JP4415734B2 - 密閉形蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば密閉形ニッケル水素蓄電池や密閉形ニッケルカドミウム蓄電池など密閉形蓄電池に関するものであって、特に約30分間以内で充電を完了させることのできる急速充電が可能な密閉形蓄電池に関するものである。
近年、ニッケル水素蓄電池やニッケルカドミウム電池などサイクルサービス用に適した蓄電池に対して短時間で充電を済ませたいとのユーザーの要望に応えるために15〜30分間で充電を完了させるという従来にない急速充電が可能な密閉形蓄電池の実用化に対する要望が高まっている。従来の密閉形のニッケル水素蓄電池やニッケルカドミウム蓄電池にこのような急速充電を適用しようとすると、充電中に蓄電池の温度が上昇して性能劣化を招いたり、充電中に蓄電池内部の圧力が上昇して圧力開放弁が動作し、そのたび毎に電解液が気体となって外部に逸散し、性能劣化を招くという問題があった。
例えば特許文献1に提案されている密閉形蓄電池は、前記急速充電に適した密閉形蓄電池開発の要望に応えるため、図2に示す蓄電池21のような構造を有する蓄電池であって、正極板30と正極端子(外部端子)27を結ぶ回路に、充電時の蓄電池内部の圧力変化に伴い該回路のオン、オフを制御するスイッチ機能22を持たせたものである。前記回路は正極リード辺29、接続端子23、該接続端子23に接合したスイッチの第1端子24、スイッチの第2端子25からなる。接続端子23は、常時は弾性体28により図の下方に押圧され、スイッチの第1端子24と第2端子25が当接してスイッチがオンの状態にある。例えば充電などにより蓄電池内の圧力が上昇すると熱可塑性樹脂の成形体からなるグロメット26の中央部分が上方に撓み、接続端子が上方に移動する。これに伴ってスイッチの第1端子24が第2端子25から離れてスイッチがオフの状態に切り替わる。
WO 02/35618 A1号公報(Fig.2A参照) 前記スイッチ機能を持つニッケル水素蓄電池は、充電時に蓄電池内部の圧力が規定値を超えると充電電流が遮断され、蓄電池内部の圧力が規定値以下になると再度回路が接続されて充電が再開される。該蓄電池の場合、このように、蓄電池内部の圧力変化に連動したパルス充電が行われる。
また、前記特許文献1に記載の密閉形蓄電池は、前記スイッチを備えずに電池の内圧が一定圧力以上に上昇したときに電池の内部に溜まったガスを系外に排出していた従来の密閉型蓄電池と比較すると、充電中に電池の温度が上昇するのを抑制することができ、また、充電時の電解液の分解を抑制してガス排出による電解液の外部への逸散を抑制できるため、サイクル寿命を改善できる利点がある。
前記特許文献1には、充電中に蓄電池内部の圧力が高まって電池に膨れ等の変形が生じたときに、その変形を検知して充電を停止させる方法が提案されている。しかし、この方法は検知装置が複雑な構造を有するものになる欠点がある。簡便な充電停止の方法としては、充電開始後所定の時間が経過した時点で充電を停止する方法がある。
ニッケル水素蓄電池やニッケルカドミウム蓄電池においては、充電中に電解液の分解によって発生したガスは、除々に電極で吸収される。従って、スイッチが動作して回路が切断(以下スイッチがオフの状態と記述する)されると、電池内の圧力が次第に低下し、該圧力が規定値以下になった時点で回路が接続(以下スイッチがオンの状態と記述する)され、再度通電が可能な状態となる。充放電サイクルの回数を経ない間は電極のガス吸収機能が十分に機能するため充電時にスイッチがオフになっている時間は数秒以内であり、極短時間に過ぎない。
