JP4428455B2 - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関する。
内燃機関の排気通路に配設された排気浄化装置に対して還元剤を供給する場合、排気浄化装置よりも上流側の排気通路に設けられた還元剤添加弁から排気中に還元剤を添加する手法が公知である。
また、近年では、還元剤添加弁と排気浄化装置との間に、排気通路を流れる排気の全量ではなくその一部のみを通過させるように形成された前段触媒を配置する場合がある。例えば、特許文献1には、還元剤としての燃料を排気中に添加する燃料添加弁と吸蔵還元型NOx触媒(以下、単に「NOx触媒」という)との間の排気通路に、排気通路に比べて小さい断面積を有する改質触媒を配置した構成が開示されている。
このように構成された排気浄化システムでは、燃料添加弁から排気中に添加された燃料は改質触媒において改質された後、該改質触媒から流出する。そして、この排気は改質触媒に流入しなかった(迂回した)排気と改質触媒下流にて合流した上で、NOx触媒へと流入する。NOx触媒に対するNOx還元処理に際して、NOx触媒全体から満遍なくNOxを還元させるためには、燃料の濃度分布が均一な状態の排気を該NOx触媒に流入させることが望ましい。
特開2005−127257号公報 特開平9−38467号公報
しかしながら、還元剤添加弁からの還元剤を前段触媒へと排気とともに導入させる際、同触媒の断面方向(軸線方向と直交する方向)において排気中の還元剤の濃度分布を均一にすることは難しい。そうすると、前段触媒から流出する排気は、還元剤の濃度分布が偏った状態で該前段触媒を迂回した排気と合流してしまう。そうすると、排気浄化装置に流入する排気に含まれる還元剤の濃度分布を一様とすることが困難となる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気通路を流れる排気の全量ではなくその一部が通過するように形成された前段触媒に対して還元剤を供給する内燃機関の排気浄化システムにおいて、還元剤の濃度分布が均一となった状態の排気を排気浄化装置に流入させることのできる技術を提供することである。
上記課題を解決するための本発明に係る内燃機関の排気浄化システムは、以下の手段を採用することを特徴とする。
すなわち、内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化装置と、
前記排気浄化装置より上流側の排気通路に設けられ、該排気通路を流れる排気の全量ではなくその一部が通過するように形成された前段触媒と、
前記前段触媒よりも上流側に設けられ、該前段触媒に流入する排気に還元剤を添加する還元剤添加手段と、
排気通路の断面を、前記前段触媒の下流端から該前段触媒と前記排気浄化装置との間の所定位置までの区間にわたり、前記前段触媒から流出した排気である触媒流出排気を通過させる触媒側通路と該前段触媒を迂回した排気である触媒迂回排気を通過させる迂回側通
路とに区画する区画部材と、
を備えることを特徴とする。
本発明における排気浄化システムでは、還元剤添加手段から排気中に添加された還元剤は、前段触媒を通過してから排気浄化装置へと供給される。上記構成においては、区画部材によって区画される触媒側通路と迂回側通路とのうち、まず触媒側通路において触媒迂回排気と遮断された状態の触媒流出排気が触媒側通路において混合される。従って、前段触媒へと流入する排気に関して還元剤の濃度分布に偏りが生じた場合においても、この排気が触媒側通路において混合される。つまり、触媒流出排気に含まれる還元剤の混合が触媒側通路において促進される。これにより、触媒流出排気と触媒迂回排気とを合流させる前に、触媒流出排気における還元剤の濃度分布を均一(一様)にすることができる。
ここで、区画部材により区画された触媒側通路から排気通路へと流出した触媒流出排気は、迂回側通路を通過してきた触媒迂回排気と区画部材の下流にて混合される。その際、触媒迂回排気と混合される触媒流出排気は、還元剤の濃度分布が一様であるため、触媒流出排気と触媒迂回排気との合流後においても、排気通路断面内において、還元剤の濃度分布をより均一にすることができる。
以上のように、上記構成においては、排気中に添加された還元剤が排気浄化装置へと供給されるまでにわたり、排気通路の断面内におけるより狭い範囲から広い範囲に向かって段階的に分散させることとした。その結果、還元剤の濃度分布が均一となった状態の排気を排気浄化装置に流入させることが可能となる。
