JP3595292B2 - 利用者曲目帳を記憶管理するカラオケ装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
この発明はカラオケ装置における演奏予約システムに関し、とくに、個人(またはグループ)がなじみのお店でよくうたう歌を予約するのに便利な仕組みに関するものである。
【0002】
【発明の背景】
小さなバーやクラブや居酒屋のようなお店では、カラオケ装置が接客の道具として使われていることが多い。カラオケバーなどと呼ばれ、おなじみの客がもっぱらカラオケを歌いに集うお店が市中に多く見られる。こんなお店では、お店のママさんがお客さんの面倒をみて、お客さんがよく歌う好みの歌をカラオケ装置に予約したりする。
【0003】
分厚いカラオケ目次本には2万曲を超える楽曲が掲載されている。その中から歌おうとする曲を探し出し、そこに記載されている楽曲番号をリモコンやカラオケ装置の本体パネルで入力する。楽曲番号は普通6桁の数字である。
【0004】
よくカラオケに行く人でも、それほど多くの曲を憶えているわけではないので、ほとんどの人は数十曲ほどの好みの曲を繰り返し歌っている。そうであっても、自分がよくうたう歌を予約するための楽曲番号まで暗記している人はあまりいない。多くの場合、選曲のたびに目次本を繰って楽曲番号を探し出している。
【0005】
カラオケバーなどでお酒を飲みながら、カラオケ選曲するたびに分厚い目次本を繰って楽曲番号を見つけだすことは、かなり面倒くさいことである。この作業を肩代わりするお店のママさんにとっても負担になる。
【0006】
【発明の開示】
この発明は前記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、常連客を主力に営業しているカラオケバーのような業態で使用されるカラオケ装置をもっぱらの対象とし、常連客が来店したとき自分たちがよく歌っている曲群から選曲してカラオケ装置に予約する操作が簡便に行え、また他のお客さんの予約と混乱なく整合するようにした演奏予約システムを提供することにある。
【0007】
この発明は、利用者曲目帳を記憶管理するカラオケ装置であって、つぎのように分説される各事項(1)〜(8)により特定されるものである。
(1)入力手段と、記憶手段と、演奏手段と、制御手段とを備え、演奏順番を待ち行列で管理するカラオケ装置であること
(2)入力手段は、利用者からの各種入力を受け付け可能であること
(3)記憶手段は、楽曲番号が記述された曲目リストを利用者番号に対応付けて格納すること
(4)演奏手段は、楽曲の演奏を可能とすること
(5)制御手段は、楽曲番号、または、利用者番号に続いて予約コマンドの入力を受け付けた場合には、受け付けた楽曲番号、または、利用者番号を待ち行列に登録するとともに、第1〜3処理からなる演奏処理を行うこと
(6)第1処理は、待ち行列の先頭を検出し、それが楽曲番号の場合は第2処理に、利用者番号の場合は第3処理に移行すること
(7)第2処理は、検出した楽曲番号に対応する楽曲を演奏手段に演奏させて第1処理に戻ること
(8)第3処理は、検出した利用者番号の曲目リストを表示手段に表示させ、表示されている曲目リスト中から利用者の入力により特定された楽曲を演奏手段に演奏させて第1処理に戻ること
【0008】
この発明は、上記の基本構成において、以下の各事項(A)〜(D)を適宜に加えて実施することができる。
(A)第3処理は、曲目リストを表示手段に表示している際、利用者からの入力により楽曲番号の新規登録を受け付けた場合、入力された楽曲番号を当該利用者番号の曲目リストに追加して再表示させること
(B)曲目リストは、利用者の呼称を含み、制御手段は、曲目リストを表示させる際、その呼称をも表示させること
(C)制御手段は、曲目リストに基づいた演奏処理を行う際、当該曲目リストに演奏履歴を記述するとともに、曲目リストを表示させる際、演奏履歴をも表示させること
(D)曲目リストは、記述される楽曲にキー変更値が付帯され、演奏曲選定処理は、曲目リスト中から特定された楽曲にキー変更値が付帯される場合、そのキー変更値に基づいて演奏手段に演奏キーを変更させること
【0009】
【発明の実施の形態】
===カラオケ装置の基本構成===
この発明の一実施例による通信カラオケ装置のハードウェア主体の概略構成を図1に示している。
