JP4423670B2 - 情報記録媒体の再生方法および情報記録または再生を行う装置 - Google Patents

情報記録媒体の再生方法および情報記録または再生を行う装置 Download PDF

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Description

高密度光ディスクの再生方法およびその記録再生装置に関する。
光ディスク装置とは、光ヘッドを用いて、光ディスクに情報を記録したり、記録された情報を読みだしたりする装置である。そのような光ディスク装置において、光ディスクと光ヘッドの傾き角(チルト)は光ディスク装置の性能に大きく影響を与える。光ディスクと光ヘッド間に傾きがなければ、良好なレーザービームが光ディスクの情報記録面に照射され、良好な記録再生が行われるが、光ディスクと光ヘッド間に傾きが生じると、光ディスクの情報記録面に照射されるレーザービームに収差が発生し、記録再生性能を劣化させる。
チルトには一般的に、光ディスクの記録面の垂直方向と光ヘッドの半径方向の傾きを意味するラジアルチルトと、光ディスクの記録面の垂直方向と光ヘッドの半径方向に垂直な方向(光ヘッド走査方向)の傾きを意味するタンジェンシャルチルトがある。
図2にエラーレートとラジアルチルトの関係を示す。これを見るとラジアルチルトが発生するとエラーレートが上昇することがわかる。これはすなわち、チルトが発生すると記録再生性能が著しく劣化することを表している。
したがって、現在までにこのチルトを補正し、再生信号を改善する方法がいくつか考えられてきている。
例えば、特開2003−157553には、光ディスクにメインとなるビームひとつとサブビームふたつを照射し、それらの検出結果をもとにチルトを検出し、そのチルト検出信号を用いてチルトがなくなるように光ディスク又は光ヘッドを制御するという方法が示されている。
また、特開2003−16677には、4分割フォトディテクタを用い、ラジアルチルトならば、光ヘッド操作方向に対して左右にあるディテクタ(半径方向に分割したディテクタ)の光量バランスで、タンジェンシャルチルトならば光ヘッド操作方向に対して前後にあるディテクタ(操作方向に分割したディテクタ)の光量バランスでチルトを検出し、チルトを制御する方法が示されている。
また、特開2001−256652には、光ヘッド操作方向に対して左右にあるディテクタ(半径方向に分割したディテクタ)の出力の割合をチルトに連動させて変化させることで、機械的なチルト制御を行わずに信号処理的にチルトによる悪影響を排除する方法が示されている。
また、特開平09−054953には、3つまたは5つのビームを光ディスクに照射し、各ビームの反射強度を利用してチルトの検出を行い、チルトの程度によって3つまたは5つのビームのうちもっとも再生信号品質のすぐれたものを選択して再生する方法が示されている。
また、特開2000−149298には、メインスポットおよび両サイドスポット、または両サイドスポットの検出信号を利用してDPPおよびDPD信号を生成し、それら両信号の差分演算値に基づいて光ディスクの傾き角の検出を行うことによりチルト角を検出して制御する方法が示されている。
しかしながら、特開2003−157553、特開平09−054953および特開2000−149298は複数のビームを照射する必要があり、光ヘッドが複雑になるという大きなデメリットを抱えている。また、チルト検出信号は記録された信号又は再生信号とは直接関係なく得られるものであるため、必ずしも記録、再生特性を最適に改善することにならない場合も起こりえる。
また、特開平09−054953は3つまたは5つのビームのいずれかの出力を再生信号として使用するため、シグナル・ノイズレシオ(SNR)を稼ぐという観点から、各ビームの光強度がそれなりに大きくなければならず、非常に大出力のレーザダイオードを使用する必要があり、現実味に乏しい。
特開2003−16677は比較的簡単な構成となっているが、実際には、このようなチルト検出では充分な精度のチルト検出信号を得ることができず、実用的ではない。
特開2001−256652は比較的構成も簡単であるが、最大の問題は、半径方向に分割したディテクタの出力の割合を変える度合いの設定方法で、これを決めるために出力割合を変えながらジッタなりエラーレート(実際に記録を行ったビット列と、再生されデコードされたビット列の差がどの程度あるかを示すもので(間違ったビット数)/(数えたビットの総数)で算出する)を計って最適点を求めなければならない。ジッタやエラーレートは極性のない値であり、このようなパラメータを調整に使うと、例えばチルトならどちらにチルトを動かせば最適になるかがわからず、チルトを正負に変化させつつ、信号が最良となる位置を探しながら調整していく、いわゆる山登り法が必要となる。これは学習に時間がかかり、光ディスク装置としては非常に大きな総合性能劣化となる。また、上記発明には予め出力の割合を変える度合いを情報として持っておくという方法も開示されているが、その情報を得るためにも山登り法が必要であり、かつチルト量の経時変化も起こりえるため(チルトは光ディスク装置の温度や環境の湿度で変わるもの)、予め蓄えた補正量では十分な精度は期待できない。
また、現在知られているチルト検出法の殆どは、チルト検出自体を実際の再生信号とは別の信号を用いて間接的に行っており、再生信号品質の最適チルト点とチルト検出信号で見つけた最適チルト点がずれていることが多く、再生特性を最適に改善する目的に対して充分な検出精度を持っているとは言えない。
特開2003−157553号公報 特開2003−16677号公報 特開2001−256652号公報 特開平09−054953号公報 特開2000−149298号公報
従って本発明の目的は、上記の問題点を解決する情報記録または再生を行う装置、再生信号を直接的に使用した精度の良いチルト検出法および信号劣化を防止する信号処理の方法を提供することである。また、学習時間のかかる山登り法を使用しないでよい方法を提供することである。
以下に、発明を実施するための最良の形態・実施例で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態・実施例の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の情報記録媒体の再生方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1および信号I2のインパルス応答、または信号成分とノイズ成分の比を利用して算出した係数kにより、I1+I2+k×(I1−I2)なる信号処理を行った信号を用いて、情報記録媒体(15)の再生を行う。
また、本発明の情報記録媒体の再生方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のインパルス応答を
Figure 0004423670
(Nは自然数、iはクロック単位の時刻)、信号I2のインパルス応答を
Figure 0004423670
(Nは自然数、iはクロック単位の時刻)とし、信号I1のノイズの期待値をσ1、信号I2のノイズの期待値をσ2、信号I1と信号I2のノイズ相関の期待値をσ12とし、qi=h1i+h2i、ri=h1i−h2iとすると、
Figure 0004423670
