JP4416052B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の第1実施形態に係る空気調和装置1の外観図である。この空気調和機1は、室内の壁面等に取り付けられている室内機2と、室外に設置されている室外機3とに分かれて構成されており、室内の冷房運転モードや暖房運転モード等の各種運転モードを有している。
ここで、空気調和装置1の冷媒回路の構成について、図2を用いて説明する。図2は、冷媒回路の系統図である。図2の冷媒回路は、主として、室内熱交換器23、圧縮機31、四路切換弁32、アキュムレータ33、室外熱交換器34及び電動膨張弁35で構成されている。
次に、室内機2の詳細な構成について説明する。室内機2は、図1〜図7に示すように、室内熱交換器23及び室内ファン24の他に、室内ケーシング5、水平フラップ6、第1連結部7a、第2連結部7b、連結調整部8及び制御部9を備える。尚、以下では、例えば室内機2の「上部」のように、「上」、「下」、「前」等の方向を示す表現を適宜用いているが、これらは室内機2が図1に示すように室内の壁に取り付けられ、通常使用される状態での各方向を表す。
室内ケーシング5は、図1に示すように、正面視において水平方向に長い長方形の形状を有しており、室内熱交換器23や室内ファン24の他、制御部9等を収容している。室内ケーシング5には、図3に示すように、吹き出し口51、第1吸い込み口52及び第2吸い込み口53が設けられている。
水平フラップ6は、吹き出し口51から吹き出される空気を室内に案内するためのものであって、吹き出し口51を開閉可能に設けられている。水平フラップ6は、図4に示すように、室内ケーシング5の幅W方向に細長い略長方形の形状を有している。特に、本実施形態に係る水平フラップ6は、図3に示すように、第1連結部7aまたは第2連結部7bにより、第1回動支点P1及び第1回動支点P1から離れており第1回動支点P1とは別の第2回動支点P2のいずれか1つを介して室内ケーシング5に回動自在に連結される。そして、水平フラップ6は、図3(b)に示すように、第1回動支点P1を中心として回動することにより第1姿勢を採る場合には、吹き出し口51から吹き出される空気を矢印Aの方向(第1方向に相当)に案内する。そして、水平フラップ6は、図3(c)に示すように、第2回動支点P2を中心として回動することにより第2姿勢を採る場合には、吹き出し口51から吹き出される空気を矢印Bの方向(第2方向に相当)に案内する。更に、水平フラップ6は、図3(a)に示すように、吹き出し口51を閉じる第3姿勢を採ることができる。尚、このような水平フラップ6は、第1連結部7aの第1フラップモータ71a(後述)または第2連結部7bの第2フラップモータ71b(後述)によって回転駆動される(図4)。
第1連結部7aは、室内ケーシング5と水平フラップ6の第1回動支点P1とを連結可能なものであって、室内ケーシング5の内部に設けられている。第1連結部7aは、図4に示すように、主として、第1フラップモータ71a(第1回動駆動部に相当)、第1伝達軸73a、第1回動軸75a、第1固定軸76a及び第1従動軸78aを有している。
連結調整部8は、空気調和装置1の運転モードに応じて、水平フラップ6が第1姿勢及び第2姿勢のいずれかを採るように、第1連結部7a及び第2連結部7bの連結状態を調整する。より具体的には、連結調整部8は、運転モードに応じて、第1連結部7aの第1回動軸75aを水平フラップ6の第1孔63に嵌挿させるか、または第2連結部7bの第2回動軸75bを水平フラップ6の第2孔64に嵌挿させる。
第1調整部8aの第1切換モータ81aは、第1連結部7aの第1回動軸75aをW方向に動かすための駆動源であって、室内ケーシング5に固定されている。第1切換モータ81aは、第1回動軸75aを水平フラップ6の第1孔63に嵌挿させたり第1孔63から抜いたりするためのトルクを出力する。第1切換モータ81aから出力されるトルクは、第1切換モータ81aの出力軸に固定された切換駆動ジョイント部82aを介して、第1切換駆動軸85aに伝達される。ここで、第1切換駆動軸85aにはボールネジ83a,86aが固定されており、第1切換モータ81aから出力されるトルクは第1切換駆動軸85aを介してボールネジ83a,86aに伝達される。ボールネジ83aの側面には、螺旋状の溝が形成されており、スライダ84aの一部が連結されている。そして、スライダ84aにおいて、ボールネジ83aとの連結部分には、ボールネジ83aの側面の溝に対応するように溝が形成されている。