JP4431526B2 - 衝撃吸収柵 - Google Patents

衝撃吸収柵 Download PDF

Info

Publication number
JP4431526B2
JP4431526B2 JP2005188597A JP2005188597A JP4431526B2 JP 4431526 B2 JP4431526 B2 JP 4431526B2 JP 2005188597 A JP2005188597 A JP 2005188597A JP 2005188597 A JP2005188597 A JP 2005188597A JP 4431526 B2 JP4431526 B2 JP 4431526B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression
absorbing fence
curable
rope
shock absorbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005188597A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007009439A (ja
Inventor
田 博 吉
Original Assignee
有限会社吉田構造デザイン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 有限会社吉田構造デザイン filed Critical 有限会社吉田構造デザイン
Priority to JP2005188597A priority Critical patent/JP4431526B2/ja
Publication of JP2007009439A publication Critical patent/JP2007009439A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4431526B2 publication Critical patent/JP4431526B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、車両や落石等が衝突した際の衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収柵に関する。
特に、本発明は、衝突物の衝突によって一部変形して衝撃エネルギーを吸収するとともに該衝突物の衝撃力の圧縮によって部材が剛性化(硬化)する圧縮硬化部材と剛性部材とロープとを組み合わせたことにより、衝撃エネルギーを分散して剛性部材に伝達し、前記剛性部材を介してロープを大きく撓ませることによって衝撃エネルギーを吸収することができる衝撃吸収柵に関する。
本発明は、山岳地における落石のための衝撃吸収柵に限定されるものではないが、落石用の衝撃吸収柵を例に説明することによって本発明を明確に把握することができるので、以下では山岳地における落石のための衝撃吸収柵を例に説明する。
一般に、山岳地において、落石、雪崩等の衝撃エネルギーを吸収するために、衝撃吸収柵や堤体を設けることが行われている。
衝撃吸収柵としては色々な種類のものが考案されているが、本発明に類似する一般的なものを図7に示す。
図7において、符号21は、従来の衝撃吸収柵の全体を示す。衝撃吸収柵21は、支柱または樹木22の間に、少なくとも2本の横ロープ23を張設し(図7においては3本の横ロープ23が設けられている)、それらの横ロープ23に垂直に縦ロープ24を設け、さらに横ロープ23にまたがるように木材等の剛性部材25を垂直に多数配設したものである。
なお、図7は横ロープ23と縦ロープ24の一部が見えるように、剛性部材25の一部を取り去って示したものである。
また、符号26は、支柱が樹木である場合に、樹木を保護するための保護材を示している。
この衝撃吸収柵21によれば、落石が衝突したときに、剛性部材25が落石を受け止めてその力を横ロープ23に伝達する。縦ロープ24は、横ロープ23が離間するのを防止し、剛性部材25の脱落を防止する。
剛性部材25が落石の力を横ロープ23に伝達することにより、横ロープ23は落石の衝撃力によって弾性的に撓み、その弾性変形によって落石の衝撃エネルギーを吸収することができる。
なお、横ロープの弾性変形のみならず、横ロープを把持する金具と横ロープの間の摩擦を積極的に利用する提案が特許第2772505号公報に提案されている。
特許第2772505号公報
しかし、従来の衝撃吸収柵は、落石の衝撃力が衝突箇所に集中し、剛性部材を破損させる可能性があった。
図7からも明らかなように、衝撃吸収柵21に落石等が衝突した場合、落石の衝撃力は一本または数本の剛性部材に集中する。
このため、落石による圧縮力が大きければ、衝突された剛性部材が破損する可能性があった。
そこで、本発明の解決しようとする一つの課題は、落石等の衝撃力を多数の剛性部材に分散伝達し、剛性部材の破損を防止することができる衝撃吸収柵を提供することにある。
従来の衝撃吸収柵のように、クッション性がない剛性部材によって直接落石を受け止める場合、落石の衝撃エネルギーが瞬間的に剛性部材に集中的に伝達される。
このため、横ロープが撓んで衝撃エネルギーを吸収する前に、瞬間的に剛性部材が破損する可能性があった。
