JP4416549B2 - 回転伝達装置 - Google Patents

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この発明は、車両の動力を伝達する駆動経路上等で駆動力の伝達と遮断の切替えに用いられる回転伝達装置に関する。
車両における動力の伝達をする駆動経路上に駆動力の伝達と遮断の切替えに用いられる回転伝達装置の1つとしてローラ式の2方向クラッチに電磁クラッチを組合わせた電磁式ローラクラッチが知られている。この形式のクラッチのローラクラッチ部は、入力軸の軸端に設けた内方部材とその外側に設けられる出力軸の軸端の外輪との間のスペースに所定の角度ピッチで複数のローラを保持器を介して挿置し、内方部材の外周に上記と同ピッチで形成される複数のカム面と外輪内周面とにより上記スペースを楔空間とし、保持器にはスイッチばねを連結して非回転時にはローラを中立位置に保持するように形成されている。
上記ローラクラッチ部は、内輪カム形式であるが、反対に外輪の内周面にカム面を形成した外輪カム形式のものも知られている。そして、上記いずれの形式のクラッチであれ、ローラクラッチ部に隣接して電磁クラッチ部が設けられている。この電磁クラッチ部は、保持器に連結されるアーマチュアと、内方部材もしくは外輪に固定されたロータ板と、電磁力の作用でアーマチュアをロータ板に係合、遮断する電磁コイルとを備え、アーマチュアは内方部材の軸上で軸方向に移動自在であるが、保持器に対して回転方向には一体に回転するように連結され、アーマチュアを電磁力でロータ板に係合させることにより内方部材の回転を外輪へ、又はその反対方向に回転を伝達するように形成されている。
上記のような内輪カム形式及び外輪カム形式のローラクラッチ部を電磁クラッチ部に組合わせた電磁式ローラクラッチについては、例えば特許文献1に記載されている。この特許文献1による回転伝達装置としての電磁式ローラクラッチは、電気的にロック、フリー制御してABS制御の作動時の前輪と後輪の動力循環を防止し、かつ4WD/2WD車の切替えが容易で、燃料の向上、流体カップリングの劣化防止、タイヤ摩耗の減少を図ることを目的としたものである。
ところで、上記特許文献1などに開示されている従来の電磁式ローラクラッチは、外輪の縦断面形状によって電磁コイルを含む電磁クラッチ部と、内方部材及びローラを含むローラクラッチ部と、内方部材の軸端を外輪に対して支持する軸受部のそれぞれの位置ごとに階段状に内径が異なり、軸受部を設けた位置の内径が最も小さく、電磁クラッチ部の内径が最も大きい。このため、特に外輪内周面にカム面を有する外輪カム形式の電磁式ローラクラッチでは、カム面を機械加工により成形する場合、その加工手段は特定の方式の加工手段に限定されていた。
即ち、外輪の内径に大きな段差があるため、加工は内径のどちらか一方からの加工であり、例えばフライス加工や放電加工のような特定の加工方式の手段に限定されていた。従って、例えばワイヤーカットのような外輪を軸方向に貫通で加工する方法や、加工ツールを両端で支持し高剛性で加工するというようなコストの安価な加工方式を適用できなかったため、容易にカム面を加工できなかったという課題がある。
又、外輪の内径内に電磁クラッチ部が内蔵される形式であったため、アーマチュアとロータ、及びロータと電磁コイル間の隙間の調整が困難であり、各部品の製作誤差が生じて重なった場合、電磁クラッチの吸引力が各製品毎に微妙に異なったものとなっていた。従って、上記各隙間の管理が容易な外輪カム形式の回転伝達装置として改善することが所望されていた。
特開平10−53044号公報
この発明は、上記の問題に留意して、内方部材と外輪の間に保持器により複数のローラを保持し、ローラを介して回転を外輪へ伝達し、外輪の内周面に複数のカム面を有する形式のローラクラッチのカム面の加工を容易な構造とした回転伝達装置を提供することを課題とする。
又、ローラクラッチ部に対し電磁クラッチ部を設けて回転伝達装置を形成する際に、アーマチュアとロータ及びロータと電磁コイル間の隙間を容易に管理できる構造の回転伝達装置を提供することをもう1つの課題とする。
