JP4428746B2 - 移動机 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、必要時にキャスタのみを床面に接地させることにより、容易に移動することができる移動机に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、天板と、天板を支持する脚体と、脚体の下部に設けられたキャスタと、から成り、容易に移動可能とされた移動机がある。こうした移動机においては、移動時には楽に移動ができると共に、使用時には簡単に移動できないようにされていることが、重要である。
【0003】
この2つの課題を両立させるために特開平9−294633号公報では、天板と、天板の左右に設けられた立脚と、立脚の下端に前後方向に幅を持って設けられた固定足と、固定足下部の前後端に1つずつ設けられたキャスタと、固定足の下部における2つのキャスタの間に設けられた接触部(アジャスタ)と、を備えた移動机が開示されている。
【0004】
この移動机の立脚及び固定足は、共に内部が中空であり、その連結箇所で中空部分がつながっている。また、天板は、左右方向を軸として立脚に対して回動可能に設けられており、前後のキャスタのうち一方は、下記の昇降機構を介して、上下動可能に構成されている。
【0005】
昇降機構は、立脚及び固定足の中空部に備えられており、フレーム、ロッド、リフト部材、及びねじりコイルばねから成る。フレームは、立脚の上端部に設けられ、立脚の内部に通じる透孔を備えている。ロッドは、立脚内部に略上下に設けられた棒状部材であり、上端部が上下動自在にフレームの透孔に貫通されている。リフト部材は、固定足の内部に、固定足に沿って設けられた長尺状部材であり、一端はロッドの下端に軸支され、中央部は固定足に軸支されている。ねじりコイルばねは、リフト部材と固定足の軸支箇所に設けられている。ねじりコイルばねの2つの腕部のうち、一方はリフト部材に固定され、他方は固定足に固定されており、リフト部材におけるロッドを軸支する側の端部を押圧上動している。そして、リフト部材のロッドと反対側の端部下部には、固定足下部に設けた透孔を介して、キャスタが設けられている。このキャスタは上記の可動キャスタである。
【0006】
そして、可動キャスタの昇降は、天板を回動させることにより行なわれる。すなわち、天板を水平姿勢にすると、フレームの透孔を貫通した状態のロッドの上端が天板の下面と当接し下方に押し下げられることによって、リフト部材のロッド側の端部が下方に押動され、可動キャスタ側の端部が上方に動かされる。その結果、可動キャスタはアジャスタより上方に動かされ、上下動可能とされない他方の固定キャスタ、及びアジャスタが床面に接地し、移動机を動かないよう支持する固定状態となる。
【0007】
一方、天板を回動させて垂直姿勢にすると、ロッドの上端から天板の下面は離れるため、ねじりコイルばねの弾発力によって、リフト部材のロッド側の端部は上方に押動され、ロッドは上方に位置される。その結果、可動キャスタは、アジャスタよりも下方に動かされ、前後のキャスタのみが床面に接地することより、移動机の移動が容易な移動可能状態となる。
【0008】
また、実公平5−17953号公報に記載された移動机は、天板と、天板の左右に設けられた立脚と、立脚の下端に前後方向に幅を持って設けられた固定足と、固定足下部の前後端に1つずつ設けられたキャスタと、固定足の下部における2つのキャスタの間に設けられた接触部(ベース)と、を備えている。
【0009】
この移動机では、特開平9−294633号公報における移動机と同様、立脚及び固定足の内部は中空で、連結部において中空部分がつながっている。また、天板は左右方向を軸として立脚に対して回動自在とされている。そして、ベースは、下記の昇降機構を介して昇降する可動部でもある。
【0010】
この移動机の昇降機構は、立脚及び固定足の内部に設けられており、ロッド、摺動子、摺動受子、器管、上方コイルばね、及び下方コイルばねから成る。ロッドは、立脚内部に略上下に設けられた棒状部材であり、上端部が上下動自在に立脚上端の開口面に貫通されている。摺動子は、外周部に一様長さに突設されて成る鍔部を備えた円柱形部材であり、上端はロッドの下端と連結されている。摺動受子は、上端に凹部、下端にねじ穴、外周部に一様長さに突設されて成る鍔部を備えた円柱状部材である。摺動受子上端の凹部には、摺動子の下端部が上下動自在に嵌挿されている。器管は、固定足内に上下に設けられた円筒形部材であり、上端部は固定足に固定されている。器管の上端は開放されているものの、下端には底面部を有しており、底面部の中央部には摺動受子の鍔部を除いた円柱部分が挿通可能な透孔を備える。器管の内径部には摺動子及び摺動受子が軸方向に挿入され、底面部の透孔には摺動受子の円柱部分が貫通されている。上方コイルばねは、摺動子の鍔部と摺動受子の鍔部の間に介装されており、摺動受子を押圧下動している。下方コイルばねは、上方コイルばねより弾発力の小さい(ばね定数が小さい)ものであり、摺動受子の鍔部と器管の底面部の間に介装され、摺動受子を押圧上動している。そして、上下に貫通した透孔を有するベースは、摺動受子の下端のねじ穴に、この透孔を介して、ねじ止め固定されている。
【0011】
