JP4420591B2 - 改良された硫黄含有残留物処理システム - Google Patents
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Description
本発明は、工業的製造操作における残留物処理の分野に関し、より詳細には、有用な有機成分を回収するために、硫黄含有残留物流れを処理するために用いられる改良された、所望により一体化された残留物処理システムに関する。
この改良された方法の結果、資本および操作費用は著しく減少する。
【0002】
さまざまな大規模な工業的製造操作において、硫黄含有残留物流れは、製造プロセスの副生成物として生じる。このような硫黄含有残留物流れは、これに限定されないが、(メタ)アクリル酸およびそのエステル、(メタ)アクリロニトリル、シアン化水素、カプロラクタム、第三アルキルアミン、石油精製操作、スチール産生および発電所操作をはじめとするいくつかのプロセスにおいて生じる。これらの硫黄含有残留物流れは、有用な有機成分を含むことが多い。
【0003】
これらの有機成分を回収することは、プロセスの全体的収率を増大させるために望ましい。大規模な工業的製造市場は非常にコストに敏感に反応するので特に望ましく、プロセス収率における改善は、少しであっても製造業者らにとって著しいコストの利点が得られる。加えて、下流操作において廃棄するかまたは処理しなければならない残留物の量を最小限に抑えるためには、残留物流れからできるだけ多くの水を除去するのが望ましい。もう一つの目的は、より廃棄しやすくするために残留物を精製することである。
【0004】
公知硫黄含有残留物流れ処理システムは、バッチ法であるかまたは連続法であり、残留物流れを含む1つのストリッピング容器を、生蒸気のみと接触させるかまたは生蒸気のみで加熱し、残留物流れから有機成分および水を除去する。本明細書において使用される「生蒸気」なる用語は、蒸気がプロセス流れと直接接触する容器中に直接分散される蒸気を意味する。有機物が一旦残留物流れから除去されると、これは、燃焼させるか、凝縮させるか、またはプロセスにリサイクルすることができる。リサイクルするならば、さらなる複雑な装置およびかなりの資本費用が通常必要である。回収された有機物を差し引いた残留物の残りは、濃縮された硫黄含有物流れであり、これはたとえば酸再生または硫酸アンモニウム産生プロセスにおいて廃棄されるかまたは処理されるかのいずれかである。酸再生操作に回される場合、濃縮された残留物は炉中で焼却され、硫黄有価物を回収し、最終的に硫酸などの化合物を形成することができる。
【0005】
公知生蒸気硫黄含有残留物流れ処理プロセスに関連して多くの問題がある。まず、処理プロセスにおいて生蒸気を熱源として用いる場合、生蒸気を介して残留物流れに連続して水が添加されるので、残留物を最適量まで濃縮することは不可能である。特に、生蒸気を添加することにより、ほとんどの有機物が気化するだけでなく、生蒸気の一部が流れ中に凝縮される。したがって、残留物流れは有機物中よりも、水中においてより濃縮される。ストリップされた残留物中の多量の水を処理するかまたは廃棄しなければならないので、これは下流プロセスに対して不利である。酸再生または硫酸アンモニウム産生プロセスにおけるストリップされた残留物中の多量の水は、残留物を焼却または濃縮するためにより大きな装置とより多くのエネルギーを用いなければならないことを意味する。実際、残留物の最適な脱水を達成するためには、さらなる二次除去段階が必要で、これは本質的にそれ自体非常に費用がかかる。
【0006】
公知生蒸気処理システムのもう一つの落とし穴は、プロセスの操作温度が制限されることである。最適の有機物回収には高温が必要である。しかし、所定の操作圧力について、水を残留流れに添加することは平衡沸点を制限し、これによりシステムの温度が制限されるので、高温は公知生蒸気システムでは達成できない。システムが到達できる最高温度が制限されるので、システムから除去できる有用な有機物および水の量は非常に制限される。これは、全体的な収率の低下につながる。
【0007】
生蒸気処理システムに関連するもう一つの欠点は、これらが容易に汚染され、休止時間および浄化費用が相当なものになることである。生蒸気は残留物流れ中の成分を重合させる可能性があり、これによりやっかいな固体が形成され、これは除去するのが非常に困難であり、費用がかかる。このような汚染されやすい傾向があるために、残留物の取扱およびポンピングが非常に困難になる。
【0008】
公知生蒸気処理操作に関連するさらにもう一つの問題は、生蒸気をストリッピング容器に導入するスパージャーが、非常に腐食性の高い硫黄含有残留物流れおよび生蒸気混合物により腐蝕されるやすいことである。ストリッピング容器のライニングをはじめとする装置の他の部品も腐蝕する傾向がある。交換は費用がかかり、交換に伴う休止時間は費用がかかる。
【0009】
加えて、製造業者らは、通常廃棄される硫黄含有および非硫黄含有廃棄物流れから有用な有機成分を回収できなかったので、全体的な収率において損失があった。「廃棄物流れ」なる用語は、本明細書において使用される場合、水、有機物および/またはポリマーを含み、蒸気であってもよいし、液状形態であってもよい、化学処理操作において形成される非生成物流れを意味する。
【0010】
たとえば、メチルメタクリレート(「MMA」)プロセスにおいて、「ラグ流れ(rag stream)」と称する液状廃棄物流れは、典型的には廃棄され、全体的な収率の損失につながる。本明細書において用いられる「ラグ流れ」なる用語は、MMAプロセスにおける分離または精製段階において形成される1またはそれ以上のポリマーを含む廃棄物流れを意味する。ラグ流れは、たとえば、ポリメチルメタクリレート、メタクリル酸(「MAA」)、MMA、メタノール、および公知残留物処理システムにより今まで無視されて生きた他の有用な有機物をはじめとする有用な有機成分を含む。たとえば、MMAラグ流れのような廃棄物流れ中のこれらの有機物は、典型的には処理が困難であり、一般に汚染されやすい根本的な傾向があるので、無視されてきた。結果として、これらの廃棄物流れ中の有機物は公知プロセスにおいては失われ、全体的収率は悪くなる。
【0011】
要するに、硫黄含有残留物流れ処理のための公知生蒸気処理システムは、資本費用、操作費用および収率の損失を著しく増大させるので、製造業者らにとっては問題である。
