JP4429675B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズ鏡筒に関する。特に、光学性能を保ちつつ、ズームの操作性の向上、レンズ鏡筒の小型化、全長の短縮化が実現可能なレンズ鏡筒に関する。
近年、撮影画像をすぐに確認することができるデジタルスチルカメラ(以下、DSCと称す)が急速に普及している。このDSC用のレンズ鏡筒としては、非撮影時における携帯性を考慮し、非撮影時には鏡筒の長さが短くなる、いわゆる沈胴式のレンズ鏡筒が採用されているのが一般的である。
図11に、従来の沈胴式のレンズ鏡筒の分解斜視図を示す(例えば、特許文献1参照)。この沈胴式のレンズ鏡筒60は、1つのカム筒61により移動レンズ枠62,63を前後方向に移動させることにより焦点距離を変える光学系である。このカム筒61の内周面にはカム溝64,65が形成され、このカム溝64,65が移動レンズ枠62,63の移動軌跡をそれぞれ決定する。移動レンズ枠62,63は、それぞれの外周面に設けられた3本のカムピン62a,63aがそれぞれカム溝64,65と係合することにより、光軸(Z軸)方向に移動する。カム筒61は、固定筒70の外側に設けられ、光軸の回りに回転自在である。カム筒61の外周にはギア66が形成され、このギア66に駆動力伝達ギア67が噛合される。駆動力伝達ギア67は、減速ギアトレイン68を介してカム筒駆動アクチュエータ69の出力軸に連結されている。したがって、カム筒駆動アクチュエータ69を駆動すると、その駆動力が減速ギアトレイン68を介して駆動力伝達ギア67に伝達されて、カム筒61が回転される。これにより、移動レンズ枠62,63がそれぞれカム溝64,65の形状に沿って移動するので、沈胴状態から広角端を経由し、ズーミングが行われる。
特開2002−107598号公報
発明は、小径化と、沈胴時の全長の短縮化とを実現したレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のレンズ鏡筒は、沈胴動作を行い、第1レンズ群を保持する第1保持枠と、前記第1レンズ群よりも像面側に配置された第2レンズ群を保持する第2保持枠と、前記第2保持枠を光軸方向に移動させるために送りネジ部を有したアクチュエータと、固定部であり、前記第1保持枠の内周側に配置され、前記第1保持枠を光軸方向に移動させるために周方向に略等間隔で形成された複数のカム溝を備える筒状のカム枠とを有し、前記カム枠の前記カム溝が形成されていない箇所に前記アクチュエータが取り付けられ、前記第1保持枠は、沈胴時に、前記カム枠及び前記アクチュエータの送りネジ部の外側に繰り込まれることを特徴とする。
本発明のレンズ鏡筒によれば、第1保持枠の内周側に、カム枠が配されるので、レンズ鏡筒を小径化することができる。また、第1保持枠は、未使用時には沈胴し、カム枠及びアクチュエータの送りネジ部の外側に繰り込まれるので、沈胴時の全長を短縮化することができる。
本発明のレンズ鏡筒は、沈胴動作を行い、第1レンズ群を保持する第1保持枠と、前記第1レンズ群よりも像面側に配置された第2レンズ群を保持する第2保持枠と、前記第2保持枠を光軸方向に移動させるために送りネジ部を有したアクチュエータと、固定部であり、前記第1保持枠の内周側に配置され、前記第1保持枠を光軸方向に移動させるために周方向に略等間隔で形成された複数のカム溝を備える筒状のカム枠とを有し、前記カム枠の前記カム溝が形成されていない箇所に前記アクチュエータが取り付けられ、前記第1保持枠は、沈胴時に、前記カム枠及び前記アクチュエータの送りネジ部の外側に繰り込まれることを特徴とする。
上記の第2のレンズ鏡筒において、前記カム枠が、複数の成形型部品を組み合わせた成形型を用いて樹脂成形されたものであり、前記カム枠に形成された複数のカム溝のうちの少なくとも一つと、前記アクチュエータ、前記検出手段、及び前記駆動ギアの各取り付け部のうちの少なくとも一つとが、共通する前記成形型部品で成形されたことが好ましい。
