以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
まず、実施の形態に適用される発明の概要について説明し、その後、実施の形態の具体的な内容を説明する。
図1は、実施の形態に適用される発明の概念図である。本発明に係る通信装置1は、受信手段1a、記録手段1b、記憶手段1c、送信手段1d、および結果情報受信手段1eを有している。また、通信装置1は、ネットワーク2を介してサーバ3や検索装置4に接続されている。
サーバ3は、FM局やテレビ局で放送されるコンテンツの関連情報や、販売されているCD等の記録媒体に収録されたコンテンツの関連情報を提供している。関連情報とは、コンテンツの内容を示す情報であり、たとえば、タイトル、アーティスト等の情報である。検索装置4は、ネットワーク2経由での検索要求に応答して情報検索を行う装置である。
受信手段1aは、放送されるコンテンツの関連情報5を受信する。関連情報5は、たとえば、コンテンツのタイトルや作成者の名称等である。
記録手段1bは、受信手段1aが受信した関連情報5を記憶手段1cに記録する。
記憶手段1cは、関連情報5を記憶することができる。なお、記憶手段1cは、関連情報5を一時的に記憶する一時記憶手段であってもよいし、関連情報5を継続して保持、管理する保管手段であってもよい。
送信手段1dは、外部から入力される検索指示に応じて、記憶手段1c(一時記憶手段または保管手段)に記録されている関連情報5から第1の検索キー6を抽出し、第1の検索キー6を検索装置4に送信する。
また、送信手段1dは、結果情報に基づいて第1の検索キー6とは異なる第2の検索キー8を、記憶手段1c(一時記憶手段または保管手段)内の関連情報5から抽出し、第2の検索キー8を検索装置4に送信する。たとえば、送信手段1dは、第1の検索キー6による結果情報7においてヒット件数(第1の検索キー6に適合した件数)が0件の場合、第2の検索キー8による検索要求を送信する。
結果情報受信手段1eは、第1の検索キー6に基づいて検索された結果情報7を受信する。結果情報7は、送信手段1dに通知される。
このような通信装置1によれば、放送されるコンテンツの関連情報5が受信手段1aにより受信される。その関連情報5は、記録手段1bにより記憶手段1cに記録される。その後、外部から入力される検索指示に応じて、送信手段1dにより、記憶手段1cに記録されている関連情報5から第1の検索キー6が抽出され、その第1の検索キー6が検索装置4に送信される。第1の検索キー6に基づいて検索された結果情報7は、結果情報受信手段1eで受信される。そして、送信手段1dにより、結果情報7に基づいて第1の検索キー6とは異なる第2の検索キー8が関連情報5から抽出され、第2の検索キー8が検索装置4に送信される。
このようにして、一回の検索指示で第1の検索キー6による検索と、第2の検索キー8による検索とを検索装置4に行わせることができる。たとえば、第1の検索キー6による結果情報7においてヒット件数が0件であれば、第2の検索キー8による再検索が自動で行われる。その結果、第2の検索キー8をユーザが入力する必要が無くなり、操作性が向上する。
ところで、放送されるコンテンツとしては、ラジオなどで放送される楽曲がある。楽曲の関連情報には、その楽曲のタイトルや演奏しているアーティストの名称などが含まれる。以下、ネットワークに接続された端末装置に図1に示す通信装置の機能を内蔵し、関連情報に基づく情報検索を行う場合を例に採り、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
なお、以下の説明では、楽曲または楽曲集合に関する関連情報を保存する処理を、クリップと呼ぶこととする。
図2は、本発明の実施の形態に係るネットワークシステムを示す図である。端末装置10は、ネットワーク30を介して各種サーバに接続されている。ネットワーク30は、たとえば、インターネットである。サーバとしては、CDタイトル情報提供サーバ31、放送局サーバ32、音楽配信サーバ33、CDショップサーバ34、インターネットラジオサーバ35、総合サービスサーバ36などがある。
CDタイトル情報提供サーバ31は、市販されているCDに収録されている楽曲の関連情報の配信サービスを行う。
放送局サーバ32は、FM放送やテレビ(TV)放送等の放送局37が管理するサーバである。放送局37は、アンテナ38を介して無線による放送を行っており、放送局サーバ32は、放送される楽曲の関連情報の提供サービスを行う。
なお、放送局サーバ32により提供される関連情報の提供機能は、大別して次の2つに分かれる。第1の機能は、現在放送中の楽曲の関連情報を提供する機能(ナウオンエアー)である。第2の機能は、端末装置10からの要求に応じて、既に放送した楽曲のリスト(オンエアーリスト)を提供する機能である(オンエアーリストには、各楽曲の関連情報も含まれる)。たとえば、放送局サーバ32は、指定された番組内で放送した楽曲の関連情報を提供したり、指定された時間帯内に放送した楽曲の関連情報を提供したりする。
音楽配信サーバ33は、楽曲のディジタルデータ(楽曲データ)を配信するサービスを行うサーバである。たとえば、音楽配信サーバ33は、楽曲の購入手続きを行ったユーザの端末装置10に対してのみ、楽曲データを提供する。また、音楽配信サーバ33は、配信する楽曲の関連情報を提供することができる。
CDショップサーバ34は、CDの通信販売のための注文受け付け等を行うサーバである。CDショップサーバ34は、試聴用の音声データ等の配信サービスや、販売しているCDに収録された楽曲の関連情報の提供サービスも行う。
インターネットラジオサーバ35は、インターネット等の広域ネットワーク経由で音声番組を提供するサーバである。
総合サービスサーバ36は、ネットワーク30を介したサービスの提供窓口(ポータルサイト)として機能し、各種総合サービスの提供を仲介する。たとえば、放送されている楽曲の関連情報の配信元を示す情報(たとえばURL(Uniform Resource Locator))を、端末装置10に配信する。
このように、複数のサーバが、ネットワーク30上の楽曲または楽曲集合に関する情報の提供サービスを行っている。すなわち、各サーバが、ネットワーク30上の楽曲または楽曲集合のソースとして機能している。
なお、音楽配信サーバ33とCDショップサーバ34は、楽曲購入可能サーバである。したがって、ユーザが端末装置10を操作して楽曲購入可能サーバにアクセスすれば、ネットワーク30を介して実際に楽曲や楽曲集合を購入できる。端末装置10のユーザは、音楽配信サーバ33に対して購入手続きを行うことで、音楽配信サーバ33から楽曲データをダウンロードできる。また、端末装置10のユーザは、CDショップサーバ34に対して購入手続きを行うことで、自宅にCDを宅配してもらうことができる。
端末装置10は、CD29a、MD(Mini Disc)29b、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)21等の記録媒体に、ローカル上の楽曲または楽曲集合のソースを保持している。なお、CD29aとMD29bとは、可搬型の記録媒体であり、端末装置10に対して容易に着脱できる。端末装置10に対してどのようなローカルソースが用意されるかは、端末装置10の種類、目的により異なる。また、端末装置10は、アンテナ26を介して放送されるコンテンツを受信することができる。
なお、図2に示したローカル上の楽曲または楽曲集合のソースは一例である。すなわち、端末装置10のローカルに存在する記録媒体であれば、楽曲または楽曲集合を記録することで、ローカル上の楽曲または楽曲集合のソースとして機能させることができる。
また、端末装置10は、クリップした関連情報を記憶するクリップ情報記憶装置21aを備えている。クリップ情報記憶装置21aは、端末装置10の二次記憶装置である。たとえば、HDD21等の記憶領域の一部を、クリップ情報記憶装置21aとして機能させることができる。なお、端末装置10は、クリップを楽曲に対しても、楽曲集合に対しても行うことができる。これにより、気になる楽曲が多数含まれたFM番組、CDアルバム等については、まるごとクリップすることで、1回のクリップ動作で、気になる楽曲集合の関連情報を記録することができる。
