以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書または図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書または図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書または図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の第1の側面の情報処理システムは、少なくとも音声データを含む第1のデータを取得することが可能な第1の装置(例えば、放送受信端末1)と、前記第1の装置と情報の授受が可能な第2の装置(例えば、パーソナルコンピュータ51)とで構成される情報処理システムであって、前記第1の装置は、前記第1のデータを取得するデータ取得手段(例えば、図2または図13のアンテナ24)と、
前記第1のデータを保持するメモリ(例えば、図2または図13のデータ用メモリ27)への、前記データ取得手段により取得された前記第1のデータの記録を制御する第1の記録制御手段(例えば、図2のコントローラ21)と、前記データ取得手段により取得された前記第1のデータを出力する出力手段(例えば、図2または図13の音声出力部12)と、操作入力を取得する操作入力取得手段(例えば、図3または図14の操作入力取得部31)と、前記出力手段により前記第1のデータが出力されるとともに前記操作入力手段により前記操作入力が取得されたときに、前記第1のデータのうち、前記出力手段により出力されていた箇所を示すブックマーク情報を、前記第1のデータに対応付けて設定する設定手段(例えば、図3または図14のブックマーク設定部35)と、前記第1の記録制御手段により前記メモリに記録された前記第1のデータ、および、前記設定手段により前記第1のデータに対応付けられて設定された前記ブックマーク情報の、前記第2の装置への供給を制御する第1の供給制御手段(例えば、図2または図13の通信インターフェース28、図3または図14の未解析データ出力制御部37)と、前記第2の装置からの指令に応じて、前記メモリに記録された前記第1のデータを削除する削除手段(例えば、図3の未解析データファイル管理部33)とを備え、前記第2の装置は、前記第1の供給制御手段により供給が制御された前記第1のデータおよび前記ブックマーク情報の取得を制御する第1の取得制御手段(例えば、図9の未解析データ取得制御部101)と、前記第1の取得制御手段により取得が制御された前記第1のデータを解析して、楽曲部分を抽出し、前記第1のデータの楽曲部分のうち、前記ブックマーク情報が対応付けられている部分を第2のデータ(例えば、ブックマークが対応付けられた楽曲部分)として抽出する解析手段(例えば、図9のデータ解析処理部102)と、前記解析手段により解析されて抽出された前記第2のデータに対応するメタデータの取得を制御する第2の取得制御手段(例えば、図9のメタデータ取得制御部103)と、前記解析手段により抽出された前記第2のデータと、前記第2の取得制御手段により取得が制御された前記メタデータとを対応付け、対応付けられた前記第2のデータと前記メタデータとの記録を制御する第2の記録制御手段(例えば、図9のデータベース構築部104)と、前記解析手段により抽出された前記第2のデータ、および、前記第2の取得手段により取得が制御された前記メタデータの、前記第1の装置への供給を制御する第2の供給制御手段(例えば、図9の解析済みデータ供給制御部106)と、前記第2のデータ、および、前記メタデータが、前記第1の装置に供給されたことに対応して、前記メモリに記録されている前記第1のデータの削除を前記第1の装置に対して指令する指令手段(例えば、図9の解析済みデータ供給制御部106)とを備える。
前記第2の装置は、前記解析手段により抽出された前記第2のデータ、および、前記第2の取得手段により取得が制御された前記メタデータとのリンク情報を生成するリンク情報生成手段(例えば、図9のブックマークリスト生成部105)をさらに備えることができる。
前記第1の装置は、前記第2の装置の前記第2の供給制御手段により供給が制御された、前記第2のデータ、前記メタデータ、および、前記リンク情報の取得を制御する第3の取得制御手段(例えば、図3または図14のデータ取得制御部41)と、前記第3の取得制御手段により取得が制御された前記リンク情報の、前記メモリへの記録を制御するリンク情報記録制御手段(例えば、図3または図14のブックマークリスト管理部38)と、前記第3の取得制御手段により取得が制御された前記第2のデータ、および、前記メタデータの、前記メモリへの記録を制御する情報記録制御手段(例えば、図3または図14のメタデータおよび楽曲データ管理部39)と、前記メモリに記録されている前記第2のデータの再生を制御する再生制御手段(例えば、図3または図14の楽曲データ再生制御部40)とをさらに備えることができる。
前記第1の記録制御手段は、前記第1のデータを一時的に保持するバッファメモリ(例えば、図13のデータ用バッファ112)に、前記データ取得手段により取得された前記第1のデータを一時記録させ、前記操作入力手段により前記操作入力が取得された場合、前記バッファメモリに一時的に保持されている前記第1のデータを前記メモリに記録させるとともに、その後所定の時間、前記データ取得手段により取得された前記第1のデータを前記メモリに連続して記録させることができる。
本発明の第1の側面の情報処理方法は、少なくとも音声データを含む第1のデータを取得することが可能な第1の装置と、前記第1の装置と情報の授受が可能な第2の装置とで構成される情報処理システムの情報処理方法であって、前記第1の装置は、前記第1のデータを取得し(例えば、図10のステップS3の処理)、前記第1のデータを保持するメモリへの、取得された前記第1のデータの記録を制御し(例えば、図10のステップS4の処理)、取得された前記第1のデータを出力し(例えば、図10のステップS6の処理)、前記第1のデータが出力される際の操作入力を取得し(例えば、図10のステップS7の処理)、前記操作入力が取得されたときに、前記第1のデータのうち、出力されていた箇所を示すブックマーク情報を、前記第1のデータに対応付けて設定し(例えば、図10のステップS8の処理)、前記第1のデータ、および、前記第1のデータに対応付けられて設定された前記ブックマーク情報の、前記第2の装置への供給を制御し、前記第2の装置からの指令に応じて、前記メモリに記録された前記第1のデータを削除し(例えば、図12のステップS87の処理)、前記第2の装置は、前記第1のデータおよび前記ブックマーク情報の取得を制御し(例えば、図11のステップS41の処理)、取得された前記第1のデータを解析して、楽曲部分を抽出し、前記第1のデータの楽曲部分のうち、前記ブックマーク情報が対応付けられている部分を第2のデータ(例えば、ブックマークが対応付けられた楽曲部分)として抽出し(例えば、図11のステップS45の処理)、解析されて抽出された前記第2のデータに対応するメタデータの取得を制御し(例えば、図11のステップS47の処理)、解析されて抽出された前記第2のデータと、取得が制御された前記メタデータとを対応付け、対応付けられた前記第2のデータと前記メタデータとの記録を制御し(例えば、図11のステップS48の処理)、抽出された前記第2のデータ、および、取得が制御された前記メタデータの、前記第1の装置への供給を制御し(例えば、図11のステップS53の処理)、前記第2のデータ、および、前記メタデータが、前記第1の装置に供給されたことに対応して、前記メモリに記録されている前記第1のデータの削除を前記第1の装置に対して指令する(例えば、図11のステップS54の処理)ステップを含む。
本発明の第1の側面の第1のプログラムは、少なくとも音声データを含む第1のデータを取得することが可能な第1の装置と、前記第1の装置と情報の授受が可能な第2の装置とで構成される情報処理システムの前記第1の装置を制御するコンピュータに、前記第1のデータの処理を実行させるためのプログラムであって、前記第1のデータを取得(例えば、図10のステップS3の処理)、前記第1のデータを保持するメモリへの、取得された前記第1のデータの記録を制御し(例えば、図10のステップS4の処理)、取得された前記第1のデータを出力し(例えば、図10のステップS6の処理)、前記第1のデータが出力される際の操作入力を取得し(例えば、図10のステップS7の処理)、前記操作入力が取得されたときに、前記第1のデータのうち、出力されていた箇所を示すブックマーク情報を、前記第1のデータに対応付けて設定し(例えば、図10のステップS8の処理)、前記第1のデータ、および、前記第1のデータに対応付けられて設定された前記ブックマーク情報の、前記第2の装置への供給を制御し、前記第2の装置が、供給されてくる前記第1のデータ、および、前記ブックマーク情報を用いて取得した第2のデータ、および、メタデータを前記第1の装置に供給することに対応して、前記メモリに記録されている前記第1のデータの削除を指令した場合、前記第2の装置からの指令に応じて、前記メモリに記録された前記第1のデータを削除する(例えば、図12のステップS87の処理)ステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
本発明の第1の側面の第2のプログラムは、少なくとも音声データを含む第1のデータを取得することが可能な第1の装置と、前記第1の装置と情報の授受が可能な第2の装置とで構成される情報処理システムの前記第2の装置を制御するコンピュータに、前記第1の装置から供給された前記第1のデータを解析する処理を実行させるためのプログラムであって、前記第1の装置から供給される、前記第1のデータおよび前記第1のデータが出力される際の操作入力を受けたタイミングを示す情報であるブックマーク情報の取得を制御し(例えば、図11のステップS41の処理)、取得された前記第1のデータを解析して、楽曲部分を抽出し、前記第1のデータの楽曲部分のうち、前記ブックマーク情報が対応付けられている部分を第2のデータ(例えば、ブックマークが対応付けられた楽曲部分)として抽出し(例えば、図11のステップS45の処理)、解析されて抽出された前記第2のデータに対応するメタデータの取得を制御し(例えば、図11のステップS47の処理)、解析されて抽出された前記第2のデータと、取得が制御された前記メタデータとを対応付け、対応付けられた前記第2のデータと前記メタデータとの記録を制御し(例えば、図11のステップS48の処理)、抽出された前記第2のデータ、および、取得が制御された前記メタデータの、前記第1の装置への供給を制御し(例えば、図11のステップS53の処理)、前記第2のデータ、および、前記メタデータが、前記第1の装置に供給されたことに対応して、前記第1の装置のメモリに記録されている前記第1のデータの削除を前記第1の装置に対して指令する(例えば、図11のステップS54の処理)ステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