なる式で算出される係数kによりI1+I2+k×(I1−I2)なる信号処理を行った信号を用いて情報記録媒体(15)の再生を行う。
また、本発明の情報記録媒体の再生方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のノイズの期待値をσ1、信号I2のノイズの期待値をσ2、信号I1と信号I2のノイズ相関の期待値をσ12とすると、
Figure 0004423670
なる式で算出される係数kによりI1+I2+k×(I1−I2)なる信号処理を行った信号を用いて、情報記録媒体(15)の再生を行う。
また、本発明の情報記録媒体の再生方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のノイズの期待値をσ1、信号I2のノイズの期待値をσ2とすると、
Figure 0004423670
なる式で算出される係数kによりI1+I2+k×(I1−I2)なる信号処理を行った信号を用いて情報記録媒体(15)の再生を行う。
また、本発明の傾き調整方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1および信号I2のインパルス応答、または信号成分とノイズ成分の比を利用して算出した係数kを用い、情報記録媒体(15)と情報記録媒体再生器(2)との間の傾き角を調整する。
また、本発明の傾き調整方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のインパルス応答を
Figure 0004423670
(Nは自然数、iはクロック単位の時刻)、信号I2のインパルス応答を
Figure 0004423670
(Nは自然数、iはクロック単位の時刻)とし、信号I1のノイズの期待値をσ1、信号I2のノイズの期待値をσ2、信号I1と信号I2のノイズ相関の期待値をσ12とし、qi=h1i+h2i、ri=h1i−h2iとすると、
Figure 0004423670
なる式で算出される係数kを用い、情報記録媒体(15)と情報記録媒体再生器(2)との間の傾き角を調整する。
また、本発明の傾き調整方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のノイズの期待値をσ1、信号I2のノイズの期待値をσ2、信号I1と信号I2のノイズ相関の期待値をσ12とすると、
Figure 0004423670
なる式で算出される係数k用い、情報記録媒体(15)と情報記録媒体再生器(2)との間の傾き角を調整する。
また、本発明の傾き調整方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、前記分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のノイズの期待値をσ1、信号I2のノイズの期待値をσ2とすると、
Figure 0004423670
なる式で算出される係数k用い、情報記録媒体(15)と情報記録媒体再生器(2)との間の傾き角を調整する。
また、本発明の傾き調整方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1の信号成分とノイズ成分の比をSNR1、信号I2の信号成分とノイズ成分の比をSNR2、信号I1と信号I2を加算した信号の信号成分とノイズ成分の比をSNR3とすると、
Figure 0004423670
または、
Figure 0004423670
なる式で算出される係数kを用い、情報記録媒体と情報記録媒体再生器との間の傾き角を調整する。
また、本発明の傾き調整方法に係わるSNR1、SNR2、SNR3は、ベクトルε、理想信号波形と実際信号波形の差を表すノイズn、期待値を表す記号E[ ]を用いて、
Figure 0004423670
と表される式で算出される。
また、本発明の傾き調整方法に係わるSNR1、SNR2、SNR3が、ベクトルεとして、以下の3通りを選択し、
Figure 0004423670
Figure 0004423670
Figure 0004423670
[数46]から[数48]までに示されるそれぞれのベクトルεに対して、[数45]を算出し、得られた3通りの[数45]の結果のうち、最小の値を選択したものである。
また、本発明の傾き調整方法に係わるSNR1、SNR2、SNR3は、PRMLを用いてデータの再生を行うPRシステムのSNR(PRSNR)である。
また、本発明の情報記録媒体の再生方法に係わる情報記録媒体は光学的情報記録媒体であり、分割されて検出される複数の検出信号は、光学的情報記録媒体に光ビームを照射しその反射光を光学的情報記録媒体(15)の半径方向に少なくとも2分割した光検出器(14)により受光することにより得られる分割されたそれぞれの部分からの出力信号、あるいはそれを増幅した信号である。
また、本発明の傾き調整方法に係わる情報記録媒体は光学的情報記録媒体であり、光学的情報記録媒体に光ビームを照射し、その反射光に対し、光学的情報記録媒体(15)の半径方向に少なくとも2分割した検出器(14)を用いて検出を行った信号、もしくはその信号をもとにした信号を、信号I1または信号I2として使用する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できる検出部(14)を有し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1および信号I2のインパルス応答を算出する部分(4)または想定されるインパルス応答に信号を近づける部分を有し、算出されたインパルス応答または想定されるインパルス応答に近づけられた信号を用いて係数kを算出する部分(5)を有し、係数kを用い、I1+I2+k×(I1−I2)なる信号処理を行う信号処理部(6)を有する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できる検出部(14)を有し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のインパルス応答または想定されるインパルス応答を
Figure 0004423670
(Nは自然数、iはクロック単位の時刻)、信号I2のインパルス応答または想定されるインパルス応答を
Figure 0004423670
(Nは自然数、iはクロック単位の時刻)とすると、インパルス応答を算出する部分(4)または想定されるインパルス応答に信号を近づける処理をする部分を有し、信号I1のノイズの期待値σ1、信号I2のノイズの期待値σ2、信号I1と信号I2のノイズ相関の期待値σ12を算出する部分を有し、qi=h1i+h2i、ri=h1i−h2iとすると、算出されたインパルス応答または想定されるインパルス応答およびノイズの期待値を用いて
Figure 0004423670
なる係数kを算出する部分(5)を有し、係数kを用い、I1+I2+k×(I1−I2)なる信号処理を行う信号処理部(6)を有する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できる検出部(14)を有し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、信号I2を使用し、信号I1のノイズの期待値σ1、信号I2のノイズの期待値σ2、信号I1と信号I2のノイズ相関の期待値σ12を算出する部分を有し、ノイズの期待値を用いて、
