 B2 JP 4437512B2 JP 2000112518 A JP2000112518 A JP 2000112518A JP 2000112518 A JP2000112518 A JP 2000112518A JP 4437512 B2 JP4437512 B2 JP 4437512B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- commutator
- piece
- commutator piece
- metal
- axially extending
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Motor Or Generator Current Collectors (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円盤面状の整流面を有する円盤型整流子に関する。
【0002】
【従来技術】
円盤面状の整流面を有する円盤型整流子は、たとえば燃料ポンプ一体型モ−タなどに装備されている。この円盤型整流子は、スリットにより分割されて全体として略円盤形状の整流面を有する複数の整流子片(主としてカ−ボン焼成物)と、各整流子片に個別に接合される金属片と、整流子片の整流面を露出させつつ整流子片−金属片の各対を支持する樹脂製のボス部とを有し、回転軸に嵌着される。
【0003】
整流子片と金属片との接合に関して、金属片が整流子片の反整流面側に接合する反整流面接合構造(たとえば特開平9−46978号公報)と、金属片が整流子片の径外側の外側面に接合する外側面接合構造(たとえば特開平8−65966号公報や特開平7−298559号公報)とが知られている。
【0004】
反整流面接合構造(たとえば特開平9−46978号公報)をもつ円盤型整流子では、各整流子片は整流面を露出させつつボス部の整流子片側の端面に埋設されて支持、保護されている。 外側面接合構造をもつ円盤型整流子の金属片は、各整流子片の径外側の外側面に個別に接合される整流子片接続部、ボス部の外周面に沿って少なくとも軸方向に延在する軸方向延在部、及び、軸方向延在部から径外側へ突出して巻線がフユ−ジングにより接合される端子部をそれぞれ有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した反整流面接合構造の円盤型整流子では、ボス部の凹部に収容された各整流子片は、反整流面側に位置する略円盤形状の主部の外周部から凹部に面しつつ整流子片の径外側の外側面に密着する薄肉の整流子片囲覆部で支持、保護されるが、この整流子片囲覆部は薄いため十分な剛性をもたず、その結果、外力(特に衝撃)がこの樹脂製の整流子片囲覆部に掛かると、この整流子片囲覆部が容易に変形し、外力が整流子片囲覆部を通じて整流子片に加えられ、整流子片にクラックなどの損傷が生じる可能性があった。
【0006】
これに対し、上記した外側面接合構造の円盤型整流子では、整流子片の径外側の外側面は金属片に支持、保護されるが、この金属片の剛性は十分に大きいので、外力(特に衝撃)が金属片に作用しても金属片がそれを受け止めることができ、外力が内部の整流子片に強い衝撃力を与えることがなく、整流子片のクラックや損傷は良好に防止される。
【0007】
けれども、外側面接合構造の円盤型整流子では、金属片とボス部との結合性が弱いために金属片に外部の力が作用すると、それが金属片と整流子片との接合部に強く作用することになり、この接合部へのダメ−ジや整流子片のクラックが懸念される。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、構造及び製造工程の複雑化を抑止しつつ、反整流面接合構造の円盤型整流子における整流子片の損傷防止性を向上することをその特徴としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の整流子によれば、互いに所定ギャップを隔てつつ軸心周囲に放射状に配置されて全体として略円盤形状の整流面を有するとともにカ−ボン焼成物からなる複数の整流子片、略円盤形状を有して前記整流面を露出させつつ反整流面側にて前記各整流子片を支持する樹脂製のボス部、及び、各前記整流子片の反整流面側の表面に接合される整流子片接続部、前記ボス部の外周面に沿って少なくとも軸方向に延在する軸方向延在部、及び、前記軸方向延在部の反整流面側の端部から径外側へ突出して巻線が接合される端子部をそれぞれ有する複数の金属片、を備える整流子において、前記金属片は、各前記整流子片の径外側の外側面から径方向に所定間隙を隔てて、前記軸方向延在部から前記整流子片の前記径外側の外側面に沿いつつ延在して前記整流子片を保護する整流子片囲覆部を有することを特徴としている。
【0010】
すなわち、本構成では、金属片の整流子片囲覆部は、整流子片に整流子片への給電を意図して強力に接合されることなく、整流子片の外側部に対して僅かに離れて接合又は接触し、単に整流子片の外側部の機械的保護のみを行う。したがって、外部からの衝撃から整流子片を良好に保護してその破損を強力に防止できるとともに、整流子片と金属片との電気的接続も良好に確保することができ、更に端子部に巻線をフユ−ジングする際の金属片の熱膨張により整流子片囲覆部が整流子片に大きなストレスを与えて電気的接続性が低下したり、整流子片を破損したりすることがない。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な態様を以下の実施例により説明する。もちろん、本発明の形態は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0017】
【実施例1】
この実施例の整流子を図1を参照して説明する。
【0018】
(全体構造)
この整流子は、整流子片1、金属片2、ボス部3からなり、燃料ポンプと一体のモ−タに装備される。
【0019】
整流子片1は、複数個設けられ、各整流子片1は、互いに所定ギャップを隔てつつ軸心周囲に放射状に配置されるとともにカ−ボン焼結などにより形成されて、全体として略円盤形状の整流面10を構成している。
【0020】
