JP4429006B2 - エレベーター用操作ボタン装置 - Google Patents

Description

この発明は、乗場ボタンあるいはかご内操作盤に適用されるエレベーター用操作ボタン装置に関するものである。

従来のエレベーター用操作ボタン装置においては、検出回路基板を収納するハウジングを取付けた後、検出回路基板と操作ボタン部を構成する電極板とを接続する電線を配線しなければならず、狭い空間でのネジ締めを行うため組立性が良くなかった（例えば、特許文献１参照）。また、検出回路基板と光源部が別々であったため、ボタンが厚く（大きく）なってしまうという欠点があった。

特開平６−１５６８９８号公報（第２頁、図３）

この発明は、組立性を適切に改善したエレベーター用操作ボタン装置を提供しようとするものである。

この発明に係るエレベーター用操作ボタン装置では、板状部材の表面側に設けられる操作ボタン部を構成する電極部材と、前記操作ボタン部の操作を検出して動作し信号を送出する操作検出部と、前記操作検出部の動作に応じて発光する光源部と、前記板状部材の裏面側に設けられ前記操作検出部および光源部を取り付ける取付部材と、前記板状部材の裏面側に設けられ前記光源部からの光を拡散する光拡散部材と、前記操作ボタン部において前記電極部材と前記板状部材との間に設けられ前記光拡散部材によって拡散された光を透過する意匠部材と、一端を前記電極部材と結合し、他端を前記光拡散部材に係合して、前記意匠部材を前記電極部材によって前記板状部材の表面側に固定保持し、前記光拡散部材を他端に設けた保持部片によって前記板状部材の裏面側に固定保持するとともに、前記操作検出部と前記電極部材との電気的接続を確保する導電体からなる連結部材を備え、前記連結部材により前記光拡散部材を固定保持し前記操作検出部と前記電極部材との電気的接続を確保した状態で前記光拡散部材と係合し前記取付部材を前記光拡散部材によって前記板状部材に取り付け得る係合部を前記取付部材に設けたものである。

この発明によれば、連結部材により光拡散部材を固定保持し操作検出部と電極部材との電気的接続を確保した状態で光拡散部材と係合し取付部材を光拡散部材によって板状部材に取り付け得る係合部を取付部材に設けることにより、組立性を適切に改善したエレベーター用操作ボタン装置を提供することができる。

実施の形態１．
この発明による実施の形態１を図１から図３までについて説明する。図１は実施の形態１におけるエレベーター用操作ボタン装置の構成を示す正面図である。図２は図１のII−II線での断面図である。図３は実施の形態１におけるエレベーター用操作ボタン装置の構成を示す側面図である。

アクリル等の透明なプラスチックからなる意匠枠１の中央部には、電極板２が配置されている。この電極板２の裏面にはネジ２ａが溶接されており、乗客が触れたことを静電容量の変化として検出する。乗場またはかごの壁(図示しない)内に埋設されるハウジング３の内部には、意匠枠１と平行に配置された応答灯用の光源基板４が設けられており、光源基板４には、意匠枠１と対向する縁部に沿って、外部からの信号によって点灯表示する複数の発光ダイオード４ａが所定の間隔で取付けられている。電極板２から入力した検出信号を外部に送出する検出回路基板５は、ハウジング３にネジ固定され、電線６を介して前記電極板２の裏面に溶接されたネジ２ａに接続されている。また、前記光源基板４と検出回路基板５とを接続するコネクタ７、および、前記発光ダイオード４ａの光を拡散し、均一に光らせるための拡散板８で設けられている。

