JP2018200402A - 偏光解析装置及び、偏光解析方法 - Google Patents

偏光解析装置及び、偏光解析方法 Download PDF

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JP2018200402A JP2017105109A JP2017105109A JP2018200402A JP 2018200402 A JP2018200402 A JP 2018200402A JP 2017105109 A JP2017105109 A JP 2017105109A JP 2017105109 A JP2017105109 A JP 2017105109A JP 2018200402 A JP2018200402 A JP 2018200402A
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政明 坂倉
Masaaki Sakakura
政明 坂倉
靖彦 下間
Yasuhiko Shimoma
靖彦 下間
清貴 三浦
Seiki Miura
清貴 三浦
隆文 大渕
Takafumi Obuchi
隆文 大渕
雄也 山田
Takeya Yamada
雄也 山田
絵理 上野
Eri Ueno
絵理 上野
福田 直晃
Naoaki Fukuda
直晃 福田
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【課題】入力された画像情報についてより精度の高い偏光情報を取得できる技術を提供する。【解決手段】偏光カメラであって、異なる複屈折の方位を有する4種類以上の波長板セルを繰返し単位とした周期構造を有する波長板アレイと、所定の偏光方向を有する光を通過させる検光子と、透過光の強度を、通過した波長板セルと関連付けて検出する撮像素子と、透過光の強度から、入力された画像情報についての偏光情報を演算する演算部と、を備え、演算部は、波長板アレイにおける全ての波長板セルに対応し予め測定によって取得された所定のパラメータを記憶する記憶手段と、撮像素子によって検出された波長板アレイ及び検光子を通過した透過光の強度と、記憶手段が記憶する所定のパラメータとから、繰返し単位に入射する入力光の偏光状態を算出する偏光算出手段と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、入射光の偏光状態を測定する偏光解析装置及び、偏光解析方法に関する。
偏光カメラ等、入射光の偏光状態を測定する偏光解析装置においては、波長板アレイが用いられる場合がある。この波長板アレイは、偏光解析装置への入力光における、進相軸方向の振動方向を有する光と、遅相軸方向の振動方向を有する光との間に位相差を設ける波長板セルを配列したものである。偏光解析装置においては、この波長板アレイと検光子を通過した光の強度を測定することにより、入力光の偏光状態の情報を取得することができる。より具体的には、偏光解析装置は、方位の異なる波長板セルを平面に並べた波長板アレイと、検光子と、波長板アレイの各波長板セルに対応する撮像画素あるいは、撮像画素群(以下、撮像画素群も含めて撮像画素という。)を有する撮像素子から成り、隣接する4つ以上の波長板セルを通過し、対応する撮像画素で検出された光の強度を分析することで、対応する入力光の偏光情報を得ることができる。
上記の波長板アレイに類似する光学用周期構造体を作製する技術としては、直線偏光を有する1本のパルスレーザ光を、その集光点がガラス領域内部に位置するように照射して、集光点に1μm以下のピッチで屈折率の高い領域と低い領域とが繰り返し生じた周期構造領域を形成する技術が公知である(例えば、特許文献1を参照)。この技術においては、屈折率の高い領域又は低い領域をつないだ面は、パルスレーザ光の偏光磁場方向に平行に形成される。
また、類似の偏光イメージングフィルタに関して、偏光子アレイ(波長板アレイとして機能)が、透過軸方向の異なる複数の偏光子ユニット(波長板ユニット)を二次元に2行2列で配列してなるものであり、偏光子アレイ(波長板アレイ)において配列された複数の偏光子ユニット(波長板ユニット)の透過軸方向が、規則的であり、偏光子ユニット(波長板ユニット)が、高屈折率部および低屈折率部の周期構造を有し、周期構造が、カバーガラスに酸素過剰および酸素欠陥で形成された屈折率変化領域とした技術が公知である(例えば、特許文献2を参照)。これは、微小波長板と偏光子の組合せから、各セルで光強度の差異を生じさせ、その光強度の情報から偏光情報を取得する仕組みである。
また、特定の特性を有する光学フィルタを作製し、当該光学フィルタの出力光強度の比較的簡単な四則演算によって入射光の偏光状態を解析する技術が公知である(例えば、非特許文献1を参照)。
しかしながら、従来の技術を利用して入力光の偏光状態を測定するには、波長板アレイにおける位相差を、1/4波長あるいは1/2波長に限定し、例えば遅相軸の方位を、0度、45度、22.5度等に限定する必要があった。すなわち、限定された偏光特性を有する波長板アレイによって、特定の波長範囲の入力光における偏光状態の情報を得ることができるに過ぎなかった。従って、例えば、波長板アレイの製造バラツキや、入力光の波長の相違等に起因して、正確な偏光状態の情報が得られない場合があった。
特開2004−310009号公報 特開2014−232129号公報
Mindaugas Gecevicius et al., "Polarization sensitive camera by femtosecond laser nanostructuring", OPTICS LETTERS, Optical Socuety of America, Vol.38, No.20, October 15, 2013, p4096-4099.