【0012】
したがって、最適量の有用な有機物および水が流れから除去される、有効で、低操作費用および低資本費用の硫黄含有残留物流れ処理法が必要とされる。
【0013】
本発明の第一の例において、有用な有機成分を残留物流れから回収し、残存する残留物流れを全体的収率および費用節減が増大するレベルまで濃縮する働きをする、改良された硫黄含有残留物流れ処理法が提供される。本発明の第二の例において、残留物処理システムのすべての要素が連結されて、必要な配管および他の周辺装置が少なく、費用の著しい節減が達成される、一体化された装置が提供される。
【0014】
したがって、本発明の第一の例の第一の態様において:
a)液状有機物含有硫黄含有残留物流れをストリッピング領域に移送する段階;および
b)ストリッピング領域において、該液状有機物含有硫黄含有残留物流れを間接的に加熱して有機物を含む蒸気流れおよび液状残留物流れを形成する段階を含む、硫黄含有残留物流れから有機物をストリッピングする方法が提供される。
【0015】
本発明の第一の例の第二の態様において:
a)液状有機物含有硫黄含有残留物流れをストリッピング領域に移送する段階、
b)液状有機物含有硫黄含有残留物流れを、該ストリッピング領域において、有機物を含む蒸気流れと液状残留物流れに分離する段階、
c)液状残留物流れを下部フラッシュ領域に移送する段階、
d)下部フラッシュ領域の内容物を間接的に加熱して、下部フラッシュ領域の内容物をフラッシュ気化させて、下部フラッシュ領域蒸気流れと下部フラッシュ領域液状残留物流れにする段階を含む、硫黄含有残留物流れから有機物をストリッピングする方法が提供される。
【0016】
本発明の第一の例の第三の態様において:
(a)液状有機物含有硫黄含有残留物流れをストリッピング領域に移送する段階;
(b)ストリッピング領域において、液状有機物含有硫黄含有残留物流れを、有機物含有蒸気流れと液状残留物流れに分離する段階;
(c)液状残留物流れを下部フラッシュ領域に移送する段階;
(d)下部フラッシュ領域において、液状残留物流れをフラッシュ気化させて、下部フラッシュ領域蒸気流れと下部フラッシュ領域液状残留物流れにする段階;
(e)下部フラッシュ領域液状残留物流れを下部フラッシュ領域から抜き取り、下部フラッシュ領域残留物流れを第一部分と第二部分に分離する段階;および
(f)下部フラッシュ領域液状残留物流れの第一部分を間接的に加熱し、下部フラッシュ領域残留物流れの加熱された第一部分を下部フラッシュ領域に戻す段階を含む、硫黄含有残留物流れから有機物をストリッピングする方法が提供される。
【0017】
本発明の第二の例の第一の態様において:
上部フラッシュタンクセクション、ストリッピング容器セクション、下部フラッシュタンクセクション、上部フラッシュタンクセクションおよびストリッピング容器セクションを流体連結する上部移行セクション、ならびにストリッピング容器セクションおよび下部フラッシュタンクセクションを流体連結する下部移行セクションを有し;該上部フラッシュタンクセクションがストリッピング容器セクションと異なる直径を有し;該下部フラッシュタンクセクションがストリッピング容器セクションと異なる直径を有する実質的に円筒形の残留物処理システム;
下部フラッシュタンクセクションに操作可能に連結された間接ヒーター;
上部フラッシュタンクセクションの液体入口;
上部フラッシュタンクセクションの蒸気出口;および
下部フラッシュタンクセクションの液体出口を含む硫黄含有残留物処理装置が提供される。
【0018】
本発明の第二の例の第二の態様において:
上部フラッシュタンクセクション、ストリッピング容器セクション、下部フラッシュタンクセクション、上部フラッシュタンクセクションおよびストリッピング容器セクションを流体連結する上部移行セクション、ならびにストリッピング容器セクションおよび下部フラッシュタンクセクションを流体連結する下部移行セクションを有し;該上部フラッシュタンクセクションがストリッピング容器セクションと異なる直径を有し;該下部フラッシュタンクセクションがストリッピング容器セクションと異なる直径を有する実質的に円筒形の残留物処理システム;
上部フラッシュタンクセクションの液体入口;
上部フラッシュタンクセクションの蒸気出口;
下部フラッシュタンクセクションの液体出口;
下部フラッシュタンクセクションの帰り口;および
下部フラッシュタンクセクションの液体出口および下部フラッシュタンクセクションの帰り口との間に操作可能に連結された間接ヒーターを含む硫黄含有残留物処装置が提供される。
【0019】
本開示を読んだ後に当業者らには理解されるように、本明細書に記載された本発明の利点の一つは、最適量の有機物が硫黄含有残留物流から除去されることである。有機物回収は、特に実現される高温で本発明により向上される。これにより、製造プロセスから全体的な収率が増大する。工業製造市場がコストに対して敏感であるために、この収率における増加は、製造業者らにとって著しい費用の利点をもたらす。
【0020】
本発明のもう一つの利点は、生蒸気プロセスを介して水が硫黄含有残留物流れに添加されないことである。したがって、より多くの水を硫黄含有残留物全体から回収でき、廃棄または処理しなければならない濃縮残留物の体積を減少させる。したがって、酸再生ユニットにおいて処理する前に炉で焼却し、加熱しなければならないか、または硫酸アンモニウムユニットにおいて除去しなければならない水が少なくてよい。したがって下流装置を小さくすることができ、残留物を処理するために使用しなけばならないエネルギーが少なくてよい。最終用途プロセッサーにより、著しい資本費用および操作費用の軽減が実現できる。
【0021】
本発明のさらなる利点は、システムが汚染に対してより耐性であることである。したがって、さらなる休止時間および浄化費用を回避できる。さらに、本発明において使用される装置は、腐蝕に対して耐性である。製造業者らは、これにより、漏れ、環境汚染、および装置交換のためのさらなる費用を回避することができる。
【0022】
本発明の残留物処理システムのさらなる利点は、これにより残留物流れ中の揮発性の低い有機成分が、流れからさらに容易に除去される揮発性の高い成分に変換されることである。全体的収率が増大し、製造業者らははさらなる費用利点を得る。さらに、本発明は、残留物処理システムにおいて硫黄含有残留物流れで処理することにより、廃棄物流れ、たとえば、MMAラグ流れから有用な有機物を回収する方法を提供する。これは今まで知られていなかった。