本発明の第2の側面の情報処理装置は、少なくとも音声データを含むデータを取得する情報処理装置(例えば、放送受信端末1)であって、前記第1のデータを取得するデータ取得手段(例えば、図2または図13のアンテナ24)と、前記第1のデータを保持するメモリ(例えば、図2または図13のデータ用メモリ27)への、前記データ取得手段により取得された前記第1のデータの記録を制御する記録制御手段(例えば、図2のコントローラ21)と、前記データ取得手段により取得された前記第1のデータを出力する出力手段(例えば、図2または図13の音声出力部12)と、前記出力手段により前記第1のデータが出力される際の操作入力を取得する操作入力取得手段(例えば、図3または図14の操作入力取得部31)と、前記操作入力手段により前記操作入力が取得されたときに、前記第1のデータのうち、前記出力手段により出力されていた箇所を示すブックマーク情報を、前記第1のデータに対応付けて設定する設定手段(例えば、図3または図14のブックマーク設定部35)と、前記記録制御手段により前記メモリに記録された前記第1のデータ、および、前記設定手段により前記第1のデータに対応付けられて設定された前記ブックマーク情報の、他の装置への供給を制御する供給制御手段(例えば、図2または図13の通信インターフェース28、図3または図14の未解析データ出力制御部37)と、前記他の装置が、供給されてくる前記第1のデータ、および、前記ブックマーク情報を用いて取得した第2のデータ、および、メタデータを前記情報処理装置に供給することに対応して、前記メモリに記録されている前記第1のデータの削除を指令した場合、前記他の装置からの指令に応じて、前記メモリに記録された前記第1のデータを削除する削除手段(例えば、図3の未解析データファイル管理部33)とを備える。
本発明の第3の側面の情報処理装置は、他の装置で取得された、少なくとも音声データを含む第1のデータを解析する情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ51)において、前記他の装置から、前記第1のデータ、および、前記第1のデータが出力される際に操作入力を受けたタイミングを示す情報であるブックマーク情報の取得を制御する第1の取得制御手段(例えば、図9の未解析データ取得制御部101)と、前記第1の取得制御手段により取得された前記第1のデータを解析して、楽曲部分を抽出し、前記第1のデータの楽曲部分のうち、前記ブックマーク情報が対応付けられている部分を第2のデータ(例えば、ブックマークが対応付けられた楽曲部分)として抽出する解析手段(例えば、図9のデータ解析処理部102)と、前記解析手段により解析されて抽出された前記第2のデータに対応するメタデータの取得を制御する第2の取得制御手段(例えば、図9のメタデータ取得制御部103)と、前記解析手段により解析されて抽出された前記第2のデータと、前記第2の取得制御手段により取得が制御された前記メタデータとを対応付け、対応付けられた前記第2のデータと前記メタデータとの記録を制御する記録制御手段(例えば、図9のデータベース構築部104)と、前記解析手段により抽出された前記第2のデータ、および、前記第2の取得手段により取得が制御された前記メタデータの、前記他の装置への供給を制御する供給制御手段(例えば、図9の解析済みデータ供給制御部106)と、前記第2のデータ、および、前記メタデータが、前記他の装置に供給されたことに対応して、前記他の装置のメモリに記録されている前記第1のデータの削除を前記他の装置に対して指令する指令手段(例えば、図9の解析済みデータ供給制御部106)とを備える。
本発明の第4の側面の情報処理装置は、少なくとも音声データを含む第1のデータを取得する情報処理装置(例えば、図16のパーソナルコンピュータ151)であって、前記第1のデータを取得するデータ取得手段(例えば、図16のアンテナ24)と、前記第1のデータを保持するメモリ(例えば、図16の記録部76)への、前記データ取得手段により取得された前記第1のデータの記録を制御する第1の記録制御手段(例えば、図17の未解析データファイル管理部33)と、前記データ取得手段により取得された前記第1のデータを出力する出力手段(例えば、図16の出力部61)と、前記出力手段により前記第1のデータが出力された際に操作入力を取得する操作入力取得手段(例えば、図17の操作入力取得部31)と、前記操作入力手段により前記操作入力が取得されたときに、前記第1のデータのうち、前記出力手段により出力されていた箇所を示すブックマーク情報を、前記第1のデータに対応付けて設定する設定手段(例えば、図17のブックマーク設定部35)と、前記記録手段により記録された前記第1のデータを解析して、楽曲部分を抽出し、前記第1のデータの楽曲部分のうち、前記ブックマーク情報が対応付けられている部分を第2のデータ(例えば、ブックマークが対応付けられた楽曲部分)として抽出する解析手段(例えば、図17のデータ解析処理部102)と、前記解析手段により解析されて抽出された前記第2のデータに対応するメタデータの取得を制御する第2の取得制御手段(例えば、図17のメタデータ取得制御部103)と、前記解析手段により解析されて抽出された前記第2のデータと、前記第2の取得制御手段により取得が制御された前記メタデータとを対応付け、対応付けられた前記第2のデータと前記メタデータとの、前記メモリへの記録を制御する第2の記録制御手段(例えば、図17のデータベース構築部104)と、前記第2の記録制御手段により、対応付けられた前記第2のデータと前記メタデータとの、前記メモリへの記録が行われたことに対応して、前記メモリに記録された前記第1のデータを削除する削除手段(例えば、図17のデータ解析処理部102)とを備える。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した放送受信端末1の外形の一例を示す図である。
放送受信端末1は、表示部11、スピーカ12−1およびイヤホンジャック12−2により構成される音声出力部12と、操作入力部13とを備え、ラジオまたはテレビジョン放送を受信して再生出力可能なようになされている。また、放送受信端末1は、例えば、ユーザが片手で把持できる程度の大きさで携帯可能なようになされていると好適である。
図2は、図1の放送受信端末1の構成例を示すブロック図である。
放送受信端末1は、コントローラ21、プログラム用メモリ22、電源回路23、表示部11、音声出力部12、操作入力部13、アンテナ24、チューナ25、再生処理部26、データ用メモリ27、および、通信インターフェース28を含んで構成されている。
コントローラ21は、プログラム用メモリ22に記録されているプログラムを実行することにより、放送受信端末1の動作を制御するものである。
プログラム用メモリ22は、コントローラ21により実行されるプログラムと、プログラムの実行に必要なデータを記録している。
電源回路23は、放送受信端末1に装着された電池30から放送受信端末1の各部に電源を供給する。
アンテナ24は、ラジオまたはテレビジョンなどの放送波を受信する。
チューナ25は、アンテナ24により受信されたラジオまたはテレビジョンなどの放送波を、コントローラ21の制御に基づいて選局する。
再生処理部26は、チューナ25により選局されて受信された放送波の再生を行う。具体的には、再生処理部26は、受信信号を復調し、必要に応じてデスクランブル処理などを施したり、復号処理を施して、放送信号を再生する。
表示部11は、例えば、液晶ディスプレイなどにより構成され、コントローラ21の制御に基づいて、再生処理部26により再生された放送信号のうちの映像を表示したり、ユーザに対するメッセージや操作入力を補助するための情報、または、データ用メモリ27に保存されているデータに関する情報などをユーザに知らせるための表示画面、すなわち、GUI(Graphic User Interface)を表示する。
音声出力部12は、スピーカ12−1およびイヤホンジャック12−2により構成され、コントローラ21の制御に基づいて、再生処理部26により再生された放送信号のうちの音声を出力する。また、音声出力部12は、例えば、イヤホンジャック12−2にイヤホンなどが接続されている場合、スピーカ12−1から音声を出力しないようにしてもよい。
操作入力部13は、例えば、ボタン、タッチパッド、タッチパネル、ダイヤルなどの操作入力デバイスにより構成され、ユーザの操作入力を受けて、ユーザの操作入力を示す信号をコントローラ21に供給する。
データ用メモリ27は、例えば、ハードディスク、半導体メモリ、磁気ディスク、光磁気ディスクなどにより構成され、コントローラ21の制御に基づいて、再生処理部26により再生された放送信号、または、通信インターフェース28を介して外部(例えば、後述するパーソナルコンピュータなど)から入力された情報を記録する。また、放送受信端末1にメモリスロットなどを設けるようにし、データ用メモリ27を着脱可能なようにしてもよい。
通信インターフェース28は、有線または無線により他の装置と接続する機能を有し、情報の授受を行うものである。なお、ここでは、放送受信端末1は、アンテナ24により放送波を受信し、受信された放送波を、再生して記録するものとして説明したが、例えば、放送受信端末1は、有線の接続により、有線放送や、ケーブルテレビジョンの番組を取得したり、インターネットを介して提供される各種コンテンツのデータを取得することができるようにし、これらを再生して記録することができるようにしてもよい。
図3は、放送受信端末1のコントローラ21が有する機能について説明するための機能ブロック図である。図3を参照して、放送受信端末1の動作について説明する。
操作入力取得部31は、操作入力部13から供給されるユーザの操作入力を取得する。放送受信および再生制御部32は、操作入力取得部31により取得されたユーザの操作入力を基に、チューナ25を制御してユーザが所望する放送局の放送の受信を制御するとともに、再生制御部26、音声出力部12、表示部11を制御して、受信された放送信号の再生を制御する。
未解析データファイル管理部33は、放送受信および再生制御部32の処理により受信された放送信号のデータ用メモリ27への記録を制御し、記録されたデータを基に未解析データファイルを生成する。また、未解析データファイル管理部33は、後述するパーソナルコンピュータにおいて実行されるメタデータの取得のために、放送局と放送時刻などの情報が用いられる場合、放送局と放送時刻などの情報を、未解析データファイルとともに記録する。なお、後述するパーソナルコンピュータにおいて実行されるメタデータの取得のために必要な情報は、例えば、放送受信地域など、放送局と放送時刻以外の情報である場合もあり、未解析データファイル管理部33は、必要に応じて、後述するパーソナルコンピュータにおいて実行されるメタデータの取得のために必要な情報を取得する。
GUI表示制御部34は、ユーザの操作入力のための補助となる情報、いわゆる、GUIの表示部11への表示を制御する。
ブックマーク設定部35は、タイマ36を制御し、未解析データファイル管理部33の管理に基づいてデータ用メモリ27への放送信号の記録が開始されたときからの経過時間のカウントを開始させるとともに、操作入力取得部31により、ユーザからのブックマークをつけることの指令が取得された場合、タイマ36を参照し、ブックマークの操作入力を受けた時点の、放送受信開始を基準とした相対的な時刻情報を記録する。すなわち、ユーザは、視聴しているテレビジョン放送またはラジオ放送において、気に入った楽曲などがあった場合、操作入力部13を操作して、Bookmark(ブックマーク)をつけることを指令する。本発明におけるブックマークとは、いわゆる、書籍の「しおり」のように、データに印をつけるものであり、ここでは、ユーザは、視聴している放送において気に入った楽曲(後述する解析処理により楽曲等の抽出と、メタデータの取得を行うことを希望する楽曲)に対してブックマークを付けることを指令する。
