JP4433697B2 - 画像形成装置、クリーニング装置およびクリーニングブレード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置で用いられるクリーニング装置等に係り、特に、被清掃体の表面にブレードを圧接させて被清掃体上の付着物を除去するクリーニング装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置として、回転可能な感光体ドラム、この感光体ドラムを所定の電位に帯電する帯電装置、帯電された感光体ドラム表面に静電潜像を形成する露光装置、形成された静電潜像をトナーで現像する現像装置、形成されたトナー像を用紙等の記録媒体に転写する転写装置、転写後の感光体ドラム表面に残留する残留トナーを除去するクリーニング装置、を備えたものが知られている。これらのうち、クリーニング装置としては、感光体ドラム表面にウレタンゴム等の弾性材料からなるクリーニングブレードのエッジ(ブレードエッジ)を圧接させ、感光体ドラムに付着する残留トナーを掻き取るようにしたものが広く用いられる。
【0003】
クリーニングブレードを用いた場合には、感光体ドラムにブレードエッジを当接させるため、ブレードエッジが感光体ドラムの回転方向に押圧力を受けて変形しやすい。このような変形が著しくなってしまうと、感光体ドラムとブレードエッジとの間に残留トナー等の異物が入り込み、さらにはすり抜けてクリーニング不良を招いてしまうことになる。
【0004】
従来、クリーニングブレードの捲れを防止する目的で、ブレードエッジに隣接する二つの面の成す角度を自然状態で85°以上90°未満に設定する技術が開示されている(特許文献1参照)。また、ゴム硬度60乃至75度のウレタンゴムでクリーニングブレードを構成すると共に、ブレードエッジに隣接する二つの面の成す角度を鈍角に設定する技術も開示されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−216178号公報(第3-4頁、第1A図)
【特許文献2】
特開平5−19671号公報(第3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば特許文献1に記載の技術では、ブレードエッジを鋭角に設定しているためにブレードエッジの強度が不十分であり、長期の使用に伴ってブレードエッジの変形ひいてはクリーニング不良が発生しやすくなってしまう。一方、特許文献2に記載の技術のように、ブレードエッジを鈍角に設定すれば、ブレードエッジの強度はある程度確保されるものの、その場合にもブレードエッジの変形およびクリーニング不良の発生が生じることがあった。つまり、クリーニングブレードにおけるブレードエッジの角度調整だけでは、クリーニング不良の防止対策としては不十分であり、さらなるクリーニング性能の向上が望まれていた。
【0007】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、長期にわたって安定したクリーニング性能を確保することにある。
また、本発明の他の目的は、所謂球形トナーなどクリーニングブレードによる除去が困難なトナーの除去性能を向上させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、クリーニングブレードのクリーニング性能を決定する要素として、クリーニングブレードのエッジの角度の他にクリーニングブレードの反発弾性が大きく影響していることに着目し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の画像形成装置は、トナー像が担持搬送される像担持体と、像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写部と、自由端側のエッジが像担持体に圧接配置されるクリーニングブレードを有し、転写後の像担持体に残留するトナーを除去するクリーナとを備え、このクリーナは、クリーニングブレードのエッジを構成する二つの面の成す角度をα(°)、クリーニングブレードの反発弾性をβ(%)としたとき、
α≧−1.4×β+130 ・・・(1)
90≦α<180 ・・・(2)
β≧10 ・・・(3)
の関係を満足していることを特徴としている。
【0009】
ここで、クリーニングブレードの反発弾性β(%)は、10℃における値であることを特徴とすることができる。また、トナー像を構成するトナーの形状係数が135以下であることを特徴とすることができる。
【0010】
また、他の観点から捉えると、本発明は、回動可能に配設される被清掃体の表面をクリーニングするクリーニング装置であって、クリーニング装置は、自由端側のエッジが被清掃体に圧接配置されるブレード部材を有し、ブレード部材のエッジを構成する二つの面の成す角度をα(°)、ブレード部材の反発弾性をβ(%)としたとき、
