JP4423487B2 - ポリチオエーテルケトン化合物及びその製造方法 - Google Patents

ポリチオエーテルケトン化合物及びその製造方法 Download PDF

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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリチオエーテルケトン化合物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)は、通常全芳香族型の骨格を有し、耐熱性、機械特性などに優れた(スーパー)エンジニアリングプラスチックの一つとして様々な用途がある。PEEKのポリマー主鎖中にナフタレン基を導入すると、主鎖軸周りの回転がその剛直性によりクランクシャフト運動に限定され、Tgが上昇する他、高い平面性がもたらす高次の対象要素及び長い共役のためさらに耐熱性、機械特性が向上する。一方で、PEEKは高耐熱性であるがゆえに難溶性、難成形性である。また、原料モノマーの芳香族ケトンとして芳香族フッ素化合物を使用しているケースが多いことからコストの問題もあり、改善が望まれている。最近、高田らは、ナフタレン環にメチル基を導入した2,6-ジメチルナフタレン(DMN)をその構造に有する新規の原料モノマー(ジハロアレーン)をケトンユニットとして合成し、各種ビフェノールとの重縮合により、ポリ(アリーレン−エーテル−ケトン)(PEK)を得た(React.Funct.Polym., 30[1-3], 149-156(1996); J.Polym.Sci., Part A: Polym. Chem., 33[15], 2647-2655 (1995))。これらのPEKは溶解性、耐熱性、機械特性に優れていたが、さらなる改善が望まれている。
【0003】
本発明は、耐熱性、溶解性、成形性、機械特性に優れた新規なポリマーを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のポリチオエーテルケトン化合物及びその製造方法に関する。項1. 一般式(I)
【0005】
【化3】
Figure 0004423487
【0006】
〔式中、Arは置換基を有していてもよいアリーレン基であって、該置換基は、C1〜C6アルキル基、炭素数1〜8のアシルアミノ基、シアノ基、直鎖若しくは分枝を有するC2〜C7のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルカルボニルオキシ基、直鎖若しくは分枝を有する炭素数1〜6のアルコキシ基、2−フェニルエチル基、ベンジル基、1−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基又は4−フェニルブチル基である。Rは各々独立してC1〜C6アルキル基、アシルアミノ基、シアノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシ基またはアラルキル基を示す。R’はC1〜C6アルキル基を示す。nは2.78〜20,000を示す。mは0〜4を示す。lは0〜3を示す。〕で表されることを特徴とするポリチオエーテルケトン化合物。
項2. 下記式で表されるナフタレン骨格を有するジハロアレーン(2)と芳香族ジチオール化合物(8)を塩基の存在下で重縮合することを特徴とするポリチオエーテルケトン化合物の製造方法
【0007】
【化4】
Figure 0004423487
【0008】
〔式中、Arは置換基を有していてもよいアリーレン基であって、該置換基は、C1〜C6アルキル基、炭素数1〜8のアシルアミノ基、シアノ基、直鎖若しくは分枝を有するC2〜C7のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルカルボニルオキシ基、直鎖若しくは分枝を有する炭素数1〜6のアルコキシ基、2−フェニルエチル基、ベンジル基、1−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基又は4−フェニルブチル基である。Xはハロゲン原子を示す。Rは各々独立してC1〜C6アルキル基、アシルアミノ基、シアノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシ基またはアラルキル基を示す。R’はC1〜C6アルキル基を示す。nは2.78〜20,000を示す。mは0〜4を示す。lは0〜3を示す。〕。