そこで、本発明の解決しようとするもう一つの課題は、落石等の衝撃力を時間的に分散化し、クッション性を有して剛性部材の破損を防止することができる衝撃吸収柵を提供することにある。
従来の衝撃吸収柵21では、落石が例えば剛性部材の上端部または下端部に衝突した場合、落石の力が衝突した剛性部材の上端部または下端部に集中し、横ロープが形成する面に捻れが生じる。
例えば落石が所定の剛性部材の上端部に衝突した場合、上側の横ロープのみが大きく撓み(伸び)、横ロープが形成する面が傾斜し、その結果落石を弾いてしまって受け止めることができないことが生じ得る。
また、たとえ落石を弾くまでに至らなくても、上側または下側の横ロープのみが撓む(伸びる)ことによって、十分な衝撃エネルギー吸収を行うことができなかった。
そこで、本発明が解決しようとするもう一つの課題は、衝突箇所の高さ方向がまちまちの落石に対して衝撃吸収柵全体がネット状に撓んで落石を包むようにして落石を捕捉し、多数の弾性部材が変形して効率よく衝撃エネルギーを吸収することができる衝撃吸収柵を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は、単一の構造によって上記各課題を同時に解決することができる衝撃吸収柵を提供することにある。
本発明による衝撃吸収柵は、
衝突物の衝突によって生じる衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収柵において、
支柱または樹木間に張設された複数本の横ロープと、
前記横ロープに架設された複数本の縦ロープまたは可撓性を有する縦部材と、
前記縦ロープまたは前記縦部材に架設された複数本の剛性部材と、
前記衝撃吸収柵のほぼ全面を覆うように前記剛性部材の複数本に架設された、袋の内部に粒体または粉体または流体を封入した圧縮硬化性部材と、を有することを特徴とする。
前記剛性部材は、間伐材からなるようにすることができる。
前記圧縮硬化性部材は、袋の内部に木材のチップを封入したものからなるようにすることができる。
前記圧縮硬化性部材は、袋の内部に樹脂製の粒状体を封入したものからなるようにすることができる。
前記圧縮硬化性部材は、袋の内部に気体を密封し、前記袋は所定の圧力以上で気体を放出する手段を有するようにすることができる。
前記剛性部材の上にさらに、複数本の剛性部材にまたがって架設された剛性部材を有するようにすることができる。
前記圧縮硬化性部材の上にさらに、複数個の圧縮硬化性部材にまたがって架設された圧縮硬化性部材を有するようにすることができる。
前記横ロープは、該横ロープを把持し横ロープの張力が所定の値より大きくなると摩擦を生じさせながら横ロープを摺動させる緩衝具を有している、ようにすることができる。
本発明による衝撃吸収柵は、袋の内部に粒体または粉体または流体を封入した圧縮硬化性部材を有する。該圧縮硬化性部材は複数本の剛性部材にまたがって架設されている。
圧縮硬化性部材は、衝突物の圧縮を受けることにより変形し、袋の封入物が袋内部で移動する。該変形の過程では袋の封入物が互いに摩擦しながら移動するため、その間に衝撃エネルギーが摩擦仕事に消費され、クッション性を有して衝撃エネルギーを減衰させることができる。
また、圧縮硬化性部材は、圧縮によって減少した体積分だけ袋の残りの部分の密度が上がり、圧縮硬化性部材の全体が棒状あるいは柱状の剛性部材のように硬化する。
硬化した圧縮硬化性部材は、架設している複数本の剛性部材に衝撃力を分散して伝達することができる。
このように、本発明によれば、圧縮硬化性部材の変形によって衝撃力を時間的に分散してクッションのように衝撃力を緩和するとともに、硬化した圧縮硬化性部材によって衝撃力を複数の剛性部材に分散伝達することができる。
これにより、本発明によれば、剛性部材が破損する可能性を大幅に低くすることができる。
また、本発明によれば、圧縮硬化性部材は剛性部材と縦ロープまたは可撓性縦部材および上側と下側の横ロープに分散して衝撃力を伝達する。
すなわち、本発明によれば、圧縮硬化性部材の高さ方向の所定の場所に衝突物が衝突した場合、圧縮硬化性部材が衝突箇所を中心に撓んで硬化しながら変位し、それに従って剛性部材がその位置する高さに応じて異なる変位をし、剛性部材の変位はさらに縦ロープまたは可撓性縦部材を介して上下の横ロープに伝達する。
これにより、本発明によれば、衝突物が上下横ロープの間の高さ位置に衝突したときに、衝撃吸収柵の全体がネット状に撓んで衝突物を包むように捕捉し、かつ、多数の弾性部材が弾性変形して大きな衝撃エネルギーを吸収することができる。これにより、衝突によって衝撃吸収柵が傾き、衝突物を通過させる可能性を大幅に低くすることができる。
本発明は、上記複数の効果を横ロープと縦ロープまたは可撓性縦部材と剛性部材と圧縮硬化性部材の組合せによって同時に達成することができる。
このように、本発明は単純かつ廉価な構造によって、上記した複数の作用効果を同時に奏することができる衝撃吸収柵を提供することができる。
剛性部材が間伐材からなる衝撃吸収柵よれば、山岳地で剛性部材の材料を豊富かつ安価に入手でき、安価な衝撃吸収柵を得ることができる。
同様に、圧縮硬化性部材が袋の内部に木材のチップを封入したものからなる衝撃吸収柵よれば、山岳地で袋の封入物を豊富かつ安価に入手でき、安価な衝撃吸収柵を得ることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による衝撃吸収柵を示している。
