JP4423142B2 - 合成樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、未反応の残存モノマー量が少ない合成樹脂粒子の製造方法に関する。
従来から、合成樹脂粒子は多様な用途に用いられており、例えば、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子は、化粧品の滑り性付与剤、トナー、塗料用艶消し剤、プラスチックフィルムのアンチブロッキング剤などに用いられている。
この合成樹脂粒子は、モノマーを水系分散媒体中にて懸濁重合することによって製造されているが、得られる合成樹脂粒子には、通常、1重量%以上の未反応の残存モノマーが含有されている。
そして、この残存モノマーが原因となって、合成樹脂粒子が着色して物性が低下したり、合成樹脂粒子を化粧品用途や食品包装材料に用いた場合には、化粧品や食品に臭気が移ることがあるといった問題があった。
そこで、特許文献1には、着色剤含有重合体粒子を容器内に入れ、容器内を減圧し、容器周囲又は容器内に取り付けられた発熱体部分の温度を20〜80℃にし、発生する揮発成分を凝縮除去し、更に、容器内に気体を圧入し、着色剤含有重合体粒子の品温が50℃以下になるように乾燥し、得られた着色剤含有重合体粒子に外添剤を付着又は埋設するトナーの製造方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1では、合成樹脂粒子の乾燥温度を高くすると、合成樹脂粒子の凝集が発生することから、低い温度にて合成樹脂粒子の乾燥を行っており、合成樹脂粒子の乾燥時間に長時間を要するといった問題点があった。
しかも、乾燥時間に長時間を要しているにもかかわらず、得られる合成樹脂粒子中に残存するモノマーの量が100ppmと多量に残っており、時間を要する割には合成樹脂粒子中に残存するモノマー量が多いといった問題点があった。
特許第3473667号公報
本発明は、残存モノマー量の少ない合成樹脂粒子を効率よく製造することができる合成樹脂粒子の製造方法を提供する。
本発明の合成樹脂粒子の製造方法は、合成樹脂粒子を水系分散媒体中に分散させてなる懸濁液を脱水して得られたウエットケーキを洗浄した上で攪拌しながら、乾燥温度を60〜90℃に設定してウエットケーキを乾燥させて該ウエットケーキの水分量が0.2〜5.0重量%となるまで一次乾燥させた後、乾燥温度を100〜140℃に設定して1〜7kPaの減圧下にて合成樹脂粒子の温度が乾燥温度よりも3℃以上低い温度となるように調整しながら二次乾燥させることを特徴とする。
本発明の合成樹脂粒子の製造方法は、合成樹脂粒子を水系分散媒体中に分散させてなる懸濁液を脱水して得られたウエットケーキを洗浄した上で攪拌しながら、乾燥温度を60〜90℃に設定してウエットケーキを乾燥させて該ウエットケーキの水分量が0.2〜5.0重量%となるまで一次乾燥させた後、乾燥温度を100〜140℃に設定して1〜7kPaの減圧下にて合成樹脂粒子の温度が乾燥温度よりも3℃以上低い温度となるように調整しながら二次乾燥させることを特徴とし、先ず、60〜90℃の乾燥温度にてウエットケーキの水分量が所定量となるまで乾燥させており、合成樹脂粒子の凝集を防止しながら、合成樹脂粒子に含まれる残存モノマーを水分と共に効率良く除去することができる。
そして、一次乾燥の後、水分含有量が0.2〜5.0重量%のウエットケーキを100〜140℃の乾燥温度に加熱し所定の減圧下にて合成樹脂粒子の温度を調整しながら二次乾燥させることによって、一次乾燥では除去しきれなかった残存モノマー及び水分の大部分を短時間のうちに合成樹脂粒子から除去することができ、残存モノマー量の極めて少ない合成樹脂粒子を得ることができる。
先ず、本発明の合成樹脂粒子の製造方法に用いられる合成樹脂粒子の製造装置の一例を図面を参照しつつ説明する。合成樹脂粒子の製造装置Aにおける容器1は、図1に示したように、内部が中空な太鼓状に形成されていると共に左右外端面中央部に水平方向に外方に向かって突設した支持軸11、11を左右支持脚2、2に上下反転可能にして所定状態に固定可能に支持させている。
