JP4433703B2 - クリーニング装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体表面のトナー像が被転写体に転写された後の該像担持体表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置、および、該クリーニング装置を備えると共に、像担持体表面に形成されたトナー像を最終的に記録媒体に転写および定着することにより該記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複写機やプリンタなどの画像形成装置では、主に電子写真法と呼ばれる方法で画像形成が行なわれている。
【0003】
この電子写真法では、例えば、感光体ロール表面を帯電し、この帯電した感光体ロール表面を画像情報に応じて露光することでこの表面に潜像を形成し、この潜像に応じて感光体表面を現像することで得られたトナー像を中間転写ベルトに転写後さらに記録媒体に2次転写して定着させることで画像形成が行なわれている。
【0004】
ところで、中間転写ベルトへのトナー像の転写を終えた感光体ロール表面には未転写のトナーや、帯電器による帯電によって発生する放電生成物が残留するため、画像形成装置には、これら残留物を次の画像形成プロセスに先立って除去するクリーニング手段が必要となる。
【0005】
これら残留物を除去するクリーニング手段としては、簡便で安価なことから、ブレードを感光体ロール表面に当接させることでクリーニングする、いわゆるクリーニングブレード方式が一般的に採用されている。
【0006】
ところが、この方式では、摩擦力の大きな、クリーニングブレードと感光体ロール表面との間に介在するトナー、特にトナーに含まれる研磨剤による感光体ロール表面の摩耗が問題となっている。
【0007】
そこで、上記問題を解決するために、感光体ロールにアモルファスシリコン等の無機感光体や感光体ロール表面に高強度の保護層を用いることで感光体ロール表面の機械特性を向上させることが考えられるが、このようにすると、クリーニングブレードと感光体ロール表面との間の摩擦力は通常の感光体ロールの場合よりもさらに上昇するためにクリーニングブレードの負担が大きくなり、クリーニング性能の維持が困難になるという問題がある。
【0008】
最近では、クリーニングブレード方式の代わりに、バイアスを印加したブラシローラを感光体ロールに接触させて、感光体ロール表面から静電的に残留トナーを取り除く方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
図1は、バイアスを印加したブラシローラを感光体ロールに接触させてクリーニングを行なうクリーニング装置の概略構成図である。
【0010】
図1に示すクリーニング装置100は、転写器140と帯電器150との間の、後述する第1ブラシ110と第2ブラシ120とが感光体ロール130に接触するように配置されている。
【0011】
このクリーニング装置100は、図1における下側に示される、感光体ロール130に接触する第1ブラシ110と第1ブラシ110に接触する第1回収ローラ111と第1回収ローラ111に付着したトナーを掻き取る第1スクレーパ1111とからなる第1ブラシ部101、および、図1における上側に示される、感光体ロール130に接触する第2ブラシ120と第2ブラシ120に接触する第2回収ローラ121と第2回収ローラ121に付着したトナーを掻き取る第2スクレーパ1211とからなる第2ブラシ部102で構成されている。
【0012】
図1に示すクリーニング機構100では、第1ブラシ部101を構成する第1ブラシ110と第1回収ローラ111には共にプラスバイアスが印加されているものの第1回収ローラ111の方が第1ブラシ110よりも高いバイアスが印加されている。第2ブラシ部102を構成する第2ブラシ120と第2回収ローラ121には共にマイナスバイアスが印加されているものの第2回収ローラ121の方が第2ブラシ120よりも低いバイアスが印加されている。
【0013】
図1に示す転写器140による、例えば中間転写ベルト(不図示)への転写を免れ感光体ロール上に残留したトナーのうちのマイナスにバイアスされているトナーは、まず、第1ブラシ部101の第1ブラシ110によって静電的に回収され、第1ブラシ110に回収された残留トナーは、さらに、第1ブラシ110よりも高いバイアスが印加されている第1回収ローラ111によって回収される。第1回収ローラによって回収されたトナーは、最終的に第1スクレーパ1111によって所定の場所に回収される。
【0014】
図1に示す転写器140による転写がされずに感光体ロール上に残留したトナーのうちのプラスにバイアスされているトナーは、第2ブラシ部102の第2ブラシ120によって静電的に回収され、第2ブラシ120に回収された残留トナーは、さらに、第2ブラシ120よりも低いバイアスが印加されている第2回収ローラ121によって回収され、最終的に第2スクレーパ1211によって所定の場所に回収される。
【0015】
【特許文献1】
特開平4−330482号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記方式によれば、クリーニングブレード方式と比べ、感光体ロール表面の摩耗を抑制しながら感光体ロール表面の残留トナーを除去することができる反面、感光体ロール表面に付着した放電生成物を除去したり、傷を消去するための研磨能力は低下するため、この方式をただ単に採用しただけでは画像品質が低下してしまうおそれがある。
【0017】
本発明は、上記事情に鑑み、画像品質の低下が抑制された画像形成装置、および、このような画像形成装置に好適なクリーニング装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明のクリーニング装置のうちの第1のクリーニング装置は、
