JP4415463B2 - 水面浮遊油回収用集油装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原油タンカー事故等によって流出して水面に浮遊する油を回収するために捕集する水面浮遊油回収用集油装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原油タンカーの座礁や波浪による損傷等によって海面に流出した油は、環境に多大な影響を与えるため、迅速に回収処理する必要がある。
【0003】
このような水面に浮遊する油の回収は、例えば、図13に概念図を示すように、長いオイルフェンス51の両端をそれぞれ船舶(母船52,展張船53)で支持し、水上を掃引して浮遊する油5をオイルフェンス51に囲い込んで一カ所に捕集し、それを油回収船54が油回収装置55で吸引することによって行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ごとき従来の油回収作業では、オイルフェンスを展張して水上を掃引するために2隻の船舶が必要であって、大がかりとなると共に、2隻が協調して航行しなければならないために極めて面倒なものであった。
【0005】
また、オイルフェンスの展張の際の作業、即ち、水上への繰り出し及び回収・格納、2隻の船舶間のオイルフェンスの受け渡し等は、自動化が極めて困難で手作業に頼らざるを得ず、面倒で時間を要するために不合理で効率的な回収ができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、集油部材の水面への設置を自動的に行うことができると共に、一隻の船舶によって効率的に集油できる水面浮遊油回収用集油装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明に係る水面浮遊油回収用集油装置は、水面に浮遊可能であって浮揚案内部の上部に格納案内部が連続形成されて船体の側部に上下方向に延設配置された昇降移動案内部材にその基端部が揺動可能且つ移動可能に嵌合して設けられると共に、移動昇降操作する移動手段を備え、当該移動手段によって前記格納案内部と対応する船上の格納位置と浮揚案内部と対応する水面に浮かぶ位置との間を移送されるように構成された集油腕部材と、前記集油腕部材の少なくとも水平平面内での先端位置を設定する先端位置設定手段と、を備え、前記集油腕部材が前記先端位置設定手段による先端の位置設定によって船体側面に対して所定角度を成して水面に浮かび、水面に浮遊する油を捕集し得るように構成されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る水面浮遊油回収用集油装置は、水面に浮遊可能であってその端部で船体の側部に少なくとも水平方向に揺動可能且つ上下移動可能に支持され断面形状が略矩形の中空柱状の剛構造体であってその上下両面に所定高さの遮蔽板部材がその延設方向に沿って立設されて構成された集油腕部材と、前記集油腕部材の少なくとも水平平面内での先端位置を設定する先端位置設定手段と、を備え、前記集油腕部材が前記先端位置設定手段による先端の位置設定によって船体側面に対して所定角度を成して水面に浮かび、水面に浮遊する油を捕集し得るように構成されていることを特徴とする。
【0009】
また、上記集油腕部材の上記昇降移動案内部材との嵌合部位には所定の余裕が設定されており、該余裕によって前記集油腕部材が水面の波動に追従し得るように構成されていることを特徴とする。
【0010】
また、上記先端位置設定手段は、上記集油腕部材の先端近傍にそれぞれ結合された索部材を、前記集油腕部材の揺動可能方向の前後両側にそれぞれ設けられた巻取装置によって巻き取り・繰り出しするように構成されていることを特徴とする。
【0011】
また、上記巻取装置は、前記索部材に作用する張力を一定化し得るように構成されていることを特徴とする。
【0012】
また、上記索部材は、上記巻取装置と上記集油腕部材の間の少なくとも一部が、所定の伸縮性を有して形成されていることを特徴とする。
【0013】