そして、上記容器1内には、その上下方向の略中央部に濾過材12が水平方向に張設されている。なお、上記濾過材12としては、合成樹脂粒子が水系分散媒体中に分散してなる懸濁液から水系分散媒体を濾過分離することができれば、特に限定されず、例えば、多孔体、織布、不織布等の濾布、焼結金属からなる金網、合成樹脂からなる網等が挙げられる。
更に、上記容器1の上端中央部には、後述するウエットケーキBの乾燥時にウエットケーキBを攪拌するための攪拌翼13が配設されている一方、上記濾過材12と上記攪拌翼13との間における容器1の壁部14には、その周方向(水平方向)に所定間隔毎に洗浄ノズル15が容器1の壁部14内面から出没自在に配設されている。
そして、上記攪拌翼13と上記濾過材12との間における上記容器1の壁部14には、その内外方向に貫通する懸濁液供給口16が貫設されており、この懸濁液供給口16は気密的に開閉自在に閉止可能に構成されている。
又、上記容器1の壁部14における濾過材12の上方部分、即ち、濾過材12上に堆積させたウエットケーキによって閉止されない部分には、その内外方向に貫通し且つ気密的に開閉自在に閉止可能な圧縮空気供給口17が貫設され、この圧縮空気供給口17には圧縮ポンプ(図示せず)が接続されており、この圧縮空気供給口17を通じて容器1内に圧縮空気を供給して上記容器1内を加圧状態にできるように構成されている。
更に、上記容器1の壁部14における上端中央部から容器1の回転方向にずれた部分には、その内外方向に貫通する合成樹脂粒子の取出口18が貫設されており、この取出口18は気密的に開閉自在に閉止可能に形成されている。
そして、上記容器1の壁部14における下端部には、その内外方向に貫通する複数の濾液排出口19が貫設されており、これら濾液排出口19は気密的に開閉自在に閉止可能に構成されている。
加えて、上記容器1の壁部14下端部には、その内外方向に貫通する二つの給排気口20、20が貫設され、これら給排気口20、20には三方弁201 、201 を介して真空ポンプ202 が接続されており、三方弁201 、201 を操作して、給排気口20、20を真空ポンプ202 側に接続することによって容器1内を減圧状態とすることができる一方、給排気口20、20を外気側に接続することによって容器1内に空気を送り込んで、容器1内を大気圧とすることができるように構成されている。
又、上記容器1の壁部14の上下部外面には加熱用ジャケット21、21が一体的に設けられており、上記加熱用ジャケット21、21内に加熱媒体を流通させることによって上記容器1内を加熱可能に構成している。加熱媒体は、温度調整器(図示せず)によって所定温度に調節された上で加熱用ジャケット21内に供給され、容器1内を加熱した上で加熱用ジャケット21、21外に排出される。
なお、加熱用ジャケット21の代わりに、攪拌翼13内に加熱媒体を流通させる流通路を形成し、この流通路内に、温度調整器によって所定温度に調整された加熱媒体を流通させることにより容器1内を加熱するように構成してもよい。
更に、図1の状態において、攪拌翼13先端の回転軌道のうち、最も低い位置にある回転軌道と同一高さか或いは若干高い位置に、容器1内の温度を測定するための温度計22が配設されている。なお、温度計22は、容器1の壁部14自体が持つ熱の影響は一切受けず、容器1内の温度を正確に測定できるように構成されている。又、上記容器1における濾過材12よりも上方の壁部14には、容器1内の圧力を測定するための圧力計23が配設されている。
次に、上記合成樹脂粒子の製造装置Aを用いて合成樹脂粒子を製造する要領を説明する。先ず、上記合成樹脂粒子の製造装置Aの容器1をその攪拌翼13が濾過材12の上方に位置し且つ濾過材12が水平状態となった位置で固定させる。
そして、上記容器1の懸濁液供給口16及び濾液排出口19のみを開放状態とすると共にその他の開口部を全て閉止状態とし、更に、上記洗浄ノズル15を上記容器1の壁部14内面から没入させる。
