JP2002068077A - 水面浮遊油回収用集油装置 - Google Patents

水面浮遊油回収用集油装置

Info

Publication number
JP2002068077A
JP2002068077A JP2000265940A JP2000265940A JP2002068077A JP 2002068077 A JP2002068077 A JP 2002068077A JP 2000265940 A JP2000265940 A JP 2000265940A JP 2000265940 A JP2000265940 A JP 2000265940A JP 2002068077 A JP2002068077 A JP 2002068077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil collecting
oil
water surface
floating
arm member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000265940A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4415463B2 (ja
Inventor
Mitsuhiro Morita
光宏 守田
Ken Yoshiumi
研 吉海
Tadashi Oi
忠司 大井
Hideo Miura
英夫 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JAPAN WORKVESSEL ASS
JAPAN WORKVESSEL ASSOCIATION
KYUSHU REGIONAL BUREAU MINISTR
IHI Corp
Ministry of Land Infrastructure Transport and Tourism Kyushu Regional Development Bureau
Original Assignee
JAPAN WORKVESSEL ASS
JAPAN WORKVESSEL ASSOCIATION
KYUSHU REGIONAL BUREAU MINISTR
IHI Corp
Ministry of Land Infrastructure Transport and Tourism Kyushu Regional Development Bureau
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JAPAN WORKVESSEL ASS, JAPAN WORKVESSEL ASSOCIATION, KYUSHU REGIONAL BUREAU MINISTR, IHI Corp, Ministry of Land Infrastructure Transport and Tourism Kyushu Regional Development Bureau filed Critical JAPAN WORKVESSEL ASS
Priority to JP2000265940A priority Critical patent/JP4415463B2/ja
Publication of JP2002068077A publication Critical patent/JP2002068077A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4415463B2 publication Critical patent/JP4415463B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/20Controlling water pollution; Waste water treatment
    • Y02A20/204Keeping clear the surface of open water from oil spills

Landscapes

  • Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】集油部材の水面への設置を自動的に行うことが
できると共に、一隻の船舶によって効率的に集油できる
水面浮遊油回収用集油装置を提供する。 【解決手段】集油装置20は、集油ブーム21が舷側に
配設されたガイドポール22に沿って昇降可能に配設さ
れると共に、その昇降装置23と、揺動駆動する揺動駆
動ウィンチ対24とを備え、昇降装置23によって海面
に降ろして浮かせた状態で揺動駆動ウィンチ対24によ
ってガイドポール22を支点として船首側の先端が船体
側面11から離間する側に揺動して所定角度に開き、船
体の航走によって集油ブーム21と船体側面11との間
に海面に浮遊する油を集めるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原油タンカー事故
等によって流出して水面に浮遊する油を回収するために