金属片2は、複数個設けられ、整流子片1の反整流面側の端面に個別に半田4により接合される整流子片接続部21、及び、後述するボス部3中を整流子片接続部21から反整流面向きかつ径外側へ斜めに延在する埋設部22、埋設部22の外端から後述するボス部3の外周面に沿って整流面側へ軸方向に延在する軸方向延在部23、軸方向延在部23の反整流面側の端部から径外側及び整流子片1側へ突出して図示しない電機子コイルの先端がフユ−ジング加工により接続される端子部24、及び、軸方向延在部23の整流面側の端部から整流子片1の外側部に小ギャップdを隔てて軸方向に延在する整流子片囲覆部25を有している。
【0021】
ボス部3は、樹脂により略円盤形状に形成されており、径方向中央部にシャフト孔30を有している。また、ボス部3中には、上記した金属片2の埋設部22が埋設されている。ただし、各整流子片1の整流面10はボス部3から露出している。
【0022】
(製造方法)
まず、各整流子片1を一体化した円盤と、各金属片2とを準備し、カ−ボン焼結により作製された円盤の反整流面側の端面に各金属片2の整流子片接続部21をはんだ4により接合する。これにより、金属片2の整流子片接続部21は円盤に接合される。周方向に隣接する各金属片2同士を連結して円筒状とし、この連結を後で行うスリット形成時に分断してもよい。
【0023】
次に、この一体物を金型にセットし、樹脂インサ−ト成形又は樹脂モ−ルド成形により、ボス部3をそれらと一体に成形する。これにより、金属片2の埋設部22はボス部3中に埋設され、金属片2の軸方向延在部23は、ボス部3の外側面に密着して軸方向に延在し、金属片2の整流子片囲覆部25は軸方向延在部23の整流面側の端部から整流子片1の外側部に小ギャップdを隔てて軸方向に延在する。
【0024】
次に、円盤に放射方向に複数のスリットを形成して所定個数の整流子片1を形成する。
【0025】
最後に、フユ−ジング加工により、金属片2の端子部23に銅線を接合する。
【0026】
(実施例の効果)
この実施例では、金属片2の整流子片囲覆部25が、整流子片1に接合されることなく、単に整流子片1の外側部の機械的保護のみを行う。したがって、外部からの衝撃から整流子片1を良好に保護してその破損を防止できるとともに、整流子片1と金属片2との電気的接続も良好に確保することができる。
【0027】
また、整流子片1と整流子片接続部21とを反整流面接合方式で接続するので、接合面の保護が良好となる。
【0028】
更に、整流子片接続部21が金属片2をボス部3と一体化する埋設部22の先端部に設けられているので、すなわち、整流子片接続部21と埋設部22とが共用化されているので、金属片2の構造が簡素となる。
【0029】
なお、フユ−ジング熱により金属片2の埋設部22もその長手方向へ膨張するが、この埋設部22の長手方向への膨張はボス部3に規制され、かつ、整流子片1を押し上げるので、整流子片1と整流子片接続部21との間の接合部に剥離方向へのストレスがかからない。
【0030】
(変形態様)
上記実施例では、整流子片1と金属片2の整流子片囲覆部25とが一定の小ギャップdを隔てて配置したが、この小ギャップdは軸方向各位置で適宜変更してもよい。好適には、整流子片囲覆部25と整流子片1の外側部との間のこの小ギャップdは、ボス部側にて軸方向にわずかの範囲だけ0とされ、他の範囲で所定幅とされる。このようにすれば、ボス部3の成形のための樹脂成形時に上記小ギャップdに樹脂が侵入しないので、製造が容易となる。
【0031】
(変形態様)
実施例2の整流子の変形態様を図3に示す。
【0032】
この変形態様では、整流子片接続部21は、金属片2の軸方向延在部23と端子部24と接続部位からボス部3中に整流子片1に向けて斜めに埋設された長棒状の埋設部22を通じて、軸方向延在部23に電気的に接続されている。
【0033】
【実施例2】
この実施例の整流子を図2を参照して説明する。ただし、実施例1の構成要素と主要機能が共通する構成要素には同一符号を付す。
【0034】
この実施例は、実施例1の小ギャップdに樹脂層からなる介在部材5を設けた点が異なっている。この実施例では、介在部材5は、ボス部3のインサ−ト乃至モ−ルド成形によりボス部3と一体に形成されている。もちろん、介在部材5はボス部3と別の部材たとえば更に軟質の樹脂で形成することができる。この軟質樹脂は、ボス部3成形の後に小ギャップdに注入してもよいし、整流子片1と金属片2との間に予め介設してからボス部3を成形してもよい。
【0035】
このようにすれば、金属片2の整流子片囲覆部25により良好に整流子片1の外側部を保護できるとともに、金属片2の端子部24に巻線をフユ−ジング接合する際に金属片2の軸方向延在部23が軸方向に膨張させる場合でも、整流子片1にストレスを与えることを良好に抑止することができる。また、整流子片1の外側部の機械的、化学的保護を一層向上することができる。
【0036】
(変形態様)
実施例2の整流子の変形態様を図4に示す。
【0037】
この変形態様では、整流子片接続部21は、金属片2の軸方向延在部23と端子部24と接続部位からボス部3中に整流子片1に向けて斜めに埋設された長棒状の埋設部22を通じて、軸方向延在部23に電気的に接続されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の整流子の軸方向半断面図である。
【図2】実施例2の整流子の軸方向半断面図である。
【図3】実施例1の変形態様を示す軸方向半断面図である。
【図4】実施例2の変形態様を示す軸方向半断面図である。
【符号の説明】
1 整流子片
2 金属片
3 ボス部
5 介在部材
21 整流子片接続部
22 埋設部
23 軸方向延在部
24 端子部
25 整流子片囲覆部
Claims (1)
- 互いに所定ギャップを隔てつつ軸心周囲に放射状に配置されて全体として略円盤形状の整流面を有するとともにカ−ボン焼成物からなる複数の整流子片、
略円盤形状を有して前記整流面を露出させつつ反整流面側にて前記各整流子片を支持する樹脂製のボス部、及び、
各前記整流子片の反整流面側の表面に接合される整流子片接続部、前記ボス部の外周面に沿って少なくとも軸方向に延在する軸方向延在部、及び、前記軸方向延在部の反整流面側の端部から径外側へ突出して巻線が接合される端子部をそれぞれ有する複数の金属片、