かかる好ましい構成によれば、樹脂成形を行う成形型部品の数量を少なくすることができるので、成形型コストの削減と、これによるレンズ鏡筒の低コスト化とを実現することができる。
上記の第1及び第2のレンズ鏡筒において、光軸と直交する方向において、前記第1レンズ群と前記第1保持枠との間に隙間を有し、非撮影時に前記第1レンズ群と前記第1保持枠とが像面側に移動し、前記アクチュエータの先端が前記隙間に入り込むことが好ましい。
かかる好ましい構成によれば、レンズ鏡筒の径を大きくすることなく、沈胴時のレンズ鏡筒の全長を短縮することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態における沈胴式レンズ鏡筒について、図1〜図8を用いて説明する。図1は本実施の形態における沈胴式レンズ鏡筒の分解斜視図、図2は同沈胴式レンズ鏡筒のガイドポール支持部を説明する分解斜視図、図3(a),(b),(c)は同沈胴式レンズ鏡筒におけるレンズの傾きを説明する図、図4は同沈胴式レンズ鏡筒におけるカム溝の展開図、図5は同沈胴式レンズ鏡筒におけるカム枠の分解斜視図、図6は同沈胴式レンズ鏡筒の沈胴時での断面図、図7は同沈胴式レンズ鏡筒の望遠端使用時での断面図、図8は同沈胴式レンズ鏡筒の広角端使用時での断面図である。
沈胴式のレンズ鏡筒1について、図1から図5を用いて説明する。図示したように、沈胴式レンズ鏡筒の光軸をZ軸(物体側を正とする)とするXYZ3次元直交座標系を設定する。L1は1群レンズ、L2は光軸(Z軸)上を移動して変倍を行う2群レンズ、L3は像ぶれ補正用の3群レンズ、L4は変倍に伴う像面変動の補正及び合焦のために光軸上を移動する4群レンズである。
1群保持枠2は1群レンズL1を保持しており、1群レンズL1の中心軸が光軸と平行となるように、筒状の1群移動枠3に対してネジ等で固定されている。この1群移動枠3には、光軸と平行な2本のガイドポール(ガイド部材)4a,4bの一端が固定されている。
2群移動枠5は2群レンズL2を保持し、先述の2本のガイドポール4a,4bによって支持されることにより、光軸方向に摺動可能となっている。また2群移動枠5は、ステッピングモータなどの2群レンズ駆動アクチュエータ6の送りネジ6aと、2群移動枠5に設けたラック7のネジ部とが噛合することにより、2群レンズ駆動アクチュエータ6の駆動力にて、光軸方向に移動して変倍を行う。
3群枠8は、像ぶれ補正用レンズ群L3(3群レンズ)を保持し、像ぶれ補正装置31を構成している。
4群移動枠9は、3群枠8とマスターフランジ10との間に挟まれた、光軸と平行な2本のガイドポール11a,11bにて支持されることにより、光軸方向に摺動可能となっている。また4群移動枠9は、ステッピングモータなどの4群レンズ駆動アクチュエータ12の送りネジ12aと、4群移動枠9に設けたラック13のネジ部とが噛合することにより、4群レンズ駆動アクチュエータ12の駆動力にて、光軸方向に移動し、変倍に伴う像面変動の補正と合焦とを行う。
撮像素子(CCD)14は、マスターフランジ10に取り付けられている。
次に、ガイドポール4a,4bの支持方法について、図2を用いて説明する。
3群枠8には支持部8a(主軸側),8b(廻り止め側)が設けられている。ガイドポール4a,4bが支持部8a,8bを貫入することにより、ガイドポール4a,4bは光軸と平行に保持される。この2つの支持部8a,8bに対してガイドポール4a,4bが光軸方向に摺動するため、ガイドポール4a,4bの一端に固定された1群移動枠3に保持された1群レンズL1は、3群枠8に設けられた像ぶれ補正用レンズL3に対して精度が保たれる。さらに、ガイドポール4a,4bが、2群移動枠5に設けられた支持部5a(廻り止め側),5b(主軸側)を摺動可能に貫入することにより、2群移動枠5はガイドポール4a,4bに光軸方向に摺動自在に支持されるため、2群移動枠5に保持された2群レンズL2は、3群枠8に設けられた像ぶれ補正用レンズL3に対して精度が保たれる。
