JP4433074B2 - 搬送路開閉機構 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送路に沿って記録媒体(被読取媒体)を搬送しながら、被読取媒体に記録された画像その他の記録内容を読取り又は記録媒体上に記録を行う処理装置において、搬送路の途中で被読取媒体が詰まったときに、被読取媒体を容易に取り出すことができる搬送路開閉機構に関する。
銀行等における小切手の処理作業の効率化のため、小切手に記載された情報を読み取ってオンラインで処理する試みが始められている。このため、最近、小切手のような折り曲げることが可能な記録媒体を、U字型の搬送路上を搬送しながら、スキャナ等の画像読取部でその画像を読み取る画像読取装置の使用が検討されている。U字型の搬送路を用いる場合には、搬送路の入口と出口を隣接させることができるので、作業者が席を立つことなく、容易に読取媒体を画像読取装置に挿入して取り出すことができるという利点がある。また、U字型の搬送路にすることにより、搬送距離を長く取り装置の複合化を可能にしつつ(搬送距離を長くすることにより、複数の読取装置、印刷装置を搬送路内に配置することが可能となる)、装置全体を小型化することが可能となる。
図13は、U字型の搬送路を有する画像読取装置の一例を示す斜視図である。画像読取装置101は、U字型の搬送路103を有しており、搬送路103にはスキャナ等の画像読取部が設けられた画像読取領域104が設けられている。被読取媒体90が搬送路103上を搬送され、画像読取領域104を通過すると、画像読取部によって、被読取媒体90の画像が読み取られる。図示していないが、搬送路103には、被読取媒体90の長さ応じた所定の間隔を隔てて、被読取媒体90を搬送する搬送ローラが設置されている。
特開2003−319131
図13に示す画像読取装置101に用いられる画像読取部は、搬送される被読取媒体90のうち、最大の高さを有する被読取媒体90の高さ(幅)Kの全範囲を読み取る。従って、画像読取部の高さは、この被読取媒体90の高さKよりも高いものなる。また、画像読取部の読取面と対向する位置には、被読取媒体90を画像読取部の読取面に押し付ける押付装置又は押付けローラを備えており、この押付装置等の高さも、被読取媒体90の高さKより高くなる。尚、被読取媒体の高さ(幅)kは、画像読取装置で読取可能な最大の幅を有する被読取媒体の高さ(幅)を示している。
従って、図13に示されるように、搬送路の両側に画像読取部と押付装置を有する画像読取領域104は、搬送される被読取媒体90より高く、被読取媒体90を両側から覆うような形となる。従って、この画像読取領域104において被読取媒体90に紙詰まりが発生した場合には、内部にアクセスすることができず、詰まった用紙を取り除くことは非常に困難である。専用の作業員を呼んで画像読取領域104を分解して、詰まった被読取媒体90を取り除くことが必要となる場合もある。
また、被読取媒体90を搬送する搬送ローラは、送りローラ(駆動ローラ)と押えローラ(押圧ローラ)により挟持されて搬送される。この挟持力は比較的強いので、紙詰まり時に被読取媒体90が搬送ローラに挟持されていると、被読取媒体90が取り出し難くなる。また、紙詰まり時に搬送ローラに挟持されている被読取媒体を強制的に引き抜くと、被読取媒体が破損する恐れもある。またU字型搬送路の場合には、搬送路の曲線部部分において紙詰まりが発生することもあり、この場合には、特に紙詰まりの除去作業が困難となることが多い。
従って、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、画像読取装置を分解をしなくても、詰まった被読取媒体に容易にアクセスすることができ、被読取媒体を破損することなく容易に取り除くことのできる搬送路開閉機構を提供することをその目的とする。
また本発明の目的は、U字型搬送路の曲線部分において紙詰まりが発生した場合において、容易に紙詰まりを解消することのできる搬送路開閉機構を提供することをその目的の一つとする。
本発明は、紙詰まりが発生したときに、画像読取部を含む搬送路の一部を開閉可能にするとともに、搬送路の一部を開いたときに押えローラの弾性加重を減少させて、搬送ローラの挟持力を弱める機構とすることにより、上記目的を達成する。
本発明の搬送路開閉機構は、搬送方向と直交する方向の一方が開口し他方が閉鎖しているもので、被読取媒体を搬送する搬送路と、前記搬送路に設けられ、前記被読取媒体に記録されている情報を読み取る1以上の情報読取部と、前記搬送路の前記情報読取部の設置領域において、前記搬送路の一部を開閉可能な搬送路開閉ブロックと、
前記搬送路に設けられ、送りローラ及び押えローラにより前記被読取媒体を挟持して搬送する少なくとも一対の搬送ローラと、前記押えローラを前記送りローラに向けて弾性荷重を加える弾性部材と、前記弾性部材を保持し移動可能な保持ブロックを備え、前記搬送路開閉ブロックにおける前記搬送路の閉鎖側を中心に開口側が開閉する動作に連動して、前記保持ブロックが前記弾性荷重を増減する方向に移動することを特徴とする。
また、前記保持ブロックは、前記搬送路開閉ブロックが閉じた位置にあるときに前記押えローラに所定強度の弾性加重を付与し、前記搬送路開閉ブロックが開放されたときに前記押えローラの弾性加重を減少させることを特徴とする。
また、被読取媒体を搬送する搬送路と、前記搬送路に連通するもので、前記被読取媒体を挿入する挿入部とを有することを特徴とする。
また、搬送された前記被読取媒体を排出する排出部を備え、前記挿入部と前記排出部は隣接するように配置されていることを特徴とする。
