JP4423656B2 - 磁気ヘッドの製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、ハードディスク装置(以下HDD)に用いられる磁気ヘッドに関し、特に高い記録密度を有する磁気記録媒体に対応した薄膜磁気ヘッドの製造装置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
比較的小型のコンピュータシステムに用いられる外部記憶装置の一つとして、HDD(ハードディスクドライブ装置)がある。HDDは、その小型化及び記憶量の大容量化の要望に応じて高記録密度化が進められている。HDDの構成要素の一つとして、磁気記録媒体と所定距離をおいて浮上し、磁気記録媒体に対して情報の書き込み及び読み取りを行う磁気ヘッドがある。この磁気ヘッドには、いわゆるMRヘッド、GMRヘッド等がある。
【0003】
HDDの高記録密度化を図る上で磁気ヘッドの高性能化も要求されるが、これには、前述の各素子及び磁気記録媒体とを組み合わせた上での、磁気ヘッドの入出力特性の向上とその安定化が含まれる。この安定化等を図る上で、磁気記録媒体と磁気ヘッド中の素子端部との間隔をどの様に制御するかが重要となる。当該間隔の制御のために、磁気記録媒体回転時に発生する風圧等により、磁気ヘッドが所定高さで安定して浮上するように、磁気ヘッドの媒体対向面(いわゆるABS面)に対して高精度な平面仕上げ、および溝形成、クラウン形成のための加工等を施している。
【0004】
また、磁気ヘッドの入出力特性については、これらを規定する各素子のパラメータであるいわゆるスロートハイト及びMRハイトの値が高精度で得られる加工技術を用い、各素子間での特性の安定化を図っている。これら値を適正値とすることにより、各素子に対して所望の特性値を付与することができる。
【0005】
磁気ヘッド上の種々の素子は、半導体製造技術に代表される薄膜形成、加工技術を用いて、ウェハ状のセラミック基板上に多数個同時に形成される。素子形成後、当該ウェハは各素子が形成された列毎に各々棒状に切断される。セラミック基板より切り出された各々の棒状の素材は、一般にバー或いはローバーと呼ばれ、HDD組立時に、この切断面の一方が磁気記録媒体との対向面(ABS面)となる。この切断面に対して研削等による粗加工を施した後、ラッピングまたはポリッシングと呼ばれる研磨加工を施し、バー上の各素子のスロートハイト及びMRハイトを各々所定範囲の値とする。
【0006】
さらに前述の溝加工等を施した後、各素子毎に当該バーを切断し、これらを磁気ヘッドにおけるコア(磁気ヘッドスライダ)として用いる。すなわち、当該バーは、磁気ヘッドスライダが連接されて構成されるといえる。なお、ここではバー上には磁気ヘッドスライダが一列に並置されることとして述べたが、磁気ヘッドスライダが複数列並置されたバーを用いる場合もある。
【0007】
ここで、研磨加工が施される前のバーは、基板切断あるいは基板の研削等によって生じた歪みや曲がりを有している。また、素子部形成時において、例えばパターニング時の位置ずれ等によって素子が切断面から各々異なる位置に形成される場合も考えられる。本出願人は、これら曲がり、素子の位置ずれ等を修正しつつ所定のスロートハイト等を得る研磨方法あるいは装置を特開平11−16124あるいは特開平11−42525等に開示している。
【0008】
従来の研磨方法について以下に述べる。切断後のバーは、接着剤等によって、例えば特開平11−42525に開示されている加工用治具における素材保持部に固定される。セラミック接着後の加工用治具は、上述の特開平11−16124に開示される装置等に固定される。加工用治具は、当該装置により上方向あるいは下方向への負荷を加えることによって、加工用治具、特にその素材保持部に対して曲げ変形を加えることが可能となっている。
【0009】
ここで、あらかじめ、バーに形成された各素子について、所定のスロートハイト等を得るために切断面(ABS面または端面)から除去すべき量を求めておく。そして、各素子毎の要除去量に応じて素材保持部を変形させる。具体的には、要除去量が多い部分が下方向(研磨用の定盤表面)に向けて凸となるような変形を素材保持部に与える。この状態で研磨加工を行うことで、各素子毎に、所定の誤差以内となるスロートハイト等の値を得ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
加工用治具を変形させるために、一般的にはボイスコイルモータ、あるいはエアシリンダ等の荷重付加手段が用いられている。また、各素子毎のスロートハイトの研磨精度を高くするために、素材保持部を複雑に且つ精密に変形できるように、できるだけ多くの荷重付加手段を配置すべく装置構成に工夫が加えられている。
【0011】
しかし、当該装置に於いては、1)加工用治具の変形を要するために大きな付加荷重の変化が必要となる。2)荷重付加手段を複数要するために、加工用治具を取り付ける部分が大型化し、装置構成が複雑且つ高価なものとなる。3)加工用治具の取付部が大きく複雑なため、この部分を研磨用定盤の表面に対して大きく揺動することが困難であり、大きな研磨用定盤表面のごく一部しか使用することができない。4)弾性的な変形すなわちたわみを高精度に制御し易くするために、セラミック等からなる加工用治具は複雑な形状を有し、これ自体が高価である。5)加工用治具の取付が容易ではなく、自動化が困難である。等が将来的に改善されるべき課題として指摘されている。
【0012】
また、実際に研磨を行う上で、素材保持部におけるバーの保持面が研磨加工における基準面となるために、研磨後のバーの平面度が微視的に安定せず、加工精度が加工時毎に不安定になる恐れがある。さらに、研磨時に、研磨用定盤面に対して凸に変形された場合の頂部となる部分のみが選択的に研磨される状態が生じ、研磨用定盤に対してバーが揺れてしまい、研磨面に縞状痕、スクラッチ、凹状欠陥が生じ易くなる、あるいは研磨面の平面度が低下する恐れもある。また、研磨面の平面精度は、研磨用定盤面の平面性の精度に依存するものであるが、従来法においてはこの定盤面の傷等による表面状態の劣化が生じやすく、また定盤面の一部しか研磨に使用しないために定盤の摩耗が部分的なものとなり研磨用定盤全体の平面度が劣化するなど、平面性を所定の高精度の状態に維持できる期間が短かった。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、簡単な構成からなる加工用治具を用いて、容易に、且つ研磨用定盤表面の平面度等を維持しながら、当該バー上の各素子に対して、精度良くスロートハイト等を得ることを可能とする研磨装置あるいは方法、さらには当該方法を用いた磁気ヘッドの製造方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る磁気ヘッドの製造装置は、複数の磁気ヘッドスライダが長手方向に一列または複数列にわたり連接されてなる、ウエハを切断して得られるバーに対して、バーの被研磨面を研磨して磁気ヘッドスライダ各々に所定の特性値を付与する磁気ヘッドの製造装置であって、バー、あるいはバーにおける被研磨面とは反対側の面と接合面にて接合された治具、の何れかからなる被研磨物を保持するキーパー本体を含むキーパー部と、被研磨面に接触してこれを研磨する研磨用定盤とからなり、キーパー本体は、被研磨面を研磨用定盤に押し付けるため、被研磨物における被研磨面とは反対側の面に負荷される荷重を生成するための流体を導入する流体導入ラインを複数有し、流体導入ラインは、長手方向に並設されることを特徴としている。