図3は、CDタイトル情報提供サーバのハードウェア構成例を示す図である。CDタイトル情報提供サーバ31は、CPU(Central Processing Unit)31aによって装置全体が制御されている。CPU31aには、バス31gを介してRAM(Random Access Memory)31b、ハードディスクドライブ(HDD)31c、グラフィック処理装置31d、入力インタフェース31e、および通信インタフェース31fが接続されている。
RAM31bには、CPU31aに実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM31bには、CPU31aによる処理に必要な各種データが格納される。HDD31cには、OSやアプリケーションプログラムが格納される。また、HDD31cには、端末装置10に対して提供するCDの関連情報が格納される。
グラフィック処理装置31dには、表示装置31hが接続されている。グラフィック処理装置31dは、CPU31aからの命令に従って、画像を表示装置31hの画面に表示させる。入力インタフェース31eには、キーボード31iとマウス31jとが接続されている。入力インタフェース31eは、キーボード31iやマウス31jから送られてくる信号を、バス31gを介してCPU31aに送信する。
通信インタフェース31fは、ネットワーク30に接続されている。通信インタフェース31fは、ネットワーク30を介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、図3には、CDタイトル情報提供サーバ31のハードウェア構成を代表的に説明したが、他のサーバも同様のハードウェア構成で実現することができる。
また、本実施の形態における端末装置10は、楽曲の再生機能を有するオーディオ機器としての機能を兼ね備えている。
図4は、端末装置の外観を示す図である。図4に示すように、本実施の形態に係る端末装置10は、一般的なシステムコンポと同様の外観をしている。端末装置10は、装置本体10a、スピーカ25a,25b、およびリモートコントローラ40で構成される。装置本体10aには、CDやDVD(Digital Versatile Disc)の再生機能、MDの録音再生機能、およびFM放送やTV放送の受信機能を備えている。装置本体10aで生成した音声信号がスピーカ25a,25bに送られることで、スピーカ25a,25bから音が出力される。
また、装置本体10aには、表示装置17が設けられている。表示装置17には、再生中の楽曲の関連情報や、クリップによって保存された関連情報等が表示される。
リモートコントローラ40は、装置本体10aを遠隔操作するための入力装置である。リモートコントローラ40には複数の操作キーが設けられている。ユーザによって操作キーが押されると、赤外線等の無線の通信手段により、押された操作キーに応じた信号がリモートコントローラ40から装置本体10aに送信される。
操作キーとしては、方向キー41a〜41d、決定キー42、ファンクション選択キー43a〜43c、ツールキー44、戻るキー45等がある。
方向キー41a〜41dは、たとえば、表示装置17に表示されたカーソルや、フォーカスが当てられる場所を移動させるために使用される。4つの方向キー41a〜41dは、それぞれ上、下、左、右それぞれの方向に対応しており、押された方向キーに対応する方向にカーソル等が移動する。
決定キー42は、たとえば、表示装置17に表示された内容を確定するために使用される。
ファンクション選択キー43a〜43cは、機能の選択に使用される。たとえば、3つのファンクション選択キー43a〜43cは、それぞれ総合サービス利用機能、チューナ機能、ローカルコンテンツ管理機能に対応付けられている。そして、ファンクション選択キー43a〜43cの何れか1つが押されると、装置本体10aは、押されたファンクション選択キーに対応する機能の動作モードになる。
ツールキー44は、表示装置17上にツールメニューを表示させるためのボタンである。ツールメニュー内には、表示装置17に表示されている内容に応じたコマンドが表示される。ツールメニューからユーザが任意のコマンドを選択し、そのコマンドに応じた処理を端末装置10に実行させることができる。たとえば、ユーザが方向キー41a〜41dを操作して任意のコマンドを選択し、さらに決定キー42を押すことで、選択されたコマンドに応じた処理が端末装置10で実行される。
戻るキー45は、表示装置17の表示内容を、直前の状態に戻すためのボタンである。
なお、リモートコントローラ40には、図4に示したもの以外にも様々な操作キーを設けることができる。たとえば、音量調節キー、CD等の再生キー、停止キーなどである。
次に、端末装置10の内部構成を説明する。
図5は、端末装置のハードウェア構成を示すブロックである。図5に示すような端末装置10により、楽曲等の様々なソースを管理、記録、再生が可能となる。
CPU11は、起動されたプログラムに基づいて端末装置10の全体の制御、演算処理を行う。たとえばネットワーク30を介した通信動作、ユーザに対する入出力動作、メディアからのコンテンツ再生やクリップ、HDD21へのコンテンツ記憶やそのための管理、クリップ情報等に基づくネットワーク30を介した情報検索などを行う。なお、本実施の形態の端末装置10が記録再生可能なコンテンツデータは、オーディオのコンテンツデータや動画のコンテンツデータである。CPU11はバス12を介して各回路部との間で制御信号やデータのやりとりを行う。
ROM(Read Only Memory)13は、CPU11が実行すべき動作プログラム、プログラムローダーや、各種演算係数、プログラムで用いるパラメータ等が記憶される。また、RAM20には、CPU11が実行すべきプログラムが展開される。また、CPU11が各種処理を実行する際において必要となるデータ領域、タスク領域としても用いられる。
操作入力部15は、端末装置10の筐体に設けられた操作キーやジョグダイヤル、タッチパネルなどの各種操作子などを有する。なお、GUI(Graphical User Interface)操作のためのキーボードやマウスが操作入力部15として設けられてもよい。操作入力部15で入力された情報は入力処理部14において所定の処理が施され、CPU11に対して操作コマンドとして伝送される。CPU11は入力された操作コマンドに応答した機器としての動作が得られるように、所要の演算や制御を行う。
表示装置17としては、たとえば液晶ディスプレイなどの表示デバイスが接続され、各種情報表示が行われる。CPU11が各種動作状態や入力状態、通信状態に応じて表示情報を表示処理部16に供給すると、表示処理部16は供給された表示データに基づいて表示装置17に表示動作を実行させる。たとえば、表示装置17には、サーバ等から配信された関連情報の内容や、クリップ情報の内容が表示される。また、ネットワーク30を介した楽曲の検索が行われた場合、結果情報が表示装置17に表示される。
メディアドライブ19a,19bは、可搬型の記録媒体に記録された楽曲等のコンテンツを記録、再生(記録媒体によって再生のみの場合もある)することができるドライブである。なお、メディアドライブ19a,19bそれぞれが記録、または再生可能な記録媒体の種類は、1種類とは限らない。すなわち、複数の種類の記録媒体に対して記録、再生を行うことも可能である。たとえば、メディアドライブ19aがCD、DVDの再生を行い、メディアドライブ19bがMDの記録再生を行う。
なお、楽曲等のコンテンツを記録する可搬型の記録媒体としては、CD、DVD等の光学的な記録媒体に限定されるべきものではない。たとえば、フラッシュメモリなどの半導体メモリにより構成された記録媒体にコンテンツを格納することもできる。その場合、フラッシュメモリのリーダライタがバス12に接続される。
ユーザは、メディアドライブ19a,19bに、任意のコンテンツが記録された記録媒体(CD,DVD,MDなど)を挿入し、リモートコントローラ40の所定の操作を行うことで、楽曲等を鑑賞することができる。たとえば、ユーザがリモートコントローラ40を操作し、メディアドライブ19aによる再生指示を行うと、CPU11はメディアドライブ19aに対してコンテンツの再生を指示する。これに応じて、メディアドライブ19aは、装填されている記録媒体から、指定されたコンテンツにアクセスして読み出しを実行する。