しかしながら、電池が充放電を繰り返し使用される(サイクル回数が増える)に従い、充電開始時点からの時間の経過に伴う蓄電池内部の圧力の上昇開始時点が次第に早くなる。また、サイクル経過と共に、負極からの水素ガス発生反応が速まり、さらに電池温度の上昇も大きくなるために、サイクル初期の場合に比べて充電時の蓄電池内部の圧力上昇速度は速くなる。このような場合には、スイッチが動作して一旦充電がうち切られた後にも圧力が上昇し続けるという現象が起こる。該現象は、蓄電池の温度が高いことによる水素吸蔵合金からの水素発生と、かつ電極やセパレータ内に閉じこめられていたガスが徐々に電池内空間に出てくることによって起きると考えられる。
前記充電打ち切り後の電池内部の圧力の上昇により、スイッチがオフの状態に長時間維持されることとなり、圧力が徐々に減少するまでは充電も放電も不可能となる。このような状態はサイクルを繰り返した電池において多く発生する傾向にある。また、スイッチがオフの状態にある時間が長くなると、所定時間内に充電できる充電電気量が少なくなるという虞がある。前記のように、単に充電開始後所定の時間を経過した時点で充電を停止する方法ではこのような問題を解消することができない。
上記のように多数回の充放電サイクルを経過した後もスイッチがオフの状態にある時間が長くなるのを抑制する一つの方法は、圧力スイッチの動作圧力を低く設定しておくことによって充電時に発生するガスの量を少なくし、電池のインピーダンスの増大を抑制するのが有効であるが、圧力スイッチの動作圧力を低く設定すると当初から所定の時間内に充電できる電気量が少なくなる欠点がある。円筒形の密閉形ニッケル水素蓄電池を例にとれば圧力スイッチの動作圧力を1.8〜2.6メガパスカル(MPa)に設定するのが好ましい。該設定によれば、常温における15〜20分間の充電で蓄電池の定格容量の80〜95%の充電が可能である。圧力スイッチの動作圧力を1.7MPa以下に設定すると、上記充電においては充電電気量が蓄電池の定格容量の80%未満に低下する虞がある。
本発明は、前記従来の密閉形蓄電池の欠点に鑑みてなされたものであって、30分間以内で充電を完了させる急速充電において、当初から充電電気量が小さくなるのを避け、多数回のサイクルを経過した後も充電電気量が低下したり、充電終了時点でスイッチがオフの状態にある時間が長くなるのを抑制した密閉形蓄電池を提供せんとするものである。
本発明においては、密閉形蓄電池の構成を以下の構成とすることによって前記課題を解決する
発明に係る密閉形蓄電池は、極板と外部端子を接続する回路に、蓄電池内部の圧力が第1の規定値以下のときに前記回路を導通状態とし、電池内部の圧力が前記第1の規定値を超えているときに前記回路を切断状態とするスイッチを設けた密閉形蓄電池において、前記スイッチと連動するロック用部材を備え、蓄電池内部の圧力が第1の規定値を上回る値に設定した第2の規定値を超えたときに、ロック用部材が係止されることによって前記スイッチの機能を停止し、前記回路を切断状態に保持するロック機能が付与され、かつ、前記ロック用部材の一部が外部に露出しており、該ロック用部材の一部を操作することで係止が解除されるように構成されている密閉形蓄電池である。本発明に係る密閉形蓄電池において、前記回路が切断保持状態にあることを目視で判断できるようにすることが好ましい。
発明電池によれば、充電中に電池の内圧がスイッチの動作圧を上回る値に設定した規定値を超えて上昇する頻度を低減することによって、多数回のサイクル数を経た後も充電時にスイッチがオフの状態にある時間が長くなるのを抑制することが出来る。
さらに、使用者の判断に従って確実にスイッチをオフの状態にロックしたまま維持したりロックを解除したりすることができる
た、電流を完全に遮断するロック機構が備わることにより、強制充電や強制放電などの非常事態における危険性を回避でき、信頼性を向上させることが可能となる。
