JP4424239B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、サーバ装置を介して出力が行われる画像形成装置に関する。
近年、ネットワークの高速化/大容量化により、ネットワークに接続された機能モジュール(スキャナ、複写機、パソコン等:以下、総称して画像処理装置という)の各々が備える機能を、他の機能モジュールから利用可能とすることで、ネットワーク上に分散する機能を1つの機能モジュール(複合機)であるかのように利用可能な画像処理システムが普及している。例えば、ネットワークに接続されたスキャナから読み取った画像を、遠隔にある複写機に送信して印刷する(ネットワークコピー)といった機能が実現されている。
上述した画像処理システムでは、それ自体で1つの複合機のように振る舞うため、それを構成する機能モジュールの電源制御には注意が必要となる。具体的には、ある画像処理装置(第1の機能モジュール)の電源をオフにしようとしたとき、他の画像処理装置(第2の機能モジュール)が、電源オフにされようとしている画像処理装置に備えられている機能を利用しようとしている可能性がある。仮に、上記画像処理装置の電源がオフにされてしまうと、実行しようとしたジョブが画像処理装置(第2の機能モジュール)内に滞留してしまうという問題がある。
そこで、例えば特許文献1には、通信手段で接続された複数の装置から構成される画像処理システムにおいて、ある装置のうち1つの装置の電源をオフすると、これに接続されている他の装置もオフするよう制御する技術が開示されている。
また、近年、ネットワーク上での他装置からの印刷要求をプリンタサーバが受付け、その要求内容に従ってターゲットとなるプリンタに印刷要求を発行し、印刷が行われるネットワークプリンタシステムが構築されている。
このようなシステムの場合、プリンタの電源をユーザが切断しようとする場合、そのプリンタがプリンタサーバから印刷要求を受けようとしているプリンタであるか、もうすでに印刷を終了して印刷要求を受ける予定のないプリンタであるかを判別することは難しい。そこで、上位装置から電源を連動的に切断しようとする技術が特許文献2に開示されている。
特開平6−90299号公報 特開平7−195801号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された従来技術では、電源スイッチがオフにされた装置と、該装置に連動してオフにされる装置との双方の状態(動作状況:ジョブの処理状況等)が考慮されていないため、電源スイッチがオフにされた装置が他の装置での処理中のジョブに使用される可能性があるにも拘らず、全ての装置の電源がオフにされ、他の装置で処理中のジョブを継続できなくなる。そこで、特定の装置(例えばジョブ処理中の装置)の電源はオフにしない構成とすることが考えられる。しかしながら、この場合、逆にシステム全体の電源オフまでに時間がかかり、電源オフのタイミングを見極めることが難しくなるという第1の問題点があった。
また、上述した特許文献2に記載された従来技術では、上位装置に連動するプリンタの電源切断のみ考慮され、ユーザ側の手動によるプリンタ単体での電源切断は考慮されていない。そして、電源切断制御装置が必要であることに加えて各プリンタ側でもその電源切断を行うための装置が必要となり、コストもかさむという第2の問題点があった。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、電源を切断してよいか否かを判断するための情報をユーザ側に提示する画像形成装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、ネットワーク上に接続されている他装置からの出力要求を受け付けるサーバ装置から送出された、自装置に対する前記他装置からの出力要求をジョブとして受け付けて、当該ジョブを登録するジョブ管理手段と、自装置に対する未送出の出力要求が存在するか否かを前記サーバ装置に問い合わせる問い合わせ手段と、前記ジョブ管理手段に前記ジョブが登録されている場合には、表示手段に電源の切断を禁止する旨の表示を行い、前記ジョブ管理手段に前記ジョブが登録されていない場合には、前記問い合わせ手段により前記自装置に対する未送出の出力要求が存在するか否かを問い合わせる制御手段とを具備し、前記制御手段は、前記問い合わせを受けた前記サーバ装置から、前記自装置に対する未送出の出力要求が存在しない旨の通知を受けると、前記表示手段に電源の切断を許可する旨の表示を行い、前記制御手段が、前記問い合わせを受けた前記サーバ装置から、前記自装置に対する未送出の出力要求が存在する旨の通知を受けると、前記ジョブ管理手段は、当該通知の後に当該サーバ装置から送出された前記出力要求をジョブとして受け付けて、当該ジョブを登録し、当該ジョブの登録が行われると、前記制御手段は、前記表示手段に電源の切断を禁止する旨の表示を行うことを特徴とする画像形成装置を提供する。
