JP4433618B2 - ロボット制御装置、ロボットの制御方法及びロボット - Google Patents

ロボット制御装置、ロボットの制御方法及びロボット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動可能な構造を有するロボットの制御方法、制御装置、およびロボットに関し、特に、動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に移動させる際の動作軸の駆動を制御するロボットの制御方法、制御装置、およびロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数軸の動作部を有するロボットの動作部を滑らかに動かす技術、すなわち、ロボットの動作部において異なる目標位置への動作を時間的に継続して実行することで動作部やロボットなどを移動させる場合に、当該動作部を滑らかに動作させる制御方式として、全ての動作軸について各々の軸の目標位置毎の動作開始時刻と動作終了時刻を同期させる第1の従来技術が知られている。
【0003】
また、第2の従来技術として、動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に移動させる際に中間位置付近において直線補間や円弧補間を行うことにより滑らかさを実現する技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来技術では、次のようなことが指摘されている。
【0005】
上記第1の従来技術は、ロボット全ての動作軸について、各動作軸の動作開始時刻と動作終了時刻を同期させて協調動作させることにより滑らかさを実現する技術である。しかし、この技術では、動作終了位置と動作時間を制御することは可能であるが、動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に移動させる際に中間目標位置付近で動作の補間をしないため、中間目標位置付近での滑らかさを実現することが極めて難しい。そのため、この技術を採用するロボットは、ぎくしゃくした動きになることが多い。
【0006】
上記第2の従来技術は、動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に移動させる際に、中間位置付近において直線補間や円弧補間を行うことにより滑らかさを実現する技術である。しかし、動作時間あるいは動作終了位置を制御することが出来ない。
【0007】
これに対し、頭部、足部、腕部、車輪などの動作部(以後、動作部と呼ぶ)とLED、液晶ディスプレイなどの表示部、スピーカーによる音出力部などを備えるロボット、特に家庭用ロボットやペットロボットといったユーザーが愛着を持つことを目的とするロボットにおいては、ロボットの動作部を滑らかに動作させることを実現しつつ、ロボットの発する音やLED表示とタイミングを合わせて制御することが求められている。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、ロボットの動作部を動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に移動させる際に中間目標位置付近で動作の補間を行うことで滑らかに動作させつつ、動作部の駆動、音声出力部の音声出力、LED表示部の発光のそれぞれの動作タイミングを制御することのできるロボットの制御方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載のロボットの制御装置の発明は、ロボットの各動作部に動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に動作させる動作指令を、動作開始時刻からの各中間目標位置および最終目標位置に到達すべき時間を指定して与える手段と、この連続した移動動作指令を与える際に各中間目標位置付近での動作の経路の補間を行うか否かを指定する手段と、動作の補間を行う場合に、各中間目標位置毎に動作の経路の補間を開始する時刻を指定する動作指令手段と、動作部の駆動を制御するための目標速度パタンを生成する際に、動作の経路の補間をしない場合と経路の補間をする場合のそれぞれで、最終目標位置に到達する時刻が同一になる目標速度パタンの算出手段と、目標速度パタンに基づいて各動作部の制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載のロボットの発明は、請求項1のロボットの制御装置を有し、ロボットは、算出手段と制御手段とを具備するモーター駆動手段と、LED表示手段と、音声出力手段と、モーター駆動手段とLED表示手段と音声出力手段とに同時に動作指示を与えることが可能な動作指示手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載のロボットの制御方法の発明は、ロボットの各動作部に動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に動作させる動作指令を、動作開始時刻からの各中間目標位置および最終目標位置に到達すべき時間を指定して与えるステップと、この連続した移動動作指令を与える際に、各中間目標位置付近での動作の経路の補間を行うか否かを指定するステップと、動作の経路の補間を行う場合に、各中間目標位置毎に動作の経路の補間を開始する時刻を指定するステップと、動作部の駆動を制御するための目標速度パタンを生成する際に、経路の補間をしない場合と経路の補間をする場合の両者において、最終目標位置に到達する時刻が同一になる目標速度パタンを算出するステップと、目標速度パタンに基づいて各動作部を制御するステップと、を有することを特徴とする。
