JP4435444B2 - 情報記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光により書き換えが可能な相変化型の情報記録媒体に関し、特に多値記録により高記録密度化を実現できる情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザービーム等により情報が記録或いは再生される情報記録媒体では、記録マークエッジでの反射光量の立ち上がり、立ち下がりを検出する2値記録方式が一般に採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
最近においては、情報記録媒体を高記録密度化するために、1つの記録単位(ユニット)に複数の情報を書き込む多値記録方式がいくつか提案されている。例えば、特開平8−287468号公報や特開平11−25456号公報には、平均反射率が多段階になるように、記録ピットの面積や形状・構造を変化させる方法や、記録マーク位置、配置の組み合わせを複数定義する方法が開示されている。
【0004】
上記多値記録によって記録密度を上げるためには、1つのユニットの大きさを縮小することが必要である。さらに、ユニットを小さくした場合においては、反射率変化のダイナミックレンジを大きくする工夫ことが必要となる。また、複数のレーザービームを用いたり、多値レベル毎にレーザーパワーを変えたり、記録パルスストラテジを変えることによって反射率変化のダイナミックレンジを拡げることが可能ではある。
【0005】
しかし、記録スピードやドライブコストの面からは、複雑な光学系や記録パルスストラテジを用いることはできるだけ避けることが好ましい。
【0006】
したがって、本発明の目的は、単純な光学系、記録パルスストラテジによって反射率変化のダイナミックレンジを大きくし、多値レベルの判定を容易にすることができる情報記録媒体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は請求項1に記載の如く、予め定められた記録単位に対して、多値データに対応させてディスクタンジェンシャル方向の長さを変えて相変化マークを記録し、マーク長による反射光量の変化を検出することから多値データを再生する情報記録媒体において、該情報記録媒体の支持基板には同心円状もしくは螺旋状の溝が形成され、該溝形状は、記録中心となる記録単位中心で溝幅が狭く、記録単位のタンジェンシャル方向端部へ向かうほど溝幅が拡くなるように周期的に幅が変化した形状、もしくは、記録中心となる記録単位中心で溝深さが深く、記録単位のタンジェンシャル方向端部で溝深さが浅くなるように周期的に深さが変化した形状であり、該情報記録媒体に記録された前記相変化マークは、記録中心から前後タンジェンシャル方向に延び長くなる前記相変化マークほど、端幅を拡げて記録されていること特徴とする情報記録媒体、により達成される。
【0009】
また、請求項2に記載の如く、請求項1に記載の情報記録媒体において、記録層は、Sb/Te比が3から4の範囲内にあるSbTeに、Ag,In,Ge,Ga,B,Si,Al及びSnからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含有する構成とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0014】
本発明は、記録マーク長に応じてその記録マーク幅を同時に変えることによって反射光量の変化が大きくなるようにする光情報を記録する媒体である。すなわち、ディスク状の情報記録媒体に情報のマークを記録した場合にディスクタンジェンシャル方向(周方向)にマークが延在することになる。本発明の場合、短いマークは幅が狭く、長いマークは記録中心から前後方向に延びて長くなるほど幅広となるようにマークを記録する。ヒートモードでこのようなマークを形成する相変化記録の場合には、基板のグルーブ(溝)形状を工夫することによって、複雑な記録ストラテジを用いなくても上記形態を実現できる。
【0015】
従来の情報記録媒体と比較しながら本発明の情報記録媒体の構成を作用も交えながら説明する。ここでの説明ではグルーブ記録を例とするが、ランド記録の場合についても同様に適用できる。
【0016】
図1は、従来の情報記録媒体にマーク長を変えて8値データを記録した場合の例を示している。図1(a)はグルーブの上方視である。図1(a)で、参照部号1101で示すのはグルーブ端部であり、また、参照符号1102で示すのは記録ユニットを説明するための枠線である。この枠線は実際の情報記録媒体に存在するのものではない。そして、参照符号1103で示すのは記録マークである。
【0017】