【0023】
以下の記載を添付の図面と関連させて参照することにより本発明およびその利点がさらに完全に理解できる。図中、対応する番号は、類似した性質を示し:
図1は、本明細書に記載された全体的な処理段階を図示するプロセス流れ図の一例である。
図2は、システムのある要素を示す本発明の改良された硫黄含有残留物処理システムの一例を示す線図である。
図3は、システムの個々の要素が連結されて一体化した装置を構成する、本発明の改良された硫黄含有残留物処理システムのもう一つの例の線図である。
【0024】
本明細書に記載された硫黄含有残留物処理システムおよびその使用法は、有用な有機物の回収のため、およびさらなる下流処理の前に濃縮するための硫黄含有残留物処理を含む。1つのプロセスまたは多くのプロセスにおいて生じる硫黄含有残留物を処理するために用いることができる。典型的には、工業製造業者らは、これらの残留物流れを廃棄し、同時に、すべての利用可能で有用な成分を残留物流れから回収して、全体的収率を増大させ、廃棄するかまたは下流で処理しなければならない残存する残留物を最小限に抑えることができる。工業製造市場が非常に費用に対して敏感になるにつれ、製造業者らは、これらのことを最少の操作費用および資本費用で達成できなければならない。本明細書に記載された発明は、これらの目的を達成する。
【0025】
図1において示すのは、硫黄含有残留物流れの典型的なプロセス流れ図であり、硫黄含有残留物流れの可能な起源および下流プロセスを示す。硫黄含有残留物流れは、これに限定されないが、(メタ)アクリル酸およびそのエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シアン化水素、およびカプロラクタム、第三アルキルアミンの製造、さらに石油精製操作、スチール製造、および発電所操作をはじめとする多くの供給源10から得ることができる。これらの供給源すべてが供給源10に含まれる。供給源10により生じる任意の硫黄含有残留物流れは、水、硫酸、重硫酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、メタノール、MMA、MAA、メタンスルホン酸および他の微量成分、たとえば、硫化水素、アクリロニトリル、ベンゼン、およびシアン化水素などの成分を含む場合がある。
【0026】
図1において示す処理プロセスの一例において、硫黄含有残留物流れを処理システム12に供し、ここで有用な有機成分および水が硫黄含有残留物からストリップされる。水に加えて有用な有機成分が13で回収される。水および有機物のさらなる分離を行うことができる。その後、有機物を凝縮し、燃焼させるかまたは製造プロセスにリサイクルすることができる。回収された有機成分を差し引いた残存する残留物を次にさらなる処理、たとえば、酸再生16および硫酸アンモニウム産生18または廃棄14に供することができるか、あるいは残留物処理プロセスにリサイクルすることができる。
【0027】
図2は、図1に示す特定の硫黄含有残留物処理システム12の、さらに上部フラッシュタンクおよび下部フラッシュタンクを含む一例を示す。図1および2に示すように、有機物および水を含む硫黄含有上部フラッシュタンクフィード流れは、供給源10により生じる。この上部フラッシュタンクフィード流れを管22を通って任意の上部フラッシュタンク24に移送することができる。上部フラッシュタンク24中の圧力は、典型的には硫黄含有上部フラッシュタンクフィード流れの圧力よりも低い。これらの状況下で、上部フラッシュタンク24においてフラッシュが起こり、分離が生じて、オーバーヘッド有機物と水流れが形成される。オーバーヘッド有機物および水流れ中の有用な有機物は、オーバーヘッドからコンデンサー26へ運ばれる。コンデンサー26は、1つのコンデンサーであってもよいし、並列または直列で運転される2以上のコンデンサーであってもよい。オーバーヘッド有機物および水流れ中の有機物は、メタノール、MMA、MAAおよび他の成分を含んでもよい。抑制物質をコンデンサー26に添加することができる。上部フラッシュタンク24はさらに残留物流れにおいて蒸気と液体の分離を助ける内部部品を含んでもよい。このような内部部品の例としては、トレイ、バッフルおよびパッキングが挙げられる。
【0028】
硫黄含有残留物流れは、上部フラッシュタンク24において気化せず、管28を通ってストリッピング容器30中に移送される。ストリッピング容器30は、カラム、釜、タンク、加圧容器または真空下で操作される容器であってもよい。典型的には、ストリッピング容器30は大気圧以下の温度で操作され;ストリッピング容器30をできるだけ低い圧力で操作するのが好ましい。ストリッピングに利用される具体的な容器の種類に関係なく、ある特定の例において、ストリッピング容器30は本明細書に記載するような種類の少なくとも1つの内部部品を含むことができる。
【0029】
ストリッピング容器30において、分離が起こり、有機物および水を含むストリッピング容器蒸気流れとストリッピング容器残留物流れを形成する。有機物および水を含むストリッピング容器蒸気流れは、有機物を回収するために塔頂部からコンデンサ32に移送される。
【0030】
コンデンサー32も、1つコンデンサーであってもよいし、あるいは直列または並列に配置された2以上のコンデンサーであってもよい。典型的に実質的な量の回収された有機成分を含まないストリッピング容器残留物流れは、ストリッピング容器30を出て、管36を通って下部フラッシュタンク34に移送されることができる。硫酸は高温で触媒的環境を形成するので;この触媒環境内で所望の化学反応が起こり、有用で、より容易に除去される有機成分を形成する容器であるので、ストリッピング容器30に続く下部フラッシュタンク34は有用である。
【0031】
たとえば、MMAプロセスにおいて、ストリッピング容器残留物流れ中のメタノールおよびMAAなどの成分は、反応してより揮発性で、したがってより除去しやすい成分であるMMAを形成する。
【0032】
