JP4426618B2 - 反転印刷用インキ、それを用いた反転印刷方法、液晶カラーフィルタおよび液晶カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

反転印刷用インキ、それを用いた反転印刷方法、液晶カラーフィルタおよび液晶カラーフィルタの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、反転印刷方法での使用に適したインキと、そのインキを用いた反転印刷方法、液晶カラーフィルタおよび液晶カラーフィルタの製造方法に関する。
液晶カラーフィルタの製造方法には、製造コストの軽減などの観点より、例えば、バインダ樹脂、着色剤、溶剤などを含有するインキを、オフセット印刷によりガラス基板上に印刷、焼成して、カラーフィルタ層やブラックマトリックスを形成する、いわゆる印刷法が広く採用されている。
また、近年では、生産性を向上させるために、印刷の高速化が求められている。
さらに、近年、カラーフィルタ層やブラックマトリックスの微細パターンを高い精度で形成するための印刷方法として、いわゆる反転印刷法が提案されている。
反転印刷は、ブランケットの表面の印刷領域において、上記ブランケットの軸線方向の全ての領域にわたってインキの塗布面が形成されるように、ブランケットの表面にインキを塗布する塗布工程と、上記ブランケットの表面に形成されたインキの塗布面を、所定のパターンを有する凹版または凸版に押圧することにより、上記凹版または上記凸版と接触した部分のインキを、上記ブランケットの表面から除去する除去工程と、上記ブランケットの表面において、除去されずに残存したインキを、被印刷体に転写する転写工程とを有している。上記オフセット印刷では、ブランケットと版との間や、ブランケットと被印刷体との間で、それぞれインキの分断が生じ得るのに対し、上記反転印刷によれば、インキの分断の機会そのものを軽減できることから、印刷形状の良好なインキパターンの形成が可能である。
また、反転印刷において、ブランケットから被印刷体へのインキの完全転写を実現するために、表面層がシリコーンゴムからなるシリコーンブランケットを用いることが提案されている。
さらに、特許文献1および2には、フッ素系界面活性剤を所定の割合で含有させて、表面エネルギーが25mN/m以下となるように設定された反転印刷用のインキ組成物が記載されている。
特開2005−126608号公報 特開2005−128346号公報
しかるに、シリコーンは、本来的に、インキの濡れ性が低く、インキをはじき易い材料であることから、反転印刷にシリコーンブランケットを用いると、シリコーンブランケットの表面に均一なインキの塗布面を形成しにくくなる。とりわけ、精密印刷用のシリコーンブランケットは、その表面粗さが極めて小さいために、インキの濡れ性がより一層低い状態となっている。上記のように、シリコーンブランケットの表面に均一なインキの塗布面が形成されない場合には、被印刷体上に転写されるインキパターンに、ピンホールや厚みのばらつきが生じ、インキパターンの印刷精度の低下を引き起こす原因となる。
一方、特許文献1および2に記載のインキ組成物に配合されているフッ素系界面活性剤は、インキの表面張力を大幅に低下させることができるものの、シリコーンブランケットの表面での反転印刷用インキの濡れ性については、改善されない。それゆえ、依然として、シリコーンブランケット上で均一なインキの塗布面を形成することができず、ピンホールや厚みのばらつきの発生を抑制することができない。
また、印刷の生産性を向上させるために、例えば、ブランケットの転写速度(回転速度)をできるだけ高速にすること、具体的には、200mm/s以上にすることが要求されているが、このような転写速度での印刷(高速印刷)では、印刷パターンの周囲にヒゲ状のはみ出しが発生する、いわゆる糸曳き(ミスティング)を生じるおそれがある。
そこで、本発明の目的は、シリコーンブランケット表面でのインキの濡れ性が良好で、反転印刷法での使用、とりわけ、反転印刷法による高速印刷での使用に適したインキを提供すること、そのインキを用いた反転印刷方法を提供すること、および、上記インキを用いた、高品質のカラーフィルタ層やブラックマトリックスを備える液晶カラーフィルタおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の反転印刷用インキは、
シリコーンブランケットの表面の印刷領域において、前記シリコーンブランケットの軸線方向のすべての領域にわたってインキの塗布面が形成されるように、シリコーンブランケットの表面にインキを塗布する塗布工程と、前記シリコーンブランケットの表面に形成されたインキの塗布面を、所定のパターンを有する凹版または凸版に押圧することにより、前記凹版または前記凸版と接触した部分のインキを、前記シリコーンブランケットの表面から除去する除去工程と、前記シリコーンブランケットの表面において、除去されずに残存したインキを、被印刷体に転写する転写工程とを備える反転印刷に用いられるインキであって、
バインダ樹脂としての、重量平均分子量が10000〜30000であるポリエステル−メラミン樹脂、重量平均分子量が15000〜30000であるエポキシ−メラミン樹脂、および重量平均分子量が15000〜30000であるアクリル樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種と、
着色剤と、
下記式(1)で示される変性率Dが0.1〜4%で、繰返し単位としてシロキサン単位と側鎖に変性基としてのポリエーテル基を有する変性シロキサン単位とを有する変性ポリシロキサンと、
溶剤とを含み、
前記バインダ樹脂100重量部に対する前記変性ポリシロキサンの配合量が0.01〜5重量部であることを特徴としている。
D=y/(x+y)×100 …(1)
(式(1)中、xは、シロキサン単位の重合度を示し、yは、変性シロキサン単位の重合度を示す。)
本発明の反転印刷用インキは、繰返し単位として、シロキサン単位と、側鎖に変性基としてのポリエーテル基を有する変性シロキサン単位とを有し、かつ、上記式(1)で示される変性率Dが0.1〜4%である変性ポリシロキサンを、所定の割合で含有しており、このことにより、シリコーンブランケットの表面での濡れ性が良好である。
このため、本発明の反転印刷用インキによれば、シリコーンブランケットの表面に、均一なインキ膜を形成することができ、さらに、反転印刷方法に適用することにより、シリコーンブランケットから被印刷体へと転写されたインキパターンに対し、ピンホールやインキパターンの厚みのばらつきの発生を抑制することができる。
特に、本発明の反転印刷用インキは、バインダ樹脂の重量平均分子量が上記範囲に設定されていることから、高速印刷への使用に好適である。
本発明の反転印刷方法は、シリコーンブランケットの表面の印刷領域において、前記シリコーンブランケットの軸線方向のすべての領域にわたってインキの塗布面が形成されるように、シリコーンブランケットの表面にインキを塗布する塗布工程と、前記シリコーンブランケットの表面に形成されたインキの塗布面を、所定のパターンを有する凹版または凸版に押圧することにより、前記凹版または前記凸版と接触した部分のインキを、前記シリコーンブランケットの表面から除去する除去工程と、前記シリコーンブランケットの表面において、除去されずに残存したインキを、被印刷体に転写する転写工程とを備え、前記インキが、本発明の反転印刷用インキであることを特徴としている。
本発明の反転印刷方法によれば、シリコーンブランケット表面での濡れ性が良好な本発明の反転印刷用インキが用いられることから、シリコーンブランケットの表面に、均一なインキ膜を形成することができる。それゆえ、本発明の反転印刷方法によれば、シリコーンブランケットから被印刷体へと転写されたインキパターンについて、ピンホールやインキパターン厚みのばらつきの発生を抑制することができ、高精度の印刷を実現することができる。
本発明の反転印刷方法は、前記除去工程におけるシリコーンブランケットの回転速度が200mm/s以上である、高速印刷であることが好ましい。
本発明の反転印刷方法に用いられる反転印刷用インキは、上述のとおり、高速印刷への使用に好適である。それゆえ、上記反転印刷用インキを用いる本発明の反転印刷方法は、高速印刷に適用することが好ましい。なお、具体的に、高速印刷とは、例えば、前記除去工程におけるシリコーンブランケットの回転速度が200mm/s以上である場合が挙げられる。
本発明の液晶カラーフィルタは、透明基板と、前記透明基板上に形成されたカラーフィルタ層およびブラックマトリックスとを備え、前記カラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスが、本発明の反転印刷方法で形成されていることを特徴としている。
本発明の液晶カラーフィルタによれば、そのカラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスが、本発明の反転印刷用インキを用いて、本発明の反転印刷方法により形成されることから、透明基板上に印刷されたカラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスのインキパターンに対し、ピンホールやインキパターン厚みのばらつきが発生することを抑制でき、かかるインキパターンを高い精度で形成することができる。また、上記インキパターンを焼成して形成されるカラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスについて、ピンホールや膜厚のばらつきの発生を抑制でき、高い精度での印刷再現を達成できることから、液晶カラーフィルタの印刷精度が向上し、ひいては、その液晶カラーフィルタを用いる液晶ディスプレイパネルの画像品質を向上させることができる。