項3. 下記式で表されるナフタレン骨格を有するジハロアレーン(2)と芳香族ジチオール化合物(4)を塩基の存在下で重縮合することを特徴とするポリチオエーテルケトン化合物の製造方法
【化11】
Figure 0004423487
〔式中、Arは置換基を有していてもよいアリーレン基であって、該置換基は、C1〜C6アルキル基、炭素数1〜8のアシルアミノ基、シアノ基、直鎖若しくは分枝を有するC2〜C7のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルカルボニルオキシ基、直鎖若しくは分枝を有する炭素数1〜6のアルコキシ基、2−フェニルエチル基、ベンジル基、1−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基又は4−フェニルブチル基である。Xはハロゲン原子を示す。Rは各々独立してC1〜C6アルキル基、アシルアミノ基、シアノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシ基またはアラルキル基を示す。R’はC1〜C6アルキル基を示す。nは2.78〜20,000を示す。mは0〜4を示す。lは0〜3を示す。Raは−CO−NR1R2を示す(R1及びR2は同一または異なってC1〜C6アルキル基を示す)。〕
【0009】
【発明の実施の形態】
Arで表されるアリーレン基の置換基としては、C1〜C6アルキル基、アシルアミノ基、シアノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシ基、アラルキル基が例示される。好ましいアリーレン基としては、4,4'-チオジフェノール、4,4-スルホニルジフェノールおよび以下に示される基があげられる。
【0010】
【化5】
Figure 0004423487
【0011】
本発明において、C1〜C6アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどの直鎖または分枝を有するアルキル基が挙げられる。
【0012】
アシルアミノ基としては、ホルミルアミノ、ベンゾイルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、n−ブチリルアミノなどの炭素数1〜8のアシルアミノ基が挙げられる。
【0013】
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシなどの直鎖または分枝を有するC2〜C7アルキルカルボニルオキシ基が挙げられる。
【0014】
アリールカルボニルオキシ基としては、ベンゾイルオキシ基、ナフチルカルボニルオキシ基があげられる。
【0015】
アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどの直鎖または分枝を有する炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。
【0016】
アラルキル基としては、2−フェニルエチル、ベンジル、1−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチルなどが挙げられる。
【0017】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0018】
nは1〜20000、好ましくは1〜5000程度である。
【0019】
mは0〜4、好ましくは0〜2である。
【0020】
lは0〜3、好ましくは0または1である。
【0021】
一般式(I)で示される化合物は、下記の<反応工程式>に従って製造することができる。
<反応工程式>
【0022】
【化6】
Figure 0004423487
【0023】
〔式中、Ar、X、R、R’、n、m,l及びRaは前記に定義した通りである。〕ナフタレン化合物(1)を酸クロライドとAlX3の存在下に、溶媒の存在下または非存在下に反応させて、ジハロアレーン(2)を得ることができる。溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼン、ニトロメタン、ニトロベンゼン、ニトロエタン等を用いることができる。ルイス酸としては、AlCl,AlBr,ZnCl,FeCl,FeClなどが使用できる。反応はナフタレン化合物(1)1モルに対し酸クロライドを溶媒を使用する場合には2モル程度、溶媒を使用しない場合には過剰量用い、ルイス酸(Lewis acid)を2〜4モル程度用い、氷冷から30℃程度の温度下に1〜24時間程度反応させることにより有利に進行する。
