JP4421313B2 - 溶鋼の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ダブルスラグ法による溶銑の精錬プロセスを核にして効果的なスラグ排出量の低減を実現する総合的な溶鋼の製造方法に関する。
従来より、高炉で製造された溶銑を精錬して溶鋼を製造する方法として、溶銑予備処理と転炉精錬を組み合わせた方法が一般的に採用されている。かかるプロセスは、前段の溶銑予備処理では主に脱Pあるいは脱硫を行い、後段の転炉精錬では主に脱C、昇熱を行うもので、特に溶銑の脱P機能を強化すると共に転炉における精錬負荷を軽減するために実用化されたものであり、機能分割型の精錬方式(いわゆる分割精錬法)を重視するものである。
しかし、この分割精錬法は独立した予備処理工程を持たなければならないために、その専用設備、要員、資材に要する費用が嵩むこと、また全体の精錬時間が長くなり、熱ロスも大きいため溶鋼の生産性が低いことなど、プロセス全体としてのコスト、生産性に少なからず問題がある。
このような分割精錬法における問題を解消する有力なプロセスとして前記の溶銑予備処理設備を持たずに転炉による精錬のみで所望の溶鋼を製造するいわゆるダブルスラグ法(あるいは中間排滓法)が開発されている。この精錬プロセスの概要はその名の通り、転炉に溶銑及びスクラップを装入し、これにフラックスの添加と酸素吹き込みにより脱P処理を行って所定のP含有量(P,S含有量)に低減させた後、転炉炉体を排滓側に傾動させ、溶銑を炉内に残したまま生成したスラグを排出、所謂、中間排滓(途中排滓)し、同炉体を正立させた後、引き続き脱C処理を行い、生成したスラグを残したまま出鋼を行い、この同一転炉に次のチャージの溶銑及びスクラップを装入して同様にフラックスの添加と酸素吹き込みにより脱P(あるいは脱硫、脱P)処理を行う方法(特許文献1、特許文献2、特許文献3など)である。
この方法によれば、溶銑予備処理のための設備費、人件費及びフラックスなどの諸資材の費用を削減でき、また精錬時間を短縮でき、さらに熱ロスを少なくできるなどのすぐれた効果が提供される。
しかしながら、このダブルスラグ法においても、スラグの排出量及び適用鋼種などの点で問題を有する。
すなわち、ダブルスラグ法による脱P処理時の脱P能力は、前述の分割精錬法における脱P処理の場合よりもかなり劣る(後に詳述)ため
脱P処理後に生成するスラグのP濃度が低く、相対的にスラグ排出量が多くなる。また、脱P能力が低いために低P鋼や高炭素鋼の製造が困難となる。
逆に、専用の精錬容器により脱P処理を行う分割精錬では、脱P能力が高いため、脱P後スラグのP濃度が高く、スラグの排出量が少なくできるという利点がある。また、こうしたP濃度の高いスラグは燐酸肥料用などに有効に利用できる可能性がある。しかも、一般鋼のみならず低P鋼や高炭素鋼を対象とした場合も容易に製造が可能であり、鋼種の制限がない。
従って、高炉から出銑される全量をダブルスラグ法により脱P、脱Cして溶鋼を製造することが必ずしも最良の方策ではないと考えられる。
そこで、本発明者等はダブルスラグ法の前記メリットを全面的に享受すべく、この採用を前提として、このプロセスの上記問題点を補う分割精錬法の利点に注目し、さらにこれら両プロセスとも異なる脱P予備処理を行わずに通常の転炉法で脱P、脱Cを実施するプロセスを含め、特に系外へのスラグの排出量を最小限とし、広範な製造鋼種への対応及び熱的余裕の確保などの観点から、トータルプロセスとしてのあり方を抜本的に検討することにした。
スラグ排出量を最小限とする観点から各精錬プロセスにおけるスラグ中へのP濃縮能力を調査した。ここで、精錬プロセスは基本的には下記(A)(B)(C)の3プロセスであり、さらに(B)は下記(B1)(B2)(B3)の3プロセスに分類され、合計5つのプロセスで構成される。