【0015】
なお、当該装置においては、キーパー部は圧力室をさらに有し、キーパー本体は圧力室を形成する変形可能な隔壁おいて保持され、被研磨面を研磨用定盤に押し付ける際の付加荷重の主たる成分が圧力室内部の圧力によることが好ましい。また、流体は、被研磨面と反対側の面に対して静圧荷重を付加することが好ましい。また、流体導入ラインは、被研磨物を、被研磨面とは反対側の面にて吸着可能とするように、真空装置に接続されたラインを含むことが好ましい。また、キーパー本体は、被研磨物における被研磨面と反対側の面と対向する所定面に流体導入ラインの開口部を有することが好ましい。
【0016】
さらに、キーパー本体は、被研磨物における被研磨面と反対側の面と対向する所定面において、流体導入ラインの開口部の全てまたは一部を通り長手方向に延在する溝を有することが好ましい。また、キーパー本体は、所定面において、開口部とは異なる位置であって且つ溝の延在方向とは異なる方向に延在する圧力勾配発生溝とを有することが好ましい。
【0017】
さらに、キーパー部は、研磨用定盤の表面に於いてキーパー本体を略囲むように配置されたリテーナ部をさらに有し、研磨用定盤の表面に対するリテーナの平均的な加工荷重の生成と、研磨用定盤の表面に対するキーパー本体の接触および加圧の操作とは独立して行われることが好ましい。また、キーパー本体とリテーナ部とはフレキシブルダイアフラムによって接続されており、キーパー本体、リテーナ部およびフレキシブルダイアフラムは圧力室の隔壁を構成し、研磨用定盤の表面に対するキーパー本体およびリテーナ部各々の加工荷重の生成あるいは接触、加圧の操作は、所定圧力を有する流体の導入及び排出によって為されることが好ましい。また、当該装置は、キーパー部を研磨用定盤の表面に対して垂直な軸を中心に回転するための回転機構、およびキーパー部を研磨用定盤の表面に対して平行に揺動するための駆動機構の少なくとも一方を有することが好ましい。
【0018】
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係る研磨装置は、所定方向に長い被研磨物の被研磨面を研磨する装置であって、被研磨物を保持するキーパー本体を含むキーパー部と、被研磨面に接触してこれを研磨する研磨用定盤とからなり、キーパー本体は、被研磨面を研磨用定盤に押し付けるため、被研磨物における被研磨面とは反対側の面に負荷される荷重を生成するための流体を導入する流体導入ラインを複数有し、流体導入ラインは、所定方向に並設されて被研磨面とは反対の面に対して静圧荷重を付加することを特徴としている。
【0019】
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係る製造方法は、複数の磁気ヘッドスライダが長手方向に一列または複数列にわたり連接されてなる、ウエハを切断して得られるバーに対して、バーの被研磨面を研磨してスライダ各々に所定の特性値を付与する磁気ヘッドの製造方法であって、バーにおける被研磨面とは反対側の面において、バーを治具の接合面に接合し、研磨用定盤表面に対して被研磨面を接触させ、治具の接合面とは反対側の面と対向する所定平面において、長手方向における特定位置において所定圧力に制御された流体を噴出させ、治具の接合面とは反対の面と所定平面との間にエアギャップを形成し、これにより治具の接合面とは反対の面に対して長手方向に略均一な静圧荷重を負荷し、静圧荷重により、治具を介して被研磨面を研磨用定盤に押圧し、被研磨面全体を略均等に研磨し、被研磨面全体を略均等に研磨した後に、特定位置あるいは特定位置とは異なる位置の何れかより所定圧力とは異なる圧力に制御された流体を噴出させることによりエアギャップにおいて静圧分布を生じさせ、これにより治具の接合面とは反対の面に対して長手方向に分布を有する静圧荷重を負荷し、分布を有する静圧荷重により、治具を介して被研磨面を研磨用定盤に押圧し、被研磨面を前記静圧荷重の分布に応じて研磨することを特徴としている。
【0020】
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係る製造方法は、複数の磁気ヘッドスライダが長手方向に一列または複数列にわたり連接されてなる、ウエハを切断して得られるバーに対して、バーの被研磨面を研磨してスライダ各々に所定の特性値を付与する磁気ヘッドの製造方法であって、バーにおける被研磨面とは反対側の面において、バーを治具の接合面に接合し、研磨用定盤表面に対して被研磨面を接触させ、治具の接合面とは反対側の面と対向する所定平面において、長手方向における特定位置において所定圧力に制御された流体を噴出させ、治具の接合面とは反対の面と所定平面との間にエアギャップを形成し、これにより治具の接合面とは反対の面に対して長手方向に略均一な静圧荷重を負荷し、且つ、治具の接合面とは反対の面に対して静圧荷重を付加する際に、特定位置からの流体および特定位置とは異なる位置から所定圧力とは異なる圧力に制御された流体を噴出もしくは停止させることによりエアギャップにおいて静圧分布を生じさせ、これにより治具の接合面とは反対の面に対して長手方向に分布を有する静圧荷重を負荷し、分布を有する静圧荷重により、治具を介して被研磨面を研磨用定盤に押圧し、被研磨面を静圧荷重の分布に応じて研磨することを特徴としている。
【0021】
なお、研磨用定盤表面に対して前記被研磨面を接触させる際に、治具は所定面に対して吸着され、研磨用定盤表面上に搬送されることが好ましい。また、被研磨面の研磨が終了後、治具を所定面に吸着させることにより、被研磨面を研磨用定盤表面より離間させて、あるいは加工荷重の付加を停止させて研磨を停止させることが好ましい。また、所定方向における静圧荷重の分布の制御は、所定平面において、特定位置あるいは特定位置とは異なる位置とは更に異なる位置であって且つ長手方向とは異なる方向に形成される溝によっても為されることが好ましい。また、被研磨面の研磨を行う際に、バーの略周囲に配置されたリテーナの研磨も同時に行うことが好ましい。また、被研磨面を研磨用定盤に対して押圧して研磨を行う際に、研磨用定盤の表面に対して垂直な軸を中心にバーを回転させる操作、および研磨用定盤の表面に対して平行にバーを揺動させる操作の少なくとも一方の操作を同時に行うことが好ましい。