回転する像担持体と、この像担持体表面に所定の電荷を付与する帯電器と、電荷付与後の像担持体表面を露光し潜像を形成する露光器と、この潜像をトナーで現像してこの像担持体表面にトナー像を形成する現像器と、このトナー像を被転写体に転写する転写器とを有する画像形成部を具備し、この画像形成部で形成されたトナー像を最終的に記録媒体に転写および定着することによりこの記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置における、上記像担持体表面のトナー像が上記被転写体に転写された後のこの像担持体表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置において、
上記転写器と上記帯電器との間に上記像担持体と接触するように配置されて回転する、上記像担持体表面に残留した上記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたブラシと、
上記ブラシに接触するように配置されて回転する、上記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたローラと、
上記ローラに回収された上記残留トナーをこのローラから掻き落とすスクレーパと、
上記画像情報で表される画像の画像密度を検出する画像密度検出手段と、
上記画像密度検出手段によって検出した画像密度に応じて、上記ブラシと上記ローラのうちの少なくともいずれか一方のバイアスを制御するバイアス制御手段とを備え、
上記バイアス制御手段が、上記画像密度が所定の密度よりも高い場合には、上記ブラシに回収された上記残留トナーを上記ローラに回収させるように上記バイアスを制御し、上記画像密度が所定の密度よりも低い場合には、上記ブラシに回収された上記残留トナーの上記ローラによる回収を妨げるように上記バイアスを制御するものであることを特徴とする。
【0019】
本発明の第1のクリーニング装置では、画像形成が所定の画像密度よりも低い画像密度で行なわれる際には、ブラシで回収した残留トナーのローラによる回収を抑制するような、すなわちブラシで回収した残留トナーをできるだけブラシ側に留め置くようなバイアス制御がブラシとローラに対して行なわれる。したがって、本発明の第1のクリーニング装置によれば、画像密度が低い場合には残留トナーが減ることで低下する像担持体表面についての研磨能力を、画像密度がどうであれブラシで回収された残留トナーを一様にロールで回収し像担持体表面から除去してしまうことでさらに低下させてしまっていた従来と比べ、画像密度が低い場合の像担持体表面についての研磨能力の低下を抑制することができる。
【0020】
ここで、上記バイアス制御手段が、さらに、1つの画像情報について連続して画像形成が繰り返される回数に応じて上記バイアスを制御するものであることが好ましい。
【0021】
このようにきめ細かく制御すると、像担持体表面についての研磨能力の低下をより効果的に抑制することができる。
【0022】
上記目的を達成するための本発明のクリーニング装置のうちの第2のクリーニング装置は、
回転する像担持体と、この像担持体表面に所定の電荷を付与する帯電器と、電荷付与後の像担持体表面を露光し潜像を形成する露光器と、この潜像をトナーで現像してこの像担持体表面にトナー像を形成する現像器と、このトナー像を被転写体に転写する転写器とを有する画像形成部を具備し、この画像形成部で形成されたトナー像を最終的に記録媒体に転写および定着することによりこの記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置における、上記像担持体表面のトナー像が上記被転写体に転写された後のこの像担持体表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置において、
上記転写器と上記帯電器との間に上記像担持体と接触するように配置されて回転する、上記像担持体表面に残留した上記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたブラシと、
上記ブラシに接触するように配置されて回転する、上記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたローラと、
上記ローラに回収された上記残留トナーをこのローラから掻き落とすスクレーパと、
湿度を検出する湿度検出手段と、
上記湿度検出手段で検出した湿度に応じて、上記ブラシと上記ローラのうちの少なくともいずれか一方のバイアスを制御するバイアス制御手段とを備え、
上記バイアス制御手段が、上記湿度が所定の湿度よりも低い場合には、上記ブラシに回収された上記残留トナーを上記ローラに回収させるように上記バイアスを制御し、上記湿度が所定の湿度よりも高い場合には、上記ブラシに回収された上記残留トナーの上記ローラによる回収を妨げるように上記バイアスを制御するものであることを特徴とする。
【0023】
本発明の第2のクリーニング装置では、画像形成が行われる際の湿度が所定の湿度よりも高い場合には、ブラシで回収した残留トナーのローラによる回収を抑制するような、すなわち残留トナーをできるだけブラシ側に留め置くようなバイアス制御がブラシとローラに対して行なわれる。したがって、本発明の第1のクリーニング装置によれば、湿度が高くなると増加する放電生成物のために相対的に低下する像像担持体表面についての研磨能力を、湿度がどうであれブラシで回収した残留トナーを一様にロールで回収し像担持体表面から除去してしまうことでさらに低下させてしまっていた従来と比べ、湿度が所定の湿度よりも高い場合の像担持体表面についての研磨能力の低下を抑制することができる。
【0024】
ここで、上記第1のクリーニング装置あるいは上記第2のクリーニング装置の上記ブラシおよび上記ローラが、マイナスにバイアスされた残留トナーを静電的に回収するものであって、
上記バイアス制御部は、上記ローラのバイアスを上記ブラシのバイアスよりも上げることで上記ブラシに回収された上記残留トナーを上記ローラに回収させ、上記ローラのバイアスを上記ブラシのバイアスと同じまたは上記ブラシのバイアスよりも下げることで上記ブラシに回収された上記残留トナーの上記ローラによる回収を妨げるものであることが好ましい。
【0025】
残留トナーにはマイナスにバイアスされているものが多いことから、このようにすると、より効率的に像担持体表面についての研磨能力の低下を抑制することができる。
【0026】
ここで、上記像担持体の少なくとも表面が、電荷輸送性を有するシロキサン系樹脂層からなるものであってもよい。
【0027】