また、上記課題を解決するために、本発明は、ネットワーク上に接続されている画像形成装置に向けたクライアントからの出力要求を受け付ける手段と、受け付けた出力要求を出力先の画像形成装置ごとにジョブとして登録するジョブ登録手段と、前記ジョブ登録手段によって登録された情報に基づいて、適時に出力先の画像形成装置に該画像形成装置の電源制御に関する情報を供給する手段とを具備することを特徴とするサーバ装置を提供する。
このようなサーバ装置によれば、クライアントから受け付けた出力要求に応じたジョブの登録状況に基づいて、その出力要求の出力先である画像形成装置へ電源制御に関する情報が適時に供給される。
本発明によれば、電源を切断してもよいか否かを判断するための情報が表示されるため、ユーザがこの表示に基づいて電源の切断を行うことができる。
次に図面を参照して、この発明の実施形態である第1〜第3実施形態について説明する。
(A.第1実施形態)
(1.実施形態の構成)
(1.1.機能構成)
図1は本発明の実施形態の機能構成を示すブロック図である。同図において、画像処理装置の本発明に係わる機能は、大きく分けてジョブ制御部1と電源制御部2に分類される。ジョブ制御部1は、ジョブ管理部3およびジョブ優先度変更部4から構成されている。また、電源制御部2は、電源制御条件判断部5、データ送受信部6から構成されている。また、他の機能としては、電源制御指示部7および通信部8がある。
ジョブ管理部3は、処理中あるいは処理待ちとなっているジョブを管理し、ジョブ優先度変更部4と優先度制御情報d2を送受信してジョブの優先度制御等を行う。ジョブ優先度変更部4は、ジョブ管理部3からの優先度制御情報d2に基づいて、処理待ちの状態にあるジョブの優先度を変更し、変更結果をジョブ管理部3に通知する。特に、ジョブ管理部3は、電源制御要求を受信した、後述する電源制御条件判断部5に対して、ジョブ管理情報d1を送出する。該ジョブ管理情報とは、ジョブ管理部3が管理している実行中および実行待機中のジョブに関する情報であり、具体的には、ジョブの優先度、ジョブを処理するのに必要とされる機能等が含まれる。該機能には、ジョブを処理するのに必要とされる当該装置の機能に加え、ネットワーク上の他の装置の機能も含まれる。
例えば、ネットワーク上の入力装置から入力した画像を、他の出力装置で出力するようなジョブの場合には、入力装置側のジョブ管理情報には、出力装置側の出力機能が登録されており、出力側のジョブ管理情報には、入力装置側の入力機能が登録されることになる。したがって、ジョブ管理情報を参照することにより、自装置の機能がどの他装置により使用されるか、あるいはどの他装置を使用しようとしているかを認識することが可能である。
電源制御条件判断部5は、電源制御指示部7からの電源制御指示データ受信時に、予め定められた判定基準(後述)に基づいて、指示された電源制御を許可するか否かを判断し、必要に応じて電源制御関連データ(電源制御許可要求データ、電源制御遅延要求データ、電源制御許可データ)の送出を通信部8に指示する。また、通信部8からの電源制御関連データd3(電源制御許可データ)に基づいて電源制御指示部7に対して電源制御の実行を指示する。
データ送受信部6は、電源制御条件判断部5からの電源制御関連データd3を通信部8を介して他の装置へ送信するとともに、他の装置から通信部8を介して受信したデータを電源制御関連データd3として電源制御条件判断部5に通知する。
電源制御指示部7は、ユーザからの電源制御指示を電源制御指示データ(電源制御要求)d4として電源制御条件判断部5へ通知するとともに、電源制御条件判断部5からの電源制御指示データ(電源制御実行指示)d4に基づいて電源のオフ制御を行う。また、通信部8は、公衆回線あるいはネットワークに対するデータの送受信を行う。
(1.2.ハードウェア構成)