このような現状を鑑みた本発明の目的は、入力された画像情報についてより精度の高い偏光情報を取得できる技術を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明は、入力された画像情報についての偏光情報を取得する偏光解析装置であって、
異なる複屈折の方位を有し互いに接するように配置された4種類以上の波長板セルを繰返し単位とした周期構造を有する波長板アレイと、
前記波長板アレイを通過した光のうち所定の偏光方向を有する光を通過させる検光子と、
前記波長板セルに対応する撮像画素を有し、波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度を、通過した波長板セルと関連付けて検出する撮像素子と、
前記撮像素子によって検出された前記透過光の強度から、前記入力された画像情報についての偏光情報を演算する演算部と、を備え、
前記演算部は、
前記波長板アレイにおける全ての前記波長板セルに対応し予め測定によって取得された所定のパラメータを記憶する記憶手段と、
前記撮像素子によって検出された前記波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度と、前記記憶手段が記憶する前記所定のパラメータとから、該繰返し単位に入射する入力光の偏光状態を算出する偏光算出手段と、
を有することを特徴とする。
これによれば、従来の技術のように、波長板セルのパラメータが限定された値であることを前提とせず、実際に測定により得られたパラメータを用いて、入力された画像情報についての偏光情報を取得するので、波長板アレイの製造バラツキや、入力光の波長の影響を受け難くすることができ、より精度よく、入力された画像情報についての偏光情報を取得することが可能となる。
また、本発明においては、前記偏光算出手段は、
前記入力光の偏光状態を表すベクトル(例えばジョーンズベクトル)に、前記波長板アレイの偏光特性を表す行列(例えばジョーンズ行列)を作用させることで予め定められた、前記繰返し単位を構成する前記波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての前記所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係に基づいて、前記繰返し単位に入射する入力光の偏光状態を算出するようにしてもよい。
これによれば、従来の技術のように、波長板セルのパラメータが予め想定した設定値どおりであるという前提がなくなり、基本原理に従った測定をすることができる。その結果、より精度よく前記入力光の偏光状態を測定することが可能になる。
また、本発明においては、前記繰返し単位を構成する前記波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての前記所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係は、
前記入力光の偏光の方位および/または前記入力光の偏光の位相差を変数とした関数(例えば三角関数)と、該関数に乗じられ前記波長板セルの複屈折の方位および/または位相差の関数で定められる前記所定のパラメータと、を含んで定義されるようにしてもよい。
これによれば、前記繰返し単位を構成する前記波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係をより理解し易い形で定義することができ、より容易に、入力光の偏光の方位及び、位相差を測定することが可能となる。また、入力光の波長などの状態に応じて前記所定のパラメータを実験的に決定することで、より精度よく、入力光の偏光の方位及び、位相差を測定することが可能となる。
また、本発明においては、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルの複屈折の方位及び位相差は、
前記繰返し単位を構成する前記波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係を、前記所定のパラメータを要素とする行列を用いて定義した場合に、該行列の行列式の絶対値が、所定の閾値以上となるように設定されてもよい。
ここで、発明者らの鋭意研究により、前記パラメータを要素とする行列の行列式の絶対値が大きいほど、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光の方位及び、位相差の測定誤差が低減することが分かってきた。よって、本発明のように、前記パラメータを要素とする行列の行列式の絶対値を、所定の閾値以上とすることで、入力光の偏光の方位及び位相差の測定精度を向上させることができる。
また、本発明においては、前記繰返し単位を構成する波長板セルの一つについて、複屈折の方位及び、位相差が0に設定されるようにしてもよい。これによれば、入力光の偏光の方位及び、位相差の測定精度を充分に高く維持したまま、波長板アレイの製造に必要な時間をより短くすることができる。よって、偏光解析装置の部品価格を抑えることができ、トータル価格がより抑えられた偏光解析装置を実現することが可能である。
また、本発明においては、前記波長板アレイは、異なる複屈折の方位を有し互いに接するように配置された4種類の波長板セルを繰返し単位とした周期構造を有し、
前記入力光の偏光のジョーンズベクトルに、前記波長板アレイのジョーンズ行列を作用させることで予め定められた、前記繰返し単位を構成する前記波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係は、