捕集する水面浮遊油回収用集油装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原油タンカーの座礁や波浪による損傷等
によって海面に流出した油は、環境に多大な影響を与え
るため、迅速に回収処理する必要がある。
【0003】このような水面に浮遊する油の回収は、例
えば、図13に概念図を示すように、長いオイルフェン
ス51の両端をそれぞれ船舶(母船52,展張船53)
で支持し、水上を掃引して浮遊する油5をオイルフェン
ス51に囲い込んで一カ所に捕集し、それを油回収船5
4が油回収装置55で吸引することによって行われてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ご
とき従来の油回収作業では、オイルフェンスを展張して
水上を掃引するために2隻の船舶が必要であって、大が
かりとなると共に、2隻が協調して航行しなければなら
ないために極めて面倒なものであった。
【0005】また、オイルフェンスの展張の際の作業、
即ち、水上への繰り出し及び回収・格納、2隻の船舶間
のオイルフェンスの受け渡し等は、自動化が極めて困難
で手作業に頼らざるを得ず、面倒で時間を要するために
不合理で効率的な回収ができないという問題があった。
【0006】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であって、集油部材の水面への設置を自動的に行うこと
ができると共に、一隻の船舶によって効率的に集油でき
る水面浮遊油回収用集油装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明に係る水面浮遊油回収用集油装置は、水面に浮遊可能
であってその端部で船体の側部に少なくとも水平方向に
揺動可能且つ上下移動可能に支持された集油腕部材と、
前記集油腕部材の少なくとも水平平面内での先端位置を
設定する先端位置設定手段と、を備え、前記集油腕部材
が前記先端位置設定手段による先端の位置設定によって
船体側面に対して所定角度を成して水面に浮かび、水面
に浮遊する油を捕集し得るように構成されていることを
特徴とする。
【0008】また、上記集油腕部材は浮揚案内部の上部
に格納案内部が連続形成されて上記船体の側部に上下方
向に延設配置された昇降移動案内部材にその基端部が揺
動可能且つ移動可能に嵌合して設けられると共に、該集
油腕部材を移動昇降操作する移動手段を備え、前記集油
腕部材は前記移動手段によって前記格納案内部と対応す
る船上の格納位置と浮揚案内部と対応する水面に浮かぶ
位置との間を移送されるように構成されていることを特
徴とする。
【0009】また、上記集油腕部材の上記昇降移動案内
部材との嵌合部位には所定の余裕が設定されており、該
余裕によって前記集油腕部材が水面の波動に追従し得る
ように構成されていることを特徴とする。
【0010】また、上記先端位置設定手段は、上記集油
腕部材の先端近傍にそれぞれ結合された索部材を、前記
集油腕部材の揺動可能方向の前後両側にそれぞれ設けら
れた巻取装置によって巻き取り・繰り出しするように構
成されていることを特徴とする。
【0011】また、上記巻取装置は、前記索部材に作用
する張力を一定化し得るように構成されていることを特
徴とする。
【0012】また、上記索部材は、上記巻取装置と上記
集油腕部材の間の少なくとも一部が、所定の伸縮性を有
して形成されていることを特徴とする。
【0013】更に、上記集油腕部材は、断面形状が略矩
形の中空柱状の剛構造体であって、その上下両面に所定
高さの遮蔽板部材がその延設方向に沿って立設されて構
成されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
実施の形態について説明する。
【0015】図1は本発明に係る水面浮遊油回収用集油
装置の一構成例である集油装置を備えた集油船の集油作
用状態の上甲板平面図,図2は図1のX部に相当する集
油装置部分の拡大図,図3は図2のY矢視図に相当する
側面図である。
【0016】図示集油船10に備えられた集油装置20
は、左右両舷側部にそれぞれ配設された集油腕部材とし
ての集油ブーム21が、海面に浮いた状態で舷側に配設
された後述するガイドポール22を支点として船首側の
先端が船体側面11から離間する側に揺動して所定角度
に開き、当該集油ブーム21と船体側面11との間に海
面に浮遊する油を集めるように構成されており、集めら
れた油は当該部位に投入された投げ込み式油回収装置3
0によって吸引して船体内の図示しない回収油水槽に収
容するようになっているものである。
【0017】集油装置20は、集油ブーム21,該集油
ブーム21の移動を案内する昇降移動案内としてのガイ
ドポール22,集油ブーム21を昇降駆動する移動手段
としての昇降装置23,先端位置設定手段としての揺動
駆動ウィンチ対24及び集油ブーム格納台25とにより
構成されている。
【0018】集油ブーム21は、横断面図である図4に
示すように、その本体21Aが鋼板によって中空で所定
長さの剛性を有する柱状に形成され、図中想像線で示す
ような喫水で水面に傾くことなく浮遊するように設定さ
