JP4423465B2 - レーザ加工方法及びレーザ加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加工対象物にレーザビームを照射して加工を行うレーザ加工方法及びレーザ加工装置に関する。これらのレーザ加工方法及びレーザ加工装置は、半導体チップを樹脂材料で封止成形するための半導体製造封止金型のクリーニングに適用可能である。
レーザ光源から出射されたパルスレーザビームを複数の光路に分岐し、分岐したパルスレーザビーム間に加工対象物に達するまでの時間差をもたせた後、再び同じ光路に導く光分割遅延手段を設けたレーザ加工装置の提案がある。このレーザ加工装置を用いると、加工対象物に照射されるパルスレーザビームのパルス時間幅が見かけ上長くなり、ピークパワーを小さくすることができるため、加工対象物に対する衝撃力が緩和され、処理能力を低下させることなく適切なレーザ加工が可能となる(たとえば、特許文献1参照。)。
LSIを封止する封止金型の母材は、たとえば粉末ハイス鋼(SKH)やダイス鋼(SKD)と呼ばれる合金で作られている。その上層には、厚さ2μmほどにクロムメッキが施されている。クロムをメッキすることで、耐磨耗性を向上させることができる。また、製品の離型性をよくすることができる。クロム膜は多くの材料に対して良好な密着性を示し、表面に腐食に強い酸化皮膜を形成するためコーティングに適している。
半導体製造封止金型によるLSIの封止処理では、金型に、たとえば、エポキシ樹脂を充填し、硬化させて処理を行う。そのたびに、金型表面には、徐々にエポキシ樹脂が、残渣として付着していく。付着する残渣の厚みが増すと、封止されたLSI製品外面に残渣の模様が転写されてしまうため、封止されたLSI製品は、性能に問題がなくとも、不良と判断されることがある。また、残渣が厚くなることで、封止後の製品が金型から剥がれにくくなる。このため、半導体製造封止用の金型は、定期的にクリーニングを行う必要がある。
エポキシ樹脂の代わりに、メラニン樹脂で複数回、封止と同一の工程を行うことにより、徐々にメラニン樹脂にエポキシ樹脂を吸着させる金型クリーニング方法が知られている。このクリーニング方法においては、封止金型を分解し、エポキシ樹脂の残渣皮膜を剥ぎ取り、その後、金型を再び組み立てる場合もある。しかし、金型への残渣皮膜の密着性が高いため、このクリーニング方法は、手間を要する。通常、1回当たり約5時間以内のクリーニング時間で、週に1回ほど行われることが多い。近年、半導体封止処理に用いる樹脂の組成や添加剤の特殊化に伴い、数日に1回くらいまでクリーニング回数が増える傾向にある。
半導体製造封止用の金型のクリーニングにレーザビームを用いる方法も開示されている(たとえば、特許文献2参照。)。これはモールド表面の汚染物にレーザビームを照射して、汚染物を炭化した後剥離し、モールド表面をクリーニングする方法の提案である。
更に、近時、従来のアブレーション加工とは異なるレーザ加工方法が、本願発明者らによって発明され、その発明の公開公報が発行された。たとえば金属層上に積層された樹脂被覆層に、パルスレーザビーム、たとえばNd:YLFレーザの基本波(波長1047nm)を1ショット入射させる。樹脂被覆層は、Nd:YLFレーザの基本波に対して、ほぼ透明な樹脂材料で形成され、金属層は、Nd:YLFレーザの基本波の多くを反射する金属材料で形成される。レーザビームの多くは、樹脂被覆層を透過し、樹脂被覆層と金属層との界面で反射する。樹脂被覆層のうち、レーザビームの入射した部分が、金属層から剥離して、樹脂被覆層に穴が開く。
このレーザ加工方法により1ショットのパルスレーザビームで樹脂被覆層に形成される穴は、従来のアブレーション加工と比較して穴径が大きく、また金属層にほとんど損傷を与えることがない。ただし照射面におけるレーザビームのフルエンス等によっては、損傷を与える場合もある。なお、Nd:YLFレーザのかわりにNd:YAGレーザを使用することもできる(たとえば、特許文献3参照。)。
特許文献3に記載されたレーザ加工方法において、樹脂被覆層の、金属層からの剥離は、レーザビームが樹脂被覆層と金属層との界面で樹脂の熱分解を起こし、その界面が高圧状態になって樹脂被覆層の剥離を誘起した結果、生じたものと考えられる。樹脂被覆層と金属層との界面が高圧力状態になり、この圧力によって上層の樹脂被覆層の一部が剥離する現象を「リフティング現象」と呼ぶこととする。また、「リフティング現象」を利用した加工を、「リフティング加工」と呼ぶこととする。