図2は、画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。同図において、通信部I/F10は、公衆回線やネットワークを介して他の装置との間でデータ(ビットマップデータ、印刷データ等)を送受信する。HDI/F11は、ハードディスク12に対して上記データの書き込み、読み出しを制御する。外部装置I/F13は、外部装置14との間でデータを送受信する。
CPU15は、当該装置全体の動作を所定のプログラムに従って制御する。ROM16は、上記CPU15によって実行されるプログラムや各種パラメータを記憶している。また、RAM17は、上記CPU15がプログラムを実行する際のワーキングエリアやデータを一時的に保持するレジスタとして用いられる。印刷部I/F18は、CPU15から供給されるデータを印刷部19に送出する。印刷部19は、印刷部I/F18から供給されるデータを用紙に印字する。
前述したジョブ管理部3、ジョブ優先度変更部4、電源制御条件判断部5、データ送受信部6、電源制御指示部7、通信部8は、いずれも、上記CPU15によって動作するROM16内のプログラムによって実現される。また、通信部8は、通信部I/F10に相当する。
(2.実施形態の動作)
次に、上述した実施形態の動作について説明する。ここで、図3は、本発明が適用されるネットワーク構成を示す概念図である。ネットワーク24には、プリンタ25、コンピュータ26、複写機27、スキャナ28が接続されている。以下では、複写機27とスキャナ28を例にとり、複写機27がスキャナ28を画像入力装置(機能)として利用する状況において、複写機27側で電源オフ要求が発生した場合について、複写機27とスキャナ28の各々における動作について説明する。
(2.1.電源制御要求元装置における動作)
まず、電源制御要求元装置(本実施形態では複写機27)における動作を図4に示すフローチャートを参照して説明する。電源制御指示部7において、ユーザからの電源オフの要求が検出されると、電源制御指示部7は、電源制御条件判断部5に対して電源オフ要求を送信する。電源制御条件判断部5は、ステップSa1で、電源オフ要求を受信すると、まず、ステップSa2で、新規ジョブの受付を禁止するためのデータをジョブ管理部3に送出し、ステップSa3で、ジョブ管理部3からジョブ管理情報を取得する。ここで、ジョブ管理情報とは、前述したように、ジョブ管理部3が管理している実行中および実行待機中のジョブに関する情報であり、具体的には、ジョブの優先度、ジョブを処理するのに必要とされる機能等が含まれる。
次に、ステップSa4で、取得したジョブ管理情報から現在処理中のジョブが存在するか否かを判断し、処理中のジョブがある場合には、ステップSa5へ進み、処理中のジョブを処理し、該ジョブの終了を待ち、終了後、ステップSa6へ進む。一方、処理中のジョブが存在しない場合には、直接、ステップSa6へ進む。ステップSa6では、ジョブ管理情報に登録された他装置に対して電源制御許可要求データを送出する。
上記電源制御許可要求データを受信した装置、すなわち電源制御要求先装置(スキャナ28)は、当該電源制御要求元装置(複写機27)の機能を用いるジョブを実行しているときには、電源オフが実行されると、処理中のジョブが滞留してしまうことになるので、電源制御遅延要求データを返信する。一方、複写機27の機能を用いるジョブを実行していないときには、電源制御許可データを返信する。なお、電源制御要求先装置、本実施形態ではスキャナ28の動作の詳細については後述する。
電源制御条件判断部5は、上述した電源制御許可要求データの送信後、ステップSa7で、上記登録された装置からの電源制御許可データを受信したか否かを判断する。そして、電源制御許可データを受信しない場合には、ステップSa8で、やはり登録された装置からの電源制御遅延要求データを受信したか否かを判断する。さらに、電源制御許可データおよび電源制御遅延要求データのいずれも受信しない場合には、ステップSa9で、規定時間が経過したか否かを判断し、規定時間内であれば、ステップSa7に戻り、上記判断処理を繰り返す。
そして、登録された装置から電源制御遅延要求データを受信した場合には、ステップSa8からステップSa7に戻って上記判断処理を繰り返すことにより、上記装置からの電源制御許可データを受信するまで、電源制御動作の実行を待つ。一方、電源制御許可データを受信した場合には、ステップSa7からステップSa10へ進み、電源制御動作指示を電源制御指示部7に通知する。これにより、電源制御指示部7は、実際に電源制御動作、すなわち電源オフを実行する。