参考例にかかる搬送路開閉機構は、被読取媒体を搬送するU字型搬送路内に設けられ、被読取媒体に記録されている情報を読み取る1以上の画像読取部と、搬送路の画像読取部の設置領域において、U字型搬送路の一部を開閉可能な搬送路開閉ブロックと、搬送路内の画像読取部とは異なる位置に設けられ、送りローラ及び押えローラにより被読取媒体を挟持回転して搬送する少なくとも一対の搬送ローラと、搬送路開閉ブロックの開閉動作に連動して回動する回動アームと、一端が回動アームと弾性部材を介して連結されており、他端に押えローラを保持するローラ押圧アームとを備えており、回動アームの回動動作に応じて、弾性部材によるローラ押圧アームの弾性加重を増減して、押えローラの送りローラに対する押え加重を調整するローラ開放ブロックとを備えることを特徴とする。
これにより、搬送壁の高い場所又は曲線搬送路等、被読取媒体が取り出し難い場所において紙詰まりが発生しても、搬送路開閉ブロックを開放することにより、容易に紙詰まり領域にアクセス可能となる。また、開閉ブロックを開放動作と連動して、送りローラの弾性加重を減少させることにより、搬送ローラの挟持力が弱められるので、被読取媒体を破損することなく紙詰まりを容易に取り除くことが可能となる。特に、回動アームとローラ押圧アームとを弾性部材で接続し、回動アームの回動動作により送りローラのバネ加重(弾性加重)を変化させる構成としているので、U字型の搬送路のカーブ位置を挟んで開放ブロックと搬送ローラが配置されている場合の、搬送ローラの開放機構として好適である。すなわち、開閉ブロックを開閉動作に連動する回動係合部により回動アームを回動させることにより、開閉ブロックと離れており、ほぼ90度の角度がずれている搬送ローラの弾性加重を減少又は増加させることが可能となる。尚、弾性加重を減少させるとは、送りローラに付与される弾性加重を弱くする場合のみならず、完全に除去する場合も含むものとする。
他の参考例にかかる搬送路開閉機構は、搬送路開閉ブロックの一端が回転継手により本体フレームに取り付けられ、開閉ブロックが回転継手を中心として回転することにより開閉可能であることを特徴とする。搬送路開閉ブロックが、回転継手を中心にヒンジ状に開閉可能であるので、熟練を要することなく容易に搬送路の一部を開閉することが可能である。
他の参考例にかかる搬送路開閉機構は、搬送路開閉ブロックが、閉じているときに回動アームの一端に係合し、開いたときに回動アームから離れる回動係合部を備えることを特徴とする。回動係合部は、搬送路開閉ブロックに設けられており、搬送路開閉ブロックは、回転継手を中心にヒンジ状に開閉される。従って、搬送路開閉ブロックに設けられた回動係合部は、搬送路開閉ブロックの回動運動に従い円弧上に移動する。この回動系合部の動きに応じて、回動アームを回動させることにより、押えローラの弾性加重を調整する。
他の参考例にかかる搬送路開閉機構は、弾性部材の一端がローラ押圧アームに係合し、他端が回動アームに係合する弾性部材であり、回動係合部は、搬送路開閉ブロックが閉じたときに、弾性部材の弾性加重が押えローラの押え加重を増加させる方向に回動アームを回動させることを特徴とする。この態様では、弾性部材は、圧縮コイルバネ、引張りコイルバネ、板ばね、トーションスプリングのいずれであってもよく、ローラ押圧アームは、弾性部材の弾性力により回転又は摺動(スライド)して押えローラを送りローラに押圧する。
他の参考例にかかる搬送路開閉機構は、ローラ押圧アームが回動軸を中心に回動可能であり、弾性部材の一端がローラ押圧アームに掛止され、他端が回動アームに掛止された引張りコイルバネであることを特徴とする。この態様によると、開閉ブロックがとじられることにより、回動アーム81が回動して引張りコイルバネが引かれ、引張りコイルバネの張力により、連結回動アームが押えローラを送りローラに押付ける方向に回動する。
他の参考例にかかる搬送路開閉機構は、搬送ローラが、U字型搬送路の曲線部分を挟み、搬送路開閉ブロックと隣接する位置に設けられていることを特徴とする。
他の参考例にかかる搬送路開閉機構は、さらに、搬送路開閉ブロックを挟み搬送ローラの反対側に配置された第2の搬送ローラの挟持力を減少させるローラ押圧ブロックであって、搬送路開閉ブロックの開閉動作と連動し、搬送路開閉ブロックが閉じた位置にあるときに第2の搬送ローラの押えローラに所定強度の弾性加重を付与し、搬送路開閉ブロックが開放されたときに押えローラの弾性加重を減少させるローラ押圧ブロックを備えることを特徴とする。
この態様により、搬送路開閉ブロックを開く動作と連動して、U字型搬送路内の搬送路開閉ブロックの左右に隣接して設けられた搬送ローラの押え加重(挟持力)を減少させる。従って、いずれの場所で紙詰まりが発生しても、被読取媒体を破損させることなく、容易に取り出すことが可能となる。
他の参考例にかかる搬送路開閉機構は、搬送路開閉ブロックが、該搬送路開閉ブロックが閉じた位置にあるときに、ローラ押圧ブロックと係合して該ローラ押圧ブロックに設けられた弾性部材を送りローラに押圧し、搬送路開閉ブロックが開放されたときに、ローラ押圧ブロックを開放する押圧係合部を備えることを特徴とする。
この態様では、搬送路開閉ブロックに設けられた押圧係合部が、搬送路開閉ブロックの開閉動作に応じて移動する。搬送路開閉ブロックが閉じられているときには、押圧係合部とローラ押圧ブロックとが係合してローラ押圧ブロック内の弾性部材を押圧して、送りローラに弾性加重を付与する。搬送路開閉ブロックが開かれると、押圧係合部がローラ押圧ブロックから離れて、押圧係合部により付与される弾性部材への押圧力を解除する。これにより送りローラに付与される弾性加重は減少する。
他の参考例にかかる搬送路開閉機構は、ローラ押圧ブロックが、第2の搬送ローラの押えローラを保持しており、該押えローラを第2の搬送ローラの送りローラ方向に摺動可能なローラ保持部材と、ローラ保持部材を弾性部材を介して第2の搬送ローラの送りローラ方向に押圧可能な押圧フレームとを備え、押圧係合部は、搬送路開閉ブロックが閉じた位置にあるときに押圧フレームと係合して、ローラ保持部材を弾性部材を介して第2の搬送ローラの送りローラ方向に押圧していることを特徴とする。









