JP4422126B2 - ラジアントチューブとそれに使用するセラミック織布製製断熱筒 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融金属とくに非鉄金属の溶解・保持炉(例えばアルミニウム保持炉や亜鉛メッキ炉等)に浸漬して溶融金属を加熱保持するためのラジアントチューブと、それに使用するセラミック織布製断熱筒に関する。
ラジアントチューブは、アルミニウム等の非鉄金属の鋳造装置(例えばダイカストマシン、低圧鋳造装置等)の保持炉や亜鉛メッキ炉において溶融金属を所定温度に加熱保持するヒーターとして知られている。ラジアントチューブは、溶融金属中に浸漬して、間接加熱の形で使用される。熱源としては電気ヒーターやバーナーからの炎があり、本発明では、特にバーナーからの炎を熱源とした場合で説明する。
一方、ラジアントチューブの材質としては、金属、セラミック等が用いられる。加熱対象である溶融金属との難反応性や高温での耐熱特性などの観点から、金属よりも、炭素系や炭化珪素などのセラミックが、ラジアントチューブの材料として使用されるようになってきた。
ラジアントチューブは、一重管構造タイプと二重管構造タイプが知られている。
一重管構造のラジアントチューブにおいては、内径の大きい浸漬管の上部にバーナーと蓄熱室とを配置し、バーナーから浸漬管内に炎を流す。とくに、蓄熱室に排気ガスを通過させることにより、廃熱を回収して、次の燃焼に供する燃焼用空気の予熱として使用し、バーナーから供給された燃料を燃焼させる。そのようにして炎を出し、浸漬管内面を加熱し、外部に対する輻射熱の伝達を行う。そのため、熱効率が良い。
一方、二重管構造のラジアントチューブにおいては、浸漬管と内管の二重構造とし、上部に配置したバーナーからガスを吹き出し、内管内にてガスを燃焼させ、炎を出す。内管と浸漬管との間に熱風を流し、浸漬管内面を加熱し、外部に対する輻射熱の伝達を行う。この場合、ラジアントチューブが長尺でも、均一に加熱できる。
特許文献1には、浸漬管の中に燃焼筒を配置する二重構造とし、炉内の溶融非鉄金属中に浸漬管を浸漬し、燃焼筒と浸漬管との間に燃焼ガス排出用の流路を設けている。燃焼筒内にバーナーから燃焼炎を吹き出して、非鉄金属を間接的に加熱して保持する。
このようにセラミック製ラジアントチューブを溶融金属の加熱保持用に使用すると、ラジアントチューブは溶融金属よりも高温に加熱される。ラジアントチューブをそのまま溶融金属内に浸漬する場合、浸漬管の上下方向で温度差が生じ、熱応力(引っ張り応力)が発生する。つまり、溶融金属に浸漬している液面より下方レベルに位置する浸漬管の外面は、熱伝達率の高い溶融金属と接しているため、高温に加熱された浸漬管の熱は、速やかに放熱されていく。しかし、液面より上方レベルに位置する浸漬管の外面は、熱伝達率の低い空気と接しているため、放熱されにくく、この部分で温度が高くなってしまう。その結果、溶融金属の液面を境にして浸漬管の上下方向で温度差が生じ、熱応力(引っ張り応力)が発生し、浸漬管が破壊され易い。
この問題を解決する対処法の一つとして、特許文献1においては、非鉄金属の浴面から所定高さ部分に対向する位置でしかも浸漬管の内壁面に、酸化し難い断熱材が配設される。この断熱材は、セラミックファイバーを筒状に形成したセラミック筒や、セラミックファイバーをロープ状に形成して筒状に巻回したセラミックロープによって構成されている。
しかし、特許文献1においては、ステンレス製の筒状カバーを使用して、その内側で断熱部材を浸漬管の内壁面に配置する。そうすることによって、湯面より下部の部分と湯面より上部の部分との温度差による熱応力による浸漬管の破損を防止しようとしている。この場合、浸漬管は、ステンレス製の筒状カバーが約1200℃の炎に直接曝される。そのため、やがてステンレス製の筒状カバーに穴が開き始め、約半年くらいでボロボロとなる。その結果、ステンレス製の筒状カバーは、断熱材を保持できなくなる。そのため、浸漬管の耐久性が乏しくなり、ラジアントチューブの寿命が本来のものより短かくなってしまう問題があった。