ブックマーク設定部35により設定されるブックマークとは、有限の再生時間を有する放送信号そのものの音声データ(および音声データと同期して受信された映像データ)に対する相対的な時刻情報であり、楽曲データそのものを指し示すもの(楽曲データと対になるもの)ではない。したがって、ここで時刻情報が音声データに対応付けて記録されることを、ブックマークの仮登録と称する。ブックマークの仮登録が行われることにより、後述する解析処理によってブックマークを含む楽曲等が抽出され、ブックマークリストが生成され、可能であれば、メタデータが取得されて、データベースが構築される。
なお、ブックマーク設定部35により設定されるブックマークは、ユーザが視聴している放送において気に入った楽曲に対して「印」を付けることができるものであれば、相対的な時刻情報に限らず、いかなる情報であってもよい。例えば、ブックマーク設定部35により設定されるブックマークは、オーディオストリーム中のフラグ情報として設定されるものなどであってもよい。
未解析データ出力処理部37は、未解析データファイル管理部33により管理されている、録音または録画のファイルと、これらのファイルに対応付けられているブックマークの仮登録情報との外部の装置(後述するパーソナルコンピュータ)への出力と、必要に応じて、後述するメタデータの取得処理のために必要な情報の外部の装置への出力を制御する。
データ取得制御部41は、解析済みの楽曲データおよび対応するメタデータ、並びに、ブックマークリストの更新情報などを外部の装置(後述するパーソナルコンピュータ)から取得する。ブックマークリストとは、後述する解析処理によって生成される、ユーザがブックマークを付けることを指令した楽曲の一覧を示す情報であり、解析処理によって得られる楽曲データと対応するメタデータとのリンク情報を含むものである。
ブックマークリスト管理部38は、供給された情報を基に、ブックマークリストを管理し、データ用メモリ27に記録させる。メタデータおよび楽曲データ管理部39は、供給された楽曲データと対応するメタデータとを、データ用メモリ27に供給して保存させる。楽曲データ再生制御部40は、操作入力取得部31により取得されたユーザの操作入力を基に、ユーザに選択された楽曲などをデータ用メモリ27から読み出し、表示部11、または、音声出力部12に供給して再生出力させる。
放送受信端末1の具体的な動作について以下に説明する。
ユーザが放送受信端末1の動作の開始を指令すると、放送受信および再生制御部32は、チューナ25を制御して、前の操作の終了時に受信していた放送局、または、操作入力取得部31により取得されたユーザの操作入力に基づいた所定の放送局を選局させて、アンテナ24により受信される放送波を再生処理部26に供給させて、復調などを行わせる。受信したのがラジオ放送である場合、放送受信および再生制御部32は、再生された音声を音声出力部12に供給して音声出力させ、未解析データファイル管理部33は、再生された音声をデータ用メモリ27に供給して記録させる。そして、GUI表示制御部34は、例えば、図4に示されるように、表示部11に、音声出力中のラジオ放送に関する情報を表示させる。また、受信したのがテレビジョン放送である場合、放送受信および再生制御部32は、再生された音声を音声出力部12に供給して音声出力させ、再生した映像を表示部11に出力して表示させ、未解析データファイル管理部33は、再生された音声および映像を、データ用メモリ27に供給して記録させる。GUI表示制御部34は、例えば、図4を用いて説明した場合と同様に、表示部11に表示されている映像の妨げにならないように、出力中のテレビジョン放送に関する情報を表示させる。ブックマーク設定部35は、タイマ36を制御し、データ用メモリ27への放送信号の記録が開始されたときからの経過時間のカウントを開始させる。
また、操作入力取得部31が、現在受信中の放送信号でデータ用メモリ27に記録されている部分に関して、巻き戻し、早送り、一時停止などの指令を受けた場合、放送受信および再生制御部32は、ユーザの操作入力に基づいて、データ用メモリ27に記録されている放送信号を読み出して、表示部11、または、音声出力部12に供給する。そして、未解析データファイル管理部33は、リアルタイムで受信されている放送信号を、継続して、データ用メモリ27に供給して保存させる。
操作入力取得部31が、操作入力部13から、Bookmark(ブックマーク)を指令する操作入力を受けた場合、ブックマーク設定部35は、タイマ36を参照し、ブックマークの操作入力を受けた時点の、放送受信開始を基準とした相対的な時刻情報を記録する(ブックマークの仮登録)。
このとき、GUI表示制御部34は、表示部11に、例えば、図5に示されるように、ブックマークの指令を受け付けたことをユーザに通知するためのメッセージを表示させる。
操作入力取得部31が、操作入力部13から、チューニング(放送局、チャンネル)の変更、または、放送受信の終了を指令する操作入力を受けた場合、未解析データファイル管理部33は、データ用メモリ27に記録されている放送信号に、放送受信開始を基準とした相対的な時刻情報が対応付けられて記録されて(ブックマークが仮登録されて)いれば、記録されている放送信号に対して、例えば、ファイル生成の時刻、または、受信した放送局名などを用いて固有のファイル名をつけ、未解析のデータファイルとして、ブックマーク設定部35により記録されたブックマークの相対的な時刻情報を対応付けてデータ用メモリ27に保存する。ブックマークの相対的な時刻情報(ブックマークの仮登録情報)は1つのファイルに複数対応付けられていてもよい。
また、未解析データファイル管理部33は、後述するパーソナルコンピュータにおいて実行されるメタデータの取得のために必要な情報(例えば、放送局と放送時刻などの情報)を取得し、未解析データファイルとともに記録する。
未解析データファイル管理部33は、放送受信端末1が後述するパーソナルコンピュータと接続されるまで、チューニング(放送局、チャンネル)の変更、または、放送受信の終了を指令する操作入力を受けるたびに、データ用メモリ27に記録されている放送信号に1つ以上のブックマークが仮登録されているか否かを判断して、1つ以上のブックマークが仮登録されている放送信号に関して、未解析データファイルを生成する。すなわち、未解析データファイル管理部33は、複数の未解析データファイルを生成する場合がある。
そして、放送受信端末1は、後述するパーソナルコンピュータと接続されて、データ用メモリ27に記録されている未解析データファイルと、これらのファイルに対応付けられて記録されているブックマークの仮登録情報と、必要に応じて、放送局と放送時刻などの情報とを、通信インターフェース28を介して、パーソナルコンピュータに供給する。すなわち、未解析データ出力処理部37は、未解析データファイル管理部33により管理されている、録音または録画の未解析データファイルと、これらのファイルに対応付けられているブックマークの仮登録情報と、必要に応じて、放送局と放送時刻などの情報とを、データ用メモリ27から読み出し、通信インターフェース28を介して、パーソナルコンピュータに供給する。パーソナルコンピュータにおいては、後述する解析処理が実行される。
また、放送受信端末1は、パーソナルコンピュータから、解析済みの情報の供給を受けて、これを記録し、ユーザの操作入力に基づいて再生することができる。
具体的には、データ取得制御部41は、通信インターフェース28を介して、パーソナルコンピュータから、解析済みの情報の供給を受け、ブックマークリスト管理部38は、供給された情報を基に、ブックマークリストを記録または更新し、メタデータおよび楽曲データ管理部39は、供給された楽曲データと対応するメタデータとを、データ用メモリ27に供給して保存させる。そして、操作入力取得部31により、操作入力部13から、データ用メモリ27に記録されているパーソナルコンピュータによって解析されて供給された楽曲などの再生の指令が取得された場合、GUI表示制御部34は、表示部11に、例えば、図6に示されるようにして、再生させる楽曲をユーザに選択させるために、再生可能な楽曲とその楽曲の曲名などのメタデータの一覧、すなわち、ブックマークリストが表示された表示画面を表示させる。
そして、操作入力取得部31が、操作入力部13から、図6に示される表示画面を参照したユーザの操作入力を取得した場合、楽曲データ再生制御部40は、ユーザに選択された楽曲などをデータ用メモリ27から読み出し、表示部11、または、音声出力部12に供給して再生出力させる。
次に、図7は、図1および図2を用いて説明した放送受信端末1と、有線または無線、もしくは、所定のネットワークを介して接続可能な、パーソナルコンピュータ51の外形の一例を示す図である。
パーソナルコンピュータ51は、表示部61−1およびスピーカ61−2を含む出力部61と、キーボード62−1、タッチパッド62−2、および、マウス62−3などの入力部62を含んで構成されている。
なお、図7においては、パーソナルコンピュータ51をノートブック型のものとして図示しているが、パーソナルコンピュータ51は、デスクトップ型であってもよいことはいうまでもない。
図8は、図2のパーソナルコンピュータ51の構成例を示すブロック図である。
CPU(Central Processing Unit)71は、ROM(Read Only Memory)72に記録されているプログラム、またはHDD(Hard Disc Drive)などにより構成される記録部76から、RAM(Random Access Memory)73にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM73にはまた、CPU71が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記録される。
CPU71、ROM72、およびRAM73は、内部バス74を介して相互に接続されている。この内部バス74にはまた、入出力インターフェース75も接続されている。
入出力インターフェース75には、キーボード62−1、タッチパッド62−2、および、マウス62−3などよりなる入力部62、CRT(Cathode Ray Tube)、またはLCD(Liquid Crystal Display)などよりなる表示部61−1およびスピーカ61−2などよりなる出力部61、ハードディスクなどにより構成される記録部76、モデム、ターミナルアダプタなどより構成されるネットワークインターフェース77が接続されている。ネットワークインターフェース77は、例えば、有線、または、無線による通信、もしくは、インターネットなどのネットワークを介して、放送受信端末1などの他の装置との通信処理を行う。
入出力インターフェース75にはまた、必要に応じてドライブ78が接続され、磁気ディスク81、光ディスク82、光磁気ディスク83、または、半導体メモリ84などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記録部76にインストールされる。
