JP2004031867A - 熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費するエネルギーを増大させることなく基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる熱処理装置を提供する。
【解決手段】光源を構成する複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプである。そして、透光板61の上面のうち複数のフラッシュランプ69のそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分に溝20を刻刻して凹レンズ状としておく。フラッシュランプ69から光が出射されると、溝20のレンズ効果にて出射された光が発散され、半導体ウェハーWの主面におけるフラッシュランプ69の鉛直方向直下の照度が弱められる一方、隣接するフラッシュランプ69の間の鉛直方向直下の照度が強められることとなり、半導体ウェハーWの主面全体における照度ムラが低減され、半導体ウェハーW上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
【選択図】 図3
【解決手段】光源を構成する複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプである。そして、透光板61の上面のうち複数のフラッシュランプ69のそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分に溝20を刻刻して凹レンズ状としておく。フラッシュランプ69から光が出射されると、溝20のレンズ効果にて出射された光が発散され、半導体ウェハーWの主面におけるフラッシュランプ69の鉛直方向直下の照度が弱められる一方、隣接するフラッシュランプ69の間の鉛直方向直下の照度が強められることとなり、半導体ウェハーWの主面全体における照度ムラが低減され、半導体ウェハーW上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウェハーやガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に光を照射することにより基板を熱処理する熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、イオン注入後の半導体ウェハーのイオン活性化工程においては、ハロゲンランプを使用したランプアニール装置等の熱処理装置が使用されている。このような熱処理装置においては、半導体ウェハーを、例えば、1000℃ないし1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより、半導体ウェハーのイオン活性化を実行している。そして、このような熱処理装置においては、ハロゲンランプより照射される光のエネルギーを利用することにより、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する構成となっている。
【0003】
しかしながら、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する熱処理装置を使用して半導体ウェハーのイオン活性化を実行した場合においても、半導体ウェハーに打ち込まれたイオンのプロファイルがなまる、すなわち、熱によりイオンが拡散してしまうという現象が生ずることが判明した。このような現象が発生した場合においては、半導体ウェハーの表面にイオンを高濃度で注入しても、注入後のイオンが拡散してしまうことから、イオンを必要以上に注入しなければならないという問題が生じていた。
【0004】
上述した問題を解決するため、キセノンフラッシュランプ等を使用して半導体ウェハーの表面に閃光を照射することにより、イオンが注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる技術が提案されている。キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、イオンが拡散するための十分な時間がないため、半導体ウェハーに打ち込まれたイオンのプロファイルをなまらせることなく、イオン活性化のみを実行することができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなキセノンフラッシュランプを使用する熱処理装置においては、棒状またはそれに準じる形状の複数のキセノンフラッシュランプが並設されている。それら複数のキセノンフラッシュランプを半導体ウェハーから離すに従ってアニールに必要なエネルギーが著しく増大するため、省エネルギーの観点からはキセノンフラッシュランプと半導体ウェハーとをある程度接近させざるを得ない。
【0006】
ところが、キセノンフラッシュランプと半導体ウェハーとを接近させると、ウェハー面のランプ直下の部分の照度が他の部分の照度よりも高くなるため、温度分布の面内均一性が損なわれることとなる。昇温時間が極めて短いキセノンフラッシュランプを使用する熱処理装置においては、従来のハロゲンランプを使用したランプアニール装置のようにウェハーを回転させて照度分布の面内均一性を維持する手法を採用することができないため、温度分布の面内均一性を向上させるために例えばランプを被うリフレクタの形状を工夫していた。しかし、リフレクタ形状を如何に工夫したとしても、キセノンフラッシュランプの並設密度が高くなるに従ってランプ自身のレンズ効果による影響が大きくなり、リフレクタ形状の工夫による効力が失われることとなっていた。
【0007】
また、キセノンフラッシュランプを使用する熱処理装置における温度分布の面内均一性を向上させるために、ランプとウェハーとの間にディフューザーを挿入することも考えられる。ディフューザーとはいわゆるスリガラスの如きものであって光をランダムな方向に拡散させることによってウェハー面の温度分布の面内均一性を向上させるものである。しかし、ディフューザーが光を無駄な方向にも拡散させるためにエネルギー利用効率が低下し、アニールに非常に多くのエネルギーを消費する問題が生じていた。
【0008】
なお、キセノンフラッシュランプと半導体ウェハーとを離すにしたがって照度分布は均一になるのであるが、上述したようにアニールに必要なエネルギーが著しく増大する問題がある。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、消費するエネルギーを増大させることなく基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる熱処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、複数のランプを有する光源と、前記光源の下方に設けられ、前記光源から出射された光を透過するチャンバー窓を上部に備えるチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、前記光源と前記保持手段に保持された基板との間であって前記複数のランプのそれぞれの鉛直方向直下に設けられ、当該ランプから出射された光を発散させる凹レンズ手段と、を備える。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明にかかる熱処理装置において、前記凹レンズ手段に、前記チャンバー窓のうち前記複数のランプのそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分を凹レンズ状とした凹レンズ構造を含ませている。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明にかかる熱処理装置において、前記複数のランプのそれぞれを、長尺の円筒形状を有する棒状ランプとし、前記直下部分を凹状の直線の溝としている。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明にかかる熱処理装置において、前記複数のランプのそれぞれをキセノンフラッシュランプとし、前記保持手段に保持する基板を予備加熱するアシスト加熱手段を備えている。
【0014】