カラオケ装置は、パソコン相当のコンピュータ応用機器であって、中央処理装置1がCPU・ROM・RAMを含んだコンピュータ本体であり、大容量の外部記憶であるハードディスク装置2と、加入電話回線またはISDN回線を介してカラオケホスト装置と通信する通信制御装置3と、利用者からの入力情報を受け付けるとともに利用者に向けて案内情報や応答情報を提示する利用者インタフェース装置4と、MIDIデータを主体にした音楽演奏データに基づいて伴奏音楽の音響信号を生成する音楽生成装置5と、伴奏音楽やマイクロホンからの音響信号を増幅してスピーカーから発音する音響装置6と、CRTやLCDあるいはPDPなどを用いた映像表示装置7と、この映像表示装置7に表示すべき画像データを処理する画像処理装置8とを備えている。
【0010】
利用者インタフェース装置4には、装置本体の操作パネル(キーボードとディスプレイ)が含まれるとともに、赤外線などの無線通信を利用したリモコン操作器4aが付属している。リモコン操作器4aは、テンキーといくつかのファンクションキーを備えているとともに、これらキー入力の内容を表示する小さな液晶表示パネルを備えている。
【0011】
===待ち行列管理と演奏制御の基本動作===
中央処理装置1は適宜な記憶部に演奏予約の待ち行列を作成し、カラオケ楽曲の演奏順番を管理している。利用者インタフェース装置4により入力される演奏予約データ中に楽曲を特定する6桁の数字からなる楽曲番号が含まれている。中央処理装置1は、演奏予約データが入力されたならば、その中の楽曲番号がカラオケ楽曲データベースに登録されている演奏可能な楽曲の番号であることを確認した上で、その楽曲番号を待ち行列に登録する。
【0012】
中央処理装置1は、待ち行列から登録順に楽曲番号を取り出し、ハードディスク装置2のカラオケデータベースから該当する楽曲のカラオケデータを取り出して処理する。1つの楽曲番号に対応する1曲分のカラオケデータは、MIDIデータやADPCMデータなどで表現された伴奏音楽の起源となる音楽演奏データと、伴奏音楽に同期した歌詞字幕を表示するための歌詞字幕データと、伴奏音楽の出力期間に前記歌詞字幕の背景として表示すべき背景画像データを直接または間接に指定する背景選択データと、当該楽曲のタイトルやアーチストや著作者を字幕表示するための楽曲説明字幕データなどが対応づけされたデータ群である。
【0013】
なお、ハードディスク装置2には背景画像のデータベースも構築されており、中央処理装置1はカラオケデータ処理の一環として前記背景選択データに基づいて背景画像データベースから適宜な背景画像データを取り出して画像処理装置8に受け渡し、歌詞字幕とともに映像表示装置7により表示する。
【0014】
===利用者番号と利用者曲目帳ファイル===
この実施例においては、楽曲番号として使用されていない6桁の数字の中で特定の100個の番号「801800」〜「801899」を利用者番号として使用することとする。中央処理装置1は、この利用者番号「801800」〜「801899」の個々に対応づけした最大100個の利用者曲目帳ファイルをハードディスク装置2に作成して管理する。以下に順次くわしく説明するが、これらの利用者番号をお店の常連客に割り当てておき、その常連客のよくうたう歌を利用者曲目帳ファイルに登録しておく。
【0015】
利用者曲目帳ファイルの内容やデータ構成については後述するとして、利用者番号と利用者曲目帳ファイルがどのような仕組みで活用されるのかを先に説明する。
中央処理装置1は、利用者インタフェース装置4により入力された演奏予約データを受け付けたとき、データ中の楽曲番号が演奏可能な楽曲の番号か否かをチェックすることは先に説明した。この番号チェックの処理において、本実施例では、演奏予約データ中の番号が前記利用者番号なのか否かをチェックし、利用者番号であれば(演奏可能な楽曲の番号ではないが)、その利用者番号を正規の楽曲番号と同等に取り扱って前述の待ち行列に登録する。
【0016】
中央処理装置1は、待ち行列に登録されている楽曲番号を順番に処理していくが、待ち行列からつぎに実行処理すべき順位の番号をピックアップしたとき、それが楽曲番号ではなくて利用者番号であると、その利用者番号に対応づけして作成されている利用者曲目帳ファイルをハードディスク装置2から読み出して、そのファイルの記述内容に従って図3(a)に示すような利用者曲目帳画面のデータを生成して、映像処理装置8を経て映像表示装置7に表示する。
なお、図2のフローチャートは中央処理装置1が実行する利用者曲目帳ファイルに関連した処理手順の概要を示している。
【0017】
===利用者曲目帳の画面===