更に、上記集油腕部材は、断面形状が略矩形の中空柱状の剛構造体であって、その上下両面に所定高さの遮蔽板部材がその延設方向に沿って立設されて構成されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は本発明に係る水面浮遊油回収用集油装置の一構成例である集油装置を備えた集油船の集油作用状態の上甲板平面図,図2は図1のX部に相当する集油装置部分の拡大図,図3は図2のY矢視図に相当する側面図である。
【0016】
図示集油船10に備えられた集油装置20は、左右両舷側部にそれぞれ配設された集油腕部材としての集油ブーム21が、海面に浮いた状態で舷側に配設された後述するガイドポール22を支点として船首側の先端が船体側面11から離間する側に揺動して所定角度に開き、当該集油ブーム21と船体側面11との間に海面に浮遊する油を集めるように構成されており、集められた油は当該部位に投入された投げ込み式油回収装置30によって吸引して船体内の図示しない回収油水槽に収容するようになっているものである。
【0017】
集油装置20は、集油ブーム21,該集油ブーム21の移動を案内する昇降移動案内としてのガイドポール22,集油ブーム21を昇降駆動する移動手段としての昇降装置23,先端位置設定手段としての揺動駆動ウィンチ対24及び集油ブーム格納台25とにより構成されている。
【0018】
集油ブーム21は、横断面図である図4に示すように、その本体21Aが鋼板によって中空で所定長さの剛性を有する柱状に形成され、図中想像線で示すような喫水で水面に傾くことなく浮遊するように設定されている。その上面は切妻屋根のように所定角度の山形となっており、その頂部から遮蔽板部材としての遮蔽板21Bがその板面を当該集油ブーム21の長手方向として所定高さに立設され、また、底面の中心には遮蔽板21Bと同様に所定高さの遮蔽板部材としての遮蔽安定板21Cが立設されている。尚、図中21a,21bは、遮蔽板21B又は遮蔽安定板21Cを支持するリブであり、外側(反船体側)のみに所定間隔で配設されているものである。このような角形断面の中空構造で上下面に遮蔽板21B又は遮蔽安定板21Cが立設されていることにより、静的復元性が高く、また、波からの受圧面積が大きいと共に全体で浮力を得るために波への追従性が良い。また、上面を切妻屋根状の山形となっているため、波によって油が集油ブーム21上に打ち上げられても流下させることができるものである。
【0019】
集油ブーム21の基端部には、図5に拡大図を示すように、集油船10の船体側部に上下方向に配設されたガイドポール22に所定の余裕で遊嵌するガイドスリーブ21Dが、それと直交する枢支ピン21Eを介して回動可能に設けられており、このガイドスリーブ21Dがガイドポール22に外挿されている。
【0020】
これにより、集油ブーム21はその基端部の水平方向の位置がガイドポール22によって規定され、ガイドポール22に沿って上下方向に移動し得ると共に、先端がガイドポール22を中心として水平平面内で揺動可能であり、更に、ガイドポール22に対するガイドスリーブ22の余裕分全方向に揺動自在、且つ、枢支ピン21Eを中心として回動可能になっている。
【0021】
また、集油ブーム21の基端部の外側部には、所定硬度のシールゴム板21Fがブラケットプレート21Gに支持されて所定長さに延長配設されている。
【0022】
ガイドポール22は、図2のA−A断面図に相当する(但し集油ブーム21は格納状態にある)図6に示すように、浮揚案内部位としての直線状の浮遊ガイド部22Aの上端部に格納案内部位としての格納ガイド部22Bが屈曲部を介して連続一体化されて形成されており、その浮遊ガイド部22Aを船体側面11に鉛直に形成された収容凹部11Aの内部に位置させ、上端の格納ガイド部22Bが船体中央側に変位するようにして上下両端部で固定設置されると共に、その浮遊ガイド部22Aと格納ガイド部22Bの間の屈曲部がクランプ26によって支持されて設けられている。これにより、集油ブーム21のガイドスリーブ21Dが格納ガイド部22Aに嵌った状態では集油ブーム21は格納部に位置し、後述する昇降装置23によって外側(反船体側)に振り出してガイドスリーブ21Dが浮遊ガイド部22Bに嵌った状態とすることによって集油ブーム21は船体側面11より外側に位置するようになっている。