また、請求項5の発明は、基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、複数のランプを有する光源と、前記光源の下方に設けられ、前記光源から出射された光を透過するチャンバー窓を上部に備えるチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、前記光源と前記保持手段に保持された基板との間であって前記複数のランプのうち相互に隣接するランプの間の中央位置のそれぞれの鉛直方向直下に設けられ、当該隣接するランプから出射された光を収束させる凸レンズ手段と、を備える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
<1.第1実施形態>
図1および図2は本発明にかかる熱処理装置の第1実施形態を示す側断面図である。この熱処理装置は、キセノンフラッシュランプからの閃光によって半導体ウェハー等の基板の熱処理を行う装置である。
【0017】
この熱処理装置は、透光板61、底板62および一対の側板63、64からなり、その内部に半導体ウェハーWを収納して熱処理するためのチャンバー65を備える。チャンバー65の上部を構成する透光板61は、例えば、石英等の赤外線透過性を有する材料から構成されており、光源10から出射された光を透過してチャンバー65内に導くチャンバー窓として機能している。また、チャンバー65を構成する底板62には、後述する熱拡散板73および加熱プレート74を貫通して半導体ウェハーWをその下面から支持するための支持ピン70が立設されている。
【0018】
また、チャンバー65を構成する側板64には、半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための開口部66が形成されている。開口部66は、軸67を中心に回動するゲートバルブ68により開閉可能となっている。半導体ウェハーWは、開口部66が解放された状態で、図示しない搬送ロボットによりチャンバー65内に搬入される。また、チャンバー65内にて半導体ウェハーWの熱処理が行われるときには、開口部66が閉鎖される。
【0019】
チャンバー65は光源10の下方に設けられている。光源10は、複数(本実施形態においては27本)のキセノンフラッシュランプ69(以下、単に「フラッシュランプ69」とも称する)と、リフレクタ71とを備える。複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が水平方向に沿うようにして互いに平行に所定ピッチで列設されている。リフレクタ71は、複数のフラッシュランプ69の上方にそれらの全体を被うように配設されている。
【0020】
このキセノンフラッシュランプ69は、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設されたガラス管と、該ガラス管の外局部に巻回されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのジュール熱でキセノンガスが加熱されて光が放出される。このキセノンフラッシュランプ69においては、予め蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし10ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。
【0021】
フラッシュランプ69から放射された光の一部は直接に透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう。また、フラッシュランプ69から放射された光の他の一部は一旦リフレクタ71によって反射されてから透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう。なお、第1実施形態においては、透光板61の上面に複数の凹状の溝が刻設されているのであるが、これについては後に詳述する。
【0022】
チャンバー65内には、加熱プレート74と熱拡散板73とが設けられている。熱拡散板73は加熱プレート74の上面に貼着されている。また、熱拡散板73の表面には、半導体ウェハーWの位置ずれ防止ピン75が付設されている。
【0023】
加熱プレート74は、半導体ウェハーWを予備加熱(アシスト加熱)するためのものである。この加熱プレート74は、窒化アルミニウムにて構成され、その内部にヒータと該ヒータを制御するためのセンサとを収納した構成を有する。一方、熱拡散板73は、加熱プレート74からの熱エネルギーを拡散して半導体ウェハーWを均一に予備加熱するためのものである。この熱拡散板73の材質としては、サファイア(Al2O3:酸化アルミニウム)や石英等の比較的熱伝導率が小さいものが採用される。
【0024】
熱拡散板73および加熱プレート74は、モータ40の駆動により、図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置と図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間を昇降する構成となっている。
【0025】
すなわち、加熱プレート74は、筒状体41を介して移動板42に連結されている。この移動板42は、チャンバー65の底板62に釣支されたガイド部材43により案内されて昇降可能となっている。また、ガイド部材43の下端部には、固定板44が固定されており、この固定板44の中央部にはボールネジ45を回転駆動するモータ40が配設されている。そして、このボールネジ45は、移動板42と連結部材46、47を介して連結されたナット48と螺合している。このため、熱拡散板73および加熱プレート74は、モータ40の駆動により、図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置と図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間を昇降することができる。
【0026】
図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置は、図示しない搬送ロボットを使用して開口部66から搬入した半導体ウェハーWを支持ピン70上に載置し、あるいは、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWを開口部66から搬出することができるように、熱拡散板73および加熱プレート74が下降した位置である。この状態においては、支持ピン70の上端は、熱拡散板73および加熱プレート74に形成された貫通孔を通過し、熱拡散板73の表面より上方に突出する。
【0027】
一方、図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置は、半導体ウェハーWに対して熱処理を行うために、熱拡散板73および加熱プレート74が支持ピン70の上端より上方に上昇した位置である。熱拡散板73および加熱プレート74が図1の搬入・搬出位置から図2の熱処理位置に上昇する過程において、支持ピン70に載置された半導体ウェハーWは熱拡散板73によって受け取られ、その下面を熱拡散板73の表面に支持されて上昇し、チャンバー65内の透光板61に近接した位置に水平姿勢にて保持される。逆に、熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置から搬入・搬出位置に下降する過程においては、熱拡散板73に支持された半導体ウェハーWは支持ピン70に受け渡される。
【0028】
半導体ウェハーWを支持する熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置に上昇した状態においては、それらに保持された半導体ウェハーWと光源10との間に透光板61が位置することとなり、当該半導体ウェハーWの表面と各フラッシュランプ69との間の距離は、例えば40mm以上100mm以下程度とされている。なお、この半導体ウェハーWの表面と各フラッシュランプ69との間の距離は、モータ40の回転量を制御することにより、任意の値に設定することが可能となっている。
【0029】