このようにして読み出されたコンテンツが、オーディオコンテンツである場合には、必要に応じてCPU11の処理によってデコード処理等が施された後、オーディオデータ処理部24に転送される。オーディオデータ処理部24においては、イコライジング等の音場処理や音量調整、D/A変換、増幅等の処理が施され、スピーカ部25から出力される。なお、スピーカ部25は、図4に示したような複数のスピーカ25a,25bで構成され、ステレオで音声を出力することができる。
また、メディアドライブ19a,19bにて再生されたコンテンツは、CPU11の制御によって、HDD21にオーディオデータファイルとして蓄積することもできる。なお、このオーディオデータファイルの形式としては、CDフォーマットにおけるサンプリング周波数44.1KHzで16ビット量子化のデジタルオーディオデータとしてもよい。HDD21の容量を節約するために、所定方式にしたがって圧縮処理が施された形式の圧縮オーディオデータとされてもよい。また、圧縮方式としても限定されるものではないが、ATRAC(Advanced TRansform Acoustic Coding、商標)方式やMP3(MPEG Audio Layer-3)方式などを採用することができる。
チューナ部27は、たとえばAM・FMラジオチューナであり、CPU11の制御に基づいてアンテナ26で受信された放送信号を復調する。もちろんテレビチューナや衛星放送チューナ、デジタル放送チューナなどとしてのチューナでもよい。復調された放送音声信号は、オーディオデータ処理部24において所要の処理が施され、スピーカ部25から放送音声として出力される。
通信処理部22は、CPU11の制御に基づいて送信データのエンコード処理、受信データのデコード処理を行う。ネットワークインタフェース23は、通信処理部22でエンコードされた送信データを、ネットワーク30を介して所定の外部ネットワーク対応機器に送信する。また、ネットワークインタフェース23は、ネットワーク30を介して外部ネットワーク対応機器から送信されてきた信号を通信処理部22に受け渡す。通信処理部22は受信した情報をCPU11に転送する。ネットワーク30を介して受信する情報には、たとえば、FM等で放送中の番組の関連情報や、CD等のタイトルに含まれる楽曲の情報がある。
赤外線通信部28は、リモートコントローラ40との間で、赤外線等の無線の通信手段で通信を行う。そして、赤外線通信部28は、リモートコントローラ40から送られた信号に所定の処理を施し、CPU11に対して操作コマンドとして伝送する。CPU11は入力された操作コマンドに応答した機器としての動作が得られるように、所要の演算や制御を行う。
なお、端末装置10の構成は、この図5の構成に限られるものではなく、更に多様に考えられる。たとえばUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、Bluetoothなどの通信方式による周辺機器とのインタフェースが設けられるようにしてもよい。そして、上記ネットワークインタフェース23によりネットワーク30を介してダウンロードしたオーディオのコンテンツや、上記USB、IEEE1394などのインタフェースを経由して転送されてきたオーディオのコンテンツについても、HDD21に対して記憶させることができる。またマイクロホンや外部のヘッドホンの接続に用いられる端子や、DVD再生時に対応するビデオ出力端子、ライン接続端子、光デジタル接続端子等が設けられてもよい。また、PCMCIAスロット、メモリカードスロットなどが形成され、外部の情報処理装置やオーディオ機器とデータのやりとりが可能とされてもよい。
次に、本実施の形態のシステムにおけるプログラムモジュールの構成について説明する。なお、プログラムモジュールは端末装置10に実行させる処理を記述した情報であり、プログラムモジュールに基づいて端末装置10が所定の機能を実現することができる。以下の説明では、プログラムモジュールを実行することで実現される機能を、そのプログラムモジュールの名称で呼ぶこととする。
図6は、端末装置のプログラムモジュール構成を示す図である。図6に示すように端末装置10のプログラムモジュールはOS上で動作するように構成されている。端末装置10は、各プログラムモジュールの機能によって、CDタイトル情報提供サーバ31、放送局サーバ32、音楽配信サーバ33、CDの物販を行うCDショップサーバ34、総合サービスサーバ36、インターネットラジオサーバ35、その他の各種サーバと通信を行うことができる。
HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)メッセージプログラム111は、CDタイトル情報提供サーバ31、放送局サーバ32、CDショップサーバ34、および総合サービスサーバ36等の各種サーバとの間のやりとりをHTTP通信で行うものである。コミュニケータプログラム112は、総合サービスサーバ36等と各種通信を行う通信モジュールである。
コミュニケータプログラム112の上位(ユーザインタフェースに近い機能)には、コンテンツのコーデックを解釈して再生するコンテンツ再生モジュール113、著作権保護に関する情報を取り扱う著作権保護情報管理モジュール114が位置する。コンテンツ再生モジュール113の上位には、インターネットラジオの選局及び再生を行うインターネットラジオ選局再生モジュール118が設けられている。著作権保護情報管理モジュール114の上位には、楽曲購入及び試聴曲の再生を司る楽曲購入再生モジュール119が設けられている。
それらインターネットラジオ選局再生モジュール118、楽曲購入再生モジュール119の上位にはXML(eXtensible Markup Language)ブラウザ151が設けられている。XMLブラウザ151は、各種サーバから送られるXMLファイルの内容を解釈し、表示装置17に対して画面表示を行う。また、端末装置10が総合サービス利用モードのときにユーザが端末装置10に対して行った入力内容はXMLブラウザ151で解釈される。そして、XMLブラウザ151から他のモジュールへ、入力内容に応じた処理要求等が渡される。たとえば、XMLブラウザ151を介してユーザに選択された楽曲は楽曲購入再生モジュール119で購入され、ハードディスクコンテンツコントローラ117を介してHDD21に書き込まれる。
コミュニケータプログラム112には、ライブラリ130の認証ライブラリ131が接続されている。認証ライブラリ131は、総合サービスサーバ36やその他の各種サーバの認証処理を行う。
さらにコミュニケータプログラム112の上位には、データベースアクセスモジュール115、コンテンツデータアクセスモジュール116及びハードディスクコンテンツコントローラ117が設けられている。データベースアクセスモジュール115は、HDD21に構築された各種データベースにアクセスする。コンテンツデータアクセスモジュール116はHDD21に格納されたコンテンツにアクセスする。ハードディスクコンテンツコントローラ117はHDD21に格納されたコンテンツを管理する。
ハードディスクコンテンツコントローラ117の上位には、関連情報表示モジュール120、チューナ選局再生/録音モジュール121、および楽曲購入再生モジュール119が設けられている。関連情報表示モジュール120は、ラジオ局が放送した楽曲のタイトル及びアーティスト名を表示装置17に表示する。チューナ選局再生/録音モジュール121は、ラジオ局を選局したり、当該ラジオ局から受信した楽曲のコンテンツをHDD21に録音したりする。
たとえば、オーディオユーザインタフェース(AudioUI)152を介して選局されたラジオ局から受信した楽曲は、コンテンツデータアクセスモジュール116を介してHDD21へ書き込まれる。
関連情報表示モジュール120は、チューナ選局再生/録音モジュール121によって現在ラジオ局が放送している楽曲のタイトルやアーティスト名を関連情報としてCDタイトル情報提供サーバ31、放送局サーバ32等からHTTPメッセージプログラム111経由で受信し、これをオーディオユーザインタフェース152を介して表示装置17に表示する。