α≧−1.4×β+130 ・・・(1)
90≦α<180 ・・・(2)
β≧10 ・・・(3)
の関係を満足していることを特徴としている。
【0011】
ここで、ブレード部材は、像担持体の移動方向に対してドクター方向に配置されることを特徴とすることができる。
【0012】
さらに、他の観点から捉えると、本発明は、自由端側のエッジが被清掃体に圧接配置されるクリーニングブレードであって、エッジを構成する二つの面の成す角度をα(°)、ブレード部材の反発弾性をβ(%)としたとき、
α≧−1.4×β+130 ・・・(1)
90≦α<180 ・・・(2)
β≧10 ・・・(3)
の関係を満足していることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態に係る画像形成装置を示している。これは所謂タンデム型、所謂中間転写型の画像形成装置であって、例えば電子写真方式にて各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(具体的には10Y,10M,10C,10K)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)、保持させる中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20上に転写された重ね画像を記録材としての用紙Pに二次転写(一括転写)させる二次転写装置30と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置50とを備えたものである。
【0014】
本実施の形態において、各画像形成ユニット10は、矢線A方向に回転する像担持体あるいは被清掃体としての感光体ドラム11の周囲に、感光体ドラム11を帯電する帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像を可視像化する現像器14、感光体ドラム11上の各色成分トナー像を転写材としての中間転写ベルト20に転写する転写部としての一次転写ロール15、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するクリーナとしてのドラムクリーナ16および残留トナーが除去された感光体ドラム11表面を除電する除電器17などの電子写真用デバイスを順次配設したものである。
【0015】
感光体ドラム11は、金属製の薄肉の円筒形ドラムの表面に有機感光層を形成したものからなる。また、帯電器12は、感光体ドラム11に対して放電を行うことで、感光体ドラム11を例えば−500Vに帯電させるようになっている。さらに、レーザ露光器13は、画像信号に応じた露光を行い、帯電器12によって帯電された感光体ドラム11の表面電位を例えば−200Vへ落とすことで、画像情報に応じた静電潜像を形成する。さらにまた、現像器14は、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーと、磁性体を半導電性の物質でコートしてなるキャリアとを含む二成分現像剤を内蔵しており、これらキャリアおよびトナーを攪拌し互いに摩擦させることでトナーを負極性に帯電させ、その後、現像スリーブ上を搬送され、現像スリーブに印加される現像バイアスにより感光体ドラム11表面の露光部に反転現像される。また、一次転写ロール15は、例えば発泡ウレタンゴムからなり、その抵抗値は106〜108Ωに調整されている。さらに、ドラムクリーナ16は、感光体ドラム11の回転方向(A方向)に対向する方向(所謂ドクター方向)に突出して配置されるブレード部材としてのドラムクリーニングブレード16aを有している。
【0016】
ここで、本実施の形態で使用したトナーは、負極性に帯電する極性を有するものであって、乳化重合法により、ポリエステルやスチレンアクリルなどのバインダ樹脂に着色剤、ワックスを内添してなる微粒子である。粒径は、コールターカウンター(コールター社製)による測定結果で体積平均粒径が3〜7μmであり、粒度分布指標(GSD)は1.23であった。トナー形状(球形の度合)は形状係数で表し、光学顕微鏡(ミクロフォトFXA:ニコン社製)で得たトナーの拡大写真を、イメージアナライザLuzex3(ニレコ社製)により画像解析を行い、次の式で算出した。
【0017】
【数1】
【0018】