(k=0〜3)
k:波長板セルを通過した光の強度、Iin:繰返し単位に入射した入力光の強度
θ:入力光の偏光の方位、δ:入力光の偏光の位相差
αk、βk、γk、ξk:パラメータ
に基づいて定められるようにしてもよい。
これによれば、より基本原理に従った測定をすることができる。その結果、より精度よく前記入力光の偏光状態を測定することが可能になる。
また、本発明においては、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての所定のパラメータである、αk、βk、γk、ξkと、前記繰返し単位を構成する波長板セルの複屈折の方位χk及び位相差Δkとは、以下の関係を有するようにしてもよい。
(tk:波長板セルの振幅透過率または1)
これによれば、周期構造の単位を構成する波長板セルの複屈折の方位χk及び位相差Δkと、入力光の偏光の方位θ及び、位相差δの関係を明確化でき、より容易に、入力光の偏光の方位θ及び、位相差δを測定することが可能となる。また、入力光の波長などの状態に応じてαk、βk、γk、ξkを実験的に決定することで、より精度よく、入力光の偏光の方位θ及び、位相差δを測定することが可能となる。
また、本発明においては、前記パラメータαk、βk、γk、ξkによる行列[Al,k]は以
下の式で定義され、
前記入力光の偏光の方位θ、偏光の移動さδは、行列[Al,k]の逆行列[A´l,k]を用いた以下の式
に基づいて測定されるようにしてもよい。
これによれば、繰返し単位を構成する波長板セルの複屈折の方位χk及び位相差Δkと、
入力光の偏光の方位θ及び、位相差δの関係を、より簡単な数式により明確化でき、さらに容易に、入力光の偏光の方位θ及び、位相差δを測定することが可能となる。
前記繰返し単位を構成する波長板セルの複屈折の方位χk及び位相差Δk(k=0〜3)は、前記行列[Al,k]の行列式の絶対値が、0.5以上となるように設定されるようにし
てもよい。
ここで、上述のように、前記行列[Al,k]の行列式の絶対値が大きいほど、入力光の偏
光の方位θ及び、位相差δの測定誤差が低減することが分かってきた。また、前記行列[
l,k]の行列式の絶対値が0.5以上であれば、充分に実用に耐える測定を行うことができることが分かってきた。よって、これによれば、入力光の偏光の方位θ及び、位相差δの測定精度を向上させることができる。
また、本発明においては、前記繰返し単位を構成する波長板セルの一つについて、複屈折の方位χk及び、位相差Δkが0に設定されるようにしてもよい。
これによれば、入力光の偏光の方位θ及び、位相差δの測定精度を充分に高く維持したまま、より製造に必要な時間を短くすることができる。よって、偏光解析装置の部品価格を抑えることができ、トータル価格がより抑えられ、且つ高性能な偏光解析装置を実現することが可能である。
また、本発明によれば、前記繰返し単位を構成する波長板セルは、レーザ光を透過する基材に超短パルスレーザ(例えばフェムト秒レーザや、ピコ秒レーザ)を照射することにより形成されるようにしてもよい。
これによれば、より高速で、より容易に波長板アレイの特性を制御可能である。よって、より廉価で、多様な特性を持つ波長板アレイを実現することが可能である。
また、本発明は、異なる複屈折の方位を有し互いに接するように配置された4種類以上の波長板セルを繰返し単位とした周期構造を有する波長板アレイを備え、入力された画像情報についての偏光情報を取得する偏光解析装置の偏光解析方法であって、
前記波長板アレイにおける全ての前記波長板セルに対応する所定のパラメータを測定により取得するパタメータ取得ステップと、
前記波長板アレイを通過した光の強度を、通過した波長板セルと関連付けて検出する検出ステップと、
前記波長板アレイを通過した光の強度と、前記繰返し単位を構成する波長板セルについての所定のパラメータとから、該繰返し単位に入射する入力光の偏光状態を演算する演算ステップと、
前記繰返し単位毎の、前記入力光の偏光状態から、前記入力された画像情報に対応する偏光情報の画像を作成する画像作成ステップと、
を有することを特徴とする、偏光解析方法であってもよい。
また、本発明は、前記演算ステップにおいては、
前記入力光の偏光状態を表すベクトル(例えばジョーンズベクトル)に、前記波長板アレイの偏光特性を表す行列(例えばジョーンズ行列)を作用させることで予め定められた、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルを通過した光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係に基づいて、前記繰返し単位に入射する入力光の偏光状態が演算されることを特徴とする、上記の偏光解析方法であってもよい。
また、本発明は、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルを通過した光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係は、
前記入力光の偏光の方位および/または前記入力光の偏光の位相差を変数とした関数(例えば三角関数)と、該関数に乗じられ前記波長板セルの複屈折の方位および/または位相差の関数で定められる前記所定のパラメータと、を含んで定義されることを特徴とする、上記の偏光解析方法であってもよい。
また、本発明は、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルの複屈折の方位及び位相差は、
