JP4415727B2 - 圧電ダイヤフラムポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、圧電素子を駆動源とする圧電ダイヤフラムポンプに関するものである。
圧電素子を駆動源とする圧電ダイヤフラムポンプが従来から提供されているが、液体を送るこの種のポンプにおいては液体中の気泡がポンプ室内に入り込むのを防止する気泡トラップを設けたものがある(例えば特許文献1)。
特開平2003−1205748号公報(段落番号0054〜0056)
前記の特許文献1に示されるポンプの気泡トラップは、吸入側流路に介在させたフィルタと気泡溜まりとで構成されているもので、ポンプの動作中は勿論のこと非動作中においても気泡を気泡トラップに溜めるため、大きな容量を持つ気泡トラップを必要とし、結果吸入路側にポンプ室に匹敵するような大きなスペースを確保する必要があり、ポンプ全体の大型化を招いてしまうという問題があった。
本発明は、前記の点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、気泡トラップのためのスペースが小さくて済み、ポンプの大型化を回避できる圧電ダイヤフラムポンプを提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1の発明では、平板状の圧電素子と金属板とで構成される駆動ダイヤフラムを備えた駆動ユニットと、該駆動ユニットに取り付けられ、且つ動作時に吸入側流路及び吐出側流路の一部となる複数の貫通孔を設けた固定部と該固定部の表面に固定されて該固定部の表面との間に前記両流路が連通した空間部を形成し前記駆動ダイヤフラムの振動に伴って振動して前記空間部を拡縮させる被駆動ダイヤフラムと吸入側流路に設けられ前記空間部の拡縮時に開閉する吸入弁及び吐出側流路に設けられ前記空間部の拡縮時に閉開する吐出弁とよりなる被駆動ユニットとを備え、前記吸入側流路側から吐出側流路へ液体を加圧送出する圧電ダイヤフラムポンプにおいて、前記吸入側流路内に臨んで該吸入側流路内の前記液体中の気泡を捉える気泡トラップを、前記吸入側流路を形成する管体を変形させることにより機能させ、前記管体を変形前状態に復帰させることにより前記気泡トラップの機能を無くす気泡トラップ機構部を備えており、前記気泡トラップが、管体の管壁を外側方向に膨出するように変形させたときに内壁面側に形成される凹所からなることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、動作時に、吸入路内の液体中に存在する気泡を気泡トラップで捉えて空間部へ入り込むのを防止して、ポンプの動作時におけるポンプの吐出能力の低下を防ぐことができ、またポンプの非動作時において、管体の変形を復帰させることで気泡トラップの機能を無くすことができ、そのため非動作時において液体中の気泡を気泡トラップで捉えることがなくなり、結果大きな容量の気泡トラップを設ける必要がなく、気泡トラップのために吸入側流路周りのスペースを広くとることがなくなるため、ポンプの大型化を回避できる。また、管体の状態復帰時、つまり非動作時に気泡トラップに滞留させていた気泡を除去することができる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記気泡トラップを前記管体の全周に亘るように形成することを特徴とする。
請求項2の発明によれば、管体の全周の気泡トラップにより、使用時のポンプの姿勢にかかわらず、液体中の気泡を気泡トラップ内に捉えることができ、そのためポンプ室となる空間部へ入り込むのを確実に防止できる。
請求項の発明では、請求項1又は2の発明において、前記凹所の非形成状態で、前記駆動ダイヤフラムを、ポンプ運転時の振動周波数より高い周波数で駆動する駆動手段を備えていることを特徴とする。
請求項の発明によれば、気泡トラップで滞留していた気泡が管体内に戻ったときに、空間部側への気泡の移動に対する抵抗を小さくすることができ、そのため気泡の排出の効率を向上させることができる。
請求項の発明では、請求項1乃至3の何れかの発明において、気泡トラップを振動させる駆動手段を備えていることを特徴とする。
請求項の発明によれば、液体中の小さな気泡を振動によって他の気泡と一体化するのを促進することができ、そのため気泡を気泡トラップで捉える効率を向上させることができる。