この態様によると、搬送路開閉ブロックが閉じられて行く過程において、まず押圧係合部が押圧フレームに接触する。その後、さらに閉位置まで閉じられることにより、押圧係合部が押圧フレームを押圧しながら移動する。これによりより押圧フレームが弾性部材を介してローラ保持部材を押圧する。ローラ保持部材が送りローラに当接して移動できなくなると、押圧係合部により押圧フレームが移動する移動量に応じて弾性部材が収縮する。ローラ保持部材には弾性部材の収縮量に応じて押圧力が付与されるので、搬送路開閉ブロックが閉位置まで移動することによりローラ保持部材には常に一定の押圧力が付与されることになる。従って、押えローラは一定の押圧力により送りローラに当接し、これにより搬送ローラは所定の挟持力を維持することが可能となる。搬送路開閉ブロックが開放されると、押圧係合部は押圧フレームから離れる方向に移動する。従って、弾性部材の押圧力は徐々に開放され、挟持力は弱まる。押圧係合部が押圧フレームから完全に離れると、弾性部材は押圧力を失い、挟持力はなくなる。
本発明の画像読取装置によれば、搬送路の画像読取領域において、被読取媒体の紙詰まりが発生した場合でも、搬送路に備えられた開閉機構により、搬送路を開放し、この開放動作に連動して搬送ローラの押圧力を弱めることことができるので、詰まった読取媒体を破損することなく、容易に取り除くことができる。
開閉機構として、回転継手を中心に回転して開閉する開閉壁を備えた場合には、簡単な構造で搬送路を開放すことが可能であり、操作性、保守性においても優れている。
次に、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
(画像読取装置への適用例)
図1は、本発明の一実施形態にかかる開閉機構を適用した画像読取装置10の外観を示す斜視図である。図2(a)は、図1の画像読取装置10の搬送路及び搬送路周辺に設けられる各部を模式的に表した平面図であり、図2(b)は、図2(a)の搬送路12及び被読取媒体(記録媒体)のA−A’線方向の2の断面図である。
図1に示す画像読取装置10は、小切手又は伝票等の記録媒体90を挿入する挿入部11、挿入された記録媒体90を搬送するU字型搬送路12、及び読取等の処理を終えた記録媒体90を排出する排出口14を備えている。また、搬送路12には、搬送路12の一部を開放可能な搬送路開閉ブロック30を備えている。
図2(a)に示すように、本発明の画像読取装置10は、折り曲げることが可能な材質からなる小切手等の第1の第1の被読取媒体90を搬送するU字型の搬送路12と、図2(a)の右側に示される直線搬送路13とを備えている。直線搬送路13は、折り曲げることのできない材質からなるIDカード、免許証等の各種カードを搬送する搬送路であり、U字型搬送路12の一部を共有している。
画像読取装置10には、U字型の搬送路12に沿って、挿入部11近くに設けられた検知センサ21、搬送ローラ15、磁石23、CIS(コンタクト・イメージ・センサ)等からなる2つの画像読取部24、26、画像読取部に被読取媒体を押し付ける押付ローラ25及び押付装置27、搬送ローラ16と、搬送ローラ16の下に設けられたMICRヘッド(磁気文字読取ヘッド)28、被読取媒体を排出口14の方に案内する搬送ローラ17、18等が設けられている。2個の画像読取部24、26は、それぞれ被読取媒体(小切手等)の表面と裏面の画像を読み取ることができる。図2(a)においては、説明を簡単にするため、搬送ローラ15,16、17、18の4対しか示していないが、挿入部11近くにフィードローラを設けて、挿入された被読取媒体を搬送路内にフィードするような構成とすることも可能である。また、MICRヘッド28から、排出口14の間に印刷装置を設けて、表書き、裏書印字を行うよう構成することも可能である。
(U字型搬送路及び搬送機構)
U字型搬送路12について、更に詳細に説明する。図2(b)に示す通り、U字型搬送路12は、搬送される被読取媒体を両側からガイドする搬送壁12a,12bによりを備えている。以下、U字型の搬送路12の内周側の搬送路を内側搬送壁12aと称し、外周側の搬送路を外側搬送壁12bと称する。この2つの搬送壁の間の搬送空間が搬送路12であり、この空間(搬送路)内を、被読取媒体90が搬送される。
図2(a)に示す平面図において、被読取媒体90は挿入部11から搬送路12へ挿入される。挿入部11及び排出口14近くの搬送路12における内側搬送壁12aと外側搬送壁12bの高さは、被読取媒体90よりも低く(図2(b)参照。)、被読取媒体90の上半分が搬送路12から露出している。従って、仮にこの位置で紙詰まりが発生しても、搬送路12から被読取媒体90を比較的容易に取り除くことが可能である。
挿入部11から挿入された被読取媒体90が検知器21に検知されると、図示しない搬送ローラ又はフィードローラ等により被読取媒体90がU字型搬送路12内に引き込まれ、搬送ローラ15〜18によりU字型搬送路12内を順次搬送される。これらの搬送ローラは15〜18は、駆動ローラ(送りローラ)15a〜18a及び押えローラ15b〜18bにより構成される。以下、搬送ローラ15を用いて駆動ローラと押えローラの関係について説明する。駆動ローラ15aは図示しない搬送モータにより回転駆動される。押えローラ15bは、駆動ローラ15aに押圧されている。従って、被読取媒体90は、駆動ローラ15aと押えローラ15bとに挟持された状態で、U字型搬送路12内を駆動ローラの回転方向に搬送される。以上の駆動ローラ15aと押えローラ15bの関係は、すべての搬送ローラ15〜18に共通する。
搬送路12内を搬送される被読取媒体90が、第1の画像読取部24の前に設けられた検出器22により検出されると、その検出信号をトリガとして、被読取媒体90が第1の画像読取部24、第2の画像読取部26、MICRヘッド26を通過するタイミングで各読取処理が実行される。