(A)転炉を用いて、脱P処理を行った後、中間排滓(途中排滓)し、引き続き脱C処理を行う精錬プロセス(以下、単にAプロセスという)。このプロセスからは脱P処理を行った後の脱Pスラグと脱C処理を行った後の脱Cスラグの2種類のスラグが生じる。
(B)脱P専用精錬容器を用いて脱P処理を行った後、転炉を用いて脱C処理を行う精錬プロセス(以下、単にBプロセスという)。このプロセスからもは脱P処理を行った後の脱Pスラグと脱C処理を行った後の脱Cスラグの2種類のスラグが生じる。
(B1)脱P専用精錬容器として転炉を用いるもの(以下、単にB1プロセスという)
(B2)脱P専用精錬容器として鍋を用いるもの(以下、単にB2プロセスという)
(B3)脱P専用精錬容器として混銑車を用いるもの(以下、単にB3プロセスという)
(C)転炉を用いて、中間排滓(途中排滓)を行わずに連続的に脱P及び脱C処理を行う精錬プロセス(以下、単にCプロセスという)。このプロセスからは脱P及び脱C処理を行った後の1種類の脱P脱Cスラグが生じる。
これら精錬プロセスから発生する各スラグのP2O5濃度(%)の範囲を表1に示す。
Figure 0004421313
従って、同表のスラグのP2O5濃度から各プロセスの脱P処理、脱C処理あるいは脱P脱C処理における生成スラグ中へのPの濃縮能力についての大小関係は次の通りとなる。
B脱P処理(B1脱P処理>B2脱処理P≧B3脱P処理)

>A脱P処理>C脱P脱C処理>A脱C処理>B脱C処理

さて、スラグの系外への排出量を少なくするためには各精錬プロセス各処理において溶銑Pをスラグ中へP2O5として濃縮する度合いを高めれば良いことになるが、そのことは各精錬プロセス自体の特徴を失わせることになり自ずと限界がある。このため、発明者らは各精錬プロセスを特に変更することなく、スラグの系外への発生量を最小限にすることができないかと考えた。その結果、上記の各精錬プロセスにおける発生スラグのP2O5濃度の大小関係を利用して、P2O5濃度の低いスラグを系外にそのまま排出せずにP2O5濃度の高いスラグを生成する脱P処理の造滓剤として再使用すれば良いとの着想を得た。すなわち、Aプロセス(ダブルスラグ法)やBプロセス(分割精錬法)などの個別の精錬プロセスを最適化して採用するのではなく、Aプロセスを必須としながらもこれとは別個のBプロセスやCプロセス(通常の転炉による連続脱P脱C処理)を並列的に組み合わせて採用し、これら独立した複数の精錬プロセスを一つの製鉄所(又は工場)において実施することにより、適用鋼種や熱的な余裕などについての各プロセスの独自の特徴を生かしつつ、スラグのリサイクルを容易に促進させ、その系外への排出量を最小化せんとするものである。
特開平2−190413号公報 特開平5−33029号公報 特開平7−70626号公報
本発明はかかる従来の背景、事情に鑑み、また上記独自の特異な着想に基づき、系外へのスラグの排出量を最小限とし、広範な製造鋼種への柔軟な対応ができ、且つ全体の熱的余裕を有利に確保するなどのトータルプロセスとして優れた溶鋼の製造方法を提供することをその課題としてなされたものである。
請求項1に係る本発明は、溶銑を脱P及び脱C精錬して溶鋼を製造する方法において、(A)転炉を用いて、脱P処理を行った後、中間排滓し、引き続き脱C処理を行う精錬プロセス、
(B)脱P専用精錬容器を用いて脱P処理を行った後、転炉を用いて脱C処理を行う精錬プロセス、
(C)転炉を用いて、中間排滓を行わずに連続的に脱P及び脱C処理を行う精錬プロセス、
の3つのプロセスをそれぞれ独立して並列的に行うものとし、
P≦0.010質量%の低P鋼又はC≧0.30質量%の高C鋼の製造は、前記(B)の精錬プロセスにて行うと共に、
前記(A)又は(B)又は(C)の精錬プロセスの完了後に生じた脱Cスラグを、(A)の精錬プロセスの脱P処理用の造滓剤として再使用し、
前記(A)の精錬プロセスの比率を全体の20〜80%に維持することを特徴とする溶鋼の製造法を、提案するものである。