また、チャンバー65の底板62と移動板42との間には筒状体41の周囲を取り囲むようにしてチャンバー65を気密状体に維持するための伸縮自在の蛇腹77が配設されている。熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置まで上昇したときには蛇腹77が収縮し、熱拡散板73および加熱プレート74が搬入・搬出位置まで下降したときには蛇腹77が伸長してチャンバー65内の雰囲気と外部雰囲気とを遮断する。
【0030】
チャンバー65における開口部66と反対側の側板63には、開閉弁80に連通接続された導入路78が形成されている。この導入路78は、チャンバー65内に処理に必要なガス、例えば不活性な窒素ガスを導入するためのものである。一方、側板64における開口部66には、開閉弁81に連通接続された排出路79が形成されている。この排出路79は、チャンバー65内の気体を排出するためのものであり、開閉弁81を介して図示しない排気手段と接続されている。
【0031】
次に、本発明にかかる熱処理装置による半導体ウェハーWの熱処理動作について説明する。この熱処理装置において処理対象となる半導体ウェハーWは、イオン注入後の半導体ウェハーである。
【0032】
この熱処理装置においては、熱拡散板73および加熱プレート74が図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置に配置された状態にて、図示しない搬送ロボットにより開口部66を介して半導体ウェハーWが搬入され、支持ピン70上に載置される。半導体ウェハーWの搬入が完了すれば、開口部66がゲートバルブ68により閉鎖される。しかる後、熱拡散板73および加熱プレート74がモータ40の駆動により図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇し、半導体ウェハーWを水平姿勢にて保持する。また、開閉弁80および開閉弁81を開いてチャンバー65内に窒素ガスの気流を形成する。
【0033】
熱拡散板73および加熱プレート74は、加熱プレート74に内蔵されたヒータの作用により予め所定温度に加熱されている。このため、熱拡散板73および加熱プレート74が半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇した状態においては、半導体ウェハーWが加熱状態にある熱拡散板73と接触することにより予備加熱され、半導体ウェハーWの温度が次第に上昇する。
【0034】
この状態においては、半導体ウェハーWは熱拡散板73により継続して加熱される。そして、半導体ウェハーWの温度上昇時には、図示しない温度センサにより、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1に到達したか否かを常に監視する。
【0035】
なお、この予備加熱温度T1は、例えば200℃ないし600℃程度の温度である。半導体ウェハーWをこの程度の予備加熱温度T1まで加熱したとしても、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンが拡散してしまうことはない。
【0036】
やがて、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1に到達すると、フラッシュランプ69を点灯してフラッシュ加熱を行う。このフラッシュ加熱工程におけるフラッシュランプ69の点灯時間は、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の時間である。このように、フラッシュランプ69においては、予め蓄えられていた静電エネルギーがこのように極めて短い光パルスに変換されることから、極めて強い閃光が照射されることになる。
【0037】
このようなフラッシュ加熱により、半導体ウェハーWの表面温度は瞬間的に温度T2に到達する。この温度T2は、1000℃ないし1100℃程度の半導体ウェハーWのイオン活性化処理に必要な温度である。半導体ウェハーWの表面がこのような処理温度T2にまで昇温されることにより、半導体ウェハーW中に打ち込まれたイオンが活性化される。
【0038】
このとき、半導体ウェハーWの表面温度が0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の極めて短い時間で処理温度T2まで昇温されることから、半導体ウェハーW中のイオン活性化は短時間で完了する。従って、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンが拡散することはなく、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンのプロファイルがなまるという現象の発生を防止することが可能となる。なお、イオン活性化に必要な時間はイオンの拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であってもイオン活性化は完了する。
【0039】
また、フラッシュランプ69を点灯して半導体ウェハーWを加熱する前に、加熱プレート74を使用して半導体ウェハーWの表面温度を200℃ないし600℃程度の予備加熱温度T1まで加熱していることから、フラッシュランプ69により半導体ウェハーWを1000℃ないし1100℃程度の処理温度T2まで速やかに昇温させることが可能となる。
【0040】
フラッシュ加熱工程が終了した後に、熱拡散板73および加熱プレート74がモータ40の駆動により図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置まで下降するとともに、ゲートバルブ68により閉鎖されていた開口部66が解放される。そして、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWが図示しない搬送ロボットにより搬出される。以上のようにして、一連の熱処理動作が完了する。
【0041】
ところで、既述したように、熱処理位置における半導体ウェハーWの表面と各フラッシュランプ69とをある程度接近させた場合、エネルギー利用効率は高まるものの、各フラッシュランプ69直下の部分の照度が他の部分の照度よりも高くなるため、温度分布の面内均一性が損なわれることとなる。そこで、第1実施形態においては、透光板61の上面に複数の凹状の溝を刻設している。
【0042】
図3は、第1実施形態における透光板61の形状を示す図である。上述の如く、光源10を構成する複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプである。そして、透光板61の上面のうち複数のフラッシュランプ69のそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分に凹状の直線の溝20が刻設されている。なお、溝20を形成する方向(直線の溝20の長手方向)は、フラッシュランプ69の長手方向と一致しており、溝20を刻設するピッチはフラッシュランプ69の配列ピッチと同じである。また、溝20の表面は平滑な光沢面としておく。
【0043】
これにより、透光板61のうち複数のフラッシュランプ69のそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分が凹レンズ状となり、その凹レンズの形状はフラッシュランプ69の形状(ここでは直線状)と同一となる。すなわち、第1実施形態では、複数のフラッシュランプ69のそれぞれの鉛直方向直下に長手方向が一致する凹状のシリンドリカルレンズが配置されることとなる。このような状態においてフラッシュランプ69から光が出射されると、図3に示すように、そのフラッシュランプ69の直下の溝20(凹レンズ)にて出射された光が発散される、つまりフラッシュランプ69から出射された光の光路が拡げられる。その結果、半導体ウェハーWの主面におけるフラッシュランプ69の鉛直方向直下の照度が弱められる一方、隣接するフラッシュランプ69の間の鉛直方向直下の照度が強められることとなり、半導体ウェハーWの主面全体における照度ムラが低減され、半導体ウェハーW上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
【0044】