本発明は、動作時に、吸入路内の液体中に存在する気泡を気泡トラップで捉えて空間部へ入り込むのを防止して、ポンプの動作時におけるポンプの吐出能力の低下を防ぐことができ、またポンプの非動作時において、管体の変形を復帰させることで気泡トラップの機能を無くすことができ、そのため非動作時において液体中の気泡を気泡トラップで捉えることがなくなり、結果大きな容量の気泡トラップを設ける必要がなく、気泡トラップのために吸入側流路周りのスペースを広くとることがなくなるため、ポンプの大型化を回避できるという効果がある。
以下本発明を実施形態により説明する。
(実施形態1)
図2は本実施形態の圧電ダイヤフラムポンプPの分解斜視図、図3はその断面図を示しており、図示するように本実施形態の圧電ダイヤフラムポンプPは、駆動ユニット1と、被駆動ユニット2と、固定筐体3との3つのブロックを組み合わせることで構成される。
駆動ユニット1は、例えば真鍮板のような円形の金属板10及びこの金属板10の一方の面(図では上面)の中央部に同心状に貼り付けた円板状の圧電素子11からなる駆動ダイヤフラム12と、駆動ダイヤフラム12を内部に配置する孔部13を中央に設けた円盤状の支持筐体14とで構成される。
支持筐体14はPPS等の剛性を有する樹脂成形品からなり、孔部13は図3に示すよううに内径が上、中、下において異なっており、上部13aの内径は孔部13に収納させた駆動ダイヤフラム12の金属板10の外径より小さく、圧電素子11が内部から臨むようになっている。一方中央部13bの内径は金属板10の外径よりやや小さく且つ後述する被駆動ユニット2の上側弁押さえ体20を嵌合できる寸法に形成され、上部13a寄りの内周壁面には全周に亘り金属板10の外周縁を嵌合する環状の嵌合溝14aを形成している。
この孔部13の中心から嵌合溝14aの内周壁面までの寸法を金属板10の半径よりやや小さくすることで、金属板10を固持するようになっている。
尚駆動ダイヤフラム12は、金属板10と圧電素子11の熱膨張率の差により撓みを持ち、通常その撓みを考慮して上述のように嵌合溝14aの前記寸法を形成している。
また孔部13の下部13cの内径は後述する被駆動ユニット2の下側の弁押さえ体21を嵌合できる寸法に形成されている。
被駆動ユニット2は、例えばHNBR製の被駆動ダイヤフラム22と、PPS等の剛性を持つ合成樹脂成形品で形成され、図3において上面開口部に配置される被駆動ダイヤフラム22の外周部を固定し、下面開口部を上側の弁押さえ体20の表面に対向させる環状の固定部たるユニット本体24と、PPSからなる前記弁押さえ体20と、弁押さえ体20の下面を、弁ベース25を介して上面側に配置固定するPPSからなる下側の弁押さえ体21と、後述するパイプ固定体26とで構成され、被駆動ダイヤフラム22と、弁押さえ体20の表面との間で形成される閉塞された空間部がポンプ室23を構成する。
ここで被駆動ダイヤフラム22はユニット本体24に対して、中央が上方に突出するように湾曲する形で固定され、孔部13内に配置されたときに駆動ダイヤフラム12の金属板12下面に上面が当接するようなっている。
ユニット本体24は弁押さえ体20の上面の周部に形成せる環状の凹面20aに下面を載置するとともに図示するようにユニット本体24の下端内周の係止爪24aを凹面20aの内周に沿った立壁に形成せる係止孔20bに係止することで弁押さえ体20に固定されるようになっている。
弁押さえ体20の中央にはポンプ室23へ連通する吸入用流路、吐出用流路の一部を担う貫通孔27a、27bが開口している。
ここで両流路は、弁押さえ体20の下面側に固定される弁押さえ体21に形成され、上端が弁ベース25の吸入弁25a、吐出弁25bを介して連通する吸入側導通路28a、28bと、この導通路28a、28bに連通して弁押さえ体21の下面より下方に突出した管体280a、280bと、この管体280a、280bに連結される導通パイプ29a、29bとで構成されている。
弁押さえ体21の上面中央には弁ベース25を嵌め込む矩形状の凹部21aを設けるとともに、この凹部21aの底面に前記導通路28a、28bの上端を開口している。
弁ベース25は、片持ち型の弁、或いはスリット型の弁からなる吸入弁25a、吐出弁25bを並設している。