残存する残留物の最適濃度を達成できるように、生蒸気のみよりも、間接的ヒーター、たとえば、熱交換器が本発明の残留物処理システムの熱源として用いられる(間接的加熱とは、「冷」物質であったものの一部または全部と「熱」物質であったものの一部または全部の混合物を形成して、「冷」物質と「熱」物質とを混合することなく「冷」物質を加熱することを意味し、「冷」および「熱」なる用語は、相対的意味において用いられる。間接的加熱の例としては、シェルおよびチューブ熱交換器などの熱交換器を通すこと、および照射(たとえば、マイクロ波エネルギーの照射)が挙げられる。)間接的ヒーターは、フラッシュタンク34に対して内部(ヒーター39)または外部(ヒーター38)にあることができる。加熱装置が熱交換器であるならば、これは熱源および伝熱表面、たとえば、熱交換チューブを含む。加熱されたストリッピング容器残留物流れを下部フラッシュタンク34中で下部フラッシュタンク蒸気流れと下部フラッシュタンク残留物流れに分離する。
【0033】
下部フラッシュタンク流れは、最適に濃縮され、廃棄または酸再生、硫酸アンモニウム製造および/または他の回収操作におけるさらなる加工のために管40で残留物処理システム12(図1)を出る。加えて、本発明のもう一つの例において、下部フラッシュタンク残留物流れは管40により、さらに濃縮するために下部フラッシュタンクと比べて減圧下で操作されるもう一つの容器に移送される。
【0034】
図3は、一般に60で示される本発明の残留物処理システムのもう一つ別の例である。この例において、残留物処理システムのすべての要素は、連結され、一体化された装置を形成する。ここで、有機物を含む硫黄含有残留物流れは、上部フラッシュタンクセクション64中への管62を通って残留物処理システム中に導入される。上部フラッシュタンクセクション64は、上部移行セクション70を介して、ストリッピング容器セクション68と流体連結している。上部フラッシュタンクセクション64は、上部フラッシュタンクフィード流れからの気相および液相の分離を助けるための内部部品、たとえば、トレイ、バッフル、およびパッキングを含んでもよい。ある有機物は、上部フラッシュタンクセクション64において上部フラッシュタンクフィード流れから除去され、オーバーヘッドから管80を介してコンデンサー66へ運ばれる。上部移行セクション70は、上部フラッシュタンクセクション64とストリッピング容器セクション68間のコネクターとして機能する。上部移行セクション70も上部フラッシュタンクセクション64からの蒸気とストリッピング容器セクション68からの蒸気を組み合わせ、これは分離に有利である。上部移行セクション70も、液状成分の上部フラッシュタンクセクション64からストリッピング容器セクション70への流れを促進する。ストリッピング容器セクション68において硫黄含有残留物流れ内で別の分離が起こる。下部移行セクション72は、ストリッピング容器セクション68および下部フラッシュタンクセクション74を流体連結する。下部フラッシュタンクセクション74も、残存する残留物流れにおいて起こる反応を誘発または向上させる滞留時間を提供し、より容易に除去され、商業的に有用な有機成分を形成する。本発明のこの例においてストリップされたすべての有機成分は管80を通ってコンデンサー66に抜き取られる。下部フラッシュタンク残留物流れは、管78で残留物処理システム60を出て、図1に関してすでに記載したように、酸再生、硫酸アンモニウム製造などの他の最終プロセスに進むか、または廃棄される。もう一つの例において、下部フラッシュタンク残留物流れは、さらに濃縮するために、下部フラッシュタンクと比較して減圧下で操作されるもう一つの容器(図示せず)に移送してもよい。熱交換器76は、管71を経由して下部フラッシュタンク領域液体出口と管75により表される下部フラッシュタンクにおける帰り口間に配置され、本発明のこの例について熱源として用いられる。別法として、熱交換器77は下部フラッシュタンクセクション74の内部にあってもよい。この別の例において上部フラッシュタンクセクションおよび下部フラッシュタンクセクションはストリッピング容器セクション68と連結されるので、製造業者らは、必要とされる配管が少なく、他の周辺装置が必要とされないので、膨大なコストの節減を得る。
【0035】
本発明のすべての要素は、硫黄含有残留物流れの腐蝕効果に対して耐性でなければならない。これらの状況下で、硫黄含有残留物流れと接触するこのような要素は、残留物流れの腐蝕効果に対して耐性であるガラス、エポキシ、樹脂、耐火材、または金属で構成されるかまたはこれで覆われていてもよい。ジルコニウム、ハフニウム、チタン、タンタル、モリブデン、ニッケル、クロム、銅、および1またはそれ以上のこれらの金属の合金が本発明において特に有用である。硫黄含有残留物流れと接触する装置は、ジルコニウムで構成されるのが好ましい。溶接されたジルコニウムが熱処理された熱処理ジルコニウム装置が最も好ましい。このような腐蝕耐性物質は、腐食性環境において100℃から200℃の処理温度に耐えられなければならない。加えて、ある種の望ましい蒸気ラインは、銅で構成されていてもよい。
【0036】
本発明において、硫黄含有残留物流れは、公知プロセスにおいて用いられる直接/生蒸気添加以外の手段により加熱することができる。このようにして残留物を加熱することにより、最適有機物回収のためにシステムはさらに高い温度を達成できる。これは、プロセスの全体的収率を増大させる。さらに、生蒸気が公知残留物処理システムの熱源として用いられる場合、蒸気は最終的にシステム内で凝縮し、残留物中の水の全体的な体積を増大させる。本発明において開示されるような生蒸気以外の熱源を使用することにより、システム中に水が追加されず、残留物が最適に濃縮される。この結果、下流処理操作において費用が節減される。
【0037】
本発明のもう一つの例において、硫黄含有残留物流れは図2において示すように加熱装置、たとえば、外部熱交換器、たとえばシェルまたはチューブ交換器、スパイラル交換器、あるいはプレートおよびフレーム交換器を通すことにより間接的に加熱され、ここにおいて熱が伝熱媒体、たとえば、熱油または蒸気を使用して供給されることができる。外部シェルおよびチューブ熱交換器が使用されるならば、残留物はチューブ側を通過し、伝熱流体は交換器のシェル側を通過するのが好ましい。
【0038】