このように、被読取媒体90は、U字型搬送路12の2箇所の曲線部分を通過することによって搬送方向が180度変更されて、排出口14から挿入方向と反対方向に排出される。
被読取媒体90は、搬送路12に沿って搬送される過程で、搬送路12中に配置された第1及び第2の画像読取部24、26により画像が読み取られる。また、小切手等の下部に印刷された磁気インク文字の読取のために、15の下流には、磁気インク文字を磁化するための磁石23が設けれれている。磁化された磁気インク文字は、画像読取部24、26の下流に配置されているMICRヘッド28により読み取られる。
以上のようにして、挿入部11からU字型搬送路12に挿入された被読取媒体90は、搬送されながら、第1の画像読取部24と第2の画像読取部26によりその両面の画像が読み取られる。また、磁気インク文字を有する被読取媒体は、MICRヘッド28により磁気インクの情報が読み取られて、180度搬送方向を変えて、排出口14から排出される。
(画像読取り)
次に、画像の読み取りについて更に詳しく説明する。第1の画像読取部24は、外側搬送壁12b側に設置されており、その対向する位置の内側搬送壁12a側には、押付ローラ25が設置されている。搬送される被読取媒体90は、押付ローラ25によって第1の画像読取部24の読取面に押し付けられる。これにより、被読取媒体90が第1の画像読取部24を通過するときに、被読取媒体90の片側の面の画像が読み取られる。
第2の画像読取部26は、第1の画像読取部24の下流(隣)の内側搬送壁12a側に設置されている。搬送路12を挟んで第2の画像読取部26と対向する位置(外側搬送壁12b側)には、押付装置27が設けられている。押付装置27の先端部には押付ローラ27aが設けられており、押付けローラ27aにより、搬送路12を通過する被読取媒体90が第2の画像読取部26の読み取り面に押し付けられる。これにより被読取媒体90が第2の画像読取部26を通過するときに、被読取媒体90のもう一方の面の画像が読み取られる。
第1の画像読取部24と第2の画像読取部26では、被読取媒体90全体の画像を読み取るため、この位置においてU字型搬送路12を形成する第1の画像読取部24の読取面、第2の画像読取部26の読取面、内側搬送壁12a及び外側搬送壁12bの高さは、被読取媒体90の高さ(幅)Kよりも高くなる(図1及び図3参照。)すなわち、第1の画像読取部24と第2の画像読取部26が配置されている部分では、被読取媒体90は、内側搬送壁12aと外側搬送壁12bによって、両側を覆われる形になる。従って、この位置で被読取媒体90に紙詰まりが発生した場合には、そのままの状態では搬送路12の内部にアクセスすることができないので、搬送路12内の紙詰まりを修復することは困難である。
本発明では、この問題を解決するために、搬送路の一部を開放することができる開閉機構を設けるとともに、開閉機構の開閉動作に連動して開閉機構に隣接する搬送ローラの挟持力を弱めて、紙詰まりした被読取媒体90を容易に取り除けるような機構を設けている。
(直線搬送路:第2の搬送路)
本発明の一実施形態にかかる画像読取装置では、折り曲げることのできない免許証、IDカード等のカード(第2の被読取媒体)の画像読取も可能である。
U字型搬送路12に配置された第1及び第2の画像読取部24,26を用いて、カード等の画像も読み取る。そのため、U字型搬送路12の第1及び第2の画像読取部24、26の配置されている位置にカードを送り込むための直線搬送路13を備えている。
カードは、カード挿入口13a(図3参照)から直線搬送路13へ挿入される。検出器(図示せず)がカードの挿入を検出すると、直線搬送ローラ19を始めとする搬送ローラが回転を始める。直線搬送ローラ19は、他の搬送ローラと同様に、駆動モータの駆動力が伝達される駆動ローラ19aと押さえローラ19bとから構成される。
カードは、直線搬送ローラ19によって搬送され、U字型搬送路12へ送られる。そして、搬送ローラ16に挟みこまれて搬送され、カードの後端が、第2の画像記録部26から外れる位置に達するまで搬送されて、そこで停止する。その後、カードは逆向きに搬送されて、第2の画像読取部26と第1の画像読取部24を通過するときに両面の画像が読み取られ、挿入された元の位置から外部に排出される。
このように、直線搬送路13から搬送路12内に導入されたカードは、第1及び第2の画像読取部24、26が一直線に配置されているU字型搬送路12部分を、画像読取部24、26を横切るように前後に搬送されて、カードの画像が読み取られる。画像読取が終了すると、カードは直線搬送路13を経由して、カード挿入口13aから排出される。本実施形態では、画像読取部24、26と搬送路12の一部とを、カードの画像の読み取りのために共用することにより、画像読取装置を効率的に利用している。カード等の第2の被読取媒体の高さは、小切手等の被読取媒体90よりも小さいため、搬送路12の上半分のみが使用される(下半分を使用するように構成してもよい)。
(搬送路開閉機構)
画像読取部24、26により被読取媒体の全面の画像を読み取るために、図1に示すように、第1の画像読取部24と第2の画像読取部26が配置されている部分の搬送路12の内部搬送壁12a及び外部搬送壁12bは、搬送される被読取媒体90の高さよりも高い構造となっている。従って、この中で紙詰まりが発生した場合には、搬送路12の内部にアクセスして詰まった紙を取り出すことは困難である。そのため、本発明では、この部分に開閉機構を設けて、搬送路12の一部を開放することにより、搬送路内部の紙詰まりを取り除くことができるようにしている。
本発明の一実施形態にかかる搬送路開閉機構は、搬送路の一部を開閉する搬送路開閉ブロック30を備えている。搬送路開閉ブロック30(以下「開閉ブロック30」と称する)は、図1に示す矢印B方向に開放可能である。以下、図3乃至図9を用いて、本発明の一実施形態にかかる搬送路開閉機構、及びこれに連動して紙詰まりの除去を容易にするための搬送ローラの開放機構について説明する。