特開平5−57464号公報 特開平1−12241号公報 特開2002−044970号公報
本発明の目的は、加工対象物に与える不具合を防止し、良好な加工品質を実現することが可能なレーザ加工方法及びレーザ加工装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、ある広がり角で発散またはある集束角で集束するパルスレーザビームを出射するレーザ光源と、前記レーザ光源を出射したパルスレーザビームが入射する部分遅延装置であって、入射したパルスレーザビームを相互に伝搬経路の異なる第1のパルスレーザビームと第2のパルスレーザビームとに分け、両者が相互に異なる光路長を有する経路を伝搬した後、前記第1及び第2のパルスレーザビームを同一光路上に戻す部分遅延装置とを有し、前記レーザ光源が、パルスレーザビームを出射するレーザ発振器と、前記レーザ発振器から出射されたパルスレーザビームの光路上に配置される広がり角変更器であって、該広がり角変更器を出射した後のパルスレーザビームのビームサイズが伝搬距離の増加にしたがって次第に大きくなる、または次第に小さくなるようにすることができる広がり角変更器とを含むレーザ加工装置が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、(a)ある広がり角で発散またはある集束角で集束するパルスレーザビームを出射する工程と、(b)前記工程(a)で出射したパルスレーザビームを、相互に伝搬経路の異なる第1のパルスレーザビームと第2のパルスレーザビームとに分ける工程と、(c)前記第1及び第2のパルスレーザビームに相互に異なる光路長を有する経路を伝搬させた後、両者を同一光路上に戻す工程とを有し、前記工程(c)において、同一光路上に戻された前記第1及び第2のパルスレーザビームが、加工対象物表面に第1のビームスポットと前記第1のビームスポットを包含する第2のビームスポットを形成して入射するとき、前記第1のビームスポット内の領域で加工が行われ、前記第2のビームスポット内であって前記第1のビームスポット外の領域では加工が行われないようなフルエンスで、前記第1及び第2のパルスレーザビームを加工対象物表面に入射させるレーザ加工方法が提供される。
上記レーザ加工装置を使用して、このレーザ加工方法を行うことが可能である。このレーザ加工方法をたとえば母材上にクロムメッキの施されている半導体封止金型のクリーニングに用いた場合、照射するパルスレーザビームのパルス幅を見かけ上増大させ、ピーク強度を減少させることができるため、クロムメッキ膜に与える損傷を抑制することができる。また、クロムメッキ膜にかかる熱応力を緩和することができる。
本発明によれば、加工対象物に与える不具合を防止し、良好な加工品質を実現することが可能なレーザ加工方法及びレーザ加工装置を提供することができる。
図1は、実施例によるレーザ加工装置を示す概略図である。
レーザ発振器10は、波長がおよそ500nm〜1.1μmのパルスレーザビームを、10ns〜100ns程度のパルス幅で出射することのできるレーザ発振器、または当該レーザ発振器の内部もしくは外部に波長変換装置を装着したものである。レーザ発振器として、Nd:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ、Nd:YVOレーザなどを用いることができる。レーザ発振器10からは、これらレーザの基本波や2倍高調波が出射される。たとえばNd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)が、パルス幅10nsで出射される。
レーザ発振器10から出射されたNd:YAGレーザの基本波は、必要に応じて配置される反射ミラー11、12で反射され、広がり角変更器30に入射する。広がり角変更器30は、エクスパンダ13、集光レンズ14及び拡散フィルタ15を含んで構成される。広がり角変更器30は、広がり角変更器30を出射した後のパルスレーザビームのビームサイズが伝搬距離の増加にしたがって次第に大きくなる、または次第に小さくなるように、ある広がり角で発散またはある集束角で集束するレーザビームを出射することができる。
Nd:YAGレーザの基本波は、エクスパンダ13でビームサイズを調整された後、集光レンズ14で集束されて(伝搬するに従ってビームサイズが次第に小さくなるようにされて)、たとえばビーム整形デフューザ(Light Shaping Diffuser,LSD)である拡散フィルタ15に入射する。拡散フィルタ15に入射したNd:YAGレーザの基本波は、ほぼ均一な強度分布をもつパルスレーザビームに変換される。また、偏光状態をランダム(無偏光)にして出射される。
