JP4433816B2 - 画像記録装置及び画像記録システム - Google Patents

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Description

本発明は、画像記録装置及び画像記録システムに係り、特に、継ぎ目を有する伸縮性のある記録媒体に対する画像記録の位置を特定可能な画像記録装置及びそれを用いた画像記録システムに関する。
ロール紙や布帛等の長尺の記録媒体に対して画像記録を行う際に、記録媒体の終端に接着や縫合により別の記録媒体の始端を継ぎ合わせながら連続して画像記録を行う場合がある(特許文献1、2参照)。例えば、布帛に対する捺染では、1反の長さが20m〜30m程度の反物を継ぎ合わせながら画像記録装置の記録装置に挿通して、1回で100m以上の捺染を行うことが日常的に行われている。画像記録装置のオペレータは、通常、モニタに表示される記録開始からの記録量をチェックしつつ、顧客が指定した記録量に達するまで記録媒体を継ぎ合わせなから画像記録を続行する。
近年、記録装置としてインクジェットプリンタが普及しており、前述したロール紙や布帛等の長尺の記録媒体に対する画像記録にも用いられている。しかし、インクジェットプリンタでは、通常、インクを吐出するヘッドと記録媒体との間隔を数ミリ程度に狭く設定するため、記録媒体を継ぎ合わせて分厚くなった継ぎ目部分がそのまま記録装置に挿通されると、継ぎ目部分がヘッドを擦り、ヘッド故障や記録不良等の種々の問題を引き起こす可能性がある。そこで、記録装置に記録媒体の継ぎ目を検知する検知手段を設け、継ぎ目を検知したらヘッドを記録媒体上から逃がし、記録媒体を一定量送って継ぎ目を通過させた後、ヘッドを記録媒体上に戻して画像記録を再開する等の方法が採られている(特許文献1、2参照)。
一方、LANやインターネット等のネットワーク技術の進歩により、画像記録がネットワークを介した1つの画像記録システムとして行われるようになっている(例えば、特許文献3乃至特許文献5等参照)。具体的に言えば、画像記録の作業(即ちいわゆる画像記録ジョブ)を、画像情報の送り手側である画像情報送信装置と、受け手側である画像記録装置とに分け、それらをネットワークで結び、遠隔の画像送信装置からネットワークを介して画像記録ジョブに用いる一連の画像情報を画像記録装置に送信し、その画像情報に基づいて画像記録装置を構成するインクジェットプリンタ等の記録装置で記録媒体に画像記録を行う。
特開2003−246106号公報 特開平11−192691号公報 特許第2984297号公報 特開第3092264号公報 特許第3392127号公報
しかしながら、例えば、伸縮性に富む布帛等の記録媒体を継ぎ合わせながら画像記録を行っている最中に故障や事故等の発生により画像記録が中断した場合、通常、記録媒体上の画像にムラ等の記録異常が生じるが、従来の画像記録装置では、前述したように、モニタに記録開始からの総記録量しか表示されないため、継ぎ合わせた何反目の布帛の画像記録に異常が生じたかを特定できない場合がある。
例えば、20mの記録媒体を継ぎ合わせながら画像記録を行っていて、画像記録装置のモニタに総記録量が41mと表示されている時点で記録装置に故障等が発生して画像記録が中断され、回復後、画像記録を再開させた場合に、伸縮性のない記録媒体であれば総記録量41mに相当する3反目の画像記録に異常が生じていることがわかる。しかし、布帛等の伸縮性のある記録媒体の場合では、モニタに総記録量が41mと表示されていても、実際には布帛が装置内部の張力等により多少伸びていて、まだ2反目の終端付近で画像記録を行っている場合がある。或いは画像記録が3反目に入っている場合もある。
例えば、前者のような場合、本来ならば2反目の布帛の画像記録に異常があるのに、3反目の布帛に記録異常があるとの勘違いにより、本来記録異常のない3反目の布帛を処分してしまい、無駄な製造コストの増加を招き易い。また、記録異常がある2反目の布帛が後工程に回され、画像にムラ等の記録異常が残ったまま出荷されてしまいかねない。
また、前述した従来の画像記録システムでは、画像情報送信装置から画像記録ジョブに用いる一連の画像情報を送信した側(いわゆるクライアント)は、通常、画像記録装置から離れた所にいるため、画像記録装置の故障等や画像記録の異常を監視し難かった。また、画像記録装置のオペレータから故障等の連絡を受けた場合には、画像記録装置の設置場所までチェックに行かねばならず、煩雑であり、生産効率が低下するという問題があった。
以上のような事態を回避するためには、特に、布帛のような伸縮性のある記録媒体については総記録量が画像記録装置のモニタに表示されるだけでは足りず、布帛のどの位置で実際に画像記録を行っているかを知る必要がある。また、システム全体で見た場合、クライアントが画像記録装置の所まで行かなくても故障等に対処することができれば、なおよい。
そこで、本発明の主たる課題は、記録媒体、特に継ぎ目を有する伸縮性のある記録媒体に対する画像記録の位置を特定可能な画像記録装置を提供することである。また、本発明は、クライアント側でも記録媒体に対する画像記録の位置を認識することが可能な画像記録システムを提供することをも課題とする。
前述の問題を解決するために、請求項1に記載の画像記録装置は、
記録媒体への画像記録ジョブに用いるための画像情報を受信する受信管理手段と、
受信した前記画像情報を前記画像記録ジョブごとに保存する画像情報保存手段と、
前記画像情報保存手段の内容を管理する画像情報管理手段と、
前記画像情報を演算処理して前記記録媒体に記録可能なデータに変換する演算処理手段と、
前記データを前記画像記録ジョブごとに保存するデータ保存手段と、
前記データ保存手段の内容を管理するデータ管理手段と、
前記データ保存手段から前記データを読み出して出力する出力処理手段と、
前記画像記録ジョブの内容を一覧表示して画像記録ジョブごとに処理の指示を入力する表示入力手段と、
を備えた画像処理装置と、
前記出力処理手段から出力された前記データに基づいて前記記録媒体に画像を記録する記録部と、
前記記録部で画像を記録される前記記録媒体の継ぎ目を検知する検知部と、
前記検知部が検知した前記継ぎ目の数及び前記継ぎ目から画像を記録した長さを記憶する記憶部と、
を備えた記録装置と、を備え、
前記表示入力手段は、前記記憶部から前記継ぎ目の数及び前記継ぎ目から画像を記録した長さの情報を読み出して表示するよう構成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、画像記録装置を構成する画像処理装置の表示入力手段に記録装置の記録部を通過した記録媒体の継ぎ目の数や継ぎ目から画像を記録した長さが表示されるため、記録装置が継ぎ合わせた記録媒体の何反目の継ぎ目から何mの所に対して画像記録を行っているかを特定することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像記録装置において、前記表示入力手段は、前記記録装置の前記検知部が記録媒体の継ぎ目を検知した場合の前記記録装置に対する処理の指示を入力できるよう構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、画像記録装置のオペレータが記録媒体の継ぎ目の状態を判断して、記録装置の検知部が記録媒体の継ぎ目を検知した場合に、記録媒体を一定量送った後画像記録を再開したり、記録装置を一時停止したり、そのまま画像記録を続行したりさせることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の画像記録装置において、前記記録装置は、インクジェットプリンタであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、ロール紙や布帛等の記録媒体のほかにも、通常の他の画像記録方法では記録し難い種々の記録媒体に対して画像記録を行うことができる。
請求項4に記載の発明は、画像記録システムにおいて、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の画像記録装置と、画像情報送信装置とがネットワークに接続されてなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、画像情報送信装置からネットワークを介して画像記録装置に画像情報を送信することが可能となり、画像記録をシステムとして行うことが可能となる。
請求項5に記載の発明は、画像記録システムにおいて、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の画像記録装置と、画像情報送信装置と、情報端末とがネットワークに接続されてなることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、ネットワークを介して画像記録装置と結ばれた情報端末で、画像記録装置における画像記録ジョブの進行状況や記録装置に故障等が発生した場合のエラー情報等を把握することが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像記録システムにおいて、前記情報端末は、前記画像記録装置から前記記録媒体の前記継ぎ目の数及び前記継ぎ目からの画像を記録した長さの情報を受信してそれらの情報を表示するよう構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、ネットワークを介して画像記録装置と結ばれた情報端末で、画像記録装置の記録装置が継ぎ合わせた記録媒体の何反目の継ぎ目から何mの所に対して画像記録を行っているかを特定することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の画像記録システムにおいて、前記画像情報送信装置は、前記ネットワークに接続されている前記画像記録装置の中から画像情報を送信する画像記録装置を選択できるよう構成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、クライアントの側で、ネットワークに接続されている画像記録装置の中から画像記録ジョブを送信する画像記録装置を的確に選択することが可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、画像記録装置を構成する画像処理装置の表示入力手段に記録装置の記録部を通過した記録媒体の継ぎ目の数や継ぎ目から画像を記録した長さが表示されるため、記録装置が継ぎ合わせた記録媒体の何反目の継ぎ目から何mの所に対して画像記録を行っているかを特定することができるため、例えば、万一記録装置に故障等が発生して記録装置による画像記録が中断された場合にも、記録媒体上で記録異常が生じている可能性がある位置を容易に特定できる。特に、記録媒体が伸縮性を有する場合、画像記録の総記録量が長くなればなるほど実際に画像記録した記録媒体の長さとのずれが大きくなっていくが、その場合にも、記録媒体の何反目のどの位置にムラ等の記録異常が生じているかを的確に特定することができる。そのため、記録異常がない記録媒体の反物を処分してロスを生じたり、或いは記録異常がある反物がそのまま出荷されたりすることを確実に防止することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、画像記録装置のオペレータが記録媒体の継ぎ目の状態を判断して、記録装置の検知部が記録媒体の継ぎ目を検知した場合に、記録媒体を一定量送った後画像記録を再開したり、記録装置を一時停止したり、そのまま画像記録を続行したりさせることができるため、前記請求項1に記載の発明の効果に加えて、さらに、記録媒体の継ぎ目がヘッドを擦ることによる記録装置の故障や記録異常の発生を防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、ロール紙や布帛等の記録媒体のほかにも、通常の他の画像記録方法では記録し難い種々の記録媒体に対して画像記録を行うことができるため、前記請求項1又は請求項2に記載の発明をロール紙や布帛以外の記録媒体にも適用することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、画像情報送信装置からネットワークを介して画像記録装置に画像情報を送信することが可能となり、画像記録をシステムとして行うことが可能となるため、前記各請求項に記載の発明の効果に加えて、さらに、画像記録ジョブを効率よく行うことが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、ネットワークを介して画像記録装置と結ばれた情報端末で、画像記録装置における画像記録ジョブの進行状況や記録装置に故障等が発生した場合のエラー情報等を把握することが可能となるため、前記各請求項に記載の発明の効果に加えて、さらに、クライアント側でも記録媒体に対する画像記録ジョブの進行状況やエラー状況を的確に把握することが可能となり、生産管理や品質管理が容易になる。