【0022】
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係る研磨方法は、所定方向に長い被研磨物の被研磨面を研磨する方法であって、被研磨物における被研磨面とは反対側の特定面において、被研磨物を治具の接合面に接合し、研磨用定盤表面に対して被研磨面を接触させ、治具の接合面とは反対側の面と対向する所定平面において、所定方向における特定位置において流体を噴出させ、これにより治具の接合面とは反対の面に所定方向に分布を有する静圧荷重を付加し、治具を介して静圧荷重により被研磨面を研磨用定盤に押圧し、静圧荷重の分布に応じて被研磨面の研磨を行うことを特徴としている。
【0023】
【実施例】
本発明に係る研磨装置に関して、軸方向における縦断面の概略を図1に示す。また、バーを保持して実際に研磨を行う当該研磨装置のキーパー部に関して、その拡大図を図2に、軸方向における断面概略であって、図1の断面に対して垂直な方向から見た構成の概略を図3に示す。以下、これら図面を参照し、本発明に係る研磨装置について詳述する。
【0024】
当該研磨装置は、バーを保持し且つバーに加工荷重を付与する機構を有するキーパー部30、キーパー部30と連結され且つこれを支持して回転等の駆動が為される主軸1、研磨用定盤25、主軸1を回転可能に支持する支持軸3、支持軸3と連結して支持軸3を軸Cに沿って上下駆動させると共に軸Cを中心に支持軸3を揺動させる駆動機構5、主軸1に固定された第一のプーリ7、第一のプーリ7とベルト8によって連結される第2のプーリ9、第二のプーリ9と連結されてこれを回転させる回転機構10とから構成される。なお、軸C(いわゆるオスカー軸)に関して主軸1と支持軸3とを移動させる駆動機構5、及び減速器とモータとから構成される回転機構10には、公知の機構が各々用いられるため、ここでの説明は省略する。
【0025】
キーパー部30は、キーパー本体31、キーパー本体固定部材34、リテーナ部35、フレキシブルダイアフラム28、第1および第2のキーパーケース21、22から構成される。また、キーパー本体固定部材34とキーパー本体31の上面31dとが、レキシブルダイアフラム28を挟持することにより、キーパー本体31はフレキシブルダイアフラム28に対して固定されている。
キーパー本体31は、研磨用定盤25と対向する下面に、バー38あるいはバー38が接着剤等により接合された治具40を位置決めし、収納するための収納溝32を有している。
【0026】
収納溝32は、底面32a(研磨用定盤との対向面)における中心線が治具40の中心線と一致し、且つその外周部が、治具40の外周より僅かに大きくなるように構成されている。キーパー本体31の上面から収納溝底面32aまでつながる貫通穴31bが、底面32aの中心線に沿って、長手方向の中央部Aおよびこの両側に所定の間隔を空けたA〜Aの位置にそれぞれ設けられている(図4参照)。
【0027】
リテーナ部35は、リテーナ支持部36、リテーナ支持部36に対してその下方(研磨用定盤方向)に固定された、セラミック或いはプラスチック等からなるリテーナ37、およびリテーナ固定部材33から構成されている。また、リテーナ部35は、リテーナ支持部36とリテーナ固定部材33とは、フレキシブルダイアフラム28を挟持することによって、フレキシブルダイアフラムに対して固定される。
【0028】
リテーナ37の下面37aは、研磨時において、研磨用定盤25表面の研磨面25aと実際に接触し、バー38と同時にリテーナ37の研磨も行われる。これによりバー38の研磨時の姿勢を安定させる、あるいは研磨用定盤表面25aの平面性について、その劣化防止等を為すことが可能となる。また、収納溝32にバー38および治具40を収容することにより、当該バー38等が外部に飛び出すことを防止する。
【0029】
キーパー部30における第1のキーパーケース21は、第2のキーパーケース22とによってダイアフラム28の外周部を挟持し、このダイアフラム28を支持している。これにより、第1のキーパーケース21を介して、リテーナ部35、キーパー本体31等が主軸1に支持されることとなる。その際、ダイアフラム28、キーパー本体31、リテーナ部35等とにより、圧力室17の隔壁が構成され、ダイアフラム28等によってこの圧力室17を形成するためシールの作用が為される。
【0030】
なお、圧力室17は、中空部2を介して後述する流体導入ラインPに接続されている。後述するようにこのダイアフラム28を介して、キーパー本体31とリテーナ部35とは独立して変位することが可能であることが好ましく、従って当該ダイアフラムには大きな弾性変形能が求められる。一般的に、これら弾性変形能等とシール性を単一材料にて得ることは困難であるため、弾性変形能等を板バネ等の素材により得ることとし、シール性を例えば厚さ0.5mm以下の薄いプラスチックシート等の柔軟性を擁する素材により得ることとするように、複数種類の素材にてダイアフラム28を構成することが好ましい。
【0031】
更に各々の素材のみでは充分な特性が得られない場合には、板バネに予め蛇腹を形成するあるいはスリットを形成する等の加工を施すと良く、プラスチックシートに関してはこれを複数枚用いること等を為すと良い。本実施例においては、ダイアフラム28の上下両面に、シートパッキン29としてプラスチックシートを配置し、シール性を確保することとしている。
【0032】
また、ダイアフラム28の変形能を高めた場合、ダイアフラム28の剛性が不足してキーパー本体31およびリテーナ部35を支持し得ない、具体的には、キーパー本体31等の重量によってダイアフラム28の弾性域を越えた変形が生じ、下に凸の状態から回復しなくなる場合も考えられる。この場合には、ダイアフラム28の回復可能限界となる変形量以下に弾性変形を規制するために、不図示のピンあるいは引っかけ金具等を配してキーパー本体およびリテーナ部の下降量を機械的に規制すると良い。
【0033】
なお、キーパー本体31とリテーナ部材35とは、それぞれ独立してダイヤフラム28に固定されているため、圧力室17に加えられる圧力により駆動することが可能である。この場合、各部材の駆動方向に付加される圧力のみを考慮すればよい。従って、ダイヤフラム28を境界として、圧力室17内部におけるリテーナ固定部材33の上面33cと、リテーナ37の下面37aとの比率に対し任意の差を設けることによって、リテーナ37の定盤表面25aに対する加工荷重を調節することが可能となる。
【0034】
主軸1には、ロータリージョイント12を介して流体導入・真空ラインPが、ロータリージョイント13を介して流体導入ラインPが、さらにロータリージョイント14を介して流体導入ラインPがそれぞれ接続されている。流体導入・真空ラインPには、所定圧力の流体、および流体導入ラインPと同じに圧力制御が為された流体それぞれが導入可能とされており、さらに不図示の真空(発生)装置にも接続されており当該ラインを真空ラインとしての使用することが可能となっている。また、流体導入ラインPは、中空部2に接続されており、中空部2を介して圧力室17への流体の導入が可能となっている。
【0035】
ジョイント14を介した流体導入ラインPは、ジョイントを介した後に分岐し、ピエゾ式のバルブV〜Vにそれぞれ接続される。なお、図面においては、ジョイント14から貫通穴31bまでの流体導入系の理解を容易にするために、図2においてバルブVのみを示すこととしている。しかし、実際には圧力室17内部に各バルブV〜Vも配置されており、図2中において4つに分岐後の各ラインは各々のバルブに接続され、その後対応する貫通穴31bに接続されている。
【0036】
流体導入ラインP、流体導入・真空ラインPに導入される流体としては、例えば圧力を制御されると共に温度調整、除湿等がなされ、さらに不純物、ダスト等が除去されたクリーンエア、窒素ガス等が考えられる。このクリーンエア等は、単一の供給源より供給されている。この供給ラインは、流体導入・真空ラインP向けのP系、および流体導入ラインP向けのP系の各系に向けて分岐される。分岐後、各系における流体の圧力は、各々専用のレギュレータによって所望の圧力に制御され、圧力制御後の当該流体が流体導入・真空ライン等において用いられる。なお、流体導入ラインPに導入される流体は、前述のようなクリーンエア等である必要はなく、圧力制御が施された空気であれば良い。
【0037】
貫通穴31b各々に対しては、主軸1の中空部2に設けられたポリウレタン製、フッ素樹脂製等のチューブ等からなる導通管51を介して、Aの位置に空けられた穴31bには流体導入・真空ラインPが接続され、その他の位置A〜Aに空けられた穴31bには、分岐してバルブV〜Vを介した後の流体導入ラインPがそれぞれ接続されている(図8参照)。なお、図に示す各ラインは導通管51と同じチューブから構成されており、キーパー本体31とチューブとの接続部等には公知の継ぎ手を用いているが、継ぎ手に関する説明は本発明と直接関係がないためここでの説明は省略する。
【0038】
ウエハを切断して得られるバーは、その被研磨面38aとは反対側の面で、治具40の接合面40bに接着剤等によって接合、固定されている。キーパー本体31は、流体導入・真空ラインPを真空ラインとして用いることにより、A位置の穴31bにおいて、治具40を介してバー38を吸着保持することが可能である。また、キーパー本体31は、A〜Aの何れかの位置に設けられた穴31bより流体を導入することで、治具におけるバー38との接着面40aとは反対側の面40bと収納溝32の底面32aとの間にエアギャップ69を形成する。当該エアギャップ69より面40aに付加される静圧力によって、被研磨面38aを研磨用定盤表面25aに対して押圧する。
【0039】
次に、収納溝32の底面32aに設けられた、貫通穴31bにおける開口位置A〜A、溝42、圧力勾配発生溝43について、底面32aを下方から見た状態を示す図4を参照して述べる。貫通穴31bの開口は径0.1〜2mmの大きさで、その開口位置は底面32aの中心線に沿って、等間隔となるように配置されている。
【0040】
底面32aには、当該中心線に沿って、幅0.1〜2mm、深さ0.05〜0.5mmの溝42が形成されており、溝42上に、溝42とは垂直な方向に、ラビリンス溝効果等の流体計算に基づく幅と深さ等からなる圧力勾配発生溝43が形成されている。圧力勾配発生溝43は貫通穴31bの開口中心から所定の間隔を空けて六本形成されている。なお、図4に示した溝42および圧力勾配発生溝43の配置はあくまで一例であり、例えば図5A〜5Dに示すような配置としても良く、さらにはこれを無くすこととしても良い。
【0041】
以上に述べてきた研磨装置を用いて、実際に素子等が形成されたバーを被研磨物38として研磨する手順について以下に述べる。なお、本発明に係る研磨装置あるいは研磨方法を用いた研磨工程に取りかかる前に、当該バーに対して、必要に応じて、研削、ラッピング等の粗加工を施すことが好ましい。その後、本発明に係る研磨装置あるいは方法を用いて、MRハイト等を所定値とする研磨工程を行う。以下、研磨工程に関する記述は、図1乃至3を参照として行う。
【0042】
なお、研磨工程に際し、予めバー38における被研磨面38aとは反対の面に於いて、治具40に対して接着剤等によって接合、固定され、被研磨面38aが下方に向くようにして、所定位置に配置される。研磨工程においては、先ず、駆動機構5によって、主軸1と共にキーパー部30が持ち上げられ、治具40及びバー38が置かれた所定位置まで移動される。治具40の直上に、キーパー本体31に設けられた収納溝32を位置決めさせた後、これを治具40に接近させる。
【0043】
キーパー30と治具40との間隔が所定値以下となった段階で、不図示の真空ポンプにより、流体導入・真空ラインPを真空ラインとして作動させる。この操作によって、流体導入・真空ラインPと接続された位置Aにおける貫通穴31bを介して、治具40と収納溝底面32aとの間に負圧(真空)を発生させる。治具40は、この負圧によって収納溝底面32aによって吸着され、その結果、治具40がバー38と一体で収納溝32に収容される。その後、駆動機構5に、ここまでと逆の動作を行わせ、キーパー部30を研磨用定盤表面25aの上方の所定位置に移動させ、低速で下降させる。
【0044】
さらに、リテーナ下面37aが定盤表面25aに接触し、移動時に下方に向いて凸の状態にあったダイアフラム28が定盤表面25aとほぼ平行となった時点において、主軸1の降下が停止される。停止後、流体導入・真空ラインPによる治具40の吸着を停止する。なお、この段階では、治具40はリンギングにより溝部底面32aに密着保持されている。ここで、流体導入・真空ラインPより、所定圧力に制御されたクリーンエア等の流体を導入し、治具40を溝部底面32aより離脱させて、被研磨面38aが研磨用定盤表面25aに接触した状態とする。
【0045】
その後、流体導入ラインPより圧力室17内部に所定圧力の流体を導入し、流体の導入に伴って圧力室17内部の圧力を増加させ、圧力室17内部を所定圧力とする。ラインPからの流体の導入は研磨加工中も継続され、圧力室17内部は加工中も所定圧力に維持され続ける。この操作によって、バー38に対する主たる加工荷重が付加されることとなる。その際、バーの欠け等の観点から、リテーナ下面にのみ荷重が付加された状態で、不図示の駆動装置により研磨用定盤の回転運動を行うことが好ましい。
【0046】