続いて、上記懸濁液供給口16を通じて上記容器1の濾過材12上に、合成樹脂粒子を水系分散媒体中に分散させてなる懸濁液を所定量だけ供給した上で上記懸濁液供給口16を気密的に閉止する。
ここで、合成樹脂粒子を水系分散媒体中に分散させてなる懸濁液は、モノマーと重合開始剤とを含有するモノマー組成物を水などの水系分散媒体中で汎用の方法により懸濁重合することによって得ることができ、懸濁液中には未反応のモノマーが残存している。
上記モノマーとしては、懸濁重合により重合可能なものであれば、特に限定されず、例えば、スチレン、p−スチレン、p−クロロスチレン等のスチレン系モノマー、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリル酸エステル系モノマー、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のメタクリル酸エステル系モノマー、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、メチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル、酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル系モノマー、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド等のN−アルキル置換アクリルアミド、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル系モノマー、ジニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モノマー等が挙げられる。なお、モノマーは、単独で用いられても併用されてもよく、又、モノマー中に、物性を損なわない範囲内において、モノマーに分散或いは溶解可能な染料や顔料等の添加剤を添加してもよい。
又、上記重合開始剤としては、上記モノマーに可溶なものであって懸濁重合に汎用されているものであれば、特に限定されず、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、t−ブチルペルオキシオクトエート等の過酸化物系重合開始剤、アゾビス−N,N−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系重合開始剤等が挙げられ、単独で用いられても併用されてもよい。
そして、上記容器1の圧縮空気供給口17を開放した後、圧縮ポンプを作動させて上記圧縮空気供給口17を通じて容器1内に圧縮空気を供給して容器1の上方空間部内を加圧し、懸濁液を上方から加圧して濾過材12による懸濁液の濾過を促進させ、懸濁液から水系分散媒体を円滑に濾過、分離し、得られたウエットケーキBを濾過材12上に堆積させる一方、懸濁液から分離した水系分散媒体を容器1の濾液排出口19を通じて容器1外に排出する。
次に、上記容器1の濾液排出口19からの水系分散媒体の排出が一定量以下或いは無くなったところで、上記容器1の壁部14内面から没入させていた洗浄ノズル15、15・・・を容器1内に突出させる。なお、この状態においても、容器1の圧縮空気供給口17を通じて圧縮ポンプにより容器1内に圧縮空気を供給している。
そして、上記各洗浄ノズル15から洗浄水を容器1内に噴射してウエットケーキBを洗浄、脱水した後、上記洗浄ノズル15を容器1の壁部14内面から没入させる。しかる後、上記圧縮空気供給口17及び上記濾液排出口19を閉止し、続いて、図2に示したように、上記容器1をその支持軸11、11を中心にして上下反転させて、上記容器1をその攪拌翼13が下端部に位置した状態に固定する。