また、従来のようにディフューザーを使用して光を拡散させる技術と比較すると、本発明のようにクリアな(光の透過率が高い)透光板61の形状加工によって照度分布を均一にした方がエネルギーロスが格段に少なく、消費するエネルギーの増大を抑制することができる。
【0045】
<2.第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の熱処理装置の構成は透光板61の形状を除いて第1実施形態と同じである。また、第2実施形態の熱処理装置による半導体ウェハーWの熱処理動作についても、上述した第1実施形態と同じである。
【0046】
図4は、第2実施形態における透光板61の形状を示す図である。第2実施形態では、複数のフラッシュランプ69のうち相互に隣接するランプの間の中央位置のそれぞれの鉛直方向直下に位置する透光板61の上面に直線状の凸部21が形成されている。なお、凸部21を形成する方向(直線の凸部21の長手方向)は、フラッシュランプ69の長手方向と一致しており、凸部21を形成するピッチはフラッシュランプ69の配列ピッチと同じである。また、凸部21の表面は平滑な光沢面としておく。
【0047】
これにより、透光板61のうち上記中央位置のそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分が凸レンズ状となり、その凸レンズの形状はフラッシュランプ69の形状(ここでは直線状)と同一となる。すなわち、第2実施形態では、相互に隣接するフラッシュランプ69間の中央位置のそれぞれの鉛直方向直下にフラッシュランプ69と長手方向が一致する凸状のシリンドリカルレンズが配置されることとなる。このような状態においてフラッシュランプ69から光が出射されると、図4に示すように、隣接するフラッシュランプ69から出射された光が凸部21(凸レンズ)にて収束される。その結果、第1実施形態と同様に、半導体ウェハーWの主面におけるフラッシュランプ69の鉛直方向直下の照度が弱められる一方、隣接するフラッシュランプ69の間の鉛直方向直下の照度が強められることとなり、半導体ウェハーWの主面全体における照度ムラが低減され、半導体ウェハーW上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
【0048】
また、従来のようにディフューザーを使用して光を拡散させる技術と比較すると、本発明のようにクリアな(光の透過率が高い)透光板61の形状加工によって照度分布を均一にした方がエネルギーロスが格段に少なく、消費するエネルギーの増大を抑制することができる。
【0049】
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。例えば、第1実施形態において複数のフラッシュランプ69のそれぞれから出射された光を発散させる凹レンズ板を光源10と保持された半導体ウェハーWとの間に挿入したり、第2実施形態において複数のランプのうち相互に隣接するフラッシュランプ69から出射された光を収束させる凸レンズ板を光源10と保持された半導体ウェハーWとの間に挿入するようにしても良い。このようにしても半導体ウェハーWの主面におけるフラッシュランプ69の鉛直方向直下の照度が弱められる一方、隣接するフラッシュランプ69の間の鉛直方向直下の照度が強められることとなり、半導体ウェハーW上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。もっとも、上記各実施形態のように、透光板61に加工を施してクリアなレンズを形成した方が光のロス(エネルギーロス)をより少なくすることができる。
【0050】
また、フラッシュランプ69は棒状ランプに限定されるものではなく、その形状は任意であり、例えば円環状ランプであっても良いし、点光源ランプであっても良い。このような場合であっても、透光板61のうち複数のフラッシュランプ69のそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分を凹レンズ状とし、その凹レンズの形状をフラッシュランプ69の形状と同一にすれば上記実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、フラッシュランプ69が円環状ランプであるときには凹レンズの形状も円環状にすれば良く、点光源ランプであるときには凹レンズを散点状に透光板61に形成すれば良い。
【0051】
また、上記各実施形態においては、半導体ウェハーに光を照射してイオン活性化処理を行うようにしていたが、本発明にかかる熱処理装置による処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではない。例えば、窒化シリコン膜や多結晶シリコン膜等の種々のシリコン膜が形成されたガラス基板に対して本発明にかかる熱処理装置による処理を行っても良い。一例として、CVD法によりガラス基板上に形成した多結晶シリコン膜にシリコンをイオン注入して非晶質化した非晶質シリコン膜を形成し、さらにその上に反射防止膜となる酸化シリコン膜を形成する。この状態で、本発明にかかる熱処理装置により非晶質のシリコン膜の全面に光照射を行い、非晶質のシリコン膜が多結晶化した多結晶シリコン膜を形成することもできる。
【0052】
また、ガラス基板上に下地酸化シリコン膜、アモルファスシリコンを結晶化したポリシリコン膜を形成し、そのポリシリコン膜にリンやボロン等の不純物をドーピングした構造のTFT基板に対して本発明にかかる熱処理装置により光照射を行い、ドーピング工程で打ち込まれた不純物の活性化を行うこともできる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、複数のランプのそれぞれから出射された光を発散させる凹レンズ手段を備えるため、基板の主面におけるランプの鉛直方向直下の照度が弱められる一方、隣接するランプの間の鉛直方向直下の照度が強められることとなり、基板主面全体における照度ムラが低減され、基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。また、凹レンズ手段であるため、光のロスが少なく、消費するエネルギーを増大させることは防止される。
【0054】
また、請求項2の発明によれば、チャンバー窓のうち複数のランプのそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分を凹レンズ状としているため、消費エネルギーの増大をより効果的に防止することができる。
【0055】
また、請求項3の発明によれば、複数のランプのそれぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、直下部分を凹状の直線の溝としているため、消費するエネルギーを増大させることなく基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
【0056】
また、請求項4の発明によれば、複数のランプのそれぞれがキセノンフラッシュランプであり、保持手段が保持する基板を予備加熱するアシスト加熱手段を備えるため、キセノンフラッシュランプであっても効果的な熱処理を実行することができる。
【0057】
また、請求項5の発明によれば、隣接するランプから出射された光を収束させる凸レンズ手段を備えるため、請求項1の発明による効果と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる熱処理装置の第1実施形態を示す側断面図である。
【図2】本発明にかかる熱処理装置の第1実施形態を示す側断面図である。
【図3】第1実施形態における透光板の形状を示す図である。
【図4】第2実施形態における透光板の形状を示す図である。
【符号の説明】
10 光源
20 溝
21 凸部
61 透光板
65 チャンバー
69 フラッシュランプ
71 リフレクタ
73 熱拡散板
74 加熱プレート
W 半導体ウェハー