本発明の液晶カラーフィルタの製造方法は、シリコーンブランケットの表面の印刷領域において、前記シリコーンブランケットの軸線方向のすべての領域にわたってインキの塗布面が形成されるように、シリコーンブランケットの表面にインキを塗布する塗布工程と、前記シリコーンブランケットの表面に形成されたインキの塗布面を、所定のパターンを有する凹版または凸版に押圧することにより、前記凹版または前記凸版と接触した部分のインキを、前記シリコーンブランケットの表面から除去する除去工程と、前記シリコーンブランケットの表面において、除去されずに残存したインキを、被印刷体に転写する転写工程とを備え、前記インキが、本発明の反転印刷用インキであることを特徴としている。
本発明の液晶カラーフィルタの製造方法によれば、カラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスを、本発明の反転印刷用インキを用いて、本発明の反転印刷方法により形成することから、透明基板上に印刷されたカラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスのインキパターンに対し、ピンホールやインキパターン厚みのばらつきの発生を抑制でき、かかるインキパターンを高い精度で形成することができる。また、上記インキパターンを焼成して形成されるカラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスについて、ピンホールや膜厚のばらつきの発生を抑制でき、高い精度での印刷再現を達成できることから、上記の液晶カラーフィルタの製造方法によれば、液晶カラーフィルタの印刷精度や、上記液晶カラーフィルタを用いる液晶ディスプレイパネルの画像品質を向上させることができる。
本発明の反転印刷用インキは、シリコーンブランケット表面でのインキの濡れ性が良好であることから、反転印刷方法での使用に好適であり、反転印刷方法での使用により、微細なパターンを高い精度で印刷することができる。
それゆえ、本発明の反転印刷用インキおよびそれを用いた反転印刷方法は、例えば、液晶カラーフィルタのカラーフィルタ層やブラックマトリックスなどの、微細なパターンを高い精度で印刷する必要がある用途において、特に好適である。
また、本発明の液晶カラーフィルタおよび液晶カラーフィルタの製造方法によれば、カラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスが、本発明の反転印刷用インキを用いて、本発明の反転印刷方法により形成されることから、カラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスのパターンについて、ピンホールや膜厚のばらつきに起因する欠陥の発生が抑制され、高品質の液晶カラーフィルタを得ることができる。
本発明の反転印刷用インキは、バインダ樹脂と、着色剤と、変性ポリシロキサンと、溶剤とを含んでいる。
インダ樹脂としては、印刷インキへの適用が可能なバインダ樹脂のうち、熱硬化型樹脂および光硬化型樹脂としてのポリエステル−メラミン樹脂、エポキシ−メラミン樹脂およびアクリル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられ、より好ましくは、ポリエステル−メラミン樹脂が挙げられる。
インダ樹脂の重量平均分子量Mwは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法による重量平均分子量Mw(標準ポリスチレン換算)として、ポリエステル−メラミン樹脂が10000〜30000、エポキシ−メラミン樹脂が15000〜30000、アクリル樹脂が15000〜30000である必要がある。バインダ樹脂の重量平均分子量は、上記範囲内において、反転印刷用インキの粘度、チクソトロピー性など、反転印刷用インキに要求される物性に合わせて適宜設定される。
バインダ樹脂の重量平均分子量Mwが前記範囲を下回る場合は、反転印刷の除去工程におけるシリコーンブランケットの回転速度が200mm/s以上となるような高速印刷時において、シリコーンブランケットの表面から凹版または凸版でインキを除去する際に除去不良が生じ、シリコーンブランケットの表面に、インキの残渣が多く残存する。このため、印刷形状の乱れ、とりわけ、印刷パターンの直進性の低下が生じる。
逆に、バインダ樹脂の重量平均分子量Mwが前記範囲を上回る場合は、印刷パターンの表面に突起が多く発生し、印刷パターンの平坦性が低下する。また、上記高速印刷時の除去工程において除去不良が生じ、部分的に非画線部分でインキによる汚れが発生する。
反転印刷用インキ中でのバインダ樹脂の配合割合は、反転印刷用インキの印刷適性にあわせて適宜設定すればよく、特に限定されないが、反転印刷用インキの総量に対し、好ましくは、3〜25重量%であり、より好ましくは、5〜20重量%である。
着色剤としては、印刷インキへの適用が可能な着色剤であればよく、耐侯性、耐熱性などの観点から、好ましくは、顔料が挙げられる。
反転印刷用インキが、液晶カラーフィルタのカラーフィルタ層形成用インキである場合には、着色剤として、レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の色味に合った顔料が挙げられる。例えば、カラーフィルタ層(レッド)形成用のインキには、ジケトピロロピロール系顔料、アンスラキノン系顔料、キナクリドン系顔料(例えば、ジメチルキナクリドン、ジクロロキナクリドンなど。)などのレッド顔料が挙げられ、カラーフィルタ層(グリーン)形成用のインキには、ハロゲン化フタロシアニン系顔料(例えば、臭素化銅フタロシアニン(C.I.ピグメントグリーン36)、塩素化銅フタロシアニン(C.I.ピグメントグリーン7)など。)などのグリーン顔料が挙げられ、カラーフィルタ層(ブルー)形成用のインキには、フタロシアニン系顔料などのブルー顔料が挙げられる。これら顔料は、インキの色味に合わせて、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、インキの色味に合わせて、補助顔料として、イエロー顔料(例えば、イソインドリン系顔料、ニッケル錯体系顔料など。)や、バイオレット顔料(例えば、ジオキサジン系顔料など。)などを配合してもよい。
反転印刷用インキが、液晶カラーフィルタのブラックマトリックス形成用インキである場合には、着色剤として、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、酸化鉄、硫酸鉄、酸化クロム、酸化銅、複合酸化物(例えば、Cr−Co−Fe系、Cr−Co−Mn−Fe系、Cr−Cu系、Cr−Cu−Mn系など)のブラック顔料が挙げられる。
着色剤の粒子径は、バインダ樹脂中での分散性、インキのチクソトロピー性に及ぼす影響、印刷されたパターン表面の平坦性に及ぼす影響などを考慮して適宜設定されるものであって、特に限定されるものではないが、好ましくは、平均一次粒子径で、1〜100nmである。
平均一次粒子径が1nmを下回る着色剤は、入手が困難であり、また、凝集性が極めて高くなるため、インキ中での着色剤の分散性を低下させるおそれがある。逆に、平均一次粒子径が100nmを超える着色剤は、インキ膜の平坦性を低下させるおそれがあり、また、反転印刷への適用に際し、ブランケットの表面にインキ膜を形成するためのスリットダイコータなどに目詰まりを生じさせるおそれもある。
着色剤の配合量は、反転印刷用インキの用途に合わせて設定されるため、特に限定されず、反転印刷用インキに要求される色濃度や印刷適性などに合わせて、適宜設定すればよい。
反転印刷用インキを、液晶カラーフィルタのカラーフィルタ層形成用のインキとして用いる場合に、着色剤の配合量は、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、10〜200重量部、より好ましくは、20〜170重量部、さらに好ましくは、30〜150重量部である。また、反転印刷用インキを、液晶カラーフィルタのブラックマトリックス形成用のインキとして用いる場合に、着色剤の配合量は、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、30〜400重量部、より好ましくは、40〜300重量部、さらに好ましくは、50〜200重量部である。着色剤の配合量が、上記範囲を下回ると、例えば、カラーフィルタ層の色濃度や、ブラックマトリックスの黒色度が不足するおそれがある。逆に、着色剤の配合量が、上記範囲を上回ると、着色剤の分散性が低下して、カラーフィルタ層やブラックマトリックスの平坦性が損なわれたり、反転印刷用インキの印刷適性が低下したりするおそれがある。また、着色剤の配合量が、上記範囲を上回ると、バインダ樹脂の配合割合が相対的に減少するため、カラーフィルタ層やブラックマトリックスの機械的強度が低下するなどの不具合が生じるおそれがある。
変性ポリシロキサンは、繰返し単位としてのシロキサン単位と、側鎖に変性基を有する変性シロキサン単位と、を有している。