ここで、上記に説明した1群レンズL1,2群レンズL2,3群レンズL3の関係を、図3(a)〜図3(c)を用いて説明する。図中、矢印L1a,L2aは、それぞれ1群レンズL1,2群レンズL2の中心軸の向きを示している。
図3(a)は3つのレンズ群L1,L2,L3の理想状態を示しており、Z軸(レンズ鏡筒の光軸であり、これは3群レンズL3の中心軸と一致する)に対して1群レンズL1の中心軸L1a及び2群レンズL2の中心軸L2aが平行になっている。
図3(b)は図11に示す従来のレンズ鏡筒と同様の方式により、1群レンズL1及び2群レンズ群L2を、図11の移動レンズ枠62に設けたカムピン62a及び移動レンズ枠63に設けたカムピン63aによりそれぞれ支持した場合を示している。この場合、カムピン62a,63a及びカム溝64,65の精度のばらつきにより、1群レンズL1の中心軸L1a及び2群レンズL2の中心軸L2aは、相互に平行ではなく、且つZ軸とも平行とはならない。従って、光学性能が悪化する可能性が大きい。
図3(c)は本実施の形態の場合を示している。1群レンズL1及び2群レンズL2は、同一のガイドポール4a,4bに支持されているため、1群レンズL1の中心軸L1a及び2群レンズL2の中心軸L2aがZ軸に対して仮に傾いたとしても、両中心軸L1a,L2aの向きは常に一致する。すなわち、光学性能に対する影響度が最も高い像ぶれ補正用レンズ群L3に対して1群レンズL1及び2群レンズL2は常に同一方向に傾くため、光学性能の悪化量を最小限に抑えることができる。
次に、1群レンズL1を光軸方向に移動させる構成について説明する。
略中空円筒状の駆動枠15の撮像素子14側の内周面の一部にギア15aが形成されている。また、その物体側(Z軸の正の側)の内周面に略120°間隔に3つの突起部15bが形成されている。突起部15bが1群移動枠3の撮像素子14側の外周面に設けられた周方向の3つの溝部3aと係合することにより、駆動枠15は1群移動枠3に対して光軸を中心として相対的に回転可能であり、光軸方向には駆動枠15と1群移動枠3とは一体で移動する。さらに駆動枠15の内周面には、3本のカムピン16a,16b,16cが120°間隔に圧入固定されている。
筒状のカム枠17の外表面には、略120゜間隔にて3本のカム溝18a,18b,18cが形成されている。図4に、カム枠17の外周面の展開図を示す。カム枠17のカム溝18a,18b,18cに駆動枠15のカムピン16a,16b,16cがそれぞれ係合する。各カム溝18a,18b,18cは、撮像素子14側(Z軸の負の側)にカム枠17の周方向とほぼ平行な部分19aと、物体側(Z軸の正の側)にカム枠17の周方向とほぼ平行な部分19cと、部分19aと部分19cとを螺旋状に繋ぐ部分19bとを有する。カムピン16a,16b,16cが、部分19aにあるとき、1群レンズL1は撮像素子14側に繰り込まれた状態(沈胴状態)で停止する。この状態から、駆動枠15が光軸回りに回転することにより、カムピン16a,16b,16cは部分19bを経て、部分19cに至る。カムピン16a,16b,16cが部分19cにあるとき、1群レンズL1は物体側に繰り出されて停止する。