この式は、トナーの投影面積と、それに外接する円の面積との比で表しており、真球の場合に100となり、形状が球形から離れるにつれて数字が大きくなっていく。形状係数が小さければ、転写の際に転写されずに残るトナー(残留トナー)の量が減少していくため、トナーの形状係数は100〜140程度であることが望ましく、本実施の形態では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分トナーの形状係数は135以下であった。そして、このトナーに、平均粒径10〜300nmのシリカおよびチタニア等の無機微粒子、平均粒径0.2〜3μmの研磨剤、平均粒径3〜15μmの潤滑剤を適宜量外添し、平均粒径35μmのフェライトビーズからなるキャリアと混合して二成分現像剤とした。なお、トナーとしては、本製造法により作製したトナー以外にも、懸濁重合法、溶解懸濁法、混練粉砕法等により形成されたものを使用してもよいことは勿論である。
【0019】
図2は、上述したドラムクリーニングブレード16aの側部断面を示す図である。このドラムクリーニングブレード16aは、例えばウレタンゴム等によって構成され、10℃における反発弾性(以下、10℃反発弾性という)βは30%である。また、ドラムクリーニングブレード16aは略台形状の断面を有しており、感光体ドラム11に圧接するブレードエッジ61を形成する二つの面であるA面62、B面63のなす角度(以下、エッジ角度という)αが鈍角(例えば135°)に設定されている。さらに、ドラムクリーニングブレード16aの厚さは2mm、自由長さは8mmである。
【0020】
また、図1に示すように、中間転写ベルト20は、複数(本実施の形態では3つ)の支持ロール21〜23に掛け渡され、矢線B方向に回動するようになっている。ここで、支持ロール21は中間転写ベルト20の駆動ロール、支持ロール22が中間転写ベルト20の張力を調整するテンションロール、支持ロール23が後述するように二次転写装置30のバックアップロールである。ここで、中間転写ベルト20は、ポリイミドあるいはポリアミド等からなる単層ベルトであり、その厚みは例えば0.1mmに設定される。さらに、一次転写ロール15には、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアス(本実施の形態では正極性)が印加されるようになっており、感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト20に夫々順次静電吸引され、中間転写ベルト20上に重ねトナー像として形成されるようになっている。
【0021】
更に、二次転写装置30は、中間転写ベルト20のトナー担持面側に圧接配置される二次転写ロール31と、中間転写ベルト20の裏面側に配置されて二次転写ロール31の対向電極をなすバックアップロール23とを備えており、このバックアップロール23には二次転写バイアスを印加する金属製の給電ロール32が当接配置されている。二次転写ロール31は、設置された導電性ロールであり、その表面電位を常に接地電位と等電位に保つため、その体積抵抗率は107Ω・cm以下の低抵抗であることが望ましい。また、二次転写ロール31の下側には、ポリウレタン製のロールクリーニングブレード33aを備えたロールクリーナ33が配設されており、二次転写時に二次転写ロール31に付着したトナー等を除去するようになっている。さらに、バックアップロール23は、絶縁性ロールに半導電性の薄層フィルムを被覆して形成されている。この薄層フィルムは、厚さ10〜200μmに形成され、その表面抵抗率が107〜1011Ω/□(□:単位面積)に調整されている。
【0022】
さらに、二次転写ロール31からみて中間転写ベルト20の移動方向下流側には、二次転写後の中間転写ベルト20表面をクリーニングするベルトクリーナ34が設けられている。このベルトクリーナ34は、中間転写ベルト20の回動方向(B方向)に対向する方向(ドクター方向)に突出して配置されるベルトクリーニングブレード34aを有している。一方、二次転写ロール31からみて中間転写ベルト20の移動方向上流側には、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)における画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)35が配置されている。この基準センサ35は、中間転写ベルト20の非画像部に設けられた所定のマーク20aを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部(図示せず)からの指示により、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)が画像形成を開始するように構成されている。
【0023】
