JP4417023B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウェハーやガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に光を照射することにより基板を熱処理する熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、イオン注入後の半導体ウェハーのイオン活性化工程においては、ハロゲンランプを使用したランプアニール装置等の熱処理装置が使用されている。このような熱処理装置においては、半導体ウェハーを、例えば、1000℃ないし1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより、半導体ウェハーのイオン活性化を実行している。そして、このような熱処理装置においては、ハロゲンランプより照射される光のエネルギーを利用することにより、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する構成となっている。
【0003】
しかしながら、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する熱処理装置を使用して半導体ウェハーのイオン活性化を実行した場合においても、半導体ウェハーに打ち込まれたイオンのプロファイルがなまる、すなわち、熱によりイオンが拡散してしまうという現象が生ずることが判明した。このような現象が発生した場合においては、半導体ウェハーの表面にイオンを高濃度で注入しても、注入後のイオンが拡散してしまうことから、イオンを必要以上に注入しなければならないという問題が生じていた。
【0004】
上述した問題を解決するため、キセノンフラッシュランプ等を使用して半導体ウェハーの表面に閃光を照射することにより、イオンが注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、イオンが拡散するための十分な時間がないため、半導体ウェハーに打ち込まれたイオンのプロファイルをなまらせることなく、イオン活性化のみを実行することができるのである。
【0005】
また、光照射による加熱方式に限らず、一般に半導体装置等の熱処理装置においては、パーティクル汚染や金属汚染の原因となる汚染源を極力無くす必要がある。このため熱処理室内の部品等に付着した蒸着材料を加熱して昇華させて除去するクリーニング方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、熱処理室内に付着した原料ガスの分解生成物をハロゲンガス等の雰囲気下で熱処理することによって除去するクリーニング方法を用いているものもある(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開昭59−169125号公報
【特許文献2】
特開昭63−166219号公報
【特許文献3】
特開2002−60926号公報
【特許文献4】
特開2002−313727号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、熱処理室内が汚れる原因は様々であり、上述の如き蒸着材料等の付着の他にも例えば処理中に半導体ウェハーが割れてその破片が処理室内に散乱するような場合もあり得る。特に、キセノンフラッシュランプを使用した熱処理装置の場合は、極めて高いエネルギーを有する光を瞬間的に半導体ウェハーに照射するため、一瞬で半導体ウェハーの表面温度が急速に上昇し、急速な表面の熱膨張によって半導体ウェハーが割れることがあった。
【0008】
このような割れた半導体ウェハーの破片を熱処理等で除去することは不可能であるため、熱処理室内を開放して内部を機械的に清掃することによって除去せざるを得ない。ところが、複雑な構造を有する熱処理室内の清掃は容易ではなく、半導体ウェハーの破片等の汚染源を完全に除去することは困難であった。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、チャンバー内を簡単に清掃することができる熱処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、ランプを有する光源と、前記光源の下方に設けられたチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、前記チャンバーに対して着脱自在に設けられ、前記チャンバーのチャンバー壁面に沿って配置されたライナーと、を備え、前記ライナーを石英製とし、前記ライナーの石英表面にホーニング処理を施して粗面化している
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明にかかる熱処理装置において、前記ライナーを有底筒形状としている。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明にかかる熱処理装置において、前記ライナーを、筒部と底部とに分離可能な分割体としている。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明にかかる熱処理装置において、前記ライナーの石英表面のうち前記チャンバーの金属表面に対向する外面にホーニング処理を施して粗面化するとともに、内面を前記外面よりも平滑な面としている