前記繰返し単位を構成する前記波長板セルを通過した光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係を、前記所定のパラメータを要素とする行列を用いて定義した場合に、該行列の行列式の絶対値が、所定の閾値以上となるように設定されたことを特徴とする、上記の偏光解析方法であってもよい。
また、本発明は、前記繰返し単位を構成する波長板セルの一つについて、複屈折の方位及び、位相差が0に設定されたことを特徴とする、上記の偏光解析方法であってもよい。
また、本発明は、前記波長板アレイは、異なる複屈折の方位を有し互いに接するように配置された4種類の波長板セルを繰返し単位とした周期構造を有し、
前記入力光の偏光のジョーンズベクトルに、前記波長板アレイのジョーンズ行列を作用させることで予め定められた、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルを通過した光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係は、
(k=0〜3)
k:波長板セルを通過した光の強度、Iin:繰返し単位に入射した入力光の強度
θ:入力光の偏光の方位、δ:入力光の偏光の位相差
αk、βk、γk、ξk:パラメータ
であることを特徴とする、上記の偏光解析方法であってもよい。
また、本発明は、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての所定のパラメータである、αk、βk、γk、ξkと、前記繰返し単位を構成する波長板セルの複屈折の方位χk及び位相差Δkとは、以下の関係を有することを特徴とする、上記の偏光解析方法であってもよい。
(tk:波長板セルの振幅透過率または1)
また、本発明は、前記パラメータαk、βk、γk、ξkによる行列[Al,k]は以下の式で
定義され、
前記入力光の偏光の方位θ、偏光の移動さδは、行列[Al,k]の逆行列[A´l,k]を用いた以下の式
に基づいて測定されることを特徴とする、上記の偏光解析方法であってもよい。
また、本発明は、前記繰返し単位を構成する波長板セルの複屈折の方位χk及び位相差
Δk(k=0〜3)は、前記行列[Al,k]の行列式の絶対値が、0.5以上となるように設定されることを特徴とする、上記の偏光解析方法であってもよい。
また、本発明は、前記繰返し単位を構成する波長板セルの一つについて、複屈折の方位χk及び、位相差Δkが0に設定されたことを特徴とする、上記の偏光解析方法であってもよい。
また、本発明は、前記繰返し単位を構成する波長板セルは、レーザ光を透過する基材に超短パルスレーザ(例えばフェムト秒レーザーやピコ秒レーザー)を照射することにより形成されたことを特徴とする、上記の偏光解析方法であってもよい。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明にあっては、入力された画像情報についてより精度の高い偏光情報を取得することが可能となる。
従来の波長板アレイ及び偏光カメラの概略構造を示す図である。 従来の波長板アレイ、検光子及び、撮像素子を示す斜視図である。 従来の波長板アレイを用いた場合の測定結果の波長依存性を示すグラフである。 本発明の実施例1に係る波長板アレイを用いて測定した入力光の実際の偏光状態と、測定の結果得られた偏光状態とを表した図である。 本発明の実施例1に係る波長板アレイを用いて測定した偏光画像を示す図である。 本発明の実施例1における、行列[Al,k]の行列式の絶対値の値と、測定誤差との関係を示すグラフである。 本発明の実施例1における偏光解析方法の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る波長板アレイの概略構造を示す斜視図である。 本発明の実施例2に係る波長板アレイにおける、複屈折の方位、位相差、行列[Al,k]の行列式の絶対値の値を示す表及び、測定誤差を示すグラフである。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
<実施例1>
図1は、本実施例における波長板アレイの表面構造の一例と、本実施例における偏光解析装置としての偏光カメラの概略構成を示す図である。図1(a)に示すように、本実施例においては、石英ガラス10の内部にフェムト秒レーザやピコ秒レーザ等の超短パルスレーザを集光して照射することで、レーザの偏光方向に依存した屈折率のナノ周期構造を形成させる。レーザが照射された領域には、通常のガラスが持たない複屈折が生じ、この領域を透過する光に位相差を与える。そして、図1(b)に示すように、例えば上記の製法により作製した、異なる4つの方位の複屈折と位相差を備えた周期構造を有する波長板アレイ1により、偏光カメラ3を実現することが可能である。その際、波長板アレイ1は、検光子11と、波長板アレイ1の周期構造に係るセル1aに対応する撮像画素(撮像画素及び撮像画素群を含むことは先述のとおり)を有する撮像素子12と組み合わせられる。
また、図1(b)に示すように、偏光カメラ3は、撮像素子12によって検出された透過光の強度から、波長板アレイ1に入力された画像情報についての偏光情報を演算する演算部13を有している。また、演算部13は、波長板アレイ1における全てのセル1aに対するパラメータ(後述)を記憶する記憶手段としてのメモリ13aを有する。また、演算部13は、撮像素子12によって検出された透過光の強度と、メモリ13aに格納されたパラメータとから、波長板アレイ1の繰返し単位に入射される入力光の偏光状態を算出する偏光算出手段として機能するCPU13bを備えている。