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウェハーやガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に光を照射することにより基板を熱処理する熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、イオン注入後の半導体ウェハーのイオン活性化工程においては、ハロゲンランプを使用したランプアニール装置等の熱処理装置が使用されている。このような熱処理装置においては、半導体ウェハーを、例えば、1000℃ないし1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより、半導体ウェハーのイオン活性化を実行している。そして、このような熱処理装置においては、ハロゲンランプより照射される光のエネルギーを利用することにより、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する構成となっている。
【0003】
しかしながら、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する熱処理装置を使用して半導体ウェハーのイオン活性化を実行した場合においても、半導体ウェハーに打ち込まれたイオンのプロファイルがなまる、すなわち、熱によりイオンが拡散してしまうという現象が生ずることが判明した。このような現象が発生した場合においては、半導体ウェハーの表面にイオンを高濃度で注入しても、注入後のイオンが拡散してしまうことから、イオンを必要以上に注入しなければならないという問題が生じていた。
【0004】
上述した問題を解決するため、キセノンフラッシュランプ等を使用して半導体ウェハーの表面に閃光を照射することにより、イオンが注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる技術が提案されている。キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、イオンが拡散するための十分な時間がないため、半導体ウェハーに打ち込まれたイオンのプロファイルをなまらせることなく、イオン活性化のみを実行することができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなキセノンフラッシュランプを使用する熱処理装置においては、棒状またはそれに準じる形状の複数のキセノンフラッシュランプが並設されている。それら複数のキセノンフラッシュランプを半導体ウェハーから離すに従ってアニールに必要なエネルギーが著しく増大するため、省エネルギーの観点からはキセノンフラッシュランプと半導体ウェハーとをある程度接近させざるを得ない。
【0006】
ところが、キセノンフラッシュランプと半導体ウェハーとを接近させると、ウェハー面のランプ直下の部分の照度が他の部分の照度よりも高くなるため、温度分布の面内均一性が損なわれることとなる。昇温時間が極めて短いキセノンフラッシュランプを使用する熱処理装置においては、従来のハロゲンランプを使用したランプアニール装置のようにウェハーを回転させて照度分布の面内均一性を維持する手法を採用することができないため、温度分布の面内均一性を向上させるために例えばランプを被うリフレクタの形状を工夫していた。しかし、リフレクタ形状を如何に工夫したとしても、キセノンフラッシュランプの並設密度が高くなるに従ってランプ自身のレンズ効果による影響が大きくなり、リフレクタ形状の工夫による効力が失われることとなっていた。
【0007】
また、キセノンフラッシュランプを使用する熱処理装置における温度分布の面内均一性を向上させるために、ランプとウェハーとの間にディフューザーを挿入することも考えられる。ディフューザーとはいわゆるスリガラスの如きものであって光をランダムな方向に拡散させることによってウェハー面の温度分布の面内均一性を向上させるものである。しかし、ディフューザーが光を無駄な方向にも拡散させるためにエネルギー利用効率が低下し、アニールに非常に多くのエネルギーを消費する問題が生じていた。
【0008】
なお、キセノンフラッシュランプと半導体ウェハーとを離すにしたがって照度分布は均一になるのであるが、上述したようにアニールに必要なエネルギーが著しく増大する問題がある。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、消費するエネルギーを増大させることなく基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる熱処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、複数のランプを有する光源と、前記光源の下方に設けられ、前記光源から出射された光を透過するチャンバー窓を上部に備えるチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、前記光源と前記保持手段に保持された基板との間であって前記複数のランプのそれぞれの鉛直方向直下に設けられ、当該ランプから出射された光を発散させる凹レンズ手段と、を備える。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明にかかる熱処理装置において、前記凹レンズ手段に、前記チャンバー窓のうち前記複数のランプのそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分を凹レンズ状とした凹レンズ構造を含ませている。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明にかかる熱処理装置において、前記複数のランプのそれぞれを、長尺の円筒形状を有する棒状ランプとし、前記直下部分を凹状の直線の溝としている。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明にかかる熱処理装置において、前記複数のランプのそれぞれをキセノンフラッシュランプとし、前記保持手段に保持する基板を予備加熱するアシスト加熱手段を備えている。
【0014】
また、請求項5の発明は、基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、複数のランプを有する光源と、前記光源の下方に設けられ、前記光源から出射された光を透過するチャンバー窓を上部に備えるチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、前記光源と前記保持手段に保持された基板との間であって前記複数のランプのうち相互に隣接するランプの間の中央位置のそれぞれの鉛直方向直下に設けられ、当該隣接するランプから出射された光を収束させる凸レンズ手段と、を備える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
<1.第1実施形態>
図1および図2は本発明にかかる熱処理装置の第1実施形態を示す側断面図である。この熱処理装置は、キセノンフラッシュランプからの閃光によって半導体ウェハー等の基板の熱処理を行う装置である。
【0017】
この熱処理装置は、透光板61、底板62および一対の側板63、64からなり、その内部に半導体ウェハーWを収納して熱処理するためのチャンバー65を備える。チャンバー65の上部を構成する透光板61は、例えば、石英等の赤外線透過性を有する材料から構成されており、光源10から出射された光を透過してチャンバー65内に導くチャンバー窓として機能している。また、チャンバー65を構成する底板62には、後述する熱拡散板73および加熱プレート74を貫通して半導体ウェハーWをその下面から支持するための支持ピン70が立設されている。
【0018】
また、チャンバー65を構成する側板64には、半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための開口部66が形成されている。開口部66は、軸67を中心に回動するゲートバルブ68により開閉可能となっている。半導体ウェハーWは、開口部66が解放された状態で、図示しない搬送ロボットによりチャンバー65内に搬入される。また、チャンバー65内にて半導体ウェハーWの熱処理が行われるときには、開口部66が閉鎖される。
【0019】
チャンバー65は光源10の下方に設けられている。光源10は、複数(本実施形態においては27本)のキセノンフラッシュランプ69(以下、単に「フラッシュランプ69」とも称する)と、リフレクタ71とを備える。複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が水平方向に沿うようにして互いに平行に所定ピッチで列設されている。リフレクタ71は、複数のフラッシュランプ69の上方にそれらの全体を被うように配設されている。