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかの発明にかかる熱処理装置において、前記ランプをフラッシュランプとし、前記保持手段に、保持する基板を予備加熱するアシスト加熱手段を備えている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
図1および図2は本発明にかかる熱処理装置の構成を示す側断面図である。この熱処理装置は、キセノンフラッシュランプからの閃光によって半導体ウェハー等の基板の熱処理を行う装置である。
【0017】
この熱処理装置は、透光板61、底板62および一対の側板63、64からなり、その内部に半導体ウェハーWを収納して熱処理するためのチャンバー65を備える。チャンバー65の上部を構成する透光板61は、例えば、石英等の赤外線透過性を有する材料から構成されており、光源5から出射された光を透過してチャンバー65内に導くチャンバー窓として機能している。また、チャンバー65の底部を構成する底板62および側壁部を構成する側板63、64は、例えばステンレススチール等の強度と耐熱性に優れた金属材料にて構成されている。
【0018】
また、底板62には、後述する熱拡散板73および加熱プレート74を貫通して半導体ウェハーWをその下面から支持するための支持ピン70が立設されている。さらに、側板64には、半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための開口部66が形成されている。開口部66は、軸67を中心に回動するゲートバルブ68により開閉可能となっている。半導体ウェハーWは、開口部66が開放された状態で、図示しない搬送ロボットによりチャンバー65内に搬入される。また、チャンバー65内にて半導体ウェハーWの熱処理が行われるときには、ゲートバルブ68により開口部66が閉鎖される。
【0019】
チャンバー65は光源5の下方に設けられている。光源5は、複数(本実施形態においては25本)のキセノンフラッシュランプ69(以下、単に「フラッシュランプ69」とも称する)と、リフレクタ71とを備える。複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が水平方向に沿うようにして互いに平行に平面状に配列されている。リフレクタ71は、複数のフラッシュランプ69の上方にそれらの全体を覆うように配設されている。
【0020】
このキセノンフラッシュランプ69は、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設されたガラス管と、該ガラス管の外局部に巻回されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのジュール熱でキセノンガスが加熱されて光が放出される。このキセノンフラッシュランプ69においては、予め蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし10ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。
【0021】
光源5と透光板61との間には、光拡散板72が配設されている。この光拡散板72は、赤外線透過材料としての石英ガラスの表面に光拡散加工を施したものが使用される。
【0022】
フラッシュランプ69から放射された光の一部は直接に光拡散板72および透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう。また、フラッシュランプ69から放射された光の他の一部は一旦リフレクタ71によって反射されてから光拡散板72および透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう。
【0023】
チャンバー65内には、加熱プレート74と熱拡散板73とが設けられている。熱拡散板73は加熱プレート74の上面に貼着されている。また、熱拡散板73の表面には、半導体ウェハーWの位置ずれ防止ピン75が付設されている。
【0024】
加熱プレート74は、半導体ウェハーWを予備加熱(アシスト加熱)するためのものである。この加熱プレート74は、窒化アルミニウムにて構成され、その内部にヒータと該ヒータを制御するためのセンサとを収納した構成を有する。一方、熱拡散板73は、加熱プレート74からの熱エネルギーを拡散して半導体ウェハーWを均一に予備加熱するためのものである。この熱拡散板73の材質としては、サファイア(Al23:酸化アルミニウム)や石英等の比較的熱伝導率が小さいものが採用される。
【0025】