また、電源制御許可データおよび電源制御遅延要求データのいずれも所定の規定時間内に受信されない場合には、電源制御許可データの受信を待つことなく、ステップSa10へ進み、電源制御動作指示を電源制御指示部7に対して通知し、該電源制御指示部7より、電源オフを実行する。
(2.2.電源制御要求先装置における動作)
次に、電源制御要求先装置(本実施形態ではスキャナ28)における動作を図5に示すフローチャートを参照して説明する。電源制御要求先装置の電源制御条件判断部5は、ステップSb1で、通信部8を介して電源制御関連データ(電源制御許可要求データ)を受信すると、ステップSb2で、ジョブ管理部3からジョブ管理情報を取得する。次に、電源制御条件判断部5は、ステップSb3で、取得したジョブ管理情報から電源制御許可要求データの送信元装置(複写機27)に関連するジョブが待機ジョブの中に存在するか否かを判断し、対象となるジョブが存在しない場合には、電源制御要求元装置(複写機27)の電源がオフにされても問題がないので、ステップSb10へ進み、電源制御許可データを送信する。
一方、対象となるジョブが存在する場合には、ステップSb4で、データ送受信部6および通信部8を介して、電源制御要求元装置(複写機27)に対して、電源制御遅延要求データを送信する。さらに、ステップSb5で、電源制御要求元装置(複写機27)に関連するジョブ、言い換えると、電源制御要求元装置(複写機27)の機能を用いるジョブの新規受付を禁止するためのジョブ管理情報をジョブ管理部3に送出する。そして、ステップSb6で、電源制御要求元装置(複写機27)に関連するジョブの優先度を他のジョブより高くするためのジョブ管理情報をジョブ管理部3に送出する。
ジョブ管理部3は、上記ジョブ管理情報を受信すると、ステップSb7で、ジョブ優先度変更部4に対してジョブ優先度制御情報を送信し、ジョブ優先度変更部4により、対象となるジョブの優先度を変更する。ジョブ管理部3は、ステップSb8で、変更後のジョブ優先度に基づいてジョブの処理を行う。そして、ステップSb9で、電源制御要求元装置(複写機27)に関連するジョブが待機中のジョブの中に存在するか否かを判断し、まだ、存在する場合には、ステップSb6に戻り、上述したジョブ優先度の変更を行い、対象となるジョブをステップSb8で優先的に処理する。この動作を電源制御要求元装置(複写機27)に関連するジョブの全てが終了するまで繰り返す。
そして、電源制御要求元装置(複写機27)に関連するジョブの全てが終了すると、ステップSb10へ進み、ジョブ管理部3により電源制御条件判断部5に対してジョブ管理情報を送出し、電源制御条件判断部5は、ジョブ管理情報を参照することにより、電源制御要求元装置(複写機27)に関連するジョブがなくなったことを認識し、データ送受信部6および通信部8を介して、電源制御許可データ(電源制御関連データ)を電源制御要求元装置(複写機27)に対して送信する。
(3.実施形態の効果)
以上、詳細に説明したように、この発明によれば、ネットワークに接続された複数の装置の機能を共用する場合、ジョブで使用される少なくても1つの装置が電源オフとなる場合であっても、問い合わせ手段によって、ネットワーク上に接続されている他装置に対して、自装置の電源制御を実行してよいか否かを問い合わせ、自装置の電源制御を実行してよいと応答があった場合に、制御手段によって電源オフを実行するようにしたので、他装置でのジョブの継続不能状態を極力回避することができ、ジョブを円滑に処理することができるという利点が得られる。
(B.第2実施形態)
(1.実施形態の構成)
図6は、第2実施形態に係る画像形成装置(プリンタ)を含むネットワークシステムの構成を示している。このネットワークシステムは、複数のクライアントC1,C2,C3,・・・と、プリンタサーバPSと、複数のプリンタP1,P2,・・・とから構成され、これらの装置がLAN伝送路を介して相互に接続されている。
なお、以下の説明では、任意のクライアントを示す際には「クライアントC」と表記し、任意のプリンタを示す際には「プリンタP」と表記するものとする(後述する第3実施形態の場合も同様である)。
クライアントCは、プリンタPへ印刷の指示を与える端末であり、パソコン、ワークステーション等のコンピュータおよび周辺装置(スキャナ等)からなる。このクライアントCの保有するテキスト、線画、画像(上記スキャナ等の周辺装置から取り込んだ画像も含まれる)等のディジタルデータがプリンタサーバPSを介してプリンタPから出力される。