【0020】
このキセノンフラッシュランプ69は、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設されたガラス管と、該ガラス管の外局部に巻回されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのジュール熱でキセノンガスが加熱されて光が放出される。このキセノンフラッシュランプ69においては、予め蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし10ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。
【0021】
フラッシュランプ69から放射された光の一部は直接に透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう。また、フラッシュランプ69から放射された光の他の一部は一旦リフレクタ71によって反射されてから透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう。なお、第1実施形態においては、透光板61の上面に複数の凹状の溝が刻設されているのであるが、これについては後に詳述する。
【0022】
チャンバー65内には、加熱プレート74と熱拡散板73とが設けられている。熱拡散板73は加熱プレート74の上面に貼着されている。また、熱拡散板73の表面には、半導体ウェハーWの位置ずれ防止ピン75が付設されている。
【0023】
加熱プレート74は、半導体ウェハーWを予備加熱(アシスト加熱)するためのものである。この加熱プレート74は、窒化アルミニウムにて構成され、その内部にヒータと該ヒータを制御するためのセンサとを収納した構成を有する。一方、熱拡散板73は、加熱プレート74からの熱エネルギーを拡散して半導体ウェハーWを均一に予備加熱するためのものである。この熱拡散板73の材質としては、サファイア(Al2O3:酸化アルミニウム)や石英等の比較的熱伝導率が小さいものが採用される。
【0024】
熱拡散板73および加熱プレート74は、モータ40の駆動により、図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置と図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間を昇降する構成となっている。
【0025】
すなわち、加熱プレート74は、筒状体41を介して移動板42に連結されている。この移動板42は、チャンバー65の底板62に釣支されたガイド部材43により案内されて昇降可能となっている。また、ガイド部材43の下端部には、固定板44が固定されており、この固定板44の中央部にはボールネジ45を回転駆動するモータ40が配設されている。そして、このボールネジ45は、移動板42と連結部材46、47を介して連結されたナット48と螺合している。このため、熱拡散板73および加熱プレート74は、モータ40の駆動により、図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置と図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間を昇降することができる。
【0026】
図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置は、図示しない搬送ロボットを使用して開口部66から搬入した半導体ウェハーWを支持ピン70上に載置し、あるいは、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWを開口部66から搬出することができるように、熱拡散板73および加熱プレート74が下降した位置である。この状態においては、支持ピン70の上端は、熱拡散板73および加熱プレート74に形成された貫通孔を通過し、熱拡散板73の表面より上方に突出する。
【0027】
一方、図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置は、半導体ウェハーWに対して熱処理を行うために、熱拡散板73および加熱プレート74が支持ピン70の上端より上方に上昇した位置である。熱拡散板73および加熱プレート74が図1の搬入・搬出位置から図2の熱処理位置に上昇する過程において、支持ピン70に載置された半導体ウェハーWは熱拡散板73によって受け取られ、その下面を熱拡散板73の表面に支持されて上昇し、チャンバー65内の透光板61に近接した位置に水平姿勢にて保持される。逆に、熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置から搬入・搬出位置に下降する過程においては、熱拡散板73に支持された半導体ウェハーWは支持ピン70に受け渡される。
【0028】
半導体ウェハーWを支持する熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置に上昇した状態においては、それらに保持された半導体ウェハーWと光源10との間に透光板61が位置することとなり、当該半導体ウェハーWの表面と各フラッシュランプ69との間の距離は、例えば40mm以上100mm以下程度とされている。なお、この半導体ウェハーWの表面と各フラッシュランプ69との間の距離は、モータ40の回転量を制御することにより、任意の値に設定することが可能となっている。
【0029】
また、チャンバー65の底板62と移動板42との間には筒状体41の周囲を取り囲むようにしてチャンバー65を気密状体に維持するための伸縮自在の蛇腹77が配設されている。熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置まで上昇したときには蛇腹77が収縮し、熱拡散板73および加熱プレート74が搬入・搬出位置まで下降したときには蛇腹77が伸長してチャンバー65内の雰囲気と外部雰囲気とを遮断する。
【0030】
チャンバー65における開口部66と反対側の側板63には、開閉弁80に連通接続された導入路78が形成されている。この導入路78は、チャンバー65内に処理に必要なガス、例えば不活性な窒素ガスを導入するためのものである。一方、側板64における開口部66には、開閉弁81に連通接続された排出路79が形成されている。この排出路79は、チャンバー65内の気体を排出するためのものであり、開閉弁81を介して図示しない排気手段と接続されている。
【0031】
次に、本発明にかかる熱処理装置による半導体ウェハーWの熱処理動作について説明する。この熱処理装置において処理対象となる半導体ウェハーWは、イオン注入後の半導体ウェハーである。
【0032】
この熱処理装置においては、熱拡散板73および加熱プレート74が図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置に配置された状態にて、図示しない搬送ロボットにより開口部66を介して半導体ウェハーWが搬入され、支持ピン70上に載置される。半導体ウェハーWの搬入が完了すれば、開口部66がゲートバルブ68により閉鎖される。しかる後、熱拡散板73および加熱プレート74がモータ40の駆動により図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇し、半導体ウェハーWを水平姿勢にて保持する。また、開閉弁80および開閉弁81を開いてチャンバー65内に窒素ガスの気流を形成する。
【0033】
熱拡散板73および加熱プレート74は、加熱プレート74に内蔵されたヒータの作用により予め所定温度に加熱されている。このため、熱拡散板73および加熱プレート74が半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇した状態においては、半導体ウェハーWが加熱状態にある熱拡散板73と接触することにより予備加熱され、半導体ウェハーWの温度が次第に上昇する。
【0034】