図1は、本発明の1実施形態に係る密閉形蓄電池1の要部断面図である。図1(イ)はスイッチ2がオンである状態を示す図で、(ロ)はスイッチ2がオフでロックされた状態を示す図である。図1において正極板12、負極板13、セパレータ14の積層体を捲回した捲回式極板群が金属製電槽15内に収納されている。
該電槽15の上部開放端は、熱可塑性樹脂の成形体からなるグロメット3とその中央部分に設けた透孔に挿通させた接続端子4により気密に封止されている。正極板12とキャップ状の正極端子9の間には、正極リード辺11、該正極リード辺の一端に接合された接続端子4、該接続端子4の上部に設けたフランジ部であるスイッチ2の第1端子5、該スイッチ2の第1端子5に当接するスイッチ2の第2端子8からなる回路が形成されている。
常時は、図1(イ)に示すように弾性体16の押圧力により、接続端子4が図の下方に押圧され、前記第1端子5が第2端子8に当接し、スイッチ2がオンの状態にある。充電中に気密に封止された蓄電池内の圧力が上昇し規定値(前記規定値1)を超えたときにグロメットの中心部分が図の上方に撓み、接続端子が上方に移動してスイッチがオフに切り替わる。スイッチがオフに切り替わった後も蓄電池内の圧力がさらに上昇するとグロメットの中央部分が更に大きく撓み、蓄電池内の圧力が規定値(前記規定値2)を超えたときに図1(ロ)に示すように前記接続端子4に固着せたロック用部材6に設けた突起7がキャップに設けた切り欠き部先端17に係止し、スイッチ2がオフの状態でロックされる。該ロックは前記突起7に外力(内側に押し込む)を加えて突起7を内側に変形させ、突起7が切り欠き部先端17に係止されているのをはずさない限り解除されない。
前記ロック用部材6は電気絶縁性の材料で構成されておれば良く、その材質は特に限定されるものではないが、蓄電内の圧力が低下した後も弾性体16の押圧力に抗して係止した状態を維持するだけの強度を要し、また外力にロックが解除されるよう突起7が弾性変形するものでなければならない。このような条件を満たすものとしてポリカーボネートやポリエステルのような硬度の高い合成樹脂が好適である。また、該ロック用部材6には端子9と異なる色彩に着色を施しておくことが好ましい。例えば黄や赤など注意を喚起する色に着色しておけば、充電中の蓄電池がロックされた状態にあるか否かが一目で分かる利点がある。
前記スイッチ2の動作圧力(規定値1)は特に限定されるものではないが、円筒形のニッケル水素蓄電池やニッケルカドミウム蓄電池の場合、1.8〜2.6MPaが好ましい。該動作圧力が1.7MPa以下では、急速充電をおこなった時に十分な充電が出来ない虞がある。また、2.6MPaを超えると急速充電をおこなった時に蓄電池の温度が上昇し、性能の劣化を招く虞がある。該動作圧力は前記弾性体16が変形したときに生じる応力の大きさ、グロメット3の中央部分の面積(蓄電池の内圧を受ける面積)等を変えることによって適宜設定することが可能である。
前記スイッチ2がオフの状態でロックされるときの蓄電池内の圧力(規定値2)は、前記規定値1を超える値であればよく特に限定されるものではない。但し、密閉形蓄電池の場合、通常、蓄電池内部の圧力が異常に上昇したときに備えて蓄電池内部に蓄積したガスを外部に放出するための圧力開放弁を設ける。円筒形の密閉形蓄電池の場合、通常圧力開放弁の動作圧力を約3.5MPaに設定するのであるが、蓄電池の性能低下を抑制するためには、該圧力開放弁が動作するのを極力避けた方が良い。そのためには、規定値2の値を圧力開放弁の動作圧力を下回る値に設定する方が良い。また、後述する如く、本発明の顕著な効果を得るためには、規定値2と規定値1との比(規定値2/規定値1)を1.1〜1.4に設定することが好ましく、1.1〜1.2とすることが更に好ましい。該比が1.1未満では、充電開始後早期にスイッチがロックされる傾向が強まり、急速充電において十分に充電できない虞が生じる。逆に1.4を超えるとロックが動作しない傾向が強まり、急速充電を繰り返し行ったときの蓄電池の性能低下を抑制する効果が得られない虞がある。該規定値2の大きさは、前記規定値1を設定するための因子に加えて、ロックが係るまでのグロメット3の撓み代を変えることによって適宜設定することが可能である。