更に、用紙搬送系は、用紙トレイ40からの用紙Pを給紙ロール41にて所定のタイミングで繰り出し、搬送ロール42及び搬送シュート43を介して二次転写位置へと送り込むようになっている。そして、二次転写後の用紙Pを定着装置50へと搬送するようになっている。
【0024】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作像プロセスについて説明する。ユーザによりスタートスイッチ(図示せず)がオン操作されると、所定の作像プロセスが実行される。具体的に述べると、例えばこの画像形成装置をデジタルカラー複写機として構成する場合には、図示しない原稿台にセットされる原稿をカラー画像読み取り装置(図示せず)により読み取り、その読み取り信号を画像信号処理によってデジタル画像信号に変換してメモリに一時的に蓄積し、その蓄積されている四色(Y,M,C,K)のデジタル画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行わせるようにする。
【0025】
すなわち、画像信号処理によって得られた各色のデジタル画像信号に基づいて画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)をそれぞれ駆動する。そして、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kでは、帯電器12により一様に帯電された感光体ドラム11にデジタル画像信号に応じた静電潜像をレーザ露光器13にてそれぞれ書き込ませる。そして、形成された各静電潜像を各色のトナーが収容される現像器14により現像して各色のトナー像を形成させる。なお、この画像形成装置をカラープリンタとして構成する場合には、外部から入力される画像信号に基づいて各色のトナー像作成を行わせるようにすればよい。
【0026】
そして、各感光体ドラム11に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置で、一次転写ロール15より印加される一次転写バイアスによって感光体ドラム11から中間転写ベルト20に一次転写される。このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は中間転写ベルト20上で重ね合わされ、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。なお、一次転写後の感光体ドラム11は、ドラムクリーナ16によって残留トナーが除去された後、除電器17によって除電される。
【0027】
一方、用紙Pは、所定のタイミングで二次転写装置30へと搬送され、中間転写ベルト20(バックアップロール23)に対して二次転写ロール31が用紙Pをニップする。そして、二次転写ロール31とバックアップロール23との間に形成される二次転写電界の作用で、中間転写ベルト20に担持された重ねトナー像が用紙Pに二次転写される。その後、トナー像が転写された用紙Pは定着装置50へと搬送され、トナー像の定着が行われる。一方、二次転写後の中間転写ベルト20は、ベルトクリーナ34によって残留トナーが除去される。
【0028】
次に、ドラムクリーニングブレード16aの構成について説明する。本発明者は、エッジ角度αおよび10℃反発弾性βをパラメータとして種々のドラムクリーニングブレード16aを準備し、そのクリーニング性能について評価を行った。図3は、各サンプルの10℃反発弾性β、エッジ角度αおよびクリーニング性能の評価結果を示している。なお、クリーニング性能の評価は、10℃の低温環境下で、感光体ドラム11に対するドラムクリーニングブレード16aの当接圧を2gf/mmとし、形状係数115の球形トナーによる画像濃度100%の未転写像をクリーニングし、トナーすり抜けの程度を確認することで行った。ここでトナーのすり抜けが生じないものには○、トナーのすり抜けが生じたものには×を付している。
【0029】
図4は、タイプB、F、J、つまりエッジ角度αを90°一定とした場合における10℃反発弾性βとトナーすり抜け幅合計値との関係を示すグラフ図である。ここで、トナーすり抜け幅合計値とは、ドラムクリーニングブレード16aのブレードエッジ61を通過した後、感光体ドラム11上に残るトナー筋幅の合計値であり、この値が少ないほどクリーニング性は良好であることになる。同図より、反発弾性βが高いほどクリーニング性が良くなることが理解される。
【0030】
また、本発明者は、ドラムクリーニングブレード16aのA面62とB面63とが成すエッジ角度αを90°から鈍角に広げていった場合におけるブレードエッジ61の変形量をシュミレーションした。図5(a)は、ドラムクリーニングブレード16aがフリーな状態(感光体ドラム11(図2参照)に当接しない状態)におけるブレードエッジ61近傍を拡大した図である。このシュミレーションを行う前提条件として、ブレードエッジ61にはA面62から角度θの方向に一定の荷重Fがかかるものとした。なお、詳細な条件は次の通りである。