【0014】
請求項記載のロボットの制御方法の発明は、ロボットの動作を制御する制御装置において、ロボットの動作部に動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に動作させる動作指令を与え、この連続した移動動作指令を与える際に各中間目標位置付近での動作の補間を行うか否かを指定し、動作の補間を行う場合には各中間目標位置毎に動作の補間を開始する時刻を指定し、動作指令に基づき目標速度パタンを生成する際に、経路の補間をしない場合と経路の補間をする場合の両者で最終目標位置に到達するときの時刻と位置とが同一になる各動作部の動作軸の駆動を制御するための目標速度パタンを算出し、目標速度パタンに基づき、ロボットに各動作部の動作制御を行わせることを特徴とする。
【0015】
請求項記載のロボットの制御装置の発明は、ロボットの動作を制御する制御装置において、ロボットの動作部に動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に動作させる動作指令を与え、この連続した移動動作指令を与える際に各中間目標位置付近での動作の補間を行うか否かを指定し、動作の補間を行う場合には各中間目標位置毎に動作の補間を開始する時刻を指定し、動作指令に基づき目標速度パタンを生成する際に、経路の補間をしない場合と経路の補間をする場合の両者で最終目標位置に到達するときの時刻と位置とが同一になる各動作部の動作軸の駆動を制御するための目標速度パタンを算出し、目標速度パタンに基づき、各動作部の動作制御を行うことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1には、本発明の一実施例であるロボットの内部構成ブロック図を示す。このロボットは、動作指示部10と動作制御部と当該制御部に制御される構成要素とを有する。
動作指示部10は、動作スクリプト読み込み部10aと動作振り分け処理部10bとを有する。
動作制御部は、各構成要素を制御するものであり、例えば、図1に示すように、頭動作制御部11、足動作制御部12、LED制御部13、および音声出力制御部14などがある。なお、動作指示部10、頭動作制御部11、足動作制御部12、LED制御部13、および音声出力制御部14は、マイクロコンピュータ等で構成可能で、以下のような機能を有する。
【0018】
動作スクリプト読み込み部10aには、各構成要素への連続または単一の動作指令が記述されたタイムチャート(動作スクリプトデータ)を読み込む。この読み込み先としては特に限定されず、例えば、当該動作スクリプトデータが格納された記憶媒体から読み込んでもよく、上記データを動作指示部10の制御下に格納し、当該データを読み込んでもよい。ここでは、図2に示すように、頭部(頭部サーボモータ等)への連続あるいは単一の動作指令と、足部(足部サーボモータ16等)への連続あるいは単一の動作指令と、LED表示部への連続あるいは単一の動作指令と、音声出力部(スピーカー等)への連続したあるいは単一の音声ファイルの再生指令とが記述されたタイムチャートに対応する動作スクリプトデータを読み込むものとする。
【0019】
動作振り分け処理部10bは、動作スクリプト読み込み部10aが読み込んだ動作スクリプトデータを、各動作制御部が司る制御単位毎に分解し、この分解したデータを対応する動作制御部に送信する。
本実施例では、動作振り分け処理部10bは、まず、読み込んだ動作スクリプトデータを頭部、足部、LED表示部、音声出力部のそれぞれに対応するデータに分解する。そして、頭部に該当する連続あるいは単一の動作指令データを頭動作制御部11へ、足部に該当する連続あるいは単一のデータを足動作制御部12へ、LED表示に関する連続あるいは単一のデータをLED制御部13へ、音声出力に関する連続あるいは単一のデータを音声出力制御部14へ振り分けて送信する。なお、各制御部へ送出するデータは、ひとまとめにして一度に送出してもよく、分割して送出してもよい。
【0020】
頭動作制御部11、足動作制御部12は、それぞれ、頭サーボモータ15、足サーボモータ16を制御する。この構成を、図3を用いて説明する。なお、以下の説明では、頭動作制御部11および足動作制御部12をモータ制御部31とし、頭部サーボモータ15および足部サーボモータ16を単にサーボモータ34とする。
【0021】
図3に示すように、モータ制御部31は、目標パターン算出部32と、サーボ制御部33とを有する。