なお、本実施例においては、流体導入・真空ラインPからの流体導入後に、流体導入ラインPからの流体の導入を行うこととしているが、これら順序は逆になっても良い。また、本実施例においては、この状態において、溝部底面32aと治具40の上面40aの間に、数10〜数100μmのエアギャップ69が形成される。この状態で、バー38の研磨を行うことにより、被研磨面38a全面がほぼ均等に研磨される。
【0047】
本発明においては、研磨加工時に主軸1、すなわちキーパー部30に回転(自転)運動をさせることが可能である。この回転運動を同時に行うことにより、従来技術において課題とされていた、被研磨面の平面性および平滑性の向上や研磨痕の発生の防止等、あるいは定盤上面の平面精度を高精度状態に長い期間維持することが可能となる。また、主軸1の軸心回りの回転運動を行うことが可能であるために、小さな研磨用定盤の使用が可能となる。さらに、本発明においては、同時に主軸1にC軸回りの揺動運動を行わせることも可能である。当該揺動運動も同時に実施することにより、研磨用定盤表面25aを全面にわたって効率よく使用することが可能となる。
【0048】
ほぼ均等な研磨を所定量行った後、流体導入・真空ラインPからの所定圧力とされた流体の導入を停止する。その後、被研磨面38a上の各部分における要研磨量に応じて、例えば、流体導入ラインPと同圧力に制御された流体の位置Aに対しての導入あるいは停止をバルブVの開閉によって行う、あるいは位置A〜Aへの流体の導入あるいは停止をバルブV〜Vの開閉によって行う等の操作が為される。なお、要研磨量は、後述するように、素子におけるMR値等の種々の値に基づいて検出される。
【0049】
ここで、任意の流体導入ラインあるいは流体導入・真空ラインのバルブを開とすることにより、当該ラインに対応する位置A〜Aそれぞれに設けられた貫通穴31bの開口より、所定圧力の流体が治具上面40aに供給され、エアギャップ69に所定の分布を有する静圧が生じ、静圧荷重が治具上面40aに付加される。この静圧荷重は、治具40を介して、バー38の研磨用定盤表面25aに対する加工荷重として作用する。ここで、例として、特定ラインに対応するバルブの開閉を行った場合における図4中の線A−A上での、治具40上の各対応点における静圧荷重の分布を図6および7に示す。
【0050】
なお、当該静圧荷重は、治具40を介してバー38に付加される研磨用定盤表面25aに対する加工荷重、特に各バー上に形成された素子部分近傍での加工荷重に対応する。図6は、流体導入ラインPW、および流体導入・真空ラインPより流体を導入した状態での静圧分布を示し、図7は、流体導入ラインPW、および流体導入ラインPより位置AおよびAに流体を導入した状態での静圧分布をする。
【0051】
図6において、流体導入・真空ラインPより導入された、所定圧力に制御された流体によって、Aと対応した位置において治具40が押圧され、この位置に対応する部位に於いて被研磨面38aが研磨用定盤表面25aに押し付けられる。さらに、治具上面40aと溝部底面32aとの間のエアギャップ69の厚さに対して、溝42の幅及び深さは充分に大きいため、導入された流体はその大部分が溝42に沿って治具40の両端方向に流れ、溝42の内部が当該流体により満たされる。
【0052】
その後、溝42からエアギャップ69を介しての流体の流出が生じることから、その流出状態は治具40の長さ方向においてほぼ均一な状態となる。その結果、溝部42及び貫通穴31bの周辺及び外周部を除く溝部底面32a上の全域において、ほぼ均一な静圧力からなる静圧流体軸受面が形成される。治具40は当該静圧軸受面から受ける静圧力によって、被研磨面38aを、研磨用定盤表面25aに対してほぼ均等に押し付けることとなる。
【0053】
本実施例においては圧力勾配発生溝43及び貫通穴31bの開口が、溝42上に存在する。溝42を流れる流体の流路上、これら圧力勾配発生溝43等の上流と下流とにおいて、流体の圧力の低下が生じ、図6に示すような静圧分布が得られることとなる。なお、実際の加工荷重の分布においては、流体導入ラインPから導入された流体により、A位置から導入される流体から得られる静圧に比べて大きい加工荷重が、圧力室17を介してキーパー本体31に付加されている。従って、圧力室17よりキーパー本体31を介して付加される圧力と、更に貫通穴13b各々より導入された流体より付加される静圧を加えた圧力とが合成され、実際に治具40に対して加えられる加工荷重が形成される。
【0054】
すなわち、図6あるいは図7に示す静圧分布は、これらプロファイルの理解を容易にするために加工圧力の分布を強調した図である。一般に、研磨加工における加工量Δは、Δ=kWV(k:比例常数、W:加工荷重、V:研磨用定盤と被研磨物との相対速度)で示される。本実施例においては、キーパー部30を回転運動させることとしているため、A近傍に対応する位置と比較してバー38の両端部に近づくほど自転による周速度が大きくなり、研磨用定盤に対する相対速度は大きくなると考えられる。従って、図6に示す条件においては、位置Aに対応する部分において、大きな加工荷重が負荷され、且つその加工荷重がバー両端部に近づくほど小さくなるように設定している。図6に示す静圧分布を適切なものとするあるいは回転速度を適切なものとすることにより、被研磨面38aを全面にわたってほぼ均等に研磨することが可能となる。
【0055】
図7に示す例においては、A及びA位置に対応する部位に於いて、被研磨面38aの研磨用定盤面25aに対する押しつけ圧が大きくなっている。なお、本実施例におけるA及びA位置から導入される流体は、流体導入ラインPから分岐したものによることから、これら位置での静圧力のピーク値は互いに等しくなっている。この状態で、研磨用定盤25を回転させ続けて研磨を継続すると、図中における、位置A及びAに対応した部分において、被研磨面38aが優先的に研磨される。なお、当然のことながら、位置A及びAに対応する部分の研磨速度に対しては、ここで述べた静圧荷重だけでなく、自転による周速差に基づいた対応部分の研磨用定盤に対する相対速度の影響も付与されることとなる。
【0056】
ここで、本実施例における要研磨量の測定のおよびこの測定結果に基づく研磨工程の概略について述べる。図8に、実際にバルブV〜Vの開閉および流体導入・真空ラインPにおけるPラインと同圧力に制御された流体の導入および停止を制御する際の、回路構成の一例であるブロック図を示す。なお、同図中において、点線はいわゆる信号線を示し、実線は前述のP〜Pの各ラインに関する配管等を示している。例えば、実際に要研磨量を測定するための素子として、バー38中に形成されたMR素子を用いる場合を考える。バー38中に形成された複数のMR素子80各々に対して、不図示のコネクタを介してマルチプレクサ82が接続される。なお、ここではMR素子としたが、当該素子は、実素子であっても、要研磨量検出用の専用(いわゆるダミー)素子であっても良い。
【0057】