特許文献2には、浸漬管の一部、とくに溶融金属の湯面が上下する部分に、耐熱性および断熱性を有する隔壁を設ける溶融金属加熱装置が記載されている。ここで使われている耐熱性および断熱性を有する隔壁は、繊維状のセラミックス材料を固結して成形したものである。この他に、セラミックス材料を発泡状にして成形した態様や、隔壁を浸漬管の内面に一体に形成し、複合一体成形品にした態様が、提案されている。
しかし、特許文献2に記載された隔壁は、いずれの態様でも、バインダーを使用するため、バインダーが隔壁に残る。そのバインダーが、溶融金属の加熱保持のとき、飛散する。すると、隔壁は所定の形状を保持できなくなる。これにより浸漬管の耐久性が乏しくなる。結局、ラジアントチューブよりも隔壁の寿命が短いといった問題があった。
特開2001−108207号 実公平6−16259号公報
本発明は、溶融金属を所定の温度に溶解・保持するのに適したラジアントチューブにおいて、溶融金属と接している浸漬管の下部と、溶融金属より熱伝達率の低い気体と接する浸漬管の上部との間で生じる熱勾配及びそれによって生じる熱応力を緩和し、浸漬管が破壊することを効果的に防止することを目的とするものである。
(1)溶解・保持炉の炉体上部からラジアントチューブを挿入して溶融金属中に浸漬し、ラジアントチューブの内部に電気ヒーター又はバーナーから熱風を出して、溶解・保持炉内の溶融金属を間接加熱、保持するラジアントチューブにおいて、
ラジアントチューブとして上端開口の円筒状の浸漬管を設け、
断熱筒を浸漬管の内壁面に溶融金属の液面よりも下方のレベルまで設け
断熱筒がセラミック織布製断熱筒であり、そのセラミック織布製断熱筒、バインダーなしにセラミック製の糸で縦横に編んだ布で形成されており、
セラミック織布製断熱筒の一方の端部に重りが設けられていることを特徴とするラジアントチューブ。
)セラミック織布製断熱筒の上端部は、複数の切込みを入れ、折り曲げてフランジ状とし、下端部にリンク状の重りが設けられていることを特徴とする前述のラジアントチューブ。
)浸漬管の内壁面と上記筒との間に空気断熱層が形成されていることを特徴とする前述のラジアントチューブ。
(4)重りが筒より厚い直径を有するリングであり、浸漬管の内壁面と筒との間に空気断熱層が形成されていることを特徴とする前述のラジアントチューブ。
発明の実施の形態
本発明は、前述のようなラジアントチューブの課題を解決するためになされたものである。
溶融金属を収容した溶解・保持炉の炉体上部からラジアントチューブを挿設して、溶融金属中に浸漬する。その状態で、バーナーを燃焼させ、溶融金属を所定の温度に加熱保持する。
ラジアントチューブは、一重構造と二重構造のいずれでもよい。上端開口の円筒状の浸漬管を用いる。その浸漬管とは離間して、ラジアントチューブ内にバーナーを設ける。
セラミック織布製断熱筒を浸漬管の内壁面の所定部分に液面の想定される上下変動領域にわたる長さで配設する。好ましくは、浸漬管の内壁面の上端から、想定される最下位位置の液面レベルよりも下方のレベルまで、セラミック織布製断熱筒を延設する。
この筒は、セラミックファイバーを糸状とし、このセラミック製糸で縦横に編んだ織布であることが好ましい。織布を筒状に係止し、筒の上部は一部切込みを入れ炉壁の上側に固定するためにフランジ状にするのが好ましい。筒の下部には重りを設ける。好ましくはリング状の重りをセラミック織布で囲った構成にする。
セラミック織布製断熱筒は、好ましくは、バインダーなしにセラミック製の糸で縦横に編んだ織布である。しかも、バインダーなしに浸漬管の内壁面に設ける。