なお、オーディオユーザインタフェース152を介して表示装置17に表示した関連情報は、ライブラリ130のクリップライブラリ132に一時的に記憶させることができる。また、関連情報は、ユーザからの指示に従って最終的にはデータベースアクセスモジュール115を介してHDD21へ記憶させることもできる。
さらに端末装置10のプログラムモジュールとしては、CDを再生するためのCD再生モジュール141と、HDD21を再生するためのHDD再生モジュール142とが含まれており、再生結果をオーディオデータ処理部24及びスピーカ部25を介して出力する。
このような構成の端末装置10において、サーバから関連情報を取得し、その関連情報に基づく検索を行うことができる。なお、1回の検索でヒット件数が0件の場合、検索キーを変更して再度検索することができる。
次に、放送局37が番組の中で放送した楽曲に関連した関連情報を取得する手順について説明する。なお、本実施の形態では、放送される楽曲の関連情報を放送局サーバ32で提供しているが、複数の放送局から依頼を受けて、各放送局の番組情報の提供サービスを行う関連情報提供サーバを別に設けることもできる。
図7は、放送中の楽曲の関連情報を取得する手順を示すシーケンス図である。なお、放送局37は、番組の放送スケジュールに従って、順次番組の放送を行っているものとする。以下、図7に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS101]放送局37において番組の放送を開始する。
[ステップS102]番組の開始の通知を受けて、放送局37から放送局サーバ32に対して、楽曲の放送開始が通知される。この通知は、放送機器から自動的に放送局サーバ32に渡されてもよいし、放送局37のスタッフが放送局サーバ32に対して操作入力を行ってもよい。
[ステップS111]放送局サーバ32は、複数種類の楽曲に関するタイトル、アーティスト名、当該楽曲が収録されているCDの名称やCD番号等の楽曲に関連した関連情報をHDDにデータベース化して保有している。そして、放送局サーバ32は、放送局37から通知された楽曲の関連情報を端末装置10への提供対象とするため、サービス提供対象として保持していた関連情報を、通知された楽曲の関連情報に更新し、次のステップS112へ移る。
[ステップS121]端末装置10は、放送局37がステップS101で放送した番組を受信して聴取し、その番組の中で放送された楽曲についても受信して聴取し、次のステップS122へ移る。
[ステップS122]端末装置10は、その楽曲に関連したタイトル、アーティスト名等の関連情報の取得要求を、所定間隔(たとえば、30秒間隔)で放送局サーバ32へ送信する。すなわち、端末装置10は、受信中の楽曲の関連情報を取得するためのポーリングを行う。そして、端末装置10の処理が、次のステップS123へ移る。
[ステップS112]このとき放送局サーバ32は、端末装置10からの取得要求に応じて、現在提供対象として保持している楽曲の関連情報を端末装置10へネットワーク30を介して提供する。そして、放送局サーバ32の処理が、次のステップS113へ移る。
これにより端末装置10は、放送局サーバ32から提供された楽曲の関連情報を取得し、表示装置17に表示することができる。その結果、番組で放送された楽曲のタイトル、アーティスト名等の楽曲情報を関連情報としてユーザに認識させることができる。この時点で表示されている楽曲の関連情報は、RAM20等に一時的にバッファリングされた情報であり、HDD21には保存されていない。
なお、本実施の形態における関連情報には、タイトル、アーティスト名の他に、CD番号、楽曲を放送した供給元である放送局37を特定するための放送局識別情報、およびその楽曲が収録されている記録媒体を特定する媒体識別情報についても含まれている。
[ステップS123]端末装置10は、前回の取得要求から30秒間を経過すると、放送局サーバ32へ関連情報の取得要求を再度行う。
[ステップS113]放送局サーバ32は、再度楽曲の関連情報を端末装置10へネットワーク30を介して提供する。
端末装置10では、放送局サーバ32によって現在提供対象として保持している楽曲の関連情報が次に放送される楽曲の関連情報に更新されない限り、楽曲の関連情報を取得することになり、更新されるまで表示装置17に楽曲の関連情報を表示する。
その後、端末装置10は、放送局サーバ32から提供を受けた楽曲の関連情報に基づいて検索を行ったり、関連情報をクリップしたりすることができる。クリップした場合、端末装置10は、楽曲の関連情報に続いて他の楽曲の関連情報を放送局サーバ32から取得し、これらについてもクリップすることができる。クリップされた関連情報により、端末装置10のHDD21内に、クリップ情報記憶装置21aとして機能するデータベースが構築される。
次に、端末装置10が放送局サーバ32に予め構築されているCDタイトル情報提供サーバ31の中から所望のCDに関連した関連情報を取得する手順について説明する。
図8は、CDの楽曲に関する関連情報の取得処理を示すシーケンス図である。以下、図8に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS131]端末装置10は、ユーザからの操作入力に応答して、再生すべきメディアドライブを選択する。たとえば、ユーザがリモートコントローラ40のファンクション選択キー43a〜43cのうち、再生すべきメディアに応じたファンクション選択キーを押下する。たとえば、CDを再生する場合には、CDに対応するファンクション選択キーを押下する。すると、端末装置10は、CDの再生を行うための動作モードとなる。
[ステップS132]端末装置10は、ユーザからの操作入力に応答して、選択されているメディアドライブに装填されている記憶媒体(この例では、CD)に収録された楽曲を再生する。
[ステップS133]端末装置10は、メディアドライブ19a,19bによって再生したCDに収録された楽曲に関する関連情報の取得要求をCDタイトル情報提供サーバ31に対して行う。
[ステップS141]CDタイトル情報提供サーバ31は、予め構築されているデータベースにより端末装置10からの取得要求に応じたCDの関連情報を検索し、その検索結果を端末装置10へ提供する。
ここでCDタイトル情報提供サーバ31によって提供された関連情報には、タイトル、アーティスト名の他に、CD番号、当該CDであることを示す媒体識別情報なども含まれる。なお媒体識別情報の対象としては、CD、DVDやメモリスティック(登録商標)等が他にも種々存在する。
その後、端末装置10は、CDタイトル情報提供サーバ31から取得したCDの関連情報に基づいて、検索処理を行ったりクリップしたりすることができる。クリップした場合、クリップされた関連情報により、端末装置10のHDD21内に、クリップ情報記憶装置21aとして機能するデータベースが構築される。
図9は、関連情報の取得からクリップまでの処理を示すフローチャートである。以下、図9に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]端末装置10は、関連情報を取得すると、取得した楽曲リストまたは楽曲集合一覧を表示する。楽曲リストは、たとえば、FM放送で放送中の楽曲のリスト(現在放送中の楽曲およびその前の数曲(たとえば、7曲)の楽曲のリスト)である。また、再生中のCDやMDに収録されている楽曲のリストが表示されている場合もある。楽曲集合一覧が表示される場合としては、たとえば、FM放送局の番組一覧表示がある。
なお、関連情報は、CDタイトル情報提供サーバ31等のサーバから取得する場合もあるし、CDやMDから「CD TEXT」の情報を関連情報として取得する場合もある。関連情報をどこから取得していたとしても、その関連情報のクリップは可能である。
また、クリップされた関連情報に基づく楽曲リストまたは楽曲集合一覧を表示することもできる。この場合、クリップされている関連情報を利用して、クリップ以外の処理(検索処理や購入処理)を行うことができる。
[ステップS12]端末装置10は、ユーザから、楽曲または楽曲集合の選択の操作入力を受け付ける。
[ステップS13]端末装置10は、ユーザからのコマンド入力を受け付ける。コマンドには、クリップ処理のコマンド、検索処理のコマンド、購入処理のコマンド、およびこれらの各処理の2以上の同時実行を指示するコマンドがある。