なお、本発明における区画部材は、前段触媒の下流端から該前段触媒と排気浄化装置との間の所定位置までの区間にわたり、排気通路の断面を触媒側通路と迂回側通路とに区画している。ここで、所定位置は、排気通路における前段触媒より下流側であって且つ排気浄化装置よりも上流側の部分である。当該所定位置は、排気浄化装置に流入する排気に含まれる還元剤の濃度分布がより均一となるように、予め実験等によって適切な位置を求めておくと良い。
また、本発明においては、区画部材と排気浄化装置との間の排気通路のうち少なくとも一部には、該区画部材が配置される部分と比較して排気通路の断面積が拡大する拡大部が形成されると好適である。この拡大部では、排気の流路面積が広がることによって、排気通路の中心側から外周側に向かう排気の流れが発生するため、この排気に含まれる還元剤の混合が更に促進される。これにより、排気浄化装置に流入する排気において、還元剤の濃度分布を、より好適に均一にすることができる。
本発明にあっては、排気通路を流れる排気の全量ではなくその一部が通過するように形成された前段触媒に対して還元剤を供給する内燃機関の排気浄化システムにおいて、還元剤の濃度分布が均一となった状態の排気を排気浄化装置に流入させることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
本発明を実施するための実施例1について説明する。図1は本実施例におけるエンジン
1と、その排気系の概略構成を示した図である。また、図2は、図1の部分拡大図である。図1に示すエンジン1は、4サイクル・ディーゼルエンジンである。エンジン1には、略円形断面を有する排気管3が接続されている。本実施例においては排気管3が本発明における排気通路に相当する。
排気管3は図示しないマフラーに接続されており、排気管3の途中には、吸蔵還元型NOx触媒(以下、単に「NOx触媒」という)4が設けられている。NOx触媒4は、流入する排気の空燃比が酸素過剰(リーン)のときはNOxを吸蔵し、流入する排気の酸素濃度が低下すると吸蔵したNOxを放出すると共に還元成分(例えば、燃料等)の存在する条件下においてNOxを還元する機能を有する。本実施例においてはNOx触媒4が本発明における排気浄化装置に相当する。
また、NOx触媒4よりも上流側の排気管3には、噴射孔(不図示)から液体の燃料(軽油)の噴霧を噴射させることによって排気中に燃料を添加する燃料添加弁5が設置されている。燃料添加弁5から排気中に添加された燃料は、NOx触媒4に吸蔵されたNOxを還元するNOx還元処理や、SOx被毒を回復させるSOx被毒回復処理など、NOx触媒4の排気浄化能を回復させる処理のために用いられる。また、燃料添加弁5からの燃料はNOx触媒4の温度を上昇させるためにも用いられる。
更に、本実施例では、燃料添加弁5とNOx触媒4との間の排気管3には、排気管3の内径よりも小さい外径を有し、円柱形状に形成された小径触媒7が配置されている。本実施例における小径触媒7は排気中における燃料の未燃成分(炭化水素:HC)を部分酸化させてHやCOを生成する機能を有する。上述したNOx還元処理や、SOx被毒回復処理などを行う際に、燃料添加弁5から添加された液体の燃料を改質させてからNOx触媒4に供給することで、NOx触媒4での燃料の反応性を高めることができる。
図2を参照して、小径触媒7について詳述すると、排気管3において小径触媒7の設けられる部分は、内管3aを含む二重管構造となっている。内管3aは排気管3と同軸の軸線を有している(図中、二点鎖線にて示す)。そして、小径触媒7は、内管3aの内周面に接するように収容されている。この小径触媒7は、排気管3の断面方向において略中央に配置されており、その軸線は排気管3、内管3aの軸線と一致している。ここでいう排気管3の断面方向とは、排気管3の軸線に対して直交する方向である。また、本実施例における小径触媒7はいわゆるメタル触媒であり、小径触媒7の軸線方向に延びる多数の金属製(本実施例では、ステンレス製)のセルがハニカム状に形成されている。従って、小径触媒7に流入した排気は、多数のセルにより仕切られた通路(以下、「触媒内部通路」という)7aを流れることになる。
上記のように構成された小径触媒7の周辺構造では、内管3aの外周面と排気管3の内周面との間(従って、小径触媒7の外周側)には、小径触媒7に流入しなかった排気が通過する迂回通路3bが形成される。そのため、エンジン1から排出された排気ガスの一部は触媒内部通路7aを通過し、残りの排気が迂回通路3bを通過することによって小径触媒7を迂回する。つまり、小径触媒7は、排気管3を流れる排気の全量ではなくその一部が通過するように形成されている。本実施例においては小径触媒7が本発明における前段触媒に相当する。