以下、本発明の詳細について、実施例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
(電池の構造)
正極にニッケル電極、負極に水素吸蔵合金電極を適用し、図1(イ)に示すようなスイッチを有するAAサイズのニッケル水素蓄電池(電池容量は2000mAh)を作製した。1kHzの交流を用いて測定した周囲温度20℃における該電池の内部インピーダンスは20mΩであった。該実施例においては、前記規定値1(スイッチの動作圧力の大きさ)を2.0MPa、規定値2(スイッチがオフの状態でロックされる時の圧力の大きさ)を2.2MPa(規定値2/規定値1=1.1)とした。該実施例を実施例1とする。
(定電圧急速充電を適用した充放電試験)
前記実施例1に係る密閉形ニッケル水素蓄電池を、周囲温度20℃において充電電圧1.6Vの定電圧にて15分間充電した。但し、充電電流が15A(7.5ItA)を超えないように制御した。充電終了時点(充電開始から15分間経過した時点)でスイッチがオフの状態でロックされているものは充電終了時点でロックを解除した。充電終了後30分間休止し(但し後記のように充電終了後30分間を経過してもスイッチがオンに切り替わらない場合は、スイッチがオンになってから)、1ItAの放電レートで、放電カット電圧を0.9Vとして放電した。該充放電を100サイクル繰り返し行い、100サイクル目の充電終了時点においてスイッチが連続してオフの状態にある時間(充電開始後15分間経過した時点を起点としてスイッチがオフからオンに切り替わるまでに要する時間、ただし、充電開始後15分間経過した時点でスイッチがオフの状態でロックされている場合は直ちにロックを解除しスイッチがオンの状態になるまでの時間)を調べた。次いで前記1〜100サイクルまでと同じ条件にて101〜400サイクルまで充放電試験を行い、100サイクル目と同様、400サイクル目の充電終了時点においてスイッチがオフからオンに切り替わるまでに要する時間を調べた。
(定電流急速充電を適用した充放電試験)
実施例1に係る密閉形ニッケル水素蓄電池を対象として定電流急速充電を適用した充放電試験を実施した。充電の様式を定電流充電とし、充電を、充電レート2ItAの定電流にて30分間実施した。該充電の様式および前記400サイクル目までに替えて200サイクル目まで充放電試験を実施したこと以外は、前記定電圧急速充電を適用した充放電試験と同様の試験を行った。
(実施例2)
前記実施例1において、圧力スイッチの動作圧力のうち規定値2を2.4MPa(規定値2/規定値1=1.2)とし、それ以外は実施例1と同じ構成とした。該実施例を実施例2とする。
(実施例3)
前記実施例1において、圧力スイッチの動作圧力のうち規定値2を2.6MPa(規定値2/規定値1=1.3)とし、それ以外は実施例1と同じ構成とした。該実施例を実施例3とする。
(実施例4)
前記実施例1において、圧力スイッチの動作圧力のうち規定値2を2.8MPa(規定値2/規定値1=1.4)とし、それ以外は実施例1と同じ構成とした。該実施例を実施例4とする。
(比較例)
図2に示した、スイッチを持つAAサイズニッケル水素蓄電池(電池容量実施例と同じ2000mAh)を作製した。ただし、スイッチの動作圧力を実施例と同じ2.0MPaに設定した。該例を比較例とする。
(定電圧急速充電を適用した充放電試験結果)
表1に実施例1〜実施例4と比較例の100サイクル目および400サイクル目の充電終了時点においてスイッチがオフからオンに切り替わるのに要する時間および放電容量を(実施例1〜実施例4および比較例の各々の1サイクル目の容量を100としたときの相対値)を示す。