プリンタサーバPSは、主制御部31と、通信制御部32と、印刷要求情報テーブル33aを記憶する記憶部33とを備え、これらの構成要素がバス30で結合されている。
主制御部31は、CPU,RAM,ROMから構成され、各構成要素に指令を与えるとともに装置全体を統括制御する(後述する主制御部41,51,61も同様である)。
通信制御部32は、LAN伝送路を介して他の装置と信号やデータのやり取りをする際の制御を行い、LANインタフェースドライバや各種通信プロトコルに対応した制御部が含まれる(後述する通信制御部43,52,63も同様である)。
記憶部33には、各クライアントからの印刷要求を集約した印刷要求情報テーブル33aが記憶されている。この印刷要求情報テーブルの例を図11(a)に示している。このテーブルの第1行目に記載されているように、Printer1には、ジョブ1、ジョブ3、ジョブ4の順番でジョブがスプールされている。同様に、Printer2にはジョブ2がスプールされ、Printer3にはジョブがスプールされていないことが分かる。クライアントCから送出された印刷指令は、一旦このジョブに登録され、このジョブがプリンタPに供給されて印刷が開始される。
プリンタPは、主制御部41と、画像出力部42と、通信制御部43と、ジョブ管理部44と、ジョブ問い合わせ部45と、電源切断許可表示部46とから構成され、これらの構成要素がバス40で結合されている。
主制御部41および通信制御部43の構成については既に説明した通りである。
画像出力部42は通信制御部43を介して受信したデータの印刷を行う部分であり、半導体レーザを利用したものが一般的であるがこれに限定されるものではなく、発光ダイオードをアレイ状に配置した所謂LEDヘッドや液晶を使用したもの、さらにインクジェット方式やドットインパクト方式、感熱方式、昇華転写方式など種々の方式により印刷を行うものがある(後述する画像出力部62も同様である)。
主制御部41、画像出力部42、通信制御部43といった基本的構成要素に加え、ジョブの管理および自身の電源制御を実行するために、プリンタPは以下の構成要素を有する。
ジョブ管理部44は、プリントサーバPSによる印刷要求をジョブとして受け付けるとともに、ジョブの登録、管理、取り出しを行う。ジョブ問い合わせ部45は、クライアントCから自身のプリンタに向けた印刷要求が存在するか否かを通信制御部43を介してプリンタサーバPSに問い合わせる処理を行う。
電源切断許可表示部36は、LEDや液晶パネルなどによる表示部によって構成され、例えば、「電源切断OK」、「電源切断NG」、「この印刷が終わり次第電源切断OK」といった表示をユーザに向けて行い、プリンタPの電源を切断して良いか否かを示す。
(2.実施形態の動作)
続いて、本実施形態の動作について説明する。
図7は、プリンタPにおいて電源切断許可表示部46に電源の切断に関する表示を行う場合の動作を示したフローチャートである。
まず、ステップSc1ではジョブ管理部44にジョブが登録されているか否かの判定を行う。このステップでジョブが登録されていなければステップSc6に処理が進み、ジョブが登録されていればステップSc2に処理が進む。
このステップSc2では、電源切断許可表示部36に電源の切断を禁止する旨の表示を行う。次のステップSc3では、ジョブ管理部44に登録されたジョブが取り出される。ステップSc4では取り出されたジョブの内容に従い、このジョブで指定されたデータの印刷を画像出力部42で行う。この印刷が終了すると、ステップSc5では、取り出されたジョブに記録されている印刷対象のデータが全て出力されたか否かが判断される。この過程で、印刷されていないデータが存在する場合には、再び上記ステップSc4に戻り出力が続行される。
そして、すべてのデータの出力が完了したら、再びステップSc1へ制御を移し、次のジョブの印刷へと備える。
さて、上記ステップSc1においてジョブ管理部44にジョブが存在しないと判定された場合、ステップSc6に移行し、ジョブ問い合わせ部45からプリンタサーバPSに、自身のプリンタで印刷を行うべき未送出のジョブが存在するか否かを問い合わせる旨の信号を送出する。これを受けてプリンタサーバPSは、記憶部43に格納されている印刷要求情報テーブル33aを参照し、プリンタPに送出すべきジョブが登録されているか否かの確認を行い、その結果をプリンタPに通知する。