請求項6に記載の発明によれば、ネットワークを介して画像記録装置と結ばれた情報端末で、画像記録装置の記録装置が継ぎ合わせた記録媒体の何反目の継ぎ目から何mの所に対して画像記録を行っているかを特定することができるため、前記各請求項に記載の発明の効果のほかに、さらに、クライアント側でも記録媒体に対する画像記録の位置を認識することが可能となり、また、例えば、記録装置に故障等が発生した場合に記録媒体のどの位置に記録異常が発生している可能性があるかを容易に知ることができ、品質管理が容易になる。また、必要があれば、画像記録装置のオペレータと連絡を取り合うことで画像記録に対する適切な指示を与えることができる。
請求項7に記載の発明によれば、クライアントの側で、ネットワークに接続されている画像記録装置の中から画像記録ジョブを送信する画像処理装置を的確に選択することが可能となるため、前記各請求項に記載の発明の効果に加えて、さらに、より効率よく画像記録を行うことができる画像記録システムを構築することができる。
以下、本発明の画像記録装置及び画像記録システムに係る実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本実施形態の画像記録装置が用いられる画像記録システムの構成について説明する。
図1は、本実施形態の画像記録装置を含む画像記録システムを示す概略構成図である。本実施形態の画像記録システム1は、LANやインターネット等のネットワーク2に、記録媒体Aに記録するための画像に対応する画像情報を送信する画像情報送信装置3、生産状況を監視する情報端末4、及び画像情報送信装置3から画像情報を受信して記録媒体Aに画像を記録する画像記録装置5等が接続されて構成されている。さらに、画像記録装置5は、記録装置6と、画像情報送信装置3から送信された画像情報をネットワーク2を介して受信し、その画像情報に基づいて記録媒体Aに画像を記録するよう記録装置6を制御する画像処理装置7とを備えている。
本実施形態では、記録装置6としてシリアルヘッド方式のインクジェットプリンタを用い、布帛等の記録媒体Aに画像を捺染する場合を示す。尚、本明細書においては、図2に示すように、記録媒体Aに記録され[図2(A)参照]又は画像情報送信装置3の表示手段32や画像処理装置7の表示入力手段71等に表示される画像[図2(B)参照]の向き及び画像に対する方向は、図中の矢印Xの方向を主走査方向又は横方向、矢印Yの方向を副走査方向又は縦方向という。
次に、本実施形態の画像情報送信装置3の構成について説明する。
図3は、本実施形態の画像情報送信装置の構成を示すブロック図である。画像情報送信装置3としては、例えば、必要な画像編集用のソフトウエアがインストールされたコンピュータが用いられるが、専用のCPUを備えた装置として構成することも可能である。
画像情報送信装置3の入力手段30は、記録媒体Aへの画像記録ジョブに用いるための画像に対応する画像情報を読み取るよう構成されている。具体的には、入力手段30は、MOやCD−R、DVD−R等の情報記録媒体のドライブや画像読み取り装置であり、これらの情報記録媒体からTIFFやBMP、JPEG等の形式ファイルにRGB、インデックスカラー、YMCK、Lab等の色空間で書き込まれた画像情報を読み取り可能とされている。この他にも、入力手段30への画像情報の入力方法として、例えば、他のコンピュータで作成された画像情報をネットワーク等を介して取り込んだり、或いは直接、画像情報送信装置3上で作成するよう構成することも可能である。
本実施形態では、入力手段30には、画像編集手段31が接続されており、画像編集手段31には、モニタ等の表示手段32が接続されている。画像編集手段31は、表示手段32に表示された画像情報に対応する画像を見ながら、画像記録装置5での画像記録ジョブに用いる画像を形成するように画像情報を編集することが可能とされている。具体的には、画像編集手段31は、繰り返し画像作成や貼り付け、自動配置、繰り返し等の種々の画像編集機能が実行可能となるよう構成されている。これらの機能は捺染特有の柄物を作るための機能であるが、必要に応じて他の機能を備えることも可能である。
まず、繰り返し画像作成機能とは、画像情報に基づく画像が横方向及び縦方向に並べても矛盾のない画像となるよう画像情報を編集するための機能であり、例えば、水玉模様が画像の端部で切れて半円状になっているのに反対端部に対応する半円状の模様がない場合には、対応する半円状の模様をこの反対端部に生成するよう構成されている。
貼り付け機能とは、画像を最大2個配置して記録媒体Aに記録するために画像情報を編集するための機能であり、主に、画像の色調整を行って記録媒体Aにサンプル記録を行うための配置を決めることを目的としている。具体的には、貼り付け機能は、例えば、画像P、Qを図4(A)に示すような特定の配置で記録媒体Aに記録するために、画像Pに対応する画像情報と画像Qに対応する画像情報とを編集する機能であり、図4(B)に示すように、前記2つの画像情報が選択され、画像情報送信装置3の表示手段32の画面上で画像P、Qの色調整が行われ、両画像の配置が決定されると、画像P、Qを含む最小の矩形状の領域である画像ブロックBに対応するように1画像ブロック分の画像情報及び画像P、Qとの配置情報等を含むレイアウト情報が作成されるよう構成されている。本実施形態では画像を最大2個配置する場合を示したが、3個以上の画像の貼り付けを行うよう構成することも可能である。
自動配置機能は、画像を最大8個まで選択し、記録媒体Aの幅に合わせて自動的に配置するための機能であり、主に、配色見本を作成すること目的としている。具体的には、自動配置機能は、例えば、図5に示すように、画像P1〜P8を並列的な配置で記録媒体Aに記録するために、画像P1〜P8に対応する8個の画像情報を編集する機能であり、8個の画像情報が選択されると、図示は省略するが、画像情報送信装置3の表示手段32の画面上に8個の画像情報に対応する画像P1〜P8が自動的に並列的に表示され、画像の大きさ、数、及び布幅に応じて布幅内にすべての配色見本が収まるように配置が変更され、全画像の配置が決定されると、画像P1〜P8を含む最小の矩形状の領域である画像ブロックB(図5参照)内での各画像P1〜P8の配置情報等を含む1画像ブロック分のレイアウト情報が作成されるよう構成されている。本実施形態では、1つの画像情報に対応する画像P1と配色のみが異なる、いわゆる配色違いの画像P2〜P8を画像P1とともに自動的に表示することも可能とされている。尚、図5では、便宜上、画像P1〜P8が同じ寸法である場合を示したが、異なる寸法の画像をそのまま自動的に配置し、或いは異なる寸法の画像を同じ寸法になるように縦横の長さを変換して自動的に配置するよう構成することも可能である。また、本実施形態では、捺染の分野では、通常、最大でも8配色程度の配色見本を作成する場合が多いため、画像を最大8個まで選択する場合を示したが、さらに多くの画像の自動配置を行うよう構成することも可能である。
繰り返し機能は、画像を最大2個選択し、縦方向又は横方向に繰り返し配置し或いは千鳥状に繰り返し配置するための機能であり、縦方向又は横方向の繰り返しにおいては、画像を1/2や1/3ずらした繰り返しを可能にするよう構成されている。具体的には、記録媒体Aに画像P、Qを右肩下がりに1/2ずらして縦方向に繰り返す場合(図6参照)、2つの画像情報が選択されると、画像情報送信装置3の表示手段32の画面上にこれら2つの画像情報に対応する画像P、Qが表示され、縦方向及び横方向の画像間隔(図6の場合はともに0mm)等が設定され、右肩下がりであること及びずらし量が1/2と設定されると、画像P、Qが縦方向に繰り返し並んだ状態で表示され、且つ横方向には右肩下がりに画像が半分ずつずれた繰り返しが表示される。そして、画像P、Qを含む繰り返しに必要な画像ブロックBに対応する新たな画像情報が生成され、画像P、Qの配置情報等を含む1画像ブロック分のレイアウト情報が作成されるよう構成されている。本実施形態では、前述したように、横方向に繰り返し配置でき、更にずらすことができるよう構成されている。図7は、画像P、Qを横方向に繰り返し右方向に1/2ずらした場合を示すが、この場合、画像ブロックBは図示したようになり、この1画像ブロック分の新たな画像情報が生成されるとともに、画像ブロックB内での各画像P、Qの配置情報等を含む1画像ブロック分のレイアウト情報が作成されるよう構成されている。
尚、図6及び図7では、便宜上、画像P、Qが同じ寸法である場合を示したが、この繰り返しの場合にも異なる寸法の画像P、Qを用いることは可能である。例えば、画像Qの縦方向及び横方向の寸法を画像Pの寸法になるように変換したり、画像P、Qの縦方向及び横方向の長さが短い方の画像の寸法を長い方の画像の寸法に合わせたり、或いは逆に長さが長い方の画像の寸法を短い方の画像の寸法に合わせたりして、異なる寸法の画像P、Qを同じ寸法に変換して繰り返しを行うよう構成することも可能である。本実施形態では画像を最大2個配置する場合を示したが、3個以上の画像の貼り付けを行うよう構成することも可能である。
図3に示すように、画像編集手段31には、ハードディスク等の記憶手段33が接続されており、記憶手段33には、画像編集手段31で編集、作成等されたレイアウト情報や画像情報がそのままの状態で或いは可逆圧縮されて保存されるよう構成されている。本実施形態では、画像情報が保存される際、そのヘッダ部分に前記配置情報等を書き込むよう構成されている。また、図示しないが、画像編集手段31に、編集された画像の確認等のための簡易プリンタを接続した構成とすることも可能である。
図3に示したように、画像編集手段31には、ネットワーク2との接続手段であるブリッジ34が接続されており、また、画像情報送信装置3は、ブリッジ34を介して装置外のネットワーク2に接続されている。画像編集手段31により編集等されたレイアウト情報や画像情報は、このブリッジ34を介して画像記録装置5(図1参照)に送信されるよう構成されている。
本実施形態では、ブリッジ34で、前記画像情報や画像の配置情報等を含むレイアウト情報に基づいて、記録媒体Aに画像を記録する画像記録装置5に対して画像記録の条件設定をすることが可能とされている。図8は、ブリッジ34を呼び出した際に画像情報送信装置の表示手段に表示される設定画面の構成例を示す概略図である。
この設定画面35では、まず、前記レイアウト情報や画像情報を送信して画像記録ジョブを行わせる画像記録装置5を、ネットワーク2に接続されている画像記録装置5の中から選択可能とされている。即ち、ブリッジ34は、ネットワーク2全体に対して、ブロードキャストを行うよう構成されており、具体的には、ネットワーク2に接続されたすべての機器の特定のTCP/IPポートに所定のフォーマットのデータの配信を行う。画像記録装置5は、所定のTCP/IPポートから、この所定のデータを受け取ると、正しい応答として、自らの名前やIPアドレスを返答するよう構成されており、ブリッジ34は、前記所定のデータに対して正しい応答を行った機器があれば、その機器が所定の画像記録装置5であることを認識するよう構成されている。これにより、ブリッジ34は、稼動中の画像記録装置5を認識し、画像情報送信装置3のユーザ(即ち後述するクライアント)に選択を促すことができる。本実施形態では、設定画面35の「プリントサーバー」(画像処理装置と同じ。)の欄のプルダウンボタンを押すとネットワーク2に接続されている画像記録装置5の画像処理装置7の一覧が表示されるよう構成されている。
さらに、設定画面35は、「記録モード」の欄では布帛の種別、記録の画像品質、色域、インク量を選択するインク量制限が指定可能とされている。また、「サーバーの設定」の欄では、ジョブ名や画像記録ジョブを管理するオペレータに対するジョブコメントを記入することが可能とされている。また、「記録ジョブ設定」では、画像情報等の処理について演算やインク使用量シミュレーションの要不要を設定でき、「データ処理」の欄で、演算のみ、インク使用量シミュレーションのみ、及び演算とインク使用量シミュレーションの指定が可能とされている。また、その下方のチェックボックスで画像情報の送信後に自動的に画像記録を開始したり、記録終了後に画像記録ジョブを削除する等の設定をすることが可能とされている。
尚、インク使用量シミュレーションとは、画像情報に基づいて記録媒体Aに画像記録を行った場合に、単位長さあたり或いは単位面積あたり、又は画像記録ジョブ全体で、画像記録に用いる各色のインクをどの程度使用するかを、画像情報を演算処理して記録媒体Aに記録可能に変換されたドットイメージデータから推定するための演算を行うことである。本実施形態では、このインク使用量シミュレーションは、後述するように、前記設定画面35で選択された画像記録装置5で行われる。