れている。その上面は切妻屋根のように所定角度の山形
となっており、その頂部から遮蔽板部材としての遮蔽板
21Bがその板面を当該集油ブーム21の長手方向とし
て所定高さに立設され、また、底面の中心には遮蔽板2
1Bと同様に所定高さの遮蔽板部材としての遮蔽安定板
21Cが立設されている。尚、図中21a,21bは、
遮蔽板21B又は遮蔽安定板21Cを支持するリブであ
り、外側(反船体側)のみに所定間隔で配設されている
ものである。このような角形断面の中空構造で上下面に
遮蔽板21B又は遮蔽安定板21Cが立設されているこ
とにより、静的復元性が高く、また、波からの受圧面積
が大きいと共に全体で浮力を得るために波への追従性が
良い。また、上面を切妻屋根状の山形となっているた
め、波によって油が集油ブーム21上に打ち上げられて
も流下させることができるものである。
【0019】集油ブーム21の基端部には、図5に拡大
図を示すように、集油船10の船体側部に上下方向に配
設されたガイドポール22に所定の余裕で遊嵌するガイ
ドスリーブ21Dが、それと直交する枢支ピン21Eを
介して回動可能に設けられており、このガイドスリーブ
21Dがガイドポール22に外挿されている。
【0020】これにより、集油ブーム21はその基端部
の水平方向の位置がガイドポール22によって規定さ
れ、ガイドポール22に沿って上下方向に移動し得ると
共に、先端がガイドポール22を中心として水平平面内
で揺動可能であり、更に、ガイドポール22に対するガ
イドスリーブ22の余裕分全方向に揺動自在、且つ、枢
支ピン21Eを中心として回動可能になっている。
【0021】また、集油ブーム21の基端部の外側部に
は、所定硬度のシールゴム板21Fがブラケットプレー
ト21Gに支持されて所定長さに延長配設されている。
【0022】ガイドポール22は、図2のA−A断面図
に相当する(但し集油ブーム21は格納状態にある)図
6に示すように、浮揚案内部位としての直線状の浮遊ガ
イド部22Aの上端部に格納案内部位としての格納ガイ
ド部22Bが屈曲部を介して連続一体化されて形成され
ており、その浮遊ガイド部22Aを船体側面11に鉛直
に形成された収容凹部11Aの内部に位置させ、上端の
格納ガイド部22Bが船体中央側に変位するようにして
上下両端部で固定設置されると共に、その浮遊ガイド部
22Aと格納ガイド部22Bの間の屈曲部がクランプ2
6によって支持されて設けられている。これにより、集
油ブーム21のガイドスリーブ21Dが格納ガイド部2
2Aに嵌った状態では集油ブーム21は格納部に位置
し、後述する昇降装置23によって外側(反船体側)に
振り出してガイドスリーブ21Dが浮遊ガイド部22B
に嵌った状態とすることによって集油ブーム21は船体
側面11より外側に位置するようになっている。
【0023】クランプ26は、図6のB−B断面図であ
る図7に示すように、油圧シリンダ26Aの伸縮駆動に
よってリンク26Bを介して連結された把持部26Cが
作動し、ガイドポール22の把持及び把持解除を可能に
構成されているものであり、当該部位を集油ブーム21
のガイドスリーブ21Dが通過する際のみ把持解除する
ものである。
【0024】昇降装置23は、当該部位の平面図である
図8,そのC矢視図である図9及び図9のD−D断面図
である図10に示すように、支持アーム23Aaを備え
たダビット23Aと、このダビット23Aから配索され
た吊り下げロープ23Bを巻き取り・繰り出しする昇降
ウインチ23C(図2に示す)と、その吊り下げロープ
23Bの配索経路途中に介設された弛み防止機構23D
とにより構成されている。
【0025】ダビット23Aは、その下端で船体中心線
に対して横方向に揺動可能に枢支された支持アーム23
Aaを油圧シリンダ23Abによって揺動駆動するよう
に構成されている。支持アーム23Aaの先端には先端
シーブ23Acが設けられており、この先端シーブ23
Acから吊り下げロープ23Bが垂下されている。
【0026】吊り下げロープ23Bは、その先端が二股
に分かれて集油ブーム21の重心位置を吊るように結合
されており、支持アーム23Aaの先端シーブ23Ac
から支持アーム23Aaの基部に配設された基部シーブ
組23Adを介して90度方向を変えて弛み防止機構2
3Dを介して昇降ウインチ23Cに配索されている。
【0027】弛み防止機構23Dは、一対の固定シーブ
23Da,23Dcの間に、カウンターウェイト23D
dが昇降自在に設けられると共にこのカウンターウェイ
ト23Ddに可動シーブ23Dbが回転自在に装着され
て成り、吊り下げロープ23Bを固定シーブ23Da,
23Dcから可動シーブ23Dbを支持するように掛け
回して配索するようになっている。これにより、吊り下
げロープ23Bの張力がなくなるとカウンターウェイト
23Dd(即ち可動シーブ23Db)がその重量で下が
り、吊り下げロープ23Bの弛みを防ぐようになってい
るものである。
【0028】揺動駆動ウィンチ対24は、それぞれトル
ク制御可能な一対の巻取装置としてのウィンチ24A,
24Bが集油ブーム21を挟む船首側と船尾側の所定位