このように、像担持体表面が機械特性の高いものであっても、像担持体表面についての研磨能力の低下を抑制することができる。
【0028】
上記目的を達成するための本発明の画像形成装置のうちの第1の画像形成装置は、
回転する像担持体と、この像担持体表面に所定の電荷を付与する帯電器と、電荷付与後の像担持体表面を露光し潜像を形成する露光器と、この潜像をトナーで現像してこの像担持体表面にトナー像を形成する現像器と、このトナー像を被転写体に転写する転写器とを有する画像形成部を具備し、この画像形成部で形成されたトナー像を最終的に記録媒体に転写および定着することによりこの記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置において、
上記像担持体表面のトナー像が上記被転写体に転写された後のこの像担持体表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置を具備し、
このクリーニング装置が、
上記転写器と上記帯電器との間に上記像担持体と接触するように配置されて回転する、上記像担持体表面に残留した上記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたブラシと、
上記ブラシに接触するように配置されて回転する、上記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたローラと、
上記ローラに回収された上記残留トナーをこのローラから掻き落とすスクレーパと、
上記画像情報で表される画像の画像密度を検出する画像密度検出手段と、
上記画像密度検出手段によって検出した画像密度に応じて、上記ブラシと上記ローラのうちの少なくともいずれか一方のバイアスを制御するバイアス制御手段とを備え、
上記バイアス制御手段が、上記画像密度が所定の密度よりも高い場合には、上記ブラシに回収された上記残留トナーを上記ローラに回収させるように上記バイアスを制御し、上記画像密度が所定の密度よりも低い場合には、上記ブラシに回収された上記残留トナーの上記ローラによる回収を妨げるように上記バイアスを制御するものであることを特徴とする。
【0029】
本発明の第1の画像形成装置では、画像形成が所定の画像密度よりも低い画像密度で行なわれる際には、ブラシで回収した残留トナーのローラによる回収を抑制するような、すなわちブラシで回収した残留トナーをできるだけブラシ側に留め置くようなバイアス制御がブラシとローラに対して行なうクリーニング装置を備えている。したがって、本発明の第1の画像形成装置によれば、画像形成が所定の画像密度よりも低い画像密度で行なわれる際の、像担持体表面の研磨能力の低下の抑制による画像品質の低下の抑制が可能となる。
【0030】
上記目的を達成するための本発明の画像形成装置のうちの第2の画像形成装置は、回転する像担持体と、この像担持体表面に所定の電荷を付与する帯電器と、電荷付与後の像担持体表面を露光し潜像を形成する露光器と、この潜像をトナーで現像してこの像担持体表面にトナー像を形成する現像器と、このトナー像を被転写体に転写する転写器とを有する画像形成部を具備し、この画像形成部で形成されたトナー像を最終的に記録媒体に転写および定着することによりこの記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置において、
上記像担持体表面のトナー像が上記被転写体に転写された後のこの像担持体表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置を具備し、
このクリーニング装置が、
上記転写器と上記帯電器との間に上記像担持体と接触するように配置されて回転する、上記像担持体表面に残留した上記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたブラシと、
上記ブラシに接触するように配置されて回転する、上記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたローラと、
上記ローラに回収された上記残留トナーをこのローラから掻き落とすスクレーパと、
湿度を検出する湿度検出手段と、
上記湿度検出手段で検出した湿度に応じて、上記ブラシと上記ローラのうちの少なくともいずれか一方のバイアスを制御するバイアス制御手段とを備え、
上記バイアス制御手段が、上記湿度が所定の湿度よりも低い場合には、上記ブラシに回収された上記残留トナーを上記ローラに回収させるように上記バイアスを制御し、上記湿度が所定の湿度よりも高い場合には、上記ブラシに回収された上記残留トナーの上記ローラによる回収を妨げるように上記バイアスを制御するものであることを特徴とする。
【0031】
本発明の第2の画像形成装置では、画像形成が行われる際の湿度が所定の湿度よりも高い場合には、ブラシで回収した残留トナーのローラによる回収を抑制するような、すなわち残留トナーをできるだけブラシ側に留め置くようなバイアス制御がブラシとローラに対して行なうクリーニング装置を備えている。したがって、本発明の第2の画像形成装置によれば、画像形成が行われる際の湿度が所定の湿度よりも高い場合の、像担持体表面の研磨能力の相対的な低下の抑制による画像品質の低下の抑制が可能となる。
【0032】
ここで、上記第1の画像形成装置あるいは上記第2の画像形成装置が、クリーニング装置のバイアス制御部が上記ブラシに回収された上記残留トナーの上記ローラによる回収を妨げるように上記バイアスを制御している場合であって、かつ非画像形成時に、上記トナーを上記像担持体表面に供給するものであることが好ましい。
【0033】
このようにすると、画像形成に影響を与えることなく、残留トナーが不足しているために低下している像担持体表面についての研磨能力を回復させることができる。
【0034】
また、上記第1の画像形成装置あるいは上記第2の画像形成装置の、
上記画像形成部が、複数種類のトナーどれぞれに対応して具備されたものであり、
上記被転写体は、トナー像の転写を受け一旦転写を受けたこのトナー像を上記記録媒体に二次転写する中間転写体であって、
上記クリーニング装置が、上記画像形成部それぞれに配備されているものであってもよい。
【0035】