Figure 0004415734
実施例1においては40〜50サイクル経過した時点でスイッチがオフの状態でロックされる現象が始まり、実施例2においては50〜60サイクル、実施例3においては80〜90サイクル、実施例4においては90〜100サイクル経過した時点でそれぞれスイッチがオフの状態でロックされる現象が始まった。
100サイクル目では、充電終了時点においてスイッチがオフからオンに切り替わるのに要する時間は実施例においては0秒、比較例においても2秒と極短時間であり、実施例と比較例の間に大きな差は認められなかった。
実施例の場合、100サイクル目の放電容量が1サイクル目の85%以上を超えているのに対して、比較例の場合は75%未満であり、サイクルの経過に伴う放電容量の低下が大きいことが分かった。該実施例と比較例の放電容量の差は、実施例の場合、スイッチをオフの状態に充電中に蓄電池内部の圧力が規定値2を超えたときにスイッチをオフの状態にロックする機構が働いて、充電中に蓄電池内部の圧力が再び規定値2を超えることが防止されたのに対して、比較例の場合はロック機構がないために、充電中に蓄電池の内部圧力がしばしば繰り返して圧力スイッチの動作圧力を大きく超えて上昇したために蓄電池の内部インピーダンスが増大することなどによって放電性能が低下したものと考えられる。
400サイクル目では、実施例、比較例共に100サイクル目に比べて充電終了時点においてスイッチがオフからオンに切り替わるまでに要する時間が増大した。但し、実施例の増大幅に比べて、比較例の増大幅が大きく、100サイクル目に比べて実施例と比較例の差が顕著になった。また、400サイクル目の時点で、実施例の場合周囲温度20℃にオケル蓄電池の内部インピーダンスが40〜50mΩであるのに対して比較例の場合は蓄電池の内部インピーダンスが60mΩを超えて超えていた。
前記のように、実施例において400サイクル目までに、充電終了時点におけるスイッチがオフからオンに切り替わるまでに要する時間の増大、および、放電容量の低下が抑制されたのは、充電中に蓄電池内部の圧力が繰り返し規定値2を超えて上昇するのが防止され、繰り返し充電を行っても、蓄電池の内部インピーダンスが増大するのと充電中のガス発生量が多くなるのを抑制できたこと、および、負極のガス吸収能力の低下が抑制されたためと考えられる。他方、比較例の場合は、実施例に比べて充電中のガス発生量が多くなったことと、該ガス発生量の増大によって負極の水素吸蔵合金が腐蝕され、そのガス吸収能力が低下したためにスイッチがオフからオンに切り替わるのに要する時間が大幅に増大したものと考えられる。
また、表1に示すように、400サイクル目の実施例と比較例の放電容量の差は、100サイクル目の放電容量差に比べて一層顕著になった。比較例においては、前記インピーダンス増大の影響に加えて水素吸蔵合金が腐蝕されたことが影響して放電容量が大きく低下したものと考えられる。また、実施例1〜4のうち、特に実施例1、実施例2が400サイクル目の放電容量が高いことが分かった。
表1に示すように、蓄電池内部の圧力の変化に応じて極板と外部端子を結ぶ回路のオン・オフの切り替えを行うスイッチを内蔵する密閉形蓄電池において、充電中に蓄電池内部の圧力が規定値2を超えたときにスイッチをオフの状態でロックする機構を設けることによって、繰り返し急速充電を行ったときに放電性能の低下を抑制することができる。また、前記実施例が良好な特性を示すところからスイッチをオフの状態にロックする圧力の規定値2とスイッチの動作圧力である規定値1の比を1.1〜1.4に設定するのが好ましく、実施例のうちでも実施例1、実施例2が特に良好な特性を示すところから規定値2/規定値1を1.1〜1.2に設定するのがさらに好ましい。また、前記スイッチをオフの状態にロックする機構を設けることによって、多数回の充放電サイクルを経過した後も充電終了時点からスイッチがオンに切り替わるまでの時間が長くなるのを抑制できるので、充電終了後長い間待つことなく蓄電池を使用することができる。