セラミック製の糸の太さが直径1mm以下だと断熱や耐久性に劣り、直径が2mm以上だとバーナーからの排気に余裕のスペースがなくなり、いわゆる燃え難くなり、炎が不安定となる。
セラミック織布製断熱筒の下端縁を折り曲げて、その中に袋状に重りが設けられていると、炎に捲り上げられることがなく、安定した断熱状態となり、好ましい。
とくに、重りが筒よりも厚い直径を有するリングであると、筒と浸漬管との間に空気層が生じ、断熱性が向上し、さらによい。
セラミック製断熱織布の筒は、いろいろな方法で作ることができる。例えば、上筒の上縁部に複数の切込みを入れ折り曲げてフランジ状とする。
本発明の更に別の実施形態においては、溶融金属の加熱保持炉に設けられるラジアントチューブを構成する浸漬管の内壁面をカバーするためのセラミック製断熱筒が、バインダーなしでセラミック製の糸で編まれている。この場合、セラミック製の糸の太さが直径1〜2mmである。セラミック織布製断熱筒の下端部にリング状の重りが設けられている。
浸漬型ラジアントチューブにおいて、浸漬管の内壁にセラミック織布製断熱筒を配設すると、セラミック織布製断熱筒の遮熱作用により、浸漬管への熱伝達が妨げられ、液面付近における浸漬管表面の熱勾配が緩和され、その上下方向の熱応力が低減される。そのため、浸漬管の破壊が防止できる。
本発明によれば、溶融金属の液面より上部の浸漬管表面への熱伝達がセラミック織布製断熱筒によって阻止され、温度勾配が緩和される。そのため、ラジアントチューブの上下方向の熱応力が低減されることとなる。特に浸漬管の円筒部分にフランジ部分がある場合、それらの接合部分におけるクラック発生から破壊に至る現象が効果的に阻止でき、その耐用寿命が大幅に改善されるという効果を発揮する。
以下、図面に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の1つの実施例による溶融金属(例えばアルミニュームのような非鉄金属の溶融金属)の加熱保持炉の一部を示している。
この図1の実施例においては、二重管構造のラジアントチューブの一例が使用されている。
ラジアントチューブ1が炉体上部の炉壁2の穴2aに挿入され、溶融金属3の液面3aに垂直方向に浸漬されている。バーナー4は、ラジアントチューブ1の内部に離れた状態でラジアントチューブ1と同じ軸心に配置されている。バーナー4でガスを燃焼させ、火炎8を内管7内に吹き出す。そうすることにより、溶融金属3を所定の温度に加熱保持する。
ラジアントチューブ1は、下端を閉じ上端を開放した円筒状の浸漬管6と、その浸漬管6の内部に同じ軸心に垂直方向に配置された下端開放の内管7を含んでいる。
内管7は、図示してないが、側壁に多数の開口が設けられており、側壁からも均等に炎が出るようになっている。
浸漬管6と内管7とは二重構造を構成しており、両者の間に燃焼ガス排出用の流路9を形成している。火炎8が内管7内に吹き出されることにより、高温ガスが矢印方向に流れ、それによって浸漬管6を加熱し、間接的に溶融金属3を所定温度に加熱保持する。
浸漬管6の上端には外向きにフランジ6aが形成されている。そのフランジ6aを炉体上部の炉壁2に設けて、浸漬管6の全体を支持している。
筒10は、浸漬管6の内壁面6aに、少なくともバーナー4の下端レベル4aから溶融金属3の液面3aの下方レベルまで延設する。
図1の実施例においては、筒10は、浸漬管6の形状にほぼ対応して、上端に外向きのフランジ10aを有する。そして、その筒10のフランジ10aは、浸漬管6のフランジ6aに密着して配置され、上から押え部材11によって押圧固定されている。
筒10は、筒10の上端がバーナ−4の下端レベル4aよりもかなり上方に位置しており、好ましくは、筒10の下端縁部10bの上部は、浸漬管6の内壁面6aとの間に環状の空気断熱層24を形成するようにカーテン状にたれ下がった形に配置されている。その結果、浸漬管6は、熱伝導により溶融金属3中より熱伝導の悪い空気断熱層24により、セラミック織布製断熱筒による断熱性と相乗効果でカバーされている。