この発明は、上記の課題を解決する手段として、入力軸上に、その入力軸より大径の内方部材を設け、その内方部材の外側に設けられて相対的に回転自在に支持された外輪の、前記内方部材の円筒状外周面と対向する部位の内周を最小内径部とし、その最小内径部に前記円筒状外周面との間で楔空間を形成する複数のカム面を形成し、各カム面と前記円筒状外周面間に組込まれたローラを前記内方部材と外輪の対向部間に組込まれた保持器で保持し、前記ローラが前記楔空間の周方向中央部に配置される中立位置に前記保持器を弾性保持するスイッチばねを設け、前記外輪の軸方向の一端面から外部に位置する前記入力軸の一端部にスリーブを嵌合固定し、そのスリーブ上に電磁クラッチ部を設け、その電磁クラッチ部が、前記保持器に回り止めされてスリーブにより軸方向に移動自在に支持されたアーマチュアと、前記スリーブに嵌合固定されてアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、通電によってロータにアーマチュアを摩擦係合させる電磁コイルとからなり、前記スリーブの外径面に、アーマチュアを軸方向に当接させる段差部を設け、その段差部に摩擦低減手段を設けた回転伝達装置としたのである。
上記構成のローラクラッチ形式の回転伝達装置では、電磁クラッチ部の電磁力の作用で保持器を外輪に対して相対移動させることによりローラを、内方部材外周と外輪内周のカム面で形成される楔空間内に押込むことによりローラを介して内方部材を外輪に係合させ、入力軸の回転を外輪に伝達する。保持器を外輪に対して移動させる作用が遮断されると、弾性部材により保持器が元の位置に戻されローラが楔空間と楔空間との間の中央位置に戻り、その中央位置では外輪内周とローラとの間にわずかな隙間が生じてローラは外輪に対して係合が解除される。
このような構成のローラクラッチ部とした場合、外輪内にローラが挿置される部位の径が最小内径部であるから、外輪の他の異径部の内径はローラの両側で径が大きくなっている。従って、外輪を加工する際に外輪のいずれの側からでも加工ツールを挿入可能であり、かつ特定の加工手段だけでなく、種々の加工手段によりカム面の加工ができ、このため加工作業が容易であり、コスト削減が可能となる。
また、アーマチュアを支持するスリーブに段差部を設けアーマチュアを軸方向に当接させるようにしたから、この段差部の軸方向寸法とアーマチュアの板厚を管理することによりアーマチュアとロータとの隙間を管理することができ、隙間の管理が極めて容易となり、アーマチュアに対する電磁力の作用にばらつきのない高精度の電磁クラッチとして機能することとなる。
なお、入力軸上に内方部材と隣接して異径部を、かつ外輪の延長部を対向配置し、延長部内周面と異径部外周面間に互いに隣接する複数の軸受を設けた回転伝達装置を採用することもできる。
このような構成の回転伝達装置では、外輪の延長部に歯車を設けて出力の回転を伝達する際に入力軸上の異径部に設けた複数の軸受によって荷重を支持する。このため、モーメント荷重が外輪又は入力軸に作用してもローラクラッチ部のローラと外輪内周との隙間寸法に与える影響がなくなり、ミス係合等が発生しないこととなる。
の発明の回転伝達装置は、外輪のカム面を外輪の最小内径部に形成したローラクラッチとしたから、外輪のカム面を形成する際に最小内径部の両側方のいずれからでも加工手段を挿入でき、このため加工作業が容易、かつ精度の高い加工が可能となり、コスト低減が可能で、高品質の外輪カム形式の回転伝達装置が得られるという利点がある。
また、アーマチュアを支持するスリーブの段差部にアーマチュアを軸方向に当接させるようにしたから、この段差部の軸方向寸法及びアーマチュア板厚を管理するだけでアーマチュアとロータ間の隙間を高精度で設定できるという利点がある。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1はこの実施形態の電磁式ローラクラッチの回転伝達装置の主要断面図である。図示のように、この電磁式ローラクラッチは、機械式のローラクラッチCM と、電磁コイルによる電磁クラッチCE を隣接して設けて組合わせたものから成る。ローラクラッチ部CM は、入力軸1x上に設けた内方部材1の外周面1aを所定径の大径部として形成し、その外側に外嵌、配置した外輪2を有する。
