JP4429279B2 - 内面分割管およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、機械構造用鋼管として適用される、管全長にわたり同一断面を有する円筒状の外管とこの外管の内部に少なくとも2本の内管を備え、当該管の内面空間を4分割以上に区画することができる分割管(以下、単に「内面分割管」という)に関し、さらに詳しくは、外管と内管の接触面および内管同士の接触面で構成するシール面のシール性に優れるとともに、冷間加工回数の削減による製造コストの低減が図れ、同時に軽量な構造でありながら管の強度を効果的に高めることができる内面分割管およびその製造方法に関するものである。
近年において、機械構造用として適用される鋼管の中には、自動車業界における地球環境を配慮した自動車用部品の開発要請にともない、特殊な機能を発揮する管部品の開発が進められている。例えば、自動車用エンジンのバルブロッカーシャフトで使用される管は、バルブ開閉用の作動油を流通させる機能が要求されるが、燃費の向上や省エネルギーといった観点から、バルブ開閉を複雑に制御するニーズが生じ、その管内部に互いに隔離された複数の流体通路を設けることが必要になる。
この場合に、より一層の制御性を確保する必要性から、従来の管内部に互いに独立する2つの流体通路を軸方向に沿って形成する構造に替えて、管内部を少なくとも4分割することにより独立する複数の流体通路を形成することが要求されるようになる。しかも、特殊な機能部品の開発にも拘わらず、同時に自動車部品の軽量化および低コスト化も強く要請される。
従来、管内部に独立する複数の流体通路を形成する管を製造する場合には、中実丸棒にその軸方向に沿って複数の孔をガンドリル等で穿孔し、これらの孔を流体通路として用いる方法が採用されていた。この方法によれば、穿孔できる孔は2個または4個に限定されることがなく、開発要請にともなう個数の孔を穿孔することができる。
しかし、中実丸棒に穿孔する場合には、可能な穿孔深さに限界があり、長い流体通路を形成することは極めて困難であるとともに、中実丸棒の軸方向に沿って平行に穿孔するのが難しく、加工精度を確保できない。さらに、製造された管には余分な肉厚部分が残り、軽量化が図れないという問題もある。
このような問題を解決するため、特許文献1では、外部管の内周面に外周面の一部が圧接する内部管を設けて、この内部管の管壁において外部管と圧接していない部分で管内空間を仕切ることにより、管の内部空間に独立した流体通路を形成する管の種々の断面形態を提案している。
図1は、特許文献1で提案された、内部空間に独立した4個の流体通路を形成した管の断面形態の一例を示す断面図である。図1に示す断面形態では、外部管1の内側に円管からなる2本の内部管2を配して、内部管2同士および内部管2の外周面と外部管1の内周面とを一部接触させる構造である。この管構造によれば、内部管2の本数は限定されず、2本以上の内部管2を外部管1内に挿入することにより、多数の通路をもつ管を得ることができるとしている。
図2は、特許文献1で提案された、内部空間に独立した4個の流体通路を形成した管の断面形態のその他の例を示す断面図である。図2に示す断面形態では、各内部管2の断面形状を互いに同形の扇形とし外部管1を円筒状の管とする設計であり、4個の流体通路を形成する場合に、中心角が90°の扇形をなす4本の内部管2を互いに圧接させ、断面十字状の内部仕切り壁を形成している。
そして、上記図2に示す管構造であれば、各内部管が互いに等しい扇形であることから、管各部に発生する応力も均一化され、局所的に応力が集中する度合が軽減され、簡単な構造でありながら互いに直交する2つの方向について効果的な補強が可能であるとしている。
特開平7−144221号公報
管内部に独立した4個以上の流体通路を形成した管を製造する場合に、前記図1に示す管構造を採用すれば、例えば2本の小径内部管を外部管内に挿入した状態で、引き抜き加工を行えば、4本の通路をもつ管を得ることができる。
しかしながら、管を自動車用エンジンのバルブロッカーシャフトとして用いる場合には、その内部に潤滑オイルやバルブ開閉用の作動油等を混合させることなく、別々に流通させることが必要になる。この場合に、前記図1に示す管構造では、外管と内管の接触位置および内管同士の接触位置でのシール性が不足し、バルブロッカーシャフトとして要求される十分なシール性能を発揮することができない。