筒10の下端部10bには、重り12が設けられている。この重り12は、筒10の下端部10bを所定の位置までカーテンのようにたらすことができるとともに、筒10の下端部10bの外周を確実に浸漬管6の内壁面6aに密着させ、安定した環状の空気断熱層24を確保するのに役立つ。
また、高温ガスが、風圧で筒10の下端部10bを巻き上げて、筒10の下端部10bと浸漬管6の内壁面6aとの隙間から入り込むことも防止できる。
なお、バーナー4の上端は、図示していないが、可燃性ガス供給部、空気供給部、及び排ガス処理部などのバーナー本体部に接続されており、ラジアントチューブ1は所望の作動温度を制御するようになっている。
浸漬管6は、溶融金属(外部被加熱物)と直接接触するため、溶融金属とは化学的に不活性な材料である必要がある。浸漬管6の熱伝導率及び高温機械強度は高いことが望ましい。このような材料として、炭素系焼結体よりはSiC質焼結体が適しており、焼結助剤としてボロンを添加した緻密で高強度なSiC焼結体が特に好ましい材料である。
バーナー4は、バーナー本体部から供給される可燃性ガスを燃焼させて、ラジアントチューブ1の浸漬管6と内管7との間に高温ガスを流す。
内管7は、全体が高温の酸化雰囲気に曝されるため、耐熱性および耐酸化性が必要である。内管7の好ましい材料としては、SiC焼結体や耐熱鋳鋼などがあげられる。
互いに離間して配置されている浸漬管6及び内管7の間に、筒10が配置されている。
筒10は、前述のように、それぞれ、上端にフランジ10aを備え、下端に重り12を備えている。そして筒10は、フランジ10cから浸漬管6の閉塞端部に向けて延設されている。筒10の長手方向の長さは、溶融金属3の液面3aの想定される変動領域に最下位置の下方にまたがる長さにするのが好ましい。
また、筒10の下端部10aを巻き上げないための重り12は、所定の外径を有するリングとし、かつ、筒10の下端部10aで囲った構成にすることが好ましい。
図2は、筒10の一例を示す。図を見やすくするために、筒10の厚みが誇大して示されている。
本発明で用いる筒10は、アルミナ・シリカ質などの無機材料から製造された無機質繊維で形成された糸、とくに直径1〜2mmの太い糸を使用するのが望ましい。とくに好ましくは、例えば、直径が約1mmの太い糸で縦と横に編み込んだ織布で筒10を形成し、その筒の厚みは2〜4mm、とくに約3mmが好ましい。厚みが2mm未満であると、本発明の期待する耐久性に劣り、4mmを超えると排気ガスの流れに支障をきたし炎が不安定となり易い。
図2に例示するように、まずセラミック製織布を筒状に丸めて、その両側縁部20をセラミック糸21で縫い、それらの両側縁部20を互いに重ねて閉じ、筒状とする。その筒状の織布の上部先端縁に多数の切込み22を入れ、その先端縁部分を外向きに折ってフランジ10aを形成する。
一方、図3に示すように、その筒状の布の下部先端縁部10bには重り12として直径5mmのインコネル製針金リング(セラミック製のものでもよい)を包みこむようにセラミック糸23で縫い、袋状に閉じる。重り12のリングの外径は浸漬管6の内径とほぼ同じにする。そうすることによって、浸漬管6と筒10によって囲繞される幅1〜2mmの小さな環状空間を生じさせ、空気断熱層24として、断熱効果を高めることができる。しかも、浸漬管6の内壁面6a側に熱風が入りこまない役目も果たす。筒10をこのように配置することによって、浸漬管6の温度勾配を緩和し、熱応力を低減化することができる。