また、本実施形態では、ブリッジ34で行う画像記録条件設定のオプションとして、更に細かく画像記録条件を設定することが可能とされており、例えば、繰り返し記録の再設定を行うことが可能で、記録媒体Aである布帛の縦方向及び横方向に関して布サイズ分の画像記録を行うのか、記録長さを指定するのか、或いは柄(前記縦方向の繰り返し配置では縦方向に並べた画像P、Qを意味し、前記横方向の繰り返し配置では横方向に並べた画像P、Qを意味する。)の数及び間隔を指定して画像記録するのかを選択可能とされている。また、その他、種々のオプションが設定可能とされている。ここで、布サイズ分の画像記録とは、布サイズいっぱいまで柄を繰り返して画像記録することであり、縦方向に布サイズ分の画像記録を行うよう設定すると、記録装置6は、布帛の終端が検知されるまで画像記録を継続するよう構成されている。
ブリッジ34は、以上のような画像記録の詳細な処理内容が設定されると、その内容を前記レイアウト情報に書き込み、ネットワーク2上にこのレイアウト情報や前記画像情報を出力するよう構成されている。
次に、情報端末4(図1参照)は、前述したように、生産状況を監視するための端末であり、前記画像情報送信装置3の場合と同様に、例えば、必要な生産監視用のソフトウエアがインストールされたコンピュータが用いられるが、専用のCPUを備えた装置として構成することも可能である。また、本実施形態では、前記画像情報送信装置3として用いられるコンピュータに生産監視用のソフトウエアをインストールし、同一のコンピュータで画像情報送信装置3と情報端末4とを兼用するよう構成されている。
情報端末4には、モニタ等の図示しない表示手段が設けられており、情報端末4は、前記画像情報送信装置3の設定画面35(図8参照)で選択された画像記録装置5に対して、ネットワーク2を介して生産状況、即ち、記録装置6での記録状況や画像処理装置7での画像記録ジョブの入力状況、演算処理の進行状況等を問い合わせる問い合わせ信号を送信して、前記選択された画像記録装置5から画像記録した長さ、記録経過時間、記録開始時刻、記録終了予定時刻、インク残量、布帛の残量、エラー内容、エラー回避方法等の情報を受信して、それらの情報を表示手段に表示するよう構成されている。
また、情報端末4の表示手段には、選択された画像記録装置5における前記インク残量や布帛の残量等のほか、前述した画像情報送信装置3の表示手段32に表示されるブリッジ34の設定画面35(図8参照)や、前記選択された画像記録装置5の後述する表示入力手段71に表示されるプリンタ画面84(図11参照)、入力ジョブ画面85(図12参照)、演算プロパティ設定画面86(図13参照)、演算ジョブ画面87(図14参照)、記録プロパティ設定画面88(図15参照)、記録ジョブ画面89(図16参照)、出力割付設定画面90(図17参照)、プロパティ確認画面91(図19参照)、予想インク使用量確認画面92(図20参照)、プレビュー画面93(図21参照)、出力割付情報確認画面94(図22参照)等と同様の画面が表示されるよう構成されており、これらの画面で前記画像記録した長さ等の情報や記録装置5を通過した記録媒体Aの継ぎ目の数等を確認することができるようになっている。また、情報端末4の表示手段に、前記選択された画像記録装置5の生産状況等のみならず、ネットワーク2を介して情報端末4と接続されているすべての画像記録装置5の生産状況等が表示されるよう構成することも可能である。
尚、情報端末4はこれらの情報を確認するためのものであり、本実施形態では、情報端末4ではこれらの画面表示の設定内容を変更する等の操作はできないようになっている。本実施形態の画像記録システム1では、これらの内容の変更は、前記画像情報送信装置3や後述する画像処理装置7で行うよう構成されている。情報端末4で、各画像記録装置5での設定内容の変更や記録装置6に対する動作指示を行わせないのは、通常、これらの端末が画像記録装置5から離れた場所にあり、記録装置6の実際の状況、即ち、後述する記録媒体Aの搬送状態や巻出し機、乾燥機、巻取り機等の正確な状況を把握できないため、ネットワーク2を介した遠隔からの操作では、却って無駄な画像記録を行ったり、記録装置6としてのインクジェットプリンタのヘッドの破損を招いたりすることになりかねないからである。しかし、例えば、前記記録装置6や巻出し機等に監視装置等を設けることで遠隔操作できるよう構成することも可能である。
次に、本実施形態の画像記録装置5の構成について説明する。
図1に示したように、画像記録装置5は、記録装置6と、画像情報送信装置3から送信された画像情報をネットワーク2を介して受信しその画像情報に基づいて記録媒体Aに画像を記録するよう記録装置6を制御する画像処理装置7とを備えている。
記録装置6は、画像処理装置7で画像情報から記録媒体Aに記録可能な状態に変換されて出力されるデータに基づいて記録媒体Aに画像を記録する記録部と、記録部で画像を記録される記録媒体Aの継ぎ目を検知する検知部と、検知部が検知した記録媒体Aの継ぎ目の数や継ぎ目から画像を記録した長さを記憶する記憶部とを備えている。尚、本実施形態では、記録媒体Aの継ぎ目の数等を前記記憶部が記憶して、画像処理装置7がそれを読み出す構成としているが、例えば、記録装置6が画像処理装置7に継ぎ目の数等を通知して画像処理装置7でそれを記憶するよう構成することも可能である。
記録装置6は、本実施形態では、前述したようにシリアルヘッド方式のインクジェットプリンタが用いられており、記録装置6には、記録部として、記録媒体Aに向けてインクを吐出する8個のヘッドを2セット、計16個のヘッドを搭載し、記録装置6内の記録媒体A上を主走査方向に往復移動自在とされたキャリッジ61[図9(A)及び図9(B)参照]が備えられている。各ヘッドにはそれぞれ、インクパックが2個ずつ乗っており、インクセットとしては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のセットやそれらとライトYMCKのセット、或いはYMCKとオレンジ、バイオレット、レッドの特色セット等が使用可能とされている。
記録装置6であるインクジェットプリンタのキャリッジ61に搭載されたヘッドに対して記録装置6の記録媒体Aの搬送方向上流側には、例えば、図9(A)に示すように、記録媒体Aである布帛の継ぎ目Sを検知する検知部62が設けられている。記録装置6は、検知部62が記録媒体Aの継ぎ目Sを検知すると、検知部62からキャリッジ61までの距離Lだけ画像記録を行った後、キャリッジ61を記録媒体A上から主走査方向に逃がし、記録媒体Aを一定量送り、その後、キャリッジ61を記録媒体A上に戻してインクジェット記録を再開することが可能とされている。キャリッジ61を逃がして記録媒体Aを送る際の一定量の送り量は、記録媒体Aの継ぎ方によって異なるため、後述するように、画像処理装置7の表示入力手段71に表示される記録プロパティ設定画面88で画像記録ジョブごとに設定できるよう構成されている。
検知部62は、ガイド63により上下動可能とされた棒状の検知器64を備え、検知器64の下端には、布帛に当接された状態で布帛の搬送に合わせて回転自在とされた車輪65が取り付けられており、また、上端側には、画像処理装置7に電気的に接続された電気接点構造66が設けられている。布帛の継ぎ目Sが布帛の他の部分より厚くなっているため、この検知部62によれば、布帛の継ぎ目Sにより車輪65が上方に押し上げられ、それと連動して検知器64が上方に移動して電気接点構造66がONの状態となり、継ぎ目を検知することができる。
また、図9(B)に示すように、検知部62は、例えば、画像処理装置7と電気的に接続された紫外線照射ランプ67と受光素子68とより構成されることも可能である。この検知部62は、ヘッドに対して前記図9(A)と同様の位置に設けられており、紫外線照射ランプ67は、記録媒体Aである布帛に対して紫外線を照射可能な位置及び向きに設けられ、受光素子68は、布帛からの蛍光を受光可能な位置及び向きに設けられている。この検知部62によれば、布帛の継ぎ目Sを蛍光染料を含ませた糸で縫いつないでおくことで、紫外線照射ランプ67による紫外線照射により継ぎ目Sの糸が発する蛍光を受光素子68が検知することにより、布帛の継ぎ目を検知することができる。
尚、図9(A)や図9(B)に示したような検知部62を、記録媒体Aの幅方向、即ち主走査方向に複数設けることも可能である。また、図9(A)や図9(B)に示した方式以外の方式を用いた検知部62で布帛の継ぎ目や終端を検知することも可能である。
また、記録装置6には、メモリ等よりなる図示しない記憶部が設けられており、記憶部は、検知部62が検知した記録媒体Aの継ぎ目の数や継ぎ目から画像を記録した長さを記憶するよう構成されている。継ぎ目から画像を記録した長さは、例えば、検知部62が継ぎ目を検知した後、記録媒体Aである布帛の搬送に合わせて回転する車輪65[図9(A)参照]の回転数と車輪65の外周長さの積から求めるよう構成されている。或いは、記録媒体Aである布帛の搬送距離を測定する測定装置が設けられ、その測定装置により布帛の搬送距離を直接測定するよう構成してもよい。また、記憶部が、記録媒体Aの継ぎ目を通過した後のヘッド(又はキャリッジ61)の走査回数と1走査あたりの記録媒体Aの副走査方向への送り量とを記憶するよう構成しておき、画像処理装置7がそれらの値を読み出して、それらの値から継ぎ目から画像を記録した長さを計算するようにすることも可能である。
さらに、本実施形態では、記録装置6には、布帛のしわを検知する図示しないしわ検知部が設けられている。また、記録装置6には、前記ヘッドに設けられたノズルを拭き、ノズルがインクで詰まってインクの吐出機能が低下した(いわゆるノズル欠の状態となった)ノズルからインクを吸い出して強制的に排出させることでノズルの吐出機能を回復するためのクリーニング機構が設けられている。
本実施形態で用いられる記録装置6は、記録媒体Aである布帛を搬送ベルトに載せて搬送しながら画像記録を行うインクジェットプリンタである。具体的構成については図示を省略するが、前記ヘッドが搭載されたキャリッジの下方には、表面側で記録媒体Aを載置する図示しない無端状の搬送ベルトが平板状のプラテンにより裏側から支持された状態で設けられており、搬送ベルトには、プラテンの両端側及び下方で駆動ローラやガイドローラ、テンションローラ等の各種ローラが当接されている。また、搬送ベルトには、搬送ベルトの表面を洗浄するためのローラであるベルトクリーナが搬送ベルトの外側から着脱可能に当接されている。ベルトクリーナは、必要に応じて複数設けられることも可能である。尚、前述した継ぎ目からの画像を記録した長さは、検知部62が継ぎ目を検知した後、搬送ベルトで記録媒体Aである布帛を搬送した距離として求めるよう構成されていてもよい。
さらに、本実施形態では、記録装置6の記録媒体Aの搬送方向上流側には、巻き取られた状態の記録媒体Aを巻き出すための図示しない巻出し機が設けられており、記録装置6の記録媒体Aの搬送方向下流側には、画像が記録された記録媒体Aを乾燥させる乾燥機及び乾燥された記録媒体Aを巻き取るための巻取り機(ともに図示しない)が設けられている。
次に、本実施形態の画像記録装置5の画像処理装置7の構成について説明する。
図10は、本実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。画像処理装置7としては、前述した画像情報送信装置3の場合と同様に、例えば、必要なソフトウエアがインストールされたコンピュータが用いられるが、専用のCPUを備えた装置として構成することも可能である。
受信管理手段70は、ネットワーク2に接続されており、ネットワーク2から記録媒体Aへの画像記録ジョブに用いるための画像に対応する前記画像情報や前記レイアウト情報を受信するよう構成されている。受信管理手段70には、モニタ等を備えた表示入力手段71が接続されており、受信管理手段70と表示入力手段71とはTCP/IPプロトコルで通信を行うよう構成されている。表示入力手段71は、画像記録ジョブの内容を一覧表示して画像記録ジョブごとに処理の指示を入力することができるよう構成されている。
受信管理手段70には、さらに画像処理装置7で行われる種々の処理を管理するジョブ管理手段72が接続されており、ジョブ管理手段72には、受信管理手段70のほか、画像情報管理手段73、演算処理手段74、データ管理手段75、出力管理手段76、プリンタ状態管理手段77及びLUT(Look Up Table)管理手段78が接続されている。
ジョブ管理手段72は、表示入力手段71からの処理の要求を受け取ると、画像情報管理手段73等に要求された処理を行わせると同時に、それらから必要な情報を受け取って受信管理手段70を介して表示入力手段71に送るよう構成されている。また、前述した情報端末4(図1参照)から生産状況を問い合わせる前記問い合わせ信号が送信されてくると、プリンタ状態管理手段77に記録装置6の状態、即ち、記録した長さやインク残量、エラー内容等の情報を取得させて通知させ、その情報を受信管理手段70及びネットワーク2を介して情報端末4に返すよう構成されている。情報端末4の表示手段には、前述したように、画像処理装置7に表示される後述するプリンタ画面84(図11参照)等と同様の画面が表示されるが、前記問い合わせ信号に対する応答の際に、ジョブ管理手段72から情報端末4に前記各画面に表示するために必要な情報も同時に送信されるようになっている。