また、チャンバー65のチャンバー壁面に沿ってライナー20が嵌合されている。ライナー20はチャンバー65に対して固定はされておらず、着脱自在とされている。ここで、チャンバー壁面とはチャンバー65の側板63、64および底板62によって構成される内壁面である。ライナー20は、例えば石英にて構成されており、側板63、64および底板62の全内壁面を覆うように有底筒形状に形成されている。従って、チャンバー65の内側の金属表面は全てライナー20によって覆われることとなる。
【0026】
図3は、ライナー20の斜視図である。本実施形態では、側板63、64を覆う筒部20aと底板62を覆う底部20bとを別個に製作してそれらを接合して有底筒形状のライナー20としている。つまり、ライナー20は筒部20aと底部20bとに分離可能な分割体とされている。ライナー20の底部20bには、後述する筒状体41が昇降するための穴22および支持ピン70が貫通する貫通孔21が形成されている。また、図3では図示の便宜上記載を省略しているが、穴22および貫通孔21の周縁部には、上方に向けて若干突出する円環状の突出部が形成されている。この突出部は、ライナー20内に散乱した半導体ウェハーWの破片等を清掃するときに、穴22や貫通孔21からその破片が落下するのを防止するためのものである。一方、筒部20aには、半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための開口23および導入路78から排出路79に向けて流れるガスが通過するための流路(図示省略)が形成されている。なお、ライナー20は分割体に限定されるものではなく、有底筒形状に一体成型するようにしても良い。
【0027】
ライナー20の石英表面のうちチャンバー65の金属表面(つまり、側板63、64および底板62の内壁面)に対向する外面にホーニング処理を施して粗面化するとともに、内面にはホーニング処理を行わず外面よりも平滑な面としている。
【0028】
ここでホーニング処理とは、表面粗面化加工の一種であり、乾式および湿式の処理方法がある。湿式(液体)ホーニング処理は、水などの液体に粉末状の研磨剤(砥粒)を懸濁させ、それを高速でライナー20の外面に吹き付けて粗面化する方法である。湿式ホーニング処理の場合、液体の吹き付け圧力、速度、研磨剤の量、種類、形状、大きさ、硬度、比重および懸濁濃度等により表面粗さを制御することができる。
【0029】
一方、乾式ホーニング処理は、研磨剤をエアにより高速でライナー20の外面に吹き付けて粗面化する方法である。乾式ホーニング処理の場合もエアの吹き付け圧力、速度、研磨剤の量、種類、形状、大きさ、硬度、比重等によって表面粗さを制御することができる。
【0030】
上記いずれの方法であっても研磨剤としては、炭化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、ステンレス、鉄、ガラスビーズおよびプラスティックショット等の粒子を用いることができる。そして、ホーニング処理が施されたライナー20の外面は粗面化されていわゆる梨地模様を呈する。従って、フラッシュランプ69から放射された閃光がライナー20に入射したとしても粗面化された外面によって散乱され、チャンバー65内側の金属表面に到達することは防止される。
【0031】
また、加熱プレート74、熱拡散板73およびそれらを支える筒状体41の周囲には、熱拡散板73の上面を除いてヒーターリフレクタ30が周設されている。ヒーターリフレクタ30も石英製の部材であって、その石英表面の両面に上記と同様のホーニング処理が施されている。ヒーターリフレクタ30は、加熱プレート74からの熱エネルギーが熱拡散板73以外に伝導するのを防ぐ。
【0032】
熱拡散板73および加熱プレート74は、モータ40の駆動により、図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置と図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間を昇降する構成となっている。
【0033】
すなわち、加熱プレート74は、筒状体41を介して移動板42に連結されている。この移動板42は、チャンバー65の底板62に釣支されたガイド部材43により案内されて昇降可能となっている。また、ガイド部材43の下端部には、固定板44が固定されており、この固定板44の中央部にはボールネジ45を回転駆動するモータ40が配設されている。そして、このボールネジ45は、移動板42と連結部材46、47を介して連結されたナット48と螺合している。このため、熱拡散板73および加熱プレート74は、モータ40の駆動により、図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置と図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間を昇降することができる。なお、熱拡散板73および加熱プレート74の昇降動作に伴って、移動板42上に配置されたヒーターリフレクタ30も昇降することとなる。
【0034】