を備える整流子において、
前記金属片は、各前記整流子片の径外側の外側面から径方向に所定間隙を隔てて、前記軸方向延在部から前記整流子片の前記径外側の外側面に沿いつつ延在して前記整流子片を保護する整流子片囲覆部を有することを特徴とする整流子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000112518A JP4437512B2 (ja) | 2000-04-13 | 2000-04-13 | 整流子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000112518A JP4437512B2 (ja) | 2000-04-13 | 2000-04-13 | 整流子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001298912A JP2001298912A (ja) | 2001-10-26 |
JP4437512B2 true JP4437512B2 (ja) | 2010-03-24 |
Family
ID=18624673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000112518A Expired - Fee Related JP4437512B2 (ja) | 2000-04-13 | 2000-04-13 | 整流子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4437512B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
MXPA05006707A (es) * | 2000-05-31 | 2005-09-08 | Kolektor Group Doo | Conmutador plano. |
JP5044376B2 (ja) * | 2007-11-28 | 2012-10-10 | 株式会社ミツバ | コミュテータ及びその製造方法 |
-
2000
- 2000-04-13 JP JP2000112518A patent/JP4437512B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001298912A (ja) | 2001-10-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7003674B2 (ja) | 回転電機のステータおよびステータコイルの製造方法 | |
TWI407664B (zh) | 電機及電機用滑環組件 | |
JP2651963B2 (ja) | 回転子およびその製造方法 | |
JP4181414B2 (ja) | ドラム型整流子およびその製造方法 | |
US5955812A (en) | Electric motor with carbon track commutator | |
KR102297684B1 (ko) | 로터 조립체, 이의 제조방법 및 로터 조립체를 구비하는 모터 | |
US5124609A (en) | Commutator and method of manufacturing the same | |
JP5756179B2 (ja) | 可撓性のあるロータ組立体を備える直流電気モータおよびその製造方法 | |
US20120313478A1 (en) | Commutator | |
JP5896333B2 (ja) | モータ | |
JP4437512B2 (ja) | 整流子 | |
JP2001268855A (ja) | 整流子及びその製造方法 | |
US20080231139A1 (en) | Method for Production of a Commutator, as Well as Commutator | |
JP4286781B2 (ja) | 電気機械用のドラム型整流子 | |
JP2009536512A (ja) | 回転電気機器の回転子の製造方法ならびに回転電気機器の回転子 | |
JP2006141076A (ja) | ステータ構造 | |
US6525445B2 (en) | Plane commutator and method of manufacturing the same | |
JP4569796B2 (ja) | 整流子 | |
JP2543350B2 (ja) | 整流子 | |
JPH058789Y2 (ja) | ||
CN106451871B (zh) | 电机 | |
JP3508322B2 (ja) | 回転電機 | |
JPH0745964Y2 (ja) | リードレス型電子部品 | |
JP3936183B2 (ja) | 整流子及びその製造方法 | |
JP3154560B2 (ja) | 回転電機の回転子及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060609 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090409 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090414 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090611 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090820 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091013 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091210 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091223 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |