JP4424583B2 - 偏光計の校正方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的な測定装置に関するものであり、特に完全偏光計を高精度で校正する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
米国特許第5296913号
【特許文献2】
ドイツ特許第10023708A1号
【0003】
現在、商用上利用可能な偏光計は、1個の検出器及び1個の回転波長板だけで動くものか、4個(又はそれ以上)の検出器によるマルチ検出器配列で動くものかのどちらかがある。完全偏光計とは、4つのストークス・パラメータ全てを測定する偏光計のことである。マルチ検出器型偏光計では、入射光パワーは、少なくとも4つのパワー成分に分かれる。4つのパワー成分の少なくとも3つは偏光素子を通過し、これによって偏光に応じて変化するようになる。偏光素子の前に1つ以上の複屈折素子を配置することよって、4個の検出器電流の最大値は、異なる入力偏光で生じるようになる。
【0004】
4つの検出器電流I0〜I3と4つのストークス・パラメータS0〜S3の関係は、偏光計用の4×4の校正行列Bにより明確に示すことができる。
【数1】
【0005】
4検出器型偏光計では、測定された4つの検出器電流から「(1)偏光状態(SOP)、(2)偏光度(DOP)及び(3)光パワー」のパラメータを測定できる。これらパラメータは、ストークス・パラメータS0、S1、S2及びS3から導き出すことができる。S0は総パワー(強度)であり、S1、S2及びS3は、通常、総パワーに関して正規化されるので、正規化したストークス・パラメータS1、S2及びS3は偏光状態を示す。
【0006】
偏光度DOPは、総パワーに対する偏光パワーの比を示し、次の公式で示される。
【数2】
光の偏光特性は、ストークス・ベクトルを用いることで、数学的に完全に記述できる。
【0007】
ストークス・ベクトルは、ストークス・パラメータS0〜S3で全てが定められる。ストークス・パラメータは、次のように定義される。S0は総パワー(光の強度)、S1は、水平方向の直線偏光成分から垂直方向の直線偏光成分を引いたもの、S2は、45度の直線偏光成分から−45度の直線偏光成分を引いたもの、S3は、右円偏光成分から左円偏光成分を引いたもの、である。波長板の屈折率は、方向によって変化する。このため、直線方向の波の一部は位相速度が異なり、位相差が生じるので、これによって偏光状態が変化する。偏光子は、波の一部を進行方向の直交成分よりも後ろ方向に強く減衰する。このため伝播した光パワーは偏光に応じて変化するので、偏光を単純に検出することが可能になる。
【0008】
偏光計には、次のような多様な用途がある。
・偏光パワー、偏光度(DOP)の測定
・PMD補正の制御信号としての偏光度(DOP)の測定
・光ファイバ及び光学部品の偏光に応じた損失(PDL)の測定
・光ファイバ及び光学部品の偏光モード分散(PMD)の測定
・複屈折及び偏光材料の分析
・偏光維持ファイバ(PMF)の偏光消光比(ER)測定
・旋光性に基づくセンサ(ファラデー電流センサなど)の評価
・自動偏光制御装置の制御信号の生成
【0009】
4つのストークス・パラメータを測定する完全偏光計以外にも、特定の状態からの偏光の偏差(偏角)だけを測定する装置が多数存在する。こうした用途は、単純な偏光子、偏光ビーム・スプリッタなどで既に実施されている。偏光計の校正では、通常、状態が既知の偏光及び光パワーを偏光計に供給し、それに関係する検出器の信号が測定される。状態が既知の偏光及び検出器の信号から、伝達関数(校正行列(マトリクス))が計算される。このとき、光学入力信号は、通常、高精度でわかっている必要がある。
【0010】
Review of Scientific Instruments, Vol.59(No.1,1988年1月発行 米国ニューヨーク)の第84頁〜第88頁に記載されたR.M.A.アザム(Azzam)らによる「4検出器型望遠写真偏光計の構造、校正及び試験」には、通常の4ポイント校正の手順が記載されている。この偏光計の校正では、ストークス・パラメータSi,jが既知の4つの偏光を用いている。制御変数iによって、偏光状態jの対応するストークス・パラメータを記述している。4つのストークス・ベクトルは、行列Sの複数の列へ配列される。
【0011】
4つの既知の偏光の夫々について、4つの検出器の電流が測定され、行列Iの列に配列される。計器の行列Aは、次の式で与えられる。
【数3】
このとき、一般には、偏光の水平(H)直線、45°(45°)直線、右円(R)及び垂直(V)直線の4つの状態が用いられる。このとき行列Sは、次のようになる。
【数4】
【0012】
しかし、一般に、4つの偏光のどれについても校正は実施されるし、これらは同じ面上にはない。加えて、パワーが一定で偏光度(DOP)を1に等しく(DOP=100%)しておきたい、という要求がある。次式は、パワーが一定の正規化であり、これが4つのストークス・ベクトルに適用される。
【数5】
計器の行列は、次式で計算される。
【数6】
続いて、その逆行列を求めると、
【数7】
こうして偏光計は、次の関係を満たすことがわかる。
【数8】
【0013】
しかし、この等式は、偏光度(DOP)100%(DOP=100%)で入力される他のどの偏光でもこの値を決定できることを保証するものではない。なぜなら、偏光と検出器の信号にはエラーが含まれるからである。ヘフナー(B.Heffner)による米国特許第5296913号には、偏光度が同じの少なくとも3つの異なる偏光を利用して、偏光計の既存の校正を改善する方法が記載されている。これは、次のように4×4の補正行列Cを追加することで改善を行う。
【数9】
この補正行列Cは、要素c0…c3を有する対角行列の形をしており、要素c0は1に等しい。従って補正は、検出器電流I1、I2及びI3に重み付け係数c1、c2及びc3を付加する形になる。
【数10】
この方法によって、既に校正された偏光計の精度を改善することができる。
【0014】
ドイツ特許第10023708A1号は、状態を均等に分布させた非常に多数の偏光を校正に用いることで、偏光計の計器行列を見つけだす方法を開示している。この校正は、均等に分布させた多数の偏光の相関関係を利用しており、これら偏光についての相関行列が既知になっている。
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述のアザムらによる校正方法では、入力偏光が正確にわかっている必要がある。しかし、入力偏光は、回転偏光子、回転λ/4波長板及び回転λ/2波長板を有する決定論的な(Deterministic)偏光制御装置で生成されるので、回転デバイスの機械的誤差、光学素子の不完全性、偏光状態(SOP)発生器と偏光計間の光学カップリング誤差の可能性などによって、その精度には限界がある。特に問題なのは、使用する波長板の遅延を正確に決定することである。
【0016】
偏光計は、特定の校正偏光状態(SOP)における4つの検出器信号を測定する。これらの値から校正行列が定まるので、これらの値においては、偏光計は偏光状態(SOP)、偏光度(DOP)及びパワーの要求を明確に満たす。しかし、偏光計は、通常、その他の全ての偏光において測定誤差を示し、特に偏光度には誤差が明確に現れる。その理由は、4つの校正偏光状態が充分な精度でわかっていないためであり、従って検出器信号が充分な精度で測定できないからである。
【0017】
上述のヘフナーによる米国特許第5296913号は、校正後に偏光計を検証する方法を開示しており、校正した偏光計に偏光度(DOP)=1の複数の偏光を加えて、これらの全てが偏光度(DOP)=1を示すかを検証する。この方法は、補正値を単純化している点で限界がある。3つの係数c1、c2及びc3が検出器電流の量を補正できる一方で、検出器電流I1、I2及びI3が最大又は最小に達するときの偏光の方向を校正することができない。検出器電流が最大になる偏光に関しては、基本的校正での偏光から逸脱しているので、このような方法では不完全にしか偏光計を補正できないのである。また、伝播方向が不安定な偏光子の影響や、波長に依存して遅延が変化する波長板も、この方法では補正できない。
【0018】
上述のドイツ特許第10023708A1号の方法では、非常に多数の定まった偏光状態を発生させる必要がある。そのため、必要な設備が非常に高価になる。また、非常に多数(20万オーダーの水準)の偏光を測定するため、測定時間が非常に長くなる点も問題である。従って、固定の標準偏光を使って校正した偏光計では、校正に使用した偏光が正しくないので、常に測定エラーを示すこととなる。偏光計のエラーは、偏光度(DOP)にもっとも明確に現れる。
【0019】
そこで本発明は、偏光計用の校正行列を高精度で決定する方法を提供し、これによって偏光計の校正を改善しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、偏光状態が変わっても偏光度は変化しない理想的な偏光変換を被校正偏光計の前に配置することによって、偏光計を高精度で校正する。また、偏光計の校正の品質を測定する変形型も提供する。
【0021】
複数の検出器を有する偏光計は、次のように校正される。まず、複数の異なる入力偏光が被校正偏光計に供給される。供給される偏光は、それぞれ同じ偏光度と、同じ又は既知のパワーを持っている。次に、各検出器につき複数の異なる校正偏光に関する複数の検出器電流を検出する。検出器電流は、それぞれが複数の入力偏光の1つを表している。次に、複数の入力偏光の1つを表す補助偏光に関する複数の検出器電流を検出する。次に、検出された複数の校正偏光と、既知のパワーを反映するよう割り当てられた検出器電流に従って計器行列を決定する。もしこれらが等しくなければ、少なくとも1つの校正偏光が少なくとも1つの補正パラメータ(変数)と一緒になって表され、この少なくとも1つの補正パラメータは補助偏光に従って最適な基準を実現するように定められる。このため、複数(具体的例としては4つ)の偏光状態に加えて、更にもう1つの補助偏光状態利用することで、基本的な校正が実施される。複数の補助偏光状態がある場合では、これらはポアンカレ球上で可能な限り均等に分布させる。
【0022】
標準的な校正に必要な4つの偏光(例えば、H、45°、V及びR)とは別に、例えば、L及び−45°と、更に8個の楕円偏光「(方位角/楕円=(22.5°/±17.6°)(67.5°/±17.6°)(−67.5°/±17.6°)(−22.5°/±17.6°)」が発展的に導入される。検出器の信号は、ストークス・パラメータ(s1=±1、s2=±1及びs3=±1)の6つの極限値と、s1=0、s2=0及びs3=0の平面で形成される全て球断片の中心にある8つの楕円偏光に関して定められる。このため、合計で14個の電流ベクトル(I0,i,I1,i,I2,i,I3,i)が利用可能(インデックスiは偏光を示す)で、正確な校正の後ではこれらについて次のことが言える。即ち、計算したパワーは一定で、また、計算した偏光度(DOP)は100%である。
【0023】
以下に述べる偏光状態に関する限定は、必須のものではない。同様に、他の偏光を補助偏光として利用しても良い。重要なことは、正確な位置ではなく、ポアンカレ球の全領域が出来る限りカバーされていることである。
【0024】
本発明による校正方法は、アザムによる「4ポイント校正」を基礎にしているが、校正用の4つの偏光状態が正しくはない、つまり、正確に既知となっているわけではないことを考慮しなくてはいけない。このため、校正に採用する偏光状態の測定及び調整誤差を考慮するため、補正パラメータを考案している。補正パラメータは、ある処理を反復することで定められる。このため、校正の第1ステップ(つまり、従来の校正)にもあった4つの偏光状態も、自動的に更に正確に分かるようになる。
【0025】
この校正方法では、偏光度が共通して100%(DOP=1)の値の偏光状態に含まれる全てについて、偏光度を計算する。100%偏光されて偏光計の入力端子に供給されるどのような入力偏光に対しても、偏光計が常に偏光度DOP=1を示した時が、補正校正の完了したときである。偏光計の偏光度がどの程度の誤差を示すかで、偏光計校正の品質を測定できる。本発明による最適化の基準は次式で示される。
【数11】
【0026】
DOPdiffは、電流校正行列のそれぞれを用いて、上述の14個の電流ベクトルの全てから求めた平均2乗誤差である。理想的な偏光計では、DOPdiffが0となる。制御インデックスiは、5からだけ始めることができる。これは、(H、45°、V及びRにおける)標準的校正に従った4つの校正偏光は常にDOP=1を示すので、計器行列の決定に特に必要なものだからである。4個の偏光状態の内の3個について数学的変更を繰り返す過程では、他の補助偏光の偏光度DOPが絶えず計算され、判定基準DOPdiff=0となる最適化が達成される。
【0027】
本発明の目的、効果及び新規性は、以下の詳細な記述に加えて、特許請求の範囲及び図面を参照することで明らかとなろう。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による決定論的な(Deterministic)偏光制御装置を用いた偏光計の絶対校正装置の一例のブロック図である。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。レーザ1の偏光は、決定論的な偏光制御装置3で調整される。決定論的な偏光制御装置3は、回転偏光子4、回転λ/4波長板5及び回転λ/2波長板6を有している。手前にある手動偏光制御装置2は、偏光子4の前で偏光を調整し、損失を最小にする働きをする。
【0029】
回転偏光子4は、偏光度100%(DOP=1)を保証している。λ/4波長板の角度を調整すると楕円性に影響し、λ/2波長板の角度を調整すると決定論的な偏光制御装置の出力における偏光の方位角(アジマス)に影響する。偏光のパラメータは、決定論的に調整可能なので、つまり、ストークス・パラメータが知られているので、絶対的な校正が可能である。この校正は、偏光制御装置3の座標系を参照している。こうしてDOP=1で発生させられた偏光は、評価及び表示ユニット8を有する被校正偏光計の入力端子に届く。
【0030】
図2は、本発明による非決定論的な偏光制御装置と比較偏光計を有する偏光校正装置の一例のブロック図である。図2に示す配置を用いると、偏光計7は比較偏光計11を用いて校正される。レーザ光線は、偏光子4で100%偏光される。前にある手動偏光制御装置2は、偏光子4を通過する際の損出を最小にする。第2の手動偏光制御装置9を用いることで、偏光度DOP=1を維持しつつ偏光で取り得る全ての状態を生成することが可能になる。カプラ10は、光パワーを2つの成分に分離し、1つを被校正偏光計7で用い、もう1つを比較偏光計11で用いる。もしカプラ10がファイバ光学デバイスなら、機構に組み込んだファイバがどのような動きにも支配されないのであれば、絶対校正が実現可能になる。もしファイバがやはり動くのであれば、被校正偏光計7及び比較偏光子11の両方における入力偏光のどのような変化も、表示に同じ変化の影響を与えるが、しかし同じ絶対値の表示には影響を与えない。
【0031】
図3は、非決定論的な偏光制御装置を用いつつ、比較偏光計は用いない偏光計の相対校正装置の一例のブロック図である。図3の構成では、外部の基準系を考慮することなく校正が行われる。正確な相対校正を実現できる。
【0032】
図4は、非決定論的な偏光制御装置及び比較偏光子を用いたインライン(直列型)ファイバ偏光計の絶対校正装置の一例のブロック図である。図4の構成では、インライン・ファイバ偏光計12が校正される。比較偏光計11は、インライン・ファイバ偏光計12の出力端子に直接接続される。ここで、比較偏光計11を基準系とする校正が行われる。
【0033】
図5は、ポアンカレ球上における偏光の4つの校正状態と他の10個の取り得る偏光の補助状態の分布を示すグラフである。4つの校正偏光(H、45°、V及びR)の位置と、更なる10個の補助偏光の分布がポアンカレ球13上に黒点として描かれている。状態の全ての組を次の表1に示す。
【表1】
【0034】
図1に示す第1例では、H、45°、V及びRの入力偏光を校正の例として用いられているが、H偏光が正確に利用可能と仮定すれば、45°偏光は事実上直線である。この定義によって、校正偏光をシフトするために必要な全ての自由度を確保できる。これにもかかわらず、特定の全体的な偏光に対する関係が失われることはない。反復シフトの結果として、特定の45°、V及びR校正偏光に関してだけ偏差を持つ非常に正確に校正した偏光計の計器行列A及び逆行列Bが得られる。H偏光及び45°偏光の直線性については影響を受けないまま、つまり、偏光計は正確に特定の値を測定する。
【0035】
上述のアザムらによる標準校正は、3つの直線偏光(H、45°、V)及び円偏光に基づく。列の数列は、(H、45°、V)に関して選択されたものである。なお、4つの校正偏光は、一定のパワーで利用可能というのが前提である。一般性の限界なしに、パワーの合計はS0=1であるよう正規化される。
【0036】
単色レーザは、ほぼ偏光度DOP=1を供給し、後続側に装着される高い吸光率(60dB)偏光子が偏光度DOP=1を確実なものにする。偏光に応じた損失を持つ偏光制御装置は、その出力をワット計で監視(モニタ)することによって補正される。校正におけるエラーは、4つの偏光のどれが存在するかわからない(又は測定できない)ために生じる。この不確実性は、遡ることで除去できる。4つの偏光のどれが実際に存在するのか、校正の過程で段階的に調査される。この段階的な改善は、偏光のシフトを進めることで始まる。パワーは1で一定とし、偏光度DOPは100%で変わらないとする。校正位置Hは正確であると仮定し、変化しないとする。
【数12】
45°校正偏光は、直線と考える。しかし、方位角は既に正しくないので、次のように補正される。
【数13】
k0は補正変数であり、これによって方位角の若干の偏差を許容できるようになる。しかし、偏光度DOP=1の条件は、全てのk0について維持される。
【0037】
校正偏光Vは、方位角について偏差があり、楕円率は0ではない。そして次の記述される。
【数14】
【0038】
校正偏光Rは、理想の楕円角度45°から偏差を示し、方位角を自由に選択できる。
【数15】
【0039】
完全なS行列は、次のようになる。
【数16】
【0040】
5つの補正パラメータk0〜k4があるために5つの自由度があるので、掛け合わせることで、偏光計の精度を改善することができる。
【0041】
上述の如く、校正を実施して計器行列を計算し、校正行列Bを求めると、校正した偏光計でストークス・パラメータを決定できる。つまり、電流ベクトルIから偏光、偏光度(DOP)及びパワーを決定できる。
【0042】
校正行列Bが得られれば、14個全ての偏光について偏光度DOPiを次の式で計算できる。
【数17】
このようにして、全ての補助偏光の偏差が理想的な偏光度DOP=1の値から決定できる。上述のように全ての(DOPi−1)2の平均の平方根から、変数DOPdiffが生成される。DOPdiffは、補正パラメータk0〜k4を的確に操作することで最小化される。補正パラメータk0〜k4を試行錯誤しながら手探りで少しずつ操作することで、夫々の場合について品質判定基準DOPdiffを決定する。なお、補正パラメータを変化させるときも、それとリンクしてシフトされるP=1及びDOP=1の偏光は維持される。
【0043】