次に、パーソナルコンピュータ51のCPU71において、放送受信端末1から供給されたデータを解析し、メタデータを取得してデータベースを構築するとともにブックマークリストを生成するためのアプリケーションが実行された場合の機能および動作について説明する。図9は、パーソナルコンピュータ51のCPU71において、放送受信端末1から供給されたデータを解析し、メタデータを取得してデータベースを構築するとともにブックマークリストを生成するためのアプリケーションが実行された場合の機能ブロック図である。
未解析データ取得制御部101は、ネットワークインターフェース77を介して、放送受信端末1から、まだ解析されていない録音または録画のファイルと、これらのファイルに対応付けられて記録されているブックマークの仮登録情報(例えば、相対的な時刻情報)と、必要に応じて、メタデータの取得のために用いられる情報(例えば、放送局と放送時刻などの情報)とを取得し、記録部76に保存させる。
データ解析処理部102は、記録部76に保存された、まだ解析されていない録音または録画のファイルを解析し、楽曲部分を抽出したり、メタデータの取得に必要な情報を抽出する。メタデータ取得制御部103は、データ解析処理部102の解析結果を基に、メタデータを取得する処理を実行する。
データベース構築部104は、解析により得られた楽曲データと、楽曲データに対応するメタデータを基に、楽曲のデータベースを構築する。
ブックマークリスト生成部105は、放送受信端末1においてユーザの操作入力を基にして設定されたブックマークの仮登録を基に、解析処理により得られた楽曲データの一覧であるブックマークのリストを生成するものである。ブックマークリストとは、具体的には、ユーザがブックマークを付けることを指令した楽曲の一覧を示す情報であり、データベース構築部104により構築されたデータベースの楽曲データおよびメタデータに対するリンク情報のリストである。ブックマークリスト生成部105の処理により生成されるブックマークリストに記載されたブックマークを、上述したブックマークの仮登録に対して、本登録されたブックマークと称するものとする。
解析済みデータ供給制御部106は、解析により得られた楽曲データおよび楽曲データに対応するメタデータ、並びに、ブックマークリストの更新情報の放送受信端末1への供給を制御する。
これらの機能を用いた具体的な動作について以下に説明する。
パーソナルコンピュータ51に、有線、または、無線通信により、放送受信端末1が接続された場合、未解析データ取得制御部101は、放送受信端末1のデータ用メモリ27に、まだ解析されていない録音または録画のファイル、すなわち、未解析データファイルと、これらのファイルに対応付けられて記録されているブックマークの仮登録情報とが記録されているか否かを検出する。未解析データ取得制御部101は、放送受信端末1のデータ用メモリ27に、未解析データファイルと、これらのファイルに対応付けられて記録されているブックマークの仮登録情報とが記録されていた場合、ネットワークインターフェース77を介して、放送受信端末1から、未解析データファイルと、これらのファイルに対応付けられて記録されているブックマークの仮登録情報と、必要に応じて、メタデータの取得のために用いられる情報(例えば、放送局と放送時刻などの情報)を取得し、記録部76に保存させる。
データ解析処理部102は、未解析データ取得制御部101により取得され、記録部76に保存された、まだ解析されていない録音または録画のファイルを解析し、例えば、特開2005−274708号公報などに記載されている解析方法を用いて、音声のテンポやスピード感などの特徴量を基に、楽曲の部分と、アナウンサの会話などの楽曲以外の部分とを区別して、ブックマークの仮登録情報を基に、ユーザがブックマークを付けることを指令した相対的な時刻を含む楽曲の部分を抽出する。また、データ解析処理部102は、メタデータの取得に必要な情報の抽出または解析も実行し、メタデータの取得に必要な情報を、メタデータ取得制御部103に供給する。
例えば、楽曲データの一部を、検索サービスを行う所定のサーバに送出することによりメタデータが取得されるようになされている場合、データ解析処理部102は、所定のサーバに送信する楽曲の一部を抽出する。また、データ解析処理部102は、検索処理に用いる楽曲の特徴量を抽出して、メタデータ取得制御部103に供給し、所定のサーバに、抽出された楽曲の特徴量を送出させて、メタデータを得るようにしてもよい。さらに、メタデータの取得のために、放送局と放送時刻などの情報が用いられる場合、データ解析処理部102は、未解析データ取得制御部101から、例えば、放送局と放送時刻などの情報を取得する。
メタデータ取得制御部103は、例えば、楽曲の一部、または、検索処理に用いる楽曲の特徴量を、内部バス74、入出力インターフェース75、および、ネットワークインターフェース77を介して、楽曲データの一部を基に検索サービスを提供する所定のサーバに供給するとともに、ネットワークインターフェース77により受信されたメタデータを記録部76に供給する。また、メタデータ取得制御部103は、例えば、放送局と放送時刻などの情報を、内部バス74、入出力インターフェース75、および、ネットワークインターフェース77を介して、放送局と放送時刻などの情報を基に検索サービスを提供する所定のサーバに供給するとともに、ネットワークインターフェース77により受信されたメタデータを記録部76に供給する。
また、メタデータ取得制御部103は、上述した方法を、単独ではなく複数用いて、メタデータを取得するようにしてもよい。
データベース構築部104は、データ解析処理部102の解析により得られた、ブックマークされた楽曲データと、メタデータ取得制御部103により取得された楽曲データに対応するメタデータとを対応付けて記録部76に記録させ、楽曲のデータベースを構築する。
ブックマークリスト生成部105は、データベース構築部104により構築されるデータベースとユーザによるブックマークとの対応関係を示す情報であるブックマークリストを生成し、内部バス74、入出力インターフェース75を介して、記録部76に供給して記録させる。
解析済みデータ供給制御部106は、パーソナルコンピュータ51が放送受信端末1と接続されたとき、放送受信端末1に記録されているブックマークリストが最新のものであるか否かを判断する。解析済みデータ供給制御部106は、放送受信端末1に記録されているブックマークリストが最新のものではないと判断した場合、解析により得られた楽曲データおよび楽曲データに対応するメタデータ、並びに、ブックマークリストの更新情報を、内部バス74、入出力インターフェース75、および、ネットワークインターフェース77を介して、放送受信端末1に供給する。
次に、図10乃至図12のフローチャートを参照して、放送受信端末1およびパーソナルコンピュータ51が実行する処理について説明する。
まず、図10のフローチャートを参照して、放送受信端末1の放送受信および記録処理1について説明する。
ステップS1において、操作入力取得部31は、ユーザにより、放送の受信開始が指令されたか否かを判断する。ステップS1において、放送の受信開始が指令されていないと判断された場合、放送の受信開始が指令されたと判断されるまで、ステップS1の処理が繰り返される。
ステップS1において、放送の受信開始が指令されたと判断された場合、ステップS2において、操作入力取得部31は、ユーザの操作入力を示す信号を、放送受信および再生制御部32に供給する。放送受信および再生制御部32は、受信周波数または受信チャンネルを決定し、チューナ25を制御して、アンテナ24により受信される放送信号を選局(チューニング)する。
ステップS3において、放送受信および再生制御部32は、アンテナ24およびチューナ25を制御して、放送の受信を開始する。
ステップS4において、未解析データファイル管理部33は、受信した放送のデータ用メモリ27への記録を開始する。このとき、ブックマーク設定部35は、タイマ36を制御して、相対時刻のカウントを開始させる。
ステップS5において、GUI表示制御部34は、例えば、図4を用いて説明したような、現在受信中の放送の再生が行われていることをユーザに通知するためのGUI表示画面を表示部11に表示させる。
ステップS6において、放送受信および再生制御部32は、再生処理部26を制御し、受信した放送を、音声出力部12と、必要に応じて表示部11から再生出力させる。
ステップS7において、操作入力取得部31は、ユーザにより、ブックマークの指示を受けたか否かを判断する。
ステップS7において、ブックマークの指示を受けたと判断された場合、ステップS8において、操作入力取得部31は、ユーザにより、ブックマークの指示を受けたことをブックマーク設定部35に通知する。ブックマーク設定部35は、タイマ36を参照して、ブックマークが指示された相対的な時刻を、記録中の放送信号と対応付けて記録する。
ステップS7において、ブックマークの指示を受けていないと判断された場合、または、ステップS8の処理の終了後、ステップS9において、操作入力取得部31は、ユーザにより、放送の受信終了、もしくは、周波数またはチャンネルの変更が指令されたか否かを判断する。ステップS9において、放送の受信終了、もしくは、周波数またはチャンネルの変更が指令されていないと判断された場合、処理は、ステップS7に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS9において、放送の受信終了、もしくは、周波数またはチャンネルの変更が指令されたと判断された場合、ステップS10において、放送受信および再生制御部32は、再生処理部26を制御し、受信した放送の再生出力を終了し、未解析データファイル管理部33は、受信した放送のデータ用メモリ27への記録を終了する。
ステップS11において、未解析データファイル管理部33は、データ用メモリ27へ記録された放送信号に対して、ブックマーク設定部35によりブックマークが仮登録されているか否かを判断する。
ステップS11において、ブックマークが仮登録されていると判断された場合、ステップS12において、未解析データファイル管理部33は、ステップS4の処理によりデータ用メモリ27への記録が開始され、ステップS10の処理によりデータ用メモリ27への記録が終了された放送信号に、所定のファイル名を付けて、未解析データファイルを生成し、仮登録されたブックマークを対応付け、必要に応じて、メタデータの取得に必要となる情報(例えば、放送局や放送時間、または、受信場所など)を対応付けて、データ用メモリ27に記録する。
ステップS11において、ブックマークが仮登録されていないと判断された場合、ステップS13において、未解析データファイル管理部33は、ステップS4の処理によりデータ用メモリ27への記録が開始され、ステップS10の処理によりデータ用メモリ27への記録が終了された放送信号をデータ用メモリ27から消去する。
ステップS12、または、ステップS13の処理の終了後、ステップS14において、操作入力取得部31は、放送の受信が終了されているか否かを判断する。
ステップS14において、放送の受信が終了されていないと判断された場合、処理は、ステップS2に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS14において、放送の受信が終了されたと判断された場合、処理は終了される。
このような処理により、放送信号の受信と再生とともに、ユーザの操作入力を基に、ブックマークの仮登録が実行され、ブックマークの仮登録が実行された放送信号は、所定のファイル名が付けられて、未解析データファイルとされ、仮登録されたブックマーク、および、必要に応じて、メタデータの取得に必要となる情報(例えば、放送局や放送時間、または、受信場所など)が対応付けられて記録される。