硫黄含有残留物流れを交換器を通ってポンプ移送してもよいし、あるいは別法として、熱サイフォン作用により循環させてもよい。また、硫黄含有残留物流れは熱交換器の伝熱表面と直接接触するので、腐蝕耐性物質、たとえば、ジルコニウム、チタン、タンタル、モリブデン、ハフニウム、ガラス、セラミック、エポキシ、樹脂などで交換器を構築する必要がある。蒸気が伝熱媒体として用いられるならば、これは熱交換装置の寿命を延長するために過熱してはならない。この結果、製造業者らにとって費用が節減される。
【0039】
もう一つの例において、1またはそれ以上の加熱コイル39を下部フラッシュタンク34の内部上または内に設置して、内部交換器を形成することができる:このような配置において、伝熱媒体、たとえば熱油または蒸気を1またはそれ以上のコイルを介して流動させることにより熱が供給される。内部交換器が用いられるならば、たとえば維持および調査を行うために容易に取り外しできるので、バヨネット式熱交換器が好ましい。硫黄含有残留物流れは典型的には交換器の伝熱表面と直接接触するので、交換器を腐蝕耐性物質、たとえば、ジルコニウム、チタン、タンタル、モリブデン、ハフニウム、ガラス、エポキシ、樹脂などで構成するのが好ましいことが多い。蒸気を伝熱媒体として用いるならば、熱交換装置の寿命を延長するために、過熱してはならない。この結果、製造業者らには費用節減となる。
【0040】
加熱装置38(図2)および加熱装置76(図3)も、伝熱媒体でなく燃料の燃焼が熱源である外部直接燃焼交換器を含むことができる。燃料として利用できる相当な廃棄物流れが容易に利用可能である状況において、これらは経済的に有利である。同様に、硫黄含有残留物を本発明にしたがって加熱するために、伝熱媒体が焼却炉または硫酸再生炉の排出物などの熱排気ガスである廃棄物熱交換装置を利用できる。
【0041】
さらにもう一つの例において、熱エネルギーは下部フラッシュタンク容器に向けられるマイクロ波の形態において供給される。このような例は、交換器が全く使用されず、残留物濃縮システムの資本費用が著しく減少される点で有利である。この例において、マイクロ波発生器は、下部フラッシュタンクの外側に位置し、マイクロ波エネルギーはウェーブガイドを介して高純度石英窓(たとえば、サイトガラス)を通って密閉されたフラッシュタンク中に向けられる。エネルギー分散を向上させるために、フラッシュタンクの内部で任意のアプリケーターも使用できる。このようなマイクロ波発生システムは、Communicatons& Power Industries of Palo Alto,Californiaから商業的に入手可能である。水を力に優先的に加熱するので、2.45ギガヘルツと915.0メガヘルツのマイクロ波周波数が特に好ましい。この例において、下部フラッシュタンク装置は、使用される特定の周波数のマイクロ波エネルギーにより容易に加熱されない物質で覆われているのが好ましい。アルミナまたはシリカを含む耐火性セラミックが特に好ましい。
【0042】
ある好ましい例において、使用されるフラッシュタンクは、環境の腐食性のために、前記のような腐蝕耐性物質で構成されるか、覆われていなければならない。特に好ましい物質の一例は、前記のような熱処理されたジルコニウムである。このような物質は、酸性環境において100℃〜200℃の温度および大気圧より低い圧力から5気圧までの圧力に耐えられなければならない。
【0043】
本発明において使用されるフラッシュタンクは、流入する硫黄含有残留物流れにおける蒸気相および液相の分離を促進する内部部品を含んでもよい。このような内部部品としては、トレイ、パッキング材料、ディストリビューター、追加の供給ノズル等および/またはその組合せが挙げられる。
【0044】
腐蝕環境において用いられるすべてのコンデンサーも前記のような腐蝕耐性物質で構成されているのが好ましい。コンデンサー26および32(図2)およびコンデンサー66(図3)は、1つの容器であってもよいし、直列または並列に配列された2以上の容器であってもよい。2以上の容器が直列に配列されているならば、第一凝縮容器以降の容器は腐蝕耐性物質で構成される必要はない。流れ中の酸性成分および潜在的に腐食性の有機成分は、その後の凝縮容器に達する時間までに大きな腐蝕被害をもたらさないほど十分に希釈されている。したがって、直列に配置された場合の第一濃縮容器以降の任意の容器は、ステンレス鋼などのあまり珍しくない物質から形成することができる。しかしながら、所望により、すべての凝縮容器を腐蝕耐性物質で構成するかまたは覆うこともできる。
【0045】
加えて、有機物流れ中の成分の重合を防止するためにコンデンサーにおいて抑制物質を用いることができる。重合禁止剤は、(メタ)アクリレートの調製中および(メタ)アクリレートの移送中のどちらにおいても重合を防止するために特に有用である。
【0046】
重合禁止剤としては、水溶性またはアルコール可溶性重合禁止剤が挙げられる。適当な例としては、これに限定されないが、ハイドロキノン;4−メトキシフェノール;4−エトキシフェノール;4−プロポキシフェノール;4−ブトキシフェノール;4−ヘプトキシフェノール;ハイドロキノンモノベンジルエーテル;1,2−ジヒドロキシベンゼン;2−メトキシフェノール;2,5−ジクロロハイドロキノン;2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン;2−アセチルハイドロキノン;ハイドロキノンモノベンゾエート;1,4−ジメルカプトベンゼン;1,2−ジメルカプトベンゼン;2,3,5−トリメチルハイドロキノン;4−アミノフェノール;2−アミノフェノール;2−N,N−ジメチルアミノフェノール;2−メルカプトフェノール;4−メルカプトフェノール;カテコール;モノブチルエーテル;4−エチルアミノフェノール;2,3−ジヒドロキシアセトフェノン;ピロガロール;1,2−ジメチルエーテル;2−メチルチオフェノール;t−ブチルカテコール;ジ−tert−ブチルニトロキシド;ジ−tert−アミルニトロキシド;2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−ジメチルアミノ2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−エタノールオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;3−アミノ−2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジニルオキシ;2,2,5,5−テトラメチル−1−オキサ−3−アザシクロペンチル−3−オキシ;2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリニル−1−オキシ−3−カルボン酸;2,2,3,3,5,5,6,6−オクタメチル−1,4−ジアザシクロヘキシル−1,4−ジオキシ;4−ニトロソフェノレートの塩;2−ニトロソフェノール、4−ニトロソフェノール、銅化合物、たとえば、ジメチルジチオカルバミン酸銅;ジエチルジチオカルバミン酸銅;ジブチルジチオカルバミン酸銅;サリチル酸銅;メチレンブルー;鉄;フェノチアジン;3−オキソフェノチアジン、5−オキソフェノチアジン、フェノチアジン二量体、1,4−ベンゼンジアミン、N−(1,4−ジメチルペンチル)−N’−フェニル;1,4−ベンゼンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル;その異性体;その2またはそれ以上の混合物;または1またはそれ以上の前記化合物と酸素分子の混合物が挙げられる。
【0047】
重合禁止剤は、典型的には重量基準で100ppmから4000ppmの範囲の量で用いられる。禁止剤は、そのまま添加してもよいし、あるいは適当な希釈剤と組み合わせることもできる。コンデンサーにおいて禁止剤を使用すると、一般にコンデンサーの信頼性が向上される。
【0048】
本発明の硫黄含有残留物処理システムにおいて下部フラッシュタンク装置を使用することから得られる利点の一つは、固有の触媒ストリッピング容器残留物流れ内で有機物の回収を向上させる所望の化学反応が起こることである。たとえば、MMAの製造において、ストリッピング容器残留物流れ中のメタノールおよびMAAが反応して、下部フラッシュタンクにおいてMMAを形成することができる。MMAはさらに軽い有機成分であり、残留物からさらに容易に除去される。特にこの例において反応した化合物、ここではMMAを有用な必需品として消費者に直接販売できるので、これによりプロセスの全体的収率が増大する。この反応および他の同様の反応を下部フラッシュタンク34(図2)において、または下部フラッシュタンクセクション74(図3)において起こさせることは全体的収率の点で製造業者らに有利である。加えて、入口を下部フラッシュタンクに増設して、アルカノール、たとえばメタノール、エタノールまたはブタノールなどの反応物質を濃縮残留物に添加して、前記のものと類似した濃縮残留物流れ中の成分間で所望の反応を起こさせることができる。このような入口を、42(図2)および84(図3)で示す。このような下部フラッシュタンク34または下部フラッシュタンクセクション74への入口の実際の配置は、本発明にとっては重要ではない。これを使用する例は、エタノールをアクリル酸と反応させてより揮発性の高いエチルアクリレートを製造するためにストリッピング容器残留物流れに添加する場合である。MMA製造の場合において、もう一つの例、メタノールをそれぞれ管42または84を介して下部フラッシュタンク34または下部フラッシュタンクセクション74中に供給して、濃縮された残留物流れにおいてMAAをエステル化して、MMAを形成することができる。このような反応は、硫黄含有濃縮残留物の固有の触媒環境により向上される。
【0049】
本発明のもう一つの例において、アンモニアを含む廃棄物流れを硫黄含有残留物流れにより洗浄されるストリッピング容器に供給する目的でもう一つのフィードノズルをストリッピング容器に加えることができる。
【0050】
本発明のさらなる例において、上部フラッシュタンクセクションは、流体が容器の周囲をスピンし、これにより流入する上部フラッシュタンクフィード流れにおける液相からの蒸気相の分離を向上させるような方向に向けることができる。これらは本明細書においてタンジェンシャルエントリーノズルと呼ばれる。図3において示すような例においてタンジェンシャルエントリーノズルを上部ラッシュタンクセクションにおいて用いるならば、液体がストリッピング容器セクション68に到達する前に液体のスピニングを停止させるために、上部移行セクション70においてバッフルを用いるのが好ましい。
【0051】
内部パッキングメカニズムまたはトレイをストリッピング容器30(図2)およびストリッピング容器セクション68(図3)において用いることができるが、本発明において、有機物の回収を向上させるためにはこのようなパッキングまたはトレイは必要でないことが判明している。しかしながら、このようなトレイまたはパッキングの使用は本発明に含まれる。水は公知蒸気ベースのシステムにおいてと同様に典型的には硫黄含有残留物流れに添加されないので、ストリッピング容器内部のトレイおよび他のパッキングの必要性は軽減される。
【0052】
蒸気ベースのシステムにおいて、トレイおよび他のパッキングは、ストリッピングプロセスを進行させる蒸気−液体の接触を向上させる。本発明の加熱装置処理システムにおいて、ストリッピングプロセスは液体接触のために蒸気に依存せず、したがってトレイおよび内部パッキングはストリッピング容器においては必要ない。
【0053】
ある例において、ストリッピング容器内部で少なくとも1つの内部部品を使用するのが好ましい。本発明の熱交換器ベースの処理システムにおける回収の向上は、最少数のこのような内部部品を用いるかまたはこのような内部部品を用いないで達成できる。ストリッピング容器セクション30(図2)またはストリッピング容器セクション68(図3)内にトレイまたはパッキングを使用しないことにより、製造業者らは実質的な資本費用の節減を実現する。これは、このようなトレイおよびパッキングの腐蝕耐性要件およに関連する物質の費用が与えられた場合に特に当てはまる。
【0054】