参照符号1201はグルーブ幅を示し、従来の情報記録媒体ではマーク1103の幅は、グルーブ幅1201とほぼ同じ幅である。なお、1104はレーザービームである。
【0018】
図1(a)において、ユニットAは未記録状態である。このユニットAの右側にユニットB〜Hが形成されている。これらユニットB〜Hは順次長くなるような異なるマークが記録された状態を例示している。図1(b)は図1(a)のX−X’断面であり、点線はグルーブ底部を示している。グルーブの深さ1106は一定となっている。図1(c)は、記録パルスストラテジを示している。ここで、Peは消去レベルのレーザーパワー、Pwは記録レベルのレーザーパワー、Pbはバイアスレベルレーザーパワーである。
【0019】
図1に示した従来の情報記録媒体に対して、図2から図4には本発明による情報記録媒体の場合について異なる例が示されている。図2から図4は本発明による記録媒体に対して、図1の従来例と同様の記録を行った結果である。2104はレーザービームである。
【0020】
図2はグルーブの幅を変化させる場合、図3はグルーブの幅は一定としてグルーブの深さを変化させる場合、図4はグルーブの幅及びグルーブの深さを変化させる場合について示している。
【0021】
まず、図2を用いて本発明の情報記録媒体の好ましい記録単位となるユニットの周期(ユニットピッチ)について説明をする。
【0022】
図2において、参照符号2105は記録ユニット2102の周期を示している。ユニットの周期2105は、再生に用いるレーザービームの波長をλ、対物レンズの開口数をNAとした場合に、マークの周期が約0.6×λ/NA以下になると、回折限界によって変調度がとれなくなってくる。すなわち、隣接するマークが分離できなくなる。ユニット内での記録マーク部分と未記録部分とが占める割合に応じて反射光強度が変化することになる。これにより、マークの有り無し2レベルの他に、中間状態の反射光強度レベルを形成できる。
【0023】
よって、本発明の情報記録媒体では、マーク・未記録部分の面積比により多値データを記録するために、記録ユニットの周期2105は回折限界付近となる0.4〜0.8λ/NAに設定することが好ましい。
【0024】
本発明の情報記録媒体は基板上に記録層を形成した構成である。この記録層には相変化記録材料を用いる。相変化マークのディスクタンジェンシャル方向の長さは、記録パルスストラテジを変えることにより変化する。この点が相変化材料の特徴であり、記録層を所定の組成で形成することによって、マーク長はパルス幅に等しくなり、このパルス長に応じて変化させることができる。なお、図1を参照するとパルス幅は、Pwレベル+Peレベルの長さである。
【0025】
ここで記録層の母層にはSbTeを用い、その比率Sb/Teは2〜5であることが好ましく、より好ましくは3〜4とする。このSbTeを母層とし添加元素としてAg,In,Ge,Ga,B,Si,Al及びSnの群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有した組成とする。好ましくはAgInSbTeや、GeInSbTeや、GeGaSbTeや、GaSbTeなどの組成とすることができる。この様な記録層の組成では、記録パルスに対応する相変化マークを形成でき、パルス幅により任意にマーク長を制御できるようになる。その他の条件は、通常の相変化記録媒体の層構成、材料を同様に採用できる。
【0026】
また、ヒートモードの相変化記録の場合、情報記録媒体面内における熱伝導性がマーク形成を決定する主な要因となる。ある程度以上の深さの段差は熱障壁として作用し、マークは段差に習った形状を示すことになる。従って、図1に示した従来例のように一定のグルーブ幅、及び一定のグルーブ深さの基板では、マーク長に因らずマーク幅1201はグルーブ幅に一致することになる。そして、従来は、図1に示したマーク長の変化のみで多値データを記録していた。
【0027】
しかし、本発明の情報記録媒体では、図2から図4に示すように、グルーブの形状を変化させることにより相変化マークの幅を制御する。図2で示すようにグルーブの幅を変えた場合、グルーブ形状に習ったマークを形成できる。また、図3で示すようにグルーブの深さを変えることによってもマーク形状を制御することができる。
【0028】
グルーブが無い平坦な基板の場合は、マーク幅は1/e2で定義されるビーム径(0.82×λ/NA)付近まで拡がる。そこで、グルーブ幅を0.8λ/NA以下の範囲で変え、グルーブ幅によりマーク幅を制御することが好ましい。
【0029】
前述から明らかなように本発明の記録媒体では、グルーブをトラッキングガイドとする他、マーク幅の制御にも用いる。
【0030】
以下さらに図2〜図4で示した本発明の情報記録媒体を順に説明する。
【0031】