請求項2に係る本発明は、溶銑を脱P及び脱C精錬して溶鋼を製造する方法において、(A)転炉を用いて、脱P処理を行った後、中間排滓し、引き続き脱C処理を行う精錬プロセス、
(B)脱P専用精錬容器を用いて脱P処理を行った後、転炉を用いて脱C処理を行う精錬プロセス、
(C)転炉を用いて、中間排滓を行わずに連続的に脱P及び脱C処理を行う精錬プロセス、
の3つのプロセスをそれぞれ独立して並列的に行うものとし、
P≦0.010質量%の低P鋼又はC≧0.30質量%の高C鋼の製造は、前記(B)の精錬プロセスにて行うと共に、
前記(A)又は(B)又は(C)の精錬プロセスの完了後に生じた脱Cスラグを、(B)の精錬プロセスの脱P処理用の造滓剤として再使用し、
前記(A)の精錬プロセスの比率を全体の20〜80%に維持することを特徴とする溶鋼の製造法を、提案するものである。
請求項3に係る発明は、溶銑を脱P及び脱C精錬して溶鋼を製造する方法において、(A)転炉を用いて、脱P処理を行った後、中間排滓し、引き続き脱C処理を行う精錬プロセス、
(B)脱P専用精錬容器を用いて脱P処理を行った後、転炉を用いて脱C処理を行う精錬プロセス、
(C)転炉を用いて、中間排滓を行わずに連続的に脱P及び脱C処理を行う精錬プロセス、
の3つのプロセスをそれぞれ独立して並列的に行うものとし、
P≦0.010質量%の低P鋼又はC≧0.30質量%の高C鋼の製造は、前記(B)の精錬プロセスにて行うと共に、
前記(A)の精錬プロセスの脱P処理後に生じた脱Pスラグを、(B)の精錬プロセスの脱P処理用の造滓剤として再使用し、
前記(A)の精錬プロセスの比率を全体の20〜80%に維持することを特徴とする溶鋼の製造法を、提案するものである。
本発明によれば、ダブルスラグ法を中心としてこれに分割精錬法などの他の脱P及び脱C精錬プロセスを独立して並列的に組み合わせて実施することにより、スラグの効率的なリサイクルが実現されるため系外へのスラグの排出量を最小限とし、且つプロセス全体の熱的余裕を有利に確保でき共に広範な製造鋼種への柔軟な対応ができ、さらに脱P処理用造滓剤の使用削減、加えて排出スラグの高P化に伴う肥料用など系外利用の付加価値向上が図れるなどのトータルプロセスとして優れた溶鋼の製造方法を提供することができる。
先ず、本発明では、高炉から出銑される溶銑を脱P及び脱C精錬処理して溶鋼を製造するに当たって、転炉を用いて、脱P処理を行った後、中間排滓し、引き続き脱C処理を行うAプロセスと、脱P専用精錬容器を用いて脱P処理を行った後、転炉を用いて脱C処理を行うBプロセス、又は/及び転炉を用いて、中間排滓を行わずに連続的に脱P及び脱C処理を行うCプロセスとからなる複数のプロセスを同じ製鉄所(又は工場)内で並存させ、これらのプロセスをそれぞれ有機的に組み合わせた形態においてそれぞれ独立して並列的に遂行、実施するトータルプロセスを採用する。本発明でAプロセスを必須としているのは、前述のように各種の顕著な利点があり、単一の精錬プロセスとしては総合的に優れており、このプロセスの特徴を優先的に発揮させることを意図しているためである。
本発明に係るトータルプロセスとしては、AプロセスとBプロセスの2つ並列的な組み合わせ、AプロセスとCプロセスの2つの並列的な組み合わせ、及びAプロセスとBプロセスとCプロセスの3つの並列的な組み合わせが代表的なものとなる。もちろん、これらのプロセスと異なる脱C及び脱Pプロセスをさらに並列的に組み合わせて実施する形態であっても良いものである。
そして、各プロセスを並列実施するに際して、各プロセスの各処理固有のP濃縮能力によって生成するスラグを、できる限り各プロセス及び各処理のための造滓剤としてリサイクルして再使用する。
すなわち、発生スラグのP2O5濃度を示した前記表1及びその大小関係から、P2O5濃度値が低いスラグをリサイクル元として、P2O5濃度値がこれより高いスラグを発生させる処理をリサイクル先として、このリサイクル元のスラグをリサイクル先の脱P用造滓剤として再使用する。このように、低濃度のP2O5含有スラグを高濃度のP2O5含有スラグに濃縮、転換すれば、低濃度のスラグを直接系外に排出する必要がなくなり、全体のスラグ排出量は減少することになる。リサイクル元とリサイクル先の組み合わせはスラグのP2O5濃度の大小関係で決まり多数の組み合わせが可能であるが、その濃度差が小さい場合は濃縮効果も低くなり、スラグ排出量の低減効果が小さいため、できるだけその濃度差が大きい組み合わせのサイクルが良い。好ましいスラグのリサイクルとしてはリサイクル元とリサイクル先のP2O5濃度の差が1%以上の組み合わせを選択すべきである。但し、本発明の実施がこれに限定されるものではない。
このリサイクル元の発生スラグの造滓剤としての再使用は全量でも一部でも良いし、そのリサイクル先が一箇所でも複数箇所に分割しても良い。また、複数箇所のリサイクル元から一箇所のリサイクル先に集めて再使用することも自由である。
このスラグのリサイクルの望ましい実施形態について、図1〜図3に示す溶銑の精錬フロー図に基づき具体的に説明する。ここで、各図の右向きの細い矢印は溶銑の流れを、また左向きの太い矢印はリサイクルされるスラグの流れをそれぞれ表したものである。
図1はAプロセスの脱P処理をリサイクル先として、Aプロセスの脱C処理、Bプロセスの脱C処理及びCプロセスの脱P脱C処理をリサイクル元とする組み合わせの例である。すなわち、Aプロセスの脱C処理で生じた脱Cスラグ(P2O5濃度:1.6〜2.2%)、Bプロセスの脱C処理で生じた脱Cスラグ(P2O5濃度:1.0〜1.7%)及びCプロセスの脱P脱C処理生じた脱Cスラグ(P2O5濃度:2.0〜2.7%)をそれぞれAプロセスの脱P処理用の造滓剤として再使用する場合である。リサイクル先であるAプロセスの脱P処理により生じるP2O5濃度は2.5〜5%であるから、リサイクル元がAプロセスの脱C処理の時のP2O5の平均濃度差が1.9%、Bプロセスの脱C処理の時の同平均濃度差が2.4%及びCプロセスの脱P脱C処理のときは同平均濃度差が1.4%となる。
図2はBプロセスの脱P処理をリサイクル先としたもので、これにBプロセスの脱C処理、Aプロセスの脱C処理及びCプロセスの脱P脱C処理をリサイクル元とする組み合わせの例である。つまり、Bプロセスの脱C処理で生じた脱Cスラグ(P2O5濃度:1.0〜1.7%)、Aプロセスの脱C処理で生じた脱Cスラグ(P2O5濃度:1.6〜2.2%)、及びCプロセスの脱P脱C処理で生じた脱Cスラグ(P2O5濃度:2.0〜2.7%)をそれぞれBプロセスの脱P処理用の造滓剤として再使用する場合である。リサイクル先であるBプロセスの脱P処理により生じるP2O5濃度は3〜15%であるから、リサイクル元がBプロセスの脱C処理の時のP2O5の平均濃度差が7.7%、Bプロセスの脱C処理の時の同平均濃度差が7.1%及びCプロセスの脱P脱C処理のときは同平均濃度差が6.7%となる。
図3はBプロセスの脱P処理をリサイクル先としたものであるが、リサイクル元としてAプロセスの脱P処理を組み合わせた例である。すなわち、Aプロセスの脱P処理で生じた脱Pスラグ(P2O5濃度:2.5〜5%)をBプロセスの脱P処理用の造滓剤として再使用する場合を示したものである。この場合におけるP2O5濃度の平均濃度差は5.3%となる。
ところで、Bプロセスの脱P処理をリサイクル先とする場合、すなわちBプロセスの脱P処理用造滓剤として上記したような各プロセスの脱Cスラグ又は脱C脱Pスラグを再使用する場合は、Bプロセスの具体的な形態としてスラグの排出量をより低減させる意味では、B1、B2及びB3のうち、特にスラグ中へのP濃縮能力の高い(P2O5濃度:5〜15%)B1プロセスすなわち転炉を脱P専用精錬容器を用いたプロセスが好ましい。しかし、B1プロセスは設備コストが多大となるため、遊休転炉が存在する場合は良いが、新設には負荷が大きくなるため、設備コストの低い鍋(取鍋)を精錬容器とするB2プロセスの採用も有効である。また、B3プロセスはP濃縮能力が低く(P2O5濃度:3〜7%)、混銑車という特異形状の精錬容器を用いることからリサイクル先としてのスラグの使用量が制限される不利があるが製鉄所のレイアウトや線路輸送という目的から既設されているところも多いため、本発明のBプロセスとして採用することも当然ながら有用といえる。
次に、本発明にかかる各プロセスとその適用鋼種について述べる。本発明では、AプロセスをP規格上限>0.010%の且つC規格上限<0.30%の一般鋼を主体に適用し、BプロセスをP規格上限≦0.010%の低P鋼又はC規格上限≧0.30%の高C鋼などの特殊な鋼種を主体に適用することが好ましい。また、CプロセスはP規格上限≧0.035%のP添加鋼を主体に適用することが好ましい。Aプロセスは熱的に余裕があり、昇熱材を低減できるため量の多い一般鋼の製造に適しており、一方Bプロセスは脱P処理時の脱P能力が高いため、P≦0.010%の低P鋼又はC≧0.30%の高C鋼などのAプロセスでは製造が困難な少量の特殊な鋼種の製造に有効である。CプロセスはP規格上限≧0.035%のP添加鋼の製造に適している。
また、これらの実施比率に関しては製造鋼種の構成にも依存するが、Aプロセスの比率を全体の20〜80%に維持するように実施することが望ましい。これは、Aプロセスが20%未満では熱的余裕が十分に確保できなくなり、一方、80%を越える場合は系外へのスラグ排出量が多くなり、また高P鋼、高C鋼の溶製に支障をきたすことにもなるからである。
次に、これらスラグのリサイクル時における形態については溶融状態(溶融スラグ)でも固体状態(冷間スラグ)でも良い。溶融状態でのリサイクルは熱的余裕を確保する観点で有利である。特に、各プロセスの設備レイアウトによりリサイクル元とリサイクル先が近接し、あるいは各プロセスの処理用精錬容器を一部共通させた場合などは、短かい搬送距離で、あるいはスラグを移し替えることも無くリサイクルを行うこともでき、溶融スラグの熱ロスが少なくて済むので熱的余裕を確保する効果が大きくより好ましいと言える。例えば、図1の3つのケースでは、もっぱら溶融状態のままリサイクルすることが可能である。すなわち、同一転炉にて(A)(B)(C)の3種類のプロセスを混合(すなわち、立ち代り、入れ代わりして)して行い、(A)プロセスの前プロセスのスラグを炉内に残すのである。
一方、図2や図3のケースではこの溶融状態のままスラグをリサイクルすることは困難であり、スラグを一旦、精錬容器の外に排出し、冷却・固化させた上でつまり冷間スラグとしてリサイクルした方がむしろ有利である。これらの場合は、リサイクル元は何れも同じ転炉精錬建屋ということになるが、リサイクル先は通常転炉精錬建屋から離れた異なった予備処理建屋になるためクレーン等を使って短時間に搬送ができず、機関車輸送しても放熱が大きく固化してしまうのでその手間が掛かるだけで意味を成さないからである。また、リサイクル先が転炉型脱P処理の場合は、同一建屋内になることがあるが、溶融スラグのハンドリングによる溶銑クレーン物流の疎外があるため困難である。固化状態でリサイクルする場合は、冷却後にリサイクル先の脱P処理の方式に合わせた適正粒度範囲に破砕、調整される。例えば、鍋や混銑車で脱P処理を行うときはインジェクションを用いて脱P用造滓剤を溶銑中に供給するため、その粒度は3mm以下にすることが望ましく、また、転炉で行うときは溶銑の湯面上より同造滓剤を投入する方法を採るのでその粒度は10〜30mmに調整することが望ましい。
これまで図1〜3で述べたリサイクル元のスラグ(Aプロセスの脱C処理、Bプロセスの脱C処理、Cプロセスの脱P脱C処理及びBプロセスの脱P処理など各処理により生じるスラグ)を溶銑の脱P処理などに
再使用するに加えて、さらに高炉原料となる焼結やペレットなどの焼成鉱の造滓剤として再使用することもできる。このようにすれば、P2O5濃度の低いスラグが高炉を経由して例えばBプロセスの脱P処理によってP2O5濃度の高いスラグに濃縮されることにより系外へのスラグ発生量の抑制に貢献できる。具体的には、スラグを高炉原料とヤードにて積み合せて混合し、これを焼結後に高炉に装入使用する。但し、多量に使用すると焼結工場あるいはペレット工場の生産性の低下を招き、また出銑[P]が上昇することになるのでその混合量には制約がある。