拡散フィルタ15に入射したパルスレーザビームは、拡散角により決められた範囲にのみ配光される。拡散角は、拡散フィルタ15、たとえばLSDに固有の拡散角(LSD拡散角)と、拡散フィルタ15に入射するレーザビームの発散角を用いて、{(発散角)+(LSD拡散角)}1/2で計算することができる。
また、拡散フィルタ15は整形機能を有する。拡散フィルタ15は、低いエネルギ損失率でパルスレーザビームの拡散を行う。
拡散フィルタ15でパルスレーザビームの強度分布を均一化することによって、ビームが加工対象物に入射したとき、ビームスポット中央部に生じやすい熱損傷を防止することができる。なお、熱損傷がビームスポット中央部に発生しやすいのは、レーザ発振器10を出射したパルスレーザビームの強度が、中央部の強いガウシアン分布であることに起因する。
実施例によるレーザ加工装置においては、拡散フィルタ15(広がり角変更器30)を出射したNd:YAGレーザの基本波は、次第にビームサイズを小さくしながら進行する。拡散フィルタ15を出射後のビームが次第にビームサイズを小さくしながら進行するように、集光レンズ14の焦点距離を選択する。また、集光レンズ14は、後に説明するレーザ加工方法の実施のため、広がり角変更器30を出射したパルスレーザビームに集光性をもたせ、かつ、パルスレーザビームの照射面より奥となる位置で集光できるような焦点距離を有することが好ましい。
なお、集光レンズ14を、拡散フィルタ15に入射する前のレーザビームの光路上に配置したのは、拡散フィルタ15を出射後のレーザビームの光路上に配置した場合、レーザビームの均一化された強度に変調を加える可能性があると考えられるためである。加工性に著しい悪影響を及ぼさない限り、集光レンズ14は、拡散フィルタ15を出射後のレーザビームの光路上に配置してもよい。
また、広がり角変更器30から出射するパルスレーザビームの偏光のランダム性(無偏光性)を高めるため、レーザ発振器10と拡散フィルタ15の間のパルスレーザビームの光路上に、デポーラライザを挿入してもよい。
更に、レーザビームのパルスエネルギを減衰させるアッテネータを、レーザ発振器10とエクスパンダ13の間のビーム光路上に配置することもできる。
更に、上述のように拡散フィルタ15は整形機能を有するが、ビームスポットの輪郭の明瞭性が不足している場合、あるいは任意のビーム形状にしたい場合には、拡散フィルタ15(集光レンズ14が拡散フィルタ15を出射後のビーム光路上に配置されている場合には、集光レンズ14)を出射後のパルスレーザビームの光路上に、貫通孔を備えるアパーチャを配置し、ビーム形状を整形することもできる。
広がり角変更器30を出射したパルスレーザビームは、部分遅延装置31に入射する。部分遅延装置31は、入射したパルスレーザビームを相互に伝搬経路の異なる第1のパルスレーザビームと第2のパルスレーザビームとに分け、両者が相互に異なる光路長を有する経路を伝搬した後、両者を同一光路上に戻すことが可能であり、たとえば2つの偏光ビームスプリッタ16、19及び2枚の反射ミラー17、18を含んで構成される。
広がり角変更器30を出射したNd:YAGレーザの基本波は、偏光ビームスプリッタ16に入射する。偏光ビームスプリッタ16は、たとえばs偏光成分を反射させ、p偏光成分を透過させる。したがって、入射するビームが完全ランダム偏光であれば透過光と反射光のパルスエネルギの割合も1:1となる。
偏光ビームスプリッタ16を透過したパルスレーザビームは、p偏光成分の多いパルスレーザビームであり、光路Aを進む。反射されたパルスレーザビームは、s偏光成分の多いパルスレーザビームであり、反射ミラー17、18で反射されながら光路Bを進む。両光路A、Bを進行してきた2つのパルスレーザビームは、偏光ビームスプリッタ19で再び同一光路上に戻される。両光路A、Bの光路長は互いに異なり、たとえば光路Aの光路長は、光路Bのそれより短い。なお、光路A及び光路Bとは、偏光ビームスプリッタ16を透過したパルスレーザビーム及び反射されたパルスレーザビームが、それぞれ偏光ビームスプリッタ19で同一光路上に戻されるまでに辿る光路をいう。