プリンタサーバPSからの通知により、自身のプリンタで印刷を行うべき未送出の印刷要求が存在すればステップSc1に戻り次のジョブに対する印刷に備える動作へ移行し、未送出の印刷要求が存在しなければステップSc8へと進む。このステップSc8では、電源切断許可装置表示部36により電源を切断してもよい旨の表示を行い、再びステップSc1へと処理を戻す。
このように、プリンタ自身のジョブ管理部44にジョブが残っていれば、電源の切断を禁止する旨の表示が行われ、ジョブ管理部44にジョブが残っておらず、かつ、印刷要求情報テーブル43aを保有するプリンタサーバPSに問い合わせを行って、自身のプリンタに向けた出力要求を発行しているクライアントCがいない旨の通知を受けたら、電源の切断を許可する旨の表示が行われる。
従って、クライアントCからの出力処理が滞ることなく、ユーザは電源切断許可表示部46の表示内容に基づいて電源の切断を行うことができる。
(C.第3実施形態)
(1.実施形態の構成)
図8は、第3実施形態に係る画像形成装置(プリンタ)を含むネットワークシステムの構成を示している。このネットワークシステムは、上述の図6に示した構成と同様、複数のクライアントC1,C2,C3,・・・と、プリンタサーバPSと、複数のプリンタP1,P2,・・・とから構成され、これらの装置がLAN伝送路を介して相互に接続されている。従って、第2実施形態の構成と異なる点を中心に説明する。
クライアントCの機能構成は、第2実施形態の場合と同様である。
プリンタサーバPSは、主制御部51と、通信制御部52と、印刷要求情報テーブル53aおよび印刷装置情報テーブル53bを記憶する記憶部53と、印刷要求判別部54と、電源切断情報生成部55とを備え、これらの構成要素がバス50で結合されている。
記憶部53には、印刷要求情報テーブル53a(上述した印刷要求情報テーブル33aと同様の内容が保持される)に加え、印刷装置情報テーブル53bが記録されている。
この印刷装置情報テーブル53bの内容について図11(b)に示している。このテーブルには、ネットワークに接続されたプリンタPに関し、プリンタ名、ネットワーク上のアドレス、バッファ容量、印刷速度、カラープリンタ/モノクロプリンタの種別、ソート機能の有無といった各プリンタの仕様を含む情報が記憶されている。
この印刷装置情報テーブル53aは、プリンタサーバPSから印刷ジョブが送出される際およびプリンタPの電源切断情報を生成する際に参照される。
印刷要求判別部54は、印刷要求情報テーブル53aおよび印刷装置情報テーブル53bに記載された内容を照らし合わせて、各ジョブに対して印刷指令を与える信号をプリンタP1,P2,・・・・の内のどのプリンタに送出するかを判別する。
電源切断情報生成部55は、印刷要求情報テーブル53aに記録されたクライアントCからの印刷要求状況と印刷装置情報テーブル53bに記録されたプリンタの情報を参照して、そのプリンタに対して電源の切断を許可する旨の情報、または残りのジョブに対する印刷を要求する情報を含む電源切断情報を生成する。
次に、プリンタPは、主制御部61と、画像出力部62と、通信制御部63と、ジョブ管理部64と、電源切断情報表示部65とから構成され、これらの構成要素がバス60で結合されている。主制御部61、画像出力部62、通信制御部63、ジョブ管理部64の機能構成については、第2実施形態の場合とほぼ同様である。
ただし、上述のプリンタサーバPS側でプリンタPの稼働状況を随時チェックするため、ジョブ管理部64に登録されたジョブに対する印刷が終了した場合には、その旨の信号をプリンタサーバPSに送信することになっている。
また、電源切断情報表示部65は、LEDや液晶パネルなどの表示装置により構成され、プリンタPの電源を切断してよいか否かをユーザが判断するために必要な情報が表示される。この情報には、電源切断許可のみならず、プリンタ内の残りジョブ数(ジョブ管理部64に記録されている)、プリンタサーバPSを介してそのプリンタで出力予定の残りジョブ数(印刷要求情報テーブル53aに記録されている)、各ジョブに対して予想される印刷所用時間などの情報が含まれる。
(2.実施形態の動作)
(2.1.プリンタサーバの動作)
図9は、本実施形態において、プリンタサーバPSにおいて電源切断情報を生成し、プリンタPに送出する際の動作について示したフローチャートである。まず、ステップSd1では、プリンタサーバPSがクライアントCから印刷を要求する旨の信号を受信したか否かが判定される。この印刷要求信号を受信した場合にはステップSd7に進み、受信していない場合にはステップSd2に進む。