ベースの昇降は、天板を回動させることにより行なわれる。すなわち、天板を水平姿勢にすると、立脚上端の開口面を貫通した状態のロッドの上端が天板の下面に設けた天板支持部材と当接して下方に押下げられ、上方コイルばねの弾発力によって、ベースを弾力的に床面に接地させる。このとき、2つのキャスタは、いずれも浮き上がらず、ベースと床面の摩擦力によって、動かないようにされた固定状態となる。一方、天板を回動させて垂直姿勢にすると、ロッドの上端から天板支持部材が離れるため、上方コイルばねの圧縮状態は緩和され、下方コイルばねの押上弾発力によってベースを床面より上方に位置させることから、前後のキャスタのみが床面に接地した移動可能状態となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−294633号公報に記載の移動机では、上下動するリフト部材の一端が固定足の一方の端部に位置するため、固定足の高さを少なくともこの端部で高くしなければならず、使用者の足の邪魔になるという問題がある。また、ねじりコイルばねの弾発力のみによって可動キャスタを床面に接地させるため、ねじりコイルばねの弾発力が弱くなると、可動キャスタを十分に押し下げられなくなるという問題もある。
【0013】
実公平5−17953号公報に記載の移動机では、昇降するベースが、固定足の下部における立脚直下に設けられ、上記のようなリフト部材を用いてはいない。しかし、コイルばねの弾発力のみによってベースを床面に接地させる構造のため、コイルばねの弾発力が弱くなると、ベースと床面の摩擦力が弱まり、移動机が動き易くなるという問題がある。
【0014】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、固定足の高さが低い上、可動部を床面に強固に押し下げる昇降機構を備えた移動机を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項1に記載の移動机は、天板と、該天板を支持するため該天板の左右両側に設けられた一対の立脚と、該一対の立脚のうち少なくとも一方の下端に前後方向に幅を持って設けられた固定足と、該固定足の下部に前方と後方とに分散して少なくとも1つずつ設けられた一対のキャスタと、前記固定足の下部に設けられた接触部と、前記立脚に沿って設けられ、前記一対のキャスタ及び前記接触部から成る3要素のうちのいずれか1要素を可動部として、該可動部を外的操作によって昇降させる昇降機構と、を備え、前記可動部を、前記昇降機構を介して、昇降させることによって、前記接触部が、前方及び後方のキャスタのうちの一方より相対的に下方に位置して床面に接地することにより、当該移動机の移動を阻止する固定状態と、前記接触部が、前方及び後方のキャスタのうちの一方より相対的に上方に位置して、各キャスタのみが床面に接地することにより、当該移動机の移動を可能とする移動可能状態と、のいずれかに設定可能な移動机において、前記天板は、左右方向を軸として回動可能となるよう、天板支持部を介して、前記立脚に設けられ、前記昇降機構は、前記天板の回動に連動して、該回動の軸、または、該回動の軸と平行な軸の周りに回動されるカムと、該カムの端部に軸支され、前記立脚に沿って略上下に配置される棒状部材であり、前記カムの回動に連動して上下動されるロッドと、前記ロッドの前記カムとは反対側の端部に連結されると共に、前記可動部に連結される連結部材と、から成り、前記連結部材における前記ロッドと連結する部分,および,前記可動部と連結する部分は、前記ロッドの上下動に連動して変位し、前記変位は、前記立脚と前記固定足とが交差する領域において行われることを特徴とする。
【0016】
また、請求項2に記載の本発明は、天板と、該天板を支持するため該天板の左右両側に設けられた一対の立脚と、該一対の立脚のうち少なくとも一方の下端に前後方向に幅を持って設けられた固定足と、該固定足の下部に前方と後方とに分散して少なくとも1つずつ設けられた一対のキャスタと、前記固定足の下部に設けられた接触部と、前記立脚に沿って設けられ、前記一対のキャスタ及び前記接触部から成る3要素のうちのいずれか1要素を可動部として、該可動部を外的操作によって昇降させる昇降機構と、を備え、前記可動部を、前記昇降機構を介して、昇降させることによって、前記接触部が、前方及び後方のキャスタのうちの一方より相対的に下方に位置して床面に接地することにより、当該移動机の移動を阻止する固定状態と、前記接触部が、前方及び後方のキャスタのうちの一方より相対的に上方に位置して、各キャスタのみが床面に接地することにより、当該移動机の移動を可能とする移動可能状態と、のいずれかに設定可能な移動机において、前記可動部は、前記固定足の下部に配置される3要素のうち、前記可動部とされない2要素の間に配置され、前記天板は、左右方向を軸として回動可能となるよう、天板支持部を介して、前記立脚に設けられ、前記昇降機構は、前記天板の回動に連動して、該回動の軸、または、該回動の軸と平行な軸の周りに回動されるカムと、該カムの端部に軸支され、前記立脚に沿って略上下に配置される棒状部材であり、前記カムの回動に連動して上下動されるロッドと、から成り、前記可動部は、前記ロッドの前記カムとは反対側の端部に連結されたことを特徴とする。
【0017】
次に、請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の移動机において、一端に前記可動部が固定され、他端が前記固定足に軸支された長尺状のリフト部材を備え、該リフト部材は前記ロッドの前記カムとは反対側の端部に連結されており、前記ロッドの上下動に連動して前記固定足の支持軸周りに揺動されることを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の移動机において、前記リフト部材は、前記ロッドに直接軸支されていることを特徴とする。