2つの光路A、Bには、分岐されたパルスレーザビームの偏光状態に変化を与えるような光学部品を配置しないことが好ましい。偏光ビームスプリッタ16で2つに分けられたパルスレーザビームの偏光状態を変化させなければ、2つのパルスレーザビームの偏光成分が変わらないため、偏光ビームスプリッタ19を用いて、再び同一の光路に乗せることができる。また、入射ビームを分岐させ再び同一光路上に戻すのに、2つの偏光ビームスプリッタ16、19を用いることで、たとえば2枚のハーフミラーを用いて行う場合よりもエネルギ効率を高くすることができる。再び同一光路上に戻されたパルスレーザビームは、部分遅延装置31から出射される。
前述のように、部分遅延装置31において、光路Aの光路長は光路Bのそれよりも短い。このため、光路Aを進んだパルスレーザビームは光路Bを進んだパルスレーザビームよりも早く偏光ビームスプリッタ19に到達する。このため両光路A、Bを進んできた2つのパルスレーザビームは時間差をおいて(光路Aを進んだパルスレーザビームが先に、光路Bを進んだパルスレーザビームが後に)同一光路上に戻される。2つの光路A、Bの光路長は、それぞれの光路を進んだパルスレーザビームが、同一光路上に戻されたときに時間的に相互に重なる部分をもつように定められる。2つのパルスレーザビームが同一光路上に戻される時間差(遅延時間)は、広がり角変更器30を出射したパルスレーザビームのパルス幅の1/2倍以上1倍未満であることが適当であろう。したがってたとえばレーザ発振器10から出射されるパルスレーザビームのパルス幅が10nsである場合、遅延時間は5ns以上、10ns未満であることが望ましい。理由は後に説明する。なお、遅延時間Δt(s)を設けるために必要な遅延距離(光路Bと光路Aとの光路差)は、3×10×Δt(m)で表される。
また、2つのパルスレーザビームは広がり角変更器30の作用により、次第にビームサイズを小さくしながら進行しているため、同一光路上に戻された後において、光路Aを進んだパルスレーザビームのビームサイズは、光路Bを進んだパルスレーザビームのそれよりも大きい。
部分遅延装置31を出射したパルスレーザビームは、たとえばガルバノミラーを含んで構成されるビーム走査器20により走査されて、ビームスポットが金型21上を移動するように、金型21に入射する。金型21は、たとえば半導体封止処理に用いられる金型である。金型21に入射したパルスレーザビームは、たとえば半導体封止処理により金型21に付着している樹脂残渣を、リフティング現象により剥離させ除去する。
リフティング現象を利用したレーザクリーニングであるため、金型21に付着した樹脂の残渣を、高速、簡便に、また金型21にほとんど損傷を与えないで除去することができる。
金型21の表面には、たとえば厚さ約2μmのクロムメッキが施されている。クロムメッキ膜の厚さがマイクロメートルのオーダ、照射されるビームのパルス幅が10nsのオーダである場合、クロムメッキ膜表面から金属内部に向かって熱が拡散する時間が十分にある。このため部分遅延装置31で2つに分けたパルスレーザビームを時間的に重なりをもたないように再び同一光路上に戻した場合には、熱が拡散して逃げ出してしまう分、2つのレーザパルスのエネルギを大きくする必要があるため、大きな効果を望むことはできない。したがって、前述のように、2つのパルスレーザビームが同一光路上に戻される時間差(遅延時間)は、パルスレーザビームのパルス幅の1倍未満である、つまり2つのパルスレーザビームが時間的に重なることが適当である。
なお、部分遅延装置31から出射したパルスレーザビームを、直接金型21に照射してもよい。また、出射後にレンズで集光または拡散して金型21に入射させることもできる。
図2は、金型21に入射するパルスレーザビームのビームスポットを示す概略図である。
部分遅延装置31において、光路Aを進んできたビームサイズの大きいパルスレーザビームが、先に、ビームスポットXを形成して金型21に入射する。その後、光路Bを進んできたビームサイズの小さいパルスレーザビームが、ビームスポットYを形成して金型21に入射する。光路A及び光路Bを進んできた2つのパルスレーザビームは、同一光路上に戻されているため、ビームスポットXはビームスポットYを包含する。したがって、ビームスポットYには、部分遅延装置31において分けられ再び同一光路上に戻された2つのパルスレーザビームの双方が入射する。
2つのビームスポットX、Yのサイズの差Δl(m)は、2つのパルスレーザビームの遅延時間をΔt(s)、広がり角変更器30から出射されるレーザビームの集束角をθとするとき、
Δl=3×10×Δt×tanθ×2 ・・(1)
で表される。