図3は、開閉ブロック30を開いた状態を、図1の矢印C方向から見た部分斜視図であり、図4は、図3と同じ状態を図1の矢印D方向から見た部分斜視図である。図5は、開閉ブロック30の開閉動作に連動して、搬送ローラ16の挟持力を弱める(開放する)ローラ押圧ブロック45の外観を示す斜視図であり、ローラ押圧ブロック45が本体フレーム40に取り付けられている状態を示している。図6は、ローラ押圧ブロック45の分解斜視図であり、図7は、ローラ押圧ブロック45を図5の反対側から見た斜視図である。図8は、ローラ押圧ブロック45の断面図であり、開閉ブロック30が閉じているときの状態を示す。図9は、ローラ押圧ブロック45の断面図であり、開閉ブロック30が開放される途中の状態を示している。
図3及び図4に示すように、本実施形態においては、搬送路12の外側搬送壁12b側に開閉ブロック30を設けている。紙詰まりの際には、開閉ブロック30を外側に開くことにより、搬送路12の一部を解放する。
図3では、開閉ブロック30が外側に約90度回転されて、搬送路12の一部が開放された状態を示している。開閉ブロック30には、外側搬送壁12bの一部を構成する開閉部フレーム31と、第1の画像読取部24と、第2の画像読取部26の押付装置27とが設けられている。また開閉部フレーム31の下部には、回転軸受部32が設けられている。回転軸受部32は、画像読取装置の本体フレーム40に固定されている回転軸41に、回動可能に取り付けられている(回転軸41及び回転軸受部32が、回転継手を構成する)。これにより開閉ブロック30は、この回転軸41を中心に回転して開閉することができる。開閉ブロック30が閉じられると、第1の画像読取部24が押付ローラ25と対向し、押付装置27の押付けローラ27aが第2の画像読取部26と対向するような位置に配置されている。
開閉部フレーム31には、図示しないトーションスプリング等により反時計方向に付勢されたフック36a、36bが設けられており、開閉ブロック30が閉じられたときに対応する係止バー47a、47b(図3、図4参照)に係合支持(ロック)される。開放するときには、開閉ブロック30のレバー38を引き上げて、フック36a、36bを外す。これにより、開閉ブロック30は、回転軸41を中心に外側に回動可能となり、搬送路12を開放する。
本実施形態の開閉ブロック30は、搬送路12内の第1の画像読取部24及び第2の画像読取部26の配置位置に設けられている。紙詰まり時に、この部分を開放できることにより、画像読取面に不必要な負荷をかけることなく紙詰まりを解消可能であるので、画像読取面を汚したり、傷つけたりすることを防止することができる。
また、この開閉ブロック30が開けられた状態では、画像読取装置の各機器の電源が入らないように、インターロックが設けることも可能である。
(第1の搬送ローラ開放機構)
上述のように、搬送路の一部を開放することにより、従来アクセスが困難であった搬送路内へのアクセスが可能となる。しかし、搬送路12の一部を開放しても、紙詰まり状態の被読取媒体の90が、開閉ブロック30より上流および下流に設けられた搬送ローラ15、16に挟持された状態で保持されている場合もある。搬送ローラ15、16の挟持力が強いと、開閉ブロック30を開いたとしても、被読取媒体90の取り出しが困難となる。このような場合に、搬送ローラ15、16に挟持された被読取媒体90を、強い力で引き抜くと、被読取媒体90が破ける恐れもある。被読取媒体は小切手等の紙幣にも相当するする金銭証券であるので、破損を防止する必要がある。
そのために、本発明では、開閉ブロック30の開放動作に連動して搬送ローラの挟持力を開放する搬送ローラ開放機構を設けている。尚、本明細書において、「挟持力を開放する」とは、挟持力を完全に取り除くこと及び挟持力を弱めることの双方を含むものとする。本実施形態では、押えローラ15b又は16bの駆動ローラ15a又は16aに対する押圧力を弱めることにより搬送ローラ16の挟持力を開放している。
まず、第1の搬送ローラ開放機構を、搬送ローラ16を用いて説明する。第1の搬送ローラ解放機構は、開放する動作に同期して、押えローラを直線状にスライド(摺動)させることにより押えローラに付与される弾性加重を増減し、搬送ローラの挟持力を調整する機構である。
図4に示すように、開閉ブロック30の開閉部フレーム31は、搬送ローラ16の挟持力を開放するローラ押圧ブロック45と係合する押圧係合部35を備えている。押圧係合部35は、開閉ブロック30の開閉部フレーム31が閉じられたとき、ローラ押圧ブロック45の押圧フレーム50と係合して、押圧フレーム50を搬送路12の方向に押圧して所定位置に移動させる。押圧ブロック50は、弾性部材65(図5〜図9参照)を介して押えローラ16bを押圧している。従って、開閉ブロック30が閉じた状態では、押えローラ16bが所定の力で駆動ローラ16aに押圧されており、搬送ローラ16は所定の挟持力で被読取媒体90を挟持している。
開閉ブロック30を開放すると、押圧係合部35は押圧フレーム50から離れる。これにより押圧フレーム50に対する搬送路12方向への押圧力がなくなり、押えローラ16bの押圧力が解除されて、搬送ローラ16の挟持力が開放される。
図5乃至図9を用いて、より詳細に説明する。尚、図5〜図9に示す矢印Eは、開閉ブロック30が閉じられるときに、押圧係合部35に押圧されて、押圧フレーム50が移動する方向を示している。図5は、ローラ押圧ブロック45を本体フレーム40に取り付けた状態を示す斜視図であり、図6は、ローラ押圧ブロック45を構成する押圧フレーム50及びローラ保持部材60を、本体フレーム40に取り付ける構造を示す分解斜視図である。図6は、ローラ保持部材60と押圧ブロック50とを組み合せた状態を、図5の反対側から見た斜視図である。