【0018】
さらに、請求項5に記載の本発明は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の移動机において、前記カムの回動軸に、前記天板の回動に関係なく、外的操作によって、前記カムを回動させて、前記可動部を昇降させるための操作レバーを設けたことを特徴とする。
【0019】
そして、請求項6に記載の本発明は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の移動机において、前記固定足に、前記固定足の側面から下面にかかる衝撃吸収のための保護カバーを設けたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
請求項2に記載の移動机では、固定足下部の前方のキャスタ、後方のキャスタ、及び接触部のうち1要素のみを可動部とし、この可動部を可動部とされない他の2要素の間に配置する。この場合、立脚に沿って設けられた可動部の昇降機構を固定足内部では中央部近傍に位置させることができる。つまり、固定足の両端における高さは、内部に昇降機構を有していない分だけ、特開平9−294633号公報に記載の移動机に比べ低くすることができ、使用者の足の邪魔にならない。
【0021】
キャスタを可動部とする場合は、移動机の重心位置を可動部と可動部とされない他方のキャスタの間の上方に設定する。そして、移動机を机として使用する際は可動部を上動させ、移動机を移動する際は下動させる。つまり、可動部を上動させると、可動部とされない他方のキャスタ及び接触部のみが床面に接地し、接触部と床面の摩擦力によって移動机の移動を阻止する固定状態となる。また、可動部を下動させて、他の2要素より下方に位置させると、移動机は可動部とされない他方のキャスタの側に傾けられ、可動部と可動部とされない他方のキャスタのみが床面に接地し、移動可能状態となる。
【0022】
また、接触部を可動部とする場合は、移動机の重心位置を、可動部と可動部とされない一方のキャスタの間の上方に設定する。そして、移動机を机として使用する際は可動部を下動させ、移動机を移動する際は上動させる。つまり、可動部を下動させて、他の2要素より下方に位置させると、移動机は上記一方のキャスタの側に傾けられ、可動部とこのキャスタのみが床面に接地し、固定状態となる。この場合、接地したキャスタと反対側の固定足端部の床面からの高さは、接地したキャスタ側の端部よりやや高くなる。しかし、接地したキャスタ側を椅子が置かれる側とすれば、使用者の足の近傍における固定足の高さは低いため、支障はない。また、可動部を上動させると、可動部とされない前後のキャスタのみが床面に接地し、移動可能状態となる。
【0023】
なお、左右両方の立脚の下端に固定足を設けても良いが、一方の立脚の下端にのみ固定足を設けても良い。例えば、下部に上記のようなキャスタ及び接触部を備えた固定足は、一方の立脚の下端にのみ設け、他方の立脚の下端には、直接キャスタのみを設けても良い。また、この他方の立脚に少なくとも1つ以上の引出しを有する筐体を設け、その筐体の下部にキャスタを設けるものとしても良い。
【0024】
さらに、固定足下部の前方及び後方のキャスタは1つずつに限定する必要はなく、夫々2つ以上としても良い。一方、カム及びロッドを設け、ロッドの下端に可動部を連結すれば、天板を回動させるという外的操作のみで可動部を昇降させることができる。
【0025】
この昇降機構では、天板を回動させると、カムが天板の回動軸、または、天板の回動軸と平行な軸周りに回動され、カムの端部に軸支されたロッドが上下動される。これにより、ロッドの下端に連結された可動部を昇降させることができる。そして、この移動机は、天板を略水平にすると固定状態となり、天板を回動させて立脚に平行にすると移動可能状態となるよう構成されることが実用上好ましい。
【0026】
なお、天板の回動にカムの回動を連動させる機構としては、天板の回動軸とカムの回動軸の間に歯車機構を設けるものであっても良いし、天板の回動軸にカムを直接設けるものであっても良い。また、天板と平行リンク機構を有し、天板の回動軸と平行な軸周りに回動される棚部を天板の下方に天板と平行に設け、この棚部の回動軸とカムの回動軸の間に歯車機構を設けるものであっても良いし、棚部の回動軸にカムを直接設けるものであっても良い。
【0027】
一方、可動部をロッドの下端に直接連結すると、可動部が前後に振れることが問題になる場合がある。そこで、請求項3に記載の移動机のように、一端に可動部が固定され、他端が固定足に軸支された長尺状のリフト部材を設け、このリフト部材とロッドの下端とを連結すると良い。このようにすると、ロッドの上下動に連動して、リフト部材が固定足の支持軸周りに揺動されるので、可動部は前後に振れることなく、カムの回動角度により一定位置に位置決めされる。また、請求項3に記載の移動机においては、請求項4に記載のように、リフト部材を、ロッドの下端に直接軸支されるように構成してもよい。
【0028】
また、請求項1〜請求項4の何れかに記載の移動机では、天板を回動させなければ固定状態または移動可能状態に設定できないので、煩わしい場合がある。そこで、請求項5に記載の移動机のように、カムの回動軸に操作レバーを設ければ、天板を回動させなくても、操作レバーを操作するのみでカムを回動させ、可動部を昇降させることができる。
【0029】