[実施例]
前述の各精錬プロセスを並列的に実施し、それらのプロセスの各処理によって生じるスラグを造滓剤としてリサイクルすることを想定して、表2に示す試験を行った。
Figure 0004421313
対象となる溶銑は、500kg高周波炉にて銑鉄を溶解して調整し、溶銑鍋に装入した。なお、その一部は溶銑鍋の溶銑に試薬を追加投入して成分調整した。溶銑の成分範囲を表3に示す。
Figure 0004421313
各プロセスの処理(脱P処理、脱C処理及び脱P脱C処理)の概要は以下の通りであり、その具体的条件を表4〜表9に示す。
Figure 0004421313
Figure 0004421313
Figure 0004421313
Figure 0004421313
Figure 0004421313
Figure 0004421313
1)Aプロセスの場合
脱P処理に際しては、前チャージの吹錬(脱C処理)終了後、炉内のスラグ(A、B又はCプロセスの脱Cスラグを溶融状態で)を残留させた(一部チャージは一部排滓した)転炉内に、スクラップを入れ置きした後、溶銑鍋より溶銑を装入した。その後、脱P材(生石灰、鉄鉱石)および転炉スラグ(A,B又はCプロセスの脱Cスラグ)を炉上ホッパーより投入しながら、上吹き酸素ランスより酸素を吹き付けて脱P処理を行った。
脱P処理後、溶銑を出湯することなく、転炉を炉前側へ傾動して脱Pスラグを排滓した。
その後、転炉を正立させて、造滓材(生石灰、軽ドロ、生ドロ、珪石)、鉄鉱石を炉上ホッパーより投入しながら、気体酸素を上吹きして脱C吹錬を行った。
2)B1プロセスの場合
溶銑鍋から溶銑を、予めスクラップを装入しておいた転炉へ装入し、脱P材(生石灰、鉄鉱石)および転炉スラグを炉上ホッパーより投入しながら、上吹き酸素ランスより酸素を吹き付けて脱P処理を行った。
脱P処理後の溶銑は、転炉から一旦、溶銑鍋へ出湯し、炉内の脱Pスラグは全量排滓した。出湯した溶銑を再度、転炉へ装入し、その後、造滓材(生石灰、軽ドロ、生ドロ、珪石)、鉄鉱石を炉上ホッハ゜ーより投入しながら、気体酸素を上吹きして脱C吹錬を行った。
3)B2プロセスの場合
溶銑が装入された溶銑鍋へインジェクションランスを浸漬して脱P材および転炉スラグを溶銑中へ吹き込むとともに、上吹き酸素ランスより酸素を吹き付けて脱P処理を行った。
脱P処理後の溶銑は、予めスクラップを装入しておいた転炉へ装入し、その後、造滓材(生石灰、軽ドロ、生ドロ、珪石)、鉄鉱石を炉上ホッパーより投入しながら、気体酸素を上吹きして脱C吹錬を行った。
4)Cプロセスの場合
溶銑鍋から溶銑を、予めスクラップを装入しておいた転炉へ装入し、その後、造滓材(生石灰、軽ドロ、生ドロ、珪石)、鉄鉱石を炉上ホッパーより投入しながら、気体酸素を上吹きして脱C吹錬を行った。
これらの4つのプロセスを各処理に生じるスラグのリサイクルが円滑に効率よく行なわれるように所定の構成比で組み合わせて10チャージ連続で実施した。冷間スラグの場合は必要に応じて貯蔵し、後のチャージで使用した。また、本発明と従来法との技術的差異を明確にするため、各プロセスを単独で遂行し、その同一プロセス内のスラグリサイクルする場合についてもそれぞれ同様に10チャージ実施し、これを比較例とした。
この場合の製造鋼種は表10に示すような低P鋼、高炭素鋼とその他の一般鋼の3種類に設定し、各プロセス毎にその適性を考慮して両鋼種の割合を選定した。各プロセスにおけるこの鋼種割合を表11に示す。
Figure 0004421313
Figure 0004421313
表12はこのようにして実施した各プロセス間、プロセス内及び高炉を含めたスラグリサイクルの形態とリサイクル量(リサイクル元の量を基準)の割合の関係を示している。