制限ではなく例示のために、本発明の記載、特にMMAプロセスにおいて使用される場合の図2により示される例を提供する。MMAの産生の最も一般的なフィードストックは、アセトンシアノヒドリン(「ACH」)である。ACHからMMAを製造する第一段階は、ACHを過剰の硫酸で加水分解して、アルファ−スルファトイソブチルアミド(「SIBAM」)、アルファ−ヒドロキシイソブチルアミド(「HIBAM」)、メタクリルアミド(「MAM」)、およびMAAを形成することを含む。加水分解後、加水分解ミックスをクラッキングして、MAMと少量のMAA、HIBAMおよびSIBAMを形成する。クラッキングされたミックスを次にメタノールでエステル化して、有用な生成物MMAが形成されるが、水、硫酸、重硫酸アンモニウム、メタノール、MMA、MAA、メタンスルホン酸および他の微量成分を含む硫黄含有残留物流れも生じる。有用な有機物をこの残留物流れから回収し、残留物を濃縮して、下流処理または廃棄操作において取り扱う残留物を少なくするのが望ましい。この目的を達成するために、硫黄含有上部フラッシュタンクフィード流れを、たとえば管22を通して上部フラッシュタンク24中に供給し、ここで水ならびにMMA、MAA、およびメタノールをはじめとする有機成分の一部を流れから除去し、管21を通ってオーバーヘッドをコンデンサー26に運ぶ。主に硫酸アンモニウム、重硫酸アンモニウム、硫酸、水、アセトン、ジスルホン酸、メタノール、MMAおよびMAAである残留物の残りはフラッシュタンク24を出て、管28を通ってストリッピング容器30中に移送される。ストリッピング容器30において、分離が起こり、メタノール、MMAおよびMAAなどの有用な有機成分が水と共にオーバーヘッドを管23を通ってコンデンサー32へ運ばれる。コンデンサー32およびコンデンサー26から、回収された有機物および水を、それぞれ管27および管25を介してプロセスにリサイクルし、処理するかまたは保存することができる。ストリッピング容器30から、主に硫酸アンモニウム、重硫酸アンモニウム、硫酸、水、アセトン、ジスルホン酸、メタノール、MMAおよびMAAであるストリッピング容器残留物流れを管36により下部フラッシュタンク34に供給する。ストリッピング容器残留物流れが下部フラッシュタンク34中にある時に、メタノールを管42を介して残留物に添加して、ストリッピング容器残留物流れの成分間に化学反応を起こさせ、さらに軽い有機成分、特にMAAおよびメタノールからMMAを製造する。これらの有機成分は、管35、ストリッピング容器30および管23を経由してコンデンサー32で回収される。下部フラッシュタンク残留物流れは下部フラッシュタンク34を出て、管31および33を通って熱交換器38に供給され、その後、熱交換器を出た後に管29を通って下部フラッシュタンク34中に再供給される。一旦、最適量の有機物が回収されると、主に硫酸アンモニウム、重硫酸アンモニウム、硫酸、水、およびアセトンジスルホン酸である下部フラッシュタンク残留物流れは、さらに処理または廃棄されるために管40で残留物処理システムを出る。
【0055】
本発明のもう一つの重要で有利な態様は、本発明は、廃棄物流れ、たとえば、MMAプロセスにおけるラグ流れ中の有機成分を処理システムに戻すことによる回収法を提供することである。MMA製造プロセスにおいて、たとえば、ラグ流れは典型的にはポリメチルメタクリレート、MMA、メタノール、MAAおよび他の有用な有機物を含む。廃棄物流れのもう一つの例は、MMAなどの生成物および水を含むレイルカー洗浄流れ(railcar wash stream)である。これらの有機物が回収されるならば、全体的な回収率も向上される。公知システムにおいて、廃棄物流れは、処理するのが困難で、汚染されやすい傾向があるので、有用な有機物の供給源としては無視されてきた。実際、これらは通常、離れたところまたは現場で焼却または廃棄され、その結果必然的に全体的収率が損失された。しかしながら、本発明はMMAラグ流れなどの廃棄物流れはほとんど汚染の問題なく処理のためにシステムに自由に戻すことができることを見いだした。したがって、これらの廃棄物流れ中の有用な有機物を回収でき、全体的な収率が向上される。図2に示す例において、廃棄物流れが処理システム中に再導入される場所としては:熱交換器38への入口または管45;熱交換器38の出口または管46;下部フラッシュタンクにおける44;またはストリッピング容器30または管47が挙げられる。図3に示されるもう一つ別の例において、廃棄物流れは、熱交換器76への入口または管88で、熱交換器76の出口または管90、あるいは86において下部フラッシュタンク74に再挿入できる。もう一つの例において、廃棄物流れを下部フラッシュタンクまたは熱交換器の出口中に挿入するのが好ましい。
【0056】
本発明の硫黄含有残留物流れ処理システムは、1つのプロセスにより生じた硫黄含有残留物を処理するために一つの製造プロセスにおいて用いることができるが、他のプロセスにより生じる他の硫黄含有残留物流れをこの硫黄含有残留物処理システムに送ることも本発明に含まれる。流れの成分が相溶性であればこれらの他のプロセスからのフィードは混合することができ、また残留物流れ中の成分が相溶性でない場合には分離されることができる。ブレンドする場合には、流れを入口または出口でブレンドすることができる。任意の残留物流れの残留物処理システムへのポンピングを促進するために、希釈剤および/または分散剤を添加することができる。適当な希釈剤としては、酢酸、油、硫酸、酸残留物(濃縮前または後)、メタノール、アセトンおよび他の回収可能な有機液体が挙げられる。適当な分散剤としては、有機ポリマー、アンモニウム塩、水、およびエチレングリコールがあげられる。
【0057】
本発明のもう一つの態様は、濃縮された残留物をストリッピング容器または下部フラッシュタンクを出た後に所望によりさらに濃縮するために用いることができる真空のもう一つの容器を用いることである。真空は、残留物流れ中の水をさらに除去するのを容易にする。さらに、残留物流れからさらに水を除去するために、真空と合わせて追加の熱源を用いることができる。前記のように処理または廃棄するために濃縮された残留物の体積が小さいので、これは、濃縮された残留物が酸再生プロセス、廃棄プロセスまたは硫酸アンモニウムプロセスに送られる場合に望ましい。さらに、上部フラッシュタンクは所望により真空を組み入れることができるが;このような真空の有用性の結果として得られるフラッシュタンクの装置サイズの増大の間には兼ね合いがある。これらのフラッシュタンクにおいて真空を使用することは、硫黄含有残留物流れのある成分が高温に耐えられない場合に望ましい。
【0058】
本発明を詳細に記載したが、請求の範囲に定義された本発明の精神および範囲を逸脱することなくさまざまな変更、置換および変更が可能であることは理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本明細書に記載された全体的な処理段階を図示するプロセス流れ図の一例である。