図6に示すように、本体フレーム40には、先端部に摺動ピン43を有する支持シャフト42が設けられている。支持シャフト42の摺動ピン43は、押圧フレーム50の摺動穴51を貫通した後、クリップ44により固定される(図5参照)。すなわち、押圧フレーム50は、本体フレーム40に固定された摺動シャフト42に摺動可能に取り付けられている。これにより、押圧フレーム50は、摺動穴51に沿って、摺動移動可能である。
押圧フレーム50には、ローラ保持部材60が摺動可能に取り付けられる。ローラ保持部材60の先端には、押えローラ16bがローラ軸16cに回転可能に軸支されている。ローラ保持部材60は、押えローラ16b毎に設けられる。本実施形態では、押えローラ16bに対応する3個のローラ保持部材60が、押圧フレーム50に取り付けられている。
ローラ保持部材60には、第1の摺動片61a、61b、及び第2の摺動片62とが設けられている。第1の摺動片61a、61bは、押圧フレーム50の開口52を貫通し、第1摺動面53上に係合するよう取り付けられる。第2の摺動片62は、貫通穴54を貫通し、第2の摺動面55と係合するよう取り付けられる。従って、ローラ保持部材60は、押圧ブロック50の第1の摺動面53と第2の摺動面55により支持されており、摺動面53、55の上を摺動可能である。コイルバネ65が、押圧フレーム50とローラ保持部材60の間(開口部64の中)に装着されている。
図7は、押圧フレーム50とローラ保持部材60を組み合わせた状態を、押圧フレーム50の裏側から見た斜視図である。コイルバネ65が装着され、コイルバネの先端65aがローラ保持部材60に当接し、後端65bが押圧フレーム50から裏側に突出したバネ押圧片56に当接している。押圧フレーム50は、摺動ピン43に支持された状態で摺動穴51を摺動可能であり(図5、図6参照)、開閉ブロック30の開閉動作により摺動穴51に沿って移動する。図7は、開閉ブロック30が開いた状態、すなわち、押圧フレーム50が開放されてコイルバネ65が伸びて搬送ローラ16の挟持力が開放された状態を示している。開閉ブロック30が閉じられると、押圧係合部35と押圧フレーム50とが係合し、押圧フレーム50が押圧係合部35により押圧されて所定の位置まで移動させられる(図4、図8、図9参照)。
開閉ブロック30が閉じられるときに、押圧係合部35により押圧フレーム60が搬送路12方向に摺動する際に、バネ押圧片56が押えローラ16b方向に移動して、コイルバネ65の後端65bを押圧する。後端65bを押圧されたコイルバネ65は、その先端65aによりローラ保持部材60を押圧する。これにより、第1及び第2の摺動片61.62により支持されたローラ保持部材60は、押圧フレーム50の第1及び第2の摺動面53、55上を摺動する。押えローラ16bが駆動ローラ16aに当接すると、ローラ保持部材60は移動できないので、押圧フレーム50の摺動に伴い、バネ押圧片56により、コイルバネ65は圧縮される。開閉ブロック30が完全に閉じられて押圧係合部35が所定の閉位置まで移動すると、コイルバネ65は予め定められた所定量圧縮される。これにより、押えローラ16bが駆動ローラ16aに所定の押圧力で押圧されて、搬送ローラは所定の挟持力を確保する。
図8及び図9を用いて、搬送ローラ16の挟持力について、より詳細に説明する。図8は、開閉ブロック30が閉じられた状態を示す断面図である。この状態においては、開閉ブロック30の押圧係合部35がローラ押圧ブロック45の押圧フレームと係合している。押圧フレームはコイルバネ45をバネ押圧片56により押圧圧縮しているので、コイルバネ65により図8の右方向に付勢されている。しかし、押圧フレーム50は押圧係合部35により右方向の動きを係止されているので、右方向には移動できない。従って、その反作用により、コイルバネ65の押圧力はコイルバネ先端65aを介してローラ保持部材60に付与される。ローラ保持部材60は、押圧フレーム50に摺動可能に保持されているので、左方向に付勢される。ローラ保持部材60の先端には、押えローラ16bが回転軸16cに軸支されており、送りローラ(駆動ローラ)に押圧されている。これにより、送りローラ16a及び押えローラ16b間に、コイルバネ65の弾性力に応じた挟持力が発生する。尚、開閉ブロック30が閉じられているときには、押圧係合部35は常に同じ位置にあるので、搬送ローラ16は常に一定の挟持力を維持できる。
図9は、開閉ブロック30が少しだけ開放された状態を示すローラ押圧ブロックの断面図である。開閉ブロック30が開放されると、押圧係合部35は右方向に移動する。一方、図5、図6において説明したように、押圧フレーム50は左右に摺動可能である。従って、押圧係合部35が右方向に移動すると、コイルバネ65の弾性力により押圧フレーム50も右方向に移動する。これにより、コイルバネ65は伸びて弾性力は弱くなる。従って、その反作用により、押えローラ16bの送りローラ16aに対する押圧力も弱まり、搬送ローラ16の挟持力は弱くなる。開閉ブロック30の開放により搬送ローラ16の挟持力をどの程度弱めるかは、押圧フレーム50の摺動可能範囲をどの程度とするかにより定めることが可能である。すなわち、押圧係合部35が押圧フレーム50から完全に離れたときに、押圧フレーム50が右方向に移動可能な距離(コイルバネ65の伸びることのできる長さ)が長いほど、挟持力が弱くなる。押圧フレーム50の摺動範囲は、摺動溝51の長さにより規定することが可能である。押圧フレーム65をコイルバネ65の自由長以上に摺動移動可能な構成とすることにより、挟持力を完全に除去するように構成することも可能である。一般的には、挟持力を完全に除去するのではなく、弱い挟持力を残し、被読取媒体を軽く保持させるように構成することが望ましい。