外輪2の内周面には内方部材1の外周面1aとの間に楔空間を形成する複数のカム面5が形成されており、上記外周面1aと対向するカム面5との間に保持器4が設けられ、この保持器4に設けられたポケットに係合子としての複数のローラ3が挿置されている。上記複数のカム面5は、図示の例では12個とされ、複数のローラ3も対応して同数設けられているが、カム面5、ローラ3の数は任意である。
又、内方部材1、ローラ3の軸方向の幅は必要最小限の寸法とされ、外輪2の幅も内方部材1よりやや大きい程度で、従来のような外輪2の内側に電磁クラッチCE を内蔵し得る程の軸方向長さ寸法を有していない。従って、外輪内周のカム面5は外輪内径のうち最小内径部に設けられている。なお、図示の例では上記カム面5は平面タイプの形状としたが、平面タイプに限られず、楔空間が形成される形状であればよく、例えば曲面状でもよい。
又、保持器4はローラ3を互いに隣接するカム面5で形成される半径方向の外へ屈曲した凹部のほぼ中央の中立位置に保持するように保持器4の一側方の内側に弾性部材として挿置されたスイッチばね10により弾性的に保持されている。スイッチばね10は、図2の(b)図に示すように、リング状部の両端に係合解除もしくは中立位置保持用の角(ツノ)10a、10aが形成されており、この角10a、10aを挿入するための切欠き10b〜10b、4a〜4aが外輪2、保持器4の所定位置に設けられている。
上記構成のローラクラッチCM の外部に隣接してアーマチュア11、ロータ13、電磁コイル14から成る電磁クラッチCE が設けられている。ロータ13は、そのボス部内径が入力軸1x上に固定されたスリーブ15に一体に結合して設けられ、かつロータ13のフランジ面13aを挟むように一方にアーマチュア11、他方に電磁コイル14が配置されている。アーマチュア11は、スリーブ15の延長部上に設けた摩擦低減部材19を介してスリーブ15に対しては回転自在に、かつ軸方向への移動もアーマチュア11とロータ13のフランジ面13aとの間のわずかな隙間δの範囲内で可能に設けられている(隙間δについては後で説明する)。
なお、スリーブ15はアーマチュア11を回転自在に支持するための部材として設けられ、アーマチュア11を軸方向に当接させる段差部15aが形成されている。図示の例では、この段差部15aに接して断面視L字状の摩擦低減部材19が設けられているが、摩擦低減部材19は省略することもできる。従って、摩擦低減部材19を省略する場合は段差部15aにアーマチュア11が直接当接することとなる。さらに、図3の(a’)図に示すように、摩擦低減部材19は断面視矩形状のものとしてもよい。この場合はアーマチュア11の内径はスリーブ15で支持される。又、図示の例ではアーマチュア11を入力軸上の部材により回転支持する例としたが、ロータ13の外周にアーマチュア11の径方向の移動を止め、軸方向への移動を自在とする支持部材、例えば複数のローラを設けるようにしてもよい。この場合はスリーブ15も不要となる。
さらに、アーマチュア11は、通常は(電磁コイル14への非通電時)弾性部材12のばね力で外輪2の一側方端面に向って引き付けられており、かつ保持器4の一側方端面に少なくとも2箇所以上の複数箇所に設けられた突片4bに対応する位置に対応する数の穴が設けられ、この穴に突片4bが嵌合することにより回転方向にはアーマチュア11と保持器4が一体化するように設けられている。又、弾性部材12は外輪2の外周に一端が固定され、他端がアーマチュア11に連結され、このような弾性部材12が複数箇所設けられている。
電磁コイル14の周りはヨーク14aで囲まれ、このヨーク14aを突起16を介して図示しない静止した固定支持部に支持されている軸受17の固定側部材に連結し、これにより電磁コイル14を固定支持している。従って、電磁コイル14に対しロータ13の内面にわずかな隙間を以って回転自在にロータ13は設置されている。そして、図示の例では軸受17により入力軸1xの一端が回転自在に支持されている。なお、18は外輪2の内部の封止板である。
上記ローラクラッチCM の他方側端には、図示のように、外輪2の延長部6に歯車7を設け、これに図示しない他の歯車を係合させて出力の回転力を他歯車に伝達するように形成されている。そして、この延長部6、歯車7の幅方向のほぼ中央寄りでタンデム方式の複数の軸受8、8を延長部6の内径部に嵌合させ、この軸受8、8を入力軸1x上で内方部材1に隣接して形成した異径部9上に固定し、この異径部9による支持で延長部6を回転自在に支持している。