【0023】
クランプ26は、図6のB−B断面図である図7に示すように、油圧シリンダ26Aの伸縮駆動によってリンク26Bを介して連結された把持部26Cが作動し、ガイドポール22の把持及び把持解除を可能に構成されているものであり、当該部位を集油ブーム21のガイドスリーブ21Dが通過する際のみ把持解除するものである。
【0024】
昇降装置23は、当該部位の平面図である図8,そのC矢視図である図9及び図9のD−D断面図である図10に示すように、支持アーム23Aaを備えたダビット23Aと、このダビット23Aから配索された吊り下げロープ23Bを巻き取り・繰り出しする昇降ウインチ23C(図2に示す)と、その吊り下げロープ23Bの配索経路途中に介設された弛み防止機構23Dとにより構成されている。
【0025】
ダビット23Aは、その下端で船体中心線に対して横方向に揺動可能に枢支された支持アーム23Aaを油圧シリンダ23Abによって揺動駆動するように構成されている。支持アーム23Aaの先端には先端シーブ23Acが設けられており、この先端シーブ23Acから吊り下げロープ23Bが垂下されている。
【0026】
吊り下げロープ23Bは、その先端が二股に分かれて集油ブーム21の重心位置を吊るように結合されており、支持アーム23Aaの先端シーブ23Acから支持アーム23Aaの基部に配設された基部シーブ組23Adを介して90度方向を変えて弛み防止機構23Dを介して昇降ウインチ23Cに配索されている。
【0027】
弛み防止機構23Dは、一対の固定シーブ23Da,23Dcの間に、カウンターウェイト23Ddが昇降自在に設けられると共にこのカウンターウェイト23Ddに可動シーブ23Dbが回転自在に装着されて成り、吊り下げロープ23Bを固定シーブ23Da,23Dcから可動シーブ23Dbを支持するように掛け回して配索するようになっている。これにより、吊り下げロープ23Bの張力がなくなるとカウンターウェイト23Dd(即ち可動シーブ23Db)がその重量で下がり、吊り下げロープ23Bの弛みを防ぐようになっているものである。
【0028】
揺動駆動ウィンチ対24は、それぞれトルク制御可能な一対の巻取装置としてのウィンチ24A,24Bが集油ブーム21を挟む船首側と船尾側の所定位置に配設され、それぞれから繰り出される索部材としての駆動ロープ24C,24Dが集油ブーム21の先端に結合されて構成されている。これにより、前後のウィンチ24A,24Bを駆動制御することで、集油ブーム21を揺動駆動し得ると共にその揺動角度を規定することができるようになっている。各駆動ロープ24C,24Dは船体側面の喫水より所定量高い位置に設けられたフェアリーダー24E,24Fを介して配索されている。
【0029】
また、駆動ロープ24C,24Dは、そのウィンチ24A,24Bによって巻き取られる部位はワイヤロープ24Ca,24Daとされると共に、その先端に伸縮性を有する所定長さのナイロンロープ24Cb,24Dbが結合され、更にその先端に結合された二股のワイヤロープ24Cc,24Dcを介して集油ブーム21に結合されている。
【0030】
集油ブーム格納台25は、当該部位の断面図である図11に示すように、集油船10の上甲板12に、集油ブーム21の遮蔽安定板21Cの下端を支持する下中央支持部25Aと、本体部21Aの一方縁を支持する側部支持部25Bとが形成されると共に、集油ブーム21の上面所定位置に形成された係合部21Dに係合する固定フック25Cを備えて構成されている。これにより、下中央支持部25Aと側部支持部25Bとで集油ブーム21を上甲板12上に船体と平行に支持し、固定フック25Cで固定することができるようになっているものである。尚、図中25Dは固定索である。
【0031】
上記のごとく構成された集油装置20では、図12に示すように、集油ブーム格納台25に格納支持された集油ブーム21を、昇降装置23の昇降ウインチ23Cの駆動によって吊り下げロープ23Bを介してダビット23Aの支持アーム23Aaに吊り下げ支持し、支持アーム23Aaの揺動によって上甲板12の上空から側部海面上に移動させた後、下降させる(図中S1〜S2)。