パイプ固定体26は円形状に形成され、コイルばねからなるばね体30を介して弁押さえ体21と互いに対面する形で連結され、前記弁押さえ体21の下面より突出する管体280a、280bを貫挿させる貫通孔31a、31bを設け、この貫通孔31a。31bの内でパイプ固定体26に対して管体280a、280bを固定している。管体280a、280bはシリコンゴム等のゴム系弾性材により形成されて変形(撓み)自在となっている。
固定筐体3はPPSからなる合成樹脂成形品であって、外径が駆動ユニット1の支持筐体14の外径と略同じ円形状に形成され、上側中央部には弁押さえ体20を嵌合できる凹部3aを設けるとともに、この凹部3aの中央部には前記管体280a、280の下端に連結する導通パイプ29a、29bを外部に導出するための丸孔3bを形成してある。
而して本発明の圧電ダイヤフラムポンプPは、支持筐体14の孔部13の中央部13b内に駆動ユニット1を組み込むとともに、被駆動ダイヤフラム22を組み付けた弁押さえ体20とこの弁押さえ体20の下面側に弁ベース25を介在させて固定した弁押さえ体21と、弁押さえ体21の下方にばね体30を介して連結したパイプ固定体26とからなる被駆動ユニット2を組み込み、固定筐体3の丸孔3bを介して導通パイプ29a、29bを管体280a、280bの先端に連結し、且つ固定筐体3を固定しない状態を後述する気泡トラップ33(図3参照)の機能停止状態とする。そしてポンプを動作させるときには支持筐体14の上面から下面に貫通した螺子挿通孔16より固定螺子34を挿通して固定筐体3の上面に開口した螺子孔35に固定螺子34の先部の螺子部を螺子込んで締め付け固定する。この際パイプ固定体26と弁押さえ体21との間のばね体30が圧縮された状態となる。
尚固定筐体3を固定する前に、予め吸入側の導通パイプ29aに本実施形態の圧電ダイヤフラムポンプで吐出側へ送る液体を貯留した液体タンク(図示せず)を接続しているものとする。また圧電素子11には駆動装置4の出力端を接続しているものとする。
ここで固定筐体3を固定しない気泡トラップ33の機能停止状態、つまりばね体30が延びた状態でパイプ固定体26が弁押さえ体21から離れているときには管体280a(及び280b)は図1(a)(及び図4(a))に示すように変形せずに延びた状態にある。つまり管体280aは伸張して内壁面には後述する凹所が形成されていない。
そして上述のように固定筐体3を固定する際に、固定螺子34の先端を固定筐体3の螺子孔35に螺入して締め付けを行うと、固定筐体3はばね体30を圧縮させながらパイプ固定体26を弁押さえ体21側に移動することになる。このとき図4(b)、(c)というように移動に伴い管体280a、280bの管壁が外側に膨出するように変形することになり、固定筐体3の固定が完了したときには管体280aの内壁面には前記変形によって図1(b)に示すように流路内に開口した凹所が形成される。而して吸入側流路側に設けられる凹所が吸入側流路中を流れる液体Y中に含まれる気泡を捉える気泡トラップ33として機能することになるのである。つまり固定筐体3の固定機構、パイプ固定体26、ばね体30、管体280a、280bにより気泡トラップ機構部が構成されることになる。
ここで、駆動装置4から駆動電圧を圧電素子11に印加して駆動ダイヤフラム12を所定の周波数で振動させると、ポンプ室23が拡縮し、ポンプ室23内が負圧になる度に吸入弁25aが開いて吸入側流路を介して液体タンク(図示せず)から吸入側流路へ流れ込んでいる液体Yがポンプ室23に吸入され、ポンプ室23が正圧になると、吸入弁25aが閉じ、吐出弁25bが開き、ポンプ室23から加圧された液体が吐出側流路へ送り出されることになる。このようにして動作中にあっては本実施形態の圧電ダイヤフラムポンプPは液体タンク内の液体Yを加圧して吐出側へ送る動作を行うことになる。このとき吸入側流路に流れる液体Y中に気泡Xが含まれている場合、気泡トラップ33により気泡Xを捉えてポンプ室23に入るのを阻止し、ポンプ能力の低下を防止するのである。
さて、動作中に上述のように気泡トラップ33に捉えられ滞留している気泡Xを非動作中に排出する場合には、まず固定螺子34を緩めて固定筐体3を支持筐体14から外し、ばね体30の弾性力及びパイプ固定体26の荷重によってパイプ固定体26を弁押さえ体21下方へ移動させ、これにより変形状態にあった管体280a(280b)を伸長させれば良い。