カム枠17の外周面であって、カム溝18bとカム溝18cとの間には、スプライン状の駆動ギア19の両端の駆動ギア軸20を回転可能に保持する軸受け部17dと、駆動ギア19との干渉を避けるために半円筒面状に窪ませた駆動ギア取り付け部(凹部)17aとが形成されており、これにより駆動ギア19はカム枠17の外周面上に回転自在に保持されている。駆動ギア19は、後述するマスターフランジ10に取り付けられた駆動ユニット21の駆動力を駆動枠15に設けられたギア部15aに伝達する。したがって、駆動ギア19が回転することにより、駆動枠15が光軸の回りに回転し、この際、駆動枠15に設けられたカムピン16a,16b,16cが、カム枠17のカム溝18a,18b,18c内を移動することにより、駆動枠15は光軸方向にも移動する。このとき、1群移動枠3は、これに固定された2本のガイドポール4a,4bが3群枠8の支持部8a,8bに貫入されていることにより、光軸回りの回転が制限されるから、駆動枠15が光軸方向に移動するに従って、1群移動枠3は光軸方向に直進移動する。
2群移動枠5の駆動アクチュエータ6は、カム枠17の取り付け部17bに固定される。また、4群移動枠9の駆動アクチュエータ12は、マスターフランジ10の取り付け部10aに固定される。駆動ギア19に駆動力を伝達する駆動ユニット21は、駆動アクチュエータ22と複数のギアからなる減速ギアユニット23とからなり、マスターフランジ10の取り付け部10bに固定される。
シャッターユニット24は、撮像素子14の露光量及び露光時間を制御するため、一定の開口径を形成する絞り羽根とシャッター羽根とから構成されている。
2群移動枠5用の原点検出センサ25は、発光素子および受光素子からなる光検出センサであり、2群移動枠5の光軸方向の位置、つまり2群レンズL2の原点位置を検出する。4群移動枠9用の原点検出センサ26は、4群移動枠9の光軸方向の位置、つまり4群レンズL4の原点位置を検出する。駆動枠15用の原点検出センサ27は、駆動枠15の回転方向の位置、つまり駆動枠15と一体で移動する1群移動枠3及び1群レンズL1の原点位置を検出する。
像ぶれ補正装置31は、撮影時に像ぶれを補正するための像ぶれ補正用レンズ群L3を、第1の方向(Y方向)であるピッチング方向と、第2の方向(X方向)であるヨーイング方向とに移動させる。第1の電磁アクチュエータ41yはY方向の駆動力を発生し、第2の電磁アクチュエータ41xはX方向の駆動力を発生することにより、像ぶれ補正用レンズ群L3は光軸Zにほぼ垂直なX,Yの2方向に駆動される。
次に、2群レンズ駆動アクチュエータ6、原点検出センサ25、および駆動ギア19のカム枠17への取り付け位置について説明する。
図5に示すように、2群レンズ駆動アクチュエータ6は、カム枠17の取り付け部17bに取り付けられる。2群レンズL2の原点検出センサ25は、カム枠17の取り付け部17cに取り付けられ、2群移動枠5に設けられた羽根5cが原点検出センサ25の正面を通り、光を遮ることにより原点位置を検出する。そして、駆動ギア19は、先述したように、カム枠17の軸受け部17dと駆動ギア取り付け部(凹部)17aとに取り付けられる。
また図4に示すように、3本のカム溝18a,18b,18cと、3つの取り付け部17a,17b,17cを展開すると、図のような関係となる。つまり、取り付け部17aはカム溝18b,18cの間に、取り付け部17bはカム溝18a,18bの間に、取り付け部17cはカム溝18c,18aの間にそれぞれ設けられる。このように、取り付け部17a,17b,17cをカム溝の間に設けたことにより、カム枠17において、取り付け部17a,17b,17cがカム溝18a,18b,18cと干渉することなく、駆動ギア19、2群レンズ駆動アクチュエータ6、及び原点検出センサ25を設けることが可能となる。
このように構成された沈胴式レンズ鏡筒1について、その動作を以下に述べる。
最初に、この沈胴式のレンズ鏡筒1の動作について、まず図6に示す非撮影時(未使用時)の状態から、図7に示す状態を経て、図8に示す撮影時(広角端)の状態に移行する際の動作について説明する。