[ステップS14]端末装置10は、ユーザから指示されたコマンドに、クリップ処理の指示が含まれているか否かを判断する。クリップ処理が含まれていれば、処理がステップS15に進められる。クリップ処理が含まれていなければ、処理がステップS16に進められる。
[ステップS15]端末装置10は、ステップS12で指定された楽曲または楽曲リストのクリップ処理を実行する。このとき、楽曲集合を指定したクリップ指示であれば、楽曲集合の関連情報がまとめてクリップされる。1つの楽曲のみを指定したクリップ指示であれば、その楽曲の関連情報がクリップされる。
[ステップS16]端末装置10は、ユーザから指示されたコマンドに、検索処理の指示が含まれているか否かを判断する。検索処理が含まれていれば、処理がステップS17に進められる。検索処理が含まれていなければ、処理がステップS18に進められる。
[ステップS17]端末装置10は、検索処理を実行する。具体的には、端末装置10は、ユーザからの関連情報の検索指示を受け付ける。ユーザは、リモートコントローラ40等を操作して、検索方法を指示することができる。たとえば、CD番号を指定した検索指示を入力することができる。また、FM放送局の番組名と放送日とを指定した検索指示を端末装置10に入力することができる。
端末装置10は、関連情報の検索指示に応答して、コンテンツを検索する。たとえば、端末装置10は、CD番号を指定した検索指示を受け取った場合、CDタイトル情報提供サーバ31に対して、CD番号を検索キーとした検索要求を送信する。また、端末装置10は、FM放送局の番組名と放送日とを指定した検索指示を受け取った場合、指定されたFM放送局の放送局サーバ32に対して、番組名と放送日とを検索キーとした検索要求を送信する。
端末装置10は、検索要求を送信したサーバから結果情報を受け取ると、結果情報に関連情報が含まれるか否かを判断する。結果情報に関連情報が含まれていなければ(検索要求に合致する関連情報の件数が0件の場合)、検索キーを変更し、異なる検索キーによる自動再検索を行うこともできる。たとえば、CD番号による検索の結果、関連情報が取得できなかった場合、検索キーをアーティスト名等に置き換えて、再検索が行われる。結果情報として関連情報が得られた場合、取得した関連情報が表示される。
[ステップS18]端末装置10は、ユーザから指示されたコマンドに、楽曲のコンテンツの購入処理の指示が含まれているか否かを判断する。購入処理の指示が含まれていれば、処理がステップS19に進められる。検索処理の指示が含まれていなければ、処理が終了する。
[ステップS19]端末装置10は、購入指示に応じて、コンテンツの購入処理を実行する。具体的には、端末装置10は、コンテンツを販売しているサーバにアクセスし、ユーザによって指定されたコンテンツの購入手続きを行う。購入するコンテンツが楽曲データであれば、端末装置10は、購入先のサーバからその楽曲データをダウンロードすることができる。
以上のようにして、関連情報を取得して、取得した関連情報をクリップすることができる。
図10は、クリップした関連情報のデータ構造例を示す図である。クリップした関連情報50には、曲タイトル、アーティスト名、クリップ時刻、CD番号、クリップ場所等の項目のデータが含まれる。各項目に対応する内容として、楽曲に関する各種データが設定される。
曲タイトルは楽曲の名称であり、サーバから送られる関連情報に含まれるデータである。
アーティスト名は、楽曲を演奏しているアーティストの名称であり、サーバから送られる関連情報に含まれるデータである。
クリップ時刻はクリップした時刻であり、クリップ処理を実行したときの端末装置10の内部クロックの時刻が設定される。
CD番号は、楽曲が収録されているCDの識別番号であり、サーバから送られる関連情報に含まれる情報である。なお、CD番号は、CDショップがCDを特定するために用いられており、CD番号の体系には現状2種類ある。どちらの番号体系を用いているかはCDショップによって異なる。そこで、関連情報を提供したサーバで使用しているコード体系を識別する情報を、クリップした関連情報に含めてもよい。
クリップ場所はクリップした関連情報に対応するコンテンツ(ソース)の所在を示すデータである。たとえば、MDに記録された楽曲を再生中にその楽曲の関連情報をサーバから取得し、クリップをした場合、クリップ場所として「MD」が設定される。
図10の例では、曲タイトルは「雨のち晴れ」、アーティスト名は「ファルコンズ」、クリップ時刻は「2003/3/8 19:20」(2003年3月8日 19時20分)、CD番号は「01234567」、クリップ場所は「MD」である。
なお、項目はクリップの種類によって様々であり、目的によってクリップの項目を変更することもできる。
次にクリップした関連情報の保存形式について説明する。
図11は、クリップした関連情報の保存形式を示す図である。クリップした関連情報50はリスト形式で保存される。リストとしては、1曲単位でクリップしたリスト61とクリップした楽曲集合のリスト62〜64とが設けられる。1曲単位でクリップしたリスト61は1つだけ設けられるが、クリップした楽曲集合のリスト62〜64は複数設けることができる。
1曲単位でクリップしたリスト61は、楽曲を1曲毎に指定した取得された関連情報の保存場所(たとえば、フォルダあるいはディレクトリ)である。また、クリップした楽曲集合のリスト62〜64は、楽曲集合をまとめて取得したときの各楽曲の関連情報の保存場所(たとえば、フォルダあるいはディレクトリ)である。
なお、クリップした楽曲集合のリスト62〜64には、楽曲集合に応じた適当な名前が設定される。たとえば、CD内の複数の楽曲の関連情報を保存した場合、そのCDのタイトルが、クリップした楽曲集合のリストの名前に設定される。また、FM放送の番組内で放送される楽曲集合の関連情報を保存した場合、その番組の番組名や放送日時等が、クリップした楽曲集合のリストの名前に設定される。さらに、ネットワーク30を介した楽曲検索で検出された楽曲集合を保存した場合、クリップした楽曲集合のリストの名前に検索キーや検索日時を設定することもできる。このように、その名前は楽曲集合の種類により様々である。
各リストには、クリップされた関連情報が関連付けられている。1曲単位でクリップしたリスト61には、1曲目の関連情報51a、2曲目の関連情報51b、3曲目の関連情報51cなどが関連付けられている。クリップした楽曲集合のリスト62には、1曲目の関連情報52a、2曲目の関連情報52b、3曲目の関連情報52cなどが関連付けられている。クリップした楽曲集合のリスト63には、1曲目の関連情報53a、2曲目の関連情報53b、3曲目の関連情報53cなどが関連付けられている。クリップした楽曲集合のリスト64には、1曲目の関連情報54a、2曲目の関連情報54b、3曲目の関連情報54cなどが関連付けられている。
新たに取得した関連情報50を保存する場合、関連情報50が1曲単位で取得されたのか、集合として取得されたのかにより、関連付けられるリストが決定される。1曲単位で取得された場合、1曲単位でクリップしたリスト61の最後尾に、関連情報50が関連付けられる。楽曲集合で取得された場合、クリップした楽曲集合のリストが新たに生成され、その集合リストに関連情報50が関連付けられる。
なお、クリップした楽曲集合のリスト62〜64は楽曲集合であればよく、FM放送の放送された楽曲のリスト(オンエアーリスト)やアルバム、プレイリスト、あるいは結果情報として得られた楽曲集合等でもよい。このように保存形式を取ることで、楽曲単体や様々な楽曲集合のソース(CD、MD、HDD、TV等の再生、配信音楽の受信、関連情報の閲覧等)でクリップしたデータを同様に扱えるという利点がある。
次に、楽曲の関連情報をクリップするまでの手順を詳細に説明する。
楽曲の関連情報をクリップするには、まずクリップしたい楽曲の関連情報をサーバから取得する必要がある。そこで、ユーザは、リモートコントローラ40等を操作して、端末装置10に対して検索指示を入力する。