なお、記録された放送信号がテレビジョン放送である場合、楽曲のデータに映像データが対応付けられている未解析データファイルが生成されて、仮登録されたブックマーク、および、必要に応じて、メタデータの取得に必要となる情報(例えば、放送局や放送時間、または、受信場所など)が対応付けられて記録される。
次に、図11のフローチャートを参照して、放送受信端末1と接続される、パーソナルコンピュータ51の処理1について説明する。
ステップS41において、未解析データ取得制御部101は、放送受信端末1と接続されたか否かを判断する。パーソナルコンピュータ51と放送受信端末1との接続は、有線であっても無線であっても、直接接続されるものであっても、所定のネットワークを介して接続されるものであってもよい。ステップS41において、放送受信端末1と接続されていないと判断された場合、放送受信端末1と接続されたと判断されるまで、ステップS41の処理が繰り返される。
ステップS41において、放送受信端末1と接続されたと判断された場合、ステップS42において、未解析データ取得制御部101は、放送受信端末1から必要な情報を取得する。
ステップS43において、未解析データ取得制御部101は、放送受信端末1に未処理の放送信号が記録されているか否かを判断する。すなわち、未解析データ取得制御部101は、図10のステップS12において、未解析データファイル管理部33の処理により生成された未解析データファイルと、これに対応付けられているブックマークの仮登録情報と、必要に応じて、メタデータの取得に必要となる情報とが、放送受信端末1のデータ用メモリ27に記録されているか否かを判断する。ステップS43において、放送受信端末1に未処理の放送信号が記録されていないと判断された場合、処理は、後述するステップS51に進む。
ステップS43において、放送受信端末1に未処理の放送信号が記録されていると判断された場合、ステップS44において、未解析データ取得制御部101は、放送受信端末1から未処理データファイルおよび関連付けられて記録されている情報を取得し、取得した未処理データファイルおよび関連付けられて記録されている情報を、データ解析処理部102に供給する。データ解析処理部102は、特開2005−274708号公報などに記載されている解析方法を用いて、未処理の放送信号を解析し、音声のテンポやスピード感などの特徴量を基に、楽曲部分と楽曲以外の部分とを分割する。
ステップS45において、データ解析処理部102は、分割されたデータのうち、ブックマークが仮登録されている楽曲データ、すなわち、ユーザがブックマークを指令した時点において再生されていた楽曲データを抽出する。
ステップS46において、データ解析処理部102は、分割されて抽出された楽曲データ、または、放送受信端末1から供給された情報を基に、ブックマークが仮登録されている楽曲データのメタデータの取得のために必要な情報(例えば、楽曲の一部、楽曲の一部の特徴量データ、楽曲が放送された放送局および放送時刻、または、放送受信地域など)を抽出し、メタデータ取得制御部103に供給する。メタデータ取得制御部103は、楽曲データに対応するメタデータを取得するための情報を、内部バス74、入出力インターフェース75、および、ネットワークインターフェース77を介して、楽曲データの検索サービスを提供する所定のサーバに送信する。
ステップS47において、メタデータ取得制御部103は、ネットワークインターフェース77により受信されたメタデータを記録部76に供給する。
ステップS48において、データベース構築部104は、データ解析処理部102の解析により得られたブックマークに対応する楽曲データと、メタデータ取得制御部103により取得された楽曲データに対応するメタデータとを対応付けて、記録部76に記録されているデータベースに登録する。また、楽曲のデータに映像データが対応付けられて放送受信端末1から供給された場合(放送受信端末1において受信された放送信号がテレビジョン放送である場合)、映像データが、楽曲データとともにデータベースに登録される。
ステップS49において、ブックマークリスト生成部105は、記録部76に記録されているブックマークリストに、データベースに登録された楽曲データを登録する。ブックマークリストとは、ユーザがブックマークを付けることを指令した楽曲の一覧を示す情報であり、データベース構築部104により構築されたデータベースの楽曲データおよびメタデータに対するリンク情報のリストである。ステップS49において、記録部76に記録されているブックマークリストに、楽曲データが対応付けて登録されることが、パーソナルコンピュータ51におけるブックマークの本登録である。
ステップS50において、データ解析処理部102は、解析が終了した放送信号を削除する。ステップS50の処理により削除されるのは、解析されるもとの放送信号であり、分割されて抽出された楽曲データ、すなわち、データベースに登録された楽曲データは、削除されずに保持されている。
ステップS43において、放送受信端末1に未処理の放送信号が記録されていないと判断された場合、または、ステップS50の処理の終了後、ステップS51において、解析済みデータ供給制御部106は、放送受信端末1に記録されているブックマークリストの更新処理が行われるか否かを判断する。放送受信端末1に記録されているブックマークリストの更新処理が行われるか否かは、解析済みデータ供給制御部106が放送受信端末1に記録されているブックマークリストの内容を自動検出して、ブックマークリスト生成部105において生成された最新のブックマークリストと比較することにより、放送受信端末1に記録されているブックマークリストが最新のものと異なる場合に、自動的に行われるようにしてもよいし、ユーザによりブックマークリストの更新処理が指令された場合に、ブックマークリストの更新処理が行われるものとしてもよい。ステップS51において、ブックマークリストの更新処理が行われないと判断された場合、処理が終了される。
ステップS51において、ブックマークリストの更新処理が行われると判断された場合、ステップS52において、解析済みデータ供給制御部106は、ブックマークリストの更新に必要な情報を、内部バス74、入出力インターフェース75、および、ネットワークインターフェース77を介して、放送受信端末1に供給し、放送受信端末1のブックマークリスト管理部38によって管理されているブックマークリストを更新させる。ブックマークリストの更新に必要な情報は、最新のブックマークリストであってもよいし、ブックマークリストのうち、更新される部分のみの情報であってもよい。放送受信端末1においてブックマークが更新されたとき(後述する図12のステップS83の処理)、放送受信端末1においてブックマークが本登録されたものとする。
ステップS53において、解析済みデータ供給制御部106は、ブックマークリストの更新に対応するメタデータと楽曲データを、内部バス74、入出力インターフェース75、および、ネットワークインターフェース77を介して、放送受信端末1に供給する。
ステップS54において、解析済みデータ供給制御部106は、放送受信端末1に対して、ブックマークリストの更新に対応する未処理の放送信号、すなわち、ブックマークリストが本登録された未解析データファイルの削除を指令し、処理が終了される。
このような処理により、放送受信端末1におけるブックマークの仮登録の情報と、対応する放送信号(未解析データファイル)がパーソナルコンピュータ51に取得され、解析処理が実行された後、メタデータが取得されて、楽曲データとメタデータによるデータベースが構築されるとともに、ブックマークが本登録されてブックマークリストが生成または更新され、最新のブックマークリスト(または、ブックマークリストの更新に必要な情報)と楽曲データおよびメタデータが、放送受信端末1に供給される。また、楽曲のデータに映像データが対応付けられて放送受信端末1から供給された場合(放送受信端末1において受信された放送信号がテレビジョン放送である場合)、映像データが、楽曲データとともにデータベースに登録され、最新のブックマークリスト(または、ブックマークリストの更新に必要な情報)と楽曲データ、映像データ、および、メタデータが、放送受信端末1に供給される。
次に、図12のフローチャートを参照して、データの解析が終了されたパーソナルコンピュータ51と接続された放送受信端末1において実行される、データ取得およびブックマークリスト更新処理について説明する。
ステップS81において、データ取得制御部41は、放送受信端末1に記録されているブックマークリストの更新処理が行われるか否かを判断する。放送受信端末1に記録されているブックマークリストの更新処理が行われるか否かは、放送受信端末1に記録されているブックマークリストの内容と、パーソナルコンピュータ51に記録されている最新のブックマークリストとが比較され、放送受信端末1に記録されているブックマークリストが最新のものと異なる場合に自動的に行われるようにしてもよいし、ユーザによりブックマークリストの更新処理が指令された場合に、ブックマークリストの更新処理が行われるものとしてもよい。ステップS81において、ブックマークリストの更新処理が行われないと判断された場合、ブックマークリストの更新処理が行われると判断されるまで、ステップS81の処理が繰り返される。
ステップS81において、ブックマークリストの更新処理が行われると判断された場合、ステップS82において、データ取得制御部41は、パーソナルコンピュータ51から、ブックマークリストの更新情報の供給を受け、ブックマークリスト管理部38に供給する。ブックマークリストの更新に必要な情報は、最新のブックマークリストであってもよいし、ブックマークリストのうち、更新される部分のみの情報であってもよい。
ステップS83において、ブックマークリスト管理部38は、供給された情報を基に、ブックマークリストを更新する。ここで、放送受信端末において、ブックマークが本登録される。
ステップS84において、データ取得制御部41は、パーソナルコンピュータ51から、ブックマークリストの更新に対応するメタデータと楽曲データの供給を受け、メタデータおよび楽曲データ管理部39に供給する。
ステップS85において、メタデータおよび楽曲データ管理部39は、供給されたメタデータと楽曲データとの、データ用メモリ27への記録を制御する。
ステップS86において、データ取得制御部41は、パーソナルコンピュータ51から、ブックマークリストの更新に対応する未処理の放送信号の削除の指令(すなわち、図11のステップS54において、パーソナルコンピュータ51が放送受信端末1に対して送出した指令)を受け、未解析データファイル管理部33に供給する。
ステップS86において、未解析データファイル管理部33は、ブックマークリストの更新に対応する未処理の放送信号を削除し、処理が終了される。
なお、未処理の放送信号の削除(例えば、上述したステップS54の処理、または、ステップS86およびステップS87の処理)は、パーソナルコンピュータ51が放送受信端末1から必要な情報を取得した段階(例えば、ステップS42の処理のあと)で行われるものとしてもよい。