ボタンを組み立てる際には、まず、表板９に開けられた開口部９ａの表側に意匠枠１をはめ、その上から電極板２をはめる。表板９の裏面から拡散板８を当て、電極板２に取付けられたネジ２ａとナット１０により、意匠枠１、電極板２および拡散板８を固定する。電線６をハウジング３側面の穴３ａを通し、ネジ２ａに接続する。拡散板８の左右側面の中央部の突起８ａにハウジング３側面の開口部３ｂを係合させ、ハウジング３を取付ける。
その後、光源基板４と接続された検出回路基板５をハウジング３にネジ１１で固定する。
ハウジング３の取り付けは、ハウジング３の図２に示された上端部周縁を拡散板８の突起８ａの図示下面に設けられた斜面部分に圧接してハウジング３全体を図示上方へ移動させることによりハウジング３の側板３Ｒ，３Ｌが撓んで突起８ａが開口部３ｂに嵌まるものである。突起８ａの突出長さを小さめとして（ただし、ハウジング３の内包寸法より大きい）、突起８ａの斜面部分を利用すれば、突起８ａを開口部３ｂへ円滑に嵌め込むことができる。

そして、ハウジング３を取り付ける構成としては、ハウジング３の開口部３ｂを有する側板３Ｒ，３Ｌの一方をハウジング３本体から分離可能としておき、拡散板８と平行に、突起８ａと開口部３ｂが嵌合するようにスライドさせ、その後ハウジング３に側板３Ｒ，３Ｌの一方をネジで固定するようにしても良い。

この実施の形態のような構造にすることにより、電線６をネジ２ａに接続した後でハウジング３を固定することが可能なため、ハウジング３裏面の開口部サイズによらず容易に電線６を接続することができる。また、電線６を固定する前に意匠枠１の位置を所定の位置(傾きなど)に調整することも容易である。

この実施の形態においては、電極板２の裏面にネジ２ａを取付け、ナット１０で表板９に固定する方式としたが、電極板２の裏面にネジ穴を切った突起を設け、ネジで固定することとしても同様の効果が得られる。

この発明による実施の形態１によれば、表板９からなる板状部材の表面側に設けられる操作ボタン部を構成する電極板２からなる電極部材と、前記操作ボタン部の操作を検出して動作し信号を送出する検出回路基板５からなる操作検出部と、前記検出回路基板５からなる操作検出部の動作に応じて発光する発光ダイオード４ａを取付けた光源基板からなる光源部と、前記表板９からなる板状部材の裏面側に設けられ前記検出回路基板５からなる操作検出部および発光ダイオード４ａを取付けた光源基板からなる光源部を取り付けるハウジング３からなる取付部材と、前記表板９からなる板状部材の裏面側に設けられ前記発光ダイオード４ａを取付けた光源基板からなる光源部からの光を拡散する拡散板８からなる光拡散部材と、前記操作ボタン部において前記電極板２からなる電極部材と前記表板９からなる板状部材との間に設けられ前記拡散板８からなる光拡散部材によって拡散された光を透過する意匠枠１からなる意匠部材と、一端を前記電極板２からなる電極部材と結合し、他端を前記拡散板８からなる光拡散部材に係合して、前記意匠枠１からなる意匠部材を前記電極板２からなる電極部材によって前記板状部材の表面側に固定保持し、前記拡散板８からなる光拡散部材を他端に設けた保持部片によって前記表板９からなる板状部材の裏面側に固定保持するとともに、前記検出回路基板５からなる操作検出部と前記電極板２からなる電極部材との電気的接続を確保する導電体からなるネジ２ａで構成される連結部材を備え、前記ハウジング３からなる取付部材には、前記導電体からなるネジ２ａで構成される連結部材により前記拡散板８からなる光拡散部材を固定保持し前記検出回路基板５からなる操作検出部と前記電極板２からなる電極部材との電気的接続を確保した状態で前記拡散板８からなる光拡散部材と係合し得る開口部３ｂからなる係合部を設けたので、組立性を適切に改善したエレベーター用操作ボタン装置を得ることができる。

実施の形態２．
この発明による実施の形態２を図４について説明する。図４は実施の形態２におけるエレベーター用操作ボタン装置の構成を示す断面図である。
この実施の形態２において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態１における構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

実施の形態２は、図４に示すとおり実施の形態１において光源基板４と検出回路基板５を一体化したことを特徴とする。検出回路基板５の片面に発光ダイオード４ａを実装することにより一体化し、光源基板と検出回路基板とを接続するコネクタが不要となるため、ボタンを薄くすることが可能となる。
近年エレベーターにおいては省スペース化が望まれており、この実施の形態の通りボタンを薄くすることによりエレベーターかご内の操作盤などの機器を小型・薄型化することができる。