図3(a)に例示した利用者曲目帳の画面では、「あなただけのベストアルバム」と表記されたウインドウが開き、その中に1番から9番までの番号とともに曲目が表記され、その曲目リストの先頭の0番に「新規登録」というメニューが表記されている。これら0番から9番の項目の1つにカーソルが付加表示されており、そのカーソルを移動させるための操作ガイドも表記されている。
【0018】
この利用者曲目帳の画面が映像表示装置7に表示されている状態において、利用者が案内に従ってリモコン操作器4aを操作することで画面中のカーソルを移動させることができる。カーソルで任意の曲目を選んでリモコン操作器4aで所定のコマンドを入力すると、この入力に応答して中央制御装置1は、表示中の利用者曲目帳のファイル内容を参照することで、カーソルで特定された曲目から楽曲番号を認知し、画面の表示を図3(b)のように切り換える。図3(b)では番号で選択された曲目だけを大きく表記して確認をとり、また、過去に設定されたその楽曲についてのキー変更値を表記するとともにこの値の変更入力を受け付ける案内文を表記する。この状態で、リモコン操作器4aから所定のコマンド入力があると、中央処理装置1は、表示中の楽曲の演奏予約を受け付けたものとして処理を進め、利用者曲目帳の処理から抜け出して演奏処理を実行する。
【0019】
===利用者曲目帳ファイルの内容と書き込み===
以上の機能を実現するために、利用者曲目帳ファイルには図4に示すような情報が所定のデータ形式で記述されている。1つのファイルには、ファイルに割り当てられた利用者番号と、後述のように利用者が任意に記入できる利用者の呼称と、ファイルの作成日が記録されるとともに、後述のように利用者が選んだ曲目リストが記録される。曲目リストにおいて、曲目・アーチスト・楽曲番号が基本情報であり、これに各楽曲ごとの演奏キー変更値を利用者が任意に設定でき、また各楽曲の演奏日や演奏回数などの履歴情報を中央処理装置1が自動的に記入する。
【0020】
図3(a)に示す利用者曲目帳の画面が表示されている状態において、カーソルが0番「新規登録」に位置していると、中央処理装置1の制御により、図示しているように「曲番を入力してください」という案内文が表記されている。この表示状態において利用者インタフェース装置4(リモコン操作器4aも含む)により、カラオケ目次本に掲載されている6桁の数字からなる任意の楽曲番号を入力すると、これに応答して中央制御装置1は、表示中の利用者曲目帳のファイルに該当する楽曲の情報を記入するとともに、すぐにそれを利用者曲目帳の画面に反映させる。このようにして利用者は、自分に割り当てられている利用者曲目帳ファイルに自分がよくうたう歌を登録することができる。
【0021】
また図3(a)の利用者曲目帳の画面が表示されている状態において、利用者インタフェース装置4により「設定」コマンドを入力すると、中央処理装置1は当該利用者曲目帳の環境設定モードに移行し、図4に示した利用者曲目帳ファイルにおける「利用者の呼称」の欄に任意の文字列を記入する入力を受け付けたり、曲目リストを一括消去する入力を受け付けたりする処理を実行する。「利用者の呼称」の欄にたとえば「モンキーズ」という文字列が記入されているとすると、中央処理装置1はこの利用者曲目帳ファイルの内容を図3(a)のように表示するときに、図3(a)における「あなたのだけのベストアルバム」という表記部分を「モンキーズさんのベストアルバム」という具合に置換する。
【0022】
===利用者曲目帳ファイルへの便利な曲目追加===
カラオケ装置で誰かがリクエストした曲が演奏されており、歌っている人とは別の常連客がその歌を聞き、自分も憶えて歌いたいと思い、自分の利用者曲目帳ファイルにその楽曲を登録しておきたい考えたとする。この実施例の演奏予約システムによれば、常連客はリモコン操作器4aによりつぎのように操作すればよい。まず、自分の利用者番号を入力し、続けて所定のキーを押すことで「演奏中の曲を曲目帳に追加する」コマンドを入力する。
【0023】
この入力を受け付けて中央処理装置1は、利用者番号に該当する利用者曲目帳ファイルにアクセスするとともに、現在演奏中の楽曲の曲目・アーチスト・楽曲番号などの必要なデータをカラオケデータベースの索引などから取り出して、利用者曲目帳ファイルに記入する。同時に、「演奏中の曲をあなたの曲目帳に追加しましたよ」というメッセージを映像表示装置7あるいは利用者インタフェース装置4により出力する。
【0024】
【発明の効果】
この発明を適用したカラオケ装置は、つぎのように使用することでその効果を発揮する。カラオケバーのようなお店の常連客にそれぞれ利用者番号を割り当てておき、利用者番号を常連客に憶えてもらうか、利用者番号をお店のノートなどに記録しておき、来店した常連客が自分の利用者番号をリモコン操作器で難なく入力できる環境を整えておく。