本実施形態の衝撃吸収柵1は、樹木2の間に張設された複数本の横ロープ3と、横ロープ3に架設された複数本の縦ロープ4と、縦ロープ4に架設された複数本の剛性部材5と、複数本の剛性部材5に架設された圧縮硬化性部材6とを有している。
符号7は、樹木2を保護するための保護材を示している。
図2,3は、衝撃吸収柵1を製作する過程を示したものである。
衝撃吸収柵1の製作過程の説明を通じて、衝撃吸収柵1の構造がより明確に把握されるので、以下図1,2,3を参照しながら、衝撃吸収柵1の構造及び製作方法を説明する。
なお、図1,2,3においては同一の部分には同一の符号を付している。
図2は、樹木2の間に横ロープ3と縦ロープ4とを張設したところを示している。
樹木2に代えてコンクリートや鋼材からなる支柱を用いてもよい。樹木2である場合、横ロープ3を掛ける部分には保護材7を設けて樹木2を保護するのが好ましい。
最初に樹木2の間に横ロープ3を張設する。
横ロープ3は少なくとも2本必要であり、本実施形態の場合は3本設けている。
横ロープ3には、縦ロープ4が架設されている。
縦ロープ4は、可撓性を有する縦部材(可撓性縦部材)でもよい。
縦ロープ4または可撓性縦部材は、好ましくはほぼ垂直に設けるが、角度は限定されず、複数の横ロープ3にまたがるように架設すればよい。
横ロープ3と縦ロープ4の交差点は、止め金具等によって固定するのが好ましい。
横ロープ3や縦ロープ4は、引張強度を有し弾性変形可能な材料からなり、たとえば鋼線を利用することができる。
可撓性縦部材は、可撓性を有しかつ軽量な適当な材料を用いることができる。
図3は、図2の状態の衝撃吸収柵に剛性部材5を設けたところを示している。
剛性部材5は、縦ロープ4または可撓性縦部材にまたがるように設けられている。
剛性部材5は、好ましくは水平に設けるが、角度は限定されず複数の縦ロープ4または可撓性縦部材にまたがるように架設すればよい。
剛性部材5は、剛性を有しかつ軽量な材料からなり、間伐材を利用することができる。
剛性部材5は、図3に示すように、千鳥状に配置することができる。また、剛性部材5を隙間無く配置することもできる。
剛性部材5と縦ロープ4の結合は、ワイヤー、金具等を利用することができる。
剛性部材5の上に、すなわち衝突物が飛来する側に、圧縮硬化性部材6を複数の剛性部材5にまたがるように架設する。以上のように構成することによって図1に示す衝撃吸収柵1が完成する。
圧縮硬化性部材6は、袋の内部に粒体または粉体または流体を封入したものである。
圧縮硬化性部材6は、好ましくはほぼ垂直に配設し、衝撃吸収柵1の全面を覆うように設ける。
圧縮硬化性部材6の袋の素材は、変形が可能で、引張り強度の高い素材であることが好ましい。
袋の材料として例えばジオテキスタイルやアラミド繊維、あるいは鋼線等の高強度の素材を筒状に編成したもの、あるいは、高強度の樹脂シートを袋状に縫製したものを使用することができる。
圧縮硬化性部材6の袋に封入するものは軽量であって、流動性を有するものが好ましい。
封入物としては、例えば木材のチップ、樹脂製の粒状体、粉体、ゲル化した膨潤体、砂や粘土、空気等を使用することができる。
ただし、空気等の気体は、衝撃力に対してクッション性を有するが、吸収した衝撃エネルギーのほとんど全てを弾性的に放出する。このため、気体を用いる圧縮硬化性部材6は、気体を袋に密封することもできるが、好ましくは袋に所定の圧力以上で内部気体を放出する手段、例えば所定の圧力以上で開放し当該所定圧力以下では弾性的に閉鎖する弁手段を設けることができる。
なお、山岳地で使用する衝撃吸収柵は、圧縮硬化性部材6の封入物として木材のチップを好適に利用することができる。
山岳地では、間伐材が豊富に入手可能であるので、木材破砕機を導入して木材チップを容易に製造することができる。
また、木材チップは、軽量であり、袋への封入作業も容易である。
さらに、木材チップを封入物として利用すれば、適度なクッション性を有し、且つ、落石等が衝突したときは、その圧縮によって圧縮硬化性部材6全体を硬化させることができる。
次に、衝撃吸収柵1の作用について図4と図5を用いて説明する。
図4は、圧縮硬化性部材6が硬化して剛性部材5に衝撃力を分散伝達する様子を示している。
図4に示すように、衝突物8が圧縮硬化性部材6に衝突すると、衝突当初では圧縮硬化性部材6は柔軟であるため、圧縮硬化性部材6が衝突物8に圧縮されて変形する。
衝突物8が圧縮硬化性部材6の内部にめり込む過程で、圧縮硬化性部材6の封入物は互いに摩擦しながら移動し、衝撃力を緩和する。すなわち、圧縮硬化性部材6はクッションのように圧縮硬化性部材6の衝撃を吸収する。
ある程度衝突物8が圧縮硬化性部材6を変形させると、圧縮応力が強い領域が衝突箇所を中心に広がり、ついに圧縮硬化性部材6の内部全体の圧縮応力が高くなり、圧縮硬化性部材6が硬化して柱状(図4に示すように衝突物を中心に湾曲した柱状)の剛性部材のようになる。
硬化した圧縮硬化性部材6は、水平方向に上下に平行配置された複数の剛性部材5に衝突物8の衝撃力を分散伝達する。このとき、剛性部材5は水平方向に配置されているため、図4に示すように、圧縮硬化性部材6の湾曲した形状に沿って、高さ方向の位置に応じて異なる変位をし、全体として見れば衝突物8を中心に窪んだ形状に変位する。
