JP4422882B2 - ゴルフボール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形性を損なうことなく、光輝性を有し、かつ視点によって色調が変化する外観を有するゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ゴルフボールの最もポピュラーな色は白色であり、そのカバーには酸化チタン等の白色顔料および蛍光増白剤等を含有する樹脂組成物が用いられてきた。また、白色のゴルフボール以外には、赤、ブルー、オレンジ、ピンク、グリーン等の、無機または有機顔料で着色した樹脂組成物をカバーし、かつカラーのペイントを塗布した、いわゆるカラーボールが市販されている。しかしながら、従来のカラーゴルフボールは、単に上記のような色に着色したに過ぎず、ファッション性に欠けるものであった。そこで、ゴルフボールの外観のファッション性を向上するため、パール色調を有するゴルフボールが提案された(特開平11-151322号公報等)。
【0003】
特開平11-151322号公報には、コアとカバーから成るゴルフボールであって、カバーに特定量のマイカ顔料、酸化チタンおよび蛍光顔料を用いることによって、成形性を損なうことなく、パール色調を有するゴルフボールが開示されている。上記ゴルフボールでは、屈折率の大きい透明な薄板状結晶を有する顔料としてのマイカをカバーに用いることによって、このような薄板状結晶の両面からの部分反射による光の干渉により、パール状の色調をゴルフボール表面に付与するものである。
【0004】
しかしながら、上記公報のゴルフボールにおいては、パール色調は付与されているものの、ウェルドラインを目立たなくするためにマイカ顔料の配合量を少量に押さえる必要があった。即ち、鮮明なパール色調を付与するのに十分な配合量のマイカ顔料を用いると、カバー用樹脂を射出成形する際にウェルドラインが目視ではっきりと確認できるという問題があった。そのため、現在、パール色調を有するゴルフボールは市販されるには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点を解決し、成形性を損なうことなく、光輝性を有し、かつ視点によって色調が変化する外観を有するゴルフボールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、コアおよび該コアを被覆する1層以上のカバーから成るゴルフボールにおいて、カバー用組成物に特定量の液晶ポリマーを使用することによって、成形性を損なうことなく、光輝性を有し、かつ視点によって色調が変化する外観を有するゴルフボールを提供し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、コアおよび該コアを被覆する1層以上のカバーから成るゴルフボールにおいて、該カバーが、基材樹脂100重量部に対して、液晶ポリマー0.1〜20重量部を含有するカバー用組成物から形成されることを特徴とするゴルフボールに関する。
【0008】
更に、本発明を好適に実施するために、上記カバー用組成物が、基材樹脂100重量部に対して、更に酸化チタンおよび/または硫酸バリウム0.05〜5重量部を含有し、上記液晶ポリマーが、ネマチック相が螺旋状に積層されたコレステリック相構造を有し、上記液晶ポリマーの粒子が、平均粒径5〜80μmおよび厚さ0.5〜15μmを有する板状粒子であることが好ましい。
【0009】
本発明では、ゴルフボールのファッション性を向上するため、パール色調を有する、即ち光輝性を有し、更に視点によって色調が変化する外観をゴルフボールに付与しようとするものである。
【0010】
以下、本発明について更に詳述すると、本発明のゴルフボールはカバーをコア上に被覆することにより得られるが、コアとしてはソリッドゴルフボール用コア(ソリッドコア)、糸巻きゴルフボール用コア(糸巻きコア)のいずれを使用してもよい。
【0011】
ソリッドコアとしては、単層構造のものはもとより、2層以上の多層構造のものであってもよい。例えばツーピースゴルフボール用コアとしては、ポリブタジエン100重量部に対して、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β-不飽和カルボン酸またはその金属塩や、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の官能性モノマー等から成る加硫剤(架橋剤)を単独または合計で10〜60重量部、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の充填材10〜30重量部、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物0.5〜5重量部、要すれば老化防止剤0.1〜1重量部を含有するゴム組成物をプレス加硫(架橋)することにより得てもよい。プレス加硫は、例えば140〜170℃で10〜40分間加熱圧縮して、球状加硫物に成形する。
【0012】
糸巻きコアとしては、センターとそのセンターの周囲に糸ゴムを延伸状態で巻き付けることによって形成した糸ゴム層とから成る。センターとしては液系またはゴム系のいずれを用いてもよい。
【0013】
また、上記センター上に巻き付ける糸ゴムは、糸巻きゴルフボールの糸巻き層に従来から使用されているものと同様のものを用いればよい。糸ゴムはセンター上に約10倍に引き伸ばして巻き付け糸巻きコアを作製する。