目標速度パタン算出部32は、動作指示部10から入力された動作指令データ(モータ制御部31用の動作スクリプトデータ)に従い、サーボモータ34を制御する際の基準になる目標データを算出する。
サーボ制御部33は、この目標速度パタンに従ってサーボモータ34の電流や電圧によるトルク等の制御を実際に行う。
【0022】
目標速度パタン算出部32は、例えば、図4に示すような構成の動作指令データを受け取り、このデータに基づいて目標速度パタン(目標データ)を算出する。
図4に示すように、動作指令は、n個の動作要素を有する。また、各動作要素は、要素番号iと目標位置PE[i]とその目標位置PE[i]へ移動するまでの動作時間T[i]と要素番号iの動作経路について補間計算を行うかどうかの(補間)指定IP[i]とを有し、補間計算を行う場合には補間開始時刻TI[i]が含まれる。
【0023】
図5には、補間計算の有無による動作経路の違いを示す。
図5(a)には、動作経路の補間計算を行わない場合の動作経路例を示す。この場合、動作パタンは、a→b→c→dへ直線的な移動経路で、しかもb、cでは一旦停止して(方向を変換して)移動するように生成されている。
図5(b)には、動作経路の補間計算を行う場合の動作経路例を示す。この場合、動作パタンは、a→dへ曲線的な移動経路となり、前記したように移動途中に停止することなく移動可能なように作成される。
このように、目標位置を連続して切り替えながら移動させる場合には、補間計算を行った場合の方が滑らかな移動を実現できる。
【0024】
〈単一動作についての目標速度パタンの算出〉
まず、時間Tで移動量Sの移動を行う場合の目標速度パタンの算出方法について説明する。なお、説明の簡単化のために加速度をa、減速度を−aというように加速度と減速度の絶対値を同一値とし、移動量S>0として説明する。また、初速をv0 、速度の絶対値の最大値をvmax として説明する。また、以下の説明では、時間Tの経過後には速度0となるような目標速度パタンを算出する場合を例にとる。
【0025】
(1)(2vmax −v0 )/a>Tのとき
この場合、図6(a)に示すように、時間Tでの移動では最高速度vmax には到達しない。この場合の到達速度をv’とし、移動可能量をS’とすると、それぞれ、下記式1、および2により表すことができる。
【0026】
【数1】
Figure 0004433618
【0027】
また、図7に示すように、初速v0 から減速度aで停止するためには、v0 2/2aの制動距離が必要となる。この制動距離をS”=v0 2/2aとする。
【0028】
(1−1)S<S”のとき
移動量Sでは制動距離が足りないために、初速v0 から停止することはできない。したがって、目標速度パタンを算出できない。
【0029】
(1−2)S>S’のとき
時間Tでは移動量Sを実現することはできない。したがって、目標速度パタンを算出できない。
【0030】
(1−3)S≦S’のとき
時間Tで移動量Sを実現できる。このときの到達速度をvとすると、初速v0 と到達速度vの大小関係は、初速v0 の正負と移動量Sの大きさによって変わる。以下に場合分けして説明する。
【0031】
(1−3−1)v0 <0のとき
この場合には、到達速度vは必ず正の値をとることになり、初速から一度は加速することになる。よって、vについて、下記式3が成立する。
【0032】
【数2】
Figure 0004433618
【0033】
従って、上記式3から、vは以下のように表すことができる。
【0034】
【数3】
Figure 0004433618
【0035】
この場合、まず加速度aで時間(v−v0 )/aの移動した後、加速度0で時間T−(2v−v0 )/aだけ移動をし、最後に加速度−aで時間v/aの移動を行うという目標動作速度パタンを求めることができる。
【0036】
(1−3−2)v0 ≧0のとき
この場合における動作パタンの算出を図8を用いて説明する。初速v0 をできるだけ長く維持した後に減速し、時間Tでは停止するという動作をするときの移動量S”’と上記Sとの大小関係によって、初速から加速するか、あるいは減速するか、を決定する。このS”’は、下記式4により求めることができる。
【0037】
【数4】
Figure 0004433618
【0038】
なお、S”’は図8において、破線と座標軸で囲まれた部分の面積に相当する。
【0039】
(1−3−2−1)S≧S”’のとき
この場合には、動作パタンは図8(a)のようになり、初速から一度加速することになり、v≧v0 が成立する。よって、vについて、下記式6が成立する。
【0040】
【数5】
Figure 0004433618
【0041】
従って、vは、下記式(7)によって求めることができる。
【0042】
【数6】
Figure 0004433618
【0043】
この場合、まず加速度aで時間(v−v0 )/a、移動を行った後、加速度0で時間T−(2v−v0 )/a分移動をし、最後に加速度−aで時間v/aの移動を行うという目標動作速度パタンを求めることができる。
【0044】
(1−3−2−2)S≧S”’のとき