【0024】
ジハロアレーン(2)を溶媒及び塩基(Base)の存在下にジチオ化合物(8)または(4)と反応させて、目的とする本発明の化合物を得る。溶媒としてはn-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、クロロベンゼン、ジオキサン、クロロホルム、THFなどが使用できる。塩基(Base)としては、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物が挙げられる。反応は、ジハロアレーン(2)1モルに対しジチオ化合物(8)または(4)を1モル程度、塩基を2〜4モル程度使用し、室温から溶媒の還流する程度の温度下に2〜10時間程度反応させることにより有利に進行する。
【0025】
また、反応促進剤としては、(C494NBr、C65CH2N(C25)Cl、15−クラウン−5(塩基としてNaが最も効果的)などの相間移動触媒が有効である。
【0026】
本発明の化合物は、他の化合物と混合し、複合材として用いることができる。
【0027】
複合化する化合物としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、マイカをはじめとする酸化物系無機物または炭化ケイ素、窒化ケイ素などの非酸化物系無機物の微粉などがあげられる。また、用途によってはアルミニウム、亜鉛、銅などの金属粉末の添加も可能である。
【0028】
さらに複合化する化合物の例を詳しく述べれば、ケイ砂、石英、の場旧来と、ケイ藻土などのシリカ系;合成無定形シリカ;カオリナイト、雲母、滑石、ウオラストナイト、アスベスト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸塩;ガラス粉末、ガラス球、中空ガラス球、ガラスフレーク、泡ガラス球などのガラス体;窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ホウ化チタン、窒化チタン、炭化チタンなどの非酸化物系無機物;炭酸カルシウム;酸化亜鉛、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、酸化ベリリウムなどの金属酸化物、硫酸バリウム、二硫化モリブデン、二硫化タングスデン、フッ化炭素その他無機物;アルミニウム、ブロンズ、鉛、ステンレススチール、亜鉛などの金属粉末;カーボンブラック、コークス、黒鉛、熱分解炭素、中空カーボン球などのカーボン体、アラミド繊維などが挙げられる。
【0029】
これら複合化する化合物は、繊維状、針状(ウィスカーを含む)、粒状、鱗片状など種々の形状のものを単独または2種以上混合して用いることができる。
【0030】
本発明の化合物には、三酸化アンチモンなどの難燃助剤;天然ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸やその金属塩、酸アミド類、エステル類、パラフィン類などの離型剤;カーボンブラック、二酸化チタンなどの顔料;エステル類、ポリオール、ポリサルファイド、ウレタンプレポリマーなどの可塑剤;カルボキシル基末端ブタジエン−アクリロニトリル共重合ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの液状ゴム;シランカップリング剤やチタン系カップリング剤などの表面改質剤;シリコーンオイル、シリコーンゴム、各種プラスチック粉末、各種エンジニアリングプラスチック粉末、ABS樹脂やMBS樹脂の粉末などの低応力化剤などを適宜添加してもよい。
【0031】
さらに本発明の化合物には、必要に応じて流動調整剤、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、分散剤などを含み得る。
【0032】
本発明の化合物は成形物とすることができ、成形物の形状・態様は特に限定されずシート状、フィルム状、ペレット状、塗膜、塊状、粉状であり得る。
【0033】