つまりこの伸張によって、管体280a(280b)の内壁に形成されていた凹所、つまり気泡トラップ33がなくなり、気泡トラップ33に滞留していた気泡Xは管体280a内に吐き出され、ポンプ室23を経て吐出側流路内へ排出されることになるのである。
このように本実施形態では、動作時において液体Y中に含まれている気泡Xを気泡トラップ33で捉えてポンプ室23に入り込むのを阻止し、ポンプの能力低下を防ぐことができるのである。
また非動作時において固定筐体3の固定状態を解除することで、気泡トラップ33に滞留していた気泡を除去することができ、次の動作に備えることができる。
尚前記図4は気泡トラップ33の形成過程の説明を分かり易くするために模式的に示してある。
ところで、前記のように固定筐体3の固定状態を解除した状態において、駆動ダイヤフラム12を駆動すれば、被駆動ダイヤフラム22が振動し、図1(a)に示すように吸入側流路内に排出された気泡Xの移動に対する抵抗が小さくなり、効率良くポンプ室23を介して吐出側流路へ送り出して気泡を排出することができる。
前記駆動ダイヤフラム12の駆動周波数としては、ポンプとして動作させるときの振動周波数よりも高く、超音波周波数域よりも低い周波数であれば良く、例えば駆動ダイヤフラム12の固有振動数付近の1kHz程度に設定すれば良い。従って駆動装置4としては、動作中と、気泡除去時の駆動周波数を切り替えることができるものを用いる。
尚本実施形態では、ばね体30としてコイルばねを用いているが、弁押さえ体21と、パイプ固定体26を同じ弾性材料で形成して、両者を図1(c)、(d)に示すように弾性片30’で一体連結する構成であっても勿論良い。
更に図5(a)、(b)に示すように弁押さえ体21側の管体280aの基部付近で一端を固定し、他端を内壁に沿うように吸入方向とは逆向きに突出させた仕切り片36、36を設け、この仕切り片36、36の他端が気泡トラップ33の形成時に気泡トラップ33の開口の一部に被るようにし、液体Y中の気泡Xをこの仕切り片36、36の他端により気泡トラップ33内へ導いて捉えるようにしても良い。勿論パイプ固定体30と弁押さえ体21とを弾性片30’で連結する構成において、仕切り片36、36を設けるようにしても良い。
参考例
前記実施形態1では管体280aを変形させて管体280a自体で気泡トラップ33を形成する構成であったが、本参考例は、図6(a)、(b)に示すように、管体280aとは別体のゴム系弾性材料からなる弁体39及び気泡トラップ体38とを用いたものである。
つまり吸入側流路を構成する管体280aの側面に図7(a)、(b)に示すように孔37を開口して管体280aの外周部に設けてある気泡トラップ体38内の気泡トラップ33に連通させるとともに、孔37と気泡トラップ33の開口との間に弁体39を設けた構成としている。
ここで弁体39は図8(a)、(b)に示すように縦長のスリット41からなる弁部を設け、弁体39が外力が加わらない状態では、その弾性材料の弾性力でスリット41を閉じ、図8(c)、(d)に示すように上下方向(矢印方向)から力が加えると、弁体39は上下方向に対しては圧縮され、両側方向には膨らみ、図8(c)、(d)に示すようにスリット41が広がるようになっている。つまり、弁体39は上下方向から力が加えられない状態ではスリット41からなる弁部を閉じ、加えられた状態では弁部を開くようになっている。
一方気泡トラップ体38は上下方向の力が加わるか、加わらないかで内部の気泡トラップ33の容積が変化するが、気泡トラップ33自体は弁体39の弁部が開かれたときに機能し、閉じられたときには機能しなくなるようなっている。尚その他の構成は実施形態1と基本的に同じであるので、ここでは図示せず、また図8(a)、(b)は構成を分かり易くするために模式的に示している。
而して弁押さえ体21及びパイプ固定体26との間に弁体39及び気泡トラップ体38を介在させ、図7(a)に示すように固定筐体3が支持筐体14に対して螺子固定されない状態にあっては、弁押さえ体21に対してパイプ固定体30がばね体30の弾性により離反した位置にあり、このときは管体280a、280bも伸張した状態にあり、また弁体39及び気泡トラップ体38は上下からの力を受けないため圧縮変形せず、弁体39の弁部は閉じられ、気泡トラップ33は機能しない状態、つまり実質的に気泡トラップ33が形成されていない状態にある。従って吸入側流路内の液体Yに含まれる気泡Xをポンプ室23、吐出側流路を介して容易に排出することができる。