なお、延長部6の内側面及び異径部9の外周面で、かつ軸受8、8の端には軸受8、8に予圧を付与するための部材8p、8pがリング状に設けられている。そして、上記複数の軸受8、8が嵌合する部材である延長部6と異径部9の径のいずれか又は両方を複数の軸受8、8に対して同寸法とするのが好ましい。又、入力軸1x上にはさらに歯車21が設けられ、この歯車21に図示しない歯車が係合し、入力の回転力を入力軸1xに伝達している。さらに、入力軸1xの反対側方は軸受20により回転自在に軸支され、軸受20も図示しない静止固定部に支持されている。
上記電磁クラッチCE のアーマチュア11は、スリーブ15に対して回転自在に支持され、かつ相対回転するため、その回転差が大きくなると、又その接触面の摩擦係数が大きい程両者の摺動抵抗の影響が無視できなくなる。このため、両者間には摩擦低減部材19が用いられているが、この摩擦低減部材19として図示の例では滑り軸受又は転がり軸受が用いられている。両部材間の表面処理をして潤滑材を用いてもよい。さらに、摩擦低減部材19を自己潤滑性材を用いて形成してもよい。
又、スリーブ15は非磁性体で形成されている。この場合、非磁性体はスリーブ15の全部又は一部に用いてもよい。電磁コイル14からの磁気を効率よくロータ13→アーマチュア11→ロータ13へ流れるようにし、周辺部への磁気漏れを最低限にするためである。スリーブ15には低摩擦特性、非磁性が要求されることを総合的に加味し、両特性を併せ持つ材料、例えば黄銅のような材料を用いれば、摩擦低減部材19を省略することができる。
上記の構成とした実施形態の電磁式ローラクラッチの回転伝達装置の基本構成は、従来の回転伝達装置と同様であるが、上述したように具体的構成が若干異なるため、特に製造上の加工方法が異なる。基本作用は、次の通りである。電磁コイルに通電されていない限り、アーマチュア11は弾性部材12のばね力でローラクラッチCM 側へ引き寄せられており、ロータ13とアーマチュア11との間は遮断されてアーマチュア11は回転せず、従って図2の(b)図の実線で示すように、スイッチばね10によりローラ3が楔空間の凹部中央位置に保持され、ローラ3による内方部材1の外輪2への係合は遮断されている。
電磁コイル14が通電されると、その電磁吸着力によりアーマチュア11がロータ13に摩擦係合してロータ13と共に回転する。アーマチュア11がわずかに回転すると、保持器4も回転し、図2の(b)図の一点鎖線で示すように、スイッチばね10の角10aの一方(右側)を傾けて外輪2に対し回転移動する。このため、ローラ3は楔空間の狭い側へ押込まれて内方部材1と外輪2に係合し、回転が外輪2へ伝達される。通電を停止すると保持器4、ローラ3は元の状態に戻り、係合が遮断される。
上記実施の形態の回転伝達装置では、外輪2のカム面5は外輪2の異径内径部のうち最小内径部に設けているから、その両側の他の異径部はカム面5の内径より径が大である。従って、外輪2のカム面内径部を機械加工により成形する場合、軸方向のどちらからでも加工ツールを挿入自在である。従って、従来はフライス加工や放電加工に加工手段が限定されていたのに対し、この実施形態では上記加工手段に加え、例えばワイヤーカットのような外輪を軸方向に貫通加工する手段、あるいは加工ツールを両端で支持し高剛性で加工する手段を採用することができる。
次に電磁クラッチCE をローラクラッチCM の外部に隣接して設けたことによりアーマチュア11とロータ13間の隙間δ及びロータ13と電磁コイル14との隙間fの管理が比較的容易となり、コスト削減が可能となる。図3の(a)図に示すように、ロータ13とアーマチュア11の板厚を含む寸法をa、アーマチュア11の板厚をbとすると、アーマチュア11とロータ13間の隙間δは、δ=a−bとなり、隙間δは、a、bの寸法のみで管理できる。即ち、隙間δの管理に関係する部品の製作誤差が多岐に及ばないこととなる。この点は図3の(a’)図の場合も同じである。