シロキサン単位としては、例えば、ジメチルシロキサン単位、メチルフェニルシロキサン単位、メチルハイドロジェンシロキサン単位などが挙げられ、なかでも、好ましくは、ジメチルシロキサン単位が挙げられる。
側鎖に変性基を有する変性シロキサン単位の変性基はポリエーテル基(ポリエーテル鎖)である
リエーテル基は、例えば、下記式(i)で示される繰返し単位を含む分子鎖である
−CH−CHR−O− (i)
(式(i)中、Rは、水素原子またはメチル基を示す。
記変性基は、変性ポリシロキサン中に、単独で導入されていてもよく、2種以上が混合して導入されていてもよい(すなわち、いわゆる共変性タイプの変性ポリシロキサンであってもよい)。また、変性ポリシロキサンは、上記変性基とともに、側鎖としてのアルキル基(アルキル鎖)を有していてもよい(すなわち、いわゆるアルキル共変性タイプの変性ポリシロキサンであってもよい)。
性ポリシロキサンは、好ましくは、変性ポリジメチルシロキサンであり、より好ましくは、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンである。
変性ポリジメチルシロキサンの具体例としては、例えば、下記一般式(I)で示されるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
Figure 0004426618
(式(I)中、Rは、下記式(II)で示される変性基(ポリエーテル鎖)を示し、xは、シロキサン単位の重合度を示し、yは、変性シロキサン単位の重合度を示す。)
Figure 0004426618
(式(II)中、Rは、水素原子またはメチル基を示し、Rは、水素原子またはアルキル基を示す。)
変性ポリシロキサンのシロキサン単位の重合度xと、変性シロキサン単位の重合度yとから、下記式(1)で示される変性率Dは、0.1〜4%、より好ましくは、1〜4%である。
D=y/(x+y)×100 …(1)
変性ポリシロキサンの変性率Dが上記範囲を下回るときは、変性ポリシロキサンの性状がシリコーンオイルに近くなるため、シリコーンブランケットと変性ポリシロキサンとの親和性は良好になるものの、反転印刷用インキ中での変性ポリシロキサンの親和性、分散性が低下する。このため、反転印刷用インキの凝集やはじきといった不具合が生じやすくなり、ピンホールの発生、ブランケットから被印刷体への転写率の低下、被印刷体上に転写されたインキパターンの印刷形状の低下、といった事態を招いてしまう。
逆に、変性ポリシロキサンの変性率Dが上記範囲を上回るときは、反転印刷用インキ中での変性ポリシロキサンの親和性が高くなりすぎるため、シリコーンブランケット表面での反転印刷用インキの濡れ性を向上させるという作用が発揮されにくくなる。そのため、ピンホールの発生やインキパターンの厚みのばらつきの発生を抑制する効果が低下し、また、ブランケットから被印刷体への転写率の低下、被印刷体上に転写されたインキパターンの印刷形状の低下、といった不具合が生じる。
変性ポリシロキサンの配合量は、バインダ樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部、好ましくは、0.1〜5重量部、より好ましくは、0.3〜5重量部である。
変性ポリシロキサンの配合量が、上記範囲を下回ると、反転印刷方法での印刷に際し、ピンホールの発生やインキパターンの厚みのばらつきの発生を抑制するという作用効果が得られなくなり、ブランケットから被印刷体への転写率の低下、被印刷体上に転写されたインキパターンの印刷形状の低下、といった不具合が生じる。
逆に、変性ポリシロキサンの配合量が、上記範囲を上回ると、反転印刷用インキからの変性ポリシロキサンのブリードが生じやすくなり、ブランケットから被印刷体への転写率の低下、被印刷体上に転写されたインキパターンの印刷形状の低下、といった不具合が生じる。また、変性ポリシロキサンのブリードに起因して、例えば、反転印刷用インキの印刷後の後工程(例えば、オーバーコート層の形成工程など)において、はじきなどが発生しやすくなる。
溶剤としては、バインダ樹脂、着色剤、その他の配合剤に対する良好な分散媒であること以外は、特に限定されず、印刷用インキに用いられている溶剤が挙げられる。
具体的に、溶剤としては、アルコール系溶剤(例えば、炭素数3〜10のアルコールなど。)、エステル系溶剤(例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなど。)、ケトン系溶剤(例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)など。)、グリコール類(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなど。)、グリコール系溶剤(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールなど。)、炭化水素系溶剤(例えば、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、ソルベッソ100(エクソン化学(株)の商品名)、ソルベッソ150(エクソン化学(株)の商品名))などの有機溶剤が挙げられる。これら溶剤は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
なかでも、好ましくは、MEK、PGMEA、PGME、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなどが挙げられ、2種以上の溶剤の組合せとしては、例えば、MEKとPGMEAとの混合溶剤、酢酸ブチルとPGMEAとの混合溶剤などが挙げられる。
なお、これに限定されないが、溶剤は、好ましくは、その沸点が、70〜200℃である。溶剤は、シリコーンブランケットの表面に対して塗布されるのと同時に蒸発を開始し、その蒸発とともに、インキの粘度が上昇する。そのため、溶剤の沸点が低い場合には、溶剤の蒸発が速く、インキの粘度上昇も速くなるため、溶剤の沸点が、インキの粘度とともに塗布性を支配する要因となる。かかる観点から、溶剤の沸点は、好ましくは、上記範囲に設定される。
溶剤の配合量は、反転印刷用インキの粘度や印刷適性に合わせて設定されるため、特に限定されないが、通常、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、200〜5000重量部、より好ましくは、300〜4000重量部、さらに好ましくは、300〜3000重量部配合される。溶剤の配合量が、上記範囲を外れると、反転印刷用インキの印刷適性が低下するおそれがある。
反転印刷用インキには、バインダ樹脂、着色剤、変性ポリシロキサンおよび溶剤とともに、例えば、分散剤、充填剤(体質顔料)、硬化触媒などを含有していてもよい。
分散剤としては、例えば、顔料分散剤が挙げられる。
顔料分散剤は、反転印刷用インキに配合される着色剤としての顔料が、粒径が極めて小さい顔料であることに鑑み、顔料の凝集の抑制と、インキのバインダ樹脂中での顔料の分散性を向上させることを目的として配合されるものである。
顔料分散剤としては、これに限定されないが、例えば、顔料の表面に吸着する機能部と、上記機能部に連結して、インキのバインダ樹脂に対して高い相溶性を示す直鎖状の炭化水素基と、を有するものが挙げられる。このような顔料分散剤の具体例としては、例えば、アビシア社製の顔料分散剤、商品名「ソルスパース」シリーズなどが挙げられる。
充填剤(体質顔料)としては、例えば、乾式シリカ(アエロジル)、炭酸カルシウム(CaCO)、ハードクレー、炭酸マグネシウムなどの微粉末が挙げられ、これら充填剤は、単独で、または、2種以上を混合して配合される。
硬化触媒は、使用するバインダ樹脂の種類に合わせて適宜選択されるものであって、特に限定されないが、例えば、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、安息香酸、マロン酸、コハク酸、トリメリト酸などの、酸性官能基を有する触媒が挙げられる。上記硬化触媒は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
反転印刷用インキの粘度ηは、23℃において、好ましくは、1〜20mPa・sであり、より好ましくは、1〜10mPa・sである。
反転印刷用インキの粘度η(23℃)が上記範囲を下回ると、インキが垂れ易くなるため、反転印刷に際し、ブランケットの表面で均一なインキ膜を形成しにくくなるおそれがある。逆に、反転印刷用インキの粘度η(23℃)が上記範囲を上回ると、反転印刷に際して、ブランケット表面での展延性が低下し、例えば、ブランケットの表面でインキがスリップするなどして、均一なインキ膜を形成しにくくなるおそれがある。なお、反転印刷用インキの粘度ηが小さいと、塗布可能なインキの表面張力γの範囲が限定される一方、反転印刷用インキの粘度ηが大きいと、塗布可能なインキの表面張力γの範囲が広くなる傾向がある。