また、小径触媒7の上流端面7bと燃料添加弁5の噴射孔から噴射される燃料の噴霧との関係を説明すると、燃料添加弁5は、その噴射孔から略円錐状の噴霧が噴射される(図2中、格子ハッチングにて表す)。また、燃料添加弁5の噴射孔は、この噴射孔から噴射される燃料の噴霧が小径触媒7へと円滑に導入されるように該小径触媒7の上流側端面7bに対向して配置されている。本実施例においては燃料添加弁5が本発明における還元剤
添加手段に相当する。
また、エンジン1には、該エンジン1の運転条件や運転者の要求に応じて運転状態を制御するための電子制御ユニットであるECU(Electronic Control Unit)10が併設さ
れている。このECU10は、エンジン1の制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成される。燃料添加弁5は電気配線を介してECU10と接続されており、該ECU10によって制御される。つまり、上記NOx還元処理、SOx被毒回復処理、昇温処理などを行う際には、ECU10によって燃料添加弁5からの燃料の添加が行われる。
ここで、NOx触媒4に対するNOx還元処理を行う場合を例として、燃料噴射弁5による燃料添加にかかる制御について説明する。NOx触媒4におけるNOxの吸蔵容量には限界があるため、NOx吸蔵量がこの吸蔵容量に到達する前に適宜のタイミングで吸蔵されたNOxを還元浄化するNOx還元処理が実行される。上述のように、NOx還元処理においては、NOx触媒4に流入する排気ガスの酸素濃度をストイキ、またはリッチ空燃比まで低下させつつ、NOxの還元成分を供給する必要がある。本実施例では、燃料添加弁5からの燃料添加制御によって、NOx触媒4に流入する排気の空燃比を比較的に短い周期でスパイク的(短時間)にリッチとすることにより、NOx触媒4に吸蔵されていたNOxの還元浄化が行われる。
ここで、図1の構成では、排気管3が小径触媒7の上流側において湾曲しているため、小径触媒7の上流端面7b近傍では、排気管3の径方向(断面方向)には局部的な排気流量の差が生じる。また、小径触媒7の上流端面7bでは、排気が絶えずセルの端部に衝突しながら触媒内部通路7aへと導入されるため、排気の流れに乱れが生じ易くなる。そのため、小径触媒7に流入する排気の燃料濃度は、小径触媒7の径方向において不均一となる可能性が高い。
従来では、小径触媒7の触媒内部通路7aから流出した排気(以下、「触媒流出排気」という)と迂回通路3bを通過してきた排気(以下、単に「触媒迂回排気」という)とを、小径触媒7の下流端面7cにて直ちに合流させていた。しかしながら、小径触媒7内に形成された触媒内部通路7aは多数のセルによって互いに細長く仕切られているため、上述した排気の燃料の濃度分布の偏りは触媒流出排気においても維持される。このように、燃料濃度が不均一な状態の触媒流出排気を触媒迂回排気と混合するのでは、合流後の排気がNOx触媒4に到達するまでに排気中における燃料の濃度分布を一様にすることは困難であり、NOx触媒4の全体から満遍なくNOxを還元させることが難しいという実情があった。
そこで、本実施例における排気浄化システムでは、上記不具合を解消するために以下の構成を採用している。図2に示すように、小径触媒7の下流端面7cには、内管3aと略同一の外形(つまり、円筒形状)を有する遮蔽管8が配置されている。この遮蔽管8は、上述した排気管3、内管3a、小径触媒7と同軸上に配置されている。図2においては、遮蔽管8の上流端は内管3aの下流端に当接した状態で接続されている。また、遮蔽管8は、熱伝導率が比較的高い材料によって構成されている。
遮蔽管8の内周側には、触媒流出排気のみを通過させる触媒側通路8aが形成され、外周側(つまり、遮蔽管8の外周面と排気管3の内周面との間)には迂回通路3bを通過してきた触媒迂回排気のみを通過させる迂回側通路3cが形成されている。そして、遮蔽管8は、小径触媒7の下流端面7cから該小径触媒7とNOx触媒4との間の位置Xまでの区間にわたり、排気管3の断面を触媒側通路8aと迂回側通路3cとに区画している。本
実施例において位置Xは、図示のように排気管3における小径触媒7(詳しくは、小径触媒7の下流端面7c)より下流側であって且つNOx触媒4よりも上流側の位置に設定される。本実施例においては位置Xと遮蔽管8との夫々が本発明における所定位置と区画部材とに相当する。