マルチプレクサ82は、MR素子80と制御装置84とを選択的に接続し、当該制御装置84によって選択されたMR素子の現状における抵抗値が計測される。各々のMR素子の抵抗値を計測後、これら計測値に基づいて各々のMR素子形成位置における要研磨量を求める。更に、制御装置84は、求められた要研磨量の分布を小さくするように、流体導入ラインPにおけるバルブV〜Vの開閉および流体導入・真空ラインPにおけるバルブVの開閉を行う。
【0058】
以上のように、要研磨量に関する情報を随時フィードバックしながら上述の研磨工程を実行することによって、バー38上に形成された各MR素子等を所定の特性値に合致させることが可能となる。なお、研磨時においては、スズなどの軟質金属あるいは合成樹脂からなる研磨用定盤表面25aは回転され、且つダイアモンド等の研磨砥粒を含む研磨加工液がこの上に滴下されており、この状態の定盤表面25aに対して被研磨面38aを押し付けることで研磨が行われる。研磨終了後、必要に応じて、磁気記録媒体回転時に磁気ヘッドを良好に浮上させるためのレール等、所定形状の不図示の凹凸部が、バー38上にさらに形成される。その後、被研磨面等にDLC(ダイアモンド状炭素膜)等を保護膜として形成し、素子部毎に切断され、切断後の個々の部材が磁気ヘッドスライダとして用いられる。
【0059】
なお、以上の実施例に於いては、被研磨物に対する加工荷重を発生させる流体としてクリーンエアを用いているが、本発明はこれに限定されず窒素等の種々の気体、純水等の種々の液体等、一般的に流体と呼ばれるものを用いることが可能である。また、当該流体をバーの保持部に対して導入する際の位置(貫通穴の形成位置)、開口径あるいは個数等、溝の幅、深さあるいは溝の形成位置等、さらには圧力勾配発生溝の数、幅、深さ、あるいはその形成位置等は、本実施例に限定されない。具体的には、エアギャップの厚さ、得ようとする静圧の大きさ、あるいは流体の粘度、比重等の特性に基づく静圧軸受の理論計算に応じ随時変更されることが望ましい。
【0060】
流体導入に用いる各ラインには、単にオンオフのバルブのみを用いる構成としているが、例えばPラインやバルブV〜V以降のラインに対して圧力調整器等を付加し、各ラインに対しての流体の導入時圧力を調節することで、バー上の各部での押しつけ圧の調整を行うこととしても良い。あるいは、流体導入ラインPCにおける圧力調整器を2系統用にPCAおよびPCB(不図示)を有するものとし、各々系統から別個に流体をV〜Vに供給可能とする構成としても良い。当然のことながら、系統数等はこれら例示の構成に限定されない。当該構成に限らず、バーに対する加工荷重を効果的且つ正確に変化させることが可能なように、オンオフ等に用いるバルブは、キーパー本体に極力近づけて、管路における圧力損失の影響を少なくする配置とすることが好ましい。この場合、制御部の軽量小型化を図るために、バルブには小型のピエゾバルブ等を用いることが好ましい。
【0061】
また、本実施例においては、バー38を治具に接着してこれらを被研磨物として取り扱い、治具40を介して加工荷重を負荷することとしている。しかし、バー38の被研磨面と反対の面(治具との接合面)にて、これを保持することが可能である場合には、治具40を無くす構成としても良い。更に、本実施例においては、まず被研磨面38a全面をほぼ均一に研磨した後に、分布修正の研磨を行うこととしているが、本発明はこれに限定されず、当初から分布を修正しながら研磨を行うこととしても良い。
【0062】
以上に述べたように、本発明に係る磁気ヘッドの製造装置及び製造方法においては、押しつけ圧を発生させる圧力流体を直接受ける面の平坦度のみを高めた平板状の治具を用いて、被研磨物(バー)の研磨加工を行うことが可能である。従って、本発明によれば、複雑な形状を有する高価な加工用治具は必要ない。
【0063】
また、本発明に於いては、被研磨物を研磨用定盤表面に押し付ける場合の押しつけ圧の発生に際して、従来技術のように複数のシリンダーあるいはアクチュエータ等の複雑且つ大きな装置構成を要しない。このため、装置構成を簡単且つコンパクトなものとすることが可能となり、従来装置では困難であった被研磨物の研磨用定盤に対する自転、揺動等の駆動を行うことが可能となる。さらに、同様の理由から、研磨用定盤自体も従来構成と比較して小径のものを用いることが可能となる。また、リテーナを同時研磨することによって、定盤表面の平面度を良好に保つことが可能となり、高い精度を長期間維持しながら研磨加工を行うことが可能となる。さらに、被研磨面を基準として研磨工程が進行することから、従来技術と比較して、被研磨物の平坦性の向上が図れる。
【0064】
また、リテーナに囲まれた空間は常にその周囲に対して陽圧となり、当該空間からその外部に向かう加圧流体の流れが存在する。このため当該空間におけるダストあるいは研磨工程を経て劣化した懸濁液は、容易にその外部に排出される。さらに、本発明によれば、被研磨物は、治具を介して真空吸着によってキーパーに保持することが可能であるため、研磨工程の自動化、および複数のバーの同時取り扱いが可能となる。
【0065】
【変形例】
上述のように、本発明に係る磁気ヘッドの製造装置は、その構成がコンパクトであり、主軸すなわち被研磨物の自転および揺動を容易に行えるという特性がある。従って、従来装置のように、一研磨用定盤については一被研磨物の研磨工程にしか対処し得ないという構成ではなく、一研磨用定盤について複数の被研磨部の研磨を同時に行うという構成を構築することが可能となる。当該構成について、以下図面を参照して述べる。
【0066】
図9は、単一の研磨用定盤25に対して二つのキーパー部30を対応させた例を示す。図は、研磨用定盤25を含め、当該装置を上方より見た場合の構成の概略を示している。同図に於いて、キーパー部30を保持する主軸1が、各々別個の駆動機構5によって研磨用定盤25上の異なる位置に揺動可能に支持されている。当該構成とすることにより、複数の被研磨物を、単一の研磨用定盤を用いて同時に研磨することが可能となる。なお、用いるキーパーの数は二つに限られず、揺動時に主軸1各々が干渉することがなければ、さらに増やすことが可能である。
【0067】
図10は、キーパーの形状を変更し、同時に複数の被研磨物を保持することを可能とした構成を示す。図は、主軸1に保持されたキーパー部30を、研磨用定盤側から見た場合に観察される構成の概略を示している。キーパー本体31に複数(図中では四つ)の収納溝32を形成し、複数の被研磨物38の同時保持及び同時研磨を可能としている。図に示すように、研磨用定盤表面と接触するリテーナ37は、これら収納溝32全ての外周を包み、且つ収納溝32各々の間にも存在して被研磨物相互の干渉を防止する構成となっている。なお、当該変形例のように四つのバーの研磨を同時に行った場合、例えば、その内の一つだけが先に研磨が終了してしまう場合がある。
【0068】