画像情報管理手段73には、受信管理手段70が受信し、ジョブ管理手段70を経由して送られてきた画像情報やレイアウト情報を画像記録ジョブごとに保存する画像情報保存手段79が接続されている。
画像情報管理手段73は、画像情報保存手段79の内容を管理するよう構成されている。具体的には、画像情報管理手段73は、画像情報等を画像情報保存手段79に保存する際、前記ジョブ名とは異なる独自のジョブIDを生成して、画像情報やレイアウト情報等をジョブIDに関連付けて管理するよう構成されており、このジョブID等がジョブ管理手段72等を介して表示入力手段71に送られて表示されるようになっている。また、画像情報管理手段73は、表示入力手段71から特定の画像記録ジョブの削除の指示を受け取ると、その画像記録ジョブのジョブIDに関連付けられた画像情報やレイアウト情報を画像情報保存手段79から消去させるよう構成されている。さらに、画像情報管理手段73は、画像情報保存手段79の空き容量及び使用率を管理するよう構成されている。尚、画像情報管理手段73により生成されたジョブIDは、ジョブ管理手段72や受信管理手段70を介してネットワーク2を通じてその画像情報等を送信してきた画像情報送信装置3に返信するようになっている。
画像情報管理手段73には、ジョブ管理手段72及び画像情報保存手段79のほか、演算処理手段74が接続されており、演算処理手段74には、さらに、データ管理手段75が接続されている。
演算処理手段74は、画像情報を演算処理して記録媒体Aに記録可能なデータに変換するよう構成されている。具体的に言えば、演算処理手段74は、前記表示入力手段71からの特定の画像記録ジョブに対する演算処理の指示を受信したジョブ管理手段72から指示に応じて、画像情報管理手段73を介して画像情報保存手段79からそのジョブIDに関連付けられた画像情報を読み込み、その画像情報に対して色変換、拡大、誤差拡散等の演算処理を行って記録媒体Aに記録可能なドットイメージデータに変換し、その結果をランレングス法により可逆圧縮してデータ管理手段75を介してデータ管理手段75に接続されているデータ保存手段80に画像記録ジョブごとに保存させるよう構成されている。尚、画像情報の量子化の方法としてはこのような誤差拡散と他の方法を組み合わせてもよく、また、画像情報を縮小する場合には、縮小、色変換、誤差拡散の順に処理することも可能である。
また、図8に示したように、画像情報送信装置3のブリッジ34の設定画面35でデータ処理としてインク使用量シミュレーションが選択されている場合には、演算処理手段74は、この演算処理の後、誤差拡散の結果得られたインクのドット数(即ちインク滴の数)から予想されるインク使用量、即ち予想インク使用量を計算するよう構成されている。本実施形態では、前記記録装置6であるインクジェットプリンタのヘッドから吐出されるインクの1滴の体積がわかっているため(本実施形態では1滴あたり20pl)、前記インクのドット数から、前述したように、単位長さあたり或いは単位面積あたり又は画像記録ジョブ全体で画像記録に用いられる各色のインク量を推定することができる。また、本実施形態では、インク使用量シミュレーションの精度を高める観点から、前記のように変換されたドットイメージデータのドット数からインク量を計算するよう構成されているが、例えば、RGBやYMCK等の組み合わせと、色変換や誤差拡散等の演算処理をした後のYMCKや前記特色セット或いは写真モード等の色の組み合わせとの対応を各色ごとに求めて色変換用のテーブルを予め作成しておけば、色変換や誤差拡散等の演算処理を行うことなくRGBやYMCK等の組み合わせで表現された画像情報から単純な3次元又は4次元等のLUT計算で各色のインク使用量を速やかに計算することが可能となる。
このシミュレーション結果は、前記データとは別にデータ管理手段75を介してデータ保存手段80に保存されるよう構成されている。尚、本実施形態においては、このシミュレーション結果(以下、模擬データという。)のデータ量をできるだけ軽くする必要から、前記模擬データは、演算処理により得られた前記データとは異なり、記録装置6による画像記録に使用できないデータ属性とされている。また、前述したように、画像情報送信装置3のブリッジ34の「記録ジョブ設定」で、画像情報の処理について、演算のみ、インク使用量シミュレーションのみ、及び演算とインク使用量シミュレーションの指定が可能とされていることから、1つの画像記録ジョブから、画像記録に用いられるデータ及びシミュレーションの結果である模擬データの2つのデータが生成され得る。そこで、本実施形態では、データと模擬データとを別々に管理するために、演算処理手段74における演算処理の段階でそれぞれ新たなジョブIDを生成して、別々の新たなジョブIDに関連付けてデータ保存手段80に保存するよう構成されている。
データ管理手段75は、前記のように演算処理手段74から演算処理済みのデータやインク使用量シミュレーションの結果を受け取ってデータ保存手段80に保存させるとともに、データ保存手段80の内容を管理するよう構成されている。本実施形態では、演算処理手段74で行われる演算処理の全部又は一部分を、前述した画像情報送信装置3のブリッジ34(図3参照)でも実行できるよう構成されており、ブリッジ34で演算処理をした場合にはその内容が画像情報等のヘッダ部分に書き込まれるようになっている。そのため、ブリッジ34で演算処理を全部行った場合には、画像処理装置7(図10参照)で演算処理を行う必要はなく、ジョブ管理手段72は、受信された画像情報等のヘッダ部分を読み取ってすでに記録媒体Aに記録可能なデータに変換されていると判断してその画像情報(即ちこの場合はデータ)をデータ管理手段75に送り、データ保存手段80に保存させるよう構成されている。また、データ管理手段75は、データ保存手段80の空き容量及び使用率を管理するよう構成されている。
データ管理手段75には、ジョブ管理手段72、演算処理手段74及びデータ保存手段80のほか、出力処理手段76が接続されており、出力処理手段76には、さらに、プリンタポートドライバ81が接続されている。プリンタポートドライバ81には、USBドライバ82を介して記録装置6が接続されている。
出力処理手段76は、データ保存手段80からデータを読み出し、順次配列してプリンタポートドライバ81等を介して記録装置6に出力するよう構成されている。具体的に言えば、まず、ジョブ管理手段72は、前記表示入力手段71から特定の画像記録ジョブに対する出力処理の指示を受け取ると、その画像記録ジョブに用いられる出力処理すべきデータの出力リストを作成し、その前記新たに生成されたジョブIDに関連付けられたレイアウト情報内の配置情報や画像記録の処理内容を読み取って、或いは表示入力手段71で入力された新たな出力形式に応じて、出力処理手段76に出力リストとともに出力指示を出すようになっている。出力処理手段76は、その出力指示に応じて、その出力リストに基づいてデータ管理手段75を介してデータ保存手段80から単数又は複数のデータを読み出し、例えば、前述した横方向の繰り返し配置(図7参照)であれば、メモリ上で1ライン分を複写する等してデータを順次配列して記録装置6に出力するよう構成されている。
プリンタポートドライバ81には、前記USBドライバ82のほか、プリンタ状態管理手段77が接続されており、プリンタ状態管理手段77には、前述したように、ジョブ管理手段72が接続されている。
プリンタ状態管理手段77は、一定時間おきに、又はジョブ管理手段72からの要求に応じて、プリンタポートドライバ81及びUSBドライバ82を通じて記録装置6の状態及び記録装置6の検知部62が検知した記録媒体Aの継ぎ目の数や継ぎ目から画像を記録した長さ等を記録装置6の記憶部から取得し、ジョブ管理手段72に通知するよう構成されている。
LUT管理手段78には、CMS(Color Management System)管理手段83が接続されている。LUT管理手段78及びCMS管理手段83は、ジョブ管理手段72からの演算処理条件に応じて適切なLUTを応答するよう構成されている。本実施形態では、LUTとして、色変換用のLUT(sRGB、RGBフォト、YMCK変換用の3DLUT)や液量補正LUT等が登録されている。LUTを追加する場合には、画像処理装置7にメディアを挿入し、その情報を読み取らせて追加できるようになっている。
記録媒体Aとしての布帛ごとに使用するCMSのためのLUTや後述するインクジェットプリンタの双方向補正値、ヘッド高さ調整値、送り量等が異なるため、本実施形態では、布種ごとにこれらの情報を画像処理装置7の図示しない記憶手段に記憶し、管理するよう構成されている。即ち、記憶手段に布種を新たに登録する際、布種に対応させて前記LUTや双方向補正値等を入力セットとして記憶するよう構成されている。また、前記記憶手段は、類似の布種の設定内容をコピー、編集して新たな布種として登録したり、布種を削除したりできるような管理機能を備えている。
前述したように、表示入力手段71は、画像記録ジョブの内容を一覧表示して画像記録ジョブごとに処理の指示を入力することができるよう構成されている。また、表示入力手段71は、画像記録ジョブの受信状況、演算処理状況又は出力処理状況を、それぞれ別々に一覧表示可能とされている。以下、表示入力手段71に表示される画面に基づいて、画像処理装置7による画像情報の受信、演算処理、及び出力について説明する。
画像処理装置7の電源を投入すると、表示入力手段71には、図11に示すような記録装置6の状態を表示するプリンタ画面84が表示されるよう構成されている。本実施形態では、このプリンタ画面84の「プリンタ状態」の欄には、記録装置6に設定された記録媒体Aの布種、ヘッド高さ調整値、記録装置6の稼動開始からの総記録量、前述した記録装置6の検知部62[図9(A)及び図9(B)参照]が検知した布帛の継ぎ目の数(画面84上では「布継ぎ目カウント数」)、前述した布帛の継ぎ目から画像を記録した長さ(画面84上では「布継ぎ目からの記録量」)、記録装置6のベルトクリーナの搬送ベルトへの密着/開放の状態等を表示するよう構成されている。また、「オプション状態」の欄には、例えば、前述した巻出し機の状態や巻取り機の状態、或いは乾燥機の状態及び温度状態を表示するよう設定されている。これらの情報は、表示入力手段71から一定時間おきにジョブ管理手段72に対して自動的に送信される問い合わせに応じて、ジョブ管理手段72がプリンタ状態管理手段77から記録装置6や巻出し機等の情報を入手して返信されてくるものであり、一定時間おきに自動的に更新されるようになっている。尚、「メモ1」「メモ2」には、画像記録がテスト用である等のメモをオペレータが記載することができるようになっている。また、前述した布種の登録の際に、前記入力セットの一部として布帛の特徴を登録するようにし、この「メモ1」「メモ2」に表示するよう構成することも可能である。
また、プリンタ画面84右方の「インク状態」の欄には、前述した16個のヘッドごとに、それぞれ2個ずつ搭載された計32個のインクパックについて、YMCKやライトYMCK(図中ではLY、LM、LC、LK)等のインクの種類やインクパック内のインクの有無、インクが使用中であること、インクパック自体の有無、未使用、非接続等が色やマークを用いて表示されるようになっている。本実施形態では、特に、インクパックはあるがインクが無くなっていることを示す「インク無」は赤い表示、本来あるべきインクパック自体がないことを示す「インクパック無」は白地に赤の×印で示されており、オペレータの注意を喚起するよう構成されている。
このプリンタ画面84下方には、記録装置6の状態及び記録中の画像記録ジョブの情報の表示を行う欄が設けられており、通信状態、オンライン状態、記録装置6の動作状態等が示される構成となっている。この欄は他の画面に切り替えても切り替わることなく恒常的に表示されるようになっている。また、この欄には、記録中の画像記録ジョブに関して、前記画像情報送信装置3のブリッジ34の設定画面35で設定されたジョブ名やオペレータに対するジョブコメントが表示されるようになっている。さらに、欄中右方には、画像記録ジョブごとの記録済みの総記録量等がオペレータに見易いように比較的大きく表示されるようになっており、エラー等の非常事態が発生した場合には注意を喚起するよう赤字で表示されるよう構成されている。