図6の非撮影時の状態より、カメラ本体の電源スイッチ等がオンとなると撮影準備状態になる。最初に1群レンズL1を駆動する1群レンズ駆動アクチュエータ22が回転し、減速ギアユニット23を介して駆動ギア19を回転させる。駆動ギア19が回転することにより、駆動ギア19と噛合している駆動枠15が、カム溝18a,18b,18cに沿って光軸を中心として回転する。そして原点検出センサ27を初期化した後、駆動枠15が物体方向(Z軸方向)に移動することにより、1群移動枠3も物体方向に移動する。そして、1群レンズ駆動アクチュエータ22が所定の回転量だけ回転したのを図示せぬ回転量検出センサが検出すると、1群移動枠3が所定の位置まで移動した後、1群レンズ駆動駆動アクチュエータ22の回転が停止する。この停止位置では、図4のカム溝の展開図において、カムピン16a,16b,16cは、カム枠17の周方向とほぼ平行な部分19cに到達している。図7はこのときの状態を示している。
次に、2群レンズ駆動アクチュエータ6が回転し、送りネジ6aを介してラック7を駆動することにより、2群移動枠5がZ軸に沿って動き出す。そして原点検出センサ25を初期化した後、物体方向に移動し、2群移動枠5は、図8に示す広角端の位置にて停止し、カメラ本体は撮影可能状態となる。ここで1群移動枠3および2群移動枠5は、3群枠8の支持部8a,8bに保持された同一のガイドポール4a,4bにて支えられながら所定位置まで移動する。したがって、1群レンズL1および2群レンズL2が光軸に対して傾いたとしても、それらの傾き方向は像ぶれ補正用レンズ群L3に対して同一であるため、所定の光学性能を確保することができる。
実際の撮影時には、2群レンズ駆動アクチュエータ6と4群レンズ駆動アクチュエータ12により、それぞれ変倍動作と変倍に伴う像面変動の補正及び合焦の動作とを行う。変倍を行う際、広角端の状態では、図8に示す状態にて撮影を行い、望遠端の状態では、2群レンズL2を−Z方向(撮像素子14側端)に移動させて図7に示す状態にて撮影を行う。よって、広角端から望遠端まで、任意の位置にて撮影することが可能となる。
次に図8に示す撮影時の状態から、図7に示す状態を経て、図6に示す非撮影時の状態に移行する際の動作について説明する。
図8の撮影時の状態(広角端)より、カメラの電源スイッチ等がオフされると撮影が終了し、最初に2群移動枠5が2群レンズ駆動アクチュエータ6により撮像素子14側に移動して、図7に示す状態となる。次に1群レンズ駆動アクチュエータ22が回転し、減速ギアユニット23を介して駆動ギア19を上記とは逆方向に回転させる。駆動ギア19が回転することにより、駆動ギア19と噛合している駆動枠15が光軸を中心として回転し、同時に、カム溝18a,18b,18cによって撮像素子14方向に移動することにより、1群移動枠3も移動する。そして原点検出センサ27により駆動枠15の回転を検出すると、1群移動枠3が所定の位置まで移動した後、1群レンズ駆動アクチュエータ22の回転が停止する。この停止位置では、図4のカム溝の展開図において、カムピン16a,16b,16cは、カム枠17の周方向とほぼ平行な部分19aに到達している。これにより、図6に示す状態に移行し、撮影時の状態に比べて長さCだけ短くなった沈胴状態となる。
ここで、沈胴式レンズ鏡筒1の光軸方向の長さを変える沈胴動作については1群レンズL1を駆動する1群レンズ駆動アクチュエータ22を用い、ズーミング動作については2群レンズ駆動アクチュエータ6を単独で使用している。そのため、実際の撮影でのズーミング動作は、1群レンズL1を繰り出した状態で行うため、1群レンズ駆動アクチュエータ22を動作させる必要はなく、2群レンズ駆動アクチュエータ6のみを駆動して図7と図8との間の所定位置に2群レンズL2を移動させてズーミングを行うことができる。したがって、ズーミング動作を行うなどの撮影を行う際には、図11に示した従来方式の沈胴式レンズ鏡筒とは異なり、ズーム倍率に応じて、鏡筒の繰り出し動作及び繰り込み動作を行う必要がない。