置に配設され、それぞれから繰り出される索部材として
の駆動ロープ24C,24Dが集油ブーム21の先端に
結合されて構成されている。これにより、前後のウィン
チ24A,24Bを駆動制御することで、集油ブーム2
1を揺動駆動し得ると共にその揺動角度を規定すること
ができるようになっている。各駆動ロープ24C,24
Dは船体側面の喫水より所定量高い位置に設けられたフ
ェアリーダー24E,24Fを介して配索されている。
【0029】また、駆動ロープ24C,24Dは、その
ウィンチ24A,24Bによって巻き取られる部位はワ
イヤロープ24Ca,24Daとされると共に、その先
端に伸縮性を有する所定長さのナイロンロープ24C
b,24Dbが結合され、更にその先端に結合された二
股のワイヤロープ24Cc,24Dcを介して集油ブー
ム21に結合されている。
【0030】集油ブーム格納台25は、当該部位の断面
図である図11に示すように、集油船10の上甲板12
に、集油ブーム21の遮蔽安定板21Cの下端を支持す
る下中央支持部25Aと、本体部21Aの一方縁を支持
する側部支持部25Bとが形成されると共に、集油ブー
ム21の上面所定位置に形成された係合部21Dに係合
する固定フック25Cを備えて構成されている。これに
より、下中央支持部25Aと側部支持部25Bとで集油
ブーム21を上甲板12上に船体と平行に支持し、固定
フック25Cで固定することができるようになっている
ものである。尚、図中25Dは固定索である。
【0031】上記のごとく構成された集油装置20で
は、図12に示すように、集油ブーム格納台25に格納
支持された集油ブーム21を、昇降装置23の昇降ウイ
ンチ23Cの駆動によって吊り下げロープ23Bを介し
てダビット23Aの支持アーム23Aaに吊り下げ支持
し、支持アーム23Aaの揺動によって上甲板12の上
空から側部海面上に移動させた後、下降させる(図中S
1〜S2)。
【0032】集油ブーム21は、支持アーム23Aaの
揺動に伴う垂下シーブ23Acの水平方向の移動によっ
てガイドポール22に嵌合する基端部のガイドリング2
1Dを支点として先端を外側に揺動させると共に、支持
アーム23Aaの揺動による垂下シーブ23Acの下降
及び吊り下げロープ23Bの繰り出しによってガイドリ
ング21Dがガイドポール22に沿って下降してその位
置が格納ガイド部22Bから浮遊ガイド部22Aに至っ
て外側に変位し、全体が海面の上空に位置することとな
って最終的に海面に浮かぶ(S3)。
【0033】集油ブーム21が海面に浮かんだ状態で、
揺動駆動ウィンチ対24の駆動によって集油ブーム21
を水平平面内で揺動させて船体側面11に対して任意の
角度(例えば45度)とする(S4)。集油ブーム21
と船体側面11の間は、集油ブーム21の基端部に配設
されたシールゴム板21Fの先端が船体側面11に圧着
することで閉塞される。
【0034】そして、この状態で集油船10を航走する
ことで、集油ブーム21と船体側面11との間に海面に
浮遊する油を効率よく集めることができるものである。
【0035】ここで、集油ブーム21は、前述のごとく
静的復元性が高く、また、波への追従性が良く、その基
端部のガイドリング21Dのガイドポール22に対する
余裕分の移動と、ガイドリング21Dのガイドポール2
2の浮遊ガイド部22Aに沿う上下移動と、ガイドリン
グ21Dに対する枢支ピン21Eを中心とした回動と、
によって海面の波動に追従して動揺し得、揺動駆動ウィ
ンチ対24の各ウィンチ24A,24Bの巻き取りトル
クを制御することで、集油ブーム21の波動への追従動
揺を許容することができると共に、集油船10を航行す
ることによる抵抗や海面の波に抗して集油ブーム21の
角度を保持させることができ、更に、油回収に伴う集油
船10の喫水の変化にも対応できるものである。その結
果、波が当該集油ブーム21を乗り越えることがなく、
高い集油効率を得ることができるものである。
【0036】また、駆動ロープ24C,24Dはその先
端部に伸縮性を有するナイロンロープ24Cb,24D
bが介設されていることから、波浪によって集油ブーム
21に作用する衝撃荷重を吸収することができるもので
ある。
【0037】更に、波動に伴う上下動に起因する昇降装
置23の吊り下げロープ23Bに生ずる弛みは、弛み防
止機構23Dによって防がれるものである。
【0038】油回収終了後は、前述の海面への設置時と
逆にして、昇降装置23によって集油ブーム21を引き
上げ、集油ブーム格納台25に格納する。この時、集油
ブーム21の基部がガイドポール22に沿って上昇する
ため、自動的に集油ブーム格納台25に戻るものであ
る。
【0039】このように、本構成の集油装置20によれ
ば、集油ブーム21の水面への設置等を自動的に行うこ
とができると共に、一隻の船舶によって効率的に集油す
ることが可能となるものである。
【0040】尚、上記構成例は、集油ブーム21と船体
側面11との間に捕集した油を当該部位に投入された投
げ込み式油回収装置30によって吸引して船体内の回収
油水槽に収容するものであるが、油回収装置を集油ブー
ム21に抱き合わせたり一体化して構成したり、集油船