検索指示を受け取った端末装置10は、検索指示に応じた検索要求をサーバに送信する。たとえば、現在再生しているCDの関連情報を取得するという検索指示が入力された場合、端末装置10は、CDタイトル情報提供サーバ31に対してCD番号等のCDを特定する情報を含む検索要求を送信する。すると、CDタイトル情報提供サーバ31から端末装置10へ、CDに含まれる各楽曲の関連情報が結果情報として送られる。結果情報は、表示装置17に表示される。このとき、ユーザがクリップ対象の楽曲を選択し、クリップを指示する操作入力を行えば、端末装置10でクリップ処理が行われる。
図12は、クリップ処理の手順を示すフローチャートである。以下、図12に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS21]端末装置10は、クリップ対象として選択されたのが、1曲の楽曲か楽曲リストかを判断する。1曲のみのクリップであれば、処理がステップS22に進められる。楽曲リストのクリップであれば、処理がステップS23に進められる。
[ステップS22]1曲のみのクリップの場合、端末装置10は1曲単位でクリップしたリスト61に、選択された楽曲の関連情報をクリップする。その後、クリップ処理が終了する。
[ステップS23]楽曲リストのクリップの場合、端末装置10は、まず新たな集合リストを生成する。生成した集合リストの名称には、選択された楽曲リストの名称(たとえば、アルバム名やFM放送の番組名)などが設定される。
[ステップS24]端末装置10は、ステップS23で生成した集合リストに、クリップ対象の楽曲リストに含まれる各楽曲の関連情報をクリップする。その後、クリップ処理が終了する。
次に、楽曲または楽曲集合をクリップする際の操作例について、図13、図14を参照して説明する。
図13は、楽曲のリストからクリップする場合の操作例を示す図である。表示装置17の画面71には、楽曲リスト71aが表示されている。楽曲リスト71aには、結果情報として得られた関連情報の曲名やアーティスト名が表示されている。楽曲リスト71aの下には、全曲選択部71bが設けられている。全曲選択部71bは、楽曲リスト71aに示されている全ての関連情報をクリップする際に指定する選択項目である。
1曲単位でクリップする場合、ユーザは、楽曲リスト71aの中から任意の楽曲を選択し、クリップ処理を指示する操作入力を行う。たとえば、ユーザは、リモートコントローラ40の上下方向の方向キー41a,41bを操作してカーソル71cを移動し、クリップ対象の楽曲にカーソル71cを合わせる。そして、ユーザが決定キー42を押すと、カーソル71cで示された関連情報がクリップされる。
また、楽曲リスト71aに含まれる楽曲全てをクリップする場合、ユーザは、全曲選択部71bを指定してクリップ処理を指示する操作入力を行う。たとえば、ユーザは、リモートコントローラ40の上下方向の方向キー41a,41bを操作してカーソル71cを移動し、全曲選択部71bにカーソル71cを合わせる。そして、ユーザが決定キー42を押すと、楽曲リスト71aに含まれる楽曲全てがクリップされる。
なお、楽曲リストの一覧画面から楽曲リスト内の全ての楽曲をクリップすることもできる。たとえば、FM放送で放送された最新の楽曲のリストが表示装置17に表示されているとき全曲選択部71bが指定されれば、その楽曲のリストが保存される。
図14は、楽曲集合一覧から楽曲リスト毎にクリップする場合の操作例を示す図である。表示装置17の画面72には、楽曲集合一覧72aが表示されている。楽曲集合一覧72aには、楽曲リスト毎の識別名が表示されている。たとえば、FM放送で放送される番組名などが楽曲集合一覧72aに表示される。
ここで、楽曲集合一覧72aに含まれる楽曲リスト内の楽曲全てをクリップする場合、ユーザは、楽曲集合一覧72aの中から任意の楽曲リストを選択し、クリップ処理を指示する操作入力を行う。たとえば、ユーザは、リモートコントローラ40の上下方向の方向キー41a,41bを操作してカーソル72bを移動し、クリップ対象の楽曲リストにカーソル72bを合わせる。そして、ユーザが決定キー42を押すと、カーソル72bで示された楽曲リスト内の全ての関連情報がクリップされる。
なお、クリップ操作方法は図13,図14に示した方法以外の方法であってもよい。すなわち、端末装置10に、クリップ対象の楽曲、あるいは楽曲リストを選択するためのユーザインタフェースを備えていればよい。
ユーザによる楽曲単位のクリップ操作を受け付けた端末装置10は、クリップする関連情報の内容の少なくとも一部を画面表示する。
図15は、クリップした関連情報の表示例を示す図である。図15に示すように、画面73には、クリップした関連情報が表示される。図15の例では、曲タイトル「雨のち晴れ」、アーティスト名「ファルコンズ」、クリップ時刻「2003/3/8 19:20」、クリップした場所「MD」と表示されている。このように、端末装置10はクリップした楽曲の情報を表示した後、クリップした関連情報をクリップ情報記憶装置21aの1曲単位でクリップしたリスト61に追加する。
また、ユーザによる楽曲リストのクリップ操作を受け付けた端末装置10は、クリップする関連情報の内容の少なくとも一部を画面表示する。
図16は、クリップした楽曲リスト情報の表示例を示す図である。図16に示すように、画面74には、クリップした楽曲リスト情報が表示される。図16の例では、曲リスト名「ボサノバ特集」、クリップ時刻「2003/3/8 21:20」、クリップした場所「FM」と表示されている。このように、端末装置10はクリップした楽曲の情報を表示した後、クリップした関連情報をクリップ情報記憶装置21a内にクリップした楽曲集合のリストを新たに生成し、その集合リスト内に各楽曲の関連情報を追加する。
クリップ情報記憶装置21a内にクリップした関連情報は、ユーザからの操作入力に応答して表示装置17に表示される。
図17は、楽曲集合一覧の表示画面を示す図である。ユーザによる関連情報の表示指示が行われると、端末装置10は、楽曲集合一覧75aを画面75に表示する。このように、楽曲集合一覧75aは、図11に示した関連情報の保存形式そのままに表示される。1曲単位でクリップした楽曲を見たい場合は、1曲単位でクリップした楽曲リストを選択する。たとえば、ユーザは、リモートコントローラ40の上下方向の方向キー41a,41bを操作してカーソル75bを移動し、1曲単位でクリップした楽曲リストの位置にカーソル75bを合わせる。そして、ユーザが決定キー42を押すと、1曲単位で保存された楽曲リストの表示画面に、画面が遷移する。
図18は、1曲単位でクリップした楽曲リストの表示画面を示す図である。画面76には、1曲単位でクリップした楽曲リスト76aが表示されている。ユーザは、楽曲リスト76aから任意の楽曲を選択することで、関連情報を参照することができる。
次に、クリップの楽曲または楽曲集合を特定し、その楽曲に関連する情報及び商品を検索または購入する動作について説明する。ユーザは、楽曲集合一覧の表示画面や楽曲リストの表示画面から、情報の検索や購入依頼を容易に行うことができる。
図19は、楽曲集合一覧から検索または購入指示を行う操作例を示す図である。楽曲集合一覧75aが画面75に表示されている状態では、ユーザは、情報検索または購入指示の対象とする楽曲リストを選択する。たとえば、ユーザは、リモートコントローラ40の上下方向の方向キー41a,41bを操作してカーソル75bを移動し、任意の楽曲リストの位置にカーソル75bを合わせる。そして、ユーザがツールキー44を押すと、ツールメニュー75cが表示される。
ツールメニュー75cには、<情報を検索する>というコマンドと、<購入する>というコマンドとが表示される。ユーザは、リモートコントローラ40の方向キー41a〜41dを操作してカーソル75bを移動し、目的のコマンドの位置にカーソル75bを合わせる。そして、ユーザが決定キー42を押すと、カーソル75bで示されるコマンドに応じた処理が実行される。
<情報を検索する>というコマンドが実行される場合、たとえば、アルバム名を検索キーとした検索要求が、サーバに対して送信される。また、特定のアルバムの楽曲リストが選択された状態で<購入する>というコマンドが実行された場合、そのアルバムの購入依頼がCDショップ等のサーバに送信される。
このように、検索または購入したい楽曲を選択し、その楽曲の情報を検索するのか楽曲を購入するのかを選択することで、楽曲購入可能サーバに関連情報を送り、結果情報を取得したり、該当する楽曲のコンテンツ等を購入したりすることが可能となる。要求の送信相手は、検索の場合は楽曲データベースと検索手段を所持するサーバならばよく、購入の場合は楽曲を購入できるサーバであればよい。