Figure 0004423670
なる係数kを算出する部分(5)を有し、係数kを用い、I1+I2+k×(I1−I2)なる信号処理を行う信号処理部(6)を有する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置は、情報記録媒体(15)に記記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できる検出部(14)を有し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のノイズの期待値σ1、信号I2のノイズの期待値σ2を算出する部分を有し、ノイズの期待値を用いて、
Figure 0004423670
なる係数kを算出する部分(5)を有し、係数kを用い、I1+I2+k×(I1−I2)なる信号処理を行う信号処理部(6)を有する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できる検出部(14)を有し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1および信号I2のインパルス応答を算出する部分(4)または想定されるインパルス応答に信号を近づける部分を有し、算出されたインパルス応答または想定されるインパルス応答に近づけられた信号を用いて係数kを算出する部分(5)を有し、係数kを用い、情報記録媒体と情報記録媒体再生器との間の傾きを調整する機構(20)を有する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できる検出部(14)を有し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のインパルス応答または想定されるインパルス応答を
Figure 0004423670
(Nは自然数、iはクロック単位の時刻)、信号I2のインパルス応答または想定されるインパルス応答を
Figure 0004423670
(Nは自然数、iはクロック単位の時刻)とすると、インパルス応答を算出する部分(4)または想定されるインパルス応答に信号を近づける処理をする部分を有し、信号I1のノイズの期待値σ1、信号I2のノイズの期待値σ2、信号I1と信号I2のノイズ相関の期待値σ12を算出する部分を有し、qi=h1i+h2i、ri=h1i−h2iとすると、算出されたインパルス応答または想定されるインパルス応答およびノイズの期待値を用いて
Figure 0004423670
なる係数kを算出する部分(5)を有し、係数kを用い、情報記録媒体(15)と情報記録媒体再生器(2)との間の傾きを調整する機構を有する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できる検出部(14)を有し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のノイズの期待値σ1、信号I2のノイズの期待値σ2、信号I1と信号I2のノイズ相関の期待値σ12を算出する部分を有し、ノイズの期待値を用いて、
Figure 0004423670
なる係数kを算出する部分(5)を有し、係数kを用い、情報記録媒体(15)と情報記録媒体再生器(2)との間の傾きを調整する機構を有する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できる検出部(14)を有し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、I2を使用し、信号I1のノイズの期待値σ1、信号I2のノイズの期待値σ2を算出する部分を有し、ノイズの期待値を用いて、
Figure 0004423670
なる係数kを算出する部分(5)を有し、係数kを用い、情報記録媒体(15)と情報記録媒体再生器(2)との間の傾きを調整する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できる検出部(14)を有し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号I1、信号I2を使用し、信号I1および信号I2の信号成分とノイズ成分の比を算出する部分、または、信号I1、信号I2および信号I1と信号I2との加算信号の信号成分とノイズ成分の比を算出する部分(5に内包)を有し、さらに、比を用いて係数kを算出する部分(5)を有し、係数kを用いて情報記録媒体と情報記録媒体再生器との間の傾きを調整する機構(20)を有する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置において、信号I1、信号I2、および信号I1と信号I2の加算信号の信号成分とノイズ成分の比をそれぞれSNR1、SNR2、SNR3とすると、
Figure 0004423670
、または
Figure 0004423670
なる式で係数kが算出される。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置において、SNR1、SNR2、SNR3が、ベクトルε、理想信号波形と実際信号波形の差を表すノイズn、期待値を表す記号E[ ]を用いて、
Figure 0004423670
と表される式で算出される。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置において、SNR1、SNR2、SNR3が、ベクトルεとして、以下の3通りを選択し、
Figure 0004423670
Figure 0004423670
Figure 0004423670
[数62]から[数64]までに示されるそれぞれのベクトルεに対して、[数61]を算出し、得られた3通りの[数61]の結果のうち、最小の値を選択したものである。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置において、SNR1、SNR2、SNR3が、PRMLを用いてデータの再生を行うPRシステムのSNR(PRSNR)である。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置において、情報記録媒体は光学的情報記録媒体であり、光学的情報記録媒体に光ビームを照射し、その反射光により得られる再生信号検出用の光に対し、光学的情報記録媒体(15)の半径方向に少なくとも2分割した検出器(14)を用いて検出を行った信号、もしくはその信号に基づいて生成された信号を、信号I1または信号I2として使用する。
また、本発明の情報記録媒体の再生方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号を使用し、2種類の信号の信号成分とノイズ成分を切り分け、信号成分またはノイズ成分の前記2種類の信号間での差分、または信号成分とノイズ成分の比の2種類の信号間での差分を利用する。
また、本発明の傾き調整方法は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号を使用し、2種類の信号の信号成分とノイズ成分を切り分け、信号成分またはノイズ成分の2種類の信号間での差分、または信号成分とノイズ成分の比の2種類の信号間での差分を利用して、情報記録媒体(15)と情報記録媒体再生器(2)との間の傾きを調整する。