実施例によるレーザ加工装置を用いて、たとえば以下のようなレーザ加工方法が可能である。
リフティング加工においては、加工対象物を加工することが可能なレーザビームのフルエンス範囲が存在する。たとえば母材にクロムメッキの施された半導体封止用の金型21に付着した樹脂残渣を剥離、除去するのに適当な照射ビームのフルエンス範囲は、波長1μmのナノ秒レーザパルスでおよそ0.7J/cm以上である。なお、本明細書において、単に「フルエンス」といった場合には、加工対象物表面における1パルス当たりのフルエンスを意味することとする。
ビームスポットXを形成して先に金型21に入射するパルスレーザビームのフルエンスは、リフティング現象を生じさせない(金型21から樹脂残渣を剥離、除去させない)範囲に設定する。
ビームスポットYを形成して後に金型21に入射するパルスレーザビームのフルエンスは、先に入射したパルスレーザビームのフルエンスと合わせて、リフティング現象を生じさせる(金型21から樹脂残渣を剥離、除去できる)範囲に設定する。
なお、フルエンスの設定は、たとえばアッテネータにより、パルスレーザビームのパルスエネルギを調整することにより行うことが可能である。
上述のような条件で2つのパルスレーザビームを金型21に照射した場合、金型21上には入熱条件の異なる領域が3つ形成される。1つはビームスポットYの内側で、最も入熱量の多い領域であり、リフティング現象により樹脂残渣が剥離、除去される。2つめは、ビームスポットXの内側かつビームスポットYの外側の領域で、入熱により温度は上昇するが、リフティング加工が行われるには至らない領域である。3つめはレーザビームの照射されない領域であり、直接的な入熱はなく、熱伝導によって温度が上昇する。
実施例によるレーザ加工装置を用いた上述のレーザ加工方法においては、パルスレーザビームを2つに分けた後、時間差を設けて同一光路上に戻しているので、パルスレーザビームのパルス幅が見かけ上増大し、このため金型21に照射されるパルスレーザビームのピーク強度が低下する。したがって、金型21のクロムメッキ膜に与える熱応力を小さくすることができる。
なお、レーザ発振器10として、パルス幅が10ns未満の短いNd:YAGレーザを用い、ビームを分割せず直接金型21にビームを照射した場合には、照射されるビームのフルエンスを、リフティング現象を利用してクリーニングを行うのに必要な程度に設定すると、金型21表面が損傷することがある。
また、レーザ発振器10として近赤外領域の波長のビームを出射するレーザダイオード(LD)を用いると、熱分解を誘起できる温度まで加熱しようとすると、パルス幅がマイクロ秒オーダ必要であるため、1ショットのパルスレーザビームが入射を終える間に、金型21の内部に大量の熱が拡散してしまい、短時間で樹脂残渣の熱分解を誘起して剥離、除去を行う方法(リフティング現象を利用した方法)のレーザクリーニングを行うことは困難である。更に、金型21内部への熱の拡散により、クロムメッキ膜と母材との間の熱膨張差によりメッキ膜の剥離が起こると考えられる。金型21に与える損傷を小さくし、好適にクリーニングを行うには、パルス幅が10ns〜100nsのレーザビームを照射すればよいであろう。
また、リフティング加工により樹脂残渣を剥離、除去する領域の周囲に、リフティングが生じない程度のフルエンスのレーザビームを照射することによって、クロムメッキ膜にかかる熱応力を緩和することができる。クロムメッキ膜の温度分布の勾配が緩やかになるためである。
たとえば照射面(金型21表面)上において、光路B(遅延光路)を進んできたパルスレーザビームのビームサイズが、光路Aを進んできたそれの(1/1.5)1/2倍になった場合、ビームスポットの面積は2/3倍となり、照射されるビームのフルエンスは1.5倍となる。したがって、樹脂残渣の剥離、除去に必要な熱量(温度上昇)のうち40%が先に入射するパルスで、60%が後に入射するパルスで供給されることになる。
また、たとえば光路B(遅延光路)を進んできたパルスレーザビームのビームサイズが、光路Aを進んできたそれの1/2倍になった場合、そのパルスレーザビームの形成するビームスポットの面積は、先に入射するそれの1/4倍となり、照射されるビームのフルエンスは4倍となる。したがって、この場合、樹脂残渣の剥離、除去に必要な熱量(温度上昇)のうち20%が先に入射するパルスで、80%が後に入射するパルスで供給されることになる。