そのため、第1切換モータ81aが例えば正方向に回転駆動し、第1切換モータ81aからのトルクが第1切換駆動軸85a及びボールネジ83aに伝達すると、第1切換駆動軸85a及びボールネジ83aは、伝達されたトルクにより回転する。すると、スライダ84aは、回転するボールネジ83aの溝に沿って図4の左方向に移動する。これにより、スライダ84aに連結された第1連結部7aの移動部材74aは、スライダ84aの移動に連動して左方向に移動し、第1回動軸75aは、第1孔63に差し込まれる。また、第1切換モータ81aが逆方向に回転駆動した場合には、第1切換駆動軸85a及びボールネジ83aは、第1切換モータ81aが正方向に回転駆動した場合とは逆の方向に回転するため、スライダ84aは、逆方向に回転するボールネジ83aの溝に沿って図4の右方向に移動する。これにより、移動部材74aは、スライダ84aの移動に連動して右方向に移動し、第1回動軸75aは、第1孔63から抜かれる。
制御部9は、CPU及びメモリからなるマイクロコンピュータであって、図7に示すように、受信部21やLED22、室内ファンモータ25等と接続されており、接続された各機器の制御を行う。例えば、制御部9は、空気調和装置1が現在行っている運転モードに基づいて、LED22が点灯または点滅するように制御する。また、制御部9は、受信部21がリモートコントローラから受信した各種運転モードに基づいて、室内ファンモータ25の駆動を制御する。
次に、空気調和装置1の室内機2が行う動作について説明する。図9は、本実施形態に係る室内機2が行う全体的な動作の流れを示すフローチャートである。ここでは、空気調和装置1の室内機2は、先ずは運転を停止した状態であって、水平フラップ6は吹き出し口51を閉じた状態、即ち第3姿勢であるとする。
(A)
この空気調和装置1によると、水平フラップ6は、第1姿勢を取る場合には、第2回動支点P2は室内ケーシング5に連結されておらず、かつ第1回動支点P1で室内ケーシング5に連結された状態となる。第2姿勢を取る場合には、第1回動支点P1は室内ケーシング5に連結されておらず、かつ第2回動支点P2で室内ケーシング5に連結された状態となる。水平フラップ6は、第1姿勢時には、第1回動支点P1を中心として回動することができ、第2姿勢時には、第2回動支点P2を中心として回動することができる。このように、空気調和装置1では、室内ケーシング5と連結される水平フラップ6の回動支点が採り得る姿勢に応じて異なり、連結されている回動支点を中心として回動することができる。これにより、簡単な構成で、吹き出し口51から吹き出される空気は、適切な方向に吹き出されるようになる。
また、空気調和装置1では、水平フラップ6が第2回動支点P2よりも下部に位置する第1回動支点P1で室内ケーシング5に連結された場合には(即ち、第1姿勢)、水平フラップ6は、図3(b)に示すように、水平フラップ6の上側が開くようになる。逆に、水平フラップ6が第2回動支点P2でケーシングに連結された場合には(即ち、第2姿勢)、水平フラップ6は、図3(c)に示すように、水平フラップ6の下側が開くようになる。
また、水平フラップ6は、第1回動支点P1を中心として回動することにより、吹き出し口51から吹き出される空気を第1方向、つまりは図3(b)の矢印Aの方向に送ることができる。反対に、水平フラップ6は、第2回動支点P2を中心として回動することにより、吹き出し口51から吹き出される空気を第2方向、つまりは図3(c)の矢印Bの方向に送ることができる。
連結調整部8は、例えば運転停止等の空気の吹き出しがなされない時、第3姿勢を選択する。第3姿勢では、第1連結部7aが第1回動支点P1を室内ケーシング5に連結しており、且つ第2連結部7bが第2回動支点P2を室内ケーシング5に連結している。これにより、水平フラップ6は、室内ケーシング5に安定して固定される。
特に、空気調和装置1によると、冷房運転状態または暖房運転状態時には、第1姿勢または第2姿勢が選択され、運転停止状態時には、第3姿勢が選択される。つまり、空気調和装置1の室内機2の運転状態に応じて、水平フラップ6の適切な姿勢が選択される。
また、第1連結部7aは、第1回動軸75a及び第1フラップモータ71aを有し、第2連結部7bは、第2回動軸75b及び第2フラップモータ71bを有する。これにより、第1連結部7aによって水平フラップ6が室内ケーシング5と連結されている場合には、第1フラップモータ71aからのトルクは、第1回動軸75aを介して水平フラップ6に伝達される。そのため、水平フラップ6は、第1回動軸75aを介して伝達されたトルクにより回動することができる。また、第2連結部7bにより水平フラップ6が室内ケーシング5と連結されている場合には、第2フラップモータ71bからのトルクは、第2回動軸75bを介して水平フラップ6に伝達される。そのため、水平フラップ6は、第2回動軸75bを介して伝達されたトルクにより回動することができる。