ステップSd2では、プリンタPから印刷終了を示す信号を受信した否かが判定される。この信号を受信していればステップSd3に進み、受信していなければ再びステップSd1に戻って上記ステップSd1以降の処理が行われる。
プリンタPから印刷が終了した旨の信号を受信したのを受けて、ステップSd3では、印刷要求情報テーブル53aを参照し、この信号を送信したプリンタに対するジョブの有無から引き続き印刷指令を送る予定があるか否かの判断を行う。
この過程で、クライアントCからの印刷要求があると判断されればステップSd4,Sd5,Sd6と進み、印刷要求がないと判断されればステップSd4,Sd6と進む。
ステップSd5では、印刷要求情報テーブル53aに記憶された印刷要求ジョブをプリンタPに向けて送出する。
ステップSd6では、印刷要求情報テーブル53aに記憶された内容を参照し、電源切断情報生成部55により電源切断情報が生成される。この電源切断情報には、クライアントCからプリンタPへの印刷要求がなければ電源の切断を許可する旨の情報が含まれ、プリンタPへの印刷要求が存在する場合には、印刷要求の数、データ量、予定印刷所用時間などの情報が含まれる。
そして、この電源切断情報がプリンタ側に向けて送出され、次の処理に備えるためステップS1に戻る。
さて、ステップSd7では、クライアントCから送られてきた印刷要求に対して、どのプリンタから出力すべきであるかを判別する。すなわち、クライアントC側から指定された出力先のプリンタを判別してそのプリンタにジョブを割り当てる処理が行われる。また、特に出力先の指定がない場合は、印刷要求情報テーブル53aを参照して、スプールされているジョブの数の少ないプリンタにジョブを割り当てる処理が行われる。
ステップSd8では、ステップSd7で判別された印刷要求に基づき、出力先のプリンタごとに分類して、印刷要求情報テーブル53aにジョブとして記憶する。この場合、印刷要求ジョブの数が増えたため、該当するプリンタの電源切断情報を更新してステップSd6へと進む。このステップSd6において、電源切断情報がプリンタサーバPSからクライアントCに供給される。
(2.2.電源切断情報表示の際の動作シーケンス)
次に、このようにして供給される電源切断情報をプリンタ側で表示する際の動作について、図10に示したフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップSe1ではジョブ管理部64にジョブが登録されているかの判断が行われる。この過程でジョブが登録されていなければステップSe2に進み、ジョブが存在すればステップSe2〜Se5をスキップしてステップSe6に進む。
ステップSe2ではジョブ管理部64に登録されたジョブの内、次に印刷するジョブが取り出される。そして、ステップSe3では取り出されたジョブの内容に従って画像出力部62により印刷が行われる。
ステップSe4では、取り出されたジョブの内容において示されたデータの出力が全て終了したかを判断する。すべての出力が終了していない場合にはステップSe3に戻り出力を続け、すべての出力がを終了したらステップSe5へ進む。
そして、ステップSe5では、あるジョブに対する印刷が終了した旨の印刷終了信号をプリンタサーバPSに送出する。ステップSe6では、プリンタPから受けた信号を基にプリンタサーバPS側で電源切断情報が更新され、ステップSe7では、この更新された電源切断情報がプリンタ側に送信され、ステップSe8では、この電源切断情報に基づいて、ユーザに電源制御に関する適切な表示(例えば、「残りジョブなし、電源切断OK」、「残りジョブ2、電源切断NG」、「あと3分ですべての印刷終了。その後電源切断OK」といった表示)がなされる。
このようにして、本実施形態においては、プリンタの電源を切断してよいか否かを判断するための適切な情報が随時表示され、この表示に基づいて、ユーザは画像形成装置の電源を切断することができる。そして、この電源の切断によってクライアントからの印刷要求ジョブが滞って印刷時に支障をきたすことがない。
(D.変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように種々の変形が可能である。
(1)第1実施形態では、電源制御要求元装置に関連するジョブが全て終了するまで、電源制御許可データを送信しない構成となっているが、これに限らず、電源制御要求元装置に関連するジョブを強制的に中止し、その旨をジョブ送信元(例えば、コンピュータ26)に通知した後、電源制御許可データを送信する構成としてもよい。