なお、筒10の長さは、下端10bが、溶融金属3の液面3aより少なくとも下方に位置するように配置する。この下端10bと溶融金属3の液面3aとの距離は、操業時における溶融金属液面3aの位置の変動を考慮して50mm程度確保すればよい。しかし、下端10bが溶融金属3の液面3aより上に位置することを回避できれば、この距離に拘泥する必要はない。
前述の実施例は、二重管構造の浸漬管について説明したが、内管を有しない一重管構造の浸漬管やU字浸漬管やW字浸漬管の場合にも、同様の効果を発揮する。
図4に示すように、一重管構造のラジアントチューブにおいては、内径の大きい浸漬管46の上部にバーナー44と蓄熱室40とを配置し、バーナー44から浸漬管46内に炎47を流す。とくに、蓄熱室40に排気ガスを通過させることにより、廃熱を回収して、次の燃焼に供する燃焼用空気の予熱として使用する。そして、バーナー44から供給された燃料を燃焼させる。そのようにして炎47を出し、浸漬管46の内面を加熱し、外部に対する輻射熱の伝達を行う。
図4の実施例においては、筒45は、浸漬管46の形状にほぼ対応して、上端に外向きのフランジ45aを有する。そして、その筒45のフランジ45aは、浸漬管46のフランジ46aに密着して配置され、上から枠49によって押圧固定されている。
筒45は、筒45の上端がバーナー44の下端レベルとほぼ同じレベルに位置しており、下端縁部10b近くにおいて浸漬管46の内壁面46aとの間に環状の空気断熱層48形成するようにカーテン状にたれ下がった形に配置されている。その結果、浸漬管46は、溶解金属43中に浸漬されている領域を除いて、その内壁面46aが筒45によってカバーされている。
筒45の下端部45bには、重り50が設けられている。この重り50は、筒45の下端部45bを所定の位置までカーテンのようにたらすことができるとともに、筒45の下端部45bの外周を確実に浸漬管46の内壁面46aに密着させ、環状の空気断熱層48を確保するのに役立つ。また、高温ガスが、風圧で筒45の下端部45bを巻き上げて、筒45の下端部45bと浸漬管46の内壁面46aとの隙間から入り込むことも防止できる。
実施例1では、図1に示した二重構造のラジアントチューブを使用した。
焼結助剤としてBを5%添加したSiC質焼結体で作成した浸漬管6、内管7及びセラミック織布製断熱筒10を用いて、図1に示す形状のラジアントチューブを作成した。セラミック織布製断熱筒10は、その下端10b面が溶融金属3の液面3aより50mm下方に位置する様に長さを調整した。このラジアントチューブを亜鉛メッキ溶融槽に浸漬し、LPガスを燃焼させて融液を450℃に加熱保持し2年間使用した後、装置を分解し、クラックの発生を検査したが、クラック発生は全く見られなかった。1300℃の燃焼炎8により浸漬管6の液面下部の内壁面は平均500℃となり、浸漬管6の液面上部の内壁面は平均1000℃となるが、上記セラミック織布製断熱筒10で浸漬管6の内面を内張りすると、浸漬管6の液面上部の内壁面は800℃となることにより、温度差500℃が本発明では温度差が300℃となり、浸漬管6の表面の熱勾配が緩和され、上下方向における熱応力が低減される。そのことによって浸漬管の破壊が防止できた。
比較例1
焼結助剤としてBを5%添加したSiC質焼結体で作成した浸漬管6と内管7を使用し、浸漬管6の内壁面には、フランジ部を有するステンレスカバーにセラミックファイバー製ロープを筒状に巻回した断熱材を固定して、ラジアントチューブを作成した。その断熱材の厚みや長さを前述の本発明の実施例1と同一条件とした。このラジアントチューブを亜鉛メッキ溶融槽に浸漬し、LPガスを燃焼させて融液を450℃に加熱保持し1年使用したところ、液面付近のラジアントチューブ浸漬管の外周で水平方向に亀裂が発生した。このラジアントチューブを解体したところ、ステンレスカバーに複数の穴が生じ一部消失して、断熱材も一部なくなっていた。