圧縮硬化性部材6に押された上記剛性部材5は、垂直方向に複数配設された縦ロープ4に衝撃力を分散伝達する。
さらに、縦ロープ4は、水平方向に上下複数張設された横ロープ3に衝撃力を分散伝達する。
このように、衝撃力が多数の剛性部材5によって分散して受け止められるので、剛性部材5が破損することがない。
また、衝突の初期において、衝突物8の衝撃力が圧縮硬化性部材6のクッション性によって緩和されるので、衝撃エネルギーの瞬間的な放出によって剛性部材5が破損させられることがない。
本発明によれば、衝突物8の衝撃力は、衝撃吸収柵1の多数の弾性部材の弾性変形によって衝撃エネルギーを吸収することができる。
また、衝撃吸収柵1の高さ方向について見た場合、剛性部材5が衝突物8の衝突位置を中心に異なる変位をし、衝突物8を包むようにして衝突物8を捕捉することができる。これにより、衝突物8が上下の横ロープ3の間の高さに衝突すれば、衝撃吸収柵が衝突物8を包むようにこれを捕捉する性質を有し、衝突物8を通過させる可能性を大幅に低減させることができる。
本発明と比較するために、衝突物8が従来の衝撃吸収柵に衝突した場合を図5(b)に示す。
従来の衝撃吸収柵では、衝突物8の衝撃力が衝突箇所に集中する。
このため、図5(b)に示すように、衝突箇所の剛性部材、および、上下いずれかの側の横ロープが大きく変位する。
変位を生じる横ロープが限られるため、多数の横ロープによって衝撃エネルギーを弾性吸収することができず、衝突箇所に近い横ロープに過大な力がかかり、破断に至るおそれがある。
また、衝突物8の衝撃力が緩和されずに直接剛性部材に伝えられるため、衝撃エネルギーの瞬間的な放出によって剛性部材が破損する可能性が高い。
さらに、衝突箇所に近い横ロープが大きく撓むのに対して衝突箇所に遠い横ロープはほとんど撓まない。これによって、横ロープが形成する面が捻れて傾斜し、衝突物8を弾いて衝突物8を通過させる可能性が高い。
以上のように、本発明の衝撃吸収柵1は、横ロープ3と縦ロープ4と剛性部材5と圧縮硬化性部材6の組合せにより、従来技術の課題を解決し、衝突物8の衝撃エネルギーの瞬間的な放出を緩和し、衝撃力を上下方向および水平方向へ分散化し、衝撃吸収柵全体がネット状に変形して衝突物を捕捉する等の作用を同時に奏することができる。
図6は、本発明の他の実施形態による衝撃吸収柵を示している。
図6において、図1と同一の部分には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の衝撃吸収柵10は、図1の衝撃吸収柵1に比して、圧縮硬化性部材6の上に、すなわち、衝突物が飛来する側に、さらに複数個の圧縮硬化性部材11を水平方向に設けている。なお、圧縮硬化性部材11は、角度が水平方向に限定されず、複数の圧縮硬化性部材6にまたがって架設されていればよい。
本実施形態の衝撃吸収柵10によれば、衝撃力の分散化がさらに多重化され、さらに、圧縮硬化性部材11によってクッション性が増大される。
また、本発明の圧縮硬化性部材6は木材のチップや気体を利用する場合はきわめて軽量であるため、図6に示すような大きな容積を有する衝撃吸収柵ではあっても、何ら支障を生じることがない。
圧縮硬化性部材6,11の層をさらに多重化することもできる。
本発明のさらに他の実施形態として、剛性部材5による層を多重化することができる(図示せず)。
すなわち、剛性部材5の上に、すなわち衝突物が飛来する側に、複数の剛性部材5にまたがるように(たとえば垂直に)更に剛性部材の層を設けることができる。
この実施形態よれば、さらに多数の剛性部材が衝撃力を分散して支持することになるため、剛性部材の破損を防止することができる。
むろん、多重化する剛性部材の層は一層に限られず、三層以上の剛性部材の層を設けることができる。
本発明のさらに他の実施形態として、横ロープを公知の緩衝具(たとえば特許第2772505号等)で把持することができる。
緩衝具は、横ロープを一定の圧縮力で把持し、横ロープの張力が所定の値より大きくなると、摩擦を生じさせながら横ロープを摺動させる。
緩衝具は、横ロープの余長部に設ければよく、横ロープの端部または中途部に取り付けることができる。たとえば、横ロープを把持する支柱または樹木等の支持部に設けるようにしてもよいし、横ローブの中途部にループや重畳部を設け、横ロープの余長部を摺動させることができるように設けてもよい。
緩衝具は、横ロープに過大な張力がかかったときに、摩擦を生じさせながら横ロープを摺動させ、衝突エネルギーを吸収することができる。
本実施形態によれば、衝撃吸収柵の弾性変形による衝突エネルギーの吸収と緩衝具による衝突エネルギーの吸収の総和からなる衝突エネルギーを吸収することができる。
本発明の一実施形態による衝撃吸収柵を示した斜視図。 本発明の一実施形態による衝撃吸収柵の製造方法を説明的に示した図。 本発明の一実施形態による衝撃吸収柵の製造方法を説明的に示した図。 本発明の圧縮硬化性部材が衝撃力を剛性部材に分散する様子を示した説明図。 本発明の衝撃吸収柵と従来の衝撃吸収柵の作用を比較して説明する図。 本発明の他の実施形態による衝撃吸収柵を示した斜視図。 従来の衝撃吸収柵を示した斜視図。
符号の説明
1 衝撃吸収柵
2 樹木
3 横ロープ
4 縦ロープ
5 剛性部材
6 圧縮硬化性部材
7 保護材
8 衝突物
10 衝撃吸収柵
11 圧縮硬化性部材