また、請求項6に記載の移動机のように、固定足の側面から下面にかかる保護カバーを設ければ、移動机の移動時に固定足側面が壁等に衝突した場合、あるいは使用者の靴先が固定足側面に当たった場合等に、衝撃吸収のためのバンパーとして機能する。また、使用者の靴先が誤って固定足と床面の間の隙間に入っても、靴先に傷が付くことはない。
【0030】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず、図1は本発明の一実施例としての移動机1の側面図であり、後に述べる昇降機構90を示すために一部を透視させたものである。図1において、右方は椅子を置く側であり、以後、これを移動机1の後方として説明する。
【0031】
移動机1は、左右両側に設けられた立脚2と、立脚2の上部において、左右方向を軸として回動可能となるよう、天板支持部30を介して設けられた天板4と、天板4の下方の立脚2に設けられ、天板4と平行リンク機構を有する棚部50と、立脚2の下端に前後方向に幅を持って設けられた固定足60と、固定足60の下部の前方及び後方に1つずつ設けられたキャスタ7a及び7bと、固定足60の下部において、前方のキャスタ7aよりもさらに前方に設けられたアジャスタ8と、前方のキャスタ7aを昇降させる昇降機構90と、を備えている。
【0032】
立脚2は、上端をやや後方に傾けて、上下に配置された断面長方形の管状部材であり、上端部は平坦な閉塞面となっている。固定足60は、前後方向に幅を持った中空部材であり、前端よりやや後方の箇所で立脚2と連結されている。また、固定足60の中空部は、下部で開放面となっており、立脚2との連結箇所で立脚2内部とつながっている。そして、固定足60の前端の下部には、アジャスタ8が設けられ、後方の下部にはキャスタ7b(以後、固定キャスタという)が設けられている。また、固定足60の下部における、アジャスタ8と固定キャスタ7bの間には、立脚2と固定足60の連結箇所の下方において、昇降可能にキャスタ7a(以後、可動キャスタという)が設けられている。可動キャスタ7aは、本発明の可動部に相当する。アジャスタ8は、本発明の接触部に相当し、固定足60下部のねじ穴に、先端のねじ部をねじ込ませて設けられている。アジャスタ8は、固定足60に対するねじ込み量により、アジャスタ8下端と固定足60下部との間の高さを調節可能としている。
【0033】
天板4は、上下面が平坦な板材であり、下部に設けられた梁枠31、天板回動軸、及び立脚連結部を含んだ天板支持部30を介して、立脚2の上部に設けられている。
梁枠31は、天板4の下部の左右に1つずつ設けられている。梁枠31は、板材を直角に折り曲げた形状を有し、一方の平面部は天板4に平行な水平部であり、水平部に設けられた透孔を介して、天板4にねじ止め固定されている。他方の平面部は前後方向に平行な垂直部であり、天板4に固定された水平部における天板4の中心に近い側から垂直下方に折り曲げられて設けられている。梁枠31の垂直部は、中心部からやや前方の位置に、左右に貫通した透孔31aを有しており、この透孔31aを左右方向に貫通させた天板回動軸(図示はしない)を介して、左右の立脚2の上端間を連結する立脚連結部(図示はしない)に連結されている。つまり、梁枠31を伴った天板4は、透孔31aに貫通させた天板回動軸の軸心Oを回動中心として、立脚2に対して回動自在に設けられている。
【0034】
また、天板4の下部にはロックレバー10が設けられている。ロックレバー10は、天板4の回動を規制または許容するもので、天板4が略水平な状態及び天板4が反時計方向に回動されて立脚2と平行とされた状態では、ロックレバー10の前端に設けられたフック(図示はしない)が、上記立脚連結部に設けられたピン部(図示はしない)に係合し、天板4の回動を規制する。天板4を回動させる際は、予めロックレバー10を天板4側に引き寄せ、上記フックを上記ピン部から外すことにより、回動の規制を解除する。
【0035】
棚部50及び可動キャスタ7aの昇降機構90については、図1に加えて、図2に示す昇降機構90の分解斜視図を用いて説明する。なお、図2では、移動机1の右側の昇降機構90のみを示しており、実際にはこれと対になる左側にも、同様の機構が備えられている。また、立脚2及び棚部50は適宜切断し、その一部のみを示している。
【0036】
棚部50は、棚パイプ51、棚ガイド52、及び棚接合パイプ53から成り、梁枠31とガイドリンク11にて連結されている。
棚パイプ51は、天板4の少し下方の、左右の立脚2の間に、左右方向に配置された管状部材で、両端に開口部を有している。棚パイプ51は、後に述べる昇降機構90を介して、軸心を中心に回動自在に設けられている。
【0037】
棚ガイド52は、棚パイプ51における、左右の立脚2に近い箇所に、一つずつ後方に張り出して設けられた棒状部材である。棚ガイド52は、左右に貫通した挿通穴52aを前端に有しており、この挿通穴52aに棚パイプ51を回動自在に挿通させて、設けられている。そして、棚ガイド52の、前端と後端の間の中間部分と後端部分には、左右方向に棚接合パイプ53が設けられ、左右の棚ガイド52が連結されている。
【0038】
棚ガイド52の外側の側面(つまり、近接する立脚2側の側面)におけるやや後方の位置Pと、梁枠31の垂直部におけるやや後方の位置Qには、透孔が設けられており、両端部に透孔を備えた棒状部材のガイドリンク11が、ピンによって軸支されている。これにより、棚ガイド52は、軸心Oを中心に回動される天板4と常に平行に回動される平行リンク機構を有する。
【0039】