【0032】
集油ブーム21は、支持アーム23Aaの揺動に伴う垂下シーブ23Acの水平方向の移動によってガイドポール22に嵌合する基端部のガイドリング21Dを支点として先端を外側に揺動させると共に、支持アーム23Aaの揺動による垂下シーブ23Acの下降及び吊り下げロープ23Bの繰り出しによってガイドリング21Dがガイドポール22に沿って下降してその位置が格納ガイド部22Bから浮遊ガイド部22Aに至って外側に変位し、全体が海面の上空に位置することとなって最終的に海面に浮かぶ(S3)。
【0033】
集油ブーム21が海面に浮かんだ状態で、揺動駆動ウィンチ対24の駆動によって集油ブーム21を水平平面内で揺動させて船体側面11に対して任意の角度(例えば45度)とする(S4)。集油ブーム21と船体側面11の間は、集油ブーム21の基端部に配設されたシールゴム板21Fの先端が船体側面11に圧着することで閉塞される。
【0034】
そして、この状態で集油船10を航走することで、集油ブーム21と船体側面11との間に海面に浮遊する油を効率よく集めることができるものである。
【0035】
ここで、集油ブーム21は、前述のごとく静的復元性が高く、また、波への追従性が良く、その基端部のガイドリング21Dのガイドポール22に対する余裕分の移動と、ガイドリング21Dのガイドポール22の浮遊ガイド部22Aに沿う上下移動と、ガイドリング21Dに対する枢支ピン21Eを中心とした回動と、によって海面の波動に追従して動揺し得、揺動駆動ウィンチ対24の各ウィンチ24A,24Bの巻き取りトルクを制御することで、集油ブーム21の波動への追従動揺を許容することができると共に、集油船10を航行することによる抵抗や海面の波に抗して集油ブーム21の角度を保持させることができ、更に、油回収に伴う集油船10の喫水の変化にも対応できるものである。その結果、波が当該集油ブーム21を乗り越えることがなく、高い集油効率を得ることができるものである。
【0036】
また、駆動ロープ24C,24Dはその先端部に伸縮性を有するナイロンロープ24Cb,24Dbが介設されていることから、波浪によって集油ブーム21に作用する衝撃荷重を吸収することができるものである。
【0037】
更に、波動に伴う上下動に起因する昇降装置23の吊り下げロープ23Bに生ずる弛みは、弛み防止機構23Dによって防がれるものである。
【0038】
油回収終了後は、前述の海面への設置時と逆にして、昇降装置23によって集油ブーム21を引き上げ、集油ブーム格納台25に格納する。この時、集油ブーム21の基部がガイドポール22に沿って上昇するため、自動的に集油ブーム格納台25に戻るものである。
【0039】
このように、本構成の集油装置20によれば、集油ブーム21の水面への設置等を自動的に行うことができると共に、一隻の船舶によって効率的に集油することが可能となるものである。
【0040】
尚、上記構成例は、集油ブーム21と船体側面11との間に捕集した油を当該部位に投入された投げ込み式油回収装置30によって吸引して船体内の回収油水槽に収容するものであるが、油回収装置を集油ブーム21に抱き合わせたり一体化して構成したり、集油船10の舷側に設けて構成しても良く、適宜変更可能なものである。
【0041】
また、集油装置20は集油船の左右両側に設けなければならないものではなく、何れか一方のみであっても良いものである。
【0042】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による水面浮遊油回収用集油装置によれば、水面に浮遊可能であって浮揚案内部の上部に格納案内部が連続形成されて船体の側部に上下方向に延設配置された昇降移動案内部材にその基端部が揺動可能且つ移動可能に嵌合して設けられると共に、移動昇降操作する移動手段を備え、当該移動手段によって前記格納案内部と対応する船上の格納位置と浮揚案内部と対応する水面に浮かぶ位置との間を移送されるように構成された集油腕部材と、前記集油腕部材の少なくとも水平平面内での先端位置を設定する先端位置設定手段と、を備え、前記集油腕部材が前記先端位置設定手段による先端の位置設定によって船体側面に対して所定角度を成して水面に浮かび、水面に浮遊する油を捕集し得るように構成されていることにより、一隻の船舶によって効率的に集油することが可能となる。