また、図2に示すように、本実施例における排気管3には、遮蔽管8の下流端(つまり、位置X)とNOx触媒4の上流端面4aとの間(途中)の位置からNOx触媒4の上流端面4aにかけて、徐々に内径が拡大するテーパ部3dが形成されている。そのため、テーパ部3dの断面積は、遮蔽管8が設けられる部分における排気管3の断面積に対して大きくなっている。本実施例においてはテーパ部3dが本発明における拡大部に相当する。
本実施例では、触媒流出排気に生じた燃料の濃度分布の偏りを、上記の構成によって排気管3内に上流側から形成される後述の第一混合促進部〜第三混合促進部において排気中の燃料の混合を促進させることにより解消することとした。図3は、第一混合促進部〜第三混合促進部を説明するための概念図である。図3(a)は第一混合促進部を説明するための概念図、図3(b)は第二混合促進部を説明するための概念図、図3(c)は第三混合促進部を説明するための概念図である。各図において、夫々の混合促進部に該当する部分をハッチングにて表す。
各図に示したように、第一混合促進部は、触媒側通路8a(つまり、遮蔽管8の内周側の領域)に形成され、第二混合促進部は、遮蔽管8の下流端からNOx触媒4の上流端面4aまでの区間における排気管3内部に形成される。また、第三混合促進部は排気管3のテーパ部3dに形成される。本実施例における第一混合促進部〜第三混合促進部は、排気管3の断面内において占める領域が、これらの順に段階的に拡大する。この図においては、排気管3の断面内において占める領域が、第一混合促進部〜第三混合促進部の順に、排気管3の断面中心側からその内周面側へと向かって拡大する態様となっている。
図3(a)を参照して、第一混合促進部における燃料の混合状態について説明する。第一混合促進部では、触媒流出排気を触媒迂回排気と遮断した状態で撹拌し、該触媒流出排気における燃料の混合を促進する。図中の矢印は、小径触媒7内に形成される触媒内部通路7aを通過する排気の流れ、触媒内部通路7aから触媒側通路8aへと導入された後の触媒流出排気の流れ、の夫々を模擬的に表したものである。
図中破線矢印で表すように、触媒内部通路7aは多数のセルによって小径触媒7の軸線方向(排気管3の軸線方向に一致)に沿って細かく仕切られているため、触媒内部通路7aを通過する排気には上記軸線方向へのみ流れることが許される。ところが、この排気が触媒側通路8a(第一混合促進部)に流入すると、図示の実線矢印のように、排気管3の径方向への移動が許容されるようになる。これにより、個々の触媒内部通路7aを通過してきた排気が第一混合促進部において互いに混ざり合い、この排気に含まれる燃料の混合も促進される。その結果、触媒流出排気を触媒迂回排気と混合する前に、まず触媒流出排気において生じていた燃料の濃度分布の偏りを解消することができる。つまり、触媒流出排気における燃料の濃度分布を一様にすることができる。
次に、図3(b)を参照して、第二混合促進部における燃料の混合状態について説明する。ここで、触媒側通路8a(第一混合促進部)から流出した触媒流出排気は、迂回通路3b、迂回側通路3cを通過してきた触媒迂回排気と、排気管3における遮蔽管8下流にて合流する。第二混合促進部では、第一混合促進部において燃料の濃度分布が改善された(濃度分布が均一となった)状態の触媒流出排気を触媒迂回排気と混合させる。
触媒流出排気と触媒迂回排気とにおいて、それぞれの流速と温度とを対比すると、触媒
流出排気は触媒迂回排気に比べて流速が低く、かつ高温である。つまり、排気管3における断面中央側と外周側とでは、排気の流速差および温度差が顕著になる。これによれば、触媒流出排気と触媒迂回排気とが合流する界面周辺には渦流が形成され、触媒流出排気と触媒迂回排気との混合が促進される。本実施例では、従来のように燃料濃度に偏りのある触媒流出排気を触媒迂回排気と混合させるのではなく、第一混合促進部において燃料の濃度分布が一様となった後の触媒流出排気を触媒迂回排気と混合させることができる。そのため、これらの排気が混合されて形成される排気(以下、「混合排気」という)においても、燃料濃度をより均一にすることができる。