図11の従来の沈胴式のレンズ鏡筒においては、ズーミング動作時に、1つの駆動アクチュエータ69を回転させ、減速ギアトレイン68を介してカム筒61を回転させて、移動レンズ枠62,63を同時に駆動していたため、ズーミング速度が遅く、駆動音が大きい。本発明の沈胴式のレンズ鏡筒1は、2群レンズ駆動アクチュエータ6としてステッピングモータを使用し、そのステッピングモータに取り付けられた送りネジ6aを介して、2群移動枠5を直接駆動するため、送り速度も速く、動作音も小さい。
以上のように第1の実施の形態によれば、カム枠17のカム溝18a,18b,18cと干渉することなく、ズーミング用のアクチュエータ6を取り付けることが可能となる。また、沈胴式のレンズ鏡筒であっても、ズーム速度の高速化、ズーム音の低騒音化を実現できる。したがって、撮影者は瞬時に画角を変更することが可能となり、被写体を追いかける、動画を撮影するなど、従来のDSCでは不向きであった使用方法を行うことができる。
本実施の形態によれば、1群レンズL1と2群レンズL2とを別々に駆動する。則ち、ズーミングは2群レンズL2のみを駆動すればよいので、ズーム速度の高速化に加えて、ズーム音の静音化も実現できる。従って、例えば動画撮影とともにマイクロフォンにより録音を行うDSCにおいては、本来は好ましくないズーム音の録音レベルが小さくなり、商品価値が著しく向上する。
また、ズーミング用のアクチュエータ6に加え、原点位置検出センサ25、駆動ギア19も、カム枠17のカム溝18a,18b,18cの形成されていない部分に配置することにより、一つのカム枠17にすべての部品を配置する高密度実装が可能になり、レンズ鏡筒の小型化、構成の簡略化による部品点数の削減、低コスト化を図ることができる。
さらには、1群レンズL1及び2群レンズL2が、像ぶれ補正用レンズL3に対し、少なくとも同一方向に傾くように構成したことにより、光学性能の低下量を最小限に抑えつつ、未使用時の全長を短くすることが可能となる。
なお、本実施の形態においては、1群レンズL1を設けた1群枠2と1群移動枠3とを別々の構成としたが、一体の構成とし、その一体部分にガイドポールを固定する構成としても良い。
なお、3群レンズL3については、像ぶれ補正装置31を用いて光軸と直交する方向に移動可能としたが、3群レンズL3が3群枠8に固定された、像ぶれ補正装置を搭載しない一般のレンズ鏡筒であっても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、本実施の形態では、カム枠17に、2群レンズL2を駆動するアクチュエータ6と、2群レンズL2の位置検出センサ25と、駆動枠15を回転させる駆動ギア19とを取付けた例を説明したが、本発明はこれに限定されず、カム枠17にアクチュエータ6と検出センサ25のみを、あるいはアクチュエータ6と駆動ギア19のみを取付けてもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態における沈胴式レンズ鏡筒について、図9を用いて説明する。図9は本実施の形態の沈胴式レンズ鏡筒におけるカム枠17の断面図である。本実施の形態のレンズ鏡筒は、以下の説明を除いて実施の形態1と同様である。実施の形態1と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図9は、カム枠17の光軸と直交する面での断面図であり、カム枠17の外周面上に、3本のカム溝18a,18b,18cと、駆動ギア19の取り付け部17aと、2群移動枠5の駆動アクチュエータ6の取り付け部17bと、2群レンズL2の原点検出センサ25の取り付け部17cとが相互に干渉することなく設けられている。このカム枠17を樹脂成形にて作成する場合、複数の成形型部品を組み合わせて一つの成形型を構成し、成形型のキャビティ内に樹脂を射出して樹脂成形後、各成形型部品を所定方向に引き抜いて成形品を取り出す必要がある。
