JP4416852B2 - カラオケ演奏装置に接続して用いる選曲予約装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、所定の検索手段により利用者に楽曲を検索させて、その検索結果から利用者が選択した楽曲をカラオケ演奏装置に予約登録する選曲予約装置に関し、特に、利用者がより簡便かつ迅速に検索できるようにするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラオケ演奏装置におけるリクエスト曲の予約は、冊子形態の目次本から目的とする楽曲を見つけだし、その楽曲に付記されている楽曲IDをリモコン装置などによりカラオケ演奏装置に登録するといった形式が一般的であるが、最近では、利用者がより楽しく簡単に予約操作を行えるようにするための選曲予約装置なる装置も登場している(例えば、特願平10−182018を参照)。
【0003】
選曲予約装置は、キーボードやタッチパネルなどの操作入力装置とディスプレイを用いて構成される小型のコンピュータ装置をベースとして構成され、カラオケ演奏装置とは、RS−232Cインタフェースを介して接続する。また、装置内のハードディスク装置に楽曲のジャンルやタイトル、年代、タイアップ銘柄(その楽曲をTVコマーシャルなどの宣伝広告に採用した商品名)、歌手名、作詞家、作曲家などの所定の検索キーによって分類整理された目次情報を格納するデータベースを保有している。
【0004】
選曲予約装置は、利用者に楽曲を選曲させるにあたり、まず、ディスプレイに所定の入力欄を表示して利用者に検索文字列を入力させ、利用者の検索実行指示を待ってから入力された検索文字列に対応する楽曲の曲名を前記データベースから検索し、さらに、その結果をディスプレイに一覧形式で表示する。そして、この中から利用者が選択した楽曲の楽曲IDをカラオケ演奏装置に転送し、その楽曲をカラオケ演奏装置に予約登録する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の選曲予約装置は、入力された検索文字列を先頭から含んでいる曲名を検索する前方一致検索や、逆に、入力された検索文字列を後尾から含んでいる曲名を検索する後方一致検索、さらに、検索文字列を一部に含む曲名を検索する部分一致検索などの多彩な検索機能を行えるようになっているが、カラオケを利用する人々の中にはコンピュータを使った情報検索の仕組みについての基礎的な知識がない人も多い。このような人にとっては「前方一致」「後方一致」「部分一致」がなにを意味しているのか最初はわからないであろうし、また、少し使い続ければその意味を感覚的に理解できるかもしれないが、そのような学習プロセスを必要とするようでは、とても実用的な「便利商品」であるとはいえない。
【0006】
一方、本発明者らが調査したところ、利用者は、まず、試しに適当にうろ覚えの曲名の一部などを入力してとりあえず一度検索指示操作を行って選曲予約装置が提示する検索結果を確認し、さらに、検索結果から連想されるより確度の高い検索文字を再入力する、といった一連の操作を繰り返し行いながら最終的に目的とする楽曲に辿り着くといった具合に選曲予約装置を活用していることが比較的多いこともわかっている。
【0007】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであって、従来よりも簡単かつ迅速に楽曲を選曲することができる選曲予約装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る選曲予約装置は、分説すると、つぎの事項(1)〜(7)により特定されるものである。
(1)データベースと、タッチパネル表示器と、制御手段を備え、利用者がデータベースから選出したリクエスト曲の楽曲IDをカラオケ演奏装置に転送する選曲予約装置であること
(2)データベースは、楽曲IDと、かな文字表記の曲名読みデータと、表示用オリジナル表記の曲名表記データと、ジャンル名との対応付け情報を集約すること
(3)タッチパネル表示器は、制御手段の制御に従って情報を表示する表示器と、当該表示器に重ねられたタッチ入力の検出を可能とする透明タッチパネルとで構成されること
(4)制御手段は、タッチパネル表示器に検索メニューと入力文字欄と検索結果欄と文字入力パネルを表示させて曲名検索処理を行うこと
(5)曲名検索処理は、文字入力パネルがタッチ入力されるたびに、タッチされた文字の入力文字欄への追加表示と、入力文字欄に形成されたかな文字列によるデータベースの曲名読みデータの検索を行い、検索抽出された複数の曲名を曲名表記データに基づいて検索結果欄に一覧表示させること