図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置は、図示しない搬送ロボットを使用して開口部66から搬入した半導体ウェハーWを支持ピン70上に載置し、あるいは、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWを開口部66から搬出することができるように、熱拡散板73および加熱プレート74が下降した位置である。この状態においては、支持ピン70の上端は、熱拡散板73および加熱プレート74に形成された貫通孔を通過し、熱拡散板73の表面より上方に突出する。
【0035】
一方、図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置は、半導体ウェハーWに対して熱処理を行うために、熱拡散板73および加熱プレート74が支持ピン70の上端より上方に上昇した位置である。熱拡散板73および加熱プレート74が図1の搬入・搬出位置から図2の熱処理位置に上昇する過程において、支持ピン70に載置された半導体ウェハーWは熱拡散板73によって受け取られ、その下面を熱拡散板73の表面に支持されて上昇し、チャンバー65内の透光板61に近接した位置に水平姿勢にて保持される。逆に、熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置から搬入・搬出位置に下降する過程においては、熱拡散板73に支持された半導体ウェハーWは支持ピン70に受け渡される。
【0036】
半導体ウェハーWを支持する熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置に上昇した状態においては、それらに保持された半導体ウェハーWと光源5との間に透光板61が位置することとなる。なお、このときの熱拡散板73と光源5との間の距離についてはモータ40の回転量を制御することにより任意の値に調整することが可能である。
【0037】
また、チャンバー65の底板62と移動板42との間には筒状体41の周囲を取り囲むようにしてチャンバー65を気密状体に維持するための伸縮自在の蛇腹77が配設されている。熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置まで上昇したときには蛇腹77が収縮し、熱拡散板73および加熱プレート74が搬入・搬出位置まで下降したときには蛇腹77が伸長してチャンバー65内の雰囲気と外部雰囲気とを遮断する。
【0038】
チャンバー65における開口部66と反対側の側板63には、開閉弁80に連通接続された導入路78が形成されている。この導入路78は、チャンバー65内に処理に必要なガス、例えば不活性な窒素ガスを導入するためのものである。一方、側板64における開口部66には、開閉弁81に連通接続された排出路79が形成されている。この排出路79は、チャンバー65内の気体を排出するためのものであり、開閉弁81を介して図示しない排気手段と接続されている。
【0039】
次に、上記構成を有する熱処理装置による半導体ウェハーWの熱処理動作について説明する。この熱処理装置において処理対象となる半導体ウェハーWは、イオン注入後の半導体ウェハーである。
【0040】
この熱処理装置においては、熱拡散板73および加熱プレート74が図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置に配置された状態にて、図示しない搬送ロボットにより開口部66を介して半導体ウェハーWが搬入され、支持ピン70上に載置される。半導体ウェハーWの搬入が完了すれば、開口部66がゲートバルブ68により閉鎖される。しかる後、熱拡散板73および加熱プレート74がモータ40の駆動により図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇し、半導体ウェハーWを水平姿勢にて保持する。また、開閉弁80および開閉弁81を開いてチャンバー65内に窒素ガスの気流を形成する。
【0041】
熱拡散板73および加熱プレート74は、加熱プレート74に内蔵されたヒータの作用により予め所定温度に加熱されている。このため、熱拡散板73および加熱プレート74が半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇した状態においては、半導体ウェハーWが加熱状態にある熱拡散板73と接触することにより予備加熱され、半導体ウェハーWの温度が次第に上昇する。
【0042】
この状態においては、半導体ウェハーWは熱拡散板73により継続して加熱される。そして、半導体ウェハーWの温度上昇時には、図示しない温度センサにより、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1に到達したか否かを常に監視する。
【0043】
なお、この予備加熱温度T1は、例えば200℃ないし600℃程度の温度である。半導体ウェハーWをこの程度の予備加熱温度T1まで加熱したとしても、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンが拡散してしまうことはない。
【0044】