[モデル]
・解析対象は、ドラムクリーニングブレード16aの先端(2mm×2.2mm)とする。
・静的線形解析を行う。
・角度θ=25°、加重F=0.04N/mmとする。
ここで、角度θは、ドラムクリーニングブレード16aがフリーな状態(感光体ドラム11に当接しない状態)において、感光体ドラム11の接線とドラムクリーニングブレード16aのB面63とが成す角度に対応する。また、荷重Fは感光体ドラム11とドラムクリーニングブレード16aとの間に働く摩擦力に対応する。図5(b)は、ドラムクリーニングブレード16aが感光体ドラム11(図2参照)に当接した状態におけるブレードエッジ61近傍を拡大した図である。同図より、ブレードエッジ61は荷重Fがかかった方向に突出し変形していることがわかる。
【0031】
図6(a)〜(f)は、エッジ角度αを90°から鈍角にした場合におけるブレードエッジの変形量についてのシュミレーション結果を示している。同図より、A面62とB面63との成すエッジ角度αが鈍角方向に大きくなるほど、変形量が小さくなっていることがわかる。また、図7は、エッジ角度αによる変形量変化をドラムクリーニングブレード16aの下端辺の一次近似直線からの先端突出量で評価した結果を示すグラフ図である。同図より、例えばエッジ角度αが90°の場合における変形量に対して、エッジ角度αが135°における変形量が約72%減少していることがわかる。以上より、エッジ角度αを鈍角に設定することで、ブレードエッジ61が変形しにくくなることが理解される。
【0032】
ここで、ドラムクリーニングブレード16aのブレードエッジ61の変形量とトナーのクリーニング性との関係について検討する。感光体ドラム11とドラムクリーニングブレード16aとを当接配置すると、感光体ドラム11を回転駆動したときにブレードエッジ61は摩擦力により巻き込まれて変形する。この変形の様子は図6に示したとおりである。通常の使用においては、この巻き込み状態とこの巻き込み状態が開放された状態とが繰り返されることになる。巻き込み状態における変形量が大きいと、その分トナーは感光体ドラム11の回転方向に対して下流側へ入り込み易くなる。入り込んだトナーはドラムクリーニングブレード16aからの押圧力が過大となり、感光体ドラム11との摩擦力も増大して、ドラムクリーニングブレード16aがトナーを押し戻そうとする力(クリーニングしようとする力)よりも大きくなってしまう。その結果、感光体ドラム11とドラムクリーニングブレード16aのブレードエッジ61との間をトナーがすり抜け、クリーニング不良を発生させているものと推定される。
【0033】
図8は、図3に示した実験結果すなわち、クリーニング性能の可否を、10℃反発弾性βとエッジ角度αとの関係を示すグラフ図上に表したものである。同図より、エッジ角度α(°)、10℃反発弾性β(%)としたとき、下記の式(1)を満足すれば良好なクリーニング性を確保できることがわかる。
α≧−1.4×β+130 ・・・(1)
ここで、エッジ角度αは、90°および90°を超える鈍角である必要があることから、下記の式(2)を満足している必要がある。
90≦α<180 ・・・(2)
また、ドラムクリーニングブレード16aとしての特性を損なわないための10℃反発弾性βの下限値は10%であるので、下記の式(3)を満足している必要がある。
β≧10 ・・・(3)
【0034】
また、トナーは、球形に近くなるほど、つまり、形状係数が100に近くなるほどクリーニング性が悪化する。例えば従来の粉砕トナー(形状係数145)を用いた場合は、ドラムクリーニングブレード16aのエッジ角度αが90°で10℃反発弾性βが15%の場合(図3に示すタイプC参照)にも、クリーニング性は良好であった。つまり、上述した式(1)〜(3)を満足するドラムクリーニングブレード16aが特に要求されるのは、形状係数が135以下の所謂球形トナーを使用する場合であり、これらの条件を満たすドラムクリーニングブレード16aを採用することにより、球形トナーのクリーニング性を確保することができる。
【0035】
このように、本実施の形態では、ドラムクリーニングブレード16aおよびそのエッジ角度αを上述した式(1)〜(3)に示した関係を満足するように設定を行うことで、使用時におけるクリーニングブレード16aの変形の度合いを少なくすることができ、長期にわたって安定したクリーニング性能を確保することが可能となる。また、このようなクリーニングブレード16aを採用することで、例えば球形トナー等クリーニングが困難なトナーを使用するような場合にも、トナーの除去性能を向上させることができる。