また、本発明の情報記録または再生を行う装置は、情報記録媒体(15)に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できる検出部(14)を有し、分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された2種類の信号を使用し、2種類の信号の信号成分とノイズ成分を切り分ける部分を有し、信号成分またはノイズ成分の前記2種類の信号間での差分、または信号成分とノイズ成分の比の2種類の信号間での差分から係数を計算する部分(5)を有し、計算された係数を用いて情報の記録再生を行う。
まず、本発明の原理について説明する。図3に通常の光ディスクの受光部として使用される4分割フォトディテクタ(PD)を示す。とりあえず、ラジアルチルトが生じたときのチルト検出およびチルトによる信号劣化の補正を考えることとする。この場合、信号I1として、受光部AとBの和、信号I2として受光部C+Dの和を使用する。信号I1のインパルス応答を
Figure 0004423670
(Nは自然数、iはクロック単位の時刻)、信号I2のインパルス応答を
Figure 0004423670
(Nは自然数、iはクロック単位の時刻)とすると、ある時刻mにおける信号I1およびI2は、下記式で表される。
Figure 0004423670
ここで、αはデータ列、nはノイズを表す。この式は、データ列とインパルス応答の畳み込み積分にノイズが加わったものが信号であることを意味している。
通常の再生信号はI1+I2で表されるので、そのSNR(シグナル・ノイズレシオ)は下記式で表される。
Figure 0004423670
ここで、Eは期待値を表し、σ1は信号I1のノイズの期待値、σ2は信号I2のノイズの期待値、σ12は信号I1と信号I2のノイズ相関(n1とn2の各時刻ごとの積)の期待値を表す。
一方、本発明の信号処理による信号{(I1+I2)+k×(I1−I2)} のSNRは、下記式で表される。
Figure 0004423670
通常の再生信号と本発明の信号処理による信号のSNRの差を求めると、下記式
Figure 0004423670
となる。一般的に、ノイズの相関よりもノイズの2乗の方が大きいことと、riの方がqiより小さいことを考えると、分子第1項は負の値となり、分子はkに関して極大点を持つ2次関数となる。したがって、適当なkの値を設定することによって、SNRを改善できることがわかる。上記式をkについて微分して、kについて解くと、以下のような式となり、このkに設定したときに最もSNRが改善されることとなる。
Figure 0004423670
また、上記kは信号I1とI2のバランスによって、正負の極性を持つ信号であるため、チルトに対して両信号のバランスが線形的に変わるように信号I1、I2を選べば、係数kはダイレクトにチルトと相関し、どちらにどれだけずれたかが瞬時にわかる。そのような信号I1とI2の選び方としては、補正したい角度方向に垂直な方向でフォトディテクタを少なくとも2分割し、2分割されたフォトディテクタの出力をそれぞれ信号I1、I2として用いれば良い。
上記の説明ではふつうの検出系のSNRを用いているが、近年使用されるようになってきたPRML(Partial Response Maximum Likelihood)検出の場合にも同様に考えることができる。
ISOM2003(International Symposium Optical Memory 2003)において、本発明者らが提唱しているように(Technical Digest pp.164−165 “Signal−to−Noise Ratio in a PRML Detection” S.OHKUBO et al)、PRMLを用いてデータの再生を行うPRシステムのSNR(PRSNRと呼ぶ)としては、パス間の差を表すベクトルεと上記ノイズnの内積
Figure 0004423670
(mはクロック周期の時刻)をノイズとすることで、PRシステムに即したSNRを見積もることができることが示されている。したがって、PRシステムを使用する場合には、ユークリッド距離が短く、そのシステムのネックとなっているパス間の差を表すベクトルεを用いて
Figure 0004423670
の期待値を求め、上記σのかわりに代入してやれば、PRシステムに即した最適なSNRが得られる係数kが算出できる。
ここで、パス間の差とは信号レベルの時系列の差を表すものである。例えば、(−4、−3、−1、1、3)という信号レベルの時系列(この場合5時刻分を表記)を持つパスと(−3、−1,1,3,4)という信号レベルの時系列を持つパスの差を求めると、両時系列の差は(1,2,2,2,1)あるいは(−1、−2、−2、−2、−1)となる。この時系列の差の距離をユークリッド距離といい、ベクトル距離である。この場合は1×1+2×2+2×2+2×2+1×1=14となる。
また、ISOM2003で本発明者らが示したように、ユークリッド距離が短くシステムのネックとなっているパスが複数ある場合は、各パス間における
Figure 0004423670
を求め、その値を各パス間のユークリッド距離で規格化し、得られた値の中で最も大きいものを上記σの変わりに代入しても良い。
また、ISOM2003で本発明者らが示した、PRMLシステムのSNRを示すPRSNR自体を使用して、上記係数kの近似値を求めることもできる。PRSNRとは、ユークリッド距離が短くシステムのネックとなっているパスに関して、以下の式で計算を行い、ネックとなるパスが複数個ある場合は、各パス間に対して以下の式を個別に計算し、その中で以下の数式の値が最も小さくなるパスの値をそのPRMLシステムのSNRとして規定したものである。
Figure 0004423670
ここでE[ ]は期待値を表している。期待値とは各時刻で
Figure 0004423670
を計算した場合に、期待される値であり、平均値と考えても良い。
分子はまさにパス間のユークリッド距離である。ネックとなるパスが複数ある場合でも分子のユークリッド距離はそれほど変わらないので、σの二乗の代わりに、PRSNRの逆数を代入すれば、上記[数58]を代入するのと同等になる。
また、信号I1、I2のインパルス応答があまり変わらないことが予想される場合には、それらを同じと近似して(ri=0)、下記式
Figure 0004423670
なる比較的簡単な係数kによって、本発明を実行できる。さらに、ノイズの相関も低いと近似すれば、下記式
Figure 0004423670
なる係数kで本発明を実行できる。上記で説明したPRSNRをσの二乗の代わりに使用する場合、[数78]の分母は信号I1とI2の和(トータルのRF信号)のPRSNRの逆数で代用しても良い。
上記の近似をつかってもチルトの精度が充分な場合には、インパルス応答を計算する回路、ノイズ相関を計算する回路が削除することが可能となる。チルト検出精度とLSIの規模のバランスを考慮し、最適な係数kの計算式を選んで使用すればよい。