シフトしたストークス・ベクトルを用いて、校正の計算を再度行う。先の成功(DOPdiffがどう変化したか)に基づいて、処理が続く。もしDOPdiffが前より小さくなったら、補正パラメータの変化を維持し次のシフトを行う。しかし、もしDOPdiffが増加したら、最後の変更を破棄して、シフト方向を変更する。もしこれでどうやっても改善が見られないようになったら、次の補正パラメータを用いる。
【0044】
もし最初に選択した増分(ステップ)幅内において、補正パラメータk0〜k4に関する改善がそれ以上不可能になったならば、増分幅を減らして半分にする。その目的は、DOPdiff→最小にすることにある。結果として、実際の偏光の状態が繰り返し得られ、これらの場合において校正ポイント(45°、V及びR)を得ることができる。
【0045】
ここでは、H偏光がエラーがない、45°偏光が実質直線であるとった前提条件は必要ない。また、4つの特定の偏光全てが正しくなくても良い。5つの補正パラメータの代わりに8つの補正パラメータを用いても良い。ただし、追加する自由度に含まれるものは、必ずしも必要なわけでなく、校正のコストと計算時間は増加する。もしH及び45°偏光が正しくない場合には、偏光計は絶対校正できず、相対校正しか得られない。これには、全ての偏光状態についての偏光度の整合性も含まれる。
【0046】
図6に本発明による補正パラメータの反復決定方法のフローチャートの一例を示す。
【0047】
図2の第2の実施形態例では、どの4検出器型偏光計でもランダム偏光仕様を用いた方法に従って正確な相対校正が得られる。相対とは、パワーと偏光度DOPについて決定した測定値が正しく、偏光の絶対状態が単純な偏光の変化を除いて正確にわかるという意味である。最後のステップでは、絶対校正レベルにある接続がきわめて簡単に確立される。
【0048】
少数のランダム偏光サンプルを用いた偏光計の校正には、以下のステップがある。
【0049】
第1ステップ:偏光状態の生成と蓄積
偏光制御装置(偏光変換装置)は、連続して異なる状態の偏光を生成する。これらの全ては、パワーが1に正規化され、偏光度DOP=1になっている。上述の校正及び補助偏光を表す偏光状態は、ポアンカレ球上に等しく分布している。偏光の利用可能な数は、10〜50の偏光状態として既に存在している。偏光サンプルを算入するときには、ポアンカレ球に広い領域が残らないようにするのが重要で、ほぼ均等に分布するのが望ましい。
【0050】
被校正偏光計の精度は、偏光度DOPの安定性と、生成した全ての偏光状態のパワーで決まる。この理由から偏光を生成する偏光制御装置は、それ自身はどのようなPDL(偏光に応じた損失)もなく、偏光が変化してもパワーには何の変動も生じないのが望ましい。
【0051】
このような偏光制御装置の非常に簡単で完全なものとしては、偏光計の入力端子のファイバそのものがある。そのファイバをゆっくり動かすと、屈曲とねじれのために複屈折効果が生じ、これがファイバの端部に非常に異なった種類の偏光を生じさせる。もしファイバの曲げ半径がある最小半径(例えば、4cm)より下にならなければ、測定可能なパワー変動(0.001dB)は生じない。このようにして、偏光計の相対パワー指標(ストークス・パラメータS0)に関しても、特に技術的な手段を用いることなく、非常に正確な校正が行われる。
【0052】
きわめて一定なパワーでのこのような校正の後、偏光計は偏光とは独立な光パワーの測定を実行する。これは、低PDR(=Polarization dependent response偏光独立応答)パワーメータの基本的な特徴である。このように校正された偏光計のPDRは、単純な普通の光ダイオードのパワーメータのPDRより数倍低いものとなる。
【0053】
もし校正した偏光計の光学入力端子に少量の偏光に応じた損失(PDL)がある場合(これはファイバのプラグのために避けがたいものである、ストレート=PC、角度=APC)でも、この処理は適用できる。コネクタと偏光計の間のファイバの代わりに、コネクタの前のファイバを動かす。この結果、コネクタのPDLに従って偏光計の入力端子でパワーに少量の変動が生じる。これは、偏光計の正確な校正の邪魔になる。
【0054】
しかし、偏光計の入力端子をPDLで影響されるコネクタの前の位置に定めれば、コネクタのPDLはすでに偏光計の内部特性の一部である。結果として、再び正確で低いPDR校正が可能になる。パワー測定の基準点は、常にファイバの位置であり、これによって偏光の変動を生成できるので、偏光制御装置の働きができる。このようにして、PDLに影響される測定の設定過程におけるかく乱要素は完全に除去することができる。
【0055】
第2ステップ:校正に適した偏光状態を探す
対応するストークス・ベクトル[S0,S1,S2,S3]Tで測定される完全な電流ベクトル[I0,I1,I2,I3]Tから、これらは選択され、特にこれら4つはポアンカレ球上で可能な限り離れた複数の偏光状態に対応している。これの実現のため、I0,I1,I2又はI3について測定した最大電流を電流ベクトルをそれぞれについて選択する。これら4つの割り当てた偏光は、I0,I1,I2及びI3が実際に最大値に達する場合に偏光に比較的近い偏光である。上手に定めた偏光計では、これら4つの偏光はポアンカレ球上で遠くに離れている。偏光計の設計から、4つの偏光の最大値がどこで起こるかおおよそはわかっている。