さらに、偏光カメラ3は、演算部13で演算された偏光情報に基づいて、偏光情報に関わる画像である偏光画像を表示する表示部14を備えている。この表示部14は液晶ディスプレイ等によって実現されてもよいし、プリンタ等の印刷機器によって実現されてもよい。また、波長板アレイ1、検光子11、撮像素子12及び、演算部13と表示部14は、一体に構成され、可搬型の偏光カメラ3を構成してもよい。また、演算部13と表示部14は、波長板アレイ1、検光子11、撮像素子12とは別に構成されるパソコン等によって実現されてもよい。
すなわち、この技術においては、図2(a)に示すように、複屈折の方向が異なる微小
なセル1aが周期的に並ぶ波長板アレイ1に入力光を入射させることで、各セル1aを通過する光の偏光状態を変換させる。そして、さらに特定の方向の偏光成分のみを通過させる検光子11を通過させ、撮像素子12によって各セル1aに対応する光の強度を検出する。このことで、入力光の偏光状態を測定する。
より具体的には、図2(b)に示すように、波長板アレイ1における4つのセル1a(0)〜1a(3)を含むユニットを周期構造の繰返し単位として配置する。そして、この4つのセル1a(0)〜1a(3)を含むユニットに着目し、セル1a(0)〜1a(3)と検光子11を通過した透過光の強度I0〜I3を撮像素子12における対応する撮像画素において検出することで、そのユニットに入射された入力光の偏光状態を測定する。
ここで、セル1a(0)〜1a(3)を含むユニットの一つに入射する入力光を式(1)のように定義する。
ここで|Ein|は光電場振幅、δは入力光の偏光における位相差、θは入力光における直交する2つの偏光の振幅比を決める値であり、δ=0の場合、偏光の方位に相当するが、本発明では偏光の方位として説明する。
そして、波長板アレイ1の4つのセル1a(0)〜1a(3)における複屈折の方位をχ0〜χ3、位相差をΔ0〜Δ3、振幅透過率をt0〜t3とした場合には、検光子11の透過光の振幅ベクトルは、理論式(Jones行列による計算)により以下の式(2)のように表
現される。
式(2)を展開すると、セル1a(k)と検光子11を通過した透過光の強度は、以下の式(3)のように表現される。
ここで、Iin=|Ein|2とした。
ここで、従来は、波長板アレイ1の4つのセル1a(0)〜1a(3)を含むユニットにおける複屈折の特性を、例えば以下のように限定することで演算を簡略化していた。
〔1〕セル1a(0)については、方位χ0= 0°、位相差Δ0=0
〔2〕セル1a(1)については、方位χ0=30°、位相差Δ0=λ/2
〔3〕セル1a(2)については、方位χ0=45°、位相差Δ0=λ/4
〔4〕セル1a(3)については、方位χ0=60°、位相差Δ0=λ/2
〔5〕すべてのセルの振幅透過率については、tk=1
すなわち、上記の〔1〕〜〔5〕が満たされるように、実際の波長板アレイ1を作成する必要があったのである。
そして、従来は、上記のような前提で、4つのセル1a(0)〜1a(3)を通過し、検光子11を透過する光の強度は以下の式(4)ように簡略化されて導出されていた。

さらに、式(4)として導出された4つの透過光の強度I0〜I3に、簡単な四則演算を加えることにより、以下の式(5)のように、入力光の偏光の方位θと、入力光の偏光の位相差δを算出していた。

しかしながら、上記の従来技術においては、様々な計算のヴァリエーションが提案されているものの、全ての方法において、波長板アレイ1の4つのセル1a(0)〜1a(3)に許される位相差は0、λ/2、λ/4に限定されていた。従って、セル1a(0)〜1a(3)の4つのセル1aを含む波長板アレイを製作するためには、精密で安定な加工技術が必要であり、不良セルが発生し易かった。さらに、図3に示すように、波長板アレイ1の偏光特性には波長依存性があるために、特定の波長の光に対してしか測定することができなかった。
このような従来技術に対し、本実施例では、波長板アレイ1の4つのセル1a(0)〜1a(3)と検光子11を通過した透過光の強度について、測定可能な4つのパラメータ(αk、βk、γk、ξk)(k=0〜3)を用いて4元一次連立方程式をたて、これを解くこととした。ここで、式(2)より、透過光の強度は以下の式(6)のように表すことができる。
なお、波長板アレイ1のセルの振幅透過率を高い精度で製造が可能な場合は、tk=1
として簡略化することも可能である。
式(6)は、セルの特性によって決まる4つのパラメータ(αk、βk、γk、ξk)(k=0〜3)を用いると以下の式(7)のように表現することができる。
ここで、αk、βk、γk、ξkは理論的には、以下の式(8)、(9)、(10)、(11)のように表される。
これらのパラメータ(係数に相当する)αk、βk、γk、ξkは入力光の偏光状態に依存せず、4つのセル1a(0)〜1a(3)の複屈折についての特性によってのみ決定される。これらのパラメータαk、βk、γk、ξkはχkとΔkの空間分布があると理論的に得ることが困難であるため、後述するように、実際の測定では実験的にαk、βk、γk、ξkが決定される。αk、βk、γk、ξkを用いると、波長板アレイ1と検光子11を通過した透過光の強度I0、I1、I2、I3は、以下の式(12)のように表される。
上記の式(12)において、行列[Al,k]を以下の式(13)ように定義する。
ここで、式(12)に対し、式(14)で表される[Al,k]の逆行列[A´l,k]を乗じることで、式(15)が得られる。
上記より、以下の式(16)のように、入力光の偏光の方位θ及び、入力光の偏光の位相差δを表すことができる。