やがて、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1に到達すると、フラッシュランプ69を点灯してフラッシュ加熱を行う。このフラッシュ加熱工程におけるフラッシュランプ69の点灯時間は、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の時間である。このように、フラッシュランプ69においては、予め蓄えられていた静電エネルギーがこのように極めて短い光パルスに変換されることから、極めて強い閃光が照射されることになる。
【0045】
このようなフラッシュ加熱により、半導体ウェハーWの表面温度は瞬間的に温度T2に到達する。この温度T2は、1000℃ないし1100℃程度の半導体ウェハーWのイオン活性化処理に必要な温度である。半導体ウェハーWの表面がこのような処理温度T2にまで昇温されることにより、半導体ウェハーW中に打ち込まれたイオンが活性化される。
【0046】
このとき、半導体ウェハーWの表面温度が0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の極めて短い時間で処理温度T2まで昇温されることから、半導体ウェハーW中のイオン活性化は短時間で完了する。従って、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンが拡散することはなく、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンのプロファイルがなまるという現象の発生を防止することが可能となる。なお、イオン活性化に必要な時間はイオンの拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であってもイオン活性化は完了する。
【0047】
また、フラッシュランプ69を点灯して半導体ウェハーWを加熱する前に、加熱プレート74を使用して半導体ウェハーWの表面温度を200℃ないし600℃程度の予備加熱温度T1まで加熱していることから、フラッシュランプ69により半導体ウェハーWを1000℃ないし1100℃程度の処理温度T2まで速やかに昇温させることが可能となる。
【0048】
また、フラッシュランプ69から極めて強い閃光が照射されたときに、ホーニング処理が施されたライナー20の外面によってその閃光が遮られるため、チャンバー65の金属表面がフラッシュランプ69からの閃光に曝されて酸化されることが防止される。
【0049】
フラッシュ加熱工程が終了した後に、熱拡散板73および加熱プレート74がモータ40の駆動により図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置まで下降するとともに、ゲートバルブ68により閉鎖されていた開口部66が開放される。そして、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWが図示しない搬送ロボットにより搬出される。以上のようにして、一連の熱処理動作が完了する。
【0050】
ところで、フラッシュランプ69を点灯して半導体ウェハーWを加熱する際には、一瞬の閃光照射によってウェハー表面が急激に熱膨張して半導体ウェハーWが割れるおそれのあることは既述した通りである。そして、半導体ウェハーWが割れたときには、破片がチャンバー65内に散乱することもある。
【0051】
本実施形態においては、ライナー20がチャンバー65のチャンバー壁面に沿って着脱自在に設けられているため、半導体ウェハーWが割れて破片が散乱した場合であっても、ライナー20をチャンバー65から取り外すだけでチャンバー65内を簡単に清掃することができる。また、取り外したライナー20自体の清掃を容易にするためにはライナー20の内面が平滑であることが好ましい。
【0052】
なお、ライナー20をチャンバー65から取り外す手順は以下の通りである。まず、チャンバー65に蝶着された光源5を開放して上側に開ける。このときに光拡散板72および透光板61も開放して取り外す。次に、筒状体41を移動板42に止めているネジを外して、熱拡散板73、加熱プレート74および筒状体41をチャンバー65の上部開口から取り出す。これに併せてヒーターリフレクタ30もチャンバー65の上部開口から取り出す。このときの状態を図4に示す。
【0053】
その後、図4の矢印AR4にて示すように、着脱自在のライナー20をチャンバー65から取り外す。清掃が終了したライナー20を戻すときには上記と全く逆の手順が行われる。
【0054】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては光源5に25本のフラッシュランプ69を備えるようにしていたが、これに限定されずフラッシュランプ69の本数は任意のものとすることができる。また、フラッシュランプ69としては、キセノンフラッシュランプに限定されるものではなく、例えばクリプトンフラッシュランプを使用するようにしても良い。
【0055】
また、光源5にフラッシュランプ69に代えて他の種類のランプ(例えばハロゲンランプ)を備え、当該ランプからの光照射によって半導体ウェハーWの加熱を行う熱処理装置であっても本発明に係る技術を適用することができる。すなわち、チャンバー壁面に沿って着脱自在に石英製のライナーを配置することにより、チャンバー内を簡単に清掃することができる。
