JP4416138B2 - 塗工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続的に走行するウェブに対して塗工液を塗布するエクストルージョン型のダイヘッドを使用した塗工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエクストルージョン型のダイヘッドは、例えば図1に示すように、スリット面10を有する下流側リップ2と、スリット面12を有する上流側リップ3を備えており、下流側リップ2のスリット面10と上流側リップ3のスリット面12との間のスリット11から塗工液20が吐出される。そしてこのダイヘッドにより塗工を行う場合、ダイヘッドの先端リップとウェブとの間隔は、目標とする塗工膜厚の1.5〜2倍程度に設定し、スリット11を通して塗工液20を連続的に走行するウェブ22に対して略垂直に吐出することにより、ウェブ上に塗工膜21を直接形成する。
【0003】
ダイヘッドによりウェブに対して幅方向に均一な塗工を行うには、ダイヘッド内部の液溜まりであるマニホールドの形状が重要であり、従来のダイヘッドでは、ハンガータイプ、T型タイプ等のマニホールドを設けている。そして、ダイヘッドの液入口から内部に流入した塗工液はマニホールドにて幅方向に広がり、先端のスリットから押し出されて走行するウェブ上に塗工される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のダイヘッドを使用した塗工装置では、幅方向の流動ムラをなくす手段として、粘性による圧力損失が幅方向にどの位置においても一定になるようにマニホールドの形状を設計している。しかしながら、粘性による圧力変化のみしか考慮していないため、例えばカラーフィルタのレジストコーティングにみられるような液が高密度、高流量、低粘度等の条件下においては、慣性の影響を無視できず、液の吐出バランスが悪くなり、ダイヘッドにより塗工された膜の幅方向の均一性、安定性に問題を生じる場合があった。
【0005】
上記の問題点を解決するために、本発明は、塗工液の慣性を考慮した条件に基づいてダイヘッドの内部形状を設計することとし、このような条件で製作したダイヘッドにより塗工を行うことにより、幅方向に均一でかつ安定的な液の吐出が得られる塗工装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の塗工装置は、連続的に走行するウェブに対して塗工液の塗布を行うエクストルージョン型のダイヘッドを使用した塗工装置であって、ダイヘッドは、液入口をダイ中央部に有し、マニホールド及びスリットが幅方向に均一な形状をしており、液入口から内部に流入した塗工液がダイ幅方向のマニホールドを通過するにあたり、スリットから塗工液が流出することにより流量が単調に減少することに伴う液の慣性力の低下の総量∫dPi[Pa](塗工液の密度ρ[kg/cm3 ]、液流速v[m/s]、運動量補正係数βの関数)と、塗工液の粘性により内部流路の壁面から受ける圧力損失の総量∫dPv[Pa](塗工液の粘度μ[N/m2 s]、液流速v[m/s]、流体平均深さn[m]の関数)のバランスが次式で表される条件に合うようにダイヘッドのマニホールド径を設定することを特徴とする。
−1<log(|∫dPi|/|∫dPv|)<1
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、連続的に走行するウェブに対して塗工液の塗布を行うエクストルージョン型のダイヘッドを使用した塗工装置であって、ダイヘッドは、液入口をダイ中央部に有し、マニホールド及びスリットが幅方向に均一な形状をしており、液入口から内部に流入した塗工液がダイ幅方向のマニホールドを通過するにあたり、スリットから塗工液が流出することにより流量が単調に減少することに伴う液の慣性力の低下の総量∫dPi[Pa](塗工液の密度ρ[kg/cm3 ]、液流速v[m/s]、運動量補正係数βの関数)と、塗工液の粘性により内部流路の壁面から受ける圧力損失の総量∫dPv[Pa](塗工液の粘度μ[N/m2 s]、液流速v[m/s]、流体平均深さn[m]の関数)のバランスが次式で表される条件に合うようにダイヘッド内部のマニホールド径を設定するようにしたものである。
−1<log(|∫dPi|/|∫dPv|)<1
【0009】
また、塗工液として非ニュートン流体を扱う場合には、上記構成の塗工装置において、液溜まりの断面形状を幅方向に変化させることで、幅方向の液のせん断速度を一定に保った上で、ダイヘッドにおける各部分の形状を設定する。
【0010】
図2に示すように、全幅長がLであり、液入口31をダイ中央部に有し、マニホールド32及びスリット33が幅方向に均一な形状をしている場合のダイヘッドにおけるバランス値F、すなわち、
F=log(|∫dPi|/|∫dPv|)
と液入口(x=0)からダイの液最端出口部(x=L/2、液入口に最も遠い位置)までの液の吐出量分布は図3に示すグラフのようになる。
【0011】
【実施例】