図2(a)はグルーブの上方視であり、参照符号2101はグルーブ端部を示しており、グルーブ端部2101の間がグルーブ幅となる。このグルーブ幅は周期的に変化している。参照符号2102は記録ユニットを説明するための枠線であるが、実際の情報記録媒体には存在してない。
【0032】
図2に示す情報記録媒体のグルーブ幅の周期は、ユニットの周期と同じであり、マークの中心となるユニット中心2101では狭く、逆にユニット端2301では拡くなっている。すなわち、参照符号2103で示される記録マークが長くなりユニット中心から前後方向へ延びユニット端ヘ向うほどその記録マークの幅は拡くなるように形成されている。
【0033】
そのために、グルーブはユニット中心2101となる最短部分、ユニット端2301となる最長部分が周期的に形成されている。なお、図2(b)は、図1の場合と同様に、グルーブのX−X’断面であり、点線はグルーブ底部を示している。図2で示す情報記録媒体のグルーブの深さ2106は一定である。
【0034】
図2で示したような情報記録媒体のユニット中心に記録マーク2103を記録し、マーク長を変えた場合、記録マーク2103が長くなるとグルーブ端2101に沿って前後エッジ付近のマーク幅が拡がることになる。したがって、図1に示した従来の場合と比較して、長いマークであるほど幅が広がり、ユニット内の占有面積が大きくなる。
【0035】
次に、図3のグルーブの深さを変更している情報記録媒体について説明する。グルーブの深さが50nm以上になると熱障壁として機能する。従って、グルーブ深さを変えることによっても記録マークの幅を変更することができる。グルーブが深い部分ではラジアル方向(半径方向)への熱伝導が押さえられ、記録マークはグルーブ端に習った形状となる。ところが、グルーブが浅い部分では、ラジアル方向へも熱が拡散しグルーブ外にもマークが形成されることになる。
【0036】
図3(a)はグルーブの上方視である。図3で示す情報記録媒体の場合は、参照符号3101がグルーブ端部を示し、このグルーブ端部の間がグルーブ幅となる。本情報記録媒体の場合は、グルーブ幅が変化せず一定であり参照符号3201で示される。
【0037】
なお、図2の場合と同様に、参照符号3102は記録ユニットを説明するための枠線で実際の情報記録媒体には存在しない。参照符号3103は記録マークである。図3(b)はグルーブのX−X’断面で、点線はグルーブ底部を示している。
【0038】
図3で示す情報記録媒体は、グルーブ幅3102は一定であるが、グルーブの深さは周期的に変化している。右端のユニットHを例に見ると、ユニット中心3106では深く、ユニット端部3107では浅くなるようにグルーブが形成されている。
【0039】
図3で示す形態では、ユニット中心にマークを記録しマーク長を変えた場合、図示のように記録マークが長くなると、グルーブ端部での浅い部分のマーク幅が拡がる状態となる。よって、図2で示した情報記録媒体の場合と同様に長いマークであるほどユニット内での占有面積が大きくなる。
【0040】
次に、図4のグルーブの幅及び深さを変更している情報記録媒体について説明する。
【0041】
図4(a)はグルーブの上方視である。図4の場合も図2の場合と同様に、参照符号4101はグルーブ端部を示し、参照符号4201のユニット中心では最短の幅を示し、参照符号4301のユニット端部では最長の幅を示している。参照符号4102は記録ユニットを説明するための枠線で、実際の媒体には存在しない。参照符号4103は記録マークである。図4(b)はグルーブのX−X’断面で、点線はグルーブ底部を示している。
【0042】
但し、図4に示す情報記録媒体の場合は、グルーブの深さについても周期的に変化している。右端のユニットHで見ると、ユニット中心4106では深く、ユニット端部4107では浅くなっている。ユニット中心4106にマークを記録しマーク長を変えた場合、図示のようにマークが長くなると前後エッジ付近のマーク幅も拡がる。図4に示した情報記録媒体の場合は、グルーブ幅と共に深さも変えることによって、前記図2或いは図3で示した情報記録媒体の場合と同様に長いマークほどユニット内での占有面積が大きくなる。
【0043】
上記のように本発明による情報記録媒体は、基板に形成するグルーブの形状に特徴を有しているが、一般的な基板の製造方法に順じて製造することができる。
【0044】
その製造工程は以下の通りである。レーザービームによりレジストを露光しグルーブパターンを形成する。ガラスや石英上に形成したレジストパターンを原盤とする。原盤からスタンパーを作成し、得られたスタンパーを用いてポリカーボネート等の合成樹脂を加熱プレス加工若しくは射出成形加工し凹凸を転写した基板を作成する。本発明の情報記録媒体用の基板原盤は、従来法と同様にレーザービームで作成することができる。