次に固定筐体3を図7(b)に示すように支持筐体14に螺子固定してパイプ固定体31をばね体30の弾性に抗して弁押さえ体21に対して近接する位置にあり、そのため管体280a、280bが変形するとともに、弁体39及び気泡トラップ体38も上下方向の力を受け、弁体39は図8(c)、(d)に示すように弁部を構成するスリット41を開く。これにより管体280a、孔37、スリット41、気泡トラップ33が連通され、気泡トラップ33が機能することになる。この状態でポンプを動作させると、吸入側流路に流れる液体Y中の気泡Xは気泡トラップ33により捉えられ、ポンプ室23に入り込まないのである。尚管体280a、280bの変形量を抑えることで、内壁側にわずかに凹所が形成される程度であり、そのためこの凹所が気泡トラップとしては機能しない。
ところで、弁押さえ体21とパイプ固定体30との間にはコイルばねからなるばね体30を介在させているが、図5の場合と同様弁押さえ体21とパイプ固定体30とを同一の弾性材で構成して互いを一体に形成した弾性片で連結するようにしても良い。
更に上述の弁体39はスリット41により弁部を構成しているが、管体280aの外面に沿うように配置され、管体280aの孔37に連通する丸孔42を図9(a)に示すように開口したゴム系弾性材からなる弁体39aと、固定筐体3を固定しない状態において図9(b)に示すように弁体39aの外面に密着するように配置されたときに丸孔42を閉塞する中央弁部43と、この中央弁部43の上下位置に形成した円弧状の連通孔44,44とを有するゴム系弾性材からなる弁体39bとを用い、固定筐体3を支持筐体14に対して固定したときに弁体39a、39bの何れか一方を図9(c)又は(d)に示すように上下方向から力を加えて変形させるか、或いは弁体39a,39bの両方に上下方向から力を加えて図9(e)に示すように変形させることで、前記中央弁部43と丸孔42との間に隙間を形成して、管体280a内と弁体39bの外側に設けた気泡トラップ体38の気泡トラップ33とを、管体280aの孔37、丸孔4と、弁体39bの連通孔44,44を通じて連通させ、気泡トラップ33の機能を出現させるようにしても良い。
上述の気泡トラップ体38は管体280aの一部側部に配置して、内部の気泡トラップ33を、弁体機構を介して突出パイプ28a内に連通させる構成としているが、例えば図7の例に用いる気泡トラップ33を、図10(a)に示すように管体280aの全周を囲むような環状の気泡トラップ体38’を用いて構成しても良く、この場合図8(或いは図9)で示す弁体機構を周方向に所定の間隔をあけて複数設置すれば良い。この構成によって管体280aの全周に亘って気泡トラップ33を形成することができ、そのため使用時の圧電ダイヤフラムポンプの姿勢にかかわらず、気泡を気泡トラップ33に捉えることができることになる。
更に気泡を捉える効率を良くするために気泡トラップ体38を図10(b)に示すようにユニット化して吸入方向に複数段重ねるように設けても良い。
またばね体30の代わりに、気泡トラップ体38や弁体39(39a、39b)の弾性力を利用しても良い。
更に動作中において、気泡トラップ体38に振動を与えて、液体中に存在する小さな気泡同士を結合させて一体化することで、気泡を捉える効率を高めるようにしても良い。この場合、例えば駆動ダイヤフラム12の圧電素子11を、ポンプ運転時の振動周波数とは異なる周波数(例えばポンプ運転時に周波数よりも高く且つ超音波周波数域を超えない周波数、好ましくは駆動ダイヤフラム12の固有振動周波数)で駆動するモードを作る機能を駆動装置4に持たせ、この駆動モードによって気泡トラップ体38に振動を与える構成を用いて実現することができる。勿論この構成以外の構成で気泡トラップ体38を駆動するようにしても良い。またこの構成は実施形態1に採用しても良い。
更に固定筐体3を固定していない状態、つまり気泡トラップ33が閉じられている状態において、気泡トラップ33内に予め多量の気泡を入れておけば、固定筐体3を固定してポンプを動作させたときに、気泡トラップ33に吸入側流路に流れる液体中の気泡を気泡トラップ33で捉える際に、予め入れている気泡と液体中の気泡が吸着一体化することになって、気泡を気泡トラップ33で捉える効率が向上させることができる。この構成は実施形態1でも採用できる構成である。