この場合には、動作パタンは、図8(b)のようになり、初速から減速することになり、v<v0 が成立する。よって、vについて、下記式8が成立する。
【0045】
【数7】
Figure 0004433618
【0046】
よって、vは、下記式9により求めることができる。
【0047】
【数8】
Figure 0004433618
【0048】
この場合、まず加速度−aで時間(v0 −v)/aの移動の後、加速度0で時間T−v0 /aの移動をし、最後に加速度−aで時間v/aの移動を行うという目標動作速度パタンを求めることができる。
【0049】
(2)(2vmax −v0 )/a≦Tのとき
この場合、時間Tでの移動で最高速度にvmax に到達する。ここで、時間Tでの移動可能量は、下記式10により求めることができる。
【0050】
【数9】
Figure 0004433618
【0051】
(2−1)S<S”のとき
(1−1)と同様である。
【0052】
(2−2)S>S’のとき、
(1−2)と同様である。
【0053】
(2−3)S≦S’のとき、
(1−3)と同様である。
【0054】
なお、移動量S<0の場合には、加速度の値の正負や条件式の正負を考慮して、前記(1)、(2)と同様に目標動作速度パタンを算出することができる。
【0055】
〈動作経路の補間計算を行う場合の目標速度パタン〉
動作経路の補間計算を行う場合の目標パタンの算出方法について、図9を参照しながら説明する。なお、動作要素iについて、T=T[i]、S=PE[i]−PE[i−1](i=0のときは、S=PE[i])とし、前述した単一動作についての目標速度パタンの算出方法に従って動作速度パタンを算出したものを仮動作速度パタンVa [i]とする。
【0056】
図9(a)には、仮動作速度パタンVa [i]の算出例を示す。
次に、図9(b)に示すように、動作要素iについて、補間指定があり(IP[i]=TRUE)、補間開始時刻パラメータがTI[i]の場合には、補間開始時刻TI[i]T[i]での仮動作速度パタンVa [i]の速度と、補間開始時刻TI[i]T[i]までの仮動作速度パタンVa [i]における移動量を算出する。この、この速度と移動量を、それぞれvp [i+1]、Pp [i+1]とする。vp [i+1]、Pp [i+1]はそれぞれ、次の動作要素iについての動作速度パタンを算出する際の初速と初期位置となる。また、補間開始時刻TI[i]T[i]までの仮動作速度パタンVa [i]を目標速度パタンとして確定し、Vp [i]とする。
【0057】
次に、動作要素(i+1)について、補間指定が無い場合(IP[i]=FALSE)を、図9(c)を参照しながら説明する。
図9(c)に示すように、T=T[i+1]+(1−TI[i])T[i]、S=PE[i+1]−Pp [i+1]とし、前述した単一動作における目標速度パタンの算出方法に従って、動作速度パタンを算出する。この算出したパタンを目標速度パタンとして確定し、Vp [i+1]とする。
以上のようにして、補間指定のある動作要素iと補間指定のない動作要素(i+1)についての目標速度パタンを算出することが可能となる。
【0058】
〈目標速度パタン算出アルゴリズム〉
上述した説明を踏まえ、本発明に係る目標速度パタン算出部32で実行される動作のアルゴリズムについて、図10のフローチャートを参照しながら以下に詳述する。
【0059】
目標速度パタン算出部32は、目標速度パタン算出を開始すると、まず初期化処理を行う(ステップS100)。すなわち、動作要素番号iをi=0にリセットする処理と、本例では停止状態から動作を開始することとしているので初速度vp [0]をvp [0]=0にリセットする処理と、初期位置Pp [0]をPp [0]=現在位置にセットする処理を実行する。初期位置Pp [0]にセットする現在位置については、図3に示すサーボ制御部33から現在位置情報を取得できる。
【0060】
動作指示部10から指示された動作指令の要素番号iの動作について、時間T=T[i]、移動量S=PE[i]−Pp [i]、初速v0 =vp [i]として前記した単一動作についての目標速度パタンの算出方法に従って目標速度パタンを算出する(ステップS101)。この算出した目標速度パタンを仮速度パタンVa [i]とする。すなわち、仮速度パタンVa [i]は、加速度と時間のセットが1つ以上3つ以下で構成されることになる。
【0061】
ここで、目標動作速度パタンを、初期位置Pp [i]、初速vp [i]の状態から、まず加速度a[i][0]で時間t[i][0]の移動した後、次に加速度a[i][1]で時間t[i][1]の移動を行い、最後に加速度a[i][2]で時間t[i][2]の移動を行うという3つの加速度と時間のセットから構成されるパタンを想定する。このパタンのセット数をn[i]=3とすると、Va [i]は、下記式11のように記述することができる。
【0062】
【数10】
Figure 0004433618
【0063】
目標速度パタン算出部32は、仮速度パタン算出が成功したかどうかを調べる(ステップS102)。この算出が成功した場合にはステップS103に進む(ステップS102/YES)。失敗した場合(ステップS102/NO)には、目標速度パタン算出失敗として終了する。