表1に示す9つの条件(No.1〜No.9)で塗工を行った。すなわち、密度ρ[g/cm3 ]、粘度μ[g/cm・s]の塗工液を使用し、その塗工液をダイヘッドのスリットから吐出しつつ、速度U[cm/s]で連続的に搬送されるウェブに対して、マニホールド径D[cm]でバランス値Fのダイヘッドを使用し、膜厚S[cm]で塗工した。そして、吐出される塗工液の幅方向均一性と安定性を判定した。その結果を表1に示す。この表1から分かるように、「−1<F<1」になっているNo.1〜4については幅方向に均一でかつ安定的な塗工が行えたが、それ以外の条件では幅方向において吐出量に偏差(7〜15%)があり、均一に塗布できなかった。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の塗工装置によれば、使用するダイヘッドは、液入口をダイ中央部に有し、マニホールド及びスリットが幅方向に均一な形状をしており、そのダイヘッドの液入口から内部に流入した塗工液がダイ幅方向のマニホールドを通過するにあたり、スリットから塗工液が流出することにより流量が単調に減少することに伴う液の慣性力の低下の総量と、塗工液の粘性により内部流路の壁面から受ける圧力損失の総量のバランス値Fが、−1<F<1となる条件に合うようにダイヘッドのマニホール径を設定したので、塗工液の吐出バランスが良好となり、塗工膜の幅方向の均一性が高く、しかも安定的に塗工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エクストルージョン型のダイヘッドの一例を示す概略図である。
【図2】 ダイヘッドの模式図である。
【図3】 バランス値により異なる液の吐出量分布を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
2 下流側リップ
3 上流側リップ
10 スリット面
11 スリット
12 スリット面
20 塗工液
21 塗工膜
22 ウェブ
31 液入口
32 マニホールド
33 スリット
Claims (1)
- 連続的に走行するウェブに対して塗工液の塗布を行うエクストルージョン型のダイヘッドを使用した塗工装置であって、ダイヘッドは、液入口をダイ中央部に有し、マニホールド及びスリットが幅方向に均一な形状をしており、液入口から内部に流入した塗工液がダイ幅方向のマニホールドを通過するにあたり、スリットから塗工液が流出することにより流量が単調に減少することに伴う液の慣性力の低下の総量∫dPi[Pa](塗工液の密度ρ[kg/cm3 ]、液流速v[m/s]、運動量補正係数βの関数)と、塗工液の粘性により内部流路の壁面から受ける圧力損失の総量∫dPv[Pa](塗工液の粘度μ[N/m2 s]、液流速v[m/s]、流体平均深さn[m]の関数)のバランスが次式で表される条件に合うようにダイヘッドのマニホールド径を設定することを特徴とする塗工装置。
−1<log(|∫dPi|/|∫dPv|)<1
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17215499A JP4416138B2 (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 塗工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17215499A JP4416138B2 (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 塗工装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001000906A JP2001000906A (ja) | 2001-01-09 |
JP4416138B2 true JP4416138B2 (ja) | 2010-02-17 |
Family
ID=15936577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17215499A Expired - Lifetime JP4416138B2 (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 塗工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4416138B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
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US10493485B2 (en) | 2015-09-18 | 2019-12-03 | Envision Aesc Energy Devices, Ltd. | Coating device and coating method |
-
1999
- 1999-06-18 JP JP17215499A patent/JP4416138B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001000906A (ja) | 2001-01-09 |
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