この状態においては、半導体ウェハーWは熱拡散板73により継続して加熱される。そして、半導体ウェハーWの温度上昇時には、図示しない温度センサにより、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1に到達したか否かを常に監視する。
【0035】
なお、この予備加熱温度T1は、例えば200℃ないし600℃程度の温度である。半導体ウェハーWをこの程度の予備加熱温度T1まで加熱したとしても、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンが拡散してしまうことはない。
【0036】
やがて、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1に到達すると、フラッシュランプ69を点灯してフラッシュ加熱を行う。このフラッシュ加熱工程におけるフラッシュランプ69の点灯時間は、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の時間である。このように、フラッシュランプ69においては、予め蓄えられていた静電エネルギーがこのように極めて短い光パルスに変換されることから、極めて強い閃光が照射されることになる。
【0037】
このようなフラッシュ加熱により、半導体ウェハーWの表面温度は瞬間的に温度T2に到達する。この温度T2は、1000℃ないし1100℃程度の半導体ウェハーWのイオン活性化処理に必要な温度である。半導体ウェハーWの表面がこのような処理温度T2にまで昇温されることにより、半導体ウェハーW中に打ち込まれたイオンが活性化される。
【0038】
このとき、半導体ウェハーWの表面温度が0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の極めて短い時間で処理温度T2まで昇温されることから、半導体ウェハーW中のイオン活性化は短時間で完了する。従って、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンが拡散することはなく、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンのプロファイルがなまるという現象の発生を防止することが可能となる。なお、イオン活性化に必要な時間はイオンの拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であってもイオン活性化は完了する。
【0039】
また、フラッシュランプ69を点灯して半導体ウェハーWを加熱する前に、加熱プレート74を使用して半導体ウェハーWの表面温度を200℃ないし600℃程度の予備加熱温度T1まで加熱していることから、フラッシュランプ69により半導体ウェハーWを1000℃ないし1100℃程度の処理温度T2まで速やかに昇温させることが可能となる。
【0040】
フラッシュ加熱工程が終了した後に、熱拡散板73および加熱プレート74がモータ40の駆動により図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置まで下降するとともに、ゲートバルブ68により閉鎖されていた開口部66が解放される。そして、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWが図示しない搬送ロボットにより搬出される。以上のようにして、一連の熱処理動作が完了する。
【0041】
ところで、既述したように、熱処理位置における半導体ウェハーWの表面と各フラッシュランプ69とをある程度接近させた場合、エネルギー利用効率は高まるものの、各フラッシュランプ69直下の部分の照度が他の部分の照度よりも高くなるため、温度分布の面内均一性が損なわれることとなる。そこで、第1実施形態においては、透光板61の上面に複数の凹状の溝を刻設している。
【0042】
図3は、第1実施形態における透光板61の形状を示す図である。上述の如く、光源10を構成する複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプである。そして、透光板61の上面のうち複数のフラッシュランプ69のそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分に凹状の直線の溝20が刻設されている。なお、溝20を形成する方向(直線の溝20の長手方向)は、フラッシュランプ69の長手方向と一致しており、溝20を刻設するピッチはフラッシュランプ69の配列ピッチと同じである。また、溝20の表面は平滑な光沢面としておく。
【0043】
これにより、透光板61のうち複数のフラッシュランプ69のそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分が凹レンズ状となり、その凹レンズの形状はフラッシュランプ69の形状(ここでは直線状)と同一となる。すなわち、第1実施形態では、複数のフラッシュランプ69のそれぞれの鉛直方向直下に長手方向が一致する凹状のシリンドリカルレンズが配置されることとなる。このような状態においてフラッシュランプ69から光が出射されると、図3に示すように、そのフラッシュランプ69の直下の溝20(凹レンズ)にて出射された光が発散される、つまりフラッシュランプ69から出射された光の光路が拡げられる。その結果、半導体ウェハーWの主面におけるフラッシュランプ69の鉛直方向直下の照度が弱められる一方、隣接するフラッシュランプ69の間の鉛直方向直下の照度が強められることとなり、半導体ウェハーWの主面全体における照度ムラが低減され、半導体ウェハーW上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
【0044】
また、従来のようにディフューザーを使用して光を拡散させる技術と比較すると、本発明のようにクリアな(光の透過率が高い)透光板61の形状加工によって照度分布を均一にした方がエネルギーロスが格段に少なく、消費するエネルギーの増大を抑制することができる。
【0045】
<2.第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の熱処理装置の構成は透光板61の形状を除いて第1実施形態と同じである。また、第2実施形態の熱処理装置による半導体ウェハーWの熱処理動作についても、上述した第1実施形態と同じである。
【0046】
図4は、第2実施形態における透光板61の形状を示す図である。第2実施形態では、複数のフラッシュランプ69のうち相互に隣接するランプの間の中央位置のそれぞれの鉛直方向直下に位置する透光板61の上面に直線状の凸部21が形成されている。なお、凸部21を形成する方向(直線の凸部21の長手方向)は、フラッシュランプ69の長手方向と一致しており、凸部21を形成するピッチはフラッシュランプ69の配列ピッチと同じである。また、凸部21の表面は平滑な光沢面としておく。
【0047】
これにより、透光板61のうち上記中央位置のそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分が凸レンズ状となり、その凸レンズの形状はフラッシュランプ69の形状(ここでは直線状)と同一となる。すなわち、第2実施形態では、相互に隣接するフラッシュランプ69間の中央位置のそれぞれの鉛直方向直下にフラッシュランプ69と長手方向が一致する凸状のシリンドリカルレンズが配置されることとなる。このような状態においてフラッシュランプ69から光が出射されると、図4に示すように、隣接するフラッシュランプ69から出射された光が凸部21(凸レンズ)にて収束される。その結果、第1実施形態と同様に、半導体ウェハーWの主面におけるフラッシュランプ69の鉛直方向直下の照度が弱められる一方、隣接するフラッシュランプ69の間の鉛直方向直下の照度が強められることとなり、半導体ウェハーWの主面全体における照度ムラが低減され、半導体ウェハーW上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
【0048】
また、従来のようにディフューザーを使用して光を拡散させる技術と比較すると、本発明のようにクリアな(光の透過率が高い)透光板61の形状加工によって照度分布を均一にした方がエネルギーロスが格段に少なく、消費するエネルギーの増大を抑制することができる。