このような処理により、解析済みの楽曲データとメタデータがパーソナルコンピュータ51から供給され、ブックマークが本登録されるので、放送受信端末1の表示部11には、ユーザの操作入力に基づいて、図6を用いて説明したようにして、ブックマークの本登録が終了し、ユーザの選択に基づいて再生処理が可能な楽曲データの一覧が表示される。一覧表示画面においては、メタデータが取得されている楽曲データに関しては、メタデータに含まれる楽曲の曲名やアーティスト名が表示される。ユーザが、図6を用いて説明した再生処理が可能な楽曲データの一覧のうちの所望のデータを選択し、再生を指令した場合、ブックマークリストが参照されて、対応する楽曲のデータがデータ用メモリ27から読み出されて、音声出力部12により再生出力される。また、楽曲のデータに映像データが対応付けられて記録されている場合(記録された放送信号がテレビジョン放送である場合)、映像データが、表示部11により音声出力と同期して表示される。
以上の説明においては、放送受信端末1において、放送が受信されるとともに、データ用メモリ27に記録され、ユーザの操作入力に基づいて、ブックマークの仮登録がなされた場合にのみ、対応する放送信号(未解析データファイル)がパーソナルコンピュータ51に供給されて解析されるものとして説明したが、例えば、放送受信端末に、新たに、放送信号を一時保持するバッファを備え、ユーザの操作入力に基づいて、ブックマークの仮登録がなされた場合にのみ、対応する放送信号をデータ用メモリ27に記録するようにしてもよい。
図13は、放送信号を一時保持するバッファを備えている放送受信端末101の構成を示すブロック図である。
なお、図2を用いて説明した場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
すなわち、図13の放送受信端末101は、コントローラ21に代わってコントローラ111が設けられ、新たに、データ用バッファ112が設けられている以外は、基本的に、図2を用いて説明した放送受信端末1と同様の構成を有している。
コントローラ111は、プログラム用メモリ22に記録されているプログラムを実行することにより、放送受信端末101の動作を制御するものである。
データ用バッファ112は、例えば、10分乃至20分程度の放送信号をバッファリングすることができる記憶容量、換言すれば、通常の楽曲を1曲バッファリングするために充分な記憶容量を有し、コントローラ111の制御に基づいて、再生処理部26により再生された放送信号を一時保持(バッファリング)する。データ用バッファ112には、データ用メモリ27よりも記憶容量が少なくても、駆動のための消費電力が少ないものを用いると好適である。
図14は、放送受信端末101のコントローラ111が有する機能について説明するための機能ブロック図である。図14を参照して、放送受信端末101の動作について説明する。
なお、図3を用いて説明した場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
すなわち、放送受信端末101のコントローラ111が有する機能は、未解析データファイル管理部22(として説明した機能)に代わって、未解析データファイル管理部131が設けられ、新たに、バッファ管理部132が設けられている以外は、放送受信端末1のコントローラ21が有する機能と基本的に同一である。
未解析データファイル管理部131は、バッファ管理部132を制御して、放送受信および再生制御部32の処理により受信された放送信号のデータ用バッファ112への記録を制御するとともに、ブックマーク設定部35によりブックマークの仮登録が行われた場合、データ用バッファ112にバッファリングされた放送信号のデータ用メモリ27への記録を制御し、記録されたデータを基に未解析データファイルを生成する。また、未解析データファイル管理部131は、未解析データファイル管理部33における場合と同様に、パーソナルコンピュータ51において実行されるメタデータの取得のために、放送局と放送時刻などの情報が用いられる場合、放送局と放送時刻などの情報を、未解析データファイルとともに記録する。なお、パーソナルコンピュータ51において実行されるメタデータの取得のために必要な情報は、例えば、放送受信地域など、放送局と放送時刻以外の情報である場合もあり、未解析データファイル管理部131は、必要に応じて、パーソナルコンピュータ51において実行されるメタデータの取得のために必要な情報を取得する。
バッファ管理部132は、未解析データファイル管理部131に従って、放送受信および再生制御部32の処理により受信された放送信号のデータ用バッファ112へのバッファリングおよびバッファリングされた放送信号のデータ用メモリ27への供給、または、削除を管理する。
放送受信端末101は、上述した放送受信端末1と同様にして、放送を受信し、ユーザの操作入力を基に、ブックマークの仮登録を行い、上述したパーソナルコンピュータ51と接続され、未解析データファイルと、そのブックマークの仮登録情報などの関連情報をパーソナルコンピュータ51に供給する。
次に、図15のフローチャートを参照して、放送受信端末101において実行される、放送受信および記録処理2について説明する。
ステップS111乃至ステップS113において、図10のステップS1乃至ステップS3と同様の処理が実行される。
すなわち、ユーザにより、放送の受信開始が指令されたか否かが判断され、放送の受信開始が指令されたと判断された場合、受信周波数または受信チャンネルが決定され、チューナ25が制御されて、アンテナ24により受信される放送信号が選局(チューニング)され、放送の受信が開始される。
ステップS114において、未解析データファイル管理部131およびバッファ管理部132は、受信した放送のデータ用バッファ112への記録を開始する。このとき、ブックマーク設定部35は、タイマ36を制御して、相対時刻のカウントを開始させる。
ステップS115乃至ステップS117において、図10のステップS5乃至ステップS7と同様の処理が実行される。
すなわち、図4を用いて説明したような、現在受信中の放送の再生が行われていることをユーザに通知するためのGUI表示画面が表示部11に表示され、再生処理部26が制御されて、受信した放送が、音声出力部12と、必要に応じて表示部11から再生出力され、ユーザにより、ブックマークの指示を受けたか否かが判断される。
ステップS117において、ブックマークの指示を受けたと判断された場合、ステップS118において、未解析データファイル管理部131およびバッファ管理部132は、受信した放送信号は、現在、データ用バッファ112へバッファリングされているか否かを判断する。
ステップS118において、放送信号は、現在、データ用バッファ112へバッファリングされていると判断された場合、ステップS119において、未解析データファイル管理部131およびバッファ管理部132は、データ用バッファ112にバッファリングされているデータをデータ用メモリ27に供給して記録させるとともに、この後、例えば、5分や10分など、楽曲1曲分を充分含むと思われる所定の時間は、受信した放送信号をデータ用メモリ27に続けて記録する。所定の時間の終了後、受信した放送信号は、再び、データ用バッファ112に供給されて、バッファリングが開始される。
ステップS118において、放送信号は、現在、データ用バッファ112へバッファリングされていない、すなわち、放送信号は、現在、データ用メモリ27に供給されて記録されていると判断された場合、ステップS120において、未解析データファイル管理部131は、この後、例えば、5分や10分など、楽曲1曲分を充分含むと思われる所定の時間は、受信した放送信号をデータ用メモリ27に続けて記録する。所定の時間の終了後、受信した放送信号は、再び、データ用バッファ112に供給されて、バッファリングが開始される。
ステップS119またはステップS120の処理の終了後、ステップS121およびステップS122において、図10のステップS8およびステップS9と同様の処理が実行される。
すなわち、タイマ36が参照されて、ブックマークが指示された相対的な時刻が、記録中の放送信号と対応付けて記録され、ユーザにより、放送の受信終了、もしくは、周波数またはチャンネルの変更が指令されたか否かが判断される。ステップS122において、放送の受信終了、もしくは、周波数またはチャンネルの変更が指令されていないと判断された場合、処理は、ステップS117に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS122において、放送の受信終了、もしくは、周波数またはチャンネルの変更が指令されたと判断された場合、ステップS123において、放送受信および再生制御部32は、再生処理部26を制御し、受信した放送の再生出力を終了する。そして、未解析データファイル管理部33およびバッファ管理部132は、受信した放送のデータ用メモリ27への記録またはデータ用バッファ112へのバッファリングを終了する。
ステップS124において、未解析データファイル管理部33は、データ用メモリ27へ記録された放送信号に対して、ブックマーク設定部35によりブックマークが仮登録されているか否かを判断する。
ステップS124において、ブックマークが仮登録されていると判断された場合、ステップS125において、未解析データファイル管理部33は、ステップS119の処理によりデータ用メモリ27への記録が開始され、所定の時間の経過により、または、ステップS123の処理によりデータ用メモリ27への記録が終了された放送信号に、所定のファイル名を付けて、未解析データファイルを生成し、仮登録されたブックマークを対応付け、必要に応じて、メタデータの取得に必要となる情報(例えば、放送局や放送時間、または、受信場所など)を対応付けて記録する。
ステップS124において、ブックマークが仮登録されていないと判断された場合、ステップS126において、バッファ管理部132は、データ用バッファ112へバッファリングされた放送信号を消去する。
ステップS125、または、ステップS126の処理の終了後、ステップS127において、操作入力取得部31は、放送の受信が終了されているか否かを判断する。
ステップS127において、放送の受信が終了されていないと判断された場合、処理は、ステップS112に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS127において、放送の受信が終了されたと判断された場合、処理は終了される。
このような処理により、放送信号が受信されて再生されるとともにバッファリングされ、ユーザの操作入力を基に、ブックマークの仮登録が実行されて、バッファリングされたデータおよびブックマークの仮登録から所定の時間だけ後までの受信信号が記録され、ブックマークの仮登録が実行された放送信号は、所定のファイル名が付けられて、未解析データファイルとされ、仮登録されたブックマーク、および、必要に応じて、メタデータの取得に必要となる情報(例えば、放送局や放送時間、または、受信場所など)が対応付けられて記録される。
すなわち、放送受信端末101においては、放送信号がすべてデータ用メモリ27に記録されるのではなく、ブックマークの仮登録が行われたもののみがデータ用メモリ27に記録される。データ用メモリ27は、データ用バッファ112と比較して大容量であり、駆動するために必要な消費電力が高いことから、放送受信端末101は、放送受信端末1と比較して、消費電力を低減することが可能となる。また、ブックマークの仮登録が行われたデータのみがデータ用メモリ27に記録されるので、記憶容量の小さいデータ用メモリ27を使用している放送受信端末101においても有効である。