上記で説明したPRSNRは信号品質と非常に強い相関があるために、PRSNRを計算するユニットを搭載したLSIであればよりLSIの付加価値が高まる。したがって、PRSNRを計算しつつ、チルト補正を行いたい場合は、係数kを計算するユニットでPRSNRも計算させ、計算されたPRSNRそのものを使用し、以下の数式で求められる値を係数kとして用いても良い。
Figure 0004423670
ここで、PRSNR、PRSNRはそれぞれ信号I1、I2のPRSNRを表し、PRSNRは信号I1とI2の和(トータルのRF信号)のPRSNRを表している。その他、分母をPRSNRとPRSNRの和にしても良い。このようなシステムにしておけば、信号と相関の高いPRSNRを様々な用途に使用でき、かつチルト制御も可能となる。なお、上記のようにPRSNRを使用する場合は、インパルス応答を計算する回路の実際の演算は止めて、想定される理想的なインパルス応答である(1,2,2,2,1)を出力させる。なぜなら、PRSNRを求める場合、インパルス応答をすでに(1,2,2,2,1)と仮定しているからである。あるいは、インパルス応答を計算する回路を削除することも可能である。当然であるが、チルトの制御を行う場合、チルトの正負をどうとるかによって、上記係数kの極性も反転させる必要がある。
間接的な信号によりチルトを補正している従来例と異なり、本発明は再生信号そのものから直接的にチルト検出用の信号またはチルト補正用の係数を得ているため、再生信号のチルトによる変化を非常に精度良く検出でき、効果が高い。また、チルトの方向により係数kの極性が変わるため、どちらの方向にどれだけ傾いたかが瞬時にわかる。つまり、山登り法を使う必要がない。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施例1)
図1に本発明の情報記録再生装置の概略図を示す。この情報記録再生装置は、光ディスク15を駆動するスピンドル駆動系1、光ディスクに光を照射し、それを検出する光ヘッド部2、入力信号にフィルタリング等の処理を行うRF回路部3、入力信号のインパルス応答を求めるインパルス応答算出器4、求めたインパルス応答と入力信号をもとに係数kを求める係数算出器5、求められた係数kを用いて信号を補正し信号劣化を防ぐ信号補正処理器6、入力信号を復調する復調器7、装置全体を統括するシステムコントローラ8、記録すべき信号を変調する変調器9、レーザダイオード(LD)10、LD10を駆動するLD駆動部11、サーボ信号をコントロールするサーボコントローラ12、そしてLD10からの光を対物レンズ13に反射させるとともに光ディスク15からの反射光を受光部14に通過させるビームスプリッタ16よりなる。本発明の特徴的な要素は、上記インパルス応答算出器4、係数算出器5、信号補正処理器6である。
図1では受光部14にラジアル方向に分割された2分割フォトディテクタを使用しており、入力された光のうち、ラジアル方向に対して内側の受光部で検出された光はI1信号、外側の受光部で検出された光はI2信号となる。通常、受光部14の出力は電流であるため、I1信号およびI2信号は電流を電圧に変えるIVアンプを通して使用する。I1+I2が通常の再生信号である。今回の例では、ラジアル方向に分割された信号2種類をI1、I2としたので、ラジアルチルトが変化したときに、それによる劣化を防ぐ装置として機能する。当然、タンジェンシャル方向に分割すれば、タンジェンシャルチルトが変化したときに、それによる劣化を防ぐ装置となる。
今回の実施例では2分割フォトディテクタを使用する例を示したが、図3に示したような受光部A30a、受光部B30b、受光部C30c、受光部D30dから構成される4分割ディテクタを使用して、適宜信号を束ねてI1信号、I2信号を作り出しても良い。様々な検出器の形式が考えられるが、本発明のポイントは、補正したいパラメータに対して信号成分とノイズ成分のバランスが変わるような出力を2種類以上取り出し、それらの信号成分、ノイズ成分を評価することで信号補正を行うことにあるので、それが実行できれば、検出器の形態は適宜選定されてよく、分割方法も実施例に示す形に限定されるものではない。
2分割フォトディテクタを使用した場合、光ディスク15に記録された信号はディテクタの分割された2つの部分から、それぞれ分割して検出された信号として出力され、それぞれ単独で2種類の信号I1、I2を生成する。一方、4分割ディテクタを使用する場合は、情報記録媒体に記録された信号は、ディテクタの分割された4つの部分から、それぞれ4つに分割された信号の1つとして出力され、2つの信号を組み合わせることによって、2種類の信号I1、I2を生成する。
信号I1、I2はRF回路部3に入力され、I1+I2(再生信号)なる演算を行った後、フィルタリング、イコライジング、PLL等の処理を施される。PRMLを使用する場合はここで、ビタビ復号等の処理も行われる。今回使用したRF回路部3のブロック図を参考までに図11に示しておく。RF回路部3は、プリフィルタ100、オートゲインコントロール(AGC)101、A/Dコンバータ(ADC)102、フェーズロックドループ(PLL)103、適応等化器104およびビタビ複号器105から構成される。
RF回路部3からは、PLLにより位相を揃えたタイミング信号(クロック)、ビタビ復号から想定される理想波形などの情報がインパルス応答算出器4に送られる。インパルス応答算出器4は、クロックのタイミングでI1、I2信号をサンプリングし、サンプリングされた信号とビタビ復号から想定される理想波形を比較することでI1、I2信号それぞれのインパルス応答を計算する。ビタビ復号器を持っていない系の場合は予めデータ列がわかっている信号を用いて計算を行えばよい。
その後、そのインパルス応答の情報は係数算出器5に送られ、係数算出器5は係数kを計算する。計算に用いる式は前記の通りである。ノイズ成分は、データ列とインパルス応答の畳み込み積分によって算出される波形と実際の信号波形(クロックのタイミングでサンプリングされたI1、I2信号)の差として算出される。各時刻(各クロックのタイミング)のノイズ成分を算出すれば、各種ノイズの期待値は簡単に算出できる。データ列は、ビタビ復号器を持っている系なら、ビタビ復号器からでてくるデータ列を使用すればよく、ビタビ復号器を持っていない系の場合は予めデータ列がわかっている信号を用いて計算を行えばよい。係数kが算出できればその情報を信号補正処理部6に送り、下記式(I1+I2)+k×(I1−I2)なる計算を時刻ごとに行う。
このようにして得られた補正信号はもう一度RF回路の適応等化器104に入力され、後は通常の装置と同様に再生される。
今回、光ヘッドとして、LD波長405 nm、NA(開口数)0.65のものを用意した。また、RF回路部3にはPR(12221)用のビタビ復号器を有するものを用意した。光ディスクとしては、直径120mm、0.6mm厚のポリカーボネイト基板上に、ビットピッチが0.153μm、トラックピッチが0.4μmのエンボスを形成したものを用意した。図4に今回用意したディスクの断面図を示す。反射膜50としてはAlTiを使用した。また、光は0.6mm厚の基板51を通過する方向から入射している。
図5は今回構築した装置およびディスクにおいて、ディスク半径30mm付近で故意にラジアルチルトを発生して静的にラジアルチルトと係数kの関係を測定したものである。ラジアルチルトと係数kがリニアに相関していることがよくわかる。