2つのパルスレーザビームのビームサイズ比は、大きい方が小さい方の2倍以内(ビームスポット面積比は4倍以内)であることが望ましい。これを超えても熱応力の緩和に繋がりにくくなるためである。
なお、先に照射されるビームのサイズと後のそれとが等しい(広がり角変更器30を出射するビームの集束角が0°)場合、樹脂残渣の剥離、除去に必要な熱量(温度上昇)のうち50%が先に入射するパルスで、50%が後に入射するパルスで供給されることとなる。
広がり角変更器30及び部分遅延装置31における光学系の設計は、たとえば以下のような手順で行うことができるであろう。
まず、レーザ発振器10またはアッテネータ(アッテネータを光路上に配置した場合)を出射後のパルスレーザビームのパルスエネルギを測定し、部分遅延装置31で2つに分けられたパルスレーザビームの双方が入射した領域においてのみリフティング加工が適切に行われるフルエンスとなるように、ビーム照射面(金型21表面)における2つのビームスポットのサイズを決定する。ビームスポットのサイズは、先に述べたように、大きい方が小さい方の2倍以下であることが好ましいであろう。
たとえば、1枚または複数枚のレンズ群をビーム伝送系のいずれかの場所に配置し、ビームサイズ並びにビームの拡散角(または集束角)を制御する。大きい方のビームスポットのサイズを小さい方の2倍以下とすることで、分岐する前のビームを1ショット照射してリフティング加工を行う場合と比べ、熱応力緩和の効果を得ることができる。
次に、部分遅延装置31において分けられた2つのパルスレーザビームを同一光路上に戻す際の遅延時間を決定する。
ビームスポットのサイズと遅延時間より広がり角変更器30を出射するビームの集束角を求め、その集束角を実現するのに必要な焦点距離を有する集光レンズ14を、拡散フィルタ15の前または後に配置する。なお、所定のLSD拡散角(たとえば最小拡散角が0.2°)をもつLSD(拡散フィルタ15)はあらかじめ準備しておく。
広がり角変更器30を出射するビームの集束角と、ビーム照射面(金型21表面)におけるビームスポットサイズとから拡散フィルタ15を出射するパルスレーザビームのビームサイズを求め、拡散フィルタ15に入射するビームのサイズがそれと同じになるように、エクスパンダ13によるビーム径の調整量を決定する。
実施例によるレーザ加工装置における光学系をこのように設計することで、図2を参照して説明したようなレーザ加工方法を適切に行うことができる。
また、以下に記すように、実施例によるレーザ加工装置の光学系に変更を加えることで、他のレーザ加工方法を行うことも可能である。
光学系に変更を加え、集光レンズ14を用いない、または焦点距離の大きい、集束角の小さな集光レンズ14を用いて、広がり角変更器30を出射したパルスレーザビームが、次第にビームサイズを大きくしながら進行するようにしてもよい。
光路Aを進んできたパルスレーザビームが、図2のビームスポットYを形成して先に金型21に入射する。その後、光路B(遅延光路)を進んできたパルスレーザビームが、図2のビームスポットXを形成して金型21に入射する。
ビーム照射面におけるフルエンスは、たとえば先のレーザ加工方法で述べたのと同様に定められる。先のレーザ加工方法とはパルスレーザビームの入射順序が異なるが、パルス幅が短いため、入射順序によって大きな影響はない。同様の効果を得ることができる。
実施例によるレーザ加工装置においては、部分遅延装置31に入射するパルスレーザビームを光路長の異なる2つの光路を辿る2つのパルスレーザビームに分け、それらを再び同一の光路上に戻したが、たとえばハーフミラー等の光学部品を更に追加することで、光路長の異なる3つ以上の光路を辿る3つ以上のパルスレーザビームに分け、それらを同一の光路上に戻す構成を採用することもできる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば種々の変更、改良、組み合わせが可能なことは当業者に自明であろう。
金型にレーザビームを照射して付着物を剥離し、除去するレーザクリーニング方法及びその実施に用いるレーザクリーニング装置として利用することができる。また、レーザアニール等を行うためのレーザ加工方法、及びその実施に用いるレーザ加工装置として用いることができる。
実施例によるレーザ加工装置を示す概略図である。 金型21に入射するパルスレーザビームのビームスポットを示す概略図である。
符号の説明
A、B 光路
X、Y ビームスポット
10 レーザ発振器
11、12 反射ミラー
13 エクスパンダ
14 集光レンズ
15 拡散フィルタ