そして、放送受信端末101において記録された未解析データファイル、並びに、仮登録されたブックマーク、および、必要に応じて、メタデータの取得に必要となる情報(例えば、放送局や放送時間、または、受信場所など)は、図11を用いて説明した処理と同様にして、パーソナルコンピュータ51で解析され、メタデータが取得される。そして、解析後の楽曲データおよびメタデータ、並びに、最新のブックマークリストは、図12を用いて説明した処理と同様にして、パーソナルコンピュータ51から放送受信端末101に供給されて記録される。
以上説明した処理においては、放送受信端末1または放送受信端末101において放送信号が取得され、パーソナルコンピュータ51で解析され、メタデータが取得された。これに対して、放送信号の取得、解析、メタデータの取得を、1つの装置で行うようにしてもよい。
図16は、本発明を適用したパーソナルコンピュータ151の構成を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ151においては、放送信号の取得、解析、メタデータの取得のすべてが実行される。
なお、図8を用いて説明した場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。また、パーソナルコンピュータ151の外形は、基本的に、図7を用いて説明した場合と同様であるので、図示は省略する。
すなわち、図16のパーソナルコンピュータ151は、CPU71に代わってCPU171が設けられ、新たに、放送受信端末1または放送受信端末101に設けられていたものと同様の再生処理部26が設けられて内部バス74に接続され、放送受信端末1または放送受信端末101に設けられていたものと同様のアンテナ24およびチューナ25が設けられて、入出力インターフェース75に接続されている以外は、基本的に、図8を用いて説明したパーソナルコンピュータ51と同様の構成を有している。
CPU(Central Processing Unit)171は、ROM(Read Only Memory)72に記録されているプログラム、またはHDD(Hard Disc Drive)などにより構成される記録部76から、RAM(Random Access Memory)73にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
アンテナ24は、ラジオまたはテレビジョンなどの放送波を受信する。
チューナ25は、アンテナ24により受信されたラジオまたはテレビジョンなどの放送波を、CPU171の制御に基づいて選局する。
再生処理部26は、CPU171の制御に基づいて、チューナ25により選局されて受信された放送波の再生を行う。具体的には、再生処理部26は、受信信号を復調し、必要に応じてデスクランブル処理などを施したり、復号処理を施して、放送信号を再生する。
図17は、パーソナルコンピュータ151のCPU171において、放送を受信し、受信したデータを解析し、メタデータを取得してデータベースを構築するとともにブックマークリストを生成するためのアプリケーションが実行された場合の機能ブロック図である。
なお、図3および図9を用いて説明した場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
すなわち、パーソナルコンピュータ151において、放送を受信し、受信したデータを解析し、メタデータを取得してデータベースを構築するとともにブックマークリストを生成するためのアプリケーションが実行されるようになされている場合に、CPU171が有する機能は、図3を用いて説明した、操作入力取得部31、放送受信および再生制御部32、未解析データファイル管理部33、GUI表示制御部34、ブックマーク設定部35、タイマ36、および、楽曲データ再生制御部40、並びに、図9を用いて説明した、データ解析処理部102、メタデータ取得制御部103、データベース構築部104、および、ブックマークリスト生成部105の機能と基本的に同様である。
これらの機能を用いた具体的な動作について以下に説明する。
ユーザが放送の受信開始を指令すると、放送受信および再生制御部32は、チューナ25を制御して、前の操作の終了時に受信していた放送局、または、操作入力取得部31により取得されたユーザの操作入力に基づいた所定の放送局を選局させて、アンテナ24により受信される放送波を再生処理部26に供給させて、復調などを行わせる。受信したのがラジオ放送である場合、放送受信および再生制御部32は、再生された音声を出力部61のスピーカ61−2に供給して音声出力させ、未解析データファイル管理部33は、再生された音声を記録部76に供給して記録させる。
そして、GUI表示制御部34は、例えば、図4に示されるように、出力部61の表示部61−1に、音声出力中のラジオ放送に関する情報を表示させる。また、受信したのがテレビジョン放送である場合、放送受信および再生制御部32は、再生された音声を出力部61のスピーカ61−2に供給して音声出力させ、再生した映像を出力部61の表示部61−1に出力して表示させ、未解析データファイル管理部33は、再生された音声および映像を、記録部76に供給して記録させる。GUI表示制御部34は、例えば、図4を用いて説明した場合と同様に、出力部61の表示部61−1に表示されている映像の妨げにならないように、出力中のテレビジョン放送に関する情報を表示させる。ブックマーク設定部35は、タイマ36を制御し、記録部76への放送信号の記録が開始されたときからの経過時間のカウントを開始させる。
また、操作入力取得部31が、現在受信中の放送信号で記録部76に記録されている部分に関して、巻き戻し、早送り、一時停止などの指令を受けた場合、放送受信および再生制御部32は、ユーザの操作入力に基づいて、記録部76に記録されている放送信号を読み出して、出力部61の表示部61−1、または、出力部61のスピーカ61−2に供給する。そして、未解析データファイル管理部33は、リアルタイムで受信されている放送信号を、継続して、記録部76に供給して保存させる。
操作入力取得部31が、入力部62から、Bookmark(ブックマーク)を指令する操作入力を受けた場合、ブックマーク設定部35は、タイマ36を参照し、ブックマークの操作入力を受けた時点の、放送受信開始を基準とした相対的な時刻情報を記録する(ブックマークの仮登録)。
このとき、GUI表示制御部34は、出力部61の表示部61−1に、例えば、図5に示されるように、ブックマークの指令を受け付けたことをユーザに通知するためのメッセージを表示させる。
操作入力取得部31が、入力部62から、チューニング(放送局、チャンネル)の変更、または、放送受信の終了を指令する操作入力を受けた場合、未解析データファイル管理部33は、記録部76に記録されている放送信号に、放送受信開始を基準とした相対的な時刻情報が対応付けられて記録されて(ブックマークが仮登録されて)いれば、記録されている放送信号に対して、例えば、ファイル生成の時刻、または、受信した放送局名などを用いて固有のファイル名をつけ、未解析のデータファイルとして、ブックマーク設定部35により記録されたブックマークの相対的な時刻情報を対応付けて記録部76に保存(ブックマークの仮登録)する。ブックマークの相対的な時刻情報(ブックマークの仮登録情報)は1つのファイルに複数対応付けられていてもよい。
また、未解析データファイル管理部33は、後述するパーソナルコンピュータにおいて実行されるメタデータの取得のために必要な情報(例えば、放送局と放送時刻などの情報)を取得し、未解析データファイルとともに記録する。
未解析データファイル管理部33は、チューニング(放送局、チャンネル)の変更、または、放送受信の終了を指令する操作入力を受けるたびに、ひとつ以上のブックマークが仮登録されているか否かを判断して、1つ以上のブックマークが仮登録されている放送信号に関して、未解析データファイルを生成する。すなわち、未解析データファイル管理部33は、複数の未解析データファイルを生成する場合がある。
そして、データ解析処理部102は、未解析データファイル管理部33により管理されている、録音または録画の未解析データファイルと、これらのファイルに対応付けられているブックマークの仮登録情報と、必要に応じて、放送局と放送時刻などの情報とを、記録部76から読み出す。データ解析処理部102は、記録部76から読み出された、まだ解析されていない録音または録画のファイルを解析し、例えば、特開2005−274708号公報などに記載されている解析方法を用いて、音声のテンポやスピード感などの特徴量を基に、楽曲の部分と、アナウンサの会話などの楽曲以外の部分とを区別して、楽曲の部分のみを抽出する。また、データ解析処理部102は、メタデータの取得に必要な情報の抽出または解析も実行し、メタデータの取得に必要な情報を、メタデータ取得制御部103に供給する。
例えば、楽曲データの一部を、検索サービスを行う所定のサーバに送出することによりメタデータが取得されるようになされている場合、データ解析処理部102は、所定のサーバに送信する楽曲の一部を抽出する。また、データ解析処理部102は、検索処理に用いる楽曲の特徴量を抽出して、メタデータ取得制御部103に供給し、所定のサーバに、抽出された楽曲の特徴量を送出させて、メタデータを得るようにしてもよい。さらに、メタデータの取得のために、放送局と放送時刻などの情報が用いられる場合、データ解析処理部102は、例えば、放送局と放送時刻などの情報を取得する。
メタデータ取得制御部103は、例えば、楽曲の一部、または、検索処理に用いる楽曲の特徴量を、内部バス74、入出力インターフェース75、および、ネットワークインターフェース77を介して、楽曲データの一部を基に検索サービスを提供する所定のサーバに供給するとともに、ネットワークインターフェース77により受信されたメタデータを記録部76に供給する。また、メタデータ取得制御部103は、例えば、放送局と放送時刻などの情報を、内部バス74、入出力インターフェース75、および、ネットワークインターフェース77を介して、放送局と放送時刻などの情報を基に検索サービスを提供する所定のサーバに供給するとともに、ネットワークインターフェース77により受信されたメタデータを記録部76に供給する。
データベース構築部104は、データ解析処理部102の解析により得られた、ブックマークされた楽曲データと、メタデータ取得制御部103により取得された楽曲データに対応するメタデータとを対応付けて記録部76に記録させ、楽曲のデータベースを構築する。
ブックマークリスト生成部105は、データベース構築部104により構築されるデータベースとユーザによるブックマークとの対応関係を示す情報であるブックマークリストを生成し、内部バス74、入出力インターフェース75を介して、記録部76に供給して記録させる(ブックマークを本登録する)。