上述のように、Ikは、撮像素子12における、セル1a(k)に対応する画素が検出
する透過光の強度である。このように、本実施例によれば、波長板アレイ1の4つのセル1a(0)〜1a(3)の位相差が、0、λ/2、λ/4に限定される必要がない。そして、波長板アレイ1と検光子11を通過した透過光の強度I0、I1、I2、I3を測定することで、入力光の偏光の方位θと、入力光の偏光の位相差δを算出することができる。
図4は、本実施例において使用した入力光の実際の偏光状態と、本実施例における波長板アレイ1を用いて測定した結果得られた偏光状態とを表した図である。図4(a)は入力光の実際の偏光状態を表す。図4(b)は本実施例による測定と解析により得られた偏光状態である。なお、図4(b)に示す図は、10個の、セル1a(0)〜1a(3)を含むユニットに対する結果を重ねて表示したものである。図4からも分かるように、本実施例によれば、正確に入力光の実際の偏光状態を、測定と解析により取得できていることが分かる。
なお、本実施例において実行される演算は、通常のパソコン等の演算装置によって、短時間で処理が可能である。よって、本実施例においては、図5に示すように、入力光の強度画像をリアルタイムに偏光画像に変換することが可能である。このことにより、リアルタイムに撮影対象の偏光状態を表示する偏光カメラ3を実現することが可能となる。
なお、発明者らの鋭意研究により、行列[Al,k]の行列式を、式(17)のようにdet(A)とした場合には、det(A)の値が、入力光の偏光状態の測定精度は影響することが
分かってきた。より詳細には、det(A)の絶対値が大きければ入力光の偏光状態の測定
誤差が低減し、測定精度が向上する。これは、det(A)の絶対値を大きくすることで、
各ユニットにおける4つのセル1a(0)〜1a(3)の光強度差が明確になり、ノイズ等の影響が低減するためと考えられる。なお、det(A)の絶対値を大きくすることは、
連立方程式の係数の絶対値が小さくなり過ぎないようにすることに相当する。係数の絶対値が小さくなると、得られる測定結果が変動し易くなるためである。行列式を評価するのは、係数の各々の大小を判断することが煩雑であるために、行列式全体として評価するためである。なお、det(A)の絶対値を大きくするためには、行列式における要素の絶対
値の最大値が小さくならないようにすることが有用である。
図6には、det(A)絶対値の大きさと、測定の結果得られる偏光状態の誤差との関係
のグラフを示す。図6において、横軸はdet(A)の値、縦軸は誤差(deg)である。図中プロットされた値は偏光の楕円方位についての誤差である。図6から分かるように、det
(A)の値を0.5以上とすることで、誤差(deg)を実用上問題がないレベルに抑える
ことできる。また、det(A)の値を0.8以上とすれば、誤差(deg)のdet(A)の値
による変化が充分に小さくなり、誤差(deg)を安定させることができる。さらに、det(A)の値を2.4以上とすれば、誤差(deg)を略最小にすることが可能となる。
なお、基本的にパラメータ(αk、βk、γk、ξk)の値及び、行列[Al,k]は、光源の
波長の影響を受けると考えられる。これに対して、例えば、行列[Al,k]を、例えば、赤
光源用、青光源用、緑光源用というように一定の波長を有する光源や、既知の波長スペクトルを有する光源毎に準備することで、波長依存性の問題を確実に解消することが可能である。その場合、使用する行列[Al,k]を、ユーザが光源波長に応じて選択可能にしてお
いてもよいし、偏光解析装置において、光源波長を検出し、使用する行列[Al,k]を自動
的に切換えるようにしても構わない。
次に、図7には、本実施例における偏光解析方法についてのフローチャートを示す。本実施例における偏光解析方法においては、先ずステップS101において、波長板アレイ1の全てのセル1aについて、パラメータαk、βk、γk、ξkが測定によって(実験的に)取得される。
具体的には、例えば、以下の手順(<1>〜<4>)によって取得される。
<1> 何れか一つのセル1aに着目する。
着目したセル1aについて、透過光の強度と入力光の関係は、上述のとおり、以下の式(7)で表される。
<2>パラメータ決定のための光源、偏光子、波長板を準備する。そして、光源、偏光子、本実施例の偏光状態測定装置の順番で配置し、偏光子を回転させて異なる角度において、着目したセル1aについての透過光強度を測定する。そして、得られたカーブにFittingを行うことによってIinαk、βk、γkを決定する。この場合、Fittingの基準となる式
は以下の式(18)のようになる。
<3>光源、偏光子、波長板(遅軸方位は水平方向で位相差はδ0)、本実施例の偏光状
態測定装置の順番で配置し、偏光子を回転させて異なる角度θpにおいて、着目したセル
1aについての透過光強度を測定する。この場合のFittingの式は以下の式(19)のよ
うになる。
<4>上記<3>において波長板の方位を90度回転し(遅軸方位は鉛直方向)、さらに偏光子を回転させて異なる角度において、着目したセル1aについての透過光強度を測定する。この場合のFittingの基準となる式も式(19)である。そして、<2>で決定さ
れたIinαk、βk、γkと、<3>、<4>におけるFittingによってξkを決定する。こ
こで取得された、全てのセル1aについてのパラメータαk、βk、γk、ξkは、メモリ13aに格納される。