(6)制御手段は、検索結果欄に複数の曲名が一覧表示されている状態において検索メニュー中の絞り込みボタンがタッチ入力された際、曲名検索処理から絞り込み検索処理に移行すること
(7)絞り込み検索処理は、文字入力パネルに代えて複数のジャンル名を列記したジャンル一覧を表示させ、ジャンル一覧中から1つのジャンル名がタッチ入力された際、データベースに基づいて、検索結果欄に表示されている複数の曲名の中からタッチ入力されたジャンル名に該当する曲名以外の曲名を消去すること
【0012】
【発明の実施の形態】
===カラオケシステムの全体構成===
以下、図1に示す本発明による選曲予約装置を用いたカラオケシステムを一実施例として説明する。
【0013】
<カラオケ演奏装置>
カラオケ演奏装置3は、ディスプレイ7、スピーカ9、マイク11、装置全体を統括制御するメインコンピュータ13、カラオケ伴奏音楽の起源となる伴奏データおよびカラオケ伴奏音楽に同期させてディスプレイ7に表示される歌詞映像の起源となる歌詞描出データなどからなるカラオケデータが蓄積されているハードディスク装置15、DVD−ROMの映像を再生出力するDVD−ROM装置17およびDVD−ROM装置17の再生映像や前記歌詞描出データに基づいて生成される歌詞映像をディスプレイ7に表示出力する映像プロセッサ19、マイク11から入力される音声と前記伴奏データに基づいて生成されるカラオケ伴奏音楽をスピーカ9に音声出力する音声プロセッサ21、外部機器と接続するためのRS−232Cインターフェース23、操作表示パネル24などを備えて構成される。
【0014】
<選曲予約装置>
選曲予約装置5は、CPU・ROM・RAM等を含んで構成されるメインプロセッサ31、ハードディスク装置33、カラオケ演奏装置3と接続するためのRS−232Cインタフェース35、TFTカラー液晶タッチパネル37、TFTカラー液晶タッチパネルの液晶部分の表示制御を行う映像制御装置39、TFTカラー液晶タッチパネル37のタッチパネル部分の制御を行うタッチパネルコントローラ41などにより構成される。
【0015】
<ファイル構成>
また、選曲予約装置5のハードディスク装置33には、検索ファイルと、楽曲目次ファイルがある。
【0016】
−検索ファイル−
検索ファイルには、以下の種類のテーブルが格納されている。なお、各テーブルのデータ構造の概念を図2に模式的に示している。
【0017】
[曲名検索テーブル]…かな表記された各カラオケ楽曲の曲名が各楽曲IDごとに記述されている。
[作詞者検索テーブル]…かな表記された作詞者名と、その作詞者によって作詞されたカラオケ楽曲の楽曲IDとの対応関係が記述されている。
[作曲者検索テーブル]…かな文字表記された作曲者名と、その作曲者によって作曲されたカラオケ楽曲の楽曲IDとの対応関係が記述されている。
[歌手名(アーティスト名)検索テーブル]…かな文字表記された歌手名と、その歌手が歌っているカラオケ楽曲の楽曲IDとの対応関係が記述されている。
[選曲頻度検索テーブル]…各カラオケ楽曲の楽曲IDごとに各カラオケ楽曲の過去の選曲頻度(ベスト)が記述されている。
[ジャンル検索テーブル]…各カラオケ楽曲の属するジャンル(ロック、ポップス等)が各カラオケ楽曲の楽曲IDごとに記述されている。
[タイアップ検索テーブル]…カラオケ楽曲の楽曲IDと、そのカラオケ楽曲が利用されたタイアップ商品の銘柄名が対応づけられている。
[年代検索テーブル]…各カラオケ楽曲の楽曲IDごとに、そのカラオケ楽曲が発表された年代が記述されている。
[主題歌検索テーブル]…カラオケ楽曲の楽曲IDと、そのカラオケ楽曲を主題歌として用いたTV番組やラジオ番組などのタイトル名とが対応づけされて記述されている。
[歌いだし歌詞検索テーブル]…各カラオケ楽曲の楽曲IDごとに、そのカラオケ楽曲のかな文字表記された所定長さの歌いだし部分の歌詞文字列が記述されている。
【0018】
−楽曲目次ファイル−
楽曲目次ファイルには、各カラオケ楽曲ごとに用意された選曲予約装置5による検索結果の表示用に用いられる文字列であるオリジナル表記の曲名群、歌手名群、作詞者名群、作曲者名群、歌いだし歌詞群が、それぞれ曲名ポインタ、歌手名ポインタ、作詞者ポインタ、作曲者ポインタ、歌詞ポインタに対応づけされて記述されている表示名称テーブルと、カラオケ楽曲の楽曲IDと前記曲名ポインタ・前記歌手名ポインタ・前記作詞者ポインタ・前記作曲者ポインタ・前記歌詞ポインタ・そのカラオケ楽曲のジャンル名・そのカラオケ楽曲が発表された年代との対応が記述されているポインタ参照テーブルの2つのテーブルが格納されている。図3に表示名称テーブルおよびポインタ参照テーブルを示す。