一般に考えられる成形型と成型方法は以下の通りである。3本のカム溝18a,18b,18cは、略120゜間隔にて設けられているため、カム溝18a,18b,18cをそれぞれ成形するための3つの成形型部品を用い、樹脂成形後に各成形型部品を120°間隔のA,B,Cの3方向に放射状に引き抜く。また、3つの取り付け部17b,17c,17aをそれぞれ成形するための3つの成形型部品を用い、樹脂成形後に各成形型部品をD,E,Fの異なる3方向に放射状に引き抜く。したがって、この方法では、3本のカム溝18a,18b,18c、及び取り付け部17a,17b,17cのそれぞれに対応した少なくとも6つの成形型部品を使用して樹脂成形を行い、それらを放射状に異なる6方向に引き抜いてカム枠17を成形する必要がある。
本実施の形態では、成形型部品の引き抜き方向A,Fを平行にすることにより、カム溝18aと2群レンズL2の原点検出センサ25の取り付け部17cとを一つの成形型部品で成形する。これにより、成形型部品の総数を少なくすることができる。
以上のように第2の実施の形態によれば、カム枠17を成形する際、成形型部品の数量を少なくすることにより、成形型の費用が低く抑えることができるので、沈胴式レンズ鏡筒のコストを低減することが可能となる。
上記の例では、カム溝18aと取り付け部17cとを一つの成形型部品で成形する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。3本のカム溝18a,18b,18cのうちの少なくとも一つと、取り付け部17a,17b,17cのうちの少なくとも一つとを共通する成形型部品で成形することにより、上記の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の第3の実施の形態における沈胴式レンズ鏡筒について、図10を用いて説明する。図10は本実施の形態の沈胴式レンズ鏡筒における2群レンズ駆動アクチュエータ6の先端6bの配置を示した側面断面図である。本実施の形態のレンズ鏡筒は、以下の説明を除いて実施の形態1と同様である。実施の形態1と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図10は、実施の形態1の図6と同様に非撮影時の状態を示している。実施の形態1と異なり、本実施の形態では、光軸と直交する方向において、1群レンズL1と筒状の1群移動枠3との間に隙間35を設け、沈胴状態の時に2群レンズ駆動アクチュエータ6の先端6bがこの隙間35に入り込む。
この隙間35に2群レンズ駆動アクチュエータ6の先端6bを入り込ませない構成では、実施の形態1の図6のように2群レンズ駆動アクチュエータ6を1群移動枠3の外側に配置するか、あるいは、2群レンズ駆動アクチュエータ6を1群移動枠3の内側であって、且つ−Z方向側(撮像素子14側)の位置に配置する必要がある。しかし、2群レンズ駆動アクチュエータ6を1群移動枠3の外側に配置した場合には沈胴式レンズ鏡筒の外径が大きくなる。また、2群レンズ駆動アクチュエータ6を1群移動枠3の内側に−Z方向側にずらして配置した場合には、1群レンズ群L1の先端から2群レンズ駆動アクチュエータ6の撮像素子14側端部までの長さLが長くなる。したがって、沈胴時のレンズ鏡筒1の全長が長くなる。これに対して本実施の形態によれば、外径及び長さLを短縮することができる。
以上のように第3の実施の形態によれば、光軸と直交する方向において、1群レンズL1と1群移動枠3との間に隙間35を設け、沈胴時に、2群レンズ駆動アクチュエータ6の先端6bが隙間35に入り込むように構成することにより、レンズ鏡筒1の外径を小さくし、且つ、沈胴時のレンズ鏡筒1の全長を短縮することが可能となる。