【0056】
第3ステップ:最初の計器行列Aを大雑把に生成する
偏光計は、ストークス・ベクトルSを電流ベクトルIと一緒に適用したときに応答する。その振る舞いは、S0=1となるようパワー合計を正規化した上で、先に示したように計器行列Aで完全に決定される。
【0057】
例として、一般的な制限なしで、最大偏光を(方位角/楕円性)=(−22.5°/0°)、(22.5°/0°)、(90°/22.5°)及び(90°/−22.5°)とする偏光計を仮定する。4つの偏光は、ポアンカレ球上で遠くに離れており、可能な最大値で四面体を形成する。これら条件の下で、偏光計の計器行列は大きな行列式を持ち、偏光測定値が可能性のある測定誤差を受けにくくなる。4つの偏光は、次のS行列を形成する。
【数18】
【0058】
第4ステップ:補正パラメータを入れる
検出器電流が最大になる偏光は、偏光をいろいろと変化させる(スクランブルさせる)ことを通してかなり大雑把にしかわからないなので、補正パラメータを適切選択すれば、これによって実際の偏光を求めることができる。
【0059】
補正パラメータの追加は、ポアンカレ球上の関連する偏光の描写がシフトすることを意味する。従って、パワーはP=1で一定に維持され、偏光度はDOP=1で変化しないままとなる。これによると、ストークス・パラメータS1、S2及びS3を自由に選択できなくなり、これらの2乗の合計が1に等しいという関係に従うようになる。よって2つのストークス・パラメータを変化させると、3つ目は必然的にこの関係に従ったものとなる。偏光は少ししか変化しないので、3番目のストークス・パラメータが自由に選択できることによる不確定性はなくなる。
【0060】
電流I0がほぼその最大値となる(−22.5°/0°)偏光は、次式で記述される。
【数19】
4つの偏光を全てシフトしては意味を成さないので、この式は正確で補正されていないと仮定する。
【0061】
推定上の偏光(22.5°/0°)は、次式で記述される。
【数20】
この偏光は、k0に関して直線で且つ直線を維持するものとし、方位角だけが調整可能とする。
【0062】
推定上の偏光(90°/22.5°)は、次式で記述される。
【数21】
【0063】
推定上の偏光(90°/−22.5°)は、次式で記述される。
【数22】
【0064】
これらから完全なS行列は次式で記述される。
【数23】
【0065】
計器行列Aは、最初、全ての補正パラメータをki=0に設定して計算される。
【0066】
第5ステップ:計器行列の逆行列を求める
【数24】
偏光計は、最初に、電流ベクトルIをかなり不正確ではあるが関係するストークス・ベクトルSに変換することができる。
【数25】
【0067】
第6ステップ:誤差判定基準の計算
偏光度DOPiは、上述の第1ステップに含まれる電流ベクトル[I0,I1,I2,I3]Tの全てのnについて計算される。誤差判定基準(変数)DOPdiffは、DOP=1についての平均2乗誤差から定められる。
【0068】
第7ステップ:誤差判定基準DOPの反復最小化
誤差変数DOPdiffは、反復手法で最小化される。このため、補正パラメータk0〜k4が順次定められる。補正パラメータを変化させるとこれにリンクした偏光がシフトするが、パワーP=1及び偏光度DOP=1は維持されたままである。その目的は、DOPdiff→最小にすることである。
【0069】
このようにして、4つの電流ベクトルについて取り上げた実際の偏光が段々に定められる。反復処理の結果として、誤差判定基準を最小にする校正行列Bを得ることができる。これによって、偏光計に相対校正が終了する。
【0070】
第8ステップ:絶対校正レベルの生成
校正レベルに対する絶対的な割り当てを生成するためには、既知の偏光が2つだけ必要であり、これらは直交ではあってはならない。絶対的に特定した2つの非直交偏光を偏光計が正しく示せば、偏光計は絶対的に校正される。そして、他の全ての偏光も正しく現れる。
【0071】
絶対校正で2つの偏光を決定するために、2つの変形型を提案する。
【0072】
変形型1:外部の基準レベルを参照する校正
例えば、水平偏光Hと、方位角が約+45°にあるもう1つの直線偏光を用いる。なお、これらの偏光は、回転偏光子で得られる。
【0073】
変形型2:内部基準レベルを参照する校正
内部基準レベル校正では、偏光子の偏光方向又は偏光計の波長板自身を基準点に用いる。上述の例に従えば、検出器電流I0及びI1が最大となる2つの偏光で基準レベルを形成する。偏光を(相対基準系を参照して)正確に定めるには、単に検出器電流I0及びI1が最大になる場合を試行錯誤の繰り返しで探っていけば良い。これには、既知の計器行列Aを使う必要がある。