同様に、管内部に独立した4個の流体通路を形成した管を製造する場合に、前記図2に示す管構造とすれば、管各部に発生する応力の均一化が図れるとともに、内部管同士の重合により内部仕切り壁が形成されているので、この内部仕切り壁の強度を高めることができる。しかし、前記図2に示す管構造では、製造コストを高騰させるだけでなく、管内面に確保できる流通空間が少なくなるとともに、部品の軽量化が図れないという問題がある。
まず、製造コストに関して、前記図2に示す管は、4本の内部管2を外部管1内に挿入し、この挿入状態のまま冷間引き抜き加工することにより製造されるが、使用する素管および要求される寸法精度により異なるが、一般的な冷間加工では、外部管1の冷間引き抜き回数は1回であり、各内部管2の冷間引き抜き回数は2回であり、さらに仕上加工として合わせ引きが1回行われる。このため、前記図2に示す管を冷間引き抜き加工により製造する場合に、外部管1および各内部管2の冷間引き抜き回数が総合計で10回となる冷間加工が必要となり、これにともなう製造コストの高騰が顕著になる。
次に、管内面での空間確保に関し、例えば、自動車用エンジンのバルブロッカーシャフトで使用される管は小径管が用いられており、外部管の外径が20mm程度で設計されている。また、内部管と外部管の密着度、および内部管の管壁強度を確保するため、その肉厚は1.0〜1.2mmとする必要がある。このような寸法構成で、内部管同士の重合により内部仕切り壁が形成させると、4個の流体通路を形成するために確保できる空間が少なく、充分な制御性を確保することが困難になる。
さらに、部品の軽量化に関しても、小径の外部管を用いるのに拘わらず、内部管同士の重合により内部仕切り壁が形成させる必要から、軽量化を図ることが困難になる。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、管内部に独立した4個、またはそれ以上の流体通路を形成した管を製造する場合に、外管と内管の接触面および内管同士の接触面で構成するシール面でのシール性に優れるとともに、冷間引き抜き回数の削減による製造効率化を達成し、それに基づく製造コストの低減を図り、しかも軽量な構造でありながら、管の強度を効果的に高めることができる内面分割管およびその製造方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、前記の課題を解決するため、種々の冷間引き抜き加工による内面分割管の製造方法について検討した結果、内面分割管を効率的に製造するには、少なくとも2本の内管を外管に内接するように備え、外管と内管の接触面および内管同士の接触面でシール面を構成するとともに、両シール部の端部を連結する連結部を設けて、連結部と外管内壁との間に少なくとも一つの空間部を構成することによって4分割またはそれ以上に区画するのが有効であることを知見した。
したがって、本発明の内面分割管は、管全長にわたり同一断面を有する円筒状の外管の内部に少なくとも2本の内管を備え、前記内管の外周面には、前記外管と接触し少なくとも一部が外管の内周面と同心円に形成される外側シール部と、前記内管が互いに対向し接触する内側シール部と、前記外側シール部の一端部と、前記内側シール部の一端部とを連結する直線状の連結部が設けられ、1本の内管に設けられた連結部と他の内管に設けられた連結部と外管の内周面との間には、少なくとも一つの空間部が設けられることを特徴とする(請求項1)。
本発明の内面分割管は、内管の断面形状を互いに同型の略扇型とすることができる(請求項3)
本発明の内面分割管によれば、内管の外周面と外管の内周面とで形成される外側シール部、および一つの内管と他の内管とが対向し互いに接触して形成される内側シール部ともに、シールを接触面で構成することにより、シール性を向上させることができる。
さらに、本発明の内面分割管は、前記外側シール部は、内側シール部より長く形成されるとともに、前記外側シール部には、穴明け加工により連通穴が形成され、前記連結部は前記外管の径方向に延びるように構成するのが望ましい(請求項2)。
通常、バルブロッカーシャフトで使用される管には、外管と内管を通して連通穴が加工されるが、外側シール部を長く形成することで、連通穴の加工自由度を向上させることができる。また、連結部が外管の径方向に延びるように構成することにより、外側シール部の端部にて確実にシールすることができ、連通穴を形成しても外側シール部のシール性を損なうことがない。