挿通穴52aの内側の端部(つまり、他方の棚ガイド52と向かい合う側の端部)には、挿通穴52aの中心を挟んで対称な位置に、2箇所の切欠部52bが形成されている。一方、棚パイプ51の側面には、切欠部52bに対応して、軸方向に垂直な方向に貫通する貫通穴51aが形成されている。この貫通穴51aには、棒状のピン54が貫通され、その両端部を貫通穴51aの両端から突出させた状態で固定されている。棚ガイド52が略水平な図1及び図2の状態では、ピン54の両端部は、2箇所の切欠部52b両方において、一方の端部と当接した状態となっている。棚パイプ51を、図1の状態から、棚ガイド52を略水平に維持したままで、反時計方向に回動させると、棚ガイド52を反時計方向に回動させて立脚2と平行な状態とするのに必要な角度だけ、回動させることができる。棚パイプ51の回動は、ピン54の両端部が、2箇所の切欠部52b両方において、他方の端部と当接することにより、規制される。
【0040】
可動キャスタ7aの昇降機構90は、カム91、カム軸棒92、ロッド93、リフト部材94、操作レバー95、及び微調整ばね96から成る。
カム91は、立脚2内部の棚パイプ51の端部に対応する位置に設けられている。カム91は、板材を折り曲げて形成した断面コの字状の部材であり、天板4及び棚ガイド52が略水平な図1及び図2の状態では、向かい合う2つの平面部が上下及び前後方向に平行となり、この2面をつなぐ他の平面部が、上方に位置するよう配置されている。この状態におけるカム91の向かい合う2つの平面部には、前方及び後方の箇所に、左右方向に貫通したピン穴91a及び小判状穴91bが形成されている。また、小判状穴91bに対応して、立脚2の内側の壁面(つまり、棚パイプ51側の壁面)と外側の壁面(つまり、棚パイプ51とは反対側の壁面)には、挿通穴(図示はしない)が設けられている。なお、この2箇所の挿通穴、小判状穴91b、及び棚パイプ51の軸心は一致している。
【0041】
カム軸棒92は、左右方向に設けられた棒状部材であり、立脚2に対して内側の棚パイプ51、立脚2内部のカム91、及び立脚2に対して外側の操作レバー95を連結している。カム軸棒92の形状は、中間部分を境にして左右で異なっている。即ち、棚パイプ51及びカム91への取付箇所では、断面が小判状の小判状軸部92aであり、操作レバー95への取付箇所では、断面が真円の真円軸部92bである。また、小判状軸部92aの側面の平面状となった箇所には、ねじ穴92cが形成されており、真円軸部92bの側面にも、ねじ穴92dが形成されている。
【0042】
カム軸棒92は、棚パイプ51側では、棚パイプ51端部の開口部に差し込まれている。そして、ねじ穴92cには、棚パイプ51の側面に形成された透孔51bを介して、ねじ55が螺合されており、カム軸棒92と棚パイプ51は一体に固定された状態となっている。
【0043】
また、カム軸棒92は、立脚2の内側壁面の挿通穴を介して、小判状穴91bに差し込まれており、カム軸棒92の真円軸部92bは、立脚2の外側壁面の挿通穴を貫通して外側に位置している。つまり、小判状軸部92aと小判状穴91bは係合し、カム91は、棚パイプ51と一体となって回動される。
【0044】
ロッド93は、立脚2に沿って略上下に配置された棒状部材で、上端部及び下端部には、左右方向に貫通した貫通穴93a及び93bが形成されている。
ロッド93の上端部は、カム91の向かい合う2つの平面部の間のピン穴91aに対応する位置に配置され、貫通穴93aとピン穴91aを棒状のピン93cに貫通させることによって、カム91に回動自在に軸支されている。
【0045】
リフト部材94は、板材を折り曲げて形成した断面コの字状の部材で、向かい合う2つの平面部は上下及び前後方向に平行になり、この2面をつなぐ他の平面部は下方に位置するよう、固定足60内に配置されている。このように配置されたリフト部材94は、前後方向に長い長尺状の部材であり、向かい合う2つの平面部の前方及び後方には、左右方向に貫通した貫通穴94a及び94bが形成されている。
【0046】
リフト部材94の前方部は、ロッド93の下端部がリフト部材94の向かい合う2つの平面部の間の貫通穴94aに対応する位置に位置するよう配置され、貫通穴94aと貫通穴93bを棒状のピン93dに貫通させることによって、ロッド93に回動自在に軸支されている。そして、このリフト部材94の前方部の下部(つまり、リフト部材94におけるロッド93による軸支箇所の下部)には、可動キャスタ7aが設けられている。
【0047】
リフト部材94の後方部は、可動キャスタ7aと固定キャスタ7bの間に位置し、固定足60の左右の側面を左右方向に貫通して形成された貫通穴61と貫通穴94bをリベット62に貫通させることによって、固定足60に回動自在に軸支されている。
【0048】
操作レバー95は、立脚2の外側壁面の挿通穴を貫通して外側に位置するカム軸棒92の真円軸部92bに連結されている。
操作レバー95は、立脚2側の平面部に、差込み穴95a及び微調整ばね固定部95bを備え、立脚2側の平面部に対して直角な面に、突設された握り部を備えている。差込み穴95aは、立脚2側の平面部の中心部に形成された凹部であり、カム軸棒92の真円軸部92bが差し込まれている。差込み穴95aは、立脚2側の平面部に対して直角な面に形成された透孔と連結されている。そして、ねじ穴92dには、この透孔を介して、ねじ95cが螺合されており、操作レバー95、カム91、及び棚パイプ51は、カム軸棒92を介して、一体に固定された状態となっている。
【0049】