10の舷側に設けて構成しても良く、適宜変更可能なも
のである。
【0041】また、集油装置20は集油船の左右両側に
設けなければならないものではなく、何れか一方のみで
あっても良いものである。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による水面浮
遊油回収用集油装置によれば、水面に浮遊可能であって
その端部で船体の側部に少なくとも水平方向に揺動可能
且つ上下移動可能に支持された集油腕部材と、集油腕部
材の少なくとも水平平面内での先端位置を設定する先端
位置設定手段と、を備え、集油腕部材が前記先端位置設
定手段による先端の位置設定によって船体側面に対して
所定角度を成して水面に浮かび、水面に浮遊する油を捕
集し得るように構成されていることにより、一隻の船舶
によって効率的に集油することが可能となる。
【0043】また、上記集油腕部材は浮揚案内部の上部
に格納案内部が連続形成されて上記船体の側部に上下方
向に延設配置された昇降移動案内部材にその基端部が揺
動可能且つ移動可能に嵌合して設けられると共に、該集
油腕部材を移動昇降操作する移動手段を備え、集油腕部
材は移動手段によって格納案内部と対応する船上の格納
位置と浮揚案内部と対応する水面に浮かぶ位置との間を
移送されるように構成されていることにより、集油腕部
材の水面への設置の自動化が可能となって設置が容易と
なるものである。
【0044】また、上記集油腕部材の上記昇降移動案内
部材との嵌合部位には所定の余裕が設定されており、該
余裕によって集油腕部材が水面の波動に追従し得るよう
に構成されていることにより、集油腕部材が微妙な水面
の波動にも円滑に追従でき、捕集した油の流出を防ぐこ
とができるものである。
【0045】また、上記先端位置設定手段は、上記集油
腕部材の先端近傍にそれぞれ結合された索部材を、集油
腕部材の揺動可能方向の前後両側にそれぞれ設けられた
巻取装置によって巻き取り・繰り出しするように構成さ
れていることにより、集油腕部材の水面の波動への追従
を許容しつつ集油腕部材を揺動駆動することができる。
【0046】また、上記巻取装置は、索部材に作用する
張力を一定化し得るように構成されていることにより、
集油腕部材の波動への追従動揺を許容することができる
と共に、油回収に伴う喫水の変化にも対応できるもので
ある。
【0047】また、、上記索部材は、上記巻取装置と上
記集油腕部材の間の少なくとも一部が所定の伸縮性を有
して形成されていることにより、集油腕部材の水面の波
動に対する追従を阻害することなく許容することができ
ると共に、波浪によって集油腕部材に作用する衝撃荷重
を吸収することができるものである。
【0048】更に、上記集油腕部材は、断面形状が略矩
形の中空柱状の剛構造体であって、その上下両面に所定
高さの遮蔽板部材がその延設方向に沿って立設されて構
成されていることにより、静的復元性が高く、また、波
からの受圧面積が大きいと共に全体で浮力を得るために
波への追従性が良く、その結果、波が当該集油腕部材を
乗り越えることがなく、高い集油効率を得ることができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水面浮遊油回収用集油装置の一構
成例である集油装置を備えた集油船の集油作用状態の上
甲板平面図である。
【図2】図1のX部に相当する集油装置部分の拡大図で
ある。
【図3】図2のY矢視図に相当する側面図である。
【図4】集油ブームの横断面図である。
【図5】集油ブームの基端部の拡大図である。
【図6】図2のA−A断面図に相当する図である。
【図7】図6のB−B断面図である。
【図8】昇降装置部位の平面図である。
【図9】図8のC矢視図である。
【図10】図9のD−D断面図である。
【図11】集油ブーム格納部の断面図である。
【図12】集油ブームの海面への配設手順を示す説明図
である。
【図13】従来例としての油回収構成の概念図である。
【符号の説明】
10 集油船 11 船体側面 20 集油装置(水面浮遊油回収用集油装置) 21 集油ブーム(集油腕部材) 21D ガイドスリーブ(昇降移動案内部材との嵌合部
位) 22 ガイドポール(昇降移動案内部材) 22A 浮遊ガイド部(浮揚案内部) 22B 格納ガイド部(格納案内部) 23 昇降装置(移動手段) 24 揺動駆動ウィンチ対(先端位置設定手段) 24A,24B ウィンチ(巻取装置) 24C,24D 駆動ロープ(索部材) 24Cb,24Db ナイロンロープ(索部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守田 光宏 山口県下関市東大和町2丁目29−1 運輸 省第四港湾建設局 下関機械整備事務所内 (72)発明者 吉海 研 東京都江東区豊洲二丁目1番1号 石川島 播磨重工業株式会社東京第一工場内 (72)発明者 大井 忠司 東京都江東区豊洲二丁目1番1号 石川島 播磨重工業株式会社東京第一工場内 (72)発明者 三浦 英夫 東京都中央区八重洲2丁目9番7号 石興 ビル 社団法人 日本作業船協会内 Fターム(参考) 2D025 BA24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水面に浮遊可能であってその端部で船体の