【0019】
===選曲装置の動作===
ここでは、以上に説明した選曲予約装置5によるリクエスト曲の選曲予約手順について説明する。選曲予約装置5が検索入力操作の待機状態においてTFTカラー液晶タッチパネル37に表示する画面を図4に示す。この画面上部には検索キーの入力欄51が、また、画面中央には検索結果の表示領域53がある。また、画面下部には各種の検索メニュー55が並んでいる。また、選曲予約装置5は、利用者の入力インタフェースとして、TFTカラー液晶タッチパネル37に文字入力パネル57を表示して、この一覧に利用者がタッチした位置のかな文字コードを取得する。図4にも示されているように、文字入力パネル57は、かな文字の入力受付状態になっており、選曲予約装置5は、利用者が「な」の部分に触れたことを検知して「な」行の「にぬねの」の部分を表示している。このように文字入力パネル57は、表示領域53に表示されている他の情報(検索結果等)が文字入力パネル57によって隠れてしまわぬよう、必要な部分のみを画面上に表示するようになっている。
【0020】
さらに、選曲予約装置5は、標準の検索メニューとして、曲名および歌手名の2通りの検索機能を備えており、利用者は、前記検索メニュー55のいずれかを選択(その部分に触れる)することで、曲名もしくは歌手名のどちらか一方の検索機能を選択することができる。この選曲予約装置5は起動時において曲名による検索入力を受け付ける状態にデフォルト設定されている。
【0021】
つぎに、前記曲名の検索機能を例として、選曲予約装置5による楽曲の選曲シーケンスについて説明する。選曲予約装置5は、曲名による検索入力の受け付け状態において、利用者により検索キーの入力欄51に新たにかな文字が入力されたり、既に入力されている文字列に訂正や削除などが行われるたびごとに、以下の▲1▼〜▲4▼のシーケンスを実行する。
【0022】
▲1▼検索キー入力欄51に入力されている文字列をメインプロセッサ31のレジスタに一時記憶する。
▲2▼前記レジスタに記憶されているかな文字列を検索条件として前記曲名検索テーブルからその文字列を曲名の先頭から含んだ楽曲の楽曲IDをすべて抽出する。
▲3▼抽出した各楽曲IDに対応する曲名および歌手名に対応するポインタをポインタ参照テーブルにより調べ、さらに、表示名称テーブルからそのポインタに対応する各楽曲IDの表示用オリジナル表記の曲名および歌手名を取得する。
▲4▼取得した曲名の「あいうえお順」にソート(曲名が同じ場合にはさらに歌手名を第2のキーとして歌手名の「あいうえお順」にソート)し、その上位から表示可能な曲数分の曲名および歌手名を前記表示領域53に一覧表示する。
【0023】
なお、前記曲名検索テーブル自体を、あらかじめ、曲名の「あいうえお順」にソートしておくことで、▲4▼のシーケンスにおけるソート処理を省略することができる。
【0024】
一例として検索キーの入力欄51に「あいの」の文字が入力されている状態を図5に、また、曲名の検索キーとして「あいのた」までが入力された状態を図6に示す。図6の例ではこの段階で表示領域53に一覧表示される楽曲が既に数曲程度にまで絞り込まれている。通常、カラオケ演奏装置により演奏可能な楽曲は数千曲程度であるため、この程度の文字列を入力するだけで楽曲を数十曲程度にまで絞り込むことができる。
【0025】
また、選曲予約装置5は、以上に説明した「曲名」による検索結果から、ジャンルなどの属性によりさらに対象を絞り込むための絞り込み検索機能を備えている。絞り込み検索を行う場合、利用者は前記検索メニュー55の「絞り込み」ボタンを選択する。「絞り込み」メニューが選択された際に表示される画面を図7に示す。この画面には、ベスト、ジャンル、タイアップ、歌いだし歌詞、年代、主題歌、作曲家、作詞家などの項目パネル65が表示されている。利用者はこの中から項目を選択する。図8は前記項目パネル65から「ジャンル」が選択され選曲予約装置5がジャンル一覧67を表示した状態を示している。この状態で利用者が、例えば、「演歌」を選択すると、選曲予約装置5はジャンル検索テーブルを参照し、既に絞り込まれていて表示領域53に表示しきれない分も含む楽曲IDの中から「演歌」に分類されている楽曲IDを選出してその結果を表示領域53に再表示する。利用者は、表示領域53に目的とする楽曲が見つかると、TFTカラー液晶タッチパネル37上のその楽曲の表示位置に触れてその楽曲を選択する。そして、選曲予約装置5は、利用者が選択した楽曲に対応する楽曲IDをカラオケ演奏装置3に転送する。これを受けてカラオケ演奏装置3は、選曲予約装置5から転送されてきた楽曲IDをリクエスト曲の予約テーブルに登録し、予約順に従って予約テーブルに登録されているカラオケ楽曲の演奏を行う。