微調整ばね固定部95bは、差込み穴95aと軸心を同じくして、差込み穴95aの外側に形成された円環状の穴であり、ねじりコイルばねである微調整ばね96のコイル部分が挿入されている。微調整ばね96両端の腕部のうち、一方は微調整ばね固定部95bの内部で固定され、他方は立脚2の側面で固定されている。微調整ばね96は、操作レバー95と一体に固定されたカム91及び棚パイプ51の回動角度が、図1の状態で安定するよう支持している。
【0050】
一方、固定足60の前後の側面には、端部保護カバー63aが設けられ、左右の側面には、前後方向に幅を持った板状の側部保護カバー63bが設けられている。保護カバー63a、63bは、図1及び図3に示す図1のA−A’断面図のように、下端部分が固定足60の内側方向に曲げられており、この曲げられた箇所が、固定足60の下部に位置している。
【0051】
保護カバー63a、63bは、移動机1の移動時に固定足60側面が壁等に衝突した場合、あるいは使用者の靴先が固定足60側面に当たった場合等に、衝撃吸収のためのバンパーとして機能する。また、保護カバー63a、63bの下端部分は固定足60の内側方向に曲げられており、この曲げられた箇所が、固定足60の下部に位置しているため、使用者の靴先が誤って固定足60と床面の間の隙間に入っても、靴先に傷が付くことはない。
【0052】
次に、この移動机1の使用時の動作について説明する。
移動机1を机として使用する際、つまり天板4及び棚ガイド52が略水平な図1の状態では、リフト部材94の前端部は後端部より上方に位置し、可動キャスタ7aは、アジャスタ8及び固定キャスタ7bより上方に位置している。このとき固定足60は床面とほぼ平行で、床面にはアジャスタ8と固定キャスタ7bのみが接地している。つまり、移動机1は、移動机1の前端部の重量を支えるアジャスタ8と床面の摩擦力によって動かないようにされた固定状態となっている。
【0053】
また、この移動机1では、天板4を回動させるのみで、可動キャスタ7aを昇降させることができる。
ここで、天板4は、前述のように、ロックレバー10を天板4側に引き寄せて回動規制を解除すると、軸心Oを中心に回動可能となる。そして、天板4を回動させて、立脚2に平行な状態、あるいは略水平な状態とすると、再び回動が規制される状態となる。
【0054】
天板4を図1の状態から軸心Oを中心に反時計方向に回動させて、立脚2と平行な状態にした様子を図4に示す。
天板4を回動させて立脚2と平行な状態にすると、ガイドリンク11によって天板4と平行リンク機構を有する棚ガイド52も同方向に同角度だけ回動され、立脚2と平行な状態となる。すると、棚パイプ51は、ピン54が切欠部52bの一方の端部と当接していることから、微調整ばね96の弾発力に抗して、棚ガイド52と一体となって回動される。そして、棚パイプ51にカム軸棒92を介して連結されたカム91も同様に回動され、前端部が下向きとされる。これにより、ロッド93は下方に押され、リフト部材94の前端部は後方の貫通穴94bを中心に下方に回動される。ここで、移動机1の重心は可動キャスタ7aと固定キャスタ7bの間の上方にあるため、可動キャスタ7aがアジャスタ8及び固定キャスタ7bより下方に動かされると、移動机1は後方に傾けられる。その結果、固定足60の前端は後端よりやや上方に位置され、可動キャスタ7aと固定キャスタ7bのみが床面に接地するため、移動机1は移動可能状態となる。
【0055】
このとき可動キャスタ7aは、ばねの弾発力を伴わず、カム91及びロッド93により強固に押し下げられている。また、可動キャスタ7aは、ロッド93の下端に直接設けられておらず、ロッド93の下端及び固定足60に前後を軸支されたリフト部材94の前部下部に設けられているので、前後に振れることはなく、カム91の回動角度により一定位置に位置決めされる。
【0056】
つまり、可動キャスタ7aは、ばねの弾発力のみで可動部が押し下げられる従来の技術に比べ、床面に強固に押し下げられ、前後に振れることもない。また、可動キャスタ7aは、移動机1の前方の重量のみを支持するので、可動キャスタ7aを押し下げる昇降機構90の強度上の問題も少ない。
【0057】
図4の移動可能状態から、天板4及び天板4と平行リンク機構を有する棚ガイド52を時計方向に回動させ、天板4及び棚ガイド52を略水平な状態に戻せば、上記と逆の動作が起こる。このとき、棚ガイド52の回動に伴って、切欠部52bはピン54から離れる方向に移動されるが、可動キャスタ7aが支える移動机1の前方の重量及び微調整ばね96の弾発力によって、棚パイプ51は棚ガイド52に追随して回動される。その結果、可動キャスタ7aは、カム91、ロッド93、及びリフト部材94が連動することによって、アジャスタ8及び固定キャスタ7bより上方に動かされ、アジャスタ8と固定キャスタ7bのみが床面に接地する図1の固定状態になる。
【0058】
また、この移動机1では、天板4及び棚ガイド52が図1のように略水平にされたままの状態であっても、カム91の回動軸に連結された操作レバー95を回動させるだけで、可動キャスタ7aを昇降させることができる。
天板4及び棚ガイド52を略水平に維持したままで、可動キャスタ7aを下降させた様子を図5に示す。
【0059】