反転印刷用インキの粘度ηは、例えば、反転印刷用インキに使用する溶剤を変更することにより、例えば、2種以上の溶剤からなる混合溶剤を使用する場合に、それら溶剤の混合比率を変更することにより、また、例えば、溶剤とバインダ樹脂との組合せを変更することにより、適宜調節することができる。なお、これに限定されないが、例えば、反転印刷用インキの粘度を小さくするには、溶剤として、グリコール類やエステル系溶剤と、バインダ樹脂として、ポリエステル樹脂、ポリエステル−メラミン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂などとの組み合わせを使用すればよい。逆に、反転印刷用インキの粘度を大きくするには、溶剤としてアルコール類を使用すればよい。また、溶剤とバインダ樹脂との組合せが、それらのSP値(溶解度パラメータ)が互いに近い値を示す組み合せであるときは、反転印刷用インキの低粘度化を実現することができる。逆に、互いのSP値が離れている組合せでは、低粘度化を実現しにくいという傾向がある。
反転印刷用インキの表面張力γは、23℃において、好ましくは、20〜40mN/m、より好ましくは、20〜30mN/m、さらに好ましくは、20〜25mN/mである。
反転印刷用インキの表面張力γ(23℃)が20mN/mを下回ると、例えば、シリコーンブランケットの表面で反転印刷用インキが広がり過ぎ、インキパターンの形状を安定させることが困難になって、反転印刷の印刷精度が低下するか、あるいは、シリコーンブランケット上でのインキの濡れ性がかえって低下し、ピンホールやインキパターンの厚みのばらつきの発生を抑制できなくなるおそれがある。逆に、インキの表面張力γ(23℃)が40mN/mを上回ると、シリコーンブランケット上でインキが凝集し易くなり、ピンホールやインキパターンの厚みのばらつきの発生を抑制できなくなるおそれがある。
反転印刷用インキの表面張力γは、インキ中に変性ポリシロキサンを配合することにより、適宜調節できる。また、例えば、反転印刷用インキに使用する溶剤を変更することにより、または、例えば、2種以上の溶剤からなる混合溶剤の場合に、それら溶剤の混合比率を変更することにより、適宜調節することもできる
反転印刷用インキは、例えば、上記のバインダ樹脂、着色剤、溶剤などを配合し、例えば、ビーズミル、ロールミルなどで顔料を分散させ、次いで、バタフライミキサ、プラネタリーミキサ、ディゾルバなどのミキサ、例えば、ニーダ、例えば、ビーズミル、ロールミルなどのミルによって、混合、撹拌することにより、製造することができる。
上記の反転印刷用インキによれば、ブランケット、とりわけ、シリコーンブランケットの表面に、均一なインキ膜を形成することができる。それゆえ、上記反転印刷用インキは、反転印刷方法による印刷、特に、シリコーンブランケットを用いた反転印刷方法による印刷において、高精度の印刷を実現することができる。
上記反転印刷用インキは、シリコーンブランケットの表面の印刷領域において、上記シリコーンブランケットの軸線方向のすべての領域にわたってインキの塗布面が形成されるように、シリコーンブランケットの表面にインキを塗布する塗布工程と、上記シリコーンブランケットの表面に形成されたインキの塗布面を、所定のパターンを有する凹版または凸版に押圧することにより、上記凹版または上記凸版と接触した部分のインキを、上記シリコーンブランケットの表面から除去する除去工程と、上記シリコーンブランケットの表面に残存したインキを、被印刷体に転写する転写工程と、を備える反転印刷において、好適に用いられる。
図1は、本発明の印刷方法の一実施形態を示す概略説明図である。以下、図1を参照して、本発明の反転印刷方法の一実施形態について詳述する。
この反転印刷方法では、まず、図1(a)に示すように、塗布工程において、シリコーンブランケット10の表面の印刷領域において、シリコーンブランケット10の軸線方向の全ての領域にわたってインキ11の塗布面12が形成されるように、シリコーンブランケット10の表面にインキ11を塗布する。
シリコーンブランケット10は、図示しない円筒形状の金属胴に巻回されており、金属胴とともに回転可能な円筒形状をなし、支持フィルム層と、その支持フィルム層の外周を被覆する表面シリコーンゴム層とを備えている。
支持フィルム層は、例えば、ポリエステルフィルムなどの樹脂フィルムが用いられる。支持層の厚みは、例えば、20〜1000μm、好ましくは、50〜500μmである。表面シリコーンゴム層は、シリコーンゴム(硬度20〜70:JISA)からなり、その厚みは、例えば、50〜5000μm、好ましくは、100〜2000μmである。表面シリコーンゴム層の表面粗度は、10点平均粗さで、例えば、0.001〜1μm、好ましくは、0.01〜0.5μmである。
なお、シリコーンブランケット10において、支持フィルム層および表面シリコーンゴム層の総厚みは、例えば、100〜6000μm、好ましくは、200〜2500μmである。
なお、シリコーンブランケット10の外径は、印刷面積により適宜選択される。
また、このシリコーンブランケット10では、シリコーンブランケット10の表面の全幅、つまり、シリコーンブランケット10の軸線方向のすべての領域が、印刷領域とされている。
また、シリコーンブランケット10の表面にインキ11を塗布するには、特に制限されないが、例えば、図1(a)に示すように、インキ塗布手段としてのスリットダイコータ13が用いられる。
このスリットダイコータ13は、インキ11が供給されるインキ供給部14と、インキ供給部14に連通するように設けられるスリットノズル15とを備えている。
インキ供給部14には、本発明の反転印刷用インキが供給される。
スリットノズル15は、シリコーンブランケット10の表面と間隔を隔てて対向配置されている。スリットノズル15は、シリコーンブランケット10の軸線方向に沿って、細長矩形状に開口されており、シリコーンブランケット10の軸線方向に沿う開口幅(横開口幅)は、シリコーンブランケット10の軸線方向長さと同幅に設定されている。また、シリコーンブランケット10の周方向に沿うスリット間隔(縦開口幅)は、例えば、3〜1000μm、好ましくは、30〜300μmに設定されている。
また、シリコーンブランケット10の表面とスリットノズル15との、シリコーンブランケット10の径方向に沿う間隔は、例えば、10〜150μm、好ましくは、30〜100μmに設定されている。
そして、この反転印刷方法では、まず、図1(a)に示すように、塗布工程において、スリットダイコータ13のスリットノズル15から、シリコーンブランケット10の表面に、インキ11を連続的に供給することにより、シリコーンブランケット10の表面の全幅(軸線方向長さすべての領域)にわたって、連続的にインキ11の塗布面12を形成していくようにする。
シリコーンブランケット10に対する塗布速度(回転速度)は、例えば、5〜200mm/s、好ましくは、20〜100mm/sに設定される。
これによって、シリコーンブランケット10の表面には、例えば、3〜20μm、好ましくは、5〜10μmの厚み(乾燥前の厚み)のインキ11の塗布面12が形成されていくようになる。
次いで、この反転印刷方法では、図1(b)に示すように、除去工程において、例えば、上記により、均一に形成されたインキ11の塗布面12が、その表面の全周にわたって形成されたシリコーンブランケット10を、凹版または凸版としての凹凸版16上に転動させて、インキ11の塗布面12を凹凸版16の凸部17に押圧することにより、その凸部17と接触した部分のインキ11を、凸部17に転写して、シリコーンブランケット10の表面から除去する。
凹凸版16は、例えば、金属(アンバー材)版、ガラス版などからなり、被印刷体としての基板18にインキ11を印刷する印刷パターンと反転する反転パターンとして、凸部17が設けられている。凸部17の高さは、例えば、3〜100μm、好ましくは、5〜50μmである。
そして、除去工程では、シリコーンブランケット10を凹凸版16上に転動させることにより、そのシリコーンブランケット10の表面に形成されたインキ11の塗布面12を、凹凸版16の凸部17に押圧させて、凸部17と接触した部分のインキ11を、凸部17に転写して、シリコーンブランケット10の表面から除去する。これによって、インキ11の塗布面12は、基板18に印刷すべき印刷パターンに形成される(図1(c)参照)。
除去工程において、シリコーンブランケット10の転写速度(回転速度)は、例えば、10〜500mm/s、好ましくは、30〜400mm/sである。特に、上記反転印刷法インキは、高速印刷での使用に適しているため、例えば、除去工程におけるシリコーンブランケット10の転写速度(回転速度)は、200mm/s以上に設定することができる。
また、シリコーンブランケット10の凹凸版16に対する押付量(歪量)は、例えば、5〜100μm、好ましくは、10〜80μmである。
次いで、この印刷方法では、図1(c)に示すように、転写工程において、シリコーンブランケット10の表面において、除去されずに残存したインキ11を、基板18に転写する。基板18は、ガラス基板や樹脂基板などの透明基板から形成されている。
そして、転写工程では、シリコーンブランケット10の表面において、印刷パターンに形成されているインキ11の塗布面12が、基板18に転写され、基板18には、印刷パターンでインキ11が印刷される。
転写工程において、シリコーンブランケット10の転写速度(回転速度)は、例えば、10〜500mm/s、好ましくは、30〜500mm/sである。特に、上記反転印刷法インキは、高速印刷での使用に適しているため、例えば、転写工程におけるシリコーンブランケット10の転写速度(回転速度)は、200mm/s以上に設定することができる。
また、シリコーンブランケット10の基板18に対する押付量(歪量)は、例えば、30〜150μm、好ましくは、50〜100μmである。