【0064】
次いで、要素番号iでの動作について、補間指定IP[i]を調べて補間指定があり、かつ要素番号iが動作要素数(n−1)よりも小さい(i<(n−1))か調べる(ステップS103)。
この条件を満たしている場合(ステップS103/YES)には、動作経路についての補間計算処理を行うステップS104に進む。また上記条件を満たしていない場合(ステップS103/NO)には、動作経路についての補間計算処理を行わないステップS106へ進む。
【0065】
目標速度パタン算出部32は、補間計算処理を行う場合(ステップS103/YES)、初速vp [i]の仮速度パタンVa [i]について、仮速度パタンの動作開始時の時刻を0としたときの時刻TI[i]T[i]における速度と位置を計算する。そして、それぞれ次の要素番号(i+ 1)についての速度パタンを算出するときの初速と初期位置(vp [i+1]、およびPp [i+1])とする。
【0066】
ここで、仮速度パタンの動作開始時の時刻を0としたときの時刻TI[i]T[i]における速度と位置の計算方法について説明する。まず、下記式12を満足するn’を求める。
【0067】
【数11】
Figure 0004433618
【0068】
上記式12で求めたn’を用いると、vp [i+1]、およびPp [i+1]は、それぞれ下記式13および14で表すことができる(ステップS104)。
【0069】
【数12】
Figure 0004433618
【0070】
そして、補間計算開始時刻TI[i]T[i]までの仮速度パタンVa [i]を求めるべき目標速度パタンVp [i]とする。Vp [i]を、仮速度パタンVa [i]と同様に表現すると、下記式15〜17と表すことができる(ステップS105)。
【0071】
【数13】
Figure 0004433618
【0072】
補間計算処理を行わない場合(ステップS103/NO)には、1つの動作要素毎に停止する速度パタンを算出する。この場合、次の要素番号(i+ 1)についての速度パタンを算出するときの初速については、vp [i+1]=0とする。
また、次の要素番号(i+ 1)についての速度パタンを算出するときの初期位置についても算出する。この場合、1つの動作要素毎に前動作要素の目標位置に到達する速度パタンを算出するので、Pp [i+1]=PE[i]とする(ステップS106)。
【0073】
仮速度パタンを動作要素iの目標速度パタンVp [i]とする。すなわち、下記式18で示すように、セット数n[i]に応じて目標速度パタンvp [i]を求める(ステップS107)。
【0074】
【数14】
Figure 0004433618
【0075】
上記いずれかの処理が終わった後、動作要素番号を1増加させて、次に処理すべき動作要素番号をセットする(i=i+1;ステップS108)。
【0076】
そして、目標速度パタン算出部32は、ステップS108で増加させたiと動作要素数nを比較することで終了判定を行う(ステップS109)。すなわち、i<nを満足するときには(ステップS109/YES)、ステップS101に戻り、i<nを満足しないときには(ステップS109/NO)、目標速度パタンvp を求めることができたので終了する(ステップS109)。
【0077】
なお、本発明は、上記した例のように、加速度が一定の場合の直線加減速動作に限定されて解釈されるものではない。従って、加速度と減速度の絶対値が異なる直線加減速動作の場合や、加速および減速状態において速度が非線形に変化するような動作の場合であっても、移動時間と移動量を与えたときの目標速度パタンを求めることができるならば、適宜変更して実施し得るものである。
【0078】
また、上記実施例においては、ステップS102において、目標速度パタン算出失敗として終了するようなフローになっているが、このような場合に限って、「指定動作を保証する目標動作速度パタンを算出する」という条件をはずして、移動時間を延長する、あるいは移動量を増減させることによって、目標速度パタンを算出することができるような実施形態も当然に可能である。
【0079】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ロボットの動作部に対して、経路補間計算を行う指定で動作指令をする場合において、最終目標位置とその到達時刻を指定して、動作指令を与えることが可能になる。これによって、音声出力中や音声出力終了時などのタイミングで同期させてロボットの動作軸を動作させたり、LEDの発光タイミングと同期させてロボットの動作軸を動作させるなど、所望のタイミングで目標位置に到達させるように、ロボットの動作軸を動作させることができるようになる。
【0080】
さらに、最初に動作補間なしの動作を設計しておき、この設計された動作を動作補間をするように変更し、動作経路補間の開始時刻を変化させて動作指令を与えることで、最終目標位置に到達する時刻を維持したまま、容易に補間の度合いを変更することが可能になり、滑らかな動作の設計を容易に行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】ロボットに指示する動作のタイムチャートである。