【0056】
また、上記実施形態においては、半導体ウェハーに光を照射してイオン活性化処理を行うようにしていたが、本発明にかかる熱処理装置による処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではない。例えば、窒化シリコン膜や多結晶シリコン膜等の種々のシリコン膜が形成されたガラス基板に対して本発明にかかる熱処理装置による処理を行っても良い。一例として、CVD法によりガラス基板上に形成した多結晶シリコン膜にシリコンをイオン注入して非晶質化した非晶質シリコン膜を形成し、さらにその上に反射防止膜となる酸化シリコン膜を形成する。この状態で、本発明にかかる熱処理装置により非晶質のシリコン膜の全面に光照射を行い、非晶質のシリコン膜が多結晶化した多結晶シリコン膜を形成することもできる。
【0057】
また、ガラス基板上に下地酸化シリコン膜、アモルファスシリコンを結晶化したポリシリコン膜を形成し、そのポリシリコン膜にリンやボロン等の不純物をドーピングした構造のTFT基板に対して本発明にかかる熱処理装置により光照射を行い、ドーピング工程で打ち込まれた不純物の活性化を行うこともできる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、チャンバーのチャンバー壁面に沿って着脱自在にライナーを配置しているため、基板が割れて破片が散乱したような場合であってもライナーを取り外すだけでチャンバー内を簡単に清掃することができる。また、ライナーが石英製であるため、汚染源を増大させるおそれがない。さらに、ライナーの石英表面にホーニング処理を施して粗面化しているため、チャンバーの表面は遮光され、酸化が防止される。
【0059】
また、請求項2の発明によれば、ライナーが有底筒形状を有するため、チャンバー内の処理スペースを確保しつつもチャンバー内を簡単に清掃することができる。
【0060】
また、請求項3の発明によれば、ライナーが筒部と底部とに分離可能な分割体であるため、それぞれの加工が容易となり、ライナーのコストを削減することができる。
【0061】
また、請求項4の発明によれば、ライナーの石英表面のうちチャンバーの金属表面に対向する外面にホーニング処理を施して粗面化するとともに、内面は外面よりも平滑な面としているため、ライナー自体の清掃が容易なものとなる
【0062】
また、請求項5の発明によれば、ランプがフラッシュランプであり、保持手段が保持する基板を予備加熱するアシスト加熱手段を備えるため、フラッシュランプを使用した熱処理装置であっても、ライナーを取り外すだけでチャンバー内を簡単に清掃することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる熱処理装置の構成を示す側断面図である。
【図2】本発明にかかる熱処理装置の構成を示す側断面図である。
【図3】ライナーの斜視図である。
【図4】ライナーを取り外すときの熱処理装置を示す側断面図である。
【符号の説明】
5 光源
20 ライナー
20a 筒部
20b 底部
30 ヒーターリフレクタ
61 透光板
62 底板
63,64 側板
65 チャンバー
69 フラッシュランプ
71 リフレクタ
72 光拡散板
73 熱拡散板
74 加熱プレート
W 半導体ウェハー

Claims (5)

  1. 基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、
    ランプを有する光源と、
    前記光源の下方に設けられたチャンバーと、
    前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、
    前記チャンバーに対して着脱自在に設けられ、前記チャンバーのチャンバー壁面に沿って配置されたライナーと、
    を備え
    前記ライナーは石英製であり、前記ライナーの石英表面はホーニング処理が施されて粗面化されていることを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1記載の熱処理装置において、
    前記ライナーは有底筒形状を有することを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項2記載の熱処理装置において、
    前記ライナーは、筒部と底部とに分離可能な分割体であることを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記ライナーの石英表面のうち前記チャンバーの金属表面に対向する外面にホーニング処理を施して粗面化するとともに、内面は前記外面よりも平滑な面とすることを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記ランプはフラッシュランプであり、
    前記保持手段は、保持する基板を予備加熱するアシスト加熱手段を備えることを特徴とする熱処理装置。
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