16 偏光ビームスプリッタ
17、18 反射ミラー
19 偏光ビームスプリッタ
20 ビーム走査器
21 金型
30 広がり角変更器
31 部分遅延装置

Claims (8)

  1. ある広がり角で発散またはある集束角で集束するパルスレーザビームを出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源を出射したパルスレーザビームが入射する部分遅延装置であって、入射したパルスレーザビームを相互に伝搬経路の異なる第1のパルスレーザビームと第2のパルスレーザビームとに分け、両者が相互に異なる光路長を有する経路を伝搬した後、前記第1及び第2のパルスレーザビームを同一光路上に戻す部分遅延装置と
    を有し、
    前記レーザ光源が、パルスレーザビームを出射するレーザ発振器と、前記レーザ発振器から出射されたパルスレーザビームの光路上に配置される広がり角変更器であって、該広がり角変更器を出射した後のパルスレーザビームのビームサイズが伝搬距離の増加にしたがって次第に大きくなる、または次第に小さくなるようにすることができる広がり角変更器とを含むレーザ加工装置。
  2. 前記広がり角変更器が、パルスレーザビームの光路上に配置され、ある広がり角で発散するレーザビームを出射することができるビーム拡散器を含む請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記広がり角変更器が、前記ビーム拡散器に入射する前または後のパルスレーザビームの光路上に配置された集光レンズであって、前記広がり角変更器を出射したパルスレーザビームに集光性をもたせ、かつ、パルスレーザビームの照射面より奥となる位置で集光できるような焦点距離を有する集光レンズを含む請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記部分遅延装置において、前記第1及び第2のパルスレーザビームが同一光路上に戻される時間の差を、前記レーザ光源から出射されたパルスレーザビームのパルス幅未満とするように、前記第1及び第2のパルスレーザビームが伝搬する相互に異なる経路が形成されている請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  5. 前記レーザ光源がランダム偏光のパルスレーザビームを出射し、
    前記部分遅延装置が、入射するランダム偏光のパルスレーザビームをp偏光成分の多い前記第1のパルスレーザビームとs偏光成分の多い前記第2のパルスレーザビームとに分ける第1の偏光ビームスプリッタと、前記第1及び第2のパルスレーザビームを同一光路上に戻す第2の偏光ビームスプリッタとを含む請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  6. (a)ある広がり角で発散またはある集束角で集束するパルスレーザビームを出射する工程と、
    (b)前記工程(a)で出射したパルスレーザビームを、相互に伝搬経路の異なる第1のパルスレーザビームと第2のパルスレーザビームとに分ける工程と、
    (c)前記第1及び第2のパルスレーザビームに相互に異なる光路長を有する経路を伝搬させた後、両者を同一光路上に戻す工程と
    を有し、
    前記工程(c)において、同一光路上に戻された前記第1及び第2のパルスレーザビームが、加工対象物表面に第1のビームスポットと前記第1のビームスポットを包含する第2のビームスポットを形成して入射するとき、前記第1のビームスポット内の領域で加工が行われ、前記第2のビームスポット内であって前記第1のビームスポット外の領域では加工が行われないようなフルエンスで、前記第1及び第2のパルスレーザビームを加工対象物表面に入射させるレーザ加工方法。
  7. 前記工程(c)において、前記第1のパルスレーザビームと前記第2のパルスレーザビームとを同一の光路上に戻す時間の差が、前記工程(a)で出射されたパルスレーザビームのパルス幅未満である請求項6に記載のレーザ加工方法。
  8. 前記工程(a)において、ランダム偏光のパルスレーザビームを出射し、
    前記工程(b)において、ランダム偏光のパルスレーザビームをp偏光成分の多い前記第1のパルスレーザビームと、s偏光成分の多い前記第2のパルスレーザビームとに分ける請求項6または7に記載のレーザ加工方法。
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