(定電流急速充電を適用した充放電試験結果)
表2に実施例1〜実施例4と比較例の100サイクル目および200サイクル目の、充電末期のスイッチが連続してオフの状態にある時間および放電容量を(サイクル初期の容量を100としたときの相対値)を示す。
Figure 0004415734
定電流充電を適用した場合も基本的には表1に示した定電圧充電を適用した試験結果と同様の傾向を示すが、定電流充電を繰り返し行った場合、蓄電池の内部インピーダンスが上昇しても一定の充電電流強制的に通電するので、充電電圧が上昇するために蓄電池の性能劣化が促進される。このために、前記表2に示したようにサイクルの経過とともにスイッチがオフにある時間が長くなる現象、放電容量が低下する現象が定電圧充電を適用した場合に比べて速くなる。
表2に示すように、前記表1に示した結果と同様、実施例1〜4は、比較例に比べて、サイクルの経過に伴いスイッチがオフにある時間が長くなる現象、放電容量が低下する現象が抑制されており、充放電を繰り返しおこなったときの蓄電池の性能劣化が抑制されていることが分かる。比較例の場合200サイクル目の充電終了時点でスイッチがオフからオンに切り替わるまでに極めて長時間を要することが分かる。また、表2に示したように、定電流充電を適用した場合にも、サイクル経過後において実施例が良好な特性を維持し、なかでも実施例1、実施例2が良好な特性を維持しているところから規定値2/規定値1で示される比の値は、1.1〜1.4が好ましく、1.1〜1.2がさらに好ましい。
なお、前記実施例においては、スイッチの動作圧力(規定値1)を2.0MPaについてのみ記述したが、スイッチの動作圧力(規定値1)を1.8〜2.4MPaの範囲に設定した時も同様の効果が得られ、この場合も規定値2/規定値1で示される比は1.1〜1.4が好ましく、1.1〜1.2がさらに好ましい結果が得られた。
本発明は、蓄電池の内圧が上昇したときに回路を遮断するスイッチを備えるニッケル水素蓄電池やニッケルカドミウム蓄電池などの密閉形蓄電池を繰り返し急速充電を行ったときに充放電サイクル数の経過に伴う放電容量の低下を抑制し、かつ、充電末期においてスイッチが長時間オフになるのを防ぐことによって充電終了後待つことなく蓄電池の使用を可能にするもので産業上の利用価値の高いものである。
本発明に係る密閉形蓄電池の蓋部分の断面構造を示す図である。 従来のスイッチ機能付き密閉形蓄電池の断面構造を示す図である。
符号の説明
2 スイッチ
3 グロメット
5 スイッチの第1端子
6 ロック用部材
7 突起
8 スイッチの第2端子
9 正極端子
16 弾性体
17 切り欠き部先端





Claims (1)

  1. 極板と外部端子を接続する回路に、蓄電池内部の圧力が第1の規定値以下のときに前記回路を導通状態とし、蓄電池内部の圧力が前記第1の規定値を超えているときに前記回路を切断状態とするスイッチを設けた密閉形蓄電池において、前記スイッチと連動するロック用部材を備え、蓄電池内部の圧力が第1の規定値を上回る値に設定した第2の規定値を超えたときに、ロック用部材が係止されることによって前記スイッチの機能を停止し、前記回路を切断状態に保持するロック機能が付与され、かつ、前記ロック用部材の一部が外部に露出しており、該ロック用部材の一部を操作することで係止が解除されるように構成されていることを特徴とする密閉形蓄電池。
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