操作レバー95を、図1の状態から、微調整ばね96の反力に抗して反時計方向に回動させると、ピン54が切欠部52bの一端から他端に移動される角度だけ回動できる。この角度は、前述のように、棚ガイド52を、略水平な状態から立脚2に平行な状態まで回動させる角度に等しい。操作レバー95をこの角度だけ回動させると、操作レバー95にカム軸棒92を介して連結されたカム91も、同様に回動される。従って、天板4及び棚ガイド52を立脚2に平行な状態になるよう回動させる図4の場合と同様に、カム91、ロッド93、及びリフト部材94が連動することによって、可動キャスタ7aと固定キャスタ7bのみが床面に接地する移動可能状態となる。
【0060】
なお、可動キャスタ7aは、上記のように回動させた操作レバー95を手などで支えている間のみ下方に位置している。操作レバー95の支えがなくなると、操作レバー95は、可動キャスタ7aが支える移動机1の前端部の重量及び微調整ばね96の弾発力によって、時計方向に回動される。その結果、可動キャスタ7aは、カム91、ロッド93、及びリフト部材94が連動することによって上方に動かされ、アジャスタ8と固定キャスタ7bのみが床面に接地する図1の固定状態になる。このときピン54は切欠部52bの両端部間を移動し、可動キャスタ7aを下降させる前に当接していた端部に当接する。
【0061】
このように、この移動机1は、特開平9−294633号公報に記載の移動机と同様に、移動机1の移動を阻止する固定状態では、アジャスタ8と固定キャスタ7bのみが床面に接地し、移動机1の移動を可能とする移動可能状態では、可動キャスタ7aと固定キャスタ7bのみが床面に接地する構造となっている。
【0062】
しかし、この移動机1では、可動キャスタ7aが、固定足60下部において、上下動しないアジャスタ8と固定キャスタ7bの間に配置されているため、リフト部材94を固定足60内の中央部近傍に位置させることができる。その結果、固定足60の両端における高さは、特開平9−294633号公報に記載の移動机に比べ低くされており、使用者の足の邪魔にならない。
【0063】
また、この移動机1は、天板4と平行リンク機構を有する棚ガイド52の回動軸に連結されたカム91と、カム91の端部に上端を軸支されたロッド93と、ロッド93の下端及び固定足60に前後を軸支され、前部下部に可動キャスタ7aを備えたリフト部材94と、を含む昇降機構90を備えているため、天板4を回動させるのみで、可動キャスタ7aを昇降させることができる。
【0064】
そして、この昇降機構90により可動キャスタ7aは、ばねの弾発力のみで可動部が押し下げられる特開平9−294633号公報や実公平5−17953号公報に記載の技術に比べ、床面に強固に押し下げられ、前後に振れることもない。
【0065】
また、この移動机1では、天板4及び棚ガイド52が略水平にされたままの状態であっても、カム91の回動軸に連結された操作レバー95を回動させるのみで、可動キャスタ7aを昇降させることができる。
さらに、固定足60の前後及び左右の側面には、保護カバー63a、63bが設けられているので、固定足60が壁等に衝突した場合、あるいは使用者の靴先が固定足60に当たった場合等に衝撃吸収のためのバンパーとなる。
【0066】
以上、本発明を適用した一実施例として、移動机1について説明してきたが、本発明は上記実施例に何等限定されるものではなく様々な態様で実施しうる。
例えば、上記実施例において、可動キャスタ7aとアジャスタ8の位置を入れ替え、上下動しない前後のキャスタ7a、7bの間に可動部であるアジャスタ8を配置するものとしても良い。この場合、例えば下記のような機構変更を行えば、上記実施例と同様の効果が得られる。
【0067】
まず、天板4及び棚ガイド52が略水平な固定状態では、カム91のロッド93との連結部は下方に向き、アジャスタ8は前後のキャスタ7a、7bより下方に位置するようにする。すると、この状態の移動机1は後方に傾き、アジャスタ8と後方のキャスタ7bのみが床面に接地する。このとき、固定足60の前端は後端よりやや高くなる。しかし、移動机1の使用者は移動机1の後方に椅子を置くので、使用者の足の近傍における固定足60の高さは低く、固定足60が足の邪魔になる等の支障はない。
【0068】
この固定状態から前後のキャスタ7a、7bのみが床面に接地する移動可能状態に切り替える際は、天板4及び棚ガイド52を反時計方向に回動させて立脚2と平行な状態にするか、操作レバー95を上記の天板4及び棚ガイド52の回動と同角度だけ反時計方向に回動させる。いずれの場合も、カム91のロッド93との連結部は後方に向き、ロッド93は上方に動かされる。その結果、アジャスタ8は前後のキャスタ7a、7bより上方に位置され、床面には前後のキャスタ7a、7bのみが接地する。
【0069】
一方、天板4の回動にカム91の回動を連動させる機構としては、天板回動軸とカム91の回動軸の間に歯車機構を設けるものであっても良いし、天板回動軸にカム91を直接設けるものであっても良い。また、棚パイプ51とカム91の回動軸の間に歯車機構を設けるものであっても良い。
【0070】
また、上記実施例のように、左右両方の立脚2の下端に固定足60を設ける必要はない。例えば、下部にキャスタ7a、7b及びアジャスタ8を備えた固定足60は左右の立脚2のうち一方の下端にのみ設け、他方の立脚2の下端には直接キャスタのみを設けても良い。また、この他方の立脚2に少なくとも1つ以上の引出しを有する筐体を設け、その筐体の下部にキャスタを設けるものとしても良い。そして、この移動机1に棚部50が設けられている場合は、棚部50を支持するため、この他方の立脚2にカム軸棒92、操作レバー95、及び微調整ばね96のみ設ければ良い。
【0071】