本発明のレンズ鏡筒の利用分野は、特に限定はないが、例えば、携帯性に優れた小型、薄型、軽量のデジタルスチルカメラなどに利用することができる。
本発明の実施の形態1における沈胴式レンズ鏡筒の分解斜視図である。 本発明の実施の形態1における沈胴式レンズ鏡筒のガイドポール支持部を説明する分解斜視図である。 図3(a)は理想的な沈胴式レンズ鏡筒におけるレンズの傾きを示した図、図3(b)は従来の沈胴式レンズ鏡筒におけるレンズの傾きを示した図、図3(c)は本発明の実施の形態1における沈胴式レンズ鏡筒におけるレンズの傾きを示した図である。 本発明の実施の形態1における沈胴式レンズ鏡筒におけるカム溝の展開図である。 本発明の実施の形態1における沈胴式レンズ鏡筒におけるカム枠の分解斜視図である。 本発明の実施の形態1における沈胴式レンズ鏡筒の沈胴時での断面図である。 本発明の実施の形態1における沈胴式レンズ鏡筒の望遠端使用時での断面図である。 本発明の実施の形態1における沈胴式レンズ鏡筒の広角端使用時での断面図である。 本発明の実施の形態2における沈胴式レンズ鏡筒のカム枠の断面図である。 本発明の実施の形態3における沈胴式レンズ鏡筒における2群レンズ駆動アクチュエータの先端の配置を示した側面断面図である。 従来の沈胴式レンズ鏡筒の分解斜視図である。
符号の説明
L1 1群レンズ
L2 2群レンズ(ズーム用レンズ)
L3 3群レンズ(像ぶれ補正用レンズ群)
L4 4群レンズ(フォーカス用レンズ)
A,B,C,D,E,F 成形型抜き方向
1 沈胴式レンズ鏡筒
2 1群保持枠
3 1群移動枠
4a,4b ガイドポール
5 2群移動枠
6 2群レンズ駆動アクチュエータ
8 3群枠
8a,8b ガイドポール支持部
9 4群移動枠
10 マスターフランジ
11a,11b ガイドポール
12 4群レンズ駆動アクチュエータ
13 ラック
14 撮像素子(CCD)
15 駆動枠
16a,16b,16c カムピン
17 カム枠
17a 駆動ギア取り付け部
17b 駆動アクチュエータの取り付け部
17c 原点検出センサの取り付け部
17d 駆動ギアの軸受け部
18a,18b,18c カム溝
19 駆動ギア
21 駆動ユニット
22 1群レンズ駆動アクチュエータ
23 減速ギアユニット
24 シャッターユニット
25 2群レンズ用原点検出センサ
26 4群レンズ用原点検出センサ
27 1群レンズ用原点検出センサ
31 像ぶれ補正装置
35 駆動用アクチュエータの先端の挿入用隙間
41y,41x 電磁アクチュエータ

Claims (2)

  1. 沈胴動作を行い、第1レンズ群を保持する第1保持枠と、
    前記第1レンズ群よりも像面側に配置された第2レンズ群を保持する第2保持枠と、
    前記第2保持枠を光軸方向に移動させるために送りネジ部を有したアクチュエータと、
    固定部であり、前記第1保持枠の内周側に配置され、前記第1保持枠を光軸方向に移動させるために周方向に略等間隔で形成された複数のカム溝を備える筒状のカム枠と
    を有し、
    前記カム枠の前記カム溝が形成されていない箇所に前記アクチュエータが取り付けられ、前記第1保持枠は、沈胴時に、前記カム枠及び前記アクチュエータの送りネジ部の外側に繰り込まれることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 光軸と直交する方向において、前記第1レンズ群と前記第1保持枠との間に隙間を有し、非撮影時に前記第1レンズ群と前記第1保持枠とが像面側に移動し、前記アクチュエータの送りネジ部の先端が前記隙間に入り込むことを特徴とする請求項に記載のレンズ鏡筒。
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