本発明の製造方法は、少なくとも外管が仕上寸法より大きくなるように予め外管および内管を成形し、成形された少なくとも2本の内管を外管内に装着したのち、管全体を冷間引き抜き加工することにより、前記内管の外周面の一部を前記外管の内周面に圧接させて外側シール部を形成させるとともに、1本の内管と他の内管とを対向させ、互いに圧接させて内側シール部を形成させることを特徴とする(請求項4)
本発明の製造方法によれば、冷間引き抜き回数の削減による製造効率化を達成することができ、それに基づく製造コストの低減を図れるとともに、軽量な構造でありながら、管の強度を効果的に高めることが可能になる。
本発明の製造方法において、「少なくとも外管が仕上寸法より大きくなるように予め外管および内管を成形し」と規定しているのは、後述する図4に示すように、内管の装着を容易にするため、外管寸法は仕上げ寸法よりも大きくする必要があるが、内管寸法は仕上寸法と同じであってもよく、または仕上げ寸法よりも大きくしてもよいことを意味している。
本発明の内面分割管は、特にその用途は限定されるものではなく、例えば、前述のバルブロッカーシャフト、またはピストンピン、熱交換器など内部に少なくとも4分割の管内通路を必要とする管の他、内部を区画する管壁により管強度を補強する機械構造用鋼管として広く適用することができる。
本発明の内面分割管および製造方法によれば、管内部に独立した少なくとも4個の流体通路を形成した管の製造に際し、2本またはそれ以上の内管を外管に内接するように装入し冷間加工を施す簡易な製造プロセスを適用するものであり、外管と内管の接触面および内管同士の接触面で構成する外側シール部および内側シール部のシール性に優れるとともに、冷間引き抜き回数の低減が図れ、外管が小径管であっても管内面空間を流体通路として有効に確保でき、管内部を独立した4個またはそれ以上の流体通路に分割することができる。
また、外側シール部を内側シール部より長く形成されるとともに、外側シール部に連通穴を形成し、連結部は外管の径方向に延びるように構成することにより、連通穴の加工自由度を向上させることができると同時に、外側シール部の端部にて確実にシールすることができ、連通穴を形成した場合でもシール性を損なうことがない。
さらに、部品数を削減した簡単な管構造を採用するものであり、軽量化を図るとともに管の強度を確保することができ、しかも、一層の製造コストの低減を達成することができる。
図3は、本発明の内面分割管の断面構成例を説明する図である。本発明の内面分割管は、管全長にわたり同一断面を有する円筒状の外管1の内部に少なくとも2本の内管2を備え、前記内管2の外周面には、前記外管1と接触し少なくとも一部が外管の内周面と同心円に形成される外側シール部3と、前記内管が互いに対向し接触する内側シール部4と、外側シール部3の一端部と、内側シール部4の一端部とを連結する連結部5が設けられ、1本の内管2に設けられた連結部5と他の内管2に設けられた連結部5と外管1の内周部との間には、少なくとも一つの空間部が設けられることを特徴としている。
このため、その管内面空間には独立した4個またはそれ以上の流体通路を形成することができるが、以下では、上記図3に示すように、今後ともバルブロッカーシャフトとして広く適用が予想される、外管の内部に2本の内管を備え、管内面空間に独立した4個の流体通路を形成する場合について説明する。
本発明の内面分割管は、2本の内管が外管内に装入され、内管の外周面と外管の内周面と圧接して形成される外側シール部と、一方の内管と他方の内管とが対向し互いに圧接して形成される内側シール部とが設けられており、前記図1に示す管構造に比べ、シール部が接触面で構成されることから、管内面空間におけるシール性を向上させることができる。
また、本発明の内面分割管では、管内面空間に独立した4個の流体通路を形成する場合に、2本の内管に設けられた連結部、外管の内周面および内管の内周面によって区画されるので、前記図2に示す管構造に比べ、内管同士の重合部分を減らし、管直径に対する管内面空間の比率を大きく確保することが可能になる。
したがって、対象とする外管の外径が20mm程度と小径管であっても、管内面空間を流体通路として有効に確保し、管内部を独立した4個の流体通路に分割することができる。しかも、簡単な管構造であるから、管全体の軽量化と同時に管の強度を確保することができる。
さらに、本発明の内面分割管は、前記外側シール部は、内側シール部より長く形成されるとともに、前記外側シール部には、穴明け加工により連通穴が形成するのがよい。外側シール部を長く形成することで、外側シール部のシール性を確保するのみでなく、外側シール部に連通穴が形成する場合に、連通穴の加工自由度を向上させることができる。また、連結部が外管の径方向に延びるように構成することにより、外側シール部の端部にて確実にシールすることができ、連通穴を形成しても外側シール部のシール性を損なうことがない。