次に、楽曲または楽曲集合をクリップする動作とその楽曲に関連する情報及び商品を検索または購入する動作を同時に行う動作について説明する。
図20は、楽曲集合一覧からクリップと同時に検索または購入指示を行う操作例を示す図である。サーバから取得した楽曲集合一覧72aが画面72に表示されると、ユーザは、リモートコントローラ40の上下方向の方向キー41a,41bを操作して、カーソル72bをクリップ対象の楽曲リストに合わせる。そして、ユーザがリモートコントローラ40のツールキー44を押すと、ツールメニュー72cが表示される。ツールメニュー72cには、<クリップする>、<クリップして検索する>、<クリップして購入する>というコマンドが表示されている。ユーザは、リモートコントローラ40の方向キー41a〜41dを操作してカーソル72bを移動し、目的のコマンドの位置にカーソル72bを合わせる。そして、ユーザが決定キー42を押すと、カーソル72bで示されるコマンドに応じた処理が実行される。
<クリップする>というコマンドが実行された場合、指定された楽曲リストに含まれる楽曲がまとめてクリップされる。<クリップして検索する>というコマンドが実行された場合、指定された楽曲リストに含まれる楽曲がまとめてクリップされると共に、楽曲リストに関する情報を検索キーとした検索要求が、サーバに送信される。<クリップして購入する>というコマンドが実行された場合、指定された楽曲リストに含まれる楽曲がまとめてクリップされると共に、その楽曲リスト(たとえば、アルバム)の購入依頼がCDショップ等のサーバに送信される。
このように、クリップしたい楽曲または楽曲リストを選択し、画面上にポップアップメニュー等で同時に実行する複数の動作を1回の操作(1クリック)で選択できる。検索とクリップを同時に行う場合はまずクリップが行われ、その後、関連情報に基づいて検索処理が行われる。また、購入とクリップを同時に行う場合は、まずクリップが行われ、その関連情報に基づいて購入処理が行われる。
次に、検索処理の詳細について説明する。
検索には、CDに収録されている楽曲の検索と、FM放送局で放送された楽曲の検索とがある。
図21は、CD検索処理を示すフローチャートである。以下、図21に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS31]端末装置10は、ユーザからの検索方法の指定を受け付ける。すると、端末装置10は、検索方法がCD番号検索か、それ以外の検索かを判断する。CD番号検索の場合、処理がステップS32に進められる。CD番号検索以外の検索の場合、処理がステップS35に進められる。
[ステップS32]端末装置10は、CD番号検索が指定されると、CD番号検索を実行する。具体的には、CD番号を検索キーとして含む検索要求をサーバに送信する。
[ステップS33]端末装置10は、CD番号検索が成功したか否かを判断する。サーバからの結果情報として、CDに関する情報(アルバムタイトルや収録楽曲の関連情報等)が返された場合、検索成功と判断される。検索に成功した場合、検索処理が終了する。検索に失敗した場合、処理がステップS34に進められる。
ここで、検索に失敗した場合とは、検索キーに対するヒット件数が0件の場合である。すなわち、CD番号に合致するCDが見付からない場合である。該当するCDが廃盤になっている場合やCDが発売前の場合、CD番号に合致するCDが見付からない場合もあり得る。
[ステップS34]端末装置10は、CD番号検索に失敗すれば、ユーザに他の方法で検索するかを判断させる。すなわち、端末装置10は、他の方法で検索を行うかどうかの操作入力を促すメッセージを表示し、ユーザからの操作入力を受け付ける。他の方法で検索を行うことが指定された場合、処理がステップS35に進められる。他の方法での検索を行わないことが指定された場合、処理が終了する。
なお、ユーザからの操作入力を待たずに、他の方法での検索(ステップS35)に、処理を進めてもよい。
[ステップS35]端末装置10は、他の方法での検索が指定されると、自動的に他の方法での検索が行われる。
[ステップS36]端末装置10は、他の方法での検索が成功したか否かを判断する。サーバからの結果情報として、楽曲に関する情報(その楽曲を収録しているアルバムタイトル等)が返された場合、検索成功と判断される。検索に成功した場合、検索処理が終了する。検索に失敗した場合、処理がステップS37に進められる。
[ステップS37]端末装置10は、検索に失敗すれば、ユーザにさらにその他の方法で検索するかを判断させる。すなわち、端末装置10は、他の方法で検索を行うかどうかの操作入力を促すメッセージを表示し、ユーザからの操作入力を受け付ける。他の方法で検索を行うことが指定された場合、処理がステップS32に進められる。他の方法での検索を行わないことが指定された場合、処理が終了する。
ここで、同じ方法で2度の検索は行わないものとする。このようにCD検索を行うことで、ユーザに適した検索方法を提供することができる。
なお、CD番号以外の検索キーによる検索(ステップS35)を行う場合、関連情報から抽出した情報を検索キーとして使用する。関連情報からどの情報を抽出するのかは、予め定義しておくことができる。たとえば、関連情報の項目毎に、検索キーとして選択する優先順を予め定義しておく。
図22は、検索キー抽出優先順情報の例を示す図である。検索キー抽出優先順情報76には、関連情報の項目毎に優先順が設定されている。優先順は、数値が小さいほど高いものとする。図22の例では、CD番号の優先順が「1」、曲タイトルの優先順が「2」、アーティスト名の優先順が「3」である。端末装置10は、このような検索キー抽出優先順情報75を参照して、該当する情報を関連情報から抽出する。そして、抽出した情報を検索キーとして検索が行われる。
図23は、その他検索の手順を示すフローチャートである。以下、図23に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS41]端末装置10は、優先順に従って項目を選択する。たとえば、既にCD番号による検索に失敗すれば、CD番号以外の項目のうち最も優先順が高い項目を選択する。図22の例では、CD番号の次に優先順が高いのは曲タイトルである。したがって、曲タイトルが選択される。
[ステップS42]端末装置10は、関連情報から選択項目に該当する情報を抽出する。たとえば、選択された項目が曲タイトルであり、図11に示すような関連情報50の場合、曲タイトル「雨のち晴れ」が抽出される。
[ステップS43]端末装置10は、抽出した情報を検索キーとして検索要求を送信する。
次に、FM局の放送内容から楽曲を検索する場合について説明する。
図24は、FM局の放送内容から楽曲を検索するときの手順を示すフローチャートである。以下、図24に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS51]端末装置10は、ユーザによるFM局の選択操作入力を受け付ける。
[ステップS52]端末装置10は、ユーザによる検索方法の選択操作入力を受け付ける。
[ステップS53]端末装置10は、ユーザにより指定された検索方法を判断する。検索方法が日時検索であれば、処理がステップS54に進められる。検索方法が番組検索であれば処理がステップS56に進められる。
[ステップS54]日時検索が指定された場合、端末装置10は、日時検索を実行する。具体的には、端末装置10は、検索対象の時間帯を指定する操作入力を受け付ける。検索対象の時間帯は、たとえば、入力した時刻から所定の時間(たとえば1時間)と指定することができる。時間帯の指定を受けた端末装置10は、その時間帯を示す情報を検索キーに含む検索要求を、該当するFM局のサーバに送信する。
[ステップS55]検索要求に対する結果情報を受け取った端末装置10は、結果情報のリストを表示装置17に表示し、処理を終了する。
[ステップS56]また、番組検索が指定された場合、端末装置10は番組検索処理を行う。具体的には、端末装置10は、ユーザから番組を指定する操作入力を受け付ける。すると、端末装置10は、番組を識別する情報を含む検索要求を、該当するFM局のサーバに送信する。