この発明による実施の形態２によれば、実施の形態１における構成において、電極板２により構成される操作ボタン部の操作を検出して動作し信号を送出する前記検出回路基板５からなる操作検出部と、前記検出回路基板５からなる操作検出部の動作に応じて発光する発光ダイオード４ａを取付けた光源基板からなる光源部とを、共通の基板に設けたので、組立性を適切に改善した薄型のエレベーター用操作ボタン装置を得ることができる。

実施の形態３．
この発明による実施の形態３を図５について説明する。図５は実施の形態３におけるエレベーター用操作ボタン装置の構成を示す側面図である。
この実施の形態３において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態１における構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

この実施の形態３では、図５に示すとおり実施の形態１においてハウジング３側面に設けた穴３ａをスリット(図中３ｃ)としたことを特徴とする。ハウジング３の側面にスリット３ｃを設けることにより、電線６を配線する際に、事前にハウジング３に電線を通すという作業がなくなり、更に作業性が向上することが期待できる。

この発明による実施の形態３によれば、実施の形態１または実施の形態２における構成において、前記検出回路基板５からなる操作検出部を設けた基板と電極板２からなる電極部材とを接続する電線を通すためのスリット３ｃをハウジング３からなる取付部材に設けたので、組立性を更に適切に改善したエレベーター用操作ボタン装置を得ることができる。

この発明による実施の形態１におけるエレベーター用操作ボタン装置の構成を示す正面図である。 図１のII−II線での断面図である。 この発明による実施の形態１におけるエレベーター用操作ボタン装置の構成を示す側面図である。 この発明による実施の形態２におけるエレベーター用操作ボタン装置の構成を示す断面図である。 この発明による実施の形態３におけるエレベーター用操作ボタン装置の構成を示す側面図である。

符号の説明

１ 意匠枠、２ 電極板、２ａ ネジ、３ ハウジング、３ａ 穴、３ｂ 開口部、３ｃ スリット、４ 光源基板、４ａ 発光ダイオード、５ 検出回路基板、６ 電線、７ コネクタ、８ 拡散板、８ａ 突起、９ 表板、１０，１１ ナット。

Claims (3)

1. 板状部材の表面側に設けられる操作ボタン部を構成する電極部材と、前記操作ボタン部の操作を検出して動作し信号を送出する操作検出部と、前記操作検出部の動作に応じて発光する光源部と、前記板状部材の裏面側に設けられ前記操作検出部および光源部を取り付ける取付部材と、前記板状部材の裏面側に設けられ前記光源部からの光を拡散する光拡散部材と、前記操作ボタン部において前記電極部材と前記板状部材との間に設けられ前記光拡散部材によって拡散された光を透過する意匠部材と、一端を前記電極部材と結合し、他端を前記光拡散部材に係合して、前記意匠部材を前記電極部材によって前記板状部材の表面側に固定保持し、前記光拡散部材を他端に設けた保持部片によって前記板状部材の裏面側に固定保持するとともに、前記操作検出部と前記電極部材との電気的接続を確保する導電体からなる連結部材を備え、前記取付部材には、前記連結部材により前記光拡散部材を固定保持し前記操作検出部と前記電極部材との電気的接続を確保した状態で前記光拡散部材と係合し前記取付部材を前記光拡散部材によって前記板状部材に取り付け得る係合部を設けたことを特徴とするエレベーター用操作ボタン装置。
2. 操作ボタン部の操作を検出して動作し信号を送出する前記操作検出部と、前記操作検出部の動作に応じて発光する光源部とを、共通の基板に設けたことを特徴とする請求項１に記載のエレベーター用操作ボタン装置。
3. 前記操作検出部を設けた基板と電極部材とを接続する電線を通すためのスリットを取付部材に設けたことを特徴とする請求項１または請求項２に記載のエレベーター用操作ボタン装置。

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