続いて、容器1内の攪拌翼13を所定回転速度で回転させてウエットケーキBを攪拌しながら、上記真空ポンプ202 により上記容器1の給排気口20、20を通じて容器1内を減圧し、乾燥温度を60〜90℃に、好ましくは65〜85℃に設定すると共に、上記容器1の攪拌翼13を回転させてウエットケーキBを粉砕しつつ一次乾燥させ、ウエットケーキB中に含有される残存モノマー及び水分を蒸発させて給排気口20、20を通じて容器1外に排出する。ここで、乾燥温度を60〜90℃に設定するとは、温度調整器により60〜90℃となるように調整された加熱媒体を加熱用ジャケット21、21内に供給、流通させて容器1内を加熱することをいう。なお、攪拌翼13内に加熱媒体の流通路を形成している場合には、温度調整器により60〜90℃となるように調整された加熱媒体を攪拌翼13の流通路内に供給、流通させて容器1内を加熱することをいう。
又、加熱用ジャケット21或いは攪拌翼13の流通路内に供給する加熱媒体の温度は、一定温度であっても、60〜90℃の範囲内において変動させてもよいが、一定温度に維持することが好ましい。
このように、一次乾燥の乾燥温度を60〜90℃に設定することによって、合成樹脂粒子が凝集しないようにしながら、合成樹脂粒子中に含有されている残存モノマーを効率よく除去することができる。
又、一次乾燥時における容器1内の圧力は、一次乾燥の初期ではウエットケーキBから発生する水分の影響で真空ポンプ202 による減圧にもかかわらず、容器1内を真空ポンプ202 の能力に見合った減圧度とすることができないが、一次乾燥が進むにつれて、ウエットケーキBから発生する水分量が減少し、容器1内の減圧度が徐々に高くなる。そして、一次乾燥の終了時における容器1内の圧力が20kPa以下となるように一定の減圧力でもって、容器1内を真空ポンプ202 によって減圧し、一次乾燥を終始、行うことが好ましい。
そして、ウエットケーキBの一次乾燥は、このウエットケーキBの水分量が0.2〜5.0重量%となった時点で終了する。これは、ウエットケーキBの水分量が5.0重量%を超えた状態で後述する二次乾燥を行うと、合成樹脂粒子が凝集してしまうからであり、又、ウエットケーキBの水分量が0.2重量%を下回るまで一次乾燥を行っても時間を要するばかりか、かえって二次乾燥において合成樹脂粒子中の残存モノマー量を低減させることができないと共に、合成樹脂粒子の凝集が発生するからである。
上述のウエットケーキBの一次乾燥を終えた後、二次乾燥を行うが、二次乾燥時の乾燥温度は100〜140℃に、好ましくは110〜130℃に設定される。これは、二次乾燥時の乾燥温度が140℃を越えると、合成樹脂粒子の凝集が発生する一方、100℃未満では、合成樹脂粒子中の残存モノマー量を低減させることができないからである。ここで、乾燥温度を100〜140℃に設定するとは、温度調整器により100〜140℃となるように調整された加熱媒体を加熱用ジャケット21、21内に供給、流通させて容器1内を加熱することをいう。なお、攪拌翼13内に加熱媒体の流通路を形成している場合には、温度調整器により100〜140℃となるように調整された加熱媒体を攪拌翼13の流通路内に供給、流通させて容器1内を加熱することをいう。
又、加熱用ジャケット21或いは攪拌翼13の流通路内に供給する加熱媒体の温度は、一定温度であっても、100〜140℃の範囲内において変動させてもよいが、一定温度に維持することが好ましい。
更に、二次乾燥においては、上記真空ポンプ202 によって容器1内の圧力を一次乾燥の時よりも減少させて1〜7kPaとし、好ましくは2〜5kPaとする。これは、容器1内の圧力が7kPaを上回ると、ウエットケーキ内の残存モノマーを円滑に蒸発、除去させることができず、合成樹脂粒子中の残存モノマー量を低減させることができない一方、容器1内の圧力を1kPa未満としても、合成樹脂粒子中の残存モノマーの低減効果は殆ど変わらないからである。
加えて、二次乾燥においては、上述のように、乾燥温度を100〜140℃に設定するので、合成樹脂粒子に加えられる熱エネルギーが水の蒸発潜熱を上回り、合成樹脂粒子の温度が乾燥温度近くまで上昇する虞れがある。