ステップS101の処理が終了すると、ステップS102に進む。ステップS102においては、4つのセル1a(0)〜1a(3)で繰返し単位であるユニットを構成した場合に、全てのユニットに対して、4つのセル1aのパラメータαk、βk、γk、ξkから、行列[Al,k](式(13))及び、行列式det(A)(式(17))を計算する。ステップS102の処理が終了すると、ステップS103に進む。
ステップS103では、ステップS102で計算された行列[Al,k]及び、行列式det(A)が、メモリ13aに保存される。ステップS103の処理が終了すると、ステップS104に進む。
ステップS104においては、撮像素子12によって、透過光強度Ikが、全てのセル
1aについて測定される。ステップS104の処理が終了すると、ステップS105に進む。
ステップS105においては、ステップS103で得られた行列[Al,k]の逆行列[A´l,k]と、ステップS104で得られた透過光強度Ikと、式(16)に基づいて、各ユニ
ットについて、入力光の偏光の方位θと、偏光の位相差δが計算される。ステップS105の処理が終了すると、ステップS106に進む。
ステップS106においては、ステップS105で得られた、各ユニットについての入力光の偏光の方位θと、偏光の位相差δに基づいて、偏光画像を作成し、表示部14に表示する。
上記の偏光解析方法のフローチャートにおいて、ステップS101〜ステップS103の処理は、偏光カメラ3の製造段階で行われてもよいし、偏光情報の測定前に、実際の画像情報に係る光源を用いて行うようにしてもよい。
そして、ステップS104〜ステップS106の処理は、偏光情報の測定時に、リアルタイムに演算部13及び表示部14によって実行されるようにしてもよい。
<実施例2>
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例においては、波長板アレイ1における4つのセル1aのうちの一つについて、複屈折の方位及び位相差を零とする例について説明する。これは、4つのセル1a(0)〜セル1a(3)に関する複屈折の方位と位相差の組合せ(χ0、δ0)〜(χ3、δ3)のうち一組を(0,0)としても、実施例1で示した連立方程式を解けることによる。
図7には、本実施例における波長板アレイ21と、検光子11と、波長板アレイ21の周期構造に係るセル21aに対応する撮像ピクセル(撮像ピクセル及び撮像ピクセル群を
含むことは先述のとおり)を有する撮像素子12との組み合わせの概略図を示す。本実施例では、波長板アレイ21における周期構造の繰返し単位のユニットである4つのセル21a(0)〜セル21a(3)のうち、21a(0)については、複屈折の方位、位相差ともに0とした。すなわち、セル21a(0)については、図1(a)に示したような加工を行なわず、石英ガラス自体の面が残るようにした。
本実施例によれば、上記のように、(χ0、δ0)〜(χ3、δ3)のうち例えば、(χ0
、δ0)を(0、0)とする。そうすることにより、入力光の偏光状態であるθ、δの演
算が単純になるとともに、図1(a)で説明したように超短パルスレーザを照射することによって波長板アレイ1を作製する場合には、加工時間を3/4に減少させることが可能となる。
図8(a)には、実際にレーザ加工によって、本実施例に係る波長板アレイ21のサンプルA〜Dを作成した際の、セル21a(0)〜セル21a(3)の各セルにおける、波長546nmの入力光に対する複屈折の方位χと位相差Δの計測値について示す。セル21a(0)については、複屈折の方位χと位相差Δがともに0になっていることが分かる。また、図8(b)は、波長板アレイ21のサンプルA〜Dを用いて測定した入力光の、偏光の方位θの誤差(最大方位と最小方位の差)を縦軸にし、入力光の偏光の方位θを横軸にしたものである。
本実施例においても、行列式det(A)の絶対値が大きい方が、測定結果の誤差が小さ
くなっていることが分かる。
なお、上記の実施例においては、波長板アレイは、石英ガラスに超短パルスレーザを照射する方法により作製することを前提に説明したが、本発明においては、波長板アレイの製造方法は上記の方法に限られない。また、上記の実施例においては、4つのセルによって周期構造の繰返し単位であるユニットを構成し、4元一次連立方程式を解く例について説明したが、ユニットを構成するセルの数は、4以上であれば特に制限されない。ユニットを構成するセルの数を増やした場合には、入射光の波長に応じて誤差が最小になるように4つのセルを選択し、連立方程式を解くようにすればよい。また、本発明が適用される偏光解析装置は偏光カメラに限定されない。入力光の偏光状態を測定し、数値化して表示または記憶する測定装置にも適用可能である。さらに、上記の実施例においては、入力光の偏光状態をジョーンズベクトル、波長板アレイの偏光特性をジョーンズ行列として表したが、入力光の偏光状態をストークスベクトル、波長板アレイなどの光学素子の偏光特性をミュラー行列とするなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、本発明を他の解析手法に適用することが可能である。
1、21・・・波長板アレイ
1a、21a・・・セル
3・・・偏光解析装置
11・・・検光子
12・・・撮像素子
13・・・演算部
13a・・・メモリ(記憶手段)
13b・・・CPU(偏光算出手段)
14・・・表示部

Claims (8)

  1. 入力された画像情報についての偏光情報を取得する偏光解析装置であって、
    異なる複屈折の方位を有し互いに接するように配置された4種類以上の波長板セルを繰返し単位とした周期構造を有する波長板アレイと、
    前記波長板アレイを通過した光のうち所定の偏光方向を有する光を通過させる検光子と、