本発明の成形物は、本発明で用いる化合物を含む材料を基材等にスプレー、バーコート、フローコート、浸漬、キャスティング、粉体塗装等により塗布するか、圧縮成形、射出成形、押し出し成形、注型成形、トランスファー成形、含浸等を行い、加熱処理することにより成形物を調製し得る。
【0034】
基材が必要な場合、用いる基材は特に限定されるものではなく、金属、セラミックス、ガラス、プラスチック等を用い得る。
【0035】
本発明の化合物の用途としては、押出成形では電線被覆、フィルム、チューブ、モノフィラメントなど;射出成形では航空機用コネクター、レードーム、タービンのブレード、自動車エンジン部品、ベアリングリテーナー、熱水メーター部品、熱水ポンプなど;圧縮成形では炭素繊維とのコンポジット;静電塗装では耐熱水コーティング;回転成形では大型成形品が挙げられる。耐薬品性と摺動性を生かしたギヤ、カム、その他液晶バスケット、シリコンウェハーバスケット、自動車シートアジャスタ、超純水カートリッジ、パイプ、バルブ、光学部品、光学フィルム等に利用できる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の化合物は、従来のポリエーテルエーテルケトンよりも耐熱性及び強度、寸法安定性、屈折率、耐酸化性、耐薬品性が向上し、溶解性、成形性、機械特性についても優れている。
【0037】
【実施例】
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
【0038】
【化7】
Figure 0004423487
【0039】
(2bの合成)
アルゴン雰囲気下、500mL二つ口フラスコに2,6-ジメチルナフタレン(30.0g, 0.19mol)、クロロホルム(300ml)及び4−クロロベンゾイルクロリド(58.9ml, 0.46mmol, 2.4eq)を入れ、氷浴中で攪拌しながら、砕いた塩化アルミニウム(61.5g, 0.46mol, 2.4eq)を50分かけて徐々に添加した。1時間経過後室温で10.5時間、リフラックスさせながら5時間反応させた。室温まで冷却し、反応混合物を冷却した1M HCl中に注ぎ、よく攪拌した後、有機層を無水MgSO4乾燥し、エバポレーターで溶媒を留去した。メタノールを加えて不純物を溶解させ、沈殿を濾別した。濾別した沈殿をメタノールを加えたアセトンで再結晶し、ジハロアレーン2bを得た(収量53.8g、収率65%)。
(Iaの合成)
2b(0.13g, 0.30mmol)、8a(0.075g, 0.30mmol)及び炭酸カリウム(0.10g, 0.72mmol)を入れた30mL二つ口フラスコに、脱水、脱気したn-メチルピロリドン(NMP; 1mL)を加えた。反応はアルゴン雰囲気下、150℃で8時間行った。反応終了後、室温まで冷却、酢酸で中和し、反応混合液をメタノール中に滴下してポリマーを沈殿させた。ろ取した沈殿をクロロホルム中で攪拌して溶解させ、ろ過後、ろ液を濃縮し、メタノール中に滴下した。ろ別して得られた粉末を熱メタノールで洗浄、真空乾燥してIaを得た。
1H-NMR(CDCl3, 270MHz)δ 7.66(d, Ar-H, J=8.1, 4H), 7.46-7.15(m, Ar-H, 16H), 2.24(s, CH3, 6H)ppm.
13C-NMR(CDCl3, 270MHz)δ 198.6, 145.6, 136.3, 135.8, 134.6, 134.5, 131.8, 131.6, 130.7, 130.2, 129.2, 128.6, 127.3, 125.7, 19.6ppm.
IR(NaCl) 1664(芳香族C=O)cm−1
実施例2〜16
実施例1と同様にして、表1に示す条件で各ポリマーを合成した。結果を表2に示す。
【0040】
また、実施例2(Ia)及び14(Id)の化合物の物性値を以下に示す。
*実施例2の元素分析(C38H26O2S3)n
Figure 0004423487
*実施例14のデータ
1H-NMR(CDCl3, 270MHz)δ 7.86-7.26(m, Ar-H, 20H), 2.27(s, CH3, 6H)ppm.
13C-NMR(CDCl3, 270MHz)δ 198.6, 141.8, 141.1, 139.8, 136.2, 135.9, 135.5, 131.9, 130.9, 130.8, 130.5, 129.4, 128.6, 128.4, 125.8, 19.6ppm.