また、基板18に印刷されたインキ11の厚みは、例えば、1〜5μm、好ましくは、1.5〜3μmである。また、印刷パターンは、例えば、ストライプパターンである場合には、その線幅が、例えば、50〜500μm、好ましくは、80〜300μmであり、その線間(ピッチ)が、例えば、150〜1500μm、好ましくは、240〜900μmに設定される。
上記反転印刷方法によれば、インキパターンにピンホールや厚みのばらつきが生じることを抑制でき、微細なパターンを高い精度で印刷することが可能となる。それゆえ、上記反転印刷方法は、例えば、液晶カラーフィルタのカラーフィルタ層やブラックマトリックスの印刷による形成に、好適に用いることができる。
本発明の液晶カラーフィルタは、透明基板と、上記透明基板上に形成されたカラーフィルタ層およびブラックマトリックスと、を備え、上記カラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスが、上記反転印刷方法で形成されていることを特徴としている。
また、本発明の液晶カラーフィルタの製造方法は、カラーフィルタ層23および/またはブラックマトリックス22を、上記反転印刷用インキを用いた上記反転印刷方法により形成することを特徴としている。
図2は、液晶カラーフィルタの一実施形態を示す概略断面図である。以下、図2を参照して、本発明の液晶カラーフィルタおよびその製造方法について説明する。
図2において、液晶カラーフィルタ20は、透明基板21と、透明基板21の一方側表面において、互いに間隔を隔てて平行に配置されるブラックマトリックス22と、透明基板21の一方側表面において、互いに間隔を隔てて、ブラックマトリックス22の長手方向に沿って平行に配置され、透明基板21およびブラックマトリックス22を被覆するカラーフィルタ層23(23R,23G,23B)と、を備えている。
透明基板21としては、例えば、波長400〜700nmの光に対する透過率が高い基板が挙げられ、具体的には、例えば、ノンアルカリガラス、ソーダライムガラス、低アルカリガラスなどのガラス基板や、例えば、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリアクリレートなどのプラスチック板などが挙げられる。
ブラックマトリックス22は、互いに色味の異なるカラーフィルタ層23間の混色を防止し、液晶カラーフィルタのコントラストを向上させる目的で形成される。
カラーフィルタ層23は、通常、レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の3色からなり、この3色のカラーフィルタ層が、順番に繰返し配置されている。
ブラックマトリックス22やカラーフィルタ層23は、上述のように、透明基板21上にて、一方向に平行に伸びる、いわゆるストライプパターンとして形成されるが、これに限定されるものではない。例えば、ブラックマトリックス22は、一方向に平行に伸びるストライプパターンだけでなく、このストライプパターンのパターン方向と直交する方向に伸びるパターンとを備える、いわゆる格子状パターンであってもよい。また、カラーフィルタ層23は、上記ストライプパターンだけでなく、R、GおよびBのカラーフィルタ層が規則的に配置されたドットパターンであってもよい。
液晶カラーフィルタ20のカラーフィルタ層23および/またはブラックマトリックス22は、上述のとおり、上記反転印刷方法で形成されている。すなわち、カラーフィルタ層23および/またはブラックマトリックス22は、上記反転印刷用インキを用いて形成される。カラーフィルタ層23やブラックマトリックス22を形成するための反転印刷用インキは、上述のとおり、印刷する対象に合わせて、着色剤を適宜選択することにより、調製することができる。
図1および図2を参照して、液晶カラーフィルタ20の製造では、例えば、まず、上記した反転印刷方法によって、透明基板21(図2に示す基板18に相当する。)の表面に、ブラックマトリックス形成用インキ(反転印刷用インキ)11を印刷し、こうして形成されたブラックマトリックスのインキパターンを乾燥、または、加熱硬化する。次いで、上記した反転印刷方法によって、ブラックマトリックスのインキパターン(または、加熱硬化後のブラックマトリックス)が形成されている透明基板21に対し、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各色のカラーフィルタ層形成用インキ(反転印刷用インキ)11を順番に印刷し、つまり、上記した反転印刷方法を、インキ11の色を変更して3回繰り返す。その後、透明基板21に印刷された3色のカラーフィルタ層形成用インキ11からなるパターン(ブラックマトリックスのインキパターンが未硬化の場合には、そのブラックマトリックス形成用インキからなるパターンを含む。)を、例えば、200〜250℃で、0.5〜1時間加熱することにより、硬化させる。
また、上記液晶カラーフィルタ20は、例えば、カラーフィルタ層23のパターン、または、ブラックマトリックス22のパターンのいずれか一方のみを、上記反転印刷用インキを用いて、上記反転印刷方法により形成されていてもよい。この場合において、他方のパターンは、定法により形成すればよい。
上記液晶カラーフィルタの製造方法によれば、インキパターンにピンホールや厚みのばらつきが生じることを抑制でき、微細なパターンを高い精度で印刷することが可能となる。それゆえ、上記液晶カラーフィルタの製造方法、および、上記液晶カラーフィルタは、高画質、高解像度の液晶ディスプレイパネルへの適用に好適である。
次に、図1および図2を参照しつつ、実施例および比較例を挙げて本発明を説明する。なお、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。
下記の実施例および比較例において、反転印刷用インキの形成材料は、以下のとおりである。
ポリエステル−メラミン樹脂には、トリメリト酸とネオペンチルグリコールとのエステル化物を、メチル化メラミンで架橋したものであって、重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が5000、9000、10000、15000、20000、30000、40000、42000、または60000であるものを使用した。
エポキシ−メラミン樹脂には、エポキシ樹脂と脂肪酸とのエステル化物を、メチル化メラミンで架橋したものであって、重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が9000、10000、15000、20000、30000、40000、または42000であるものを使用した。
アクリル樹脂には、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルの混合物であって、重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が9000、10000、15000、20000、30000、40000、または42000であるものを使用した。
レッド顔料には、1次粒子径が1〜100nmのジケトピロロピロール顔料(C.I.ピグメントレッド254)を使用し、グリーン顔料には、1次粒子径が1〜100nmのハロゲン化銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントグリーン36)を使用し、ブルー顔料には、1次粒子径が1〜100nmの銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15)を使用した。
ブラック顔料には、1次粒子径が1〜100nmのカーボンブラックを使用した。
分散剤には、顔料分散剤(顔料誘導体タイプ)(品名「ソルスパース5000」、アビシア社製)を使用した。
溶剤には、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(PGMEA)と、メチルエチルケトン(MEK)とを、1:1の重量比で含有する混合溶剤を使用した。
また、下記の実施例および比較例において、反転印刷には、以下の部材を使用した。
カラーフィルタ層(レッド、グリーン、ブルー)形成用の凹凸版16には、線幅100μm、ピッチ300μm、高さ10μmのストライプ状の凸部を有する金属(アンバー材)版を使用し、ブラックマトリックス形成用の凹凸版16には、線幅20μm、ピッチ100μm、高さ10μmのストライプ状の凸部を有する金属(アンバー材)版を使用した。
ブランケットには、常温硬化型付加型シリコーンゴムからなる、ゴム硬さ(JISA硬度)40、厚さ600μm、一方側表面の十点平均粗さ0.05μmの表面層と、上記表面層の他方側表面に積層された、厚さ350μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(支持層)と、を備えるシリコーンブランケット(総厚み950μm、住友ゴム工業(株)製)を使用した。
液晶カラーフィルタの透明基板には、対角約76.2cm(30型)のガラス基板を使用した。
実施例1
・反転印刷用インキの調製