[ステップS57]検索要求に対する結果情報を受け取った端末装置10は、結果情報として得られる番組リストを表示装置17に表示する。
[ステップS58]端末装置10は、番組リストの中から任意の番組を選択する操作入力を受け付ける。
[ステップS59]端末装置10は、選択された番組内で放送された楽曲のリストを、結果情報として表示し、処理を終了する。
以上のようにして、FM放送局で放送された楽曲の関連情報を取得することができる。以下、図25〜図31を参照して、放送された楽曲を検索する際の端末装置10における画面遷移を説明する。
図25は、FM局選択画面の例を示す図である。FM局選択画面81には、FM局リスト81aが表示されている。ユーザは、FM局リスト81aから任意のFM局を選択することができる。FM局が選択されると、検索方法選択画面に遷移する。
図26は、検索方法選択画面の例を示す図である。検索方法選択画面82には、検索方法リスト82aが表示されている。図26の例では、<日時で検索>と<番組で検索>とが表示されている。ユーザは、検索方法リスト82aから任意の検索方法を選択することができる。検索方法が選択されると、その検索方法に応じた検索画面に遷移する。具体的には、<日時で検索>が選択されると日時検索画面に遷移し、<番組で検索>が選択されると番組選択画面に遷移する。
図27は、日時検索画面の例を示す図である。日時選択画面83には、日時入力部83aと検索指示部83bとが表示されている。ユーザは日時入力部83aを選択し、探している楽曲が放送された日時を入力する。その後、ユーザが検索指示部83bを選択すると、端末装置10からサーバへ検索要求が出力される。そして、サーバから端末装置10へ結果情報が返されると、日時検索の検索結果画面に遷移する。
図28は、日時検索の検索結果画面の例を示す図である。検索結果画面84には、結果情報として得られた関連情報のリスト84aが表示されている。さらに、検索結果画面84には、<前時>と表記された検索時間帯変更部84bと、<後時>と表記された検索時間帯変更部84cとが表示されている。検索時間帯変更部84bが選択されると、検索対象の時間帯を前にずらして、再度検索が行われる。検索時間帯変更部84cが選択されると、検索対象の時間帯を後ろにずらして、再度検索が行われる。
図29は、番組検索画面の例を示す図である。番組検索画面85には、日時入力部85aと日時決定部85bとが表示されている。ユーザは日時入力部85aを選択し、探している番組の放送日時を入力する。その後、ユーザが日時決定部85bを選択すると、端末装置10からサーバへ、対等日時の番組リストの取得要求が出力される。そして、サーバから端末装置10へ番組リストが返されると、番組リスト画面に遷移する。
図30は、番組リスト画面の例を示す図である。番組リスト画面86には、取得した番組リスト86aが表示されている。さらに、番組リスト画面86には、<前日>と表記された検索時間帯変更部86bと、<後日>と表記された検索時間帯変更部86cとが表示されている。検索時間帯変更部86bが選択されると、検索対象の時間を維持したまま放送日を1日前にずらして、再度検索が行われる。検索時間帯変更部86cが選択されると、検索対象の時間を維持したまま放送日を1日後にずらして、再度検索が行われる。
ユーザは番組リスト86aから任意の番組を選択することができる。番組が選択されると、番組検索の検索結果画面に遷移する。
図31は、番組検索の検索結果画面の例を示す図である。検索結果画面87には、結果情報として得られた関連情報のリスト87aが表示されている。さらに、検索結果画面87には、<前回>と表記された放送回変更部87bと、<後回>と表記された放送回変更部87cとが表示されている。放送回変更部87bが選択されると、同一番組の前回の放送内容を検索対象として、再度検索が行われる。放送回変更部87cが選択されると、同一番組の次の回の放送内容を検索対象として、再度検索が行われる。
以上のようにして、CD番号に対して、アーティスト名や楽曲名を関連付けておき、CD番号検索でCDが見付からない場合、自動的にアーティスト名や楽曲名による再検索を行うことができる。すなわち、最初の検索に失敗した場合、任意の情報を関連情報から抽出し、抽出した情報を検索キーとした再検索を自動で実行することができる。
その結果、ユーザが検索キーの文字列を入力する必要がなくなり、利便性が向上する。とくに、CE機器の場合、リモートコントローラ40等を操作して検索キーとなる文字列を入力するのは手間の掛かる作業である。そのため、所定の検索キーにより自動で再検索が行われることは、ユーザにとって非常に便利である。
なお、検索キーの抽出もととなる関連情報は、サーバから取得し一時的に記憶した関連情報(クリップしていない)であってもよいし、クリップされた関連情報でもよい。すなわち、クリップせずにダイレクトに検索することができる。これにより、より少ないアクションでただちに気になる楽曲の商品を探すことができる。
しかも、自動検索の際には、予め設定された優先順に従って、検索キーとする情報が抽出される。たとえば、CD番号検索に失敗すれば次に曲タイトルで検索が行われる。曲タイトルの検索にも失敗すれば、アーティスト名で検索される。このように、検索キーとして選択する項目の概念を徐々に広げていくことで、無駄な情報が大量にヒットするのを防止することができる。
また、CD番号による検索か楽曲名、アーティスト名による検索かを選択することを可能としたため、気になる楽曲と同様のアーティストのその他の楽曲を含むCDを検索する場合などに、強制的にCD番号による検索にならないことで、簡単にアーティスト名による検索が可能となる。すなわち、CDショップがCDを特定するために用いるCD番号の体系には現状2種類あり、どちらの番号体系を用いているかはCDショップによって異なる。そのため、FM放送受信中の楽曲の情報(ナウオンエアー)と同時にこれらのCD番号を取得、クリップし、第1にこれらCD番号によって検索を行うか、楽曲名及びアーティスト名によってCD検索を行うかをユーザに選択させることができる。これにより、効率的にCD検索を行うことができる。
なお、上記の端末装置10が実行する機能の処理内容は、通信プログラムに記述されている。その通信プログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述した通信プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。
通信プログラムを流通させる場合には、たとえば、その通信プログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、通信プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにその通信プログラムを転送することもできる。
通信プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録された通信プログラムもしくはサーバコンピュータから転送された通信プログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置から通信プログラムを読み取り、通信プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接通信プログラムを読み取り、その通信プログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータから通信プログラムが転送される毎に、逐次、受け取った通信プログラムに従った処理を実行することもできる。
1・・・通信装置、1a・・・受信手段、1b・・・記録手段、1c・・・記憶手段、1d・・・送信手段、1e・・・結果情報受信手段、2・・・ネットワーク、3・・・サーバ、4・・・検索装置、5・・・関連情報、6・・・第1の検索キー、7・・・結果情報、8・・・第2の検索キー、30・・・ネットワーク、31・・・CDタイトル情報提供サーバ、32・・・放送局サーバ、33・・・音楽配信サーバ、34・・・CDショップサーバ、35・・・インターネットラジオサーバ、36・・・総合サービスサーバ