【0014】
次いで、上記コア上には1層以上のカバーを被覆する。本発明のゴルフボールでは、カバーが厚さ0.7〜4.0mm、好ましくは1.0〜3.8mm、より好ましくは1.2〜3.5mmを有することが望ましいが、0.7mmより小さいと十分なコントロール性が得られなくなり、4.0mmより大きいと十分な飛距離が得られなくなる。本発明のゴルフボールのカバーは、単層構造であっても、2層以上の多層構造を有してもよいが、2層以上の多層構造を有する場合、カバーの合計厚さが上記の範囲内であればよい。
【0015】
本発明のカバーは熱可塑性樹脂、特に通常ゴルフボールのカバーに用いられるアイオノマー樹脂を基材樹脂として含有する。上記アイオノマー樹脂としては、エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸との共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したもの、またはエチレンとα,β‐不飽和カルボン酸とα,β‐不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したものである。上記のα,β‐不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸等が挙げられ、特にアクリル酸とメタクリル酸が好ましい。また、α,β‐不飽和カルボン酸エステル金属塩としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のメチル、エチル、プロピル、n‐ブチル、イソブチルエステル等が用いられ、特にアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルが好ましい。上記エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸との共重合体中や、エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸とα,β‐不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を中和する金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、アルミニウム、錫、ジルコニウム、カドミウムイオン等が挙げられるが、特にナトリウム、亜鉛、マグネシウムイオンが反発性、耐久性等からよく用いられ好ましい。
【0016】
上記アイオノマー樹脂の具体例としては、それだけに限定されないが、ハイミラン(Hi−milan)1555、ハイミラン1557、ハイミラン1605、ハイミラン1652、ハイミラン1702、ハイミラン1705、ハイミラン1706、ハイミラン1707、ハイミラン1855、ハイミラン1856(三井デュポンポリケミカル社製)、サーリン(Surlyn)8945、サーリン9945、サーリン6320(デュポン社製)、アイオテック(Iotek)7010,8000(エクソン(Exxon)社製)等を例示することができる。これらのアイオノマーは、上記例示のものをそれぞれ単独または2種以上の混合物として用いてもよい。
【0017】
更に、本発明のカバーの好ましい材料の例としては、上記のようなアイオノマー樹脂のみであってもよいが、アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーやジエン系ブロック共重合体等の1種以上とを組合せて用いてもよく、また熱可塑性エラストマーやジエン系ブロック共重合体を単独または2種以上の混合物として用いてもよい。上記熱可塑性エラストマーの具体例として、例えば東レ(株)から商品名「ペバックス」で市販されている(例えば、「ペバックス2533」)ポリアミド系熱可塑性エラストマー、東レ・デュポン(株)から商品名「ハイトレル」で市販されている(例えば、「ハイトレル3548」、「ハイトレル4047」)ポリエステル系熱可塑性エラストマー、BASFポリウレタンエラストマーズ社から商品名「エラストラン」で市販されている(例えば、「エラストランET880」)ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
【0018】
上記ジエン系ブロック共重合体は、ブロック共重合体または部分水添ブロック共重合体の共役ジエン化合物に由来する二重結合を有するものである。その基体となるブロック共重合体とは、少なくとも1種のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと少なくとも1種の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとから成るブロック共重合体である。また、部分水添ブロック共重合体とは、上記ブロック共重合体を水素添加して得られるものである。ブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α‐メチルスチレン、ビニルトルエン、p‐t‐ブチルスチレン、1,1‐ジフェニルスチレン等の中から1種または2種以上を選択することができ、スチレンが好ましい。また、共役ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン、1,3‐ペンタジエン、2,3‐ジメチル‐1,3−ブタジエン等の中から1種または2種以上を選択することができ、ブタジエン、イソプレンおよびこれらの組合せが好ましい。上記ジエン系ブロック共重合体の具体例としては、例えばダイセル化学工業(株)から商品名「エポフレンド」で市販されているもの(例えば、「エポフレンドA1010」)、(株)クラレから商品名「セプトン」で市販されているもの(例えば、「セプトンHG‐252)等が挙げられる。
【0019】
上記の熱可塑性エラストマーやジエン系ブロック共重合体等の配合量は、カバー用の基材樹脂100重量部に対して、1〜60重量部、好ましくは1〜35である。1重量部より少ないとそれらを配合することによる打球時の衝撃低下等の効果が不十分となり、60重量部より多いとカバーが軟らかくなり過ぎて反発性が低下したり、またアイオノマーとの相溶性が悪くなって耐久性が低下しやすくなる。
【0020】
また、本発明において、上記カバー用組成物には主成分としての上記基材樹脂に加えて、液晶ポリマーを含有することを要件とする。本発明のカバー用組成物に用いられる液晶ポリマーは、特に限定されないが、ネマチック相構造を有する層が螺旋状に積層されたコレステリック相構造を有することが好ましい。そのような液晶ポリマーの具体例としては、ワッカーケミー(Wacker Chemie)社から市販されている「ヘリコーン(Helicone)HC サファイア(Sapphire)」、「ヘリコーン(Helicone)HC スカラベアス(Scarabeus)」、「ヘリコーン(Helicone)HC ジェイド(Jade)」「ヘリコーン(Helicone)HC メープル(Maple)」等が挙げられ、光輝性と色調変化の観点からは「ヘリコーン(Helicone)HC スカラベアス(Scarabeus)」、「ヘリコーン(Helicone)HC ジェイド(Jade)」が好ましい。これらは、コレステリック構造の違いにより反射光の色が異なるため、所望の色調に応じて使い分けられる。また、2種以上をブレンドすることによって、新たな色調が得られる。
【0021】
このような液晶ポリマーは、側鎖にメソゲン基を有する側鎖型液晶分子をそれぞれ平行な層に整え、各層を捩ってずらし少しずつ異なる分子配向を有する層を積み重ねて螺旋状のコレステリック相構造を形成し、重合反応により配向した分子を架橋して固定化したポリマーである。液晶は光学的に異方性を有しているので、配向方向によって光に対する屈折率が異なる。そのような異なる屈折率を有する層を螺旋状に積み重ねてあるので、光の干渉効果によって、広いスペクトル領域で入射する光の内の一部の波長領域の光だけが反射し、これ以外の領域の波長は全て透過するという特徴を有する。従って、カバー用組成物にそのような液晶ポリマーを含むゴルフボールは、光輝性を有し、かつ視点によって色調が変化する外観を有する。
【0022】
上記液晶ポリマーの配合量は、カバーの基材樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部であることを要件とするが、好ましくは0.3〜15重量部、より好ましくは0.5〜10重量部である。0.1重量部より少ないと十分な光輝性および視点によって色調が変化する効果が得られず、20重量部より多いとウェルドラインが目立ってしまい、また得られるゴルフボールのコストが高くなる。ここでウェルドラインとは、射出成形において、材料の流れが完全に停止する前に部分硬化を起こし、成形品内部に不連続部分を生じ、これに対応して成形品表面にラインとして現れる欠点である。
【0023】
また、上記液晶ポリマーは、カバー用組成物中に均一に分散し、所望の光輝性および視点によって色調が変化する効果を得るため、以下のような平均粒径および厚さを有する板状構造の粒子であることが望ましい。上記液晶ポリマーの平均粒径は、5〜80μm、好ましくは10〜65μm、より好ましくは15〜50μmであることが望ましい。上記平均粒径が5μmより小さいと光輝性および視点によって色調が変化する効果が十分に得られず、80μmより大きいと液晶ポリマーの分散性が低下する。また、上記液晶ポリマーの厚さは、0.5〜15μm、好ましくは1〜12μm、より好ましくは2〜10μmであることが望ましい。上記厚さが、0.5μmより小さいと光輝性および視点によって色調が変化する効果が十分に得られず、15μmより大きいと液晶ポリマーの分散性が低下する。
【0024】
本発明のゴルフボールのカバーは、基材樹脂100重量部に対して、更に酸化チタンおよび/または硫酸バリウム0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜4.5重量部、より好ましくは0.2〜4重量部を含有することが望ましい。配合量が、上記範囲から外れると目的とする外観を有するゴルフボールが得られない。即ち、上記酸化チタンおよび硫酸バリウムは白色顔料であり、通常のゴルフボールの白色をベースとして、上記液晶ポリマーにより光輝性を有し、かつ視点によって色調が変化する外観を有するゴルフボールが得られなくなる。
【0025】
本発明のゴルフボールのカバーは、必要に応じて基材樹脂100重量部に対して、ピンク、オレンジ、ブルー等の蛍光顔料0〜5重量部を含有してもよい。
【0026】
本発明のゴルフボールのカバーは、更にその他の添加剤、例えば分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を、ゴルフボールカバーによる所望の特性が損なわれない範囲で含有してもよい。
【0027】