このように、複数種類のトナー毎に具備されている画像形成部それぞれにクリーニング装置が配備されていることで、画像情報が偏った色のトナーのみを使用するものであることにより、この偏った色以外の色のトナー像を形成する像担持体表面の研磨能力の低下を抑制することができる。
【0036】
ここで、上記第1の画像形成装置あるいは上記第2の画像形成装置で使用される上記トナーが、少なくとも1種類の金属酸化物粒子を含むものであってもよい。
【0037】
このように、研磨剤として少なくとも1種類の金属酸化物粒子をトナーに含むものであってもよい。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像形成装置の実施形態を説明する中で、併せて本発明のクリーニング装置の実施形態について説明する。
【0039】
図2は、本発明の画像形成装置の一実施形態である複写機の主要部の概略構成図である。
【0040】
図2に示すように、本実施形態の複写機1には、4つの画像形成部10Y、10M、10C、10Kが備えられており、各画像形成部には、それぞれ、感光体ロール11Y、11M、11C、11K、帯電器12Y、12M、12C、12K、露光器13Y、13M、13C、13K、現像ロール14Y、14M、14C、14K、一次転写ロール15Y、15M、15C、15K、および、本発明のクリーニング装置の一実施形態であるクリーニング装置16Y、16M、16C、16Kが備えられている。尚、この複写機1は、フルカラーコピーが可能となっており、上記の各構成要素の末尾に付された符号Y、M、C、およびKは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、および黒の画像形成用の構成要素であることを示している。
【0041】
また、この複写機1には、中間転写ベルト30、二次転写ローラ31、および、テンションローラ32も備えられている。
【0042】
この複写機1の基本的な画像形成動作について説明する。
【0043】
先ず、イエローの画像形成部10Yによるトナー像形成が開始され、矢印A方向に回転する感光体ロール11Yの表面に、帯電器12Yにより所定の電荷が付与される。次に、露光器13Yにより感光体ロール11Yの表面にイエロー画像に相当する露光光が照射され潜像が形成される。その潜像は現像ロール14Yによりイエローのトナーで現像されて感光体ロール上にイエローのトナー像が形成される。そのトナー像は一次転写ロール15Yにより中間転写ベルト30に転写される。
【0044】
中間転写ベルト30は矢印B方向に循環移動しており、中間転写ベルト上に転写されたイエローのトナー像が次の色の画像形成部10Mの一次転写ロール15Mに到達するタイミングに合わせて、次の色のマゼンタのトナー像が一次転写ロール15Mに到達するように、マゼンタの画像形成部10Mによるトナー像形成が行われる。こうして形成されたマゼンタのトナー像は、一次転写ロール15Mにおいて中間転写ベルト上のイエローのトナー像の上に重ねて転写される。
【0045】
続いて、シアンおよび黒の画像形成部10C、10Kによるトナー像形成が上記と同様のタイミングで行なわれ、一次転写ロール15C、15Kにおいて中間転写ベルト30のイエローおよびマゼンタのトナー像の上に順次重ねて転写される。尚、各色トナーには、研磨剤としてアルミナが含まれている。
【0046】
こうして、中間転写ベルト上に転写された多色トナー像は、二次転写ロール31により用紙200上に二次転写され、多色トナー像は用紙200とともに矢印C方向に搬送され、図示しない定着器により用紙200上に定着されることによりカラー画像が形成される。尚、YMCKの各色の画像形成部の機能は同じであることから、以下では、Y(イエロー)色の画像形成部を代表的に取りあげて説明する。
【0047】
図3は、図1に示す画像形成部の一部分の拡大図である。
【0048】
図3には、イエローの画像形成部10Yの一部が示されており、ここには、画像信号処理部17Y、露光器13Y、シロキサン系樹脂からなる感光体ロール11Y、感光体ロール上の残トナーなどをクリーニングする、本発明のクリーニング装置の一実施形態であるクリーニング装置16Yが示されている。尚、ここでは、図示の煩雑さを避けるために、帯電器12Yや現像器14Yの図示は省略されている。
【0049】
図3に示すクリーニング装置16Yは、図3における下側に示される第1ブラシ部161Yと、図3における上側に示される第2ブラシ部162Yと、湿度検出部163Yと、電圧制御部164Yとからなり、第1ブラシ部161Yは、感光体ロール11Yに接触する第1ブラシ1611Yと第1ブラシ1611Yに接触する第1回収ローラ1612Yと第1回収ローラ1612Yに付着したトナーを掻き取る第1スクレーパ1613Yとで構成されている。また、第2ブラシ部162Yは、感光体ロール11Yに接触する第2ブラシ1621Yと第2ブラシ1621Yに接触する第2回収ローラ1622Yと第2回収ローラ1622Yに付着したトナーを掻き取る第2スクレーパ1623Yとで構成されている。尚、湿度検出部163Yと電圧制御部164Yについての説明は後述する。
【0050】
このクリーニング装置16Yでは、第1ブラシ部161Yを構成する第1ブラシ1611Yと第1回収ローラ1612Yには共にプラスバイアスが印加され、第2ブラシ部162Yを構成する第2ブラシ1621Yと第2回収ローラ1622Yには共にマイナスバイアスが印加されており、第1回収ローラ1612Yへのバイアス印加は、第1ブラシ1611Yに印加されるバイアスよりも上げることも下げることも電圧制御部164Yによって制御可能となっている。一方、第2回収ローラ1622Yへの印加バイアスは、第2ブラシ120への印加バイアスよりも固定的に下げられている。
【0051】
複写機1では、感光体ロール上の潜像をマイナスにバイアスされたトナーで可視像(トナー像)としており、中間転写ベルト30に転写されなかった残留トナーのほとんどがマイナスにバイアスされたままであるため、これら残留トナーは、第1ブラシ部161Yの、プラスにバイアスされている第1ブラシ1611Yによって静電的に回収される。
【0052】