【0049】
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。例えば、第1実施形態において複数のフラッシュランプ69のそれぞれから出射された光を発散させる凹レンズ板を光源10と保持された半導体ウェハーWとの間に挿入したり、第2実施形態において複数のランプのうち相互に隣接するフラッシュランプ69から出射された光を収束させる凸レンズ板を光源10と保持された半導体ウェハーWとの間に挿入するようにしても良い。このようにしても半導体ウェハーWの主面におけるフラッシュランプ69の鉛直方向直下の照度が弱められる一方、隣接するフラッシュランプ69の間の鉛直方向直下の照度が強められることとなり、半導体ウェハーW上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。もっとも、上記各実施形態のように、透光板61に加工を施してクリアなレンズを形成した方が光のロス(エネルギーロス)をより少なくすることができる。
【0050】
また、フラッシュランプ69は棒状ランプに限定されるものではなく、その形状は任意であり、例えば円環状ランプであっても良いし、点光源ランプであっても良い。このような場合であっても、透光板61のうち複数のフラッシュランプ69のそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分を凹レンズ状とし、その凹レンズの形状をフラッシュランプ69の形状と同一にすれば上記実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、フラッシュランプ69が円環状ランプであるときには凹レンズの形状も円環状にすれば良く、点光源ランプであるときには凹レンズを散点状に透光板61に形成すれば良い。
【0051】
また、上記各実施形態においては、半導体ウェハーに光を照射してイオン活性化処理を行うようにしていたが、本発明にかかる熱処理装置による処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではない。例えば、窒化シリコン膜や多結晶シリコン膜等の種々のシリコン膜が形成されたガラス基板に対して本発明にかかる熱処理装置による処理を行っても良い。一例として、CVD法によりガラス基板上に形成した多結晶シリコン膜にシリコンをイオン注入して非晶質化した非晶質シリコン膜を形成し、さらにその上に反射防止膜となる酸化シリコン膜を形成する。この状態で、本発明にかかる熱処理装置により非晶質のシリコン膜の全面に光照射を行い、非晶質のシリコン膜が多結晶化した多結晶シリコン膜を形成することもできる。
【0052】
また、ガラス基板上に下地酸化シリコン膜、アモルファスシリコンを結晶化したポリシリコン膜を形成し、そのポリシリコン膜にリンやボロン等の不純物をドーピングした構造のTFT基板に対して本発明にかかる熱処理装置により光照射を行い、ドーピング工程で打ち込まれた不純物の活性化を行うこともできる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、複数のランプのそれぞれから出射された光を発散させる凹レンズ手段を備えるため、基板の主面におけるランプの鉛直方向直下の照度が弱められる一方、隣接するランプの間の鉛直方向直下の照度が強められることとなり、基板主面全体における照度ムラが低減され、基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。また、凹レンズ手段であるため、光のロスが少なく、消費するエネルギーを増大させることは防止される。
【0054】
また、請求項2の発明によれば、チャンバー窓のうち複数のランプのそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分を凹レンズ状としているため、消費エネルギーの増大をより効果的に防止することができる。
【0055】
また、請求項3の発明によれば、複数のランプのそれぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、直下部分を凹状の直線の溝としているため、消費するエネルギーを増大させることなく基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
【0056】
また、請求項4の発明によれば、複数のランプのそれぞれがキセノンフラッシュランプであり、保持手段が保持する基板を予備加熱するアシスト加熱手段を備えるため、キセノンフラッシュランプであっても効果的な熱処理を実行することができる。
【0057】
また、請求項5の発明によれば、隣接するランプから出射された光を収束させる凸レンズ手段を備えるため、請求項1の発明による効果と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる熱処理装置の第1実施形態を示す側断面図である。
【図2】本発明にかかる熱処理装置の第1実施形態を示す側断面図である。
【図3】第1実施形態における透光板の形状を示す図である。
【図4】第2実施形態における透光板の形状を示す図である。
【符号の説明】
10 光源
20 溝
21 凸部
61 透光板
65 チャンバー
69 フラッシュランプ
71 リフレクタ
73 熱拡散板
74 加熱プレート
W 半導体ウェハー
Claims (5)
- 基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、
複数のランプを有する光源と、
前記光源の下方に設けられ、前記光源から出射された光を透過するチャンバー窓を上部に備えるチャンバーと、
前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、
前記光源と前記保持手段に保持された基板との間であって前記複数のランプのそれぞれの鉛直方向直下に設けられ、当該ランプから出射された光を発散させる凹レンズ手段と、
を備えることを特徴とする熱処理装置。 - 請求項1記載の熱処理装置において、
前記凹レンズ手段は、前記チャンバー窓のうち前記複数のランプのそれぞれの鉛直方向直下に位置する直下部分を凹レンズ状とした凹レンズ構造を含むことを特徴とする熱処理装置。 - 請求項2記載の熱処理装置において、
前記複数のランプのそれぞれは、長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、
前記直下部分を凹状の直線の溝とすることを特徴とする熱処理装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱処理装置において、
前記複数のランプのそれぞれはキセノンフラッシュランプであり、
前記保持手段は、保持する基板を予備加熱するアシスト加熱手段を備えることを特徴とする熱処理装置。 - 基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、
複数のランプを有する光源と、
前記光源の下方に設けられ、前記光源から出射された光を透過するチャンバー窓を上部に備えるチャンバーと、
前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、
前記光源と前記保持手段に保持された基板との間であって前記複数のランプのうち相互に隣接するランプの間の中央位置のそれぞれの鉛直方向直下に設けられ、当該隣接するランプから出射された光を収束させる凸レンズ手段と、
を備えることを特徴とする熱処理装置。
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JP2017034250A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド | 太陽電池及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-06-28 JP JP2002189619A patent/JP2004031867A/ja active Pending
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