(2)第2実施形態および第3実施形態において、クライアント、プリンタサーバ、プリンタがLANで接続されたネットワークシステムを紹介したが、WAN、電話網、移動通信網等のネットワークを用いて、遠隔地にあるプリンタに向けて電源切断許可の表示を行ったり、電源切断制御に関する情報を表示することもできる。
本発明の第1実施形態の機能構成を示すブロック図である。 第1実施形態の画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 第1実施形態が適用されるネットワーク構成を示す概念図である。 電源制御要求元装置(複写機27)における動作を説明するためのフローチャートである。 電源制御要求先装置(スキャナ28)における動作を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態に係る画像形成装置(プリンタP)を含むネットワーク構成図である。 第2実施形態に係る画像形成装置の電源切断許可表示の動作を示したフローチャートである。 第3実施形態に係る画像形成装置を含むネットワーク構成図である。 第3実施形態において、プリンタサーバ側で電源切断情報を生成してプリンタ側に送出する際の動作を示したフローチャートである。 第3実施形態において、プリンタの電源切断情報表示の際の動作を示したフローチャートである。 記憶部に記憶されているテーブルの内容であり、(a)は印刷要求情報テーブルの内容を示し、(b)は印刷装置情報テーブルの内容を示したものである。
符号の説明
1…ジョブ制御部、2…電源制御部、3…ジョブ管理部(判断手段、処理手段)、4…ジョブ優先度変更部(優先順位変更手段)、5…電源制御条件判断部(問い合わせ手段、制御手段、判断手段)、6…データ送受信部、7…電源制御指示部(入力手段、制御手段)、8…通信部、30,40,50,60…バス、31,41,51,61…主制御部、32,52…画像出力部、33,42,53,62…通信制御部、34,54…ジョブ管理部、35…ジョブ問い合わせ部、36…電源切断許可表示部、43,63…記憶部、55…電源切断情報表示部、64…印刷要求判別部、65…電源切断情報生成部、C(C1,C2,・・・)…クライアント、P(P1,P2,・・・)…プリンタ、PS…プリンタサーバ。

Claims (3)

  1. ネットワーク上に接続されている他装置からの出力要求を受け付けるサーバ装置から送出された、自装置に対する前記他装置からの出力要求をジョブとして受け付けて、当該ジョブを登録するジョブ管理手段と、
    自装置に対する未送出の出力要求が存在するか否かを前記サーバ装置に問い合わせる問い合わせ手段と、
    前記ジョブ管理手段に前記ジョブが登録されている場合には、表示手段に電源の切断を禁止する旨の表示を行い、前記ジョブ管理手段に前記ジョブが登録されていない場合には、前記問い合わせ手段により前記自装置に対する未送出の出力要求が存在するか否かを問い合わせる制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、前記問い合わせを受けた前記サーバ装置から、前記自装置に対する未送出の出力要求が存在しない旨の通知を受けると、前記表示手段に電源の切断を許可する旨の表示を行い、
    前記制御手段が、前記問い合わせを受けた前記サーバ装置から、前記自装置に対する未送出の出力要求が存在する旨の通知を受けると、前記ジョブ管理手段は、当該通知の後に当該サーバ装置から送出された前記出力要求をジョブとして受け付けて、当該ジョブを登録し、当該ジョブの登録が行われると、前記制御手段は、前記表示手段に電源の切断を禁止する旨の表示を行う
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記ジョブ管理手段に登録されているジョブの数を前記表示手段に表示させる
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記自装置に対する未送出の出力要求の数を前記表示手段に表示させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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