重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が20000であるポリエステル−メラミン樹脂100重量部に対し、レッド顔料50重量部と、分散剤15重量部と、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(変性率D3%)0.5重量部と、上記混合溶剤とを配合し、プラネタリーミキサで予備混合後、ビーズミルで攪拌、分散して、カラーフィルタ層(レッド)形成用の反転印刷用インキを調製した。上記混合溶剤の配合量は、反転印刷用インキの粘度ηが1〜5mPa・sとなるように調整した。
また、レッド顔料に代えて、ブルー顔料30重量部を用いたこと以外は上記と同様にして、カラーフィルタ層(ブルー)形成用の反転印刷用インキを調製し、レッド顔料に代えて、グリーン顔料60重量部を用いたこと以外は上記と同様にして、カラーフィルタ層(グリーン)形成用の反転印刷用インキを調製し、レッド顔料に代えて、ブラック顔料100重量部を用いたこと以外は上記と同様にして、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキを調製した。
上記した計4つの反転印刷用インキのうち、カラーフィルタ層(ブルー)形成用の反転印刷用インキについて、23℃での粘度η(mPa・s)、23℃での表面張力γ(mN/m)、および、シリコーンゴムの体積変化率(膨潤率)ΔV(%)を測定した。
反転印刷用インキの粘度ηは、デジタル粘度計(型式「DV−II+」、ブルックフィールド社(米国)製)で測定し、表面張力γは、ウィルヘルミ型表面張力計(型式「CBVP−A3」、協和界面科学(株)製)で測定した。また、膨潤率ΔVは、23℃に設定されたカラーフィルタ層(ブルー)形成用の反転印刷用インキ中に、ブランケットの表面層と同じシリコーンゴムを24時間浸漬し、このシリコーンゴムを反転印刷用インキの溶剤で膨潤後、浸漬前のシリコーンゴムの体積Vと、浸漬(膨潤)後のシリコーンゴムの体積Vとから、下記式により算出した。
ΔV(%)=((V−V)/V)×100
カラーフィルタ層(ブルー)形成用の反転印刷用インキの粘度η(23℃)は、2mPa・sであり、表面張力γ(23℃)は、23mN/mであり、上記体積変化率ΔVは、60%であった。
・液晶カラーフィルタの製造
透明基板21の表面に、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキを印刷して、ブラックマトリックス22のインキパターンを形成した。
すなわち、スリットダイコータ13から、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキ11を、シリコーンブランケット10表面の印刷領域において、シリコーンブランケット10の軸線方向の全ての領域にわたって塗布し、厚さ約10μm(ウェット時)のインキ膜を形成した(塗布工程;図1(a)参照)。
次いで、シリコーンブランケット10上のインキの塗布面12を、凹凸版16に押圧して、凸部17と接触した部分のインキを、シリコーンブランケット10の表面から除去した(除去工程;図1(b)参照)。この除去工程において、シリコーンブランケット10の転写速度(回転速度)は、200mm/sであった。
さらに、シリコーンブランケット10の表面に残存した反転印刷用インキ11を、透明基板21(基板18)の表面に転写した(転写工程;図1(c)参照)。この転写工程において、シリコーンブランケット10の転写速度(回転速度)は、200mm/sであった。
次に、透明基板21のうち、ブラックマトリックス22のインキパターンが形成されている側の表面に、カラーフィルタ層形成用の反転印刷インキ(3色)を順次印刷して、カラーフィルタ層23R,23G,23Bを形成した。この場合において、反転印刷の方法は、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキおよび凹凸版に代えて、カラーフィルタ層(レッド)形成用の反転印刷インキおよび凹凸版を用いたこと以外は、上記と同様とした。
次いで、透明基板21をオーブンに入れて、230℃で、0.5時間加熱して、ブラックマトリックス22のインキパターンおよび各色のカラーフィルタ層23のインキパターンを硬化させた。
こうして、透明基板21上に、ブラックマトリックス22と、3色のカラーフィルタ層23とが形成された液晶カラーフィルタ20を得た。なお、各色のカラーフィルタ層23については、R、GおよびBの順に、ストライプパターンが隙間なく配置されるように設定した。
・印刷品質の評価
(1)ピンホール
カラーフィルタ層(ブルー)の印刷後において、形成されたカラーフィルタ層(ブルー)23Bのインキパターンの表面を光学顕微鏡で観察して、ピンホールの発生の有無を確認し、下記の基準で評価した。
:透明基板21の印刷領域全域において、ピンホールが全く観察されなかった。
A:透明基板21の印刷領域の端部において、ピンホールが観察されたものの、透明基板21の画素エリア内には、ピンホールが観察されなかった。
:透明基板21の画素エリア内に、ピンホールが1または2個観察されたものの、実用上問題のない程度であった。
B:透明基板21の画素エリア内に、ピンホールが3個以上、10個未満観察されたため、実用上不適当であった。
C:透明基板21の画素エリア内に、ピンホールが10個以上、数十個程度以下観察された。
:透明基板21の画素エリア内に、ピンホールが無数に(数十個程度以上)観察された。
(2)型抜き性
カラーフィルタ層(ブルー)の印刷工程のうち、シリコーンブランケット10の表面から、凹凸版16の凸部と接触した部分のインキを除去する除去工程(図1(b)参照)において、凹凸版16によるインキの除去精度を示す「型抜き性」を、目視での観察により、下記の基準で評価した。
:シリコーンブランケット10上の余分のインキ(除去工程において凹凸版16の凸部と接触する部分のインキ)を極めて高い精度で除去することができ、凹凸版16上でのパターン形状(凹部のパターン形状)と全く同じ形状のインキパターンを、シリコーンブランケット10上に形成することができた。
A:シリコーンブランケット10上の余分のインキを精度よく除去することができた。また、パターンの形状に若干の乱れが生じたものの、凹凸版16上でのパターン形状と概ね同じ形状のインキパターンを、シリコーンブランケット10上に形成することができた。
:シリコーンブランケット10上の余分のインキのうち、若干量(1%未満)のインキを除去できず、また、パターンの形状に若干の乱れが生じたものの、実用上、許容できる程度であった。シリコーンブランケット10上には、凹凸版16上でのパターン形状と概ね同じ形状のインキパターンを形成することができた。
B:シリコーンブランケット10上の余分のインキのうち、凹凸版16によって除去できないインキが部分的に(1%以上5%未満)に生じており、実用上、許容できない程度に達した。
C:シリコーンブランケット10上の余分のインキのうち、凹凸版16によって除去できないインキが、比較的多量に発生した(5%以上20%未満)。
:シリコーンブランケット10上の余分のインキのうち、凹凸版16によって除去できないインキが、顕著に発生した(20%以上)。
(3)転写率
カラーフィルタ層(ブルー)の印刷工程のうち、シリコーンブランケット10から基板18(透明基板21)へのインキ11の転写(図1(c)参照)時におけるインキ11の転写率を、光学顕微鏡での観察により、下記の基準で評価した。
:シリコーンブランケット10から基板18へとインキ11が完全に転写されており、シリコーンブランケット10上でのインキパターンの形状が、そのまま保持されて、基板18上にて再現されていた。
A:シリコーンブランケット10から基板18へとインキ11が完全に転写されていたが、シリコーンブランケット10上でのインキパターンの形状に、若干の乱れが観察された。
:シリコーンブランケット10上に、若干(1%未満)、インキ11の残存が観察された。また、シリコーンブランケット10上でのインキパターンの形状に、若干の乱れが観察された。
B:シリコーンブランケット10上に、1%以上、5%未満の割合で、インキ11の残存が観察された。また、シリコーンブランケット10上でのインキパターンの形状に、若干の乱れが観察された。このため、実用上、不適当であった。
C:シリコーンブランケット10上に、5%以上、20%未満の割合で、インキ11の残存が観察された。また、シリコーンブランケット10上でのインキパターンの形状に、乱れが観察された。
:シリコーンブランケット10上に、20%以上の割合で、インキ11の残存が観察された。また、シリコーンブランケット10上でのインキパターンの形状に、顕著な乱れが観察された。
(4)印刷形状
カラーフィルタ層(ブルー)の印刷後に、形成されたカラーフィルタ層(ブルー)23Bのインキパターンの表面を光学顕微鏡で観察して、その印刷形状を下記の基準で評価した。
:非常に良好であった。
A:若干の乱れが観察されたものの、印刷形状が良好であった。
:印刷形状が良好であるものの、若干(1%未満)、パターンの抜けや乱れが観察された。
B:印刷形状が良好であるものの、パターンの抜けや乱れが、1%以上、5%未満の割合で観察されたため、実用上不適当であった。
C:パターンの抜けや乱れが5%以上、20%未満の割合で観察された。
:パターンの抜けや乱れが20%以上の割合で(顕著に)観察された。
以上の評価結果を、下記の表1に示す。
比較例1