特に、水平フラップ6は、冷房運転状態時には第1回動軸P1を中心として回動し、暖房運転状態時には第2回動軸P2を中心として回動するため、図3(b)(c)に示すように、吹き出し口51から吹き出された空気を運転状態に応じて適切な方向(具体的には、図3(b)の矢印Aまたは図3(c)の矢印Bの方向)に送ることができる。
一般的に、室内ケーシング5の内部は、室内ケーシング5内部に設けられた室内熱交換器23の温度に近い状態となるため、水平フラップ6も室内熱交換器23の影響を受けやすくなる。例えば、冷房運転モード時には、室内ケーシング5内部に向く水平フラップ6の面は吹き出し冷気にさらされ、室内ケーシング5の外側に向く水平フラップ6の面は暖かい室内空気にさらされるため、水平フラップ6の面に結露する恐れがある。しかし、本実施形態に係る空気調和装置1では、水平フラップ6の内側には断熱材67が設けられている。これにより、水平フラップ6が結露することを抑制することができる。
また、第1連結部7a及び第2連結部7bは、吹き出し口51の左右方向の外側に設けられているため、水平フラップ6は、第1連結部7a及び第2連結部7bに邪魔されることなく回動することができる。
また、連結調整部8は、吹き出し口51の上下方向の外側に設けられているため、水平フラップ6は、連結調整部8に邪魔されることなく回動することができる。
(a)
上記実施形態では、図4に示すように、連結調整部8は、第1切換モータ81a及び第2切換モータ81bの2つを有しており、これらがそれぞれ第1連結部7a及び第2連結部7bの連結状態を別々に調整する場合について説明した。しかし、連結調整部8が有する切換モータは1つであってもよい。この場合、例えば、連結調整部8のボールネジ83a,83b,86a,86bの側面における螺旋状の溝は、1つの切換モータで第1回動軸75a及び第2回動軸75bの移動方向や移動度合いが調整されることを考慮して形成されるとよい。
上記実施形態では、水平フラップ6の回動支点が2つである場合について説明した。しかし、水平フラップ6の回動支点は、2以上であってもよい。
上記実施形態では、水平フラップ6、断熱材67及び保護シート68に抗菌またはカビ防止処理が施されている場合について説明したが、抗菌またはカビ防止処理は、水平フラップ6、断熱材67及び保護シート68の少なくとも1つに施されていても良い。また、抗菌及びカビ防止処理の両方が施されていても良い。
上記実施形態では、いわゆる壁掛タイプの空気調和装置について説明した。しかし、本発明に係る空気調和装置は、これに限らず床置きタイプや天井カセットタイプ等のいかなる形態の空気調和装置としても適用することができる。以下に、天井カセットタイプに本発明に係る空気調和装置が適用された場合について、簡単に説明する。
上記実施形態では、空気調和装置1が冷房運転モードまたは暖房運転モードのいずれかである場合に、水平フラップ6の姿勢が変わる場合について説明した。しかし、水平フラップ106の姿勢は、冷房運転モードや暖房運転モード等のモード毎に限らず、例えば温度条件等の、その時々の運転状態に応じて変更されてもよい。
2,102 室内機
3 室外機
4 冷媒配管
5,105 室内ケーシング
51,151 吹き出し口
52,152 第1吸い込み口
53 第2吸い込み口
54,154 前面パネル
6,106 水平フラップ
63 第1孔
64 第2孔
65 第3孔
66 第4孔
67 断熱材
68 保護シート
7a 第1連結部
71a 第1フラップモータ
75a 第1回動軸
78a 第1従動軸
7b 第2連結部
71b 第2フラップモータ
75b 第2回動軸
78b 第2従動軸
8,108 連結調整部
8a,108a 第1調整部
8b,108b 第2調整部
81a 第1切換モータ
85a 第1切換駆動軸
81b 第2切換モータ
85b 第2切換駆動軸
9 制御部
23 室内熱交換器
24 室内ファン
Claims (11)
- 室内へと吹き出される空気が通る吹き出し口(51,151)を有するケーシング(5,105)と、
第1回動支点(P1,P1’)及び前記第1回動支点(P1,P1’)から離れた第2回動支点(P2,P2’)のいずれか1つを介して前記ケーシング(5,105)に回動自在に連結され、上下方向に回動することで前記吹き出し口(51,151)を開閉可能な水平フラップ(6,106)と、