IR(NaCl) 1666(芳香族C=O)cm−1, 1323, 1159(SO2)cm−1
【0041】
【表1】
Figure 0004423487
【0042】
【表2】
Figure 0004423487
【0043】
・Mnは標準ポリスチレン換算(THF可溶部を測定)で求めた値である。
・極限粘度は、濃度0.1g/dL, 30℃で求めた。
試験例1
(1)溶解性
実施例2で得られた化合物Iaの各種有機溶媒(10倍量)に対する溶解性を試験した。結果を表3に示す。表3中:
++:溶解性である
+ :一部溶解する
− :不溶性である
【0044】
【表3】
Figure 0004423487
【0045】
(2)熱物性
実施例2で得られた化合物Iaについて、熱分解開始温度(Td5;℃)及びガラス転移点(Tg;℃)を求めた。結果を表4に示す。なお、熱分解開始温度(Td5)は熱重量法(TG)による5%重量減少温度であり、ガラス転移点(Tg)はDSC曲線の接線交点より算出した値である。
【0046】
【表4】
Figure 0004423487
【0047】
(3)機械物性、電気特性
実施例2で得られた化合物Iaについて、機械物性、電気特性を測定した結果を表5に示す。なお、測定に用いたフィルムの作製は、次の通りである。
【0048】
ポリチオエーテルケトン3aの約2%クロロホルム溶液を作成し、60℃で12時間加熱攪拌した。室温まで冷却、メンブランフィルター(孔径0.45μm)でろ過し、シャーレに流した。30℃の恒温槽に24時間放置してクロロホルムを揮発させた後、40℃で3日間真空乾燥し、フィルムをシャーレから剥離した。
【0049】
アニールを施す場合は、上記の方法で作成したフィルムを225℃の恒温槽中に3.5時間(空気雰囲気下)静置した後、徐冷した。
【0050】
【表5】
Figure 0004423487
【0051】
*(1)は引張弾性率に相当
*(2)はE'が室温の1/2を示す温度として算出した。
*(3)は降伏点を示した試験片のみについて算出した。
*(4)は相手材としてアルミ板を用いた。

Claims (3)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004423487
    〔式中、Arは置換基を有していてもよいアリーレン基であって、該置換基は、C1〜C6アルキル基、炭素数1〜8のアシルアミノ基、シアノ基、直鎖若しくは分枝を有するC2〜C7のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルカルボニルオキシ基、直鎖若しくは分枝を有する炭素数1〜6のアルコキシ基、2−フェニルエチル基、ベンジル基、1−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基又は4−フェニルブチル基である。Rは各々独立してC1〜C6アルキル基、アシルアミノ基、シアノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシ基またはアラルキル基を示す。R’はC1〜C6アルキル基を示す。nは2.78〜20,000を示す。mは0〜4を示す。lは0〜3を示す。〕で表されることを特徴とするポリチオエーテルケトン化合物。
  2. 下記式で表されるナフタレン骨格を有するジハロアレーン(2)と芳香族ジチオール化合物(8)を塩基の存在下で重縮合することを特徴とするポリチオエーテルケトン化合物の製造方法
    Figure 0004423487
    〔式中、Arは置換基を有していてもよいアリーレン基であって、該置換基は、C1〜C6アルキル基、炭素数1〜8のアシルアミノ基、シアノ基、直鎖若しくは分枝を有するC2〜C7のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルカルボニルオキシ基、直鎖若しくは分枝を有する炭素数1〜6のアルコキシ基、2−フェニルエチル基、ベンジル基、1−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基又は4−フェニルブチル基である。Xはハロゲン原子を示す。Rは各々独立してC1〜C6アルキル基、アシルアミノ基、シアノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシ基またはアラルキル基を示す。R’はC1〜C6アルキル基を示す。nは2.78〜20,000を示す。mは0〜4を示す。lは0〜3を示す。〕。
  3. 下記式で表されるナフタレン骨格を有するジハロアレーン(2)と芳香族ジチオール化合物(4)を塩基の存在下で重縮合することを特徴とするポリチオエーテルケトン化合物の製造方法
    Figure 0004423487
    〔式中、Arは置換基を有していてもよいアリーレン基であって、該置換基は、C1〜C6アルキル基、炭素数1〜8のアシルアミノ基、シアノ基、直鎖若しくは分枝を有するC2〜C7のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルカルボニルオキシ基、直鎖若しくは分枝を有する炭素数1〜6のアルコキシ基、2−フェニルエチル基、ベンジル基、1−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基又は4−フェニルブチル基である。Xはハロゲン原子を示す。Rは各々独立してC1〜C6アルキル基、アシルアミノ基、シアノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシ基またはアラルキル基を示す。R’はC1〜C6アルキル基を示す。nは2.78〜20,000を示す。mは0〜4を示す。lは0〜3を示す。Raは−CO−NR1R2を示す(R1及びR2は同一または異なってC1〜C6アルキル基を示す)。〕。
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