また、上記集油腕部材は浮揚案内部の上部に格納案内部が連続形成されて上記船体の側部に上下方向に延設配置された昇降移動案内部材にその基端部が揺動可能且つ移動可能に嵌合して設けられると共に、該集油腕部材を移動昇降操作する移動手段を備え、集油腕部材は移動手段によって格納案内部と対応する船上の格納位置と浮揚案内部と対応する水面に浮かぶ位置との間を移送されるように構成されていることにより、集油腕部材の水面への設置の自動化が可能となって設置が容易となるものである。
【0043】
また、本発明による水面浮遊油回収用集油装置によれば、水面に浮遊可能であってその端部で船体の側部に少なくとも水平方向に揺動可能且つ上下移動可能に支持され断面形状が略矩形の中空柱状の剛構造体であってその上下両面に所定高さの遮蔽板部材がその延設方向に沿って立設されて構成された集油腕部材と、前記集油腕部材の少なくとも水平平面内での先端位置を設定する先端位置設定手段と、を備え、前記集油腕部材が前記先端位置設定手段による先端の位置設定によって船体側面に対して所定角度を成して水面に浮かび、水面に浮遊する油を捕集し得るように構成されていることにより、一隻の船舶によって効率的に集油することが可能となる。
更に、上記集油腕部材は、断面形状が略矩形の中空柱状の剛構造体であって、その上下両面に所定高さの遮蔽板部材がその延設方向に沿って立設されて構成されていることにより、静的復元性が高く、また、波からの受圧面積が大きいと共に全体で浮力を得るために波への追従性が良く、その結果、波が当該集油腕部材を乗り越えることがなく、高い集油効率を得ることができるものである。
【0044】
また、上記集油腕部材の上記昇降移動案内部材との嵌合部位には所定の余裕が設定されており、該余裕によって集油腕部材が水面の波動に追従し得るように構成されていることにより、集油腕部材が微妙な水面の波動にも円滑に追従でき、捕集した油の流出を防ぐことができるものである。
【0045】
また、上記先端位置設定手段は、上記集油腕部材の先端近傍にそれぞれ結合された索部材を、集油腕部材の揺動可能方向の前後両側にそれぞれ設けられた巻取装置によって巻き取り・繰り出しするように構成されていることにより、集油腕部材の水面の波動への追従を許容しつつ集油腕部材を揺動駆動することができる。
【0046】
また、上記巻取装置は、索部材に作用する張力を一定化し得るように構成されていることにより、集油腕部材の波動への追従動揺を許容することができると共に、油回収に伴う喫水の変化にも対応できるものである。
【0047】
また、、上記索部材は、上記巻取装置と上記集油腕部材の間の少なくとも一部が所定の伸縮性を有して形成されていることにより、集油腕部材の水面の波動に対する追従を阻害することなく許容することができると共に、波浪によって集油腕部材に作用する衝撃荷重を吸収することができるものである。
【0048】
更に、上記集油腕部材は、断面形状が略矩形の中空柱状の剛構造体であって、その上下両面に所定高さの遮蔽板部材がその延設方向に沿って立設されて構成されていることにより、静的復元性が高く、また、波からの受圧面積が大きいと共に全体で浮力を得るために波への追従性が良く、その結果、波が当該集油腕部材を乗り越えることがなく、高い集油効率を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水面浮遊油回収用集油装置の一構成例である集油装置を備えた集油船の集油作用状態の上甲板平面図である。
【図2】図1のX部に相当する集油装置部分の拡大図である。
【図3】図2のY矢視図に相当する側面図である。
【図4】集油ブームの横断面図である。
【図5】集油ブームの基端部の拡大図である。
【図6】図2のA−A断面図に相当する図である。