【0025】
来店した常連客はとりあえず何を歌うかを決める前に、楽曲番号を予約入力するのと同じ要領で自分の利用者番号を予約入力する。そうすると待ち行列に従って自分の利用者番号に実行順番がまわってくる。そのとき、カラオケ装置に保存されている自分の利用者曲目帳ファイルが読み出され、そこに登録されている曲目リストがカラオケ装置の画面に表示される。常連客はその画面に表示されている曲目リストの中から歌いたい曲を特定すると、その曲が予約されてすぐに演奏開始される。その曲が終わると、また待ち行列に従って他の人が予約した曲が演奏されることになる。
【0026】
このように本発明によれば、常連客を主力に営業しているカラオケバーのようなお店において、常連客が来店したとき自分たちがよく歌っている曲群から選曲してカラオケ装置に予約する操作がきわめて簡便に行えるとともに、他のお客さんの予約と混乱なく整合させることができ、カラオケによる良質でスムーズな接客サービスを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるカラオケ装置のハードウェア構成の概略図である。
【図2】この発明の一実施例による演奏予約システムの主要な処理手順の概略を示すフローチャートである。
【図3】同上演奏予約システムにおける利用者曲目帳の表示画面の一例を示す図である。
【図4】同上演奏予約システムにおける利用者曲目帳ファイルのデータ構成例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 中央処理装置
2 ハードディスク装置
3 通信制御装置
4 利用者インタフェース装置
4a リモコン操作器
5 音楽生成装置
6 音響装置
7 映像表示装置
8 画像処理装置
Claims (5)
- 入力手段と、記憶手段と、演奏手段と、制御手段とを備え、演奏順番を待ち行列で管理するカラオケ装置であって、
入力手段は、利用者からの各種入力を受け付け可能であり、
記憶手段は、楽曲番号が記述された曲目リストを利用者番号に対応付けて格納し、
演奏手段は、楽曲の演奏を可能とし、
制御手段は、楽曲番号、または、利用者番号に続いて予約コマンドの入力を受け付けた場合には、受け付けた楽曲番号、または、利用者番号を待ち行列に登録するとともに、第1〜3処理からなる演奏処理を行い、
第1処理は、待ち行列の先頭を検出し、それが楽曲番号の場合は第2処理に、利用者番号の場合は第3処理に移行し、
第2処理は、検出した楽曲番号に対応する楽曲を演奏手段に演奏させて第1処理に戻り、
第3処理は、検出した利用者番号の曲目リストを表示手段に表示させ、表示されている曲目リスト中から利用者の入力により特定された楽曲を演奏手段に演奏させて第1処理に戻る
カラオケ装置。 - 第3処理は、曲目リストを表示手段に表示している際、利用者からの入力により楽曲番号の新規登録を受け付けた場合、入力された楽曲番号を当該利用者番号の曲目リストに追加して再表示させる
請求項1に記載のカラオケ装置。 - 曲目リストは、利用者の呼称を含み、
制御手段は、曲目リストを表示させる際、その呼称をも表示させる
請求項1または2に記載のカラオケ装置。 - 制御手段は、曲目リストに基づいた演奏処理を行う際、当該曲目リストに演奏履歴を記述するとともに、曲目リストを表示させる際、演奏履歴をも表示させる
請求項1〜3のいずれかに記載のカラオケ装置。 - 曲目リストは、記述される楽曲にキー変更値が付帯され、
演奏曲選定処理は、曲目リスト中から特定された楽曲にキー変更値が付帯される場合、そのキー変更値に基づいて演奏手段に演奏キーを変更させる
請求項1〜4のいずれかに記載のカラオケ装置。
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JP2001263791A JP3595292B2 (ja) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | 利用者曲目帳を記憶管理するカラオケ装置 |
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- 2001-08-31 JP JP2001263791A patent/JP3595292B2/ja not_active Expired - Fee Related
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