前記水平フラップ(6、106)の前記第1回動支点(P1,P1’)を前記ケーシング(5,105)に連結可能な第1連結部(7a,107a)と、
前記水平フラップ(6、106)の前記第2回動支点(P2,P2’)を前記ケーシング(5,105)に連結可能な第2連結部(7b,107b)と、
空気の吹き出し時に、前記第1連結部(7a,107a)が前記第1回動支点(P1,P1’)を前記ケーシング(5,105)に連結しており且つ前記第2連結部(7b,107b)が前記第2回動支点(P2,P2’)を前記ケーシング(5,105)に連結していない第1姿勢と、前記第1連結部(7a,107a)が前記第1回動支点(P1,P1’)を前記ケーシング(5,105)に連結しておらず且つ前記第2連結部(7b,107b)が前記第2回動支点(P2,P2’)を前記ケーシング(5,105)に連結している第2姿勢と、のいずれかを選択して前記第1連結部(7a,107a)及び前記第2連結部(7b,107b)の連結状態を調整する連結調整部(8,108)と、
を備える空気調和装置(1,101)。 - 前記第1連結部(7a)は、前記第2連結部(7b)が前記第2回動支点(P2)を前記ケーシング(5)に連結する位置よりも下部で、前記第1回動支点(P1)を前記ケーシング(5)に連結する、
請求項1に記載の空気調和装置(1)。 - 前記水平フラップ(6,106)は、
前記第1回動支点(P1,P1')を中心として回動することにより前記吹き出し口(51,151)から吹き出される空気を第1方向に案内し、
前記第2回動支点(P2,P2’)を中心として回動することにより前記吹き出し口(5、151)から吹き出される空気を前記第1方向とは異なる第2方向に案内する、
請求項1または2に記載の空気調和装置(1,101)。 - 前記連結調整部(8,108)は、空気の吹き出しがなされない時、前記第1連結部(7a,107a)が前記第1回動支点(P1,P1’)を前記ケーシング(5,105)に連結しており且つ前記第2連結部(7b,107b)が前記第2回動支点(P2,P2’)を前記ケーシング(5,105)に連結している第3姿勢、を選択する、
請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和装置(1)。 - 前記空気調和装置は、冷房運転状態、暖房運転状態及び運転停止状態を含む複数の運転状態を有し、
前記連結調整部(8,108)は、
前記冷房運転状態または前記暖房運転状態時、前記第1姿勢または前記第2姿勢を選択し、
前記運転停止状態時、前記第3姿勢を選択する、
請求項4に記載の空気調和装置(1)。 - 前記第1連結部(7a)は、
前記ケーシング(5)の長手方向に略平行に延びており、前記ケーシング(5)に対し前記第1回動支点(P1)を中心として前記水平フラップ(6)を回動させるための第1回動軸(75a)と、
前記第1回動軸(75a)にトルクを伝達可能な第1回動駆動部(71a)と、
を有し、
前記第2連結部(7b)は、
前記ケーシング(5)の長手方向に略平行に延びており、前記ケーシング(5)に対し前記第2回動支点(P2)を中心として前記水平フラップ(6)を回動させるための第2回動軸(75b)と、
前記第2回動軸(75b)にトルクを伝達可能な第2回動駆動部(71b)と、
を有する、
請求項1〜5のいずれかに記載の空気調和装置(1)。 - 前記第1回動駆動部(71a)及び前記第2回動駆動部(71b)は、共通のモータで構成されている、
請求項6に記載の空気調和装置(1)。 - 前記空気調和装置は、冷房運転状態及び暖房運転状態を含む複数の運転状態を有し、
前記水平フラップ(6)は、
前記冷房運転状態時、前記第1回動軸(75a)を中心として回動し、
前記暖房運転状態時、前記第2回動軸(75b)を中心として回動する、
請求項6または7に記載の空気調和装置(1)。 - 前記水平フラップ(6)の一面には、断熱材(67)が設けられており、
前記断熱材(67)が設けられている前記水平フラップ(6)の一面は、前記水平フラップ(6)が前記吹き出し口を閉じた場合に前記ケーシング(5)の内側を向いている前記水平フラップ(6)の面である、
請求項1〜8のいずれかに記載の空気調和装置(1)。 - 前記第1連結部(7a)及び前記第2連結部(7b)は、前記吹き出し口(51)の左右方向の外側に設けられている、
請求項1〜9のいずれかに記載の空気調和装置(1)。 - 前記連結調整部(8,108)は、前記吹き出し口(51)の上下方向の外側に設けられている、
請求項1〜10のいずれかに記載の空気調和装置(1)。
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