ここで、クリーニング装置16Yでは、第1回収ローラ1612Yへの印加バイアスが電圧制御部164Yによって第1ブラシ1611Yへの印加バイアスよりも上げられている場合は、第1ブラシ1611Yに回収された残留トナーは、第1回収ローラ1612Yに回収されることとなり、第1回収ローラ1612Yへの印加バイアスが電圧制御部164Yによって第1ブラシ1611Yへの印加バイアスと同じか、もしくは下げられている場合は、第1ブラシ1611Yに回収された残留トナーの第1回収ローラ1612Yによる回収は妨げられることとなる。第1ブラシ1611Yへの印加バイアスに対する第1回収ローラ1612Yの印加バイアスの上げ下げの条件についても、湿度検出部163Yや電圧制御部164Yの説明と共に後述する。尚、第1回収ローラ1612Yに回収されたトナーは、最終的に第1スクレーパ1613Yによって掻き落とされてクリーニング装置内の所定の場所に集められる。
【0053】
また、クリーニング装置16Yでは、中間転写ベルト30に転写されなかった残留トナーのうちのプラスにバイアスされている残留トナーが、マイナスのバイアスが印加されている第2ブラシ部162Yによって回収されており、第2ブラシ部162Yでは、第2回収ローラ1622Yへの印加バイアスが第2ブラシ1621Yへの印加バイアスよりも固定的に下げられているために、第2ブラシ1621Yで回収された、プラスにバイアスされている残留トナーは、第2回収ローラ1622Yによって回収される。第2回収ローラ1622Yによって回収されたトナーも、最終的に第2スクレーパ1623Yによって掻き落とされてクリーニング装置内の所定の場所に集められる。
【0054】
ここで、図3に示す湿度検出部163Yと、画像信号が入力される画像信号処理部17Yと、画像密度情報や湿度情報、さらには、複写機1の図示しない操作パネルにおいて設定されたコピー枚数情報および用紙サイズ情報が入力される電圧制御部164Yと、第1回収ローラ1612Yへのバイアスの上げ下げとの関係について説明する。
【0055】
従来の複写機においては、中間転写ベルトに転写されずに感光体ロール上に残留した残留トナーに含まれる研磨剤が第1ブラシに静電的に回収され、この第1ブラシに付着したトナーの、特にトナーに含まれる研磨剤が感光体ロール表面を薄く削ることで、感光体ロール表面に付着した放電生成物の除去や傷の消去がなされている。
【0056】
ところが、第1回収ローラへの印加バイアスが第1ブラシへの印加バイアスよりも上げられている従来の複写機では、第1ブラシに回数された残留トナーは、第1回収ローラに直ちに回収されることとなるため、画像密度の低い画像の複写動作が行なわれた場合などでは、残留トナー事体が少なくなることで余計に第1ブラシに付着する残留トナーは減少し、これにより第1ブラシに付着する研磨剤の量も減少することから研磨能力は低下し画像品質の低下が引き起こされる。この画像密度の低下による画像品質の低下は、例えば、画像密度の低い原稿について何百枚もコピーを取る場合などにおいてさらに加速するおそれがある。
【0057】
また、湿度が高くなると、感光体表面の放電生成物の量は増加する。これによっても、相対的に研磨能力が低下することとなるため、画像品質の低下が引き起こされるおそれがある。
【0058】
そこで、この複写機1では、以下に説明するようなクリーニング装置16Yを備えることで画像品質の低下の抑制を図っている。
【0059】
複写機1のクリーニング装置16Yでは、上述した場合などにおいて研磨能力の低下による画像品質の低下が引き起こされる事態においては、第1回収ローラ1612Yへの印加バイアスが第1ブラシ1611Yへの印加バイアスと同じか、もしくは第1ブラシ1611Yへの印加バイアスよりも下げられる。これにより、第1ブラシ1611Yから第1回収ローラ1612Yへの残留トナーの移動を抑制し、第1ブラシ側に残留トナーを留め置くことで、残留トナーが第1ブラシ1611Yから第1回収ロール1612Yへと移動することにより研磨能力がより一層低下することを防止している。
【0060】
図4は、本実施形態の複写機において起動されるルーチンのフローチャートである。
【0061】
図4には、複写機1の電源が投入されると起動されるルーチンのフローチャートが示されており、ステップ1では、原稿のセット、用紙サイズの指定、コピー枚数の指定などが終了し、コピーのスタートを指示するスタートボタンの操作がなされたか否かが判定され、未だスタートボタンが操作されていないと判定されると、ステップ1を繰り返し、操作がなされたと判定されると、ステップ2に進み、原稿の読み込みが行なわれると共に、原稿を読み込むことで得られた画像信号が図3に示す画像信号処理部17Yに送信される。図3に示すこの画像信号処理部17Yは、感光体ロール表面に上記画像信号に応じた潜像を形成する光ビームを出射する露光器13Yを制御するための信号を露光器13Yに送信すると共に、入力された画像信号から画像密度情報を検出している。尚、この検出した画像密度情報は、電圧制御部164に送信される。
【0062】
ステップ3では、湿度検出部163Yで検出した湿度を表す湿度情報の取得が行なわれ、ステップ4では、指定されている用紙サイズおよびコピー枚数を表す用紙サイズ情報およびコピー枚数情報の取得が行なわれる。その後、ステップ5に進み、湿度検出部163Yで検出した湿度が70%以上であるか否かが判定され、ステップ5において湿度が70%以上であると判定されると、ステップ8に進み、‘第1の制御’が指示され、その後、ステップ9に進む。以下に示す表1には、‘第1の制御’の内容が示されている。
【0063】
【表1】
Figure 0004433703
【0064】
表1には、湿度が70%以上という、感光体ロール表面に放電生成物が多く発生する状況、すなわち感光体表面についての相対的な研磨能力の低下が起きる状況における、画像密度に応じた第1回収ローラ1612Yに印加するバイアスが示されており、画像密度が10%以上である場合には、例え湿度が70%以上であってもある程度残留トナーの量は確保されているため、第1回収ローラ1612Yのバイアスは第1ブラシ1611Yに印加されるバイアスよりも400ボルト高く設定され、第1ブラシ1611Yに回収された残留トナーは直ちに第1回収ローラ1612Yによって回収されて行く。また、画像密度が10%未満で5%以上であると、第1回収ローラ1612Yのバイアスは第1ブラシ1611Yに印加されるバイアスよりも200ボルト高く設定され、画像密度が10%以上の時よりも第1回収ローラ1612Yによる第1ブラシ1611Yからの残留トナーの回収ペースをダウンさせることで残留トナーが第1ブラシ1611Yに留まるようになされている。画像密度が5%未満となると、第1回収ローラ1612Yによる第1ブラシ1611Yからの残留トナーの回収をやめさせるために、第1回収ローラ1612Yに印加されるバイアスは第1ブラシ1611Yに印加されるバイアスと同じにされる。