次に、このプリンタ画面84中の画面切り替え用の図示しないタグを押すと、表示入力手段71は、図12に示すような画像記録ジョブの受信状況を画像記録ジョブごとに一覧表示する、いわゆる入力ジョブ画面85が表示されるよう構成されている。具体的には、前述したように、ネットワーク2を介して画像情報送信装置3から画像情報等が送られてくると、画像情報管理手段73により画像情報等にジョブIDが付与され、このジョブIDとそれに関連付けられた画像情報のヘッダ部分に記録された情報が表示入力手段71に送られて登録されるよう構成されている。そのため、画像情報が画像処理装置7に送信されてくると、図12に示した表示入力手段71の入力ジョブ画面85には、送信されてきた画像情報に対応するジョブIDやそれに関連付けられた画像記録ジョブのジョブ名や布種、出力サイズ等が自動的に追加されるようになっている。この場合、その画像記録ジョブの優先順位は、一覧表示されている全画像記録ジョブの最下位になるよう構成されている。
また、表示入力手段71は、一定時間おきにジョブ管理手段72を介して画像情報管理手段73に対して画像記録ジョブの受信状況について、画像記録ジョブの受信状態に関する情報を送信させるよう構成されており、画像情報管理手段73は、受信状態の問い合わせに応じて、画像情報保存手段79から保存されている各ジョブIDに関連付けられた画像情報の保存の進捗度等の情報を入手し、表示入力手段71に返信するよう構成されている。そのため、入力ジョブ画面85の「入力進捗度」や「データサイズ(Mbyte)」が一定時間おきに自動的に更新され、また、それに合わせて「状態」欄の表示も一定時間おきに自動的に更新されるよう構成されている。
さらに、表示入力手段71は、一定時間おきにジョブ管理手段72を介して画像情報管理手段73及びデータ管理手段75に対して画像情報保存手段79及びデータ保存手段80の空き容量及び使用率を報告させ、その結果を入力ジョブ画面85の左下方にそれぞれ表示させるよう構成されている。尚、左下方の表示では、画像情報保存手段79は「1次スプール」、データ保存手段80は「2次スプール」と表示されている。
入力ジョブ画面85の右下方には、「演算開始」、「削除」、「プロパティ設定」、「優先度上へ」及び「優先度下へ」の各ボタンが設けられている。画像記録ジョブの一覧表示の中から単数又は複数の画像記録ジョブを選択して「削除」ボタンを押すと、一覧表示の中から画像記録ジョブが削除され、そのジョブIDに関連付けられた画像情報等が画像情報保存手段79から削除されるようになっている。また、画像記録ジョブの一覧表示の中から画像記録ジョブを選択して「優先度上へ」ボタンを押すと、その画像記録ジョブの優先順位を上げることができ、一覧表示内でのその画像記録ジョブの位置が上がり、逆に「優先度下へ」ボタンを押すと、その画像記録ジョブの優先順位が下がり、一覧表示内でのその画像記録ジョブの位置も下がるよう構成されている。
また、画像記録ジョブの一覧表示の中から入力済みの画像記録ジョブを選択して「プロパティ設定」ボタンを押すと、図13に示すような、演算プロパティ設定画面86が表示されるようになっている。この画面86には、画像情報送信装置3の画像編集手段31やブリッジ34の設定画面35で設定した演算処理の内容が表示され、さらにその数値や条件を変更することができるようになっている。また、記録プロパティの欄では、前記画像情報送信装置3で設定された画像記録条件が表示され、同様に変更可能とされている。さらに記録動作の手動/自動や、データの自動削除の手動/自動を設定できるようになっている。
図12に示した入力ジョブ画面85で、画像記録ジョブの一覧表示の中から画像記録ジョブを選択して「演算開始」ボタンを押すと、その画像記録ジョブが演算処理に移されるようになっている。具体的には、前述したように、画像記録ジョブが選択され「演算開始」ボタンが押されると、ジョブ管理手段72が、演算処理手段74に演算処理を指示し、それに応じて、演算処理手段74が、画像情報管理手段73を介して画像情報保存手段79からそのジョブIDに関連付けられた画像情報を読み込み、その画像情報に対して色変換、拡大、誤差拡散等の演算処理を行って記録媒体Aに記録可能なドットイメージデータに変換し、その結果をランレングス法により可逆圧縮して前記新たに生成されたジョブIDに関連付けられてデータ管理手段75を介してデータ管理手段75に接続されているデータ保存手段80に画像記録ジョブごとに保存させるよう構成されている。
また、画像情報送信装置3のブリッジ34で、インク使用量シミュレーションを行うよう指定されている場合には、前記と同様の演算処理の後、インクのドット数から予想インク使用量が計算され、その模擬データが前記記録媒体Aに記録可能なデータとは別の新たに生成されたジョブIDに関連付けられてデータ管理手段75を介してデータ保存手段80に保存されるよう構成されている。
この演算処理の経過は、図12に示した入力ジョブ画面85には表示されない。入力ジョブ画面85上方の「演算ジョブ」というラジオボタンを押すと、図14に示すような、演算ジョブ画面87に切り替わるようになっており、表示入力手段71は、画像記録ジョブの演算処理状況をこの演算ジョブ画面87で一覧表示するよう構成されている。
この演算ジョブ画面87では、前述した入力ジョブ画面85(図12参照)と同様に、各画像記録ジョブについて、新たに生成されたジョブIDやジョブ名、布種、出力サイズ等が一覧表示され、前記のように入力ジョブ画面85で選択され「演算開始」ボタンを押された画像記録ジョブは、この一覧表示の最下位に追加されるようになっている。より具体的に言えば、演算ジョブ画面87の一覧表示の最下位には、前記画像情報送信装置3のブリッジ34で演算のみを指定した場合には記録媒体Aに記録可能なデータについての新たなジョブID等が1列追加表示され、インク使用量シミュレーションのみを指定した場合には模擬データについての新たなジョブID等が1列追加表示され、演算とインク使用量シミュレーションを指定した場合には記録媒体Aに記録可能なデータについての新たなジョブID等とシミュレーション結果である模擬データについての新たなジョブID等の2列が追加表示されるよう構成されている。
また、表示入力手段71は、画像記録ジョブの演算処理状況について、一定時間おきにジョブ管理手段72を介して演算処理手段74及びデータ管理手段75の少なくとも一方に対して画像記録ジョブの演算処理状態に関する情報を送信させるよう構成されており、演算処理手段74及びデータ管理手段75は、演算処理状態の問い合わせに応じて、演算処理の進捗度や予想演算時間等の情報を報告し、表示入力手段71に返信するよう構成されている。そのため、演算ジョブ画面87の「演算進捗度」や「データサイズ(Mbyte)」が一定時間おきに自動的に更新され、また、それに合わせて「状態」等の欄の表示が一定時間おきに自動的に更新されるよう構成されている。尚、「状態」欄には「演算済み」、「演算中」及び「演算待ち」等の表示がなされるようになっている。
演算ジョブ画面87の左下方には、入力ジョブ画面85と同様に、画像情報保存手段79(1次スプール)及びデータ保存手段80(2次スプール)の空き容量及び使用率がそれぞれ表示させるよう構成されている。
演算ジョブ画面87の右下方には、入力ジョブ画面85と同様に、種々のボタンが表示されている。この中で「削除」、「優先度上へ」及び「優先度下へ」の各ボタンを押すと、入力ジョブ画面85の場合と同様に、画像記録ジョブの一覧表示の中から選択された単数又は複数の画像記録ジョブが削除され、又は選択された画像記録ジョブの一覧表示内での優先順位を上げたり下げたりすることが可能となっている。また、演算処理中の画像記録ジョブを選択して「一時停止」ボタンを押すと演算処理が一時停止され、一時停止中の画像記録ジョブを選択して「再開」ボタンを押すと演算処理が再開され、一時停止中の画像記録ジョブを選択して「中断」ボタンを押すと演算処理を中断して一時停止中の画像記録ジョブが演算ジョブ画面87から削除され、演算済みの画像記録ジョブを選択して「再演算」ボタンを押すとその画像記録ジョブについて再演算処理が行われるよう構成されている。
また、演算ジョブ画面87の一覧表示の中から演算済みの画像記録ジョブを選択して「プロパティ設定」ボタンを押すと、図15に示すような、記録プロパティ設定画面88が表示されるようになっている。この記録プロパティ設定画面88では、画像情報送信装置3で設定した画像記録の処理内容又は前述した演算プロパティ設定画面86(図13参照)で変更された画像記録の処理内容が表示されるようになっており、再度変更することが可能とされている。
さらに、本実施形態では、その下方の「オプション」欄で、種々の画像記録条件の設定が可能となっている。ここで、記録プロパティ設定画面88は、「リカバリー打ち方をする」にチェックを入れることで、記録装置6の前述した8個ずつ2セットのヘッドのうち、1つ又は複数のヘッドが前述したノズル欠の状態となって一方のセットが使用できなくなった場合に、もう一方のセットだけで画像記録を行うように設定することが可能とされている。また、本実施形態の記録装置6は、前述したように、検知部62等により布帛の終端や布帛の継ぎ目を検知することが可能となっており、この記録プロパティ設定画面88では、布帛の終端や継ぎ目を検知した場合に、布帛を所定量(即ち図9における一定量L)送る、一時停止する、検知しないという3つの選択肢の中から選択することで記録装置6に対する処理の指示を入力できるようになっている。さらに、終端検知をした場合や継ぎ目検知をした場合に前述したヘッドのクリーニングを行うかどうかや布帛のしわを検知するか否かを選択できるよう構成されている。
図14に示した演算ジョブ画面87で、画像記録ジョブの一覧表示の中から、記録媒体Aに記録可能なデータについての画像記録ジョブを1つ選択して「記録ジョブ作成」ボタンを押すと、その画像記録ジョブが記録処理可能な、いわば待ち状態になるよう構成されている。本実施形態では、この演算ジョブ画面87では画像記録を開始する操作はできず、演算ジョブ画面87上方の「記録ジョブ」というラジオボタンを押すと、図16に示すような、いわゆる記録ジョブ画面89に切り替わるようになっており、表示入力手段71は、画像記録ジョブの記録処理状況をこの記録ジョブ画面89で一覧表示するよう構成されている。尚、インク使用量シミュレーションの結果である模擬データについての画像記録ジョブを選択して「記録ジョブ作成」ボタンを押してもその画像記録ジョブは記録ジョブ画面89には表示されないようになっている。
画像記録開始の操作は、この記録ジョブ画面89で画像記録ジョブを選択し、「記録開始」ボタンを押すことで開始されるよう構成されている。
また、図14に示した演算ジョブ画面87で、画像記録ジョブの一覧表示の中から、記録媒体Aに記録可能なデータについての画像記録ジョブを複数選択して「記録ジョブ作成」ボタンを押すと、図17に示すような、いわゆる出力割付設定画面90が表示されるようになっている。出力割付とは、図18(A)に示すように、1台の記録装置6を用いて記録媒体Aに対して横方向に同時に複数の同一の絵柄の画像又は異なる絵柄の画像を繰り返し記録することであり、幅の狭い布帛に画像記録する際の主走査方向の有効走査率の低下を防止するものである。図18(B)に示すように、1台の記録装置6を用いて幅の狭い複数の記録媒体A1、A2にそれぞれ同一の絵柄の画像又は異なる絵柄の画像を繰り返し記録する場合をも含む。本実施形態の出力割付設定画面90(図17参照)では、演算ジョブ画面87(図14参照)の中から選択された複数の画像記録ジョブのジョブ名が、画面上部に割付ジョブ1から割付ジョブ4として表示されるようになっている。記録装置6では、割付ジョブの番号の小さい方から順番に横方向に並べて画像記録するよう構成されている。割付ジョブのジョブ名右側のスピンボタンで上下を指定することにより、そのジョブ名とその上側又は下側のジョブ名が入れ替わり、割付ジョブの順番が変更可能とされている。また、出力割付設定画面90では、割り付けられた複数の画像記録ジョブを1つの画像記録ジョブとして扱うために記録ジョブ名を入力できるようになっており、また、出力する長さを設定可能とされている。さらに、各画像記録ジョブの横方向の繰り返し数又は繰り返し長さを設定可能で、画像記録ジョブと画像記録ジョブとの割付間隔を設定できるよう構成されている。
図16に示した記録ジョブ画面89の一覧表示には、演算ジョブ画面87で1つの画像記録ジョブが選択された場合には、その画像記録ジョブのジョブIDとジョブ名等が最下位に追加されて表示され、演算ジョブ画面87で複数の画像記録ジョブが選択され出力割付された場合には出力割付設定画面90で設定され新たに生成された画像記録ジョブの記録ジョブ名とジョブ管理手段72により生成されたジョブID等が最下位に追加されて表示されるようになっている。表示される項目は、前述した入力ジョブ画面85や演算ジョブ画面87の場合と同様である。記録ジョブ画面89の左下方には、同様に、画像情報保存手段79(1次スプール)及びデータ保存手段80(2次スプール)の空き容量及び使用率がそれぞれ表示させるよう構成されている。記録ジョブ画面89の右下方には種々のボタンが表示されていて、「削除」、「優先度上へ」及び「優先度下へ」の各ボタンを押すと、入力ジョブ画面85の場合と同様に、画像記録ジョブの一覧表示の中から選択された単数又は複数の画像記録ジョブが削除され、又は選択された画像記録ジョブの一覧表示内での優先順位を上げたり下げたりすることが可能となっている。