なお、本実施例における遮蔽管8の構成材料は、上記のように熱伝導率が高い。従って、小径触媒7において発生した燃料の反応熱や、触媒流出排気などから付与される熱によって遮蔽管8は高温となる。そのため、高温となった遮蔽管8の外周面からは、これよりも低温の迂回側通路3cを通過する触媒迂回排気へと放熱される。その結果、迂回側通路3cを通過する触媒迂回排気では、遮蔽管8近傍を流れる排気ほど高温となり、排気管3内周面近傍を流れる排気ほど低温となる。これによれば、迂回側通路3cを通過する触媒迂回排気に局部的な温度差が形成されるため、触媒迂回排気に乱流が生じる。この排気の乱流は、当該排気が第二混合促進部まで到達した以降も継続されるため、第二混合促進部において行われる触媒流出排気と触媒迂回排気との混合をより好適に促進させることができる。
次に、図3(c)を参照して、第三混合促進部における燃料の混合状態について説明する。第三混合促進部は、排気管3のテーパ部3dに形成されているため、第二混合促進部に比べて混合排気の流路面積が増大する。そのため、図中矢印に示すように、第三混合促進部では、排気管3の径方向に広がる方向へ混合排気の流れが生じる。これにより、混合排気に含まれる燃料も排気管3の中心側から外周側へと向かって分散される。従って、第三混合促進部においては、テーパ部3dの断面全域にわたり、混合排気における燃料の濃度分布を一様にすることができる。
以上のように、本実施例の構成によれば、燃料添加弁5からの燃料添加が行われる際に、小径触媒7に流入する排気における燃料の濃度分布に偏りが生じる場合であっても、第一混合促進部〜第三混合促進部において燃料を排気中で段階的に混合することができる。そのため、NOx触媒4に対して、燃料の濃度分布が一様な排気を流入させることができる。これによれば、NOx還元処理や、SOx被毒回復処理において、NOx触媒4全体から満遍なくNOxやSOxを還元することができる。また、NOx触媒4の温度を上昇させる制御を行う際には、NOx触媒4全体を均等に昇温させることができる。
なお、本実施例では、本発明を実施するための最良の形態として、第一混合促進部〜第三混合促進部が排気管3の上流側から順に形成される構成例について説明したが、以下のようにしても構わない。すなわち、上記構成の排気管3においては、テーパ部3dを必ずしも設ける必要は無い。第一混合促進部において触媒流出排気を触媒迂回排気と遮断させた状態で該触媒流出排気における燃料の濃度分布を均一にしておき、第二混合促進部においてこの触媒流出排気と触媒迂回排気とを混合することによって、混合排気における燃料の濃度分布を一様にすることができる。
また、本実施例における遮蔽管8の下流端が位置する位置Xについては、排気管3における小径触媒7の下流端面7cとNOx触媒4の上流端面4aとの間の部分であれば、適宜の位置に設定することができる。この位置Xが変更されると、排気管3の長手方向(つまり軸線方向)において第一混合促進部〜第三混合促進部の夫々が形成される区間の割合が変化する。より具体的には、位置Xを排気管3のより下流側へと変更すると、第一混合促進部の形成区間が長くなり、第二混合促進部および第三混合促進部の形成区間が短くな
る。逆に位置Xを排気管3のより上流側へと変更すると、第一混合促進部の形成区間が短くなり、第二混合促進部および第三混合促進部の形成区間が長くなる。そのため、遮蔽管8の下流端が配置される位置に相当する位置Xは、NOx触媒4に流入する排気、つまり混合排気に含まれる燃料の濃度分布がより均一となるように、予め実験等によって適切な位置を求めておくと良い。
また、本実施例の排気浄化システムにおいて、小径触媒7、遮蔽管8、排気管3などの各構成部材における形状、相対的な位置関係などは、本発明の本旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。例えば、遮蔽管8は円筒形状以外の形状であっても構わない。また、本実施例では、遮蔽管8によって排気管3の断面を触媒側通路8aと迂回側通路3cとに完全に区画しているが、触媒側通路8aにおける触媒流出排気の大部分を触媒迂回排気と遮断させることができれば、他の構成を採用することができる。
また、図1乃至3に示した構成例では、排気管3(テーパ部3dを含む)、小径触媒7、遮蔽管8の軸線を同軸としているが、これは本質的なものではない。例えば、図4に示すように、小径触媒7および遮蔽管8の軸線と排気管3の軸線とを傾斜させても良い。これによれば、第一混合促進部(触媒側通路8a)から流出した触媒流出排気と、迂回側通路3cを通過してきた触媒迂回排気とを、第二混合促進部においてより好適に混合させることができる。なお、図4の構成以外においても、本発明の本旨を逸脱しない範囲内において実施の形態に種々の変更を適宜加えることができる。
<実施例2>