【0065】
ここで、図4に示すステップ5に戻って説明を続ける。
【0066】
ステップ5において、湿度が70%未満であると判定されると、ステップ6に進み、現在指定されている用紙サイズとコピー枚数がA3サイズ換算で100枚以上に相当するか否かが判定され、A3サイズで100枚以上に相当すると判定されると、ステップ8に進み、‘第1の制御’が指示される。これは、湿度が70%未満、即ち放電生成物の加速的な発生は見られない場合にあっても、例えば低画像密度による連続的なコピー動作が行なわれる場合には研磨能力が低下するためである。ステップ6において、A3サイズで100枚未満であると判定されると、ステップ7に進み、‘第2の制御’が指示され、その後、ステップ9に進む。以下に示す表2には、‘第2の制御’の内容が示されている。
【0067】
【表2】
Figure 0004433703
【0068】
表2には、湿度が70%以下で、かつ現在指定されている用紙サイズとコピー枚数がA3サイズ換算で100枚未満に相当する場合、すなわち感光体表面についての研磨能力の低下が起きにくい状況における、画像密度に応じた第1回収ローラ1612Yに印加するバイアスが示されており、画像密度が6%以上である場合には、第1ブラシ1611Yに回収される残留トナーの量は確保されているため、第1回収ローラ1612Yに印加するバイアスは第1ブラシ1611Yに印加するバイアスよりも400ボルト高く設定され、第1ブラシ1611Yに回収された残留トナーは第1回収ローラ1612Yによって直ちに回収されて行く。また、画像密度が6%未満で3%以上であると、第1回収ローラ1612Yのバイアスは第1ブラシ1611Yに印加されるバイアスよりも200ボルト高く設定され、画像密度が6%以上の時よりも第1回収ローラ1612Yによる第1ブラシ1611Yからの残留トナーの回収ペースをダウンさせることで残留トナーが第1ブラシ1611Yに留まりやすくなっている。画像密度が3%未満となると、さらに第1回収ローラ1612Yによる第1ブラシ1611Yからの残留トナーの回収をなくすために、第1回収ローラ1612Yに印加されるバイアスは第1ブラシ1611Yに印加されるバイアスと同じにされる。尚、この‘第2の制御’では、第1ブラシ1611Yに印加されるバイアスと第1回収ローラ1612Yに印加されるバイアスとが同じにされるのは、画像密度が3%未満のときであるのに対し、‘第1の制御’では画像密度が5%未満のときとなっているのは、‘第2の制御’の時の方が‘第1の制御’の時よりも研磨力の低下が起こりにくい状況下にあるためである。
【0069】
ここで、再びステップ9に戻って話を進める。
【0070】
ステップ9では、‘第1の制御’あるいは‘第2の制御’が実施された後、指定された所定枚数のコピー指示が出され、その後、ステップ10に進む。
【0071】
ステップ10では、ステップ9において指示された一連のコピー動作が、第1回収ローラ1612Yへの印加バイアスと第1ブラシ1611Yへの印加バイアスとが同じにされて行われていたか否かが判定され、ステップ10において同じでないと判定されると、ステップ1に戻り、同じであると判定されると、ステップ11に進み、ステップ9において指示された一連のコピー動作が終了したか否かが判定される。ステップ11において一連のコピー動作が終了していないと判定されると、ステップ11を繰り返し、一連のコピー動作が終了したと判定されると、ステップ12に進み、トナーバンドを感光体ロール表面に形成し、転写を工程を省略した画像形成動作が行なわれる。その後、ステップ1に戻る。このように、この複写機1では、第1回収ローラ1612Yへの印加バイアスと第1ブラシ1611Yへの印加バイアスとが同じとなるような制御が行われた、一連のコピー動作の後に、中間転写体や記録媒体への転写動作を伴わない画像形成動作によってトナーが感光体ロール11Yに供給されており、これによっても研磨能力の低下が抑制されている。
【0072】
以上に説明した実施形態では、複写機を例に挙げて説明したが、これがプリンタであってもよく、また、これがカラー画像ではなく例えばモノクロ画像を形成するものであってもよい。
【0073】
また、上記実施形態では、画像密度と、湿度と、コピー枚数および用紙サイズとに応じて第1回収ロールへの印加バイアスを変化させている例を上げて説明したが、本発明はこれに限らず、画像密度とコピー枚数および用紙サイズとによって、あるいは、画像密度と湿度とによって、さらには、画像密度のみ、あるいは、湿度のみに応じて第1回収ロールへの印加バイアスを変化させるものであってもよい。
【0074】
さらに、上記実施形態では、マイナスにバイアスされた残留トナーとプラスにバイアスされた残留トナーの双方を静電的に回収する例を挙げて説明しているが、これが、マイナスにバイアスされた残留トナーのみを静電的に回収するものであっても本発明の効果が減却されるものではなく、また、感光体ロール表面がシロキサン系樹脂以外の、機械特性の高い材料からなるものであってよく、さらには、トナーに含まれる研磨剤がアルミナ以外の金属酸化粒子であってもよく、また、トナー像が中堅転写ベルトではなく記録媒体上に直接的に積み重ねられるものであってもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のクリーニング装置によれば、像担持体表面についての研磨能力の低下を抑制することができ、本発明の画像形成装置によれば、このようなクリーニング装置を備えたことで、画像品質の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バイアスを印加したブラシローラを感光体ロールに接触させてクリーニングを行なうクリーニング機構の概略構成図である。