前述したように、画像記録のためのデータの出力処理は、記録ジョブ画面89で記録待ちの1つの画像記録ジョブを選択して「記録開始」ボタンを押すことで開始されるよう構成されている。ボタンが押されると、前述したように、表示入力手段71から選択された画像記録ジョブに対する出力処理の指示がジョブ管理手段72に送信され、ジョブ管理手段72は、その指示に応じてその画像記録ジョブに用いられるデータの出力リストを作成して出力処理手段76に出力リストを送付して出力指示を出すよう構成されており、出力処理手段76は、その出力指示に応じて、その出力リストに基づいてデータ管理手段75を介してデータ保存手段80から単数又は複数のデータを読み出してメモリ上でデータを順次配列してプリンタポートドライバ81及びUSBドライバ82を介してデータを記録装置6に出力するよう構成されている。
表示入力手段71は、画像記録ジョブの記録状況について、一定時間おきにジョブ管理手段72を介してデータ管理手段75及び出力処理手段76の少なくとも一方に対して画像記録ジョブの記録状態に関する情報を送信させるよう構成されており、表示入力手段71からの問い合わせに対して、データ管理手段75はデータ保存手段80からのデータの出力状態に関する情報を報告し、出力処理手段76はデータの出力処理状態に関する予想記録時間や記録進捗度等の情報を報告して表示入力手段71に返信するよう構成されている。表示入力手段71の記録ジョブ画面89では、それに合わせて「状態」及び「記録進捗度」等の欄の表示が一定時間おきに自動的に更新されるよう構成されている。尚、「状態」欄には「記録待ち」、「プリンタ待ち」、「記録中」及び「記録済み」等の表示がなされるようになっている。ここで、記録待ちの状態とは、演算ジョブ画面87で「記録ジョブ作成」ボタンが押された時点から、記録ジョブ画面89で「記録開始」ボタンが押される前までの画像記録ジョブの状態をいう。
また、記録中の画像記録ジョブを選択して「一時停止」ボタンを押すと記録処理が一時停止され、一時停止中の画像記録ジョブを選択して「再開」ボタンを押すと記録処理が再開され、一時停止中の画像記録ジョブを選択して「中断」ボタンを押すと記録処理を中断して画像記録ジョブの状態が記録待ちの状態に戻るよう構成されている。この一時停止は、例えば、画像記録中に記録媒体Aである布帛にしわがよったり、記録媒体A表面に異物を発見したりような場合に、画像記録装置5のオペレータがインクジェットプリンタのヘッドの主走査の動作を止めて、しわを修正したり異物を除去することを可能にするための機能である。また、画像記録中にヘッドのノズルからのインクの吐出が正常でないことを発見した場合にも一時停止することができ、ヘッドのクリーニング等を行うことができるよう構成されている。
尚、前記入力ジョブ画面85、演算ジョブ画面87及び記録ジョブ画面89では、それぞれ一覧表示されている画像記録ジョブを選択して特殊な操作をすることにより、その画像記録ジョブのプロパティ等のジョブ情報を確認できるよう構成されている。本実施形態では、一覧表示されている画像記録ジョブの部分をダブルクリックするとジョブ情報が記載された画面が表示されるようになっている。例えば、記録ジョブ画面89に一覧表示されている画像記録ジョブをダブルクリックすると、図19に示されるような画像記録ジョブのプロパティ状態を表示するプロパティ確認画面91が表示される。プロパティ確認画面91では、ジョブIDやジョブ名等のほか、演算プロパティや記録プロパティの状態が確認可能とされている。また、ラジオボタン部分で、「予想インク使用量」ボタンを押すとインクの色ごとにインク使用量シミュレーションの結果が確認できる予想インク使用量確認画面92(図20参照)が表示され、「プレビュー」ボタンを押すとその画像記録ジョブで記録される画像を確認できるプレビュー画面93(図21参照)が表示されるようになっている。
尚、本実施形態では、このプレビュー画面93に表示される縮小されたプレビュー画像は、画像情報送信装置3が画像情報及びレイアウト情報を送信すると同時に、送信する画像情報に対応する画像をRGB画像に変換して縮小画像とし、ネットワーク2を介して送信してきたものを表示するようになっている。このように、画像情報送信装置3側でプレビュー画像を作成するようにすれば、画像編集手段31での画像編集に用いたRGB画像やその縮小画像を利用することができるため、システム全体として見た場合、効率的である。しかし、画像処理装置7が画像情報を受信する際に、縮小処理やRGB画像への変換を行うよう構成することも可能である。
前記プロパティ確認画面91や予想インク使用量確認画面92、プレビュー画面93はそれぞれ入力ジョブ画面85や演算ジョブ画面87における前記ジョブ情報で表示可能であるが、記録ジョブ画面89では、特に、出力割付情報を確認することができるよう構成されている。即ち、前記プロパティ確認画面91、予想インク使用量確認画面92又はプレビュー画面93のラジオボタン部分には「出力割付情報」ボタンが表示されるようになっており、このボタンを押すと、図22に示すような出力割付情報確認画面94が表示され、出力割付の結果新たに生成された画像記録ジョブのジョブIDやジョブ名等が画面上部に、また、出力割付に用いられた画像記録ジョブのジョブ名やジョブIDが画面下部に順番に表示されるようになっている。尚、記録ジョブ画面89で出力割付をしていない画像記録ジョブを選択した場合には、そのプロパティ確認画面91等のラジオボタン部分には「出力割付情報」ボタンが表示されないよう構成されている。
前記各確認画面で演算プロパティや記録プロパティ、出力割付等に修正すべき点が見出された場合には、前述したように、入力ジョブ画面85や演算ジョブ画面87の「プロパティ設定」ボタンを押して演算プロパティ設定画面86や記録プロパティ設定画面88を呼び出したり、演算ジョブ画面87で複数の画像記録ジョブを選択して出力割付設定画面90を呼び出して設定を変更することができる。
また、本実施形態では、記録装置6で画像を記録される記録媒体Aである布帛に関連して種々の設定をする布帛設定を行うことができるようになっていて、前記プリンタ画面84や入力ジョブ画面85等の画面切り替え用の図示しないタグを押すと布帛設定用の画面が表示されるようになっている。布帛設定では、図23(A)に示すように布幅検知画面100が表示され、数値を入れて布幅の右位置及び左位置を設定することができるようになっている。また、「布幅検知」ボタンを押すと、記録装置6が自動的に布幅検知を行って右位置及び左位置に数値が表示されるようになっており、その数値を変更することが可能とされている。
また、ヘッドの調整を行うことも可能で、図23(B)に示すように、送り調整・印字往復位置調整画面101では、布種データ名や送り量、双方向補正基準値、ヘッド高さ調整値を入力することができるようになっている。ここで、双方向補正とは、前述したように本実施形態の記録装置6がシリアルヘッド方式のインクジェットプリンタであり、前記キャリッジの往復移動にあわせて往路におけるノズルからのインクの吐出位置と復路におけるインクの吐出位置を一致させるような補正をいう。双方向補正基準値を入力すると、画面下方に表示された16個のヘッドそれぞれの双方向補正基準値を入力する部分にその数値が表示され、ヘッドごとにさらに補正基準値を入力することが可能となっている。「送り調整テストチャート」ボタンや「往復位置調整テストチャート」ボタンを押してテストチャートを印字し、その結果を見てさらに送り量や各ヘッドの双方向補正基準値を入力し直すことが可能とされている。
また、「メモ1」「メモ2」の欄にはオペレータがメモを書き入れることが可能となっており、この「メモ1」「メモ2」の欄に記載された内容が前述したプリンタ画面84の「メモ1」「メモ2」に表示されるよう構成されている。前述したように、布種の登録の際に、入力セットの一部として布帛の特徴を登録するようにし、この「メモ1」「メモ2」に表示するよう構成することも可能である。そして、同種の布帛でも前処理や後処理の条件が異なる場合等に別々の布種として登録しておけば、「メモ1」「メモ2」を参照しながら画像記録ジョブと同一の前処理又は後処理の条件の布種を選択することができ、布種の選択により、以前の画像記録の際に用いた送り量、双方向補正基準値、ヘッド高さ調整値等が以前の設定のまま表示されるため、条件変動による差を低減でき、正確に画像記録を行うことができる条件を保存することができる。さらに、前述したように、この内容が、画像処理装置7の表示入力手段71のみならず、情報端末4にも表示されるため、生産管理にも有効に利用することができる。
尚、本実施形態では、布帛設定において、布幅検知画面100及び送り調整・印字往復位置調整画面101がウィザード形式で順次表示され設定を行うことができるようになされているが、それぞれを独立に行うよう構成されていてもよい。
本実施形態では、記録装置6のメンテナンスを3つのレベルで行うことができるよう構成されている。
第1のレベルのメンテナンスは、記録装置6のオペレータ等が行うレベルの通常メンテナンスであり、ヘッドのノズルの前記ノズル欠を検知し、ヘッドクリーニングを行い、テストパターン印字等を行う。具体的には、前記プリンタ画面84や入力ジョブ画面85等の画面切り替え用の図示しないタグを押すと、図24に示すような通常メンテナンス画面110が表示されるようになっており、「ヘッド状態検査ウィザード」ボタンを押すと、ウィザード形式でノズル欠検知、ヘッドクリーニング及びテストパターン印字を一連の作業で簡単に行うことができるようになっている。
本実施形態では、ノズル欠検知等は独立に行うことも可能とされており、通常メンテナンス画面110の「ノズル欠検知」ボタンを押すと、図25に示すようなノズル欠検知画面111が表示されるよう構成されている。このノズル欠検知画面111では、ノズル欠検知を行うヘッドを個別に指定し、又は色別にヘッドを指定してノズル欠検知を行うことができるようになっている。また、全てのヘッドを指定することも可能とされている。「実行」ボタンを押すと、ノズル欠検知が実行され、その結果が表示されるようになっている。通常メンテナンス画面110の「ヘッドクリーニング」ボタンを押すと、図26に示すようなヘッドクリーニング画面112が表示されるよう構成されている。このヘッドクリーニング画面112でも同様に、ヘッドクリーニングを行うヘッドを個別に指定し、又は色別にヘッドを指定してヘッドクリーニングを行うことができるようになっており、全てのヘッドを指定することも可能とされている。また、モード設定で種々のモードを選択することにより、各種メンテナンスを行うことができるようになっている。「実行」ボタンを押すとヘッドクリーニングが開始され、その結果が表示されるようになっている。通常メンテナンス画面110では、そのほか、テストパターン印字、ベルトクリーニング及びLUT管理を実行可能とされている。
第2のレベルのメンテナンスは、メンテナンスの教育を受けた管理者レベルのメンテナンスであり、図示しないが、ヘッド交換、クリーニング自動実行設定、サクションユニット掃除、ダンパエア抜き、記録装置6の各パラメータを画像処理装置7側に吸い上げるためのF−ROMへの格納、コンピュータ名の設定、TCP/IPアドレスの設定、ヘッド電圧設定等を行うことができるようになっている。ヘッド交換では、交換するヘッドの指定、ヘッド駆動電圧の設定、交換したヘッドの吸引、交換したヘッドのノズル欠検知、ノズル欠を検知したヘッドのクリーニング、各種チェックチャートのテスト印字、ヘッドの傾きや前後の位置調整、主走査方向及び副走査方向のギャップパラメータの設定等をウィザード形式で行うよう構成されている。クリーニング自動実行設定では、電源投入時、画像記録開始時及び記録中に行われるヘッドクリーニングの要不要の設定、及び1度のクリーニングで3回まで行われるヘッドクリーニングの各回のモード(簡易モード、通常モード、強力モードの中から選択される。)の設定を行うことができるようになっている。尚、3回のヘッドクリーニングでクリーニングが正常に行われない場合には、エラー表示がなされる。ダンパエア抜きは、図25に示したノズル欠検知と同様に、ヘッドを個別に又は色別に指定し、或いは全てのヘッドを指定して行うことができるようになっている。