また吐出側の管体280b側にも気泡トラップ33を設けることで、気泡トラップ33で捉えた気泡がポンプの脈動防止のアキュムレータとして機能し、ポンプの脈動を低減させることができる。この構成も実施形態1で採用できる構成である。つまり実施形態1のように管体280aの変形により気泡トラップ33を形成する場合、突出パイプ280bも突出パイプ280aと同様に変形する必要があるため、吐出側にも必然的に気泡トラップ33となる凹所が形成され、この吐出側流路において形成される凹所にも気泡が捉えられ、この捉えられた気泡によってポンプの脈動が防止されるのは言うまでもない。
実施形態1の使用説明用であって、(a)は固定筐体を固定していない状態の要部の一部省略せる断面図、(b)は固定筐体を固定した状態の要部の一部省略せる断面図、(c)は別の例の固定筐体を固定していない状態の要部の一部省略せる断面図、(d)は別の例の固定筐体を固定した状態の要部の一部省略せる断面図である。 実施形態1の分解斜視図である。 実施形態1の固定筐体を固定していない状態の断面図である。 実施形態1の使用説明図である。 実施形態1の他の例を示し(a)は固定筐体を固定していない状態の要部の一部省略せる断面図、(b)は固定筐体を固定した状態の要部の一部省略せる断面図である。 参考例の使用説明図である。 参考例の使用説明用であって、(a)は固定筐体を固定していない状態の要部の一部省略せる断面図、(b)は固定筐体を固定した状態の要部の一部省略せる断面図である。 参考例に用いる弁体を示し,(a)は非変形時の斜視図、(b)は非変形時の正面図、(c)は変形時の斜視図、(d)は変形時の正面図である。 参考例に用いる別の弁体を示し,(a)は分解斜視図、(b)は非変形時の側断面図、(c)は一変形例の側断面図、(d)は他の変形例の側断面図、(e)は別の変形例の側断面図である。 (a)は参考例の別の例の要部断面図、(b)は参考例の他の例の気泡トラップ及び弁体の要部断面図である。
符号の説明
3 固定筐体
21 弁押さえ体
26 パイプ固定体
28 導通路
280a 管体
29 導通パイプ
30 ばね体
33 気泡トラップ
X 気泡
Y 液体

Claims (4)

  1. 平板状の圧電素子と金属板とで構成される駆動ダイヤフラムを備えた駆動ユニットと、
    該駆動ユニットに取り付けられ、且つ動作時に吸入側流路及び吐出側流路の一部となる複数の貫通孔を設けた固定部と該固定部の表面に固定されて該固定部の表面との間に前記両流路が連通した空間部を形成し前記駆動ダイヤフラムの振動に伴って振動して前記空間部を拡縮させる被駆動ダイヤフラムと吸入側流路に設けられ前記空間部の拡縮時に開閉する吸入弁及び吐出側流路に設けられ前記空間部の拡縮時に閉開する吐出弁とよりなる被駆動ユニットとを備え、前記吸入側流路側から吐出側流路へ液体を加圧送出する圧電ダイヤフラムポンプにおいて、
    前記吸入側流路内に臨んで該吸入側流路内の前記液体中の気泡を捉える気泡トラップを、前記吸入側流路を形成する管体を変形させることにより機能させ、前記管体を変形前状態に復帰させることにより前記気泡トラップの機能を無くす気泡トラップ機構部を備えており、前記気泡トラップが、管体の管壁を外側方向に膨出するように変形させたときに内壁面側に形成される凹所からなることを特徴とする圧電ダイヤフラムポンプ。
  2. 前記気泡トラップを前記管体の全周に亘るように形成することを特徴とする請求項1記載の圧電ダイヤフラムポンプ。
  3. 前記凹所の非形成状態で、前記駆動ダイヤフラムを、ポンプ運転時の振動周波数より高い周波数で駆動する駆動手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の圧電ダイヤフラムポンプ
  4. 前記気泡トラップの機能時に該気泡トラップを振動させる駆動手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の圧電ダイヤフラムポンプ。
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