【図2】本発明の画像形成装置の一実施形態である複写機の主要部の概略構成図である。
【図3】図1に示す画像形成部の一部分の拡大図である。
【図4】本実施形態の複写機において起動されるルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
1 複写機
10Y、10M、10C、10K 画像形成部
130、11Y、11M、11C、11K 感光体ロール
150、12Y、12M、12C、12K 帯電器
13Y、13M、13C、13K 露光器
14Y、14M、14C、14K 現像器
15Y、15M、15C、15K 一次転写ロール
16Y、16M、16C、16K クリーニング装置
101、161Y 第1ブラシ部
110、1611Y 第1ブラシ
111、1612Y 第1回収ローラ
1111、1613Y 第1スクレーパ
102、162Y 第2ブラシ部
120、1621Y 第2ブラシ
121、1622Y 第2回収ローラ
1211、1623Y 第2スクレーパ
163Y 湿度検出部
164Y 電圧制御部
17Y 画像信号処理部
30 中間転写ベルト
31 二次転写ローラ
32 テンションローラ
100 クリーニング機構
140 転写部
200 用紙

Claims (15)

  1. 回転する像担持体と、該像担持体表面に所定の電荷を付与する帯電器と、電荷付与後の像担持体表面を露光し潜像を形成する露光器と、該潜像をトナーで現像して該像担持体表面にトナー像を形成する現像器と、該トナー像を被転写体に転写する転写器とを有する画像形成部を具備し、該画像形成部で形成されたトナー像を最終的に記録媒体に転写および定着することにより該記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置における、前記像担持体表面のトナー像が前記被転写体に転写された後の該像担持体表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置において、
    前記転写器と前記帯電器との間に前記像担持体と接触するように配置されて回転する、前記像担持体表面に残留した前記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたブラシと、
    前記ブラシに接触するように配置されて回転する、前記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたローラと、
    前記ローラに回収された前記残留トナーを該ローラから掻き落とすスクレーパと、
    前記画像情報で表される画像の画像密度を検出する画像密度検出手段と、
    前記画像密度検出手段によって検出した画像密度に応じて、前記ブラシと前記ローラのうちの少なくともいずれか一方のバイアスを制御するバイアス制御手段とを備え、
    前記バイアス制御手段が、前記画像密度が所定の密度よりも高い場合には前記ブラシに回収された前記残留トナーを前記ローラに回収させるように前記バイアスを制御し、前記画像密度が所定の密度よりも低い場合には前記ブラシに回収された前記残留トナーの前記ローラによる回収を妨げるように前記バイアスを制御するものであることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 前記転写器と前記帯電器との間に前記像担持体と接触するように配置されて回転し、前記像担持体表面に残留した前記残留トナーを回収する第2のブラシと、
    前記第2のブラシに接触するように配置されて回転し、前記残留トナーを静電的に回収する第2のローラとをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のクリーニング装置。
  3. 前記第2のローラに付着したトナーを掻き取る第2のスクレーパを備えたことを特徴とする請求項2記載のクリーニング装置。
  4. 前記第2のブラシは、前記像担持体表面に残留した前記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたものであり、
    前記第2のローラは、前記第2のブラシによって回収された前記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたものであることを特徴とする請求項2又は3記載のクリーニング装置。
  5. 前記第2のローラへの印加バイアスが、前記第2のブラシへの印加バイアスよりも固定的に下げられていることを特徴とする請求項4記載のクリーニング装置。
  6. 前記バイアス制御手段が、さらに、1つの画像情報について連続して画像形成が繰り返される回数に応じて前記バイアスを制御するものであることを特徴とする請求項1記載のクリーニング装置。
  7. 回転する像担持体と、該像担持体表面に所定の電荷を付与する帯電器と、電荷付与後の像担持体表面を露光し潜像を形成する露光器と、該潜像をトナーで現像して該像担持体表面にトナー像を形成する現像器と、該トナー像を被転写体に転写する転写器とを有する画像形成部を具備し、該画像形成部で形成されたトナー像を最終的に記録媒体に転写および定着することにより該記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置における、前記像担持体表面のトナー像が前記被転写体に転写された後の該像担持体表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置において、
    前記転写器と前記帯電器との間に前記像担持体と接触するように配置されて回転する、前記像担持体表面に残留した前記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたブラシと、
    前記ブラシに接触するように配置されて回転する、前記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたローラと、
    前記ローラに回収された前記残留トナーを該ローラから掻き落とすスクレーパと、
    湿度を検出する湿度検出手段と、