このように開閉ブロック30が開放されると、押圧係合部35が右方向に移動し、押圧フレーム50はコイルバネ65の弾性力により右方向に移動する。これにより、コイルバネ65が伸び、押えローラ16bの押圧力は弱くなり、搬送ローラ16の挟持力は開放される。従って、紙詰まり時に、被読取媒体90が搬送ローラ16に挟持されている場合でも、開閉ブロック30を開放することにより、搬送ローラ16の挟持力を開放することができ、紙詰まりを容易に除去することが可能となる。
尚、以上の説明では、押えローラ16bを駆動ローラ16aに押圧する弾性部材としてコイルバネ65のみを示しているが、弾性部材として、トーションスプリング、板ばねその他の弾性部材を用いることも可能である。
(第2の搬送ローラ開放機構)
次に、搬送ローラ15を用いて、第2の搬送ローラ開放機構について説明する。第2の搬送ローラ開放機構は、搬送路開閉ブロックの開閉動作により回動される回動アームを設けて、回動アームの回動動作により、押えローラへ付加する弾性加重を増減させて搬送ローラの挟持力を調整する機構である。搬送ローラと開放ブロックがU字型搬送路12の曲線部分を挟んで、配置されている場合に好適な開放機構である。
図10に、第2の搬送ローラ開放機構の一実施形態であるローラ開放ブロック70の斜視図を示す。ローラ開放ブロック70は、本体フレームに固定された開放ブロックフレーム71と、開放ブロックフレーム71に回動可能に支持された回動アーム81、押えローラを支持しているローラ押圧アーム83とを備えている。
回動アーム81は、開放ブロックフレーム71の軸支持部72に固定された回動軸75に、回動可能に支持されている。回動アーム81は、内側に突出する係合端部81bと、その反対側に掛止端部81cとを備えている。係合端部81bは開閉ブロックの回動係合部37と当接する係合面81aを有しており、掛止端部81cの先端81dには引張りコイルバネ82の一端が掛止されている。
ローラ押圧アーム83は、開放ブロックフレーム71の軸支持部73に固定された回動軸76に、回動可能に支持されている。ローラ押圧アーム83のローラ支持端部83cには、回転軸15cに軸支された押えローラ15bが支持されており、その反対側の掛止端部83aの先端83bには引張りコイルバネ82の他端が掛止されている。
開閉ブロック30が閉じられると、矢印F方向から開閉ブロック30の回動係合部37(図3参照)が移動して、係合面81aと係合し回動アーム81を時計方向に回転させるように押圧する。これにより、回動アーム81は時計方向に回動する。回動アーム81が時計方向に回動すると、掛止端部83bの先端83dに一端が掛止された引張りコイルバネ82を介して、ローラ押圧アーム83が反時計方向に回動するよう付勢される。これにより、押えローラ15bが送りローラ15bに所定の力で押圧されている状態となる。
図11に、開閉ブロック30を閉じたときのローラ開放ブロック70の部分断面図を示す。図をわかり易くするために開放ブロックフレーム71は省略して示している。開閉ブロック30が閉じられているときには、開閉ブロック30の回動係合部37が係合面81aを押圧し、回動アーム81を時計方向に回転させる。
一方、ローラ押圧アーム83のローラ支持端部83cに支持された押えローラ15bは、送りローラ15aに押圧されており、反時計方向へ回転することはできない。また、回動アーム81とローラ押圧アーム83は、引張りコイルバネ82により連結されている。すなわち、回動アーム81の掛止端部81cの先端81dと、ローラ押圧アーム83の掛止端部83aの先端83bに引張りコイルバネ82の一端が掛止されている。
この状態で、回動アーム81が時計方向に回動されると、引張りコイルバネ82を介して、ローラ押圧アーム83に反時計方向の回転力が加わる。しかし、反時計方向の回動は、送りローラ15bにより阻止されているので、ローラ押圧アーム83は回転できない。そのため、回動アーム81の時計方向の回動に伴い、引張りコイルバネ82が伸び、その張力がローラ押圧アーム83を介して押えローラ15bに伝達される。開閉ブロック30が閉じられたときの回動係合部37は、常に一定の位置に停止するので、引張りコイルバネ82の張力も一定であり、搬送ローラ15は常に所定の挟持力を維持することができる。
図12を用いて、開閉ブロック30が開かれた場合について説明する。図12は、開閉ブロック30が開かれた直後の状態を示すローラ開放ブロック70の部分断面図である。図11と同様の理由で、開放ブロックフレーム71は示していない。
開閉ブロック30が開かれると、開閉ブロック30及び回動係合部37は矢印Fの方向へ移動する。従って、回動係合部37は回動アーム81の係合面81aから離れる。
回動係合部37が係合面81aから離れると、回動アーム81は引張りコイルバネ82の張力により反時計方向に回転する。これにより、引張りコイルバネ82の張力は減少し、押えローラ15bの押圧力も減少する。これにより、搬送ローラ15の挟持力は減少し、紙詰まり時に搬送ローラ15に挟持されている被読取媒体90を破損することなく容易に取り除くことが可能となる。
尚、上述したローラ開放ブロック70では、搬送ローラ15として、送りローラ15a及び押えローラ15bが1個の例のみを示したが、本発明にかかる第2の搬送ローラ開放機構は、複数個の送りローラと押えローラを有する搬送ローラにも適用可能である。この場合には、ローラ開放ブロックに、押えローラに対応する数の回動アーム81、引張りコイルバネ弾性部材82等の弾性部材、及びローラ押圧アーム83を設ける構成としても、一つの回動アーム81と複数個の押えローラを支持する一つのローラ押圧アーム83を設ける構成としてもよい。後者の場合には、回動アーム81と83とを接続する弾性部材の数及びその接続位置は、押えローラに付与する弾性加重及び各押えローラに対する加重バランスを考慮して、任意の数を、任意の位置とすることができる。