そして、GUI表示制御部34は、ユーザの操作入力に基づいて、記録部76に記録されているブックマークリストを基に、図6を用いて説明したようにして、ブックマークの本登録が終了し、ユーザの選択に基づいて再生処理が可能な楽曲データの一覧を、出力部61の表示部61−1に表示させる。メタデータが取得されている楽曲データに関しては、メタデータに含まれる楽曲の曲名やアーティスト名が表示される。ユーザが、図6を用いて説明した再生処理が可能な楽曲データの一覧のうちの所望のデータを選択し、再生を指令した場合、楽曲データ再生制御部40により、ブックマークリスト生成部105により生成されたブックマークリストが参照されて、対応する楽曲のデータが、データベース構築部104により、記録部76から読み出されて、出力部61のスピーカ61−2より再生出力される。また、楽曲のデータに映像データが対応付けられて記録されている場合(記録された放送信号がテレビジョン放送である場合)、映像データが、出力部61の表示部61−1に音声出力と同期して表示される。
なお、パーソナルコンピュータ151においては、放送信号を一時保持するバッファを設けていない構成であるものとして説明するが、パーソナルコンピュータ151は、例えば、図13を用いて説明した放送受信端末101のデータ用バッファ112と同様のバッファを備え、受信した放送信号を一時保持し、ユーザによりブックマークの仮登録を受けた場合に、バッファリングされた放送信号およびそれ以降、所定の時間に受信された放送信号を、記録部76に供給して記録させるようにしてもよい。
次に、図18および図19のフローチャートを参照して、パーソナルコンピュータ151が実行する処理について説明する。
ステップS151乃至ステップS160において、図10を用いて説明したステップS1乃至ステップS10と同様の処理が実行される。
すなわち、図17を用いて説明した(以下同様)操作入力取得部31において、ユーザにより、放送の受信開始が指令されたと判断された場合、放送受信および再生制御部32は、受信周波数または受信チャンネルを決定し、チューナ25を制御して、アンテナ24により受信される放送信号を選局(チューニング)し、アンテナ24およびチューナ25を制御して、放送の受信を開始する。
未解析データファイル管理部33は、受信した放送の記録部76への記録を開始する。このとき、ブックマーク設定部35は、タイマ36を制御して、相対時刻のカウントを開始させる。
GUI表示制御部34は、例えば、図4を用いて説明したような、現在受信中の放送の再生が行われていることをユーザに通知するためのGUI表示画面を出力部61の表示部61−1に表示させる。放送受信および再生制御部32は、再生処理部26を制御し、受信した放送を、出力部61のスピーカ61−2と、必要に応じて出力部61の表示部61−1から再生出力させる。
そして、ユーザにより、ブックマークの指示を受けたと判断された場合、ブックマーク設定部35は、タイマ36を参照して、ブックマークが指示された相対的な時刻を、記録中の放送信号と対応付けて記録する。
そして、放送の受信終了、もしくは、周波数またはチャンネルの変更が指令されていないと判断された場合、処理は、ステップS157に戻り、それ以降の処理が繰り返され、放送の受信終了、もしくは、周波数またはチャンネルの変更が指令されたと判断された場合、放送受信および再生制御部32は、再生処理部26を制御し、受信した放送の再生出力を終了し、未解析データファイル管理部33は、受信した放送の記録部76への記録を終了する。
そして、ステップS161において、未解析データファイル管理部33は、記録部76へ記録された放送信号に対して、ブックマーク設定部35によりブックマークが仮登録されているか否かを判断する。
ステップS161において、ブックマークが仮登録されていないと判断された場合、ステップS162において、未解析データファイル管理部33は、記録部76へ記録された放送信号を消去する。
ステップS161において、ブックマークが仮登録されていると判断された場合、または、ステップS162の処理の終了後、ステップS163において、操作入力取得部31は、放送の受信が終了されているか否かを判断する。
ステップS163において、放送の受信が終了されていないと判断された場合、処理は、ステップS152に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS163において、放送の受信が終了されたと判断された場合、ステップS164において、操作入力取得部31は、解析処理の開始が指令されたか否かを判断する。
ステップS164において、解析処理の開始が指令されていないと判断された場合、処理は、ステップS151に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS164において、解析処理の開始が指令されたと判断された場合、ステップS165において、データ解析処理部102は、記録部76に未処理の放送信号が記録されているか否かを判断する。ステップS165において、未処理の放送信号が記録されていないと判断された場合、処理が終了される。
ステップS165において、未処理の放送信号が記録されていると判断された場合、ステップS166において、データ解析処理部102は、特開2005−274708号公報などに記載されている解析方法を用いて、未処理の放送信号を解析し、楽曲部分と楽曲以外の部分とを分割する。
そして、ステップS167乃至ステップS172において、図11のステップS45乃至ステップS50と基本的に同様の処理が実行される。
すなわち、データ解析処理部102は、分割されたデータのうち、ブックマークが仮登録されている楽曲データ、すなわち、ユーザがブックマークを指令した時点において再生されていた楽曲データを抽出し、分割されて抽出された楽曲データ、または、ブックマークが仮登録されている楽曲データのメタデータの取得のために必要な情報(例えば、楽曲の一部、楽曲の一部の特徴量データ、楽曲が放送された放送局および放送時刻、または、放送受信地域など)を抽出し、メタデータ取得制御部103に供給する。
メタデータ取得制御部103は、楽曲データに対応するメタデータを取得するための情報を、内部バス74、入出力インターフェース75、および、ネットワークインターフェース77を介して、楽曲データの一部を基に検索サービスを提供する所定のサーバに送信するとともに、ネットワークインターフェース77により受信されたメタデータを、記録部76に供給する。
そして、データベース構築部104は、データ解析処理部102の解析により得られた楽曲データと、メタデータ取得制御部103により取得された楽曲データに対応するメタデータとを対応付けて、記録部76に記録されているデータベースに登録する。また、受信された放送信号がテレビジョン放送である場合、映像データが、楽曲データとともにデータベースに登録される。
そして、ブックマークリスト生成部105は、記録部76に記録されているブックマークリストに、データベースに登録された楽曲データを登録する(ブックマークの本登録)し、データ解析処理部102は、解析が終了した放送信号を削除して処理が終了される。
このような処理により、パーソナルコンピュータ151のみで、放送を受信し、受信したデータを解析し、メタデータを取得してデータベースを構築するとともにブックマークリストを生成することができる。
以上説明したように、本発明を適用することにより、放送を受信し、ユーザが設定したブックマークを基に、受信したデータを解析してユーザがブックマークを設定した楽曲データを抽出し、抽出された楽曲に対応するメタデータを取得してデータベースを構築するとともに、ブックマークリストを生成することができるので、ユーザが放送を視聴して気に入った楽曲(ブックマークが指令されたときに再生されていた楽曲)を気軽に蓄積することができ、さらに、その楽曲のメタデータを取得して、自動的にデータベース化し、再生して楽しむことが可能となる。
本発明を適用することにより、ユーザが蓄積する楽曲データは、例えば、コンテンツの提供サービスなどから配布される楽曲データではなく、放送された楽曲データである。そして、その楽曲データに関するメタデータが取得され、楽曲データとメタデータがデータベース化されるとともに、楽曲データとメタデータに対するリンク情報であるブックマークリストが生成される。ユーザは、ブックマークリストを参照して、所望の楽曲を選択することにより、放送中(または、いわゆる追いかけ再生中など)に気に入った楽曲を再生して楽しむことができる。
また、放送信号が、例えば、テレビジョン放送などのように、音声のみではなく映像も伴われている場合、楽曲データに伴って、映像も蓄積するようにすることにより、ユーザは、容易に、「お気に入りのミュージッククリップ」を蓄積することが可能となる。
なお、本発明は、少なくとも音声データを含む情報を取得することができれば適用することが可能であり、例えば、有線の接続により、有線放送や、ケーブルテレビジョンの番組を取得したり、インターネットを介して提供される各種コンテンツのデータを取得することができるよう名場合においても、適用することが可能である。
なお、本実施の形態においては、2つの装置、または、1つの装置を用いて、放送を受信し、ユーザが設定したブックマークを基に、受信したデータを解析し、メタデータを取得してデータベースを構築するとともにブックマークリストを生成するものとして説明したが、これらの装置が有する機能をさらに分割して、さらに多数の装置で同様の機能を実現したり、または、他の機能を有する装置において、本発明を適用した処理を実現させるようにすることも可能であることはいうまでもない。
上述した一連の処理は、ソフトウェアにより実行することもできる。そのソフトウェアは、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータにより、または、各種のプログラムをコンピュータにインストールすることにより、各種の機能を実行することが可能であり、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされても良いし、インターネットを介してサーバからダウンロードすることでインストールされても良い。
この記録媒体は、図8または図16に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク81(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク82(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク83(MD(Mini-Disk)(商標)を含む)、もしくは半導体メモリ84などよりなるパッケージメディアなどにより構成される。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 放送受信端末, 11 表示部, 12 音声出力部, 13 操作入力部, 21 コントローラ, 27 データ用メモリ, 28 通信インターフェース, 31 操作入力取得部, 32 放送受信および再生制御部, 33 未解析データファイル管理部, 34 GUI表示制御部, 35 ブックマーク設定部, 37 未解析データ出力制御部, 38 ブックマークリスト管理部, 39 メタデータおよび楽曲データ管理部, 40 楽曲データ再生制御部, 51 パーソナルコンピュータ, 61 出力部, 62 入力部, 71 CPU 76 記録部, 77 ネットワークインターフェース, 101 未解析データ取得制御部, 102 データ解析処理部, 103 メタデータ取得制御部, 104 データベース構築部, 105 ブックマークリスト生成部, 106 解析済みデータ供給制御部, 111 コントローラ, 112 データ用バッファ, 131 未解析データファイル管理部, 137 バッファ管理部, 151 パーソナルコンピュータ, 171 CPU