又、図3の(b)図に示すように、ロータ13の軸方向寸法をdとし、静止系に対し入力軸1xを支持する軸受17に突起16で固定された電磁コイル14の同方向寸法をeとすると、電磁コイル14との隙間fは、f=d−eとなり、(d−e)の値と軸受17の軸方向のガタとにより管理されることとなる。この場合も、隙間fの管理に関係する部品の製作誤差が多岐に及ばない。しかも、上記2つの種類の隙間δ、fの管理はローラクラッチCM の外輪の外で行なうことができる。従って、寸法管理が比較的容易で、コスト削減が可能となる。
又、外輪2に延長部6を設け、タンダム軸受8、8をその中央寄りに設けたのは、次の理由による。ローラクラッチCM の空転時には、ローラ3と外輪2との隙間が確保されているが、入力軸1x又は外輪2から例えばモーメント荷重を受けた場合、相対的にその隙間は小さくなり、介在する潤滑油の粘性抵抗等の影響が大きくなる。その影響が比較的大きくなると、クラッチの引きずりトルクが大きくなりミス係合等の問題が生じる。このため、複数の軸受8、8をタンデムに配置し、かつ軸方向に任意の予圧をかけることにより軸受剛性を大きくし、ローラ3と外輪2との隙間を確保し易くする。
又、同サイズの複数の軸受8、8を軸方向に近接配置したため、軸受8、8の内外輪の嵌合部は単一の加工で製作が可能となり、入力軸1xと外輪2の同軸度を確保し易くしたのである。さらに、この実施形態では外輪2の延長部6に動力伝達用の歯車7を一体に形成しているが、その中央寄り位置に軸受8、8を配置することにより動力伝達時に歯車7から受ける半径方向及び軸方向荷重を支持し易くしている。なお、軸受8に玉軸受を採用しているため、例えば針状(ニードル)ころ軸受のような転走面を別途形成又は配置しなければならない軸受構造に対して、はめ合部の精度及び部品点数を必要最少限の数とし易くした。
この発明の回転伝達装置は、加工が容易で、寸法管理がし易く、ミス係合を防止できるローラクラッチから成り、従って車両の動力伝達経路上等での回転の伝達、遮断を必要とする機器に広く利用される。
実施形態の回転伝達装置の主断面図 同上回転伝達装置の、(a)図1の矢視IIa−IIaの断面図、(b)図1の矢視IIb−IIbの断面図 同上回転伝達装置の、(a)アーマチュア部分断面図、(a’)断面の異なる摩擦低減部材を有するアーマチュア部分断面図、(b)電磁コイル、ロータの部分断面図
符号の説明
1 内方部材
1x 入力軸
2 外輪
3 ローラ
4 保持器
5 カム面
6 延長部
7、21 歯車
8 軸受
9 異径部
10 スイッチばね
11 アーマチュア
12 弾性部材
13 ロータ
14 電磁コイル
15 スリーブ
16 突起
17、20 軸受
19 摩擦低減部材

Claims (5)

  1. 入力軸上に、その入力軸より大径の内方部材を設け、その内方部材の外側に設けられて相対的に回転自在に支持された外輪の、前記内方部材の円筒状外周面と対向する部位の内周を最小内径部とし、その最小内径部に前記円筒状外周面との間で楔空間を形成する複数のカム面を形成し、各カム面と前記円筒状外周面間に組込まれたローラを前記内方部材と外輪の対向部間に組込まれた保持器で保持し、前記ローラが前記楔空間の周方向中央部に配置される中立位置に前記保持器を弾性保持するスイッチばねを設け、前記外輪の軸方向の一端面から外部に位置する前記入力軸の一端部にスリーブを嵌合固定し、そのスリーブ上に電磁クラッチ部を設け、その電磁クラッチ部が、前記保持器に回り止めされてスリーブにより軸方向に移動自在に支持されたアーマチュアと、前記スリーブに嵌合固定されてアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、通電によってロータにアーマチュアを摩擦係合させる電磁コイルとからなり、前記スリーブの外径面に、アーマチュアを軸方向に当接させる段差部を設け、その段差部に摩擦低減手段を設けた回転伝達装置。
  2. 前記摩擦低減手段を軸受部材としたことを特徴とする請求項1に記載の回転伝達装置。
  3. 前記摩擦低減手段をアーマチュア又は段差部を有する部材への表面処理面としたことを特徴とする請求項に記載の回転伝達装置。
  4. 前記摩擦低減手段を自己潤滑性材としたことを特徴とする請求項に記載の回転伝達装置。
  5. 前記スリーブの一部又は全部を非磁性体で形成した請求項乃至のいずれかの項に記載の回転伝達装置。
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