Claims (9)

  1. 衝突物の衝突によって生じる衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収柵において、
    支柱または樹木間に張設された複数本の横ロープと、
    前記横ロープに架設された複数本の縦ロープまたは可撓性を有する縦部材と、
    前記縦ロープまたは前記縦部材に架設された複数本の剛性部材と、
    前記衝撃吸収柵のほぼ全面を覆うように前記剛性部材の複数本に架設された、袋の内部に粒体または粉体または流体を封入した圧縮硬化性部材と、を有することを特徴とする衝撃吸収柵。
  2. 前記剛性部材は、間伐材からなることを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収柵。
  3. 前記圧縮硬化性部材は、袋の内部に木材のチップを封入したものからなることを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収柵。
  4. 前記圧縮硬化性部材は、袋の内部に樹脂製の粒状体を封入したものからなることを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収柵。
  5. 前記圧縮硬化性部材は、袋の内部に気体を密封し、前記袋は所定の圧力以上で気体を放出する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収柵。
  6. 前記剛性部材の上にさらに、複数本の剛性部材にまたがって架設された剛性部材を有することを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収柵。
  7. 前記圧縮硬化性部材の上にさらに、複数個の圧縮硬化性部材にまたがって架設された圧縮硬化性部材を有することを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収柵。
  8. 前記横ロープは端部または中途部にループあるいは重畳部を設けられて張設されており、前記ループあるいは重畳部によって生じる横ロープの余長部を把持し横ロープの張力が所定の値より大きくなると摩擦を生じさせながら横ロープの余長部を摺動させる緩衝具が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収柵。
  9. 前記横ロープは前記支柱または樹木の支持部にループあるいは重畳部を設けられて張設されており、前記ループあるいは重畳部によって生じる横ロープの余長部を把持し横ロープの張力が所定の値より大きくなると摩擦を生じさせながら前記横ロープの余長部を摺動させる緩衝具が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収柵。
JP2005188597A 2005-06-28 2005-06-28 衝撃吸収柵 Active JP4431526B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005188597A JP4431526B2 (ja) 2005-06-28 2005-06-28 衝撃吸収柵