Figure 0004421313
そして、これら本発明の実施例(本発明例1〜7)と比較例(1〜5)によるスラグ排出量を調査した結果を図4に、またプロセスの熱的余裕を調査した結果を図5に、さらに製造した鋼のP濃度の分析に基づく規格外れ率を図6にそれぞれ示す。
図4〜図6によって明かなように、本発明はスラグ排出量が少なく且つ熱的余裕のレベルが高く、また鋼中のPの規格外れもないトータルプロセスとして極めて優れたものであることが分る。
本発明の一実施形態を示す溶銑及びリサイクルスラグの精錬フロー図である。 本発明の他の実施形態を示す溶銑及びリサイクルスラグの精錬フロー図である。 本発明のさらに他の実施形態を示す溶銑及びリサイクルスラグの精錬フロー図である。 本発明の実施例及び比較例におけるスラグ排出量の調査結果を図示したグラフである。 本発明の実施例及び比較例におけるプロセスの比較例1を基準して算出した熱的余裕を調査した結果を図示したグラフである。 本発明の実施例及び比較例における鋼のP濃度を分析した結果に基づくP規格外れ率を図示したグラフである。

Claims (3)

  1. 溶銑を脱P及び脱C精錬して溶鋼を製造する方法において、
    (A)転炉を用いて、脱P処理を行った後、中間排滓し、引き続き脱C処理を行う精錬プロセス、
    (B)脱P専用精錬容器を用いて脱P処理を行った後、転炉を用いて脱C処理を行う精錬プロセス、
    (C)転炉を用いて、中間排滓を行わずに連続的に脱P及び脱C処理を行う精錬プロセス、
    の3つのプロセスをそれぞれ独立して並列的に行うものとし、
    P≦0.010質量%の低P鋼又はC≧0.30質量%の高C鋼の製造は、前記(B)の精錬プロセスにて行うと共に、
    前記(A)又は(B)又は(C)の精錬プロセスの完了後に生じた脱Cスラグを、(A)の精錬プロセスの脱P処理用の造滓剤として再使用し、
    前記(A)の精錬プロセスの比率を全体の20〜80%に維持することを特徴とする溶鋼の製造法。
  2. 溶銑を脱P及び脱C精錬して溶鋼を製造する方法において、
    (A)転炉を用いて、脱P処理を行った後、中間排滓し、引き続き脱C処理を行う精錬プロセス、
    (B)脱P専用精錬容器を用いて脱P処理を行った後、転炉を用いて脱C処理を行う精錬プロセス、
    (C)転炉を用いて、中間排滓を行わずに連続的に脱P及び脱C処理を行う精錬プロセス、
    の3つのプロセスをそれぞれ独立して並列的に行うものとし、
    P≦0.010質量%の低P鋼又はC≧0.30質量%の高C鋼の製造は、前記(B)の精錬プロセスにて行うと共に、
    前記(A)又は(B)又は(C)の精錬プロセスの完了後に生じた脱Cスラグを、(B)の精錬プロセスの脱P処理用の造滓剤として再使用し、
    前記(A)の精錬プロセスの比率を全体の20〜80%に維持することを特徴とする溶鋼の製造法。
  3. 溶銑を脱P及び脱C精錬して溶鋼を製造する方法において、
    (A)転炉を用いて、脱P処理を行った後、中間排滓し、引き続き脱C処理を行う精錬プロセス、
    (B)脱P専用精錬容器を用いて脱P処理を行った後、転炉を用いて脱C処理を行う精錬プロセス、
    (C)転炉を用いて、中間排滓を行わずに連続的に脱P及び脱C処理を行う精錬プロセス、
    の3つのプロセスをそれぞれ独立して並列的に行うものとし、
    P≦0.010質量%の低P鋼又はC≧0.30質量%の高C鋼の製造は、前記(B)の精錬プロセスにて行うと共に、
    前記(A)の精錬プロセスの脱P処理後に生じた脱Pスラグを、(B)の精錬プロセスの脱P処理用の造滓剤として再使用し、
    前記(A)の精錬プロセスの比率を全体の20〜80%に維持することを特徴とする溶鋼の製造法。
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