【0045】
電子線露光装置により上記基板原盤を作成することによって、グルーブ形状の寸法の精度を向上させることができる。図5は本発明の情報記録媒体用基板の原盤を形成する際に用いることができる電子線露光装置の一例である。電子線発生手段、電子線の記録媒体表面への電子線照射量を変調させる手段、電子線を偏向させる手段、収束させる手段、記録媒体の位置制御手段等を備えている。
【0046】
電子線発生手段としては電界放射型の電子銃501を用いることができる。電子線照射量を変調させる手段として、ビーム経路を変調する対向電極502(ビーム変調電極)とアパーチャー503を備えている。ビーム変調電極502はビームの経路を直進もしくは曲折させ、この曲折されたビームはアパーチャー503で蹴られることからビーム照射量を制御できる。加速電圧やエミッション電流を変えて照射量を制御する方法と比較して、上記変調手段では高速に照射量を変調できる。
【0047】
さらに、電子線を偏向させる手段として対向電極504(偏向電極)を備える。この偏向電極504には波形発生器509が接続されている。波形発生器509から、基準電圧に対して正負の電圧が偏向電極504に印加され、電子線を一軸方向に偏向する。この際に、偏向の振幅と速度を位置制御手段(506、507)からの信号によって変調する。電子線を収束させる手段として対物レンズ505を備える。なお、参照符号506は基板の原盤を示している。前記位置制御手段は、スピンドルモータ507と送りステージ508により構成され、回転およびX−Y方向への移動が可能である。
【0048】
図6は、上記電子線露光装置を使った原盤の作成工程を示している。基板の原盤506はガラス基板上にレジスト601を塗布した構成である。この図6はレジストの露光工程を示している。参照符号602は電子ビームであり、原盤506を回転した状態で図5の偏向電極504でビームをX方向に走査し、先に説明した図2から図4のグルーブパターンを露光する。
【0049】
図7(a)〜(c)は原盤上での電子ビームの軌跡と照射量の関係を示している。図7(a)は図2のグルーブパターンの作成場合について示している。図7(a)において、参照符号7011はX−R方向における電子ビームの軌跡、参照符号7012は電子線照射量の変化を示している。電子線を偏向させる手段としての対向電極504及び波形発生器509により、ビームをX方向に走査し振幅を周期的に変えることができる。この方法により図2に示すように幅が周期的に変化するグルーブ形状のパターンが露光できる。
【0050】
図7(b)は図3のグルーブパターンの作成場合について示している。図7(b)において、参照符号7021はX−R方向における電子ビームの軌跡、参照符号7022は電子線照射量の変化を示す。X方向におけるビーム振幅は一定である。
【0051】
図7(b)の場合は、電子線照射量7022を一定周期で変えている。この照射量は図5に示したビーム変調電極502により制御する。ビーム変調電極502によりビームの経路を直進もしくは曲折させる。直進させた場合には照射量が増加し、曲折させた場合にはビームの一部がアパーチャー503で蹴られて、照射量が減少する。照射量が増えた部分ではレジストの感光深さが深くなり、レジスト現像後には周期的に深さが変化したレジストパターンを形成できる。対向電極502(ビーム変調電極)とアパーチャー503で電子線照射量を変調し、対向電極504(偏向電極)で電子線をX方向に振る。この方法によって、図3のレジストパターンが形成できる。
【0052】
図7(c)は図4のグルーブパターンの作成した場合について示している。図7(a)の場合と同様にX方向走査の振幅を周期的に変える。また、溝を深く形成する部分では、ビーム走査時間を速くすることによって電子線照射量を上げる。照射量が増えた部分ではレジストの感光深さが深くなり、レジスト現像後には周期的に深さが変化するレジストパターンとなる。対向電極504(偏向電極)で電子線の偏向振幅および速度を変えることによって、図4のレジストパターンを形成させることができる。
【0053】
以上の電子線露光装置及び方法によって基板の原盤に所望のレジストパターンを作成する。その後の基板作成工程は従来と同様に行うことができる。原盤からスタンパーを作成し、得られたスタンパーを用いてポリカーボネート等の合成樹脂を加熱プレス加工若しくは射出成形加工し凹凸を転写して基板を作成すればよい。
(実施例)
以下さらに、図2から図4に示した情報記録媒体の実施例を、図1に示した従来の情報記録媒体と比較して説明する。
【0054】
図1から図4の情報記録媒体に対する記録・再生に用いたピックアップは、レーザー波長660nm、対物レンズの開口数0.65であり、DVDと同じである。図1における記録レーザーパワーPwは記録媒体表面で14mW、消去パワーPeは7mW、バイアスパワーPbは0.1mWである。なお、図には記載していないが再生パワー(Pr)0.7mWである。