【0036】
なお、本実施の形態では、ドラムクリーニングブレード16aを例に説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えば中間転写ベルト20に設けられるベルトクリーナ34のベルトクリーニングブレード34aや、二次転写ロール31に設けられるロールクリーナ33のロールクリーニングブレード33a等においても、同様に適用することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、長期にわたって安定したクリーニング性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る画像形成装置を示す図である。
【図2】 ドラムクリーニングブレードの側部断面を示す図である。
【図3】 各サンプルの10℃反発弾性、エッジ角度およびクリーニング性能の評価結果を示す図表である。
【図4】 エッジ角度を90°一定とした場合における10℃反発弾性とトナーすり抜け幅合計値との関係を示すグラフ図である。
【図5】 (a)は感光体ドラムに当接しない状態、(b)は感光体ドラムに当接した状態におけるドラムクリーニングブレードのブレードエッジ近傍を拡大した図である。
【図6】 (a)〜(f)は、エッジ角度を90°から鈍角にした場合におけるブレードエッジの変形量についてのシュミレーション結果を示す図である。
【図7】 エッジ角度と変形量との関係を示すグラフ図である。
【図8】 クリーニング性能の評価結果を、エッジ角度と10℃反発弾性との相関でみたグラフ図である。
【符号の説明】
10(10Y,10M,10C,10K)…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、12…帯電器、13…レーザ露光器、14…現像器、15…一次転写ロール、16…ドラムクリーナ、16a…ドラムクリーニングブレード、17…除電器、20…中間転写ベルト、23…バックアップロール、30…二次転写装置、31…二次転写ロール、33…ロールクリーナ、33a…ロールクリーニングブレード、34…ベルトクリーナ、34a…ベルトクリーニングブレード、40…用紙トレイ、50…定着装置、61…ブレードエッジ、62…A面、63…B面、P…用紙、α…エッジ角度、β…10℃反発弾性
Claims (6)
- トナー像が担持搬送される像担持体と、
前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写部と、
自由端側のエッジが前記像担持体に圧接配置されるクリーニングブレードを有し、転写後の前記像担持体に残留するトナーを除去するクリーナとを備え、
前記クリーナは、当該クリーニングブレードの当該エッジを構成する二つの面の成す角度をα(°)、当該クリーニングブレードの10℃における反発弾性をβ(%)としたとき、
α≧−1.4×β+130 ・・・(1)
90<α<180 ・・・(2)
β≧15 ・・・(3)
の関係を満足していることを特徴とする画像形成装置。 - 前記角度α(°)が、
110≦α<180
の関係を満足していることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記トナー像を構成するトナーの形状係数が135以下であることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
- 回動可能に配設される被清掃体の表面をクリーニングするクリーニング装置であって、
前記クリーニング装置は、自由端側のエッジが前記被清掃体に圧接配置されるブレード部材を有し、当該ブレード部材の当該エッジを構成する二つの面の成す角度をα(°)、当該ブレード部材の10℃における反発弾性をβ(%)としたとき、
α≧−1.4×β+130 ・・・(1)
90<α<180 ・・・(2)
β≧15 ・・・(3)
の関係を満足していることを特徴とするクリーニング装置。 - 前記ブレード部材は、前記像担持体の移動方向に対してドクター方向に配置されることを特徴とする請求項4記載のクリーニング装置。
- 自由端側のエッジが被清掃体に圧接配置されるクリーニングブレードであって、
前記エッジを構成する二つの面の成す角度をα(°)、当該ブレード部材の10℃における反発弾性をβ(%)としたとき、
α≧−1.4×β+130 ・・・(1)
90<α<180 ・・・(2)
β≧15 ・・・(3)
の関係を満足していることを特徴とするクリーニングブレード。
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