また、図6は図5で求めた係数を使い、信号処理を行った場合と何も行わなかった場合のエラーレートの差異を示す。ラジアルチルトが発生すると大幅にエラーレートが上昇していたものが、補正信号処理を行うことによって、劣化が抑えられていることがわかる。
次に、本発明の装置としての実用的な検証をする。
今回作成したディスクのラジアルチルトの半径依存性を図7に示す。半径50mm以上の位置におけるラジアルチルトが−0.3 degを超えており、エラーレートの急激な上昇が懸念される。また、図7で示されたように、実際の装置では、ディスクの最内角半径位置においてもラジアルチルトが発生するため(この場合、−0.15 deg 程度)、ラジアルチルトマージンの向上が急務となっている。
このディスクを今回作成した装置に挿入し、本発明の信号補正処理を行った場合と、行わなかった場合のエラーレートの半径依存性を出力させたのが図8である。図8をみるとわかるように、信号補正処理を行うと外周部においてもエラーレートの劣化が抑えられることがわかる。つまり、本発明の情報記録再生装置を使用することにより、再生信号品質のマージンが向上することが確認出来た。
(実施例2)
図9に本発明の情報記録再生装置の第2の実施例を示す。実施例1との違いは算出された係数を用いて再生信号を補正するのではなく、係数がチルトとリニアな関係にあることを利用し、ダイナミックにチルトを補正するところにある。したがって、実施例1にあった信号補正処理器6は存在せず、逆に、チルト制御可能なサーボコントローラ20を介して、チルトをダイナミックに補正できるようになっている。
信号I1、I2を使用して係数kを算出するところまでは実施例1と同じである。実施例2ではその後、計算された係数kをシステムコントローラ8に情報として送る。システムコントローラ8は送られた係数kがチルトとリニアに相関していることから、kが0に向かう方向にサーボ技術を使ってチルトを制御する。サーボ技術とは、何らかのずれを、ずれと相関する信号を使ってずれを補正する制御技術であり、光ディスク技術においては、案内溝からのずれを制御するトラッキングサーボ、光ディスク媒体と光ヘッドの距離(フォーカス位置)を制御するフォーカスサーボが使用されている。今回はこれらのサーボに加え、光ヘッドの傾きを制御するチルトサーボも採用した。これにより、kが0になるようにチルトがコントロールされる。kが0になるようにコントロールされるということは、図5からもわかるように、最適なチルトに常にチルト制御されることを意味する。
この装置に、実施例1で使用したものと同じディスクを挿入し、エラーレートの半径依存性を出力させた。図10にその結果を示す。実施例1と同様に外周でもエラーレートの劣化を抑えることが可能であり、この装置でも再生信号品質のマージンを大幅に向上出来ることを確認した。
(実施例3)
本発明の情報記録再生装置の第3の実施例を示す。装置の概略図は実施例2(図11)と同じであるが、インパルス応答算出器と係数算出器の使用の仕方が異なる。実施例3では、PRSNRを用いて係数kを算出した。したがって、インパルス応答算出器からは理想的なインパルス応答である(1,2,2,2,1)を出力させ、係数算出器では
Figure 0004423670
なる数式を使用し、係数kを算出した。当然、係数算出器はPRSNRも計算できるということになる。この実施例において、図5と同様な実験を、同じディスク、同じ半径位置にて行った。その結果を図12に示す。図5と係数kの値は若干異なるが、係数kが0になる位置はほぼ同じであり、実施例3の方式でもチルト制御が可能であることがわかる。この装置でも実施例2と同じように、実施例1で使用したものと同じディスクを挿入し、エラーレートの半径依存性を測定したところ、図10に示す結果と同様の結果が得られ、この装置でも再生信号品質のマージンを大幅に向上出来ることを確認した。PRSNRは信号品質と非常に強い相関のある値なので、実施例3のような装置の場合、PRSNRをモニターすることで常に信号品質を管理できるメリットがある。PRSNRをモニターしておき、その値がある閾値以下になったときに上記の係数kを求め、チルトを補正するといったような動作も可能となる。
[発明の他の実施の形態]
実施例1、2ではインパルス応答を個々に算出したが、予め両信号のインパルス応答が予想される場合は、予想されるインパルス応答とデータ列の畳み込み積分により、理想波形を生成し、それに対して信号I1、I2に適応等化をかけてもよい。その場合、前記理想波形と適応等化後の信号I1、I2との各時刻における差がノイズ成分となるので、その期待値を求めてやればいい。このような実施の形態を用いると、信号I1、I2のインパルス応答が同じだったこととほぼ等しい状況になるので、係数kは、上述した以下の最も簡単な式で算出することができる。
Figure 0004423670
また、この場合は、インパルス応答算出器を適応等化器と交換した形態での実施となる。
上記2つの実施例は再生専用媒体(ディスク)における結果であるが、書き換え型のRAM媒体にも当然適用できる。また、ラジアルチルトの補正だけに限定されず、出力のバランスが崩れるパラメータに関しては同様の考え方で補正することができる。
また、上記2例は再生信号データそのもので補正を行ったが、RAM媒体などで案内溝にウォブルが形成されている場合などには、ウォブルの出力のバランスの崩れを検出し、上記2例と同様にラジアルチルトやその他のパラメータを補正することができる。当然、ウォブルの信号劣化を信号補正で抑えることもできる。
また、従来から使用されているジッタもノイズ成分と考えられるので、σの代わりに使用することも可能である。
また、本発明は波長405nm、NA0.6に限定されることなく、あらゆる波長、およびNAに適応可能である。
また、上記実施例ではPR(12221)というクラスを使用したがPR(1221)など他のクラスでも同様に使用することができる。
また、上記実施例ではPRMLを使用した場合について記載したが、PRMLを使用しない系でも同様に使用することができる。
本明細書では、光ディスク装置について例を示したが、本発明の趣旨である分割して検出された信号品質の差分をもとに信号補正、あるいは傾き補正等を行うという方法は、磁気ディスク装置におけるヘッド面のディスク面との間の傾きによる信号品質劣化を補正する方法としても、あるいは磁気ディスク、磁気テープ装置などにおけるヘッドの記録トラックに対する傾きによる影響を補正する方法としても使用可能である。
また、本明細書ではチルトの補正に関しての例を示したが、デフォーカス、デトラック等の他の特性に関しても、分割して検出する信号の形態を補正すべき特性のずれが検出できるように適宜変更することで同様に使用することができる。
本発明は高密度光ディスクの記録再生装置および記録再生方法として、広く適応することができ、記録再生装置の信頼性を著しく高める効果を得ることができる。