ポリエステル−メラミン樹脂として、重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が20000であるものに代えて、5000であるものを使用し、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとして、変性率Dが3%であるものに代えて、0.01%であるものを配合したこと以外は、実施例1と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、調製したインキについて、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表1に示す。
比較例2
ポリエステル−メラミン樹脂として、重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が20000であるものに代えて、9000であるものを使用し、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとして、変性率Dが3%であるものに代えて、20%であるものを配合したこと以外は、実施例1と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、調製したインキについて、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表1に示す。
実施例2〜および比較例3、4
ポリエステル−メラミン樹脂の重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)を、実施例2で10000、実施例3で15000、実施例4で30000、比較例3で40000、比較例で42000としたこと以外は、それぞれ、実施例1と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、調製したインキについて、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表1に示す。
比較例
ポリエステル−メラミン樹脂として、重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が20000であるものに代えて、60000であるものを使用し、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンの配合量を、0.5重量部に代えて、0.001重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、調製したインキについて、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表1に示す。
比較例
ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(変性率D3%)を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、調製したインキについて、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表1に示す。
比較例
ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(変性率D3%)0.5重量部に代えて、ポリジメチルシロキサン(変性率D0%)を0.5重量部配合したこと以外は、実施例1と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、調製したインキについて、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表1に示す。
比較例
ポリエステル−メラミン樹脂として、重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が20000であるものに代えて、15000であるものを使用し、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(変性率D3%)0.5重量部に代えて、フッ素系界面活性剤0.5重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、調製したインキについて、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表1に示す。
Figure 0004426618
表1において、「バインダ樹脂」欄の「重量平均分子量」は、GPC法で測定された標準ポリスチレン換算による値を示している。「変性ポリジメチルシロキサン」欄の「変性基」の「E」は、ポリエーテル基を示し、同欄の「変性率D」は、上記式(1)により求められる値(%)を示し、同欄の「配合量」は、バインダ樹脂100重量部に対する変性ポリシロキサンの配合量(重量部)を示している。「反転印刷用インキ」欄の「粘度η」の単位は、「mPa・s」であり、「表面張力γ」の単位は、「mN/m」である。また、同欄の「膨潤率」は、上述の式で求められる、反転印刷用インキによって膨潤するシリコーンゴムの体積変化率(%)を示している。
表1に示すように、バインダ樹脂としてのポリエステル−メラミン樹脂の重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が10000〜30000の範囲にあり、かつ、変性ポリジメチルシロキサンの変性率Dが0.1〜4%で、その配合量が、バインダ樹脂100重量部に対し0.01〜5重量部である実施例1〜4では、印刷品質のいずれの評価項目においても、良好な結果が得られた。
これに対し、バインダ樹脂の重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が上記範囲を外れる比較例1〜、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを配合しなかった比較例、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンに代えて、無変性のポリジメチルシロキサンを配合した比較例、および、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンに代えて、フッ素系界面活性剤を配合した比較例では、いずれも、印刷品質が低下した。
実施例5〜7および比較例9〜12
ポリエステル−メラミン樹脂に代えて、エポキシ−メラミン樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。エポキシ−メラミン樹脂の重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)は、比較例で9000、比較例10で10000、実施例で15000、実施例で20000、実施例で30000、比較例11で40000、比較例12で42000とした。
また、調製したインキについて、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表2に示す。
Figure 0004426618
表2において、「バインダ樹脂」欄の「重量平均分子量」は、GPC法で測定された標準ポリスチレン換算による値を示している。「変性ポリジメチルシロキサン」欄の「変性基」の「E」は、ポリエーテル基を示し、同欄の「変性率D」は、上記式(1)により求められる値(%)を示し、同欄の「配合量」は、バインダ樹脂100重量部に対する変性ポリシロキサンの配合量(重量部)を示している。「反転印刷用インキ」欄の「粘度η」の単位は、「mPa・s」であり、「表面張力γ」の単位は、「mN/m」である。また、同欄の「膨潤率」は、上述の式で求められる、反転印刷用インキによって膨潤するシリコーンゴムの体積変化率(%)を示している。
表2に示すように、バインダ樹脂としてのエポキシ−メラミン樹脂の重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が15000〜30000の範囲にある実施例5〜7では、印刷品質のいずれの評価項目においても、良好な結果が得られた。
これに対し、バインダ樹脂の重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が上記範囲を外れる比較例9〜12では、いずれも、印刷品質が低下した。
実施例8〜9および比較例13〜16
ポリエステル−メラミン樹脂に代えて、アクリル樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。アクリル樹脂の重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)は、比較例13で9000、比較例14で10000、実施例で15000、実施例で20000、実施例10で30000、比較例15で40000、比較例16で42000とした。
また、調製したインキについて、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表3に示す。
Figure 0004426618
表3において、「バインダ樹脂」欄の「重量平均分子量」は、GPC法で測定された標準ポリスチレン換算による値を示している。「変性ポリジメチルシロキサン」欄の「変性基」の「E」は、ポリエーテル基を示し、同欄の「変性率D」は、上記式(1)により求められる値(%)を示し、同欄の「配合量」は、バインダ樹脂100重量部に対する変性ポリシロキサンの配合量(重量部)を示している。「反転印刷用インキ」欄の「粘度η」の単位は、「mPa・s」であり、「表面張力γ」の単位は、「mN/m」である。また、同欄の「膨潤率」は、上述の式で求められる、反転印刷用インキによって膨潤するシリコーンゴムの体積変化率(%)を示している。