上記カバーを被覆する方法についても、特に限定されるものではなく、通常のカバーを被覆する方法で行うことができる。カバー用組成物を予め半球殻状のハーフシェルに成形し、それを2枚用いてコアを包み、130〜170℃で1〜5分間加圧成形するか、または上記カバー用組成物を直接コア上に射出成形してコアを包み込む方法が用いられる。そして、カバー成形時に、必要に応じて、ボール表面にディンプルを形成し、また、カバー成形後、ペイント仕上げ、スタンプ等も必要に応じて施し得る。尚、本発明ではカバーに含まれる上記液晶ポリマーの光輝性および視点によって色調が変化する効果が十分に得られるように、ペイント仕上げにはクリアーペイントを用いることが好ましい。
【0028】
【実施例】
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0029】
コアの作製
以下の表1に示した配合のコア用ゴム組成物を混練し、152℃で25分間加熱圧縮成形することにより直径38.9mmを有する球状のソリッドコアを得た。
【0030】
【表1】
Figure 0004422882
【0031】
(注1)JSR(株)製ハイシス‐1,4‐ポリブタジエン
【0032】
カバー用組成物の調製
以下の表2および表3に示した配合のカバー用組成物をタンブラーブレンダーを用いて約20〜40分間ブレンドし、二軸混練型押出機ペレタイザーにより押出し、ペレット状のカバー用組成物を得た。
【0033】
【表2】
Figure 0004422882
【0034】
【表3】
Figure 0004422882
【0035】
(注2)三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイオン中和エチレン/メタアクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂
(注3)三井デュポンポリケミカル(株)製の亜鉛イオン中和エチレン/メタアクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂
(注4)ワッカーケミー社製のコレステリック液晶ポリマー
(下地が黒色の場合の色調:ゴールド)
(注5)ワッカーケミー社製のコレステリック液晶ポリマー
(下地が黒色の場合の色調:グリーン)
(注6)ディグロ(DAYGLO)社製の蛍光顔料(ピンク)
(注7)マールコーポレーション製のマイカ顔料
【表4】
Figure 0004422882
【0036】
(実施例1〜6および比較例1〜4)
上記のように得られたコアの周囲に、上記のカバー用組成物を射出成形で被覆することによりカバー層を形成し、マークをスタンプし、クリアーペイントを塗布して、直径42.8mmを有するゴルフボールを得た。得られたゴルフボールの色調、ウェルドラインの有無および光輝性の有無を目視にて評価し、更に視点による色調変化を以下の試験方法に従って評価し、その結果を表5(実施例)および表6(比較例)に示す。
【0037】
(試験方法)
視点による色調変化
ゴルフボールの頂点(固定された1点)を、正面および斜め45度の2方向から目視にて観察し、色調変化の有無を評価した。
【0038】
(試験結果)
【表5】
Figure 0004422882
【0039】
【表6】
Figure 0004422882
【0040】
以上の結果より、本発明の実施例1〜6のゴルフボールは、白色およびカラー(ピンク)のゴルフボールともに、ウェルドラインなしに光輝性および視点による色調変化を有することがわかった。
【0041】
これに対して、アイオノマー樹脂および酸化チタンのみを含有するカバー用組成物を用いた比較例1のゴルフボールでは、ウェルドラインがなく成形性は優れているものの、光輝性および視点による色調変化ともに見られなかった。
【0042】
比較例2のカラーゴルフボールおよび比較例3の白色ゴルフボールでは、カバー用組成物にマイカ顔料を用いたため、光輝性は認められたものの、視点による色調変化は見られなかった。更に、多量のマイカ顔料を用いたため、ウェルドラインが観察され成形性が悪かった。
【0043】
比較例4のカラーゴルフボールでは、カバー用組成物にマイカ顔料を用いたため、光輝性は認められたものの、視点による色調変化は見られなかった。更に、適量のマイカ顔料を用いたが、酸化チタン配合量が小さいためウェルドラインが観察され成形性が悪かった。
【0044】
【発明の効果】
本発明のゴルフボールは、カバー用組成物に特定量の液晶ポリマーを使用することによって、成形性を損なうことなく、光輝性を有し、かつ視点によって色調が変化するファッション性に優れた外観を有するゴルフボールを提供し得たものである。

Claims (3)

  1. コアおよび該コアを被覆する1層以上のカバーから成るゴルフボールにおいて、該カバーが、基材樹脂100重量部に対して、液晶ポリマー0.1〜20重量部を含有するカバー用組成物から形成され、該液晶ポリマーが、コレステリック相構造を有することを特徴とするゴルフボール。
  2. 前記カバー用組成物が、基材樹脂100重量部に対して、更に酸化チタンおよび/または硫酸バリウム0.05〜5重量部を含有する請求項1記載のゴルフボール。
  3. 前記液晶ポリマーの粒子が、平均粒径5〜80μmおよび厚さ0.5〜15μmを有する板状粒子である請求項1または2記載のゴルフボール。
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