次に、本発明を実施するための実施例2について説明する。本実施例において適用対象となるエンジン1やその他ハードウェアの基本構成について図1乃至3と共通する部分は、同一符号を付すことで説明を割愛する。図5は、本実施例におけるエンジン1の排気系の部分拡大図である。本実施例におけるエンジン1の排気系は、テーパ部3dの軸線L1が、小径触媒7の軸線L2に対して傾斜している。なお、テーパ部3dよりも上流側に配置する排気管3の軸線、遮蔽管8の軸線は小径触媒7の軸線L2と同軸であるが、これは本実施例において本質的なものではない。
上記の構成では、排気管3のテーパ部3d、すなわち上述した第三混合促進部を流れる混合排気が、該テーパ部3d内壁面に衝突するように構成されている。このように、テーパ部3d内壁面に衝突した混合排気は、軸線L1方向に直進する勢いが弱められ、図中矢印にて表すような渦流が発生する。これにより、第三混合促進部において、混合排気での燃料の混合が更に促進される。従って、NOx触媒4に流入する混合排気における燃料の濃度分布を、より好適に均一にすることができる。
<変形例>
次に、本実施例にかかる実施形態の変形例について説明する。図6は、本変形例におけるエンジン1の排気系の部分拡大図である。この図において、図5にかかる構成との相違点は、第二混合促進部と第三混合促進部とが共通していることにある。すなわち、本変形例におけるテーパ部3dは、遮蔽管8の下流端が位置する部分(位置X)からNOx触媒4の上流端面4aにかけて、下流側に向かってテーパ状に形成されている。これによれば、図5に示した構成と同様の作用効果を奏しつつ、エンジン1の排気系をよりコンパクトにすることができる。つまり、よりコンパクトなスペースにおいて、混合排気中に含まれる添加燃料の混合を実現することができる。
なお、上述した実施例における小径触媒7は、燃料の改質触媒と機能させる場合を例に説明したが、その他の種類の触媒(例えば、酸化触媒など)であっても構わない。
実施例1におけるエンジンと、その排気系の概略構成を示した図である。 図1の部分拡大図である。 第一混合促進部〜第三混合促進部を説明するための概念図である。(a)は、第一混合促進部を説明するための概念図である。(b)は、第二混合促進部を説明するための概念図である。(c)は、第三混合促進部を説明するための概念図である。 実施例1の変形例におけるエンジンの排気系の部分拡大図である。 実施例2におけるエンジンの排気系の部分拡大図である。 実施例2の変形例におけるエンジンの排気系の部分拡大図である。
符号の説明
1・・・エンジン
3・・・排気管
3a・・内管
3b・・迂回通路
3c・・迂回側通路
3d・・テーパ部
4・・・吸蔵還元型NOx触媒
5・・・燃料添加弁
7・・・小径触媒
7a・・触媒内部通路
8・・・遮蔽管
8a・・触媒側通路
10・・ECU

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化装置と、
    前記排気浄化装置より上流側の排気通路に設けられ、該排気通路を流れる排気の全量ではなくその一部が通過するように形成された前段触媒と、
    前記前段触媒よりも上流側に設けられ、該前段触媒に流入する排気に還元剤を添加する還元剤添加手段と、
    排気通路の断面を、前記前段触媒の下流端から該前段触媒と前記排気浄化装置との間の所定位置までの区間にわたり、前記前段触媒から流出した排気である触媒流出排気を通過させる触媒側通路と該前段触媒を迂回した排気である触媒迂回排気を通過させる迂回側通路とに区画する区画部材と、
    を備え
    前記排気浄化装置の上流端には、前記区画部材が配置される部分と比較して排気通路の断面積が拡大する拡大部が接続され、
    前記拡大部の軸線は前記前段触媒の軸線に対して傾斜していることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記区画部材の上流端から下流端にかけて、前記触媒側通路の流路断面積が一定であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記拡大部は前記区画部材の下流端と前記排気浄化装置の上流端との間の位置から該排気浄化装置の上流端にかけて形成されており、
    前記区画部材の下流端から前記拡大部の上流端にかけて、排気通路の流路断面積が一定であることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
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