表3に示すように、バインダ樹脂としてのアクリル樹脂の重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が1500030000の範囲にある実施例8〜9では、印刷品質のいずれの評価項目においても、良好な結果が得られた。
これに対し、バインダ樹脂の重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が上記範囲を外れる比較例13〜16では、いずれも、印刷品質が低下した。
比較例17
ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(変性率D3%)を配合しなかったこと以外は、実施例3と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表4に示す。
実施例11、12および比較例18、19
ポリエステル−メラミン樹脂100重量部に対するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(変性率D3%)の配合量を、比較例18で0.001重量部、実施例11で0.01重量部、実施例12で5重量部、比較例19で10重量部としたこと以外は、それぞれ、実施例3と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表4に示す。
比較例20
ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(変性率D3%)0.5重量部に代えて、ポリジメチルシロキサン(すなわち、ポリエーテル基による変性率Dが0%であるもの)0.5重量部を配合したこと以外は、実施例3と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表4に示す。
実施例13、比較例21〜25
ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとして、その変性率Dが、比較例21で0.005%、比較例22で0.01%、実施例13で0.1%、比較例23で10%、比較例24で20%、比較例25で25%であるものを配合したこと以外は、それぞれ、実施例3と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表4に示す。
比較例26
ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(変性率D3%)0.5重量部に代えて、ポリグリセリン変性ポリジメチルシロキサン(変性率D3%)0.5重量部を配合したこと以外は、実施例3と同様にして、レッド、グリーンおよびブルーの各カラーフィルタ形成用の反転印刷用インキと、ブラックマトリックス形成用の反転印刷用インキとを調製した。
また、実施例1と同様にして、インキの粘度η、表面張力γおよび膨潤率ΔVの測定と、液晶カラーフィルタの製造と、印刷品質の評価とを行った。その結果を、下記の表4に示す。
Figure 0004426618
表4において、「変性ポリジメチルシロキサン」欄の「変性基」の「E」は、ポリエーテル基を示し、「G」は、ポリグリセリン基を示す。また、同欄の「変性率D」は、上記式(1)により求められる値(%)を示し、同欄の「配合量」は、バインダ樹脂100重量部に対する変性ポリシロキサンの配合量(重量部)を示している。「反転印刷用インキ」欄の「粘度η」の単位は、「mPa・s」であり、「表面張力γ」の単位は、「mN/m」である。また、同欄の「膨潤率」は、上述の式で求められる、反転印刷用インキによって膨潤するシリコーンゴムの体積変化率(%)を示している。
表4に示すように、バインダ樹脂の重量平均分子量(GPC法,標準ポリスチレン換算)が15000であり、変性ポリジメチルシロキサンの変性率および配合量が、いずれも本発明の範囲内にある実施例3、12、13では、印刷品質のいずれの評価項目においても、良好な結果が得られた。
これに対し、変性ポリジメチルシロキサンの変性率または配合量が上記範囲を外れる比較例1725や、変性ポリジメチルシロキサンとしてポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを配合しなかった比較例17、26では、いずれも、印刷品質が低下した。
なお、上記発明は、本発明の例示の実施形態として提供したが、これは単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。上記発明の属する技術分野の当業者によって明らかな本発明の変形例は、後記特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明の反転印刷用インキ、およびそれを用いた反転印刷方法は、微細なパターンを高い精度で印刷する用途に好適であり、とりわけ、液晶カラーフィルタのカラーフィルタ層やブラックマトリックスなどを印刷によって形成する用途に好適である。また、本発明の液晶カラーフィルタ、および液晶カラーフィルタの製造方法は、高画質、高解像度の液晶ディスプレイパネルを製造する用途に好適である。
反転印刷方法の工程を示す説明図である。 液晶カラーフィルタの一実施形態を示す概略装置構成図である。
10 シリコーンブランケット, 12 インキ塗布面, 16 凹凸版, 21 透明基板, 22 ブラックマトリックス, 23 カラーフィルタ層

Claims (5)

  1. シリコーンブランケットの表面の印刷領域において、前記シリコーンブランケットの軸線方向のすべての領域にわたってインキの塗布面が形成されるように、シリコーンブランケットの表面にインキを塗布する塗布工程と、前記シリコーンブランケットの表面に形成されたインキの塗布面を、所定のパターンを有する凹版または凸版に押圧することにより、前記凹版または前記凸版と接触した部分のインキを、前記シリコーンブランケットの表面から除去する除去工程と、前記シリコーンブランケットの表面において、除去されずに残存したインキを、被印刷体に転写する転写工程とを備える反転印刷に用いられるインキであって、
    バインダ樹脂としての、重量平均分子量が10000〜30000であるポリエステル−メラミン樹脂、重量平均分子量が15000〜30000であるエポキシ−メラミン樹脂、および重量平均分子量が15000〜30000であるアクリル樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種と、
    着色剤と、
    下記式(1)で示される変性率Dが0.1〜4%で、繰返し単位としてシロキサン単位と側鎖に変性基としてのポリエーテル基を有する変性シロキサン単位とを有する変性ポリシロキサンと、
    溶剤とを含み、
    前記バインダ樹脂100重量部に対する前記変性ポリシロキサンの配合量が0.01〜5重量部であることを特徴とする、反転印刷用インキ。
    D=y/(x+y)×100 …(1)
    (式(1)中、xは、シロキサン単位の重合度を示し、yは、変性シロキサン単位の重合度を示す。)
  2. シリコーンブランケットの表面の印刷領域において、前記シリコーンブランケットの軸線方向のすべての領域にわたってインキの塗布面が形成されるように、シリコーンブランケットの表面にインキを塗布する塗布工程と、
    前記シリコーンブランケットの表面に形成されたインキの塗布面を、所定のパターンを有する凹版または凸版に押圧することにより、前記凹版または前記凸版と接触した部分のインキを、前記シリコーンブランケットの表面から除去する除去工程と、
    前記シリコーンブランケットの表面において、除去されずに残存したインキを、被印刷体に転写する転写工程とを備え、
    前記インキが、請求項1記載の反転印刷用インキであることを特徴とする、反転印刷方法。
  3. 前記除去工程におけるシリコーンブランケットの回転速度が、200mm/s以上であることを特徴とする、請求項に記載の反転印刷方法。
  4. 透明基板と、前記透明基板上に形成されたカラーフィルタ層およびブラックマトリックスとを備えており、前記カラーフィルタ層および/またはブラックマトリックスが、請求項またはに記載の反転印刷方法で形成されていることを特徴とする、液晶カラーフィルタ。
  5. シリコーンブランケットの表面の印刷領域において、前記シリコーンブランケットの軸線方向のすべての領域にわたってインキの塗布面が形成されるように、シリコーンブランケットの表面にインキを塗布する塗布工程と、
    前記シリコーンブランケットの表面に形成されたインキの塗布面を、所定のパターンを有する凹版または凸版に押圧することにより、前記凹版または前記凸版と接触した部分のインキを、前記シリコーンブランケットの表面から除去する除去工程と、
    前記シリコーンブランケットの表面において、除去されずに残存したインキを、被印刷体に転写する転写工程とを備え、
    前記インキが、請求項1記載の反転印刷用インキであることを特徴とする、液晶カラーフィルタの製造方法。
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