【図2】 システムのある要素を示す本発明の改良された硫黄含有残留物処理システムの一例を示す線図である。
【図3】 システムの個々の要素が連結されて一体化した装置を構成する、本発明の改良された硫黄含有残留物処理システムのもう一つの例の線図である。
【符号の説明】
10:供給源
12:処理システム
13:回収された有機物
14:廃棄
16:酸再生
18:硫酸アンモニウム産生
21:管
22:管
23:管
24:フラッシュタンク
25:管
26:コンデンサー
27:管
28:管
29:管
30:ストリッピング容器
31:管
32:コンデンサー
33:管
34:下部フラッシュタンク
35:管
36:管
38:熱交換器
39:加熱コイル
40:管
42:管
44:管
45:管
46:管
47:管
60:残留物処理システム
62:管
64:上部フラッシュタンクセクション
66:コンデンサー
68:ストリッピング容器セクション
70:上部移行セクション
71:管
72:下部移行セクション
74:下部フラッシュタンク
75:管
76:熱交換器
77:熱交換器
78:管
80:管
84:管
86:管
88:管
90:管
Claims (22)
- メチルメタクリレート生成プロセスによって発生した硫黄含有残留物流れから有機物をストリッピングする方法であって、
a)硫黄含有上部フラッシュ領域フィード流れを上部フラッシュ領域に移送し;硫黄含有上部フラッシュ領域フィード流れをフラッシュ気化させて、オーバーヘッド有機物および水流れ、ならびに液状有機物含有硫黄含有残留物流れを形成することにより、液状有機物含有硫黄含有残留物流れを得る段階;
b)液状有機物含有硫黄含有残留物流れをストリッピング領域に移送する段階;および
c)ストリッピング領域において、該液状有機物含有硫黄含有残留物流れを、蒸気を直接適用する以外の任意の方法で加熱することによって、液状有機物含有硫黄含有残留物流れをストリッピングし、有機物を含む蒸気流れおよび液状残留物流れを形成する段階を含む方法。 - さらに蒸気流れを凝縮することを含む請求項1記載の方法。
- 液状有機物含有硫黄含有残留物流れが連続してストリッピング領域に供給される請求項1記載の方法。
- 廃棄物流れをストリッピング領域に添加することをさらに含む請求項1記載の方法。
- オーバーヘッド有機物および水流れを凝縮することをさらに含む請求項1記載の方法。
- 前記加熱を大気圧以下の圧力で行う請求項1記載の方法。
- ストリッピング領域の少なくとも一部でマイクロ波エネルギーを照射することにより前記加熱を行う請求項1記載の方法。
- 前記有機物と反応して前記有機物を前記有機物よりも揮発性の高い有機化合物に変換することができる反応物質をストリッピング領域に添加することをさらに含む請求項1記載の方法。
- メチルメタクリレート生成プロセスによって発生した硫黄含有残留物流れから有機物をストリッピングする方法であって、
a)液状有機物含有硫黄含有残留物流れをストリッピング領域に移送する段階、b)液状有機物含有硫黄含有残留物流れを、該ストリッピング領域においてストリッピングして、有機物を含む蒸気流れと液状残留物流れを形成する段階、c)液状残留物流れを下部フラッシュ領域に移送する段階、d)下部フラッシュ領域の内容物を、蒸気を直接適用する以外の任意の方法で加熱して、下部フラッシュ領域の内容物をフラッシュ気化させて、下部フラッシュ領域蒸気流れと下部フラッシュ領域液状残留物流れにする段階を含む方法。 - 硫黄含有上部フラッシュ領域フィード流れを上部フラッシュ領域に移送し;硫黄含有上部フラッシュ領域フィード流れをフラッシュ気化させて、オーバーヘッド蒸気有機物および水流れ、ならびに液状有機物含有硫黄含有残留物流れを形成することにより液状有機物含有硫黄含有残留物流れが提供される請求項9記載の方法。
- 下部フラッシュ領域残留物流れをさらに下部フラッシュ領域と比べて減圧する請求項9記載の方法。
- さらに下部フラッシュタンク蒸気流れをストリッピング領域に移送することを含む請求項9記載の方法。
- さらにストリッピング領域蒸気流れを凝縮することを含む請求項9記載の方法。
- さらに、廃棄物流れを下部フラッシュ領域またはストリッピング領域に添加することを含む請求項9記載の方法。
- アルカノールを下部フラッシュ領域に添加することをさらに含む請求項9記載の方法。
- メチルメタクリレート生成プロセスによって発生した硫黄含有残留物流れから有機物をストリッピングする方法であって、
(a)液状有機物含有硫黄含有残留物流れをストリッピング領域に移送する段階;
(b)ストリッピング領域において、液状有機物含有硫黄含有残留物流れをストリッピングして、有機物含有蒸気流れと液状残留物流れを形成する段階;
(c)液状残留物流れを下部フラッシュ領域に移送する段階;
(d)下部フラッシュ領域において、液状残留物流れをフラッシュ気化して、下部フラッシュ領域蒸気流れと下部フラッシュ領域液状残留物流れにする段階;
(e)下部フラッシュ領域液状残留物流れを下部フラッシュ領域から抜き取り、下部フラッシュ領域液状残留物流れを第一部分と第二部分に分離する段階;および
(f)下部フラッシュ領域液状残留物流れの第一部分を、蒸気を直接適用する以外の任意の方法で加熱し、下部フラッシュ領域液状残留物流れの加熱された第一部分を下部フラッシュ領域に戻す段階を含む方法。 - 硫黄含有上部フラッシュ領域フィード流れを上部フラッシュ領域に移送し;硫黄含有上部フラッシュ領域フィード流れをフラッシュ気化させて、オーバーヘッド蒸気有機物および水流れ、ならびに液状有機物含有硫黄含有残留物流れを形成することにより、液状有機物含有硫黄含有残留物流れが提供される請求項16記載の方法。
- さらに下部フラッシュ領域液状残留物流れの第二の部分を下部フラッシュ領域と比べて減圧に供することを含む請求項16記載の方法。
- さらに下部フラッシュ領域蒸気流れをストリッピング領域に移送することを含む請求項16記載の方法。
- さらにストリッピング領域蒸気流れを凝縮することを含む請求項16記載の方法。
- さらに、廃棄物流れを下部フラッシュ領域またはストリッピング領域に添加することを含む請求項16記載の方法。
- アルカノールを下部フラッシュ領域に添加することをさらに含む請求項16記載の方法。
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