【図7】図6のB−B断面図である。
【図8】昇降装置部位の平面図である。
【図9】図8のC矢視図である。
【図10】図9のD−D断面図である。
【図11】集油ブーム格納部の断面図である。
【図12】集油ブームの海面への配設手順を示す説明図である。
【図13】従来例としての油回収構成の概念図である。
【符号の説明】
10 集油船
11 船体側面
20 集油装置(水面浮遊油回収用集油装置)
21 集油ブーム(集油腕部材)
21D ガイドスリーブ(昇降移動案内部材との嵌合部位)
22 ガイドポール(昇降移動案内部材)
22A 浮遊ガイド部(浮揚案内部)
22B 格納ガイド部(格納案内部)
23 昇降装置(移動手段)
24 揺動駆動ウィンチ対(先端位置設定手段)
24A,24B ウィンチ(巻取装置)
24C,24D 駆動ロープ(索部材)
24Cb,24Db ナイロンロープ(索部材)

Claims (7)

  1. 水面に浮遊可能であって浮揚案内部の上部に格納案内部が連続形成されて船体の側部に上下方向に延設配置された昇降移動案内部材にその基端部が揺動可能且つ移動可能に嵌合して設けられると共に、移動昇降操作する移動手段を備え、当該移動手段によって前記格納案内部と対応する船上の格納位置と浮揚案内部と対応する水面に浮かぶ位置との間を移送されるように構成された集油腕部材と、
    前記集油腕部材の少なくとも水平平面内での先端位置を設定する先端位置設定手段と、を備え、
    前記集油腕部材が前記先端位置設定手段による先端の位置設定によって船体側面に対して所定角度を成して水面に浮かび、水面に浮遊する油を捕集し得るように構成されていることを特徴とする水面浮遊油回収用集油装置。
  2. 水面に浮遊可能であってその端部で船体の側部に少なくとも水平方向に揺動可能且つ上下移動可能に支持され断面形状が略矩形の中空柱状の剛構造体であってその上下両面に所定高さの遮蔽板部材がその延設方向に沿って立設されて構成された集油腕部材と、
    前記集油腕部材の少なくとも水平平面内での先端位置を設定する先端位置設定手段と、を備え、前記集油腕部材が前記先端位置設定手段による先端の位置設定によって船体側面に対して所定角度を成して水面に浮かび、水面に浮遊する油を捕集し得るように構成されていることを特徴とする水面浮遊油回収用集油装置。
  3. 上記集油腕部材の上記昇降移動案内部材との嵌合部位には所定の余裕が設定されており、該余裕によって前記集油腕部材が水面の波動に追従し得るように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の水面浮遊油回収用集油装置。
  4. 上記先端位置設定手段は、上記集油腕部材の先端近傍にそれぞれ結合された索部材を、前記集油腕部材の揺動可能方向の前後両側にそれぞれ設けられた巻取装置によって巻き取り・繰り出しするように構成されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の水面浮遊油回収用集油装置。
  5. 上記巻取装置は、前記索部材に作用する張力を一定化し得るように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の水面浮遊油回収用集油装置。
  6. 上記索部材は、上記巻取装置と上記集油腕部材の間の少なくとも一部が、所定の伸縮性を有して形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の水面浮遊油回収用集油装置。
  7. 上記集油腕部材は、断面形状が略矩形の中空柱状の剛構造体であって、その上下両面に所定高さの遮蔽板部材がその延設方向に沿って立設されて構成されていることを特徴とする請求項1,3,4、5叉は6に記載の水面浮遊油回収用集油装置。
JP2000265940A 2000-09-01 2000-09-01 水面浮遊油回収用集油装置 Expired - Lifetime JP4415463B2 (ja)

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