本発明の内面分割管の製造方法は、少なくとも外管が仕上寸法より大きくなるように予め外管および内管を成形し、成形された2本の内管を外管内に装着したのち、管全体を冷間引き抜き加工することにより、前記内管の外周面の一部を前記外管の内周面に圧接させて外側シール部を形成させるとともに、一つの内管と他の内管とを対向させ、互いに圧接させて内側シール部を形成させることを特徴としている。
これにより、外管の内部に装入された内管が互いに接触する圧接部において内側シール部を構成するとともに、内管の外周面と外管の内周面が同心円に当接する圧接部において外側シール部を構成することにより、部品数を削減した簡単な管構造にできる。
本発明の製造方法によれば、冷間引き抜き回数を削減することができる。すなわち、外管の冷間引き抜き回数は1回とし、2本の内管の冷間引き抜き回数は合わせて4回(2回×2本)とし、仕上加工として合わせ引きを1回とするので、総合計で6回の冷間加工に留めることができる。したがって、前記図2に示す管構造では総合計で10回の冷間加工が必要になるのに比べ、大幅な製造効率が図れ、顕著な製造コストの低減が可能になる。
本発明の内面分割管が有する外側、内側シール部は、内管を外管内に装着した状態で管全体を冷間引き抜き加工することにより、内管の該当する箇所を圧接して外側、内側シール部を構成する。
特に、内側シール部の形成に関しては、2本の内管のシール部同士を当接させた状態で冷間引き抜き加工することにより、内管のシール部同士を圧接させて構成する。したがって、本発明の内面分割管であれば、困難な作業を必要とせず、簡単にしかも所定の箇所に確実にシール部を構成することができる。
本発明の内面分割管において、外管および内管の材質は機械構造用鋼管として冷間引き抜き加工が可能なものであればよいが、特にこれらに限定されるものではなく、鉄鋼材料、非鉄金属材料、その他、用途に応じて適宜設定すればよい。また、内管と外管とは必ずしも同材質である必要はなく、内管と外管との特性に応じて異なる材質を適用することができる。
本発明の内面分割管をロッカシャフトとして使用するため、外管の内部に2本の内管を備えた、管内空間部を独立した4個の流体通路を配置した内面分割管を製造した。ロッカシャフトとして用いられる内面分割管は、前記図3に示す断面構造を管全長にわたり有している。
すなわち、対象となる内面分割管は、内管2と円筒状の外管1とからなり、2本の内管2は外管1の内側に内接され、2本の内管2が当接する圧接部において内側シール部4が構成されている。内管2はハート型または扇型と類似する閉断面形状(以下、単に「略扇型」という)であり、それぞれの内管2の外周面の一部が外管1の内周面に同心円に圧接され外側シール部3が構成される。
前記図3に示す断面構造により、管の内面空間は2本の内管2によって4分割され、そのうちの2つの空間は内管2の内周面によって区画され、他の2つの空間は2本の内管に設けられた連結部5と外管1の内周面によって区画される。これにより、管内部に独立した4個の流体通路を形成することができる。
図4は、本発明の内面分割管の製造方法を説明する図であり、(a)は仕上加工前の内管の断面形状を、(b)は仕上加工前の外管の断面形状を、(c)は内管を外管内に装着した状態を示している。図4(a)に示すように、仕上加工前の内管2として、外径長さDLを有する略扇型の途中素管を準備する。通常、仕上加工前の内管2は、丸管を出発素管として1回の冷間引き抜き加工により略扇型に成形される。その他の成形法として、例えば、断面形状に応じて押出し成形による加工を適用することができる。
図4(b)に示すように、仕上加工前の外管1は、仕上寸法より大きく内径DIの円管を準備する。通常、仕上加工前の外管1は、寸法形状を調整するとともに表面性状を整えるために、1回の冷間引き抜き加工により成形される。
その後、図4(c)に示すように、準備された内管2が外管1内に装着されるが、このとき外管1と内管2との隙間(DI−(2×DL))を確保し、内管2の装着を容易にする。外管1と内管2との隙間は、内管2を外管1内に容易に装着できる限りにおいて、極力小さく設定するのが望ましい。