第3のレベルのメンテナンスは、メンテナンスに関して高い教育を受けた管理者レベルのメンテナンスであり、図示しないが、ファームウエア書き換え、クリーニング自動実行設定、工場出荷時設定、工場出荷データ保存、初期値設定、IOチェック、巻取り機や巻出し機、乾燥機、画像処理装置のシリアルナンバー入力、インクセット指定、任意データ設定等を行うことができるようになっている。インクセット指定では、前述したYMCKのセット、YMCKとライトYMCKのセット、或いはYMCKとオレンジ、バイオレット等との特色セット等から使用するインクセットの指定を行うことができるようになっており、この指定を変更すると、例えば、プリンタ画面84(図11参照)やノズル欠検知画面111(図25参照)、ヘッドクリーニング画面112(図26参照)等のインクセットの表示(Y、M、C、K、LY、LM、LC、LK等)がすべて変わるよう構成されている。また、任意データ設定では、記録装置6中の種々のパラメータを変更することができるようになっている。
次に、本発明の画像記録装置及び画像記録システムの作用について説明する。
クライアントが、画像情報送信装置3(図3参照)の入力手段30に画像記録ジョブに用いる画像情報が書き込まれたMO等の情報記録媒体を挿入すると、入力手段30が画像情報を読み取って画像編集手段31に送る。クライアントは、モニタ等の表示手段32に表示された前記画像情報に対応する画像を見ながら、繰り返し画像作成や貼り付け、自動配置、繰り返し等の編集作業を行う。この編集作業により編集された画像情報及び作成された画像の配置情報等を含む1画像ブロック分のレイアウト情報は、クライアントの選択により、そのままの状態で或いは可逆圧縮されて記憶手段33に保存される。
クライアントは、画像情報送信装置3のブリッジ34を呼び出して、その設定画面35(図8参照)から画像記録の条件設定をする。設定画面35には、ネットワーク2に接続されている画像記録装置5の画像処理装置7が表示されるので、クライアントはその中から画像記録ジョブを送信する適当な画像記録装置5を選択する。また、この設定画面35を通じて画像処理装置7にジョブコメントを入力することができるため、クライアントは、画像記録装置5のオペレータに対して、記録媒体Aである布帛に関する注意事項や指示内容、画像記録の期限等を連絡することができる。さらに画像記録条件設定のオプションで、詳細に画像記録条件を設定することができる。
画像情報やレイアウト情報は、ネットワーク2を介して前記選択された画像記録装置5の画像処理装置7(図10参照)に送信され、受信管理手段70及びジョブ管理手段72を介して画像情報管理手段73に送られ、画像記録ジョブごとに画像情報保存手段79に保存される。その際、画像情報管理手段73により画像記録ジョブに対して前記ジョブ名とは異なる独自のジョブIDが付与され、画像情報やレイアウト情報はこのジョブIDに関連付けられて管理される。このジョブIDと画像記録条件等が表示入力手段71に送られて登録され、それらの情報が表示入力手段71の入力ジョブ画面85(図12参照)に表示される。画像記録装置5のオペレータは入力ジョブ画面85で登録された画像記録ジョブの受信状況を把握することができる。
オペレータは、入力ジョブ画面85の一覧表示の中から画像記録ジョブを選択して「優先度上へ」ボタン及び「優先度下へ」ボタンを押すことで、その画像記録ジョブの一覧表示内での優先順位を上げたり下げたりして変更することができる。また、クライアントから削除の要望があった場合には、オペレータは一覧表示の中から該当する画像記録ジョブを選択し「削除」ボタンを押すことでその画像記録ジョブを削除することができ、画像情報保存手段79内からその画像記録ジョブの画像情報やレイアウト情報を削除することができる。また、入力ジョブ画面85左下に表示される画像情報保存手段79(1次スプール)の空き容量が少なくなった場合等にも、オペレータは画像記録ジョブのデータサイズ等を参照しながら一覧表示の中から適当な画像記録ジョブを選択し「削除」ボタンを押すことで不必要となった画像記録ジョブを削除して効率的に画像情報保存手段79の空き容量を増やすことができる。
オペレータは、入力ジョブ画面85の一覧表示の中から画像記録ジョブを選択して「プロパティ設定」を押すと、演算プロパティ設定画面86(図13参照)を表示させることができ、この演算プロパティ設定画面86で、クライアントが画像情報送信装置3の画像編集手段31やブリッジ34の設定画面35で設定した演算処理の内容を、オペレータが必要に応じて変更することができる。また、画像情報送信装置3で設定された画像記録条件も同様に変更することができる。
また、オペレータは、一覧表示の中から画像記録ジョブを選択してダブルクリックすることで、プロパティ確認画面91(図19参照)や予想インク使用量確認画面92(図20参照)、プレビュー画面93(図21参照)を表示させて、ジョブ情報を確認することができる。その際、例えば、プロパティ確認画面91の演算プロパティや記録プロパティに修正すべき点があれば、入力ジョブ画面85の「プロパティ設定」ボタンを押して演算プロパティ設定画面86を表示させて設定を変更することができる。尚、入力ジョブ画面85から呼び出されるプロパティ画面91等には出力割付情報のラジオボタンは表示されない。
表示入力手段71の入力ジョブ画面85に一覧表示されている各画像記録ジョブは、オペレータに選択され「演算開始」ボタンを押されて初めて演算処理に移される。
このようにして表示入力手段71に演算処理の指示が入力されると、選択された画像記録ジョブのジョブIDに関連付けられた画像情報が画像情報保存手段79から演算処理手段74に読み込まれ、演算処理手段74で色変換、拡大、誤差拡散等の演算処理が施されてドットイメージデータに変換され、可逆圧縮される。そして、新たに生成されたジョブIDに関連付けられてデータ保存手段80に保存される。また、クライアントによりインク使用量シミュレーションが指定されている場合には、演算処理で得られたデータからインク使用量シミュレーションを行い、前記ドットイメージデータについて生成されるジョブIDとは別のジョブIDが生成され、そのジョブIDに関連付けられてシミュレーション結果である模擬データがデータ管理手段75を介してデータ保存手段80に保存される。この演算処理の状況は前記入力ジョブ画面85には表示されず、オペレータは、演算処理状況を演算ジョブ画面87(図14参照)で把握することができる。
オペレータは、入力ジョブ画面85での操作と同様に、演算ジョブ画面87の一覧表示の中から画像記録ジョブを選択して「優先度上へ」ボタン及び「優先度下へ」ボタンを押すことで、その画像記録ジョブの一覧表示内での優先順位を上げたり下げたりして変更することができる。また、クライアントから削除の要望があった場合や演算ジョブ画面87左下に表示されるデータ保存手段80(2次スプール)の空き容量が少なくなった場合には、オペレータは、一覧表示の中から画像記録ジョブを選択し「削除」ボタンを押すことで削除を指示された画像記録ジョブや不必要となった画像記録ジョブを削除することができ、データ保存手段80内からその画像記録ジョブの画像情報やレイアウト情報を削除して効率的にデータ保存手段80の空き容量を増やすことができる。さらに、オペレータは、画像記録ジョブの演算処理を一時停止させたり、再開させたり、演算処理を中断して画像記録ジョブを一覧表示中から削除させたり、或いは再演算処理させたりすることができる。
また、オペレータが演算ジョブ画面87の一覧表示の中から画像記録ジョブを選択して「プロパティ設定」を押すと、表示入力手段71には記録プロパティ設定画面88(図15参照)が表示される。記録プロパティ設定画面88の「記録プロパティ」欄にはクライアントが画像情報送信装置3の画像編集手段31やブリッジ34の設定画面35で設定した画像記録処理の内容が自動的に表示されるが、その内容をオペレータが必要に応じて変更することができる。
さらに、本実施形態では、前述したように、その下方の「オプション」欄で、種々の画像記録条件のさらに詳細な設定が可能となっている。具体的には、オペレータは、記録装置6や記録媒体A等の状態を総合的に判断して、前述したリカバリーな打ち方をする/しない、布帛の終端を検知した際に所定量送り(送り量設定)/一時停止/終端検知をしない、終端検知をした際にヘッドのクリーニングをする/しない、継ぎ目検知をした際にクリーニングをする/しない、しわ検知をする/しない、布帛の継ぎ目を検知した際に所定量送り(送り量設定)/一時停止/継ぎ目検知をしない等の選択をすることができる。
特に、布帛の継ぎ目検知では、布帛の継ぎ目が分厚くヘッドを擦るような場合には、オペレータは前記の所定量送りを選択して何m送るかを指定する。その際、記録装置6は、検知部62が記録媒体Aの継ぎ目を検知すると、自動的にキャリッジを記録媒体A上から主走査方向に逃がし、記録媒体Aを指定された量送った後、キャリッジを記録媒体A上に戻して画像記録を再開する。また、オペレータは一時停止を選択して、記録装置6の検知部62が記録媒体Aの継ぎ目を検知するごとに継ぎ目をそのまま記録装置6に挿通させるかキャリッジを一旦逃がすかを判断することもできる。さらに、記録媒体Aの継ぎ目を記録装置6に挿通しても継ぎ目がヘッドを擦る等の事態を生じず画像記録を停止する必要がないと判断される場合には、オペレータは、前記「オプション」欄で継ぎ目検知をしないという選択をすることも可能である。
また、オペレータは、入力ジョブ画面85の場合と同様に、演算ジョブ画面87の一覧表示の中から画像記録ジョブを選択してダブルクリックすることで、プロパティ確認画面91(図19参照)や予想インク使用量確認画面92(図20参照)、プレビュー画面93(図21参照)を表示させて、ジョブ情報を確認することができる。その際、例えば、プロパティ確認画面91の記録プロパティに修正すべき点があれば、記録ジョブ画面87の「プロパティ設定」ボタンを押して記録プロパティ設定画面86を表示させて設定を変更する。また、プロパティ確認画面91の演算プロパティに関する修正をする場合には画像記録ジョブの再演算が必要になるが、一旦入力ジョブ画面85の「プロパティ設定」ボタンを押し、演算プロパティ設定画面86を表示させて演算プロパティの設定を変更した後、「演算開始」ボタンを押して再演算させることができる。尚、演算ジョブ画面87から呼び出されるプロパティ画面91等にも出力割付情報のラジオボタンは表示されない。
表示入力手段71の演算ジョブ画面87に一覧表示されている記録媒体Aに記録可能なデータについての各画像記録ジョブは、オペレータに選択され「記録ジョブ作成」ボタンを押されて初めて画像記録処理に回され、記録待ちの状態になる。その際、オペレータは、一覧表示の中から1つの画像記録ジョブを選択して画像記録処理に移すことができるが、複数の画像記録ジョブを選択して出力割付により画像記録させることも可能である。複数の画像記録ジョブが選択されて「記録ジョブ作成」ボタンが押されると、出力割付設定画面90(図17参照)が表示され、オペレータは、複数の画像記録ジョブを1つの画像記録ジョブとして扱うために新たなジョブ名を設定し、出力割付の画像記録条件を設定する。
オペレータは、記録ジョブ画面89(図16参照)に切り替えて画像記録の操作を行う。オペレータは、記録ジョブ画面89の一覧表示の中から画像記録ジョブを選択し「記録開始」ボタンを押すことで画像記録を開始させる。このようにして表示入力手段71に画像記録処理の指示が入力されると、表示入力手段71から選択された画像記録ジョブに対する出力処理の指示がジョブ管理手段72に送信され、ジョブ管理手段72は、その指示に応じてその画像記録ジョブに用いられるデータの出力リストを作成して出力処理手段76に出力リストを送付して出力指示を出す。出力処理手段76は、その出力指示に応じて、その出力リストに基づいてデータ管理手段75を介してデータ保存手段80から単数又は複数のデータを読み出し、配置情報に基づいてメモリ上でデータを順次配列する。そして、画像記録条件に基づいて縦方向及び横方向に設定された回数分繰り返して出力し、プリンタポートドライバ81及びUSBドライバ82を介して記録装置6に送り、記録装置6により記録媒体Aに画像が記録される。
オペレータは、この画像記録処理状況をこの記録ジョブ画面89で把握することができる。
オペレータは、入力ジョブ画面85や演算ジョブ画面87での操作と同様に、記録ジョブ画面89の一覧表示の中から画像記録ジョブを選択して「優先度上へ」ボタン及び「優先度下へ」ボタンを押すことで、その画像記録ジョブの一覧表示内での優先順位を上げたり下げたりして変更することができる。また、クライアントから要望があった場合や入力ジョブ画面85左下に表示されるデータ保存手段80(2次スプール)の空き容量が少なくなった場合等には、オペレータは一覧表示の中から画像記録ジョブを選択し「削除」ボタンを押すことで不必要となった画像記録ジョブを削除することができ、データ保存手段80内からその画像記録ジョブの画像情報やレイアウト情報を削除することができる。また、オペレータは、画像記録ジョブの記録処理を一時停止させたり、再開させたり、画像記録処理を中断して画像記録ジョブを記録待ちの状態に戻したりすることができる。