【0026】
ところで、以上に選曲予約装置は有線方式のインタフェースであるRS−232Cによりカラオケ演奏装置と接続する構成であるが、IrDA(Infrared Data Association )規格などの無線方式によりカラオケ演奏装置と接続する構成としてもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明による選曲予約装置は、入力操作が行われる度ごとに自動的に再検索を行ってその結果を表示し直すようにしているため、利用者は、入力操作の度ごとに即時にその検索結果を確認することができ、従来よりも簡単かつ迅速に目的とする楽曲を探し出すことができる。
【0028】
また、本発明による選曲予約装置は、かな文字入力による曲名もしくは歌手名による検索により充分に楽曲を絞り込むことができなかった場合に、曲名もしくは歌手名によりすでに選出した楽曲に対し、さらにジャンルなどの属性により楽曲を絞り込むこともできるようにしたため、利用者は自分が覚えているキーワードをフルに活用して検索を進めることができ、従来よりも容易かつ迅速に目的とする楽曲を探し出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるカラオケシステムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例による検索ファイルにおける各検索テーブルのデータ構造を示す図である。
【図3】本発明の一実施例による楽曲目次ファイルにおけるポインタ参照テーブルおよび表示名称テーブルのデータ構造を示す図である。
【図4】本発明の一実施例における、選曲予約装置が検索入力操作の待機状態においてTFTカラー液晶タッチパネルに表示する画面を示す図である。
【図5】本発明の一実施例における、検索キーの入力欄に「あいの」が入力されている状態を示す図である。
【図6】本発明の一実施例における、検索キーの入力欄に「あいのた」が入力されている状態を示す図である。
【図7】本発明の一実施例における、「絞り込み」メニューが選択された際に表示される画面を示す図である。
【図8】本発明の一実施例における、利用者が「絞り込み」メニューから「ジャンル」を選択した際に表示される画面を示す図である。
【符号の説明】
3 カラオケ演奏装置
5 選曲予約装置
33 ハードディスク装置
37 TFTカラー液晶タッチパネル
51 検索キー入力欄
53 表示領域
55 検索メニュー
57 文字入力パネル
65 項目パネル
67 ジャンル一覧
Claims (1)
- データベースと、タッチパネル表示器と、制御手段を備え、利用者がデータベースから選出したリクエスト曲の楽曲IDをカラオケ演奏装置に転送する選曲予約装置であって、
データベースは、楽曲IDと、かな文字表記の曲名読みデータと、表示用オリジナル表記の曲名表記データと、ジャンル名との対応付け情報を集約し、
タッチパネル表示器は、制御手段の制御に従って情報を表示する表示器と、当該表示器に重ねられたタッチ入力の検出を可能とする透明タッチパネルとで構成され、
制御手段は、タッチパネル表示器に検索メニューと入力文字欄と検索結果欄と文字入力パネルを表示させて曲名検索処理を行い、
曲名検索処理は、文字入力パネルがタッチ入力されるたびに、タッチされた文字の入力文字欄への追加表示と、入力文字欄に形成されたかな文字列によるデータベースの曲名読みデータの検索を行い、検索抽出された複数の曲名を曲名表記データに基づいて検索結果欄に一覧表示させ、
制御手段は、検索結果欄に複数の曲名が一覧表示されている状態において検索メニュー中の絞り込みボタンがタッチ入力された際、曲名検索処理から絞り込み検索処理に移行し、
絞り込み検索処理は、文字入力パネルに代えて複数のジャンル名を列記したジャンル一覧を表示させ、ジャンル一覧中から1つのジャンル名がタッチ入力された際、データベースに基づいて、検索結果欄に表示されている複数の曲名の中からタッチ入力されたジャンル名に該当する曲名以外の曲名を消去する
選曲予約装置。
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