本発明(実施例1)の情報記録再生装置の概略図である。 エラーレートのラジアルチルト依存性を示す図である。 4分割光検出部の概略図である。 本発明の実施例で用いた再生専用媒体(ディスク)の断面図である。 本発明の方法で算出した係数kのラジアルチルト依存性を示す図である。 本発明(実施例1)により、信号処理の補正を実施した場合と実施しない場合のエラーレートとラジアルチルトの関係を示す図である。 本発明の実施例で用いた再生専用媒体(ディスク)におけるラジアルチルトの半径依存性を示す図である。 本発明(実施例1)の情報記録再生装置を用いて信号処理の補正を実施した場合と実施しない場合の再生専用媒体(ディスク)によるエラーレートの半径依存性を示す図である。 本発明(実施例2)の情報記録再生装置の概略図である。 本発明(実施例2)の情報記録再生装置を用いてチルト補正を実施した場合と実施しない場合の再生専用媒体(ディスク)によるエラーレートの半径依存性を示す図である。 本発明の情報記録再生装置のRF回路部の概略図である。 本発明の方法で算出した係数kのラジアルチルト依存性を示す図である。
符号の説明
1…スピンドル駆動系
2…光ヘッド部
3…RF回路部
4…インパルス応答算出器
5…係数算出器
6…信号補正処理器
7…復調器
8…システムコントローラ
9…変調器
10…レーザダイオード(LD)
11…LD駆動系
12…サーボコントローラ
13…対物レンズ
14…受光部
15…光ディスク
16…ビームスプリッタ
20…サーボコントローラ(チルト制御含む)
30a…受光部A30b…受光部B
30c…受光部C
30d…受光部D50…反射膜(AlTi)
51…基板(ポリカーボネイト)
100…プリフィルタ101…オートゲインコントロール(AGC)
102…A/Dコンバータ(ADC)
103…フェーズ・ロックド・ループ(PLL)
104…適応等化器
105…ビタビ復号器

Claims (16)

  1. 情報記録媒体に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出するステップと、
    前記分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて前記検出の際の読み込み傾きに対して信号成分とノイズ成分とのバランスが変わる2種類の信号I1、I2を生成するステップと、
    前記2種類の信号I1、I2を使用して、係数kを算出するステップと、
    前記係数kおよび前記2種類の信号I1、I2に基づいて、I1+I2+k×(I1−I2)なる処理信号を生成するステップと、
    前記処理信号に基づいて、前記読み込み傾きの影響を取り除いた前記情報記録媒体に記録された信号の再生を行うステップと
    を具備し、
    前記係数kを算出するステップは、前記信号I1のインパルス応答を
    Figure 0004423670
    (Nは自然数、iはクロック単位の時刻)とし、前記信号I2のインパルス応答を
    Figure 0004423670
    (Nは自然数、iはクロック単位の時刻)とし、前記信号I1のノイズの期待値をσ1、前記信号I2のノイズの期待値をσ2、前記信号I1と前記信号I2のノイズ相関の期待値をσ12とし、qi=h1i+h2i、ri=h1i−h2iとして、前記係数kを、
    Figure 0004423670
    なる式で算出するステップを備える情報記録媒体の再生方法。
  2. 情報記録媒体に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出するステップと、
    前記分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて前記検出の際の読み込み傾きに対して信号成分とノイズ成分とのバランスが変わる2種類の信号I1、I2を生成するステップと、
    前記2種類の信号I1、I2を使用して、係数kを算出するステップと、
    前記係数kおよび前記2種類の信号I1、I2に基づいて、I1+I2+k×(I1−I2)なる処理信号を生成するステップと、
    前記処理信号に基づいて、前記読み込み傾きの影響を取り除いた前記情報記録媒体に記録された信号の再生を行うステップと
    を具備し、
    前記係数kを算出するステップは、前記信号I1のノイズの期待値をσ1、前記信号I2のノイズの期待値をσ2、前記信号I1と前記信号I2のノイズ相関の期待値をσ12として、前記係数kを、
    Figure 0004423670
    なる式で算出するステップを備える情報記録媒体の再生方法。
  3. 情報記録媒体に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出するステップと、
    前記分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて前記検出の際の読み込み傾きに対して信号成分とノイズ成分とのバランスが変わる2種類の信号I1、I2を生成するステップと、
    前記2種類の信号I1、I2を使用して、係数kを算出するステップと、
    前記係数kおよび前記2種類の信号I1、I2に基づいて、I1+I2+k×(I1−I2)なる処理信号を生成するステップと、
    前記処理信号に基づいて、前記読み込み傾きの影響を取り除いた前記情報記録媒体に記録された信号の再生を行うステップと
    を具備し、
    前記係数kを算出するステップは、前記信号I1のノイズの期待値をσ1、前記信号I2のノイズの期待値をσ2として、前記係数kを、
    Figure 0004423670
    なる式で算出するステップを備える情報記録媒体の再生方法。
  4. 情報記録媒体に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出するステップと、
    前記分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて前記検出の際の読み込み傾きに対して信号成分とノイズ成分とのバランスが変わる2種類の信号I1、I2を生成するステップと、
    前記2種類の信号I1、I2を使用して、係数kを算出するステップと、
    前記係数kおよび前記2種類の信号I1、I2に基づいて、I1+I2+k×(I1−I2)なる処理信号を生成するステップと、
    前記処理信号に基づいて前記読み込み傾きの影響を取り除いた前記情報記録媒体に記録された信号の再生を行うステップと
    を具備し、
    前記係数kを算出するステップは、前記信号I1の信号成分とノイズ成分の比をSNR1、前記信号I2の信号成分とノイズ成分の比をSNR2、前記信号I1と前記信号I2を加算した信号の信号成分とノイズ成分の比をSNR3として、前記係数kを、
    Figure 0004423670
    、または
    Figure 0004423670
    、なる式で算出するステップを備える情報記録媒体の再生方法。
  5. 請求項4に記載の情報記録媒体の再生方法において、
    前記SNR1、前記SNR2、前記SNR3が、ベクトルε、理想信号波形と実際の信号波形の差を表すノイズn、期待値を表す記号E[ ]を用いて、
    Figure 0004423670
    と表される式で算出される情報記録媒体の再生方法。
  6. 請求項5に記載の情報記録媒体の再生方法において、
    前記SNR1、前記SNR2、前記SNR3が、前記ベクトルεとして、[数9]から[数11]までに示される3通りを選択し、
    Figure 0004423670
    Figure 0004423670
    Figure 0004423670