【図3】本発明のモーターを示すブロック図である。
【図4】動作指令の構成を示す図である。
【図5】動作経路の補間を示す図である。
【図6】時間Tでの移動可能量を説明する図である。
【図7】時間Tでの制動距離を説明する図である。
【図8】単一動作についての目標速度パタンの算出を説明する図である。
【図9】経路補間を行う場合についての目標速度パタンのを説明する図である。
【図10】目標速度パタンの算出アルゴリズムを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 動作指示部
10a 動作スクリプト読み込み部
10b 動作振り分け処理部
11 頭動作制御部
12 足動作制御部
13 LED制御部
14 音声出力制御部
15 頭部サーボモータ
16 足部サーボモータ
17 LED
18 スピーカー
31 モータ制御部
32 目標速度パタン算出部
33 サーボ制御部
34 サーボモータ

Claims (5)

  1. ロボットの各動作部に動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に動作させる動作指令を、動作開始時刻からの各中間目標位置および最終目標位置に到達すべき時間を指定して与える手段と、
    この連続した移動動作指令を与える際に各中間目標位置付近での動作の経路の補間を行うか否かを指定する手段と、
    動作の補間を行う場合に、各中間目標位置毎に動作の経路の補間を開始する時刻を指定する動作指令手段と、
    動作部の駆動を制御するための目標速度パタンを生成する際に、動作の経路の補間をしない場合と経路の補間をする場合のそれぞれで、最終目標位置に到達する時刻が同一になる目標速度パタンの算出手段と、
    当該目標速度パタンに基づいて各動作部の制御手段と、
    を備えることを特徴とするロボットの制御装置。
  2. 請求項1記載のロボットの制御装置を有するロボットであって、
    前記ロボットは、
    前記算出手段と前記制御手段とを具備するモーター駆動手段と、
    LED表示手段と、
    音声出力手段と、
    前記モーター駆動手段とLED表示手段と音声出力手段とに同時に動作指示を与えることが可能な動作指示手段と、
    を備えることを特徴とするロボット。
  3. ロボットの各動作部に動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に動作させる動作指令を、動作開始時刻からの各中間目標位置および最終目標位置に到達すべき時間を指定して与えるステップと、
    この連続した移動動作指令を与える際に、各中間目標位置付近での動作の経路の補間を行うか否かを指定するステップと、
    動作の経路の補間を行う場合に、各中間目標位置毎に動作の経路の補間を開始する時刻を指定するステップと、
    動作部の駆動を制御するための目標速度パタンを生成する際に、経路の補間をしない場合と経路の補間をする場合の両者において、最終目標位置に到達する時刻が同一になる目標速度パタンを算出するステップと、
    当該目標速度パタンに基づいて各動作部を制御するステップと、
    を有することを特徴とするロボットの制御方法。
  4. ロボットの動作を制御する制御装置において、
    ロボットの動作部に動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に動作させる動作指令を与え、この連続した移動動作指令を与える際に各中間目標位置付近での動作の補間を行うか否かを指定し、
    動作の補間を行う場合には各中間目標位置毎に動作の補間を開始する時刻を指定し、
    前記動作指令に基づき目標速度パタンを生成する際に、経路の補間をしない場合と経路の補間をする場合の両者で最終目標位置に到達するときの時刻と位置とが同一になる各動作部の動作軸の駆動を制御するための目標速度パタンを算出し、
    当該目標速度パタンに基づき、ロボットに各動作部の動作制御を行わせることを特徴とするロボットの制御方法。
  5. ロボットの動作を制御する制御装置において、
    ロボットの動作部に動作開始位置から一つ以上の中間目標位置を経由して最終目標位置に動作させる動作指令を与え、この連続した移動動作指令を与える際に各中間目標位置付近での動作の補間を行うか否かを指定し、
    動作の補間を行う場合には各中間目標位置毎に動作の補間を開始する時刻を指定し、
    前記動作指令に基づき目標速度パタンを生成する際に、経路の補間をしない場合と経路の補間をする場合の両者で最終目標位置に到達するときの時刻と位置とが同一になる各動作部の動作軸の駆動を制御するための目標速度パタンを算出し、
    当該目標速度パタンに基づき、各動作部の動作制御を行うことを特徴とするロボットの制御装置。
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