次に、図4(c)に示す内管2および外管1の状態で、管全体を仕上用の円形ダイスに通し、合わせ引きで冷間引き抜き加工を施す。この引き抜き加工にともない、内管2の外周面の一部を外管1の内周面に圧接させるとともに、内管の内側シール部4同士を圧接され密閉されたシール構造を形成する。これにより、4分割された管内面空間のうち2つの空間は内管2の内周面によって区画され、他の2つの空間は2本の内管に設けられた連結部5と外管1の内周面によって区画される内面分割管を構成できる。
図5は、本発明の内面分割管をロッカシャフトとして使用する場合のシャフト構成を説明する図である。ロッカシャフト1は内部に内管2を備え、内面空間が4分割されており、ロッカシャフト1の外側にはカムフォロア(ロッカアーム)を嵌挿する構造であり、内面に設けられた流通路は潤滑用オイルや作動油の通路として活用される。図示するカム6はロッカアーム(図示せず)とカムフォロアを構成し、バルブを駆動する部材として作用する。
前記図4に示す製造方法で得られて内面分割管を、図5に示すロッカシャフトとして組み立て、4分割された内面空間を潤滑用オイルや作動油の流通通路として作動試験を実施したが、充分なシール性を確保できることが確認できた。
本発明の内面分割管および製造方法によれば、管内部に独立した4個の流体通路を形成した管の製造に際し、1または2本の内管を外管に内接させて冷間加工を施す簡易な製造プロセスを適用するものであり、冷間引き抜き回数の低減が図れるとともに、外管が小径管であっても管内面空間を流体通路として有効に確保でき、管内部を独立した4個の流体通路に分割することができる。さらに、部品数を削減した簡単な管構造を採用するものであり、軽量化を図るとともに管の強度を確保することができ、しかも、一層の製造コストの低減を達成することができる。
また、外側シール部を内側シール部より長く形成されるとともに、外側シール部に連通穴を形成し、連結部は外管の径方向に延びるように構成することにより、連通穴の加工自由度を向上させることができると同時に、外側シール部の端部にて確実にシールすることができ、連通穴を形成した場合でもシール性を損なうことがない。
これらにより、管内面空間を4分割またはそれ以上に分割した機械構造用鋼管として広く利用することができる。
特許文献1で提案された、内部空間に独立した4個の流体通路を形成した管の断面形態の一例を示す断面図である。 特許文献1で提案された、内部空間に独立した4個の流体通路を形成した管の断面形態のその他の例を示す断面図である。 本発明の内面分割管の断面構成例を説明する図である。 本発明の内面分割管の製造方法を説明する図であり、(a)は仕上加工前の内管の断面形状を、(b)は仕上加工前の外管の断面形状を、(c)は内管を外管内に装着した状態を示している。 本発明の内面分割管をロッカシャフトとして使用する場合のシャフト構成を説明する図である。
符号の説明
1:外管、ロッカシャフト、 2:内管
3:外側シール部、 4:内側シール部
5:連結部、 6:カム

Claims (4)

  1. 管全長にわたり同一断面を有する円筒状の外管の内部に少なくとも2本の内管を備え、
    前記内管の外周面には、前記外管と接触し少なくとも一部が外管の内周面と同心円に形成される外側シール部と、
    前記内管が互いに対向し接触する内側シール部と、
    前記外側シール部の一端部と、前記内側シール部の一端部とを連結する直線状の連結部が設けられ、
    1本の内管に設けられた連結部と他の内管に設けられた連結部と外管の内周面との間には、少なくとも一つの空間部が設けられることを特徴とする内管を備える内面分割管。
  2. 前記外側シール部は、内側シール部より長く形成されるとともに、
    前記外側シール部には、加工により連通穴が形成され、
    前記連結部は前記外管の径方向に延びることを特徴とする請求項1に記載の内管を備える内面分割管。
  3. 前記内管は、断面形状を互いに同型の略扇型とすることを特徴とする請求項1または2に記載の内管を備える内面分割管
  4. 請求項1〜3に記載の内管を備える内面分割管の製造方法であって、
    少なくとも外管が仕上寸法より大きくなるように予め外管および内管を成形し、成形された少なくとも2本の内管を外管内に装着したのち、
    管全体を冷間引き抜き加工することにより、前記内管の外周面の一部を前記外管の内周面に圧接させて外側シール部を形成させるとともに、1本の内管と他の内管とを対向させ、互いに圧接させて内側シール部を形成させることを特徴とする内面分割管の製造方法。
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