当該発明においては、その場合、研磨終了のバーを保持する収納溝32に接続される流体導入・真空ラインPからの流体の導入を停止すると共に、流体導入ラインにおけるバルブV〜Vを閉じて流体の導入を停止しする。続いて、さらに流体導入・真空ラインPを真空系ラインとして用いることで、当該バーを溝部底面32aに真空吸着させて定盤表面25との接触を無くす、あるいは加工荷重を無くすことにより当該バーの研磨のみを停止させることが可能である。
【0069】
なお、本発明は磁気ヘッドの製造方法に関するものであるが、本発明に係る装置構成あるいは方法は、例えば一方向に長い短冊状の被研磨物において、その一側面を研磨する場合に関しても適応可能である。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な構成からなる加工用治具を用いて、容易に、且つバーの研磨面の平面度を維持しながら、バー上の各素子に対して、精度良くMRハイト等を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る磁気ヘッドの製造装置である研磨装置に関し、軸方向の断面の概略構成を示す図である。
【図2】 図1におけるキーパー部の概略を示す拡大図である。
【図3】 図2に示す断面に垂直な方向での断面の概略を示す拡大図である。
【図4】 被研磨物の保持部に設けられた流体導入ラインの開口及び溝等に関し、その位置関係の概略を示す図である。
【図5】 (A)流体導入ラインの開口及び溝と圧力勾配発生溝のその他の形成例を示す図である。(B)流体導入ラインの開口及び溝と圧力勾配発生溝のその他の形成例を示す図である。(C)流体導入ラインの開口及び溝と圧力勾配発生溝のその他の形成例を示す図である。(D)流体導入ラインの開口及び溝と圧力勾配発生溝のその他の形成例を示す図である。
【図6】 バーの長手方向に関し、エアギャップにおける静圧分布(被研磨物に対して負荷される研磨用定盤表面に対する加工荷重の分布)を示す図である。
【図7】 バーの長手方向に関し、エアギャップにおける静圧分布(被研磨物に対して負荷される研磨用定盤表面に対する加工荷重の分布)を示す図である。
【図8】 本実施例において用いられる、要研磨量測定−加工荷重分布の補正を行うための回路構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明に係る磁気ヘッドの製造装置に関し、その構成の一変形を示す図である。
【図10】 本発明に係る磁気ヘッドの製造装置に関し、その構成の一変形を示す図である。
【符号の説明】
1 主軸
2 中空部
3 支持軸
5 駆動機構
7 第一のプーリ
8 ベルト
9 第二のプーリ
10 回転機構
12、13、14 ロータリージョイント
17 圧力室
21 第1のキーパーケース
22 第2のキーパーケース
25 研磨用定盤
28 フレキシブルダイアフラム
29 シートパッキン
30 キーパー部
31 キーパー本体
32 収納溝
33 リテーナ固定部材
34 キーパー固定部材
35 リテーナ部
36 リテーナ支持部
37 リテーナ
38 バー(被研磨物)
40 治具
42 溝
43 圧力勾配発生溝
51 導通管
69 エアギャップ
80 MR素子
82 マルチプレクサ
84 制御装置

Claims (15)

  1. 複数の磁気ヘッドスライダが長手方向に一列または複数列にわたり連接されてなる、ウエハを切断して得られるバーに対して、前記バーの被研磨面を研磨して前記磁気ヘッドスライダ各々に所定の特性値を付与する磁気ヘッドの製造装置であって、
    前記バー、あるいは前記バーにおける前記被研磨面とは反対側の面と接合面にて接合された治具、の何れかからなる被研磨物を保持するキーパー本体を含むキーパー部と、
    前記被研磨面に接触してこれを研磨する研磨用定盤とからなり、
    前記キーパー本体は、前記被研磨面を前記研磨用定盤に押し付けるため、前記被研磨物における被研磨面とは反対側の面に対して付加荷重を付加するための流体を導入する流体導入ラインを複数有し、前記流体導入ラインは、前記長手方向に並設され、
    前記キーパー本体は、前記被研磨物における前記被研磨面と反対側の面と対向する所定面において、前記流体導入ラインの開口部、前記流体導入ラインの開口部の全てまたは一部を通り前記長手方向に延在する溝、及び前記溝と交錯して前記開口部とは異なる位置であって且つ前記溝の延在方向とは異なる方向に延在する圧力勾配発生溝であって前記溝の延在方向における流体の流れにおいて前記圧力勾配発生溝が配置される位置の上流と下流とで前記流体の圧力を低下させる圧力勾配発生溝を有することを特徴とする磁気ヘッドの製造装置。
  2. 前記キーパー部は圧力室をさらに有し、前記キーパー本体は前記圧力室を形成する変形可能な隔壁において保持され、前記被研磨面を前記研磨用定盤に押し付ける際の付加荷重の主たる成分が前記圧力室内部の圧力によることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドの製造装置。
  3. 前記流体は、前記被研磨面と反対側の面に対して静圧荷重を付加することを特徴とする請求項1または2記載の磁気ヘッドの製造装置。
  4. 前記流体導入ラインは、前記被研磨物を、前記被研磨面とは反対側の面にて吸着可能とするように、真空装置に接続されたラインを含むことを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の磁気ヘッドの製造装置。
  5. 前記キーパー部は、前記研磨用定盤の表面に於いて前記キーパー本体を略囲むように配置されたリテーナ部をさらに有ることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドの製造装置。
  6. 前記キーパー本体と前記リテーナ部とはフレキシブルダイアフラムによって接続されており、前記キーパー本体、リテーナ部およびダイアフラムは圧力室の隔壁を構成し、前記研磨用定盤の表面に対する前記キーパー本体及び前記リテーナ部各々の加工荷重の生成あるいは接触、加圧の操作は、前記圧力室に対する所定圧力を有する流体の導入及び排出によって為されることを特徴とする請求項5記載の磁気ヘッドの製造装置。
  7. 前記キーパー部を前記研磨用定盤の表面に対して垂直な軸を中心に回転するための回転機構、および前記キーパー部を前記研磨用定盤の表面に対して平行に揺動するための駆動機構の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1または2記載の磁気ヘッドの製造装置
  8. 所定方向に長い被研磨物の被研磨面を研磨する装置であって、
    前記被研磨物を保持するキーパー本体を含むキーパー部と、
    前記被研磨面に接触してこれを研磨する研磨用定盤とからなり、