また、本実施形態では、ローラ押圧アーム83を回動アームとしたが、回動アーム81の回転動作により、弾性圧部材を介してローラ押圧アームが直線的にスライド移動(摺動)する構成としてもよい。例えば、回動アーム81が回動することによりその一端が弾性部材を押圧し、これによる弾性加重によりローラ押圧アームが摺動し、押えローラに弾性部材による押え加重が付与される。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明の開閉機構は、2つの画像読取部を設けて、被読取媒体の両面の画像データを読み取る画像読取装置の搬送路開閉機構を示しているが、1つの画像読取部のみを設けて片面だけを読み取る場合にも本発明の開閉機構を適用することが可能であるし、3つ以上の画像読取部を設置する場合にも適用できる。
また、上述の実施形態では、MICRが設置されているが、MICRが設置されない場合にも適用できるし、更に、印刷ヘッドを備えて読取媒体に印刷を行う場合にも適用できる。
さらに、上述の実施形態では、U字型の搬送路の他に直線搬送路を有するが、U字型の搬送路だけを有する場合にも適用できる。
また、上述の実施形態では、スキャナがU字型の搬送路の2つの曲線部分に挟まれた搬送路に設置されているが、その他の場所に設置される場合においても、同様に適用が可能である。
更に、本発明の実施形態は、上述の実施形態には限定されるものではなく、搬送路の一部を開放する機構と連動して、開放部分と隣接する搬送ローラの挟持力を開放するその他の種々実施形態を取ることが可能である。
本発明の一実施形態にかかる開閉機構を適用した読取装置の外観を示す斜視図である。 (a)は、図1の画像読取装置10の搬送路及び搬送路周辺に設けられる各部を模式的に表した平面図であり、(b)は、図2(a)の搬送路12及び被読取媒体(記録媒体)のA−A’線方向の断面図である。 開閉機構を開いた状態を示す図1の矢印C方向からの部分斜視図である。 図3と同じ状態の図1の矢印D方向から見た部分斜視図である。 ローラ押圧ブロックがフレームに取り付けられている状態を示すローラ押圧ブロックの外観を示す斜視図である。 ローラ押圧ブロックの分解斜視図である。 押圧フレームとローラ保持部材を組み合わせた状態を、押圧フレームの裏側から見た斜視図である。 搬送路開閉ブロックが閉じられた状態のローラ押圧ブロックと押圧係合部の関係を示す断面図である。 搬送路開閉ブロックが開放されるときのローラ押圧ブロックと押圧係合部の関係を示す断面図である。 第2の搬送ローラ開放機構の一実施形態を示すローラ開放ブロックの斜視図である。 搬送路開閉ブロックを閉じたときのローラ開放ブロックの部分断面図である。 開閉ブロックが開かれた直後の状態を示すローラ開放ブロックの部分断面図である。 従来のU字型の搬送路を有する画像読取装置の一例を示す斜視図である。
符号の説明
10 画像読取装置 11 挿入部
12 U字型搬送路 12a 外側搬送壁
12b 内側搬送壁 12c 搬送空間
13 直線搬送路 14 排出口
15、16、17、18、19搬送ローラ
15a、16a、17a、18a,19a送りローラ(駆動ローラ)
15b、16b、17b、18b,19b押えローラ(押圧ローラ)
21 検知センサ 22 検出器
23 MICR用磁化ヘッド 24 第1の画像読取部
25 押付ローラ 26 第2の画像読取部
27 押付装置 27a 押付ローラ
28 MICRヘッド 30 搬送路開閉ブロック
31 開閉部フレーム 32 回転軸受部
33 35 押圧係合部
36 フック 37 回動係合部
38 レバー 40 本体フレーム
41 回転軸 42 支持シャフト
43 摺動ピン 44 クリップ
45 ローラ押圧ブロック 47 係止バー
50 押圧フレーム 51 摺動穴
52 開口 53第1摺動面
54 貫通穴 55 第2の摺動面
56 バネ押圧片56 60 ローラ保持部材60
61a、61b第1の摺動片 62 第2の摺動片
64 開口部 65 コイルバネ
65a バネ先端 65b バネ後端
70 ローラ開放ブロック 71 開放ブロックフレーム
72、73軸支持部 75、76 回動軸
81 回動アーム 82 引張りコイルバネ
83 ローラ押圧アーム 90 被読取媒体

Claims (4)

  1. 搬送方向と直交する方向の一方が開口し他方が閉鎖しているもので、被読取媒体を搬送する搬送路と、
    前記搬送路に設けられ、前記被読取媒体に記録されている情報を読み取る1以上の情報読取部と、
    前記搬送路の前記情報読取部の設置領域において、前記搬送路の一部を開閉可能な搬送路開閉ブロックと、
    前記搬送路に設けられ、送りローラ及び押えローラにより前記被読取媒体を挟持して搬送する少なくとも一対の搬送ローラと、
    前記押えローラを前記送りローラに向けて弾性荷重を加える弾性部材と、
    前記弾性部材を保持し移動可能な保持ブロックを備え、
    前記搬送路開閉ブロックにおける前記搬送路の閉鎖側を中心に開口側が開閉する動作に連動して、前記保持ブロックが前記弾性荷重を増減する方向に移動することを特徴とする搬送路開閉機構。
  2. 前記保持ブロックは、前記搬送路開閉ブロックが閉じた位置にあるときに前記押えローラに所定強度の弾性加重を付与し、前記搬送路開閉ブロックが開放されたときに前記押えローラの弾性加重を減少させることを特徴とする請求項1に記載の搬送路開閉機構。
  3. 被読取媒体を搬送する搬送路と、
    前記搬送路に連通するもので、前記被読取媒体を挿入する挿入部と、請求項1又は2に記載の搬送路開閉機構を有することを特徴とする画像読取装置。
  4. 搬送された前記被読取媒体を排出する排出部を備え、
    前記挿入部と前記排出部は隣接するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
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