    前記湿度検出手段で検出した湿度に応じて、前記ブラシと前記ローラのうちの少なくともいずれか一方のバイアスを制御するバイアス制御手段とを備え、
    前記バイアス制御手段が、前記湿度が所定の湿度よりも低い場合には前記ブラシに回収された前記残留トナーを前記ローラに回収させるように前記バイアスを制御し、前記湿度が所定の湿度よりも高い場合には前記ブラシに回収された前記残留トナーの前記ローラによる回収を妨げるように前記バイアスを制御するものであることを特徴とするクリーニング装置。
  8. 前記ブラシおよび前記ローラが、マイナスにバイアスされた残留トナーを静電的に回収するものであって、
    前記バイアス制御部は、前記ローラのバイアスを前記ブラシのバイアスよりも上げることで前記ブラシに回収された前記残留トナーを前記ローラに回収させ、前記ローラのバイアスを前記ブラシのバイアスと同じまたは前記ブラシのバイアスよりも下げることで前記ブラシに回収された前記残留トナーの前記ローラによる回収を妨げるものであることを特徴とする請求項1又は7記載のクリーニング装置。
  9. 前記像担持体の少なくとも表面が、電荷輸送性を有するシロキサン系樹脂層からなるものであることを特徴とする請求項1又は7記載のクリーニング装置。
  10. 回転する像担持体と、該像担持体表面に所定の電荷を付与する帯電器と、電荷付与後の像担持体表面を露光し潜像を形成する露光器と、該潜像をトナーで現像して該像担持体表面にトナー像を形成する現像器と、該トナー像を被転写体に転写する転写器とを有する画像形成部を具備し、該画像形成部で形成されたトナー像を最終的に記録媒体に転写および定着することにより該記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置において、
    前記像担持体表面のトナー像が前記被転写体に転写された後の該像担持体表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置を具備し、
    該クリーニング装置が、
    前記転写器と前記帯電器との間に前記像担持体と接触するように配置されて回転する、前記像担持体表面に残留した前記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたブラシと、
    前記ブラシに接触するように配置されて回転する、前記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたローラと、
    前記ローラに回収された前記残留トナーを該ローラから掻き落とすスクレーパと、
    前記画像情報で表される画像の画像密度を検出する画像密度検出手段と、
    前記画像密度検出手段によって検出した画像密度に応じて、前記ブラシと前記ローラのうちの少なくともいずれか一方のバイアスを制御するバイアス制御手段とを備え、
    前記バイアス制御手段が、前記画像密度が所定の密度よりも高い場合には前記ブラシに回収された前記残留トナーを前記ローラに回収させるように前記バイアスを制御し、前記画像密度が所定の密度よりも低い場合には前記ブラシに回収された前記残留トナーの前記ローラによる回収を妨げるように前記バイアスを制御するものであることを特徴とする画像形成装置。
  11. 回転する像担持体と、該像担持体表面に所定の電荷を付与する帯電器と、電荷付与後の像担持体表面を露光し潜像を形成する露光器と、該潜像をトナーで現像して該像担持体表面にトナー像を形成する現像器と、該トナー像を被転写体に転写する転写器とを有する画像形成部を具備し、該画像形成部で形成されたトナー像を最終的に記録媒体に転写および定着することにより該記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置において、
    前記像担持体表面のトナー像が前記被転写体に転写された後の該像担持体表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置を具備し、
    該クリーニング装置が、
    前記転写器と前記帯電器との間に前記像担持体と接触するように配置されて回転する、前記像担持体表面に残留した前記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたブラシと、
    前記ブラシに接触するように配置されて回転する、前記残留トナーを静電的に回収するためのバイアスが印加されたローラと、
    前記ローラに回収された前記残留トナーを該ローラから掻き落とすスクレーパと、
    湿度を検出する湿度検出手段と、
    前記湿度検出手段で検出した湿度に応じて、前記ブラシと前記ローラのうちの少なくともいずれか一方のバイアスを制御するバイアス制御手段とを備え、
    前記バイアス制御手段が、前記湿度が所定の湿度よりも低い場合には前記ブラシに回収された前記残留トナーを前記ローラに回収させるように前記バイアスを制御し、前記湿度が所定の湿度よりも高い場合には前記ブラシに回収された前記残留トナーの前記ローラによる回収を妨げるように前記バイアスを制御するものであることを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記バイアス制御部が前記ブラシに回収された前記残留トナーの前記ローラによる回収を妨げるように前記バイアスを制御している場合であって、かつ画像非形成時に前記トナーを前記像担持体表面に供給するものであることを特徴とする請求項10又は11記載の画像形成装置。
  13. 前記画像形成部が、複数種類のトナーそれぞれに対応して具備されたものであり、
    前記被転写体は、トナー像の転写を受け一旦転写を受けた該トナー像を前記記録媒体に二次転写する中間転写体であって、
    前記クリーニング装置が、前記画像形成部それぞれに配備されていることを特徴とする請求項10又は11記載の画像形成装置。
  14. 前記トナーが、少なくとも1種類の金属酸化物粒子を含むものであることを特徴とする請求項10又は11記載の画像形成装置。
  15. 前記金属酸化物粒子が、アルミナを含むものであることを特徴とする請求項14記載の画像形成装置。
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