    前記波長板セルに対応する撮像画素を有し、波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度を、通過した波長板セルと関連付けて検出する撮像素子と、
    前記撮像素子によって検出された前記透過光の強度から、前記入力された画像情報についての偏光情報を演算する演算部と、を備え、
    前記演算部は、
    前記波長板アレイにおける全ての前記波長板セルに対応し予め測定によって取得された所定のパラメータを記憶する記憶手段と、
    前記撮像素子によって検出された前記波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度と、前記記憶手段が記憶する前記所定のパラメータとから、該繰返し単位に入射する入力光の偏光状態を算出する偏光算出手段と、
    を有することを特徴とする、偏光解析装置。
  2. 前記偏光算出手段は、
    前記入力光の偏光状態を表すベクトルに、前記波長板アレイの偏光特性を表す行列を作用させることで予め定められた、前記繰返し単位を構成する前記波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての前記所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係に基づいて、前記繰返し単位に入射する入力光の偏光状態を算出することを特徴とする請求項1に記載の偏光解析装置。
  3. 前記繰返し単位を構成する前記波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての前記所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係は、
    前記入力光の偏光の方位および/または前記入力光の偏光の位相差を変数とした関数と、該関数に乗じられ前記波長板セルの複屈折の方位および/または位相差の関数で定められる前記所定のパラメータと、を含んで定義されることを特徴とする請求項2に記載の偏光解析装置。
  4. 前記繰返し単位を構成する前記波長板セルの複屈折の方位及び位相差は、
    前記繰返し単位を構成する前記波長板アレイ及び前記検光子を通過した透過光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての前記所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係を、前記所定のパラメータを要素とする行列を用いて定義した場合に、該行列の行列式の絶対値が、所定の閾値以上となるように設定されたことを特徴とする、請求項3に記載の偏光解析装置。
  5. 異なる複屈折の方位を有し互いに接するように配置された4種類以上の波長板セルを繰返し単位とした周期構造を有する波長板アレイを備え、入力された画像情報についての偏光情報を取得する偏光解析装置の偏光解析方法であって、
    前記波長板アレイにおける全ての前記波長板セルに対応する所定のパラメータを測定により取得するパラメータ取得ステップと、
    前記波長板アレイを通過した光の強度を、通過した波長板セルと関連付けて検出する検出ステップと、
    前記波長板アレイを通過した光の強度と、前記繰返し単位を構成する波長板セルについ
    ての前記所定のパラメータとから、該繰返し単位に入射する入力光の偏光状態を演算する演算ステップと、
    前記繰返し単位毎の、前記入力光の偏光状態から、前記入力された画像情報に対応する偏光情報の画像を作成する画像作成ステップと、
    を有することを特徴とする、偏光解析方法。
  6. 前記演算ステップにおいては、
    前記入力光の偏光状態を表すベクトルに、前記波長板アレイの偏光特性を表す行列を作用させることで予め定められた、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルを通過した光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての前記所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係に基づいて、前記繰返し単位に入射する入力光の偏光状態が演算されることを特徴とする請求項5に記載の偏光解析方法。
  7. 前記繰返し単位を構成する前記波長板セルを通過した光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての前記所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係は、
    前記入力光の偏光の方位および/または前記入力光の偏光の位相差を変数とした関数と、該関数に乗じられ前記波長板セルの複屈折の方位および/または位相差の関数で定められる前記所定のパラメータと、を含んで定義されることを特徴とする請求項6に記載の偏光解析方法。
  8. 前記繰返し単位を構成する前記波長板セルの複屈折の方位及び位相差は、
    前記繰返し単位を構成する前記波長板セルを通過した光の強度と、前記繰返し単位を構成する前記波長板セルについての前記所定のパラメータと、前記繰返し単位に入射した入力光の偏光状態との関係を、前記所定のパラメータを要素とする行列を用いて定義した場合に、該行列の行列式の絶対値が、所定の閾値以上となるように設定されたことを特徴とする、請求項7に記載の偏光解析方法。
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