そこで、二次乾燥において、合成樹脂粒子の温度が乾燥温度近くまで上昇すると、合成樹脂粒子の凝集が僅かながら発生することから、合成樹脂粒子の温度が常時、乾燥温度よりも3℃以上低い温度となるように乾燥温度を調整する。ここで、合成樹脂粒子の温度は、容器1の壁部14に配設した温度計22によって測定することができる。又、二次乾燥の乾燥温度を100〜140℃の範囲内にて変動させる場合、乾燥温度の温度変化に応じて、合成樹脂粒子の温度が乾燥温度よりも3℃以上低い温度となるように調整する必要がある。
なお、上記では、一次乾燥と二次乾燥とを同一の容器1内において行った場合を説明したが、容器1内においてウエットケーキの一次乾燥を行った後、一次乾燥後のウエットケーキを容器1の取出口18から排出して別の乾燥容器に供給し、該乾燥容器内にてウエットケーキの二次乾燥を行うようにしてもよい。このようにすることによって、別の乾燥容器にて二次乾燥を行っている間に、容器1内にて別のウエットケーキの一次乾燥を同時に行うことができるので合成樹脂粒子の製造効率を向上させることができる。
次に、上記ウエットケーキBの二次乾燥が終了した後、上記容器1をその支持軸11、11を中心にして所定角度だけ回転させて、合成樹脂粒子の取出口18を容器1の下端に位置させ、しかる後、三方弁201 、201 を操作して、上記容器1の給排気口20、20を外気側に連通させて容器1内を大気圧まで復帰させ、続いて、上記容器1における合成樹脂粒子の取出口18を開放し、この取出口18を通じて容器1内の合成樹脂粒子を取り出し、残存モノマーの含有量の極めて少ない合成樹脂粒子を得ることができる。
(実施例1〜3、比較例1〜5)
上述した図1及び図2に示した製造装置Aの容器1をその攪拌翼13が濾過材12の上方に位置し且つ濾過材12が水平状態となった位置で固定させた。そして、上記容器1の懸濁液供給口16及び濾液排出口19のみを開放状態とすると共にその他の開口部を全て閉止状態とし、更に、上記洗浄ノズル15を上記容器1の壁部14内面から没入させた。
次に、容器1の懸濁液供給口16を通じて濾過材12上に、平均粒子径が8μmのポリメタクリル酸メチル粒子を水中に分散させてなる懸濁液(水分量:70重量%、残存メタクリル酸メチル量:7530ppm)80リットルを供給した上で懸濁液供給口16を気密的に閉止した。
そして、上記容器1の圧縮空気供給口17を開放した後、圧縮ポンプを作動させて上記圧縮空気供給口17を通じて容器1内に圧縮空気を供給して懸濁液から水分を円滑に濾過、分離し、得られたウエットケーキBを濾過材12上に堆積させる一方、懸濁液から分離した水を容器1の濾液排出口19を通じて容器1外に排出した。
次に、上記容器1の濾液排出口19から水の排出が無くなったところで、上記容器1の壁部14内面から没入させていた洗浄ノズル15、15・・・を容器1内に突出させた。なお、この状態においても、容器1の圧縮空気供給口17を通じて圧縮ポンプにより容器1内に圧縮空気を供給した。
そして、上記各洗浄ノズル15から洗浄水を容器1内に噴射してウエットケーキBを洗浄、脱水した後、上記洗浄ノズル15を容器1の壁部14内面から没入させた。しかる後、上記圧縮空気供給口17及び上記濾液排出口19を閉止し、続いて、図2に示したように、上記容器1をその支持軸11、11を中心にして上下反転させて、上記容器1をその攪拌翼13が下端部に位置した状態に固定した。
そして、攪拌翼13を70rpmの回転速度にて回転させてウエットケーキBを攪拌、粉砕しながら、上記真空ポンプ202 により上記容器1の給排気口20、20を通じて容器1内を減圧し、表1に示した温度に加熱、保持された温水を加熱媒体として加熱用ジャケット21、21内に供給、流通させて容器1内を加熱してウエットケーキBを表1に示した時間に亘って加熱し一次乾燥して、ウエットケーキBに含まれる残存メタクリル酸メチル及び水分を蒸発させて給排気口20、20を通じて容器1外に排出した。