【0055】
下記表1には図1から図4の基板形状およびマーク寸法を示す。図1においては参照符号1105、図2においては参照符号2105、図3においては参照符号3105、図4においては参照符号4105で示されるユニットのピッチは、何れも0.6×660nm/0.65=610nmである。また、表1には記載しないがトラックピッチは740nmとしている。
【表1】
最小・最大グルーブ幅、及び深さは上記表1に示す通りである。各図で最短マークを形成したユニットBでのマーク幅、最長マークを記録したユニットHでのマーク幅は、図1の従来の情報記録媒体では同じであり、本発明の情報記録媒体では表1に示す通り変化している。
【0056】
図8は、図1から図4の情報記録媒体による再生結果を示している。レーザービームがユニットAからH方向に移動した際に、ユニット中心のタイミングで反射光強度を検出した。ユニットAは未記録状態であるため反射光強度が高い、マークが順次長くなるユニットBからユニットHに向かって反射光強度が低下する。
【0057】
図8において、図1に示した従来の情報記録媒体の場合には、ユニットH側での反射光強度が高く、反射光強度のダイナミックレンジが狭くなってしまう。
【0058】
しかし、図2〜図4に示した本発明の情報記録媒体では、ユニットH側で反射光強度が十分に低下しダイナミックレンジが拡がることが確認できる。特に、図4の情報記録媒体の場合には、短い記録マークの幅が狭く形成できている。この結果、反射光強度変化の線形性が他の情報記録媒体よりもさらに改善できている。
【0059】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明の相変化型の情報記録媒体によると、反射光量変化のダイナミックレンジが拡げられる。この結果、多値レベルの判定が容易になる。この効果、従来と同様の単純な記録パルスストラテジを用いても高記録密度化を実現できる情報記録媒体となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の情報記録媒体にマーク長を変えてデータを記録した場合の例を示した図である。
【図2】本発明による情報記録媒体の場合にマーク長を変えてデータを記録した場合の例を示した図である。
【図3】本発明による情報記録媒体の場合にマーク長を変えてデータを記録した場合の他の例を示した図である。
【図4】本発明による情報記録媒体の場合にマーク長を変えてデータを記録した場合のさらに他の例を示した図である。
【図5】本発明の情報記録媒体用基板の原盤を形成する際に用いることができる電子線露光装置の一例を示す図である。
【図6】電子線露光装置を使った原盤の作成工程例を示す図である。
【図7】原盤上での電子ビームの軌跡と照射量との関係について示した図である。
【図8】図1から図4に示した情報記録媒体による再生結果を比較して示す図である。
【符号の説明】
1101、2101 グルーブ端部
1201 グルーブ幅
2201 ユニット中心(グルーブ幅が最も狭い部分)
2301 ユニット端(グルーブ幅が最も広い部分)
1102、2102 記録ユニット
1103、2103 記録マーク
1104、2104 レーザービーム
1106、2106 グルーブ深さ
Claims (2)
- 予め定められた記録単位に対して、多値データに対応させてディスクタンジェンシャル方向の長さを変えて相変化マークを記録し、マーク長による反射光量の変化を検出することから多値データを再生する情報記録媒体において、
該情報記録媒体の支持基板には同心円状もしくは螺旋状の溝が形成され、
該溝形状は、記録中心となる記録単位中心で溝幅が狭く、記録単位のタンジェンシャル方向端部へ向かうほど溝幅が拡くなるように周期的に幅が変化した形状、もしくは、記録中心となる記録単位中心で溝深さが深く、記録単位のタンジェンシャル方向端部で溝深さが浅くなるように周期的に深さが変化した形状であり、
該情報記録媒体に記録された前記相変化マークは、記録中心から前後タンジェンシャル方向に延び長くなる前記相変化マークほど、端幅を拡げて記録されていること特徴とする情報記録媒体。 - 請求項1に記載の情報記録媒体において、記録層は、Sb/Te比が3から4の範囲内にあるSbTeに、Ag,In,Ge,Ga,B,Si,Al及びSnからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含有すること特徴とする情報記録媒体。
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