焼結助剤としてBを5%添加したSiC質焼結体で作成した浸漬管及びセラミック織布製筒を用いて、図4に示す形状の上部開口が楕円形で一重管構造のラジアントチューブ41を作成した。バーナー44の回りには蓄熱室40が配置されており、熱効率の良い構造を有している。セラミック織布製断熱筒45は、その下端44aが溶融金属43の液面43aより30mm下に位置する様に長さを調整した。このラジアントチューブ41をアルミニウムの溶融槽に浸漬し、LPガスを燃焼させて融液を800℃に加熱保持し2年間使用した後、装置を分解し、クラックの発生を検査したが、クラック発生は全く見られなかった。1400℃の燃焼炎により浸漬管の液面下部の管内面は850℃となり、浸漬管46の液面上部の管内面46aは1200℃となるが、セラミック織布製断熱筒45で浸漬管46の内面を内張りすると、浸漬管46の液面上部の管内面は950℃となることにより、温度差350℃が、本発明では温度差が100℃となり、浸漬管46の表面の熱勾配が緩和され、上下方向の熱応力が低減されることによって浸漬管46の破壊が防止できた。
比較例2
焼結助剤としてBを5%添加したSiC質焼結体で作成した浸漬管46を使用し、ステンレスカバーにセラミックファイバー製ロープ筒状に巻回した断熱材を浸漬管46の内壁面に固定した。図4に示す形状のラジアントチューブを作成した。その断熱材の厚みや長さを実施例2と同一条件とし、このラジアントチューブをアルミニウムの溶融槽に浸漬し、LPガスを燃焼させて融液を800℃に加熱保持し半年使用したところ、液面付近のラジアントチューブ浸漬管の外周で水平方向に亀裂が発生した。このラジアントチューブを解体したところ、ステンレスカバーに複数の穴が生じ一部消失して、断熱材も一部なくなっていた。
本発明は、前述の実施例に限定されない。
例えば、初めから筒全体をフランジのある筒の形に編んで作ることもできる。この場合、筒の一端に切り込みを入れたり、両側端を縫ったりする必要がなくなる。
本発明1つの実施例による二重管構造のラジアントチューブを示す断面図である。 本発明のセラミック織布製断熱筒の一例を示す斜視図である。 図2のA部分の要部拡大断面図である。 本発明の一重管構造のラジアントチューブを示す断面図である。
符号の説明
2 炉壁
6 浸漬管
6a 浸漬管6の外向きのフランジ
7 内管
10 セラミック織布製断熱筒
10a セラミック織布製断熱筒10のフランジ
4 バーナー

Claims (4)

  1. 溶解・保持炉の炉体上部からラジアントチューブを挿入して溶融金属中に浸漬し、ラジアントチューブの内部に電気ヒーター又はバーナーから熱風を出して、溶解・保持炉内の溶融金属を間接加熱、保持するラジアントチューブにおいて、
    ラジアントチューブとして上端開口の円筒状の浸漬管を設け
    断熱筒を浸漬管の内壁面に溶融金属の液面よりも下方のレベルまで設け、
    断熱筒がセラミック織布製断熱筒であり、そのセラミック織布製断熱筒、バインダーなしにセラミック製の糸で縦横に編んだ布で形成されており、
    セラミック織布製断熱筒の端部に重りが設けられていることを特徴とするラジアントチューブ。
  2. セラミック織布製断熱筒の上端部は、複数の切込みを入れ、折り曲げてフランジ状とし、下端部はリン状の重りが設けられていることを特徴とする請求項に記載のラジアントチューブ。
  3. 浸漬管の内壁面と筒との間に空気断熱層が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のラジアントチューブ。
  4. 重りが筒より厚い直径を有するリングであり、浸漬管の内壁面と筒との間に空気断熱層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のラジアントチューブ。
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