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005188597A JP4431526B2 (ja) 2005-06-28 2005-06-28 衝撃吸収柵

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007009439A JP2007009439A (ja) 2007-01-18
JP4431526B2 true JP4431526B2 (ja) 2010-03-17

Family

ID=37748295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005188597A Active JP4431526B2 (ja) 2005-06-28 2005-06-28 衝撃吸収柵

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4431526B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4890639B1 (ja) * 2010-11-30 2012-03-07 株式会社プロテックエンジニアリング 防護面構造
JP5105320B2 (ja) * 2011-09-21 2012-12-26 株式会社プロテックエンジニアリング 防護面構造
JP5105321B2 (ja) * 2011-09-21 2012-12-26 株式会社プロテックエンジニアリング 防護面構造
CN115323947B (zh) * 2022-07-27 2023-06-20 中铁二院工程集团有限责任公司 一种联动式大能级拦石结构及其构造方法
CN115354594B (zh) * 2022-07-27 2023-06-16 中铁二院工程集团有限责任公司 一种陡坡拦石结构及其构造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007009439A (ja) 2007-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4431526B2 (ja) 衝撃吸収柵
JP4188998B2 (ja) 衝撃吸収防護柵
KR101470685B1 (ko) 충격 흡수 울타리
US4730810A (en) Protective barrier against falls of stones
JP3413571B2 (ja) 衝撃吸収防護柵および衝撃吸収方法
JP2013119736A (ja) 車両用防護柵
KR101023123B1 (ko) 낙석방지망용 완충구 및 이를 이용한 시공방법
JP5414555B2 (ja) 防護柵
JP2005240388A (ja) 多段エネルギー吸収落石防護柵
WO2021090483A1 (ja) 衝撃吸収柵
JP2001107322A (ja) 落石等を受け止め、その運動エネルギーを吸収する防護柵
JP3639950B2 (ja) 衝撃吸収防護柵
JP2003003425A (ja) 衝撃吸収防護柵
JP2907212B1 (ja) 衝撃吸収柵
JP6979838B2 (ja) 緩衝装置及び落石防護装置
JP3844970B2 (ja) 落石,土砂,流木,雪崩等の防止施設およびその保護方法
JP3911233B2 (ja) 衝撃吸収装置及び衝撃吸収方法
JP6345959B2 (ja) 衝撃吸収柵
JP2000273828A (ja) 衝撃吸収防護柵
KR100533117B1 (ko) 낙석 방지망 및 이를 이용한 시공방법
JP5105321B2 (ja) 防護面構造
US10030342B2 (en) Impact-absorbing levee-shaped structure
CN110205957A (zh) 新型柔性防撞护栏
JPH0754316A (ja) 衝撃吸収柵
KR102325771B1 (ko) 마찰 슬립 및 확장변형에 의한 낙석에너지 흡수구조의 복합 단부 완충장치, 이를 구비한 낙석 방지망 및 이를 이용한 완충식 낙석 방지 공법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091127

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091221

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4431526

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131225

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250