また、オペレータは、入力ジョブ画面85や演算ジョブ画面87の場合と同様に、記録ジョブ画面89の一覧表示の中から画像記録ジョブを選択してダブルクリックすることで、プロパティ確認画面91(図19参照)や予想インク使用量確認画面92(図20参照)、プレビュー画面93(図21参照)を表示させて、ジョブ情報を確認することができる。また、出力割付をした場合には、出力割付情報確認画面94(図22参照)を表示させて、出力割付の状態を確認することができる。
一方、オペレータは、プリンタ画面84(図11参照)を見ることにより、記録装置6の検知部62が検知した布帛の継ぎ目の数や布帛の継ぎ目から画像を記録した長さ等を監視し、巻出し機等の状態やインク状態も監視することができる。また、プリンタ画面84下方の記録装置6の状態及び記録中の画像記録ジョブの情報を表示する欄は、プリンタ画面84を前記入力ジョブ画面85等に切り替えてもこの部分は切り替わらず常時表示されており、この欄の下方には、クライアントが画像情報送信装置3のブリッジ34の設定画面35で入力したジョブコメントが表示される。そのため、オペレータはその内容を確認することで円滑に画像記録ジョブを実行することができる。
インクパック中のインクが無くなると、そのインクパックの部分が赤く表示される。また、記録装置6や巻出し機等又はインク状態に不具合が発生すると、プリンタ画面84の該当する部分に赤字でエラー内容が表示され、下方の欄にも赤字でエラー箇所とエラー内容が表示されるので、オペレータが的確且つ迅速に対処することができる。
また、オペレータは、前記布帛設定や各種メンテナンスを通じて、布幅設定やヘッド調整、ヘッドクリーニング、クリーニング自動実行設定、ヘッド交換等を行うことができる。
以上の記録装置6での生産状況は、ネットワーク2に接続されたクライアント側の情報端末4(図1参照)でも監視することができ、情報端末4から問い合わせ信号が発信されると、ネットワーク2を介して画像記録装置5の画像処理装置7からインク残量や布帛の残量等の情報が返信され、その表示手段に表示される。
また、情報端末4の表示手段には、前述したように、画像処理装置7の表示入力手段71に表示されるプリンタ画面84(図11参照)や入力ジョブ画面85(図12参照)、演算ジョブ画面87(図14参照)、記録ジョブ画面89(図16参照)、記録プロパティ設定画面88(図15参照)等と同様の画面が表示される。そのため、クライアントは、プリンタ画面84同様の画面から、記録装置6に設定された記録媒体Aの布種、ヘッド高さ調整値、記録装置6の総記録量、布帛の継ぎ目の数、継ぎ目から画像を記録した長さ、記録装置6のベルトクリーナの搬送ベルトへの密着/開放の状態等を確認することができる。また、この画面で記録装置6のインクパックの状態を確認することもでき、さらに赤字で表示されるエラー内容等も確認できる。
また、クライアントは、情報端末4の表示手段に表示される入力ジョブ画面85や演算ジョブ画面87、記録ジョブ画面89と同様の各画面から、画像記録ジョブの処理状況や記録開始時刻、記録経過時間等を確認することができる。さらに、記録プロパティ設定画面88同様の画面からは、画像記録装置5で布帛の継ぎ目を検知した際、オペレータがどのように対処するよう設定されているかを確認することができる。
以上のように、本発明の画像記録装置5によれば、画像処理装置7の表示入力手段71にプリンタ画面84(図11参照)が表示され、プリンタ画面84には記録装置6の検知部62が検知した布帛等の記録媒体Aの継ぎ目の数が表示されるため、画像記録装置5のオペレータが、継ぎ合わせた記録媒体Aの何反目に対して画像記録を行っているかを容易に特定することができる。継ぎ目の数から記録媒体Aの何反目に対して画像記録を行っているかを計算して、即ち、継ぎ目の数nに対してn+1を計算して、例えば、「(n+1)反目を記録中です」と端的に表示するよう構成することも可能である。
また、プリンタ画面84には継ぎ目の数と同時に継ぎ目から画像を記録した長さも表示されるため、オペレータが、記録媒体Aの何反目の継ぎ目から何mの所に対して画像記録を行っているかを的確に特定することが可能となる。
このように、本発明の画像記録装置5によれば、継ぎ目を有する記録媒体Aに対する画像記録の位置を特定することが可能になるため、例えば、万一記録装置6に故障等が発生して画像記録が中断された場合にも、記録媒体A上で記録異常が生じている可能性がある位置を容易に特定できる。特に、記録媒体Aが伸縮性を有する場合、画像記録の総記録量が数十m、数百mと長くなればなるほど実際に画像記録した記録媒体Aの長さとのずれが大きくなっていくが、その場合にも、記録媒体Aの何反目のどの位置にムラ等の記録異常が生じているかを的確に特定することができる。そのため、従来例で示したように、記録異常がない記録媒体Aの反物を処分してロスを生じたり、或いは記録異常がある反物がそのまま出荷されたりすることを確実に防止することが可能となる。
また、本発明の画像記録システム1(図1参照)によれば、情報端末4のモニタ等の表示手段に、画像処理装置7の表示入力手段71に表示されるプリンタ画面84と同様の画面が表示され、記録媒体Aの継ぎ目の数や継ぎ目から画像を記録した長さが表示されるため、クライアントは、画像記録装置5の所に行くまでもなく画像記録ジョブの進行状況を把握することができる。また、情報端末4の表示手段には、記録装置6に故障等が発生した場合には画像処理装置7の表示入力手段71と同様にエラー表示されるため、何反目の記録媒体Aのどの位置に記録異常が発生している可能性があるかを容易に知ることができ、品質管理が容易になる。また、必要があれば、画像記録装置のオペレータと連絡を取り合うことで画像記録に対する適切な指示を与えることができる。
尚、本実施形態では、記録媒体Aの継ぎ目の数や継ぎ目から画像を記録した長さがプリンタ画面84に表示され、入力ジョブ画面85等には表示されないよう構成された場合について説明したが、例えば、画面が切り替わっても切り替わらずに常時表示されている画面下方の記録装置6の状態及び記録中の画像記録ジョブの情報の表示を行う欄にそれらの情報を表示するよう構成してもよい。このように構成すれば、画面下方には、継ぎ目の数、継ぎ目から画像を記録した長さ、及び記録済みの総記録量等が常時表示されるようになり好ましい。
また、本実施形態では、画像記録装置5として、記録装置6と画像処理装置7とがそれぞれ独立した装置である場合を示したが(図1参照)、例えば、記録装置6に画像処理装置7を組み込むなどして両者を一体として形成することも可能である。画像記録装置5という場合、このように両者が一体形成されたものも含む。
さらに、本実施形態では、画像処理装置7と記録装置6との接続にUSBインターフェイスを用いているため、画像処理装置7にUSBドライバ82を用いたが、インターフェイスとしてSCSIやIEEE1394等を用いることも可能であり、画像処理装置7にはそれに適したドライバ等が適宜使用される。また、記録装置6側に画像処理装置7のCPUを組み込んで専用のインターフェイス接続とすることも可能である。
また、本発明の画像記録装置5の記録装置6としてシリアルヘッド方式のインクジェットプリンタを用い、記録媒体Aとして布帛に画像を捺染する場合を挙げたが、これに限定されないのは言うまでもない。
本実施形態の画像処理装置を含む画像記録システムを示す概略構成図である。 画像の主走査方向又は横方向及び副走査方向又は縦方向を説明する図であり、(A)は記録媒体に記録された状態、(B)は表示入力手段等に表示された状態を示す。 本実施形態の画像情報送信装置の構成を示すブロック図である。 画像情報送信装置の画像編集手段における貼り付け機能を説明する図であり、(A)は記録媒体に記録された状態、(B)は表示手段に表示された状態を示す。 画像情報送信装置の画像編集手段における自動配置機能を説明する図である。 画像情報送信装置の画像編集手段における縦方向に繰り返す繰り返し機能を説明する図である。 画像情報送信装置の画像編集手段における横方向に繰り返す繰り返し機能を説明する図である。 画像情報送信装置のブリッジを呼び出した際に画像情報送信装置の表示手段に表示される設定画面の構成例を示す概略図である。 本実施形態の記録装置の検知部の構成例を示す概略図であり、(A)は継ぎ目の厚みを検知する方式、(B)は紫外線を照射して発光を検知する方式の検知部を示す。 本実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。 表示入力手段に表示されるプリンタ画面の概略図である。 表示入力手段に表示される入力ジョブ画面の概略図である。 表示入力手段に表示される演算プロパティ設定画面の概略図である。 表示入力手段に表示される演算ジョブ画面の概略図である。 表示入力手段に表示される記録プロパティ設定画面の概略図である。 表示入力手段に表示される記録ジョブ画面の概略図である。 表示入力手段に表示される出力割付設定画面の概略図である。 出力割付を説明する図であり、(A)は1枚の記録媒体に出力割付をした状態、(B)は複数の記録媒体に出力割付をした状態を示す。 表示入力手段に表示されるプロパティ確認画面の概略図である。 表示入力手段に表示される予想インク使用量確認画面の概略図である。 表示入力手段に表示されるプレビュー画面の概略図である。 表示入力手段に表示される出力割付情報確認画面の概略図である。 画像処理装置における布帛設定で表示入力手段に表示される画面の概略図であり、(A)は布幅検知画面、(B)は送り調整・印字往復位置調整画面を示す。 表示入力手段に表示される通常メンテナンス画面の概略図である。 表示入力手段に表示されるノズル欠検知画面の概略図である。 表示入力手段に表示されるヘッドクリーニング画面の概略図である。
符号の説明
1 画像記録システム
2 ネットワーク
3 画像情報送信装置
4 情報端末
5 画像記録装置
6 記録装置
62 検知部
7 画像処理装置
70 受信管理手段
71 表示入力手段
73 画像情報管理手段
74 演算処理手段
75 データ管理手段
76 出力処理手段
79 画像情報保存手段
80 データ保存手段
A 記録媒体

Claims (7)

  1. 記録媒体への画像記録ジョブに用いるための画像情報を受信する受信管理手段と、
    受信した前記画像情報を前記画像記録ジョブごとに保存する画像情報保存手段と、
    前記画像情報保存手段の内容を管理する画像情報管理手段と、
    前記画像情報を演算処理して前記記録媒体に記録可能なデータに変換する演算処理手段と、
    前記データを前記画像記録ジョブごとに保存するデータ保存手段と、
    前記データ保存手段の内容を管理するデータ管理手段と、
    前記データ保存手段から前記データを読み出して出力する出力処理手段と、
    前記画像記録ジョブの内容を一覧表示して画像記録ジョブごとに処理の指示を入力する表示入力手段と、
    を備えた画像処理装置と、
    前記出力処理手段から出力された前記データに基づいて前記記録媒体に画像を記録する記録部と、
    前記記録部で画像を記録される前記記録媒体の継ぎ目を検知する検知部と、
    前記検知部が検知した前記継ぎ目の数及び前記継ぎ目から画像を記録した長さを記憶する記憶部と、
    を備えた記録装置と、を備え、
    前記表示入力手段は、前記記憶部から前記継ぎ目の数及び前記継ぎ目から画像を記録した長さの情報を読み出して表示するよう構成されていることを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記表示入力手段は、前記記録装置の前記検知部が記録媒体の継ぎ目を検知した場合の前記記録装置に対する処理の指示を入力できるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記記録装置は、インクジェットプリンタであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の画像記録装置と、画像情報送信装置とがネットワークに接続されてなることを特徴とする画像記録システム。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の画像記録装置と、画像情報送信装置と、情報端末とがネットワークに接続されてなることを特徴とする画像記録システム。
  6. 前記情報端末は、前記画像記録装置から前記記録媒体の前記継ぎ目の数及び前記継ぎ目からの画像を記録した長さの情報を受信してそれらの情報を表示するよう構成されていることを特徴とする請求項5に記載の画像記録システム。
  7. 前記画像情報送信装置は、前記ネットワークに接続されている前記画像記録装置の中から画像情報を送信する画像記録装置を選択できるよう構成されていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の画像記録システム。
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