    前記キーパー本体は、前記被研磨面を前記研磨用定盤に押し付けるため、前記被研磨物における被研磨面とは反対側の面に負荷される荷重を生成するための流体を導入する流体導入ラインを複数有し、前記流体導入ラインは、前記所定方向に並設されて前記被研磨面とは反対の面に対して静圧荷重を付加し、
    前記キーパー本体は、前記被研磨物における前記被研磨面と反対側の面と対向する所定面において、前記流体導入ラインの開口部、前記流体導入ラインの開口部の全てまたは一部を通り前記所定方向に延在する溝、及び前記溝と交錯して前記開口部とは異なる位置であって且つ前記溝の延在方向とは異なる方向に延在する圧力勾配発生溝であって前記溝の延在方向における流体の流れにおいて前記圧力勾配発生溝が配置される位置の上流と下流とで前記流体の圧力を低下させる圧力勾配発生溝を有することを特徴とする研磨装置。
  9. 複数の磁気ヘッドスライダが長手方向に一列または複数列にわたり連接されてなる、ウエハを切断して得られるバーに対して、前記バーの被研磨面を研磨して前記スライダ各々に所定の特性値を付与する磁気ヘッドの製造方法であって、
    前記バーにおける前記被研磨面とは反対側の面において、前記バーを治具の接合面に接合し、
    研磨用定盤表面に対して前記被研磨面を接触させ、
    前記治具の接合面とは反対側の面と対向する所定平面において、前記長手方向における特定位置において所定圧力に制御された流体を噴出させ、前記治具の前記接合面とは反対の面と前記所定平面との間にエアギャップを形成し、これにより前記治具の前記接合面とは反対の面に対して前記長手方向に略均一な静圧荷重を負荷し、
    前記静圧荷重により、前記治具を介して前記被研磨面を前記研磨用定盤に押圧し、前記被研磨面全体を略均等に研磨し、
    前記被研磨面全体を略均等に研磨した後に、前記特定位置あるいは前記特定位置とは異なる位置の何れかより前記所定圧力とは異なる圧力に制御された流体を噴出させることにより前記エアギャップにおいて静圧分布を生じさせ、これにより前記治具の前記接合面とは反対の面に対して長手方向に分布を有する静圧荷重を負荷し、
    前記分布を有する静圧荷重により、前記治具を介して前記被研磨面を前記研磨用定盤に押圧し、前記被研磨面を前記静圧荷重の分布に応じて研磨し、
    前記キーパー本体は、前記被研磨物における前記被研磨面と反対側の面と対向する所定面において、前記流体導入ラインの開口部、前記流体導入ラインの開口部の全てまたは一部を通り前記長手方向に延在する溝、及び前記溝と交錯して前記開口部とは異なる位置であって且つ前記溝の延在方向とは異なる方向に延在する圧力勾配発生溝であって前記溝の延在方向における流体の流れにおいて前記圧力勾配発生溝が配置される位置の上流と下流とで前記流体の圧力を低下させる圧力勾配発生溝を有すことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  10. 複数の磁気ヘッドスライダが長手方向に一列または複数列にわたり連接されてなる、ウエハを切断して得られるバーに対して、前記バーの被研磨面を研磨して前記スライダ各々に所定の特性値を付与する磁気ヘッドの製造方法であって、
    前記バーにおける前記被研磨面とは反対側の面において、前記バーを治具の接合面に接合し、
    研磨用定盤表面に対して前記被研磨面を接触させ、
    前記治具の接合面とは反対側の面と対向する所定平面において、前記長手方向における特定位置において所定圧力に制御された流体を噴出させ、前記治具の前記接合面とは反対の面と前記所定平面との間にエアギャップを形成し、これにより前記治具の前記接合面とは反対の面に対して前記長手方向に略均一な静圧荷重を負荷し、
    且つ、前記治具の前記接合面とは反対の面に対して前記静圧荷重を付加する際に、前記特定位置からの流体および前記特定位置とは異なる位置から前記所定圧力とは異なる圧力に制御された流体を噴出もしくは停止させることにより前記エアギャップにおいて静圧分布を生じさせ、これにより前記治具の前記接合面とは反対の面に対して長手方向に分布を有する静圧荷重を負荷し、
    前記分布を有する静圧荷重により、前記治具を介して前記被研磨面を前記研磨用定盤に押圧し、前記被研磨面を前記静圧荷重の分布に応じて研磨し、
    前記静圧分布は、前記接合面とは反対の面に設けられた前記流体が流れる前記長手方向に延在する溝と交錯し且つ前記長手方向とは異なる方向に延在する圧力勾配溝であって前記溝の延在方向における流体の流れにおいて前記圧力勾配発生溝が配置される位置の上流と下流とで前記流体の圧力を低下させる圧力勾配発生溝の存在によって発生することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  11. 前記研磨用定盤表面に対して前記被研磨面を接触させる際に、前記治具は前記所定面に対して吸着され、前記研磨用定盤表面上に搬送されることを特徴とする請求項9または10記載の磁気ヘッドの製造方法。
  12. 前記被研磨面の研磨が終了後、前記治具を前記所定面に吸着させることにより、前記被研磨面を前記研磨用定盤表面より離間させて、あるいは加工荷重の付加を停止させて、前記研磨を停止させることを特徴とする請求項9または10記載の磁気ヘッドの製造方法。
  13. 前記被研磨面の研磨を行う際に、前記バーの略周囲に配置されたリテーナの研磨も同時に行うことを特徴とする請求項9または10記載の磁気ヘッドの製造方法。
  14. 前記被研磨面を前記研磨用定盤に対して押圧して研磨を行う際に、前記研磨用定盤の表面に対して垂直な軸を中心に前記バーを回転させる操作、および前記研磨用定盤の表面に対して平行に前記バーを揺動させる操作の少なくとも一方の操作を同時に行うことを特徴とする請求項9または10記載の磁気ヘッドの製造方法。
  15. 所定方向に長い被研磨物の被研磨面を研磨する方法であって、
    前記被研磨物における前記被研磨面とは反対側の特定面において、前記被研磨物を治具の接合面に接合し、
    研磨用定盤表面に対して前記被研磨面を接触させ、
    前記治具の接合面とは反対側の面と対向する所定平面において、前記所定方向における特定位置において流体を噴出させ、これにより前記治具の前記接合面とは反対の面に前記所定方向に分布を有する静圧荷重を付加し、
    前記治具を介して前記静圧荷重により前記被研磨面を前記研磨用定盤に押圧し、前記静圧荷重の分布に応じて前記被研磨面の研磨を行い、
    前記静圧分布は、前記接合面とは反対の面に設けられた前記流体が流れる前記所定方向に延在する溝と交錯し且つ前記所定方向とは異なる方向に延在する圧力勾配発生溝であって前記溝の延在方向における前記流体の流れにおいて前記圧力勾配発生溝が配置される位置の上流と下流とで前記流体の圧力を低下させる圧力勾配発生溝の存在によって発生することを特徴とする研磨方法。
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