さらに、固定足60下部の前方及び後方のキャスタ7a、7bは1つずつに限定する必要はなく、夫々2つ以上としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の移動机1の側面図である。
【図2】 可動キャスタ7aの昇降機構90を示す分解斜視図である。
【図3】 図1のA−A’断面図である。
【図4】 天板4の回動によってキャスタ7a、7bのみが床面に接地した状態の移動机1を示す側面図である。
【図5】 操作レバー95の回動によってキャスタ7a、7bのみが床面に接地した状態の移動机1を示す側面図である。
【符号の説明】
1…移動机 2…立脚 4…天板 7a、7b…キャスタ
8…アジャスタ 30…天板支持部 60…固定足
63a、63b…保護カバー 90…昇降機構 91…カム
93…ロッド 94…リフト部材 95…操作レバー

Claims (6)

  1. 天板と、該天板を支持するため該天板の左右両側に設けられた一対の立脚と、
    該一対の立脚のうち少なくとも一方の下端に前後方向に幅を持って設けられた固定足と、
    該固定足の下部に前方と後方とに分散して少なくとも1つずつ設けられた一対のキャスタと、
    前記固定足の下部に設けられた接触部と、
    前記立脚に沿って設けられ、前記一対のキャスタ及び前記接触部から成る3要素のうちのいずれか1要素を可動部として、該可動部を外的操作によって昇降させる昇降機構と、
    を備え、前記可動部を、前記昇降機構を介して昇降させることによって、
    前記接触部が、前方及び後方のキャスタのうちの一方より相対的に下方に位置して床面に接地することにより、当該移動机の移動を阻止する固定状態と、
    前記接触部が、前方及び後方のキャスタのうちの一方より相対的に上方に位置して、各キャスタのみが床面に接地することにより、当該移動机の移動を可能とする移動可能状態と、
    のいずれかに設定可能な移動机において、
    前記天板は、左右方向を軸として回動可能となるよう、天板支持部を介して、前記立脚に設けられ、
    前記昇降機構は、
    前記天板の回動に連動して、該回動の軸、または、該回動の軸と平行な軸の周りに回動されるカムと、
    該カムの端部に軸支され、前記立脚に沿って略上下に配置される棒状部材であり、前記カムの回動に連動して上下動されるロッドと、
    前記ロッドの前記カムとは反対側の端部に連結されると共に、前記可動部に連結される連結部材と、から成り、
    前記連結部材における前記ロッドと連結する部分,および,前記可動部と連結する部分は、前記ロッドの上下動に連動して変位し、
    前記変位は、前記立脚と前記固定足とが交差する領域において行われる
    ことを特徴とする移動机。
  2. 天板と、該天板を支持するため該天板の左右両側に設けられた一対の立脚と、
    該一対の立脚のうち少なくとも一方の下端に前後方向に幅を持って設けられた固定足と、
    該固定足の下部に前方と後方とに分散して少なくとも1つずつ設けられた一対のキャスタと、
    前記固定足の下部に設けられた接触部と、
    前記立脚に沿って設けられ、前記一対のキャスタ及び前記接触部から成る3要素のうちのいずれか1要素を可動部として、該可動部を外的操作によって昇降させる昇降機構と、
    を備え、前記可動部を、前記昇降機構を介して、昇降させることによって、
    前記接触部が、前方及び後方のキャスタのうちの一方より相対的に下方に位置して床面に接地することにより、当該移動机の移動を阻止する固定状態と、
    前記接触部が、前方及び後方のキャスタのうちの一方より相対的に上方に位置して、各キャスタのみが床面に接地することにより、当該移動机の移動を可能とする移動可能状態と、
    のいずれかに設定可能な移動机において、
    前記可動部は、前記固定足の下部に配置される3要素のうち、前記可動部とされない2要素の間に配置され、
    前記天板は、左右方向を軸として回動可能となるよう、天板支持部を介して、前記立脚に設けられ、
    前記昇降機構は、
    前記天板の回動に連動して、該回動の軸、または、該回動の軸と平行な軸の周りに回動されるカムと、
    該カムの端部に軸支され、前記立脚に沿って略上下に配置される棒状部材であり、前記カムの回動に連動して上下動されるロッドと、から成り、
    前記可動部は、前記ロッドの前記カムとは反対側の端部に連結され、前記立脚の下方に配置されたことを特徴とする移動机。
  3. 一端に前記可動部が固定され、他端が前記固定足に軸支された長尺状のリフト部材を備え、
    該リフト部材は前記ロッドの前記カムとは反対側の端部に連結されており、前記ロッドの上下動に連動して前記固定足の支持軸周りに揺動されることを特徴とする請求項2に記載の移動机。
  4. 前記リフト部材は、前記ロッドに直接軸支されていることを特徴とする請求項3に記載の移動机。
  5. 前記カムの回動軸に、前記天板の回動に関係なく、外的操作によって、前記カムを回動させて、前記可動部を昇降させるための操作レバーを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の移動机。
  6. 前記固定足に、前記固定足の側面から下面にかかる衝撃吸収のための保護カバーを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の移動机。
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