【0074】
比較的大ざっぱではあるが、アルゴリズムでは1つのグリッドにおいてP=1及びDOP=1で可能な全てのストークス・ベクトルSを生成する。並行して、最大の検出器電流I0,maxを決定する。この探索は、最大値近辺の更に細かいグリッドを用いて続けられる。このようにして、I0が最大になるストークス・ベクトル(偏光)が正確に定まる。
【0075】
同じ様な手順が検出器電流I1にも用いられる。上述の2つの偏光は、次式で記述される。
【数26】
パワーP及び偏光度DOPに影響せず、PDLを含まず、しかしポアンカレ球上での回転を起こさせるユニタリー変換が探索される。
【0076】
変形型1は、偏光計で計算される2つの偏光を提供し、これらが絶対仕様に対応するように変換される。変形型2は、偏光計の内部構造を参照する特有の2つの偏光を提供する。これら2つのランダムな偏光は、直線基準レベルに変換される。
【0077】
絶対校正には、2つの非直交偏光を2つの別の非直交偏光に変換する作業が常に含まれる。この変換は、ポアンカレ球上では回転に対応する。
【0078】
探しているのは、ランダム偏光Sin及びSout間にある次の変換行列Mである。
【数27】
このときMは、次式で記述される。
【数28】
純粋な偏光変換(損失なし、PDLなし)であるため、内部行列mは直交3×3行列であり、次式を満たす。
【数29】
正規化したストークス・パラメータ(s1,s2,s3)inを、正規化したストークス・パラメータ(s1,s2,s3)outに変換するには、換算した3×3行列Mが利用される。DOPは1に等しく選択されるので、2乗の合計は1というのは全てのベクトルに当てはまる。
【0079】
アザムらによる4ポイント校正と同様に、完全な3×3行列mは、ストークス・パラメータを与える第1インデックスと、3つの偏光(1,2,3)のインデックスを与える第2インデックスを用いて、変換前の3つの偏光状態と変換後の3つの偏光状態から夫々について同様の方法で定められる。
【0080】
一致することになる第1の2つの偏光は、次式のように既知である。
【数30】
次式に示す第2偏光は、与えられた第1の偏光に比較して、ポアンカレ球上でαの角距離がある。
【数31】
変換後の第1及び第2の偏光についても、同じ距離が観測される。
【数32】
【0081】
更に、第1の偏光はHと同一で、第2偏光はゼロより大きな角度で赤道上に配置されることが必要である。
【数33】
第1及び第2偏光間の角度αは、S1,2out及びS2,2outに直接反映される。
【数34】
入力及び出力に関する第3のベクトルは、欠けたままであるが、単に第1の2つ偏光の中間で得られる。これによって、3つ全ての偏光について、変換前(in:入力)と変換後(out:出力)がわかる。行列mは、次式で与えられる。
【数35】
mで具体化される変換は、ポアンカレ球内におけるデカルト座標系(s1,s2,s3)の回転に対応する。
【数36】
このとき、
α1、β1、X1は、回転前のs1軸と回転後のs1軸の間の角度
α2、β2、X2は、回転前のs2軸と回転後のs2軸の間の角度
α3、β3、X3は、回転前のs3軸と回転後のs3軸の間の角度
【0082】
次の行列式は維持される。
【数37】
偏光変換の完全なミュラー行列は、次式で記述される。
【数38】
絶対校正のためのこの行列Mは、逆計器行列Bに直接組み入れられる。
【数39】
行列M及びBは、便宜上、行列Cにまとめられる。
【数40】
行列Cは、比較的大変良い精度を持ち、計算した偏光の絶対方位と一緒に、反復処理で得られる。
【0083】
以上のように本発明は、ポアンカレ球上で校正偏光とできるだけ離れた位置にある4つの偏光状態に対応し、少なくとも1つが変化する補正パラメータを有する4つのストークス・ベクトルに関して偏光計を校正し、補助偏光状態の偏光度を測定し、測定した補助偏光状態の偏光度が測定した校正偏光の偏光度と等しくなるまで補正パラメータを変化させるという処理を繰り返すことによって、偏光計を非常に高い精度で校正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による決定論的な偏光制御装置を用いた偏光計の絶対校正装置の一例のブロック図である。
【図2】本発明による非決定論的な偏光制御装置と比較偏光計を有する偏光校正装置の一例のブロック図である。
【図3】非決定論的な偏光制御装置を用いつつ、比較偏光計は用いない偏光計の相対校正装置の一例のブロック図である。
【図4】非決定論的な偏光制御装置及び比較偏光子を用いたインライン(直列型)ファイバ偏光計の絶対校正装置の一例のブロック図である。
【図5】ポアンカレ球上における偏光の4個の校正状態と他の10個の取り得る補助偏光状態の分布を示すグラフである。
【図6】本発明による補正パラメータの反復決定方法の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0084】