なお、一次乾燥を完了した時点での容器1内の圧力を圧力計23により測定する一方、一次乾燥後のポリメタクリル酸メチル粒子中に含有される水分量及び残存メタクリル酸メチル量、並びに、ポリメタクリル酸メチル粒子の凝集の有無を下記に示した要領で測定し、その結果を表1に示した。
次に、攪拌翼13を引き続き70rpmの回転速度にて回転させてウエットケーキBを攪拌しながら、真空ポンプ202 により容器1の給排気口20、20を通じて容器1内を表1に示した圧力となるまで減圧し、表1に示した温度に加熱、保持された水蒸気を加熱媒体として加熱用ジャケット21、21内に供給、流通させて容器1内を加熱してウエットケーキBを表1に示した時間に亘って加熱して二次乾燥し、ウエットケーキB中に含有される残存メタクリル酸メチル及び水分を蒸発させて給排気口20、20を通じて容器1外に排出した。
そして、ウエットケーキBの二次乾燥が終了した後、容器1をその支持軸11、11を中心にして所定角度だけ回転させて、合成樹脂粒子の取出口18を容器1の下端に位置させ、しかる後、上記容器1内を大気圧まで復帰させた上で、容器1内の取出口18を通じて合成樹脂粒子を取り出した。
なお、ウエットケーキBの二次乾燥の間、容器1に配設した温度計22で容器1内の温度を終始、測定し、測定された温度のうちの最高温度を合成樹脂粒子の最高温度として表1に示した。
又、得られたポリメタクリル酸メチル粒子中に含有される水分量及び残存メタクリル酸メチル量、並びに、ポリメタクリル酸メチル粒子の凝集の有無を下記に示した要領で測定し、その結果を表1に示した。
(ポリメタクリル酸メチル粒子中の水分量)
ポリメタクリル酸メチル粒子を150℃に30分間に亘って加熱してポリメタクリル酸メチル粒子から水分を蒸発させ、電量滴定式水分測定装置(三菱化成社製 商品名「VA−06型」)を用いてJIS K0113「電位差・電流・電量 カールフィッシャー滴定方法通則」に準拠してカールフィッシャー法により電量滴定を行い、ポリメタクリル酸メチル粒子中の水分量を測定した。
(残存メタクリル酸メチル量)
ポリメタクリル酸メチル粒子1gに二硫化炭素25ミリリットル及び内部標準液1ミリリットルを加えて12時間以上放置し、液相部を測定試料とした。なお、内部標準液は、二硫化炭素75ミリリットルにトルエン0.1ミリリットルを加えることにより作製した。この測定試料を用いて下記条件にてガスクロマトグラフ(島津製作所社製 商品名「CG−7A」)からメタクリル酸メチルのチャートを得、予め測定しておいたメタクリル酸メチルの検量線に基づいて上記チャートからメタクリル酸メチルの重量を算出し、ポリメタクリル酸メチル粒子中に含まれる残存メタクリル酸メチル量を得た。
カラム充填剤:液相 PEG−20M
担体 Chromasorb W
検出器:FID
キャリアーガス:窒素
カラム温度:105℃
(ポリメタクリル酸メチル粒子の凝集)
ポリメタクリル酸メチル粒子0.5gをガラスプレート上に界面活性剤水溶液を用いて分散させ、この分散状態を拡大投影機を用いて100倍に拡大してポリメタクリル酸メチル粒子の凝集物の有無を目視にて確認した。
Figure 0004423142
本発明の合成樹脂粒子の製造方法で用いられる製造装置の一例を示した模式断面図である。 本発明の合成樹脂粒子の製造方法で用いられる製造装置の一例を示した模式断面図である。
符号の説明
1 容器
12 濾過材
13 攪拌翼
21 加熱用ジャケット
22 温度計
23 圧力計

Claims (1)

  1. 合成樹脂粒子を水系分散媒体中に分散させてなる懸濁液を脱水して得られたウエットケーキを洗浄した上で攪拌しながら、乾燥温度を60〜90℃に設定してウエットケーキを乾燥させて該ウエットケーキの水分量が0.2〜5.0重量%となるまで一次乾燥させた後、乾燥温度を100〜140℃に設定して1〜7kPaの減圧下にて合成樹脂粒子の温度が乾燥温度よりも3℃以上低い温度となるように調整しながら二次乾燥させることを特徴とする合成樹脂粒子の製造方法。
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