    前記[数9]から前記[数11]までに示されるそれぞれのベクトルεに対して、前記[数8]を算出し、得られた3通りの前記[数8]の結果のうち、それぞれ最小の値を選択したものである情報記録媒体の再生方法。
  7. 請求項4に記載の情報記録媒体の再生方法において、
    前記SNR1、前記SNR2および前記SNR3は、PRMLを用いて前記2種類の信号I1、I2および前記2種類の信号I1、I2の加算信号の再生を行うPRシステムのSNR(PRSNR)である情報記録媒体の再生方法。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の情報記録媒体の再生方法において、
    前記係数k、および前記2種類の信号I1、I2を使用して、前記情報記録媒体と前記情報記録媒体に記録された前記信号の再生を行うヘッド部との間の傾き角を調整するステップを更に具備する情報記録媒体の再生方法。
  9. 情報記録媒体に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できるヘッド部と、
    前記分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された前記検出の際の読み込み傾きに対して信号成分とノイズ成分とのバランスが変わる2種類の信号I1、I2を使用して、係数kを算出する演算部と
    を具備し、
    前記演算部は、前記信号I1のインパルス応答を
    Figure 0004423670
    (Nは自然数、iはクロック単位の時刻)、前記信号I2のインパルス応答を
    Figure 0004423670
    (Nは自然数、iはクロック単位の時刻)とし、前記信号I1のノイズの期待値をσ1、前記信号I2のノイズの期待値をσ2、前記信号I1と前記信号I2のノイズ相関の期待値をσ12とし、qi=h1i+h2i、ri=h1i−h2iとして、前記係数kを、
    Figure 0004423670
    なる式で算出し、前記係数kおよび前記2種類の信号I1、I2に基づいて、I1+I2+k×(I1−I2)なる処理信号を生成し、前記処理信号に基づいて前記情報記録媒体から再生された信号の前記読み込み傾きの影響を取り除く情報記録または再生を行う装置。
  10. 情報記録媒体に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できるヘッド部と、
    前記分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された前記検出の際の読み込み傾きに対して信号成分とノイズ成分とのバランスが変わる2種類の信号I1、I2を使用して、係数kを算出する演算部と
    を具備し、
    前記演算部は、前記信号I1のノイズの期待値をσ1、前記信号I2のノイズの期待値をσ2、前記信号I1と前記信号I2のノイズ相関の期待値をσ12とし、前記係数kを、
    Figure 0004423670
    なる式で算出し、前記係数kおよび前記2種類の信号I1、I2に基づいて、I1+I2+k×(I1−I2)なる処理信号を生成し、前記処理信号に基づいて前記情報記録媒体から再生された信号の前記読み込み傾きの影響を取り除く情報記録または再生を行う装置。
  11. 情報記録媒体に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できるヘッド部と、
    前記分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された前記検出の際の読み込み傾きに対して信号成分とノイズ成分とのバランスが変わる2種類の信号I1、I2を使用して、係数kを算出する演算部と
    を具備し、
    前記演算部は、前記信号I1のノイズの期待値をσ1、前記信号I2のノイズの期待値をσ2として、前記係数kを、
    Figure 0004423670
    なる式で算出し、前記係数kおよび前記2種類の信号I1、I2に基づいて、I1+I2+k×(I1−I2)なる処理信号を生成し、前記処理信号に基づいて前記情報記録媒体から再生された信号の前記読み込み傾きの影響を取り除く情報記録または再生を行う装置。
  12. 情報記録媒体に記録された信号を少なくともふたつに分割して検出できるヘッド部と、
    前記分割して検出された信号を、単独もしくは組み合わせて生成された前記検出の際の読み込み傾きに対して信号成分とノイズ成分とのバランスが変わる2種類の信号I1、I2を使用して、係数kを算出する演算部と
    を具備し、
    前記演算部は、前記信号I1の信号成分とノイズ成分の比をSNR1、前記信号I2の信号成分とノイズ成分の比をSNR2、前記信号I1と前記信号I2を加算した信号の信号成分とノイズ成分の比をSNR3として、前記SNR1,前記SNR2および前記SNR3を演算するSNR演算部と、
    前記係数kを、
    Figure 0004423670
    、または
    Figure 0004423670
    、なる式で算出する係数演算部と、
    前記係数k、および前記2種類の信号I1、I2を使用して、I1+I2+k×(I1−I2)なる処理信号を生成し、前記処理信号に基づいて前記情報記録媒体に記録された前記信号の再生を行う信号補正部と
    を備え、前記処理信号に基づいて、前記情報記録媒体から再生された信号の前記読み込み傾きの影響を取り除く情報記録または再生を行う装置。
  13. 請求項12に記載の装置において、
    前記SNR演算部は、ベクトルε、理想信号波形と実際の信号波形の差を表すノイズn、期待値を表す記号E[ ]を用いて、前記SNR1、前記SNR2、前記SNR3を、
    Figure 0004423670
    と表される式で算出する情報記録または再生を行う装置。
  14. 請求項13に記載の装置において、
    前記SNR1、前記SNR2、前記SNR3は、前記ベクトルεとして、[数20]から[数22]までに示される3通りを選択し、
    Figure 0004423670
    Figure 0004423670
    Figure 0004423670
    前記[数20]から前記[数22]までに示されるそれぞれのベクトルεに対して、前記[数19]を算出し、得られた3通りの前記[数19]の結果のうち、最小の値を選択したものである情報記録または再生を行う装置。
  15. 請求項12に記載の装置において、
    前記SNR1、前記SNR2および前記SNR3は、PRMLを用いて前記2種類の信号I1、I2および前記2種類の信号I1、I2の加算信号の再生を行うPRシステムのSNR(PRSNR)である情報記録または再生を行う装置。
  16. 請求項9から請求項15のいずれかに記載の装置において、
    前記係数kと前記2種類の信号I1、I2とを使用して、前記情報記録媒体と前記ヘッド部との間の傾き角を調整するサーボコントローラと、
    前記係数kに基づいて、前記サーボコントローラの制御を行うシステムコントローラと
    をさらに具備する情報記録または再生を行う装置。
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