1 レーザ
2 手動偏光制御装置
3 偏光制御装置
4 回転偏光子
5 回転λ/4波長板
6 回転λ/2波長板
7 被校正偏光計
8 評価及び表示ユニット
9 第2手動偏光制御装置
10 カプラ
11 比較(基準)偏光計
12 被校正インライン偏光計
13 ポアンカレ球
Claims (16)
- 測定されるストークス・パラメータに検出器電流が関連付けられた少なくとも4個の検出器を有する偏光計を校正する方法であって、
それぞれが同じ偏光度及び同じ既知のパワーを有する複数の異なる入力偏光を校正される前記偏光計に入力するステップaと、
それぞれが前記入力偏光の1つを表す複数の異なる校正偏光に対応する検出器電流を取得するステップbと、
前記校正偏光とは独立であって前記入力偏光の1つを等しく表す少なくとも1つの補助偏光に対応する検出器電流を取得して前記少なくとも1つの補助偏光の偏光度を決定するステップcと、
ステップbで取得された前記検出器電流に基づくストークス・パラメータに依存する計器行列を、当該検出器電流同士が等しくない場合の少なくとも前記既知のパワーに基づいて形成するステップdと
を含み、
ステップdにおいて前記計器行列を形成するときに、ステップbの前記校正偏光の少なくとも1つに関する1つ以上のストークス・パラメータは、変数としての補正パラメータを用いて表され、
前記校正偏光と前記少なくとも1つの補助偏光との前記偏光度の偏差から求まる前記偏光計の誤差の大きさを反復処理にて最小化することにより前記補正パラメータの値が確立される方法。 - 前記偏光計の前記誤差の大きさは、ステップdにて計算された前記計器行列を用いて決定される前記校正偏光と前記少なくとも1つの補助偏光との偏差によって特定される、請求項1に記載の方法。
- 前記検出器電流と前記ストークス・パラメータとは互いに線形従属である、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記校正偏光は、ランダム偏光制御装置の作用を用いて調整され、それと並行して、絶対校正のための基準レベルを与える比較偏光計を用いて測定される、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
- 前記校正偏光は、ランダム偏光制御装置の作用によって生成される複数の偏光から、前記検出器電流が既知の偏光に割り当てられるようにするべく選択される、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
- 反復処理に必要となる前記少なくとも1つの補助偏光は、ランダムで未知の偏光状態又は決定論的な偏光状態のいずれかである、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
- 反復処理をするべく前記偏光計に入力される前記少なくとも1つの補助偏光は、ポアンカレ球のまわりに均一に分布する、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
- 前記校正に用いられる前記入力偏光の偏光度DOPは一定であり、100%の偏光度である1に等しい、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
- 前記誤差の大きさを最小化するべく、測定された全ての補助偏光の偏光度が用いられる、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
- 前記補正パラメータの特定は、試行錯誤を繰り返すことによってもたらされる、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
- 初回の校正を行うステップの偏光状態にある光パワーがパワーメータにより測定され、
前記検出器電流のそれぞれが、前記計器行列を決定すべく用いられる前に一定のパワーに正規化されるか、又は
前記光パワーの値が前記計器行列の計算に直接入力される、請求項1から11のいずれかに記載の方法。 - 前記入力偏光はランダムであり、当該ランダムな入力偏光を偏光変換することにより絶対校正が行われる、請求項1から11に記載の方法。
- 前記絶対校正を行うべく前記偏光計に2つの直線偏光が入力され、その第1の偏光状態に関して方位角が既知であり、第2の偏光状態に関する方位角は前記第1の偏光状態の方位角に対する大小が既知である、請求項13に記載の方法。
- パワーが一定の、2つの検出器電流が最大となる2つの相対偏光状態が、前記絶対校正を行うべく前記計器行列から計算され、
前記2つの相対偏光状態は既知の絶対偏光に変換される、請求項13に記載の方法。 - 前記絶対校正は、ランダム偏光制御装置の回転軸の偏光維持ファイバの複屈折軸によって定まる偏光に対して行われる、請求項13に記載の方法。
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