    側部に少なくとも水平方向に揺動可能且つ上下移動可能
    に支持された集油腕部材と、 前記集油腕部材の少なくとも水平平面内での先端位置を
    設定する先端位置設定手段と、を備え、 前記集油腕部材が前記先端位置設定手段による先端の位
    置設定によって船体側面に対して所定角度を成して水面
    に浮かび、水面に浮遊する油を捕集し得るように構成さ
    れていることを特徴とする水面浮遊油回収用集油装置。
  2. 【請求項2】上記集油腕部材は浮揚案内部の上部に格納
    案内部が連続形成されて上記船体の側部に上下方向に延
    設配置された昇降移動案内部材にその基端部が揺動可能
    且つ移動可能に嵌合して設けられると共に、該集油腕部
    材を移動昇降操作する移動手段を備え、 前記集油腕部材は前記移動手段によって前記格納案内部
    と対応する船上の格納位置と浮揚案内部と対応する水面
    に浮かぶ位置との間を移送されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の水面浮遊油回収用集
    油装置。
  3. 【請求項3】上記集油腕部材の上記昇降移動案内部材と
    の嵌合部位には所定の余裕が設定されており、該余裕に
    よって前記集油腕部材が水面の波動に追従し得るように
    構成されていることを特徴とする請求項2に記載の水面
    浮遊油回収用集油装置。
  4. 【請求項4】上記先端位置設定手段は、上記集油腕部材
    の先端近傍にそれぞれ結合された索部材を、前記集油腕
    部材の揺動可能方向の前後両側にそれぞれ設けられた巻
    取装置によって巻き取り・繰り出しするように構成され
    ていることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の水
    面浮遊油回収用集油装置。
  5. 【請求項5】上記巻取装置は、前記索部材に作用する張
    力を一定化し得るように構成されていることを特徴とす
    る請求項4に記載の水面浮遊油回収用集油装置。
  6. 【請求項6】上記索部材は、上記巻取装置と上記集油腕
    部材の間の少なくとも一部が、所定の伸縮性を有して形
    成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の
    水面浮遊油回収用集油装置。
  7. 【請求項7】上記集油腕部材は、断面形状が略矩形の中
    空柱状の剛構造体であって、その上下両面に所定高さの
    遮蔽板部材がその延設方向に沿って立設されて構成され
    ていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は
    6に記載の水面浮遊油回収用集油装置。
JP2000265940A 2000-09-01 2000-09-01 水面浮遊油回収用集油装置 Expired - Lifetime JP4415463B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000265940A JP4415463B2 (ja) 2000-09-01 2000-09-01 水面浮遊油回収用集油装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000265940A JP4415463B2 (ja) 2000-09-01 2000-09-01 水面浮遊油回収用集油装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002068077A true JP2002068077A (ja) 2002-03-08
JP4415463B2 JP4415463B2 (ja) 2010-02-17

Family

ID=18753123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000265940A Expired - Lifetime JP4415463B2 (ja) 2000-09-01 2000-09-01 水面浮遊油回収用集油装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4415463B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102658856A (zh) * 2012-05-04 2012-09-12 张家港市飞驰机械制造有限公司 一种水面漂浮物采收船
CN103590381A (zh) * 2013-11-13 2014-02-19 梁永军 一种浮渣收集装置
CN106149655A (zh) * 2016-07-11 2016-11-23 上海电机学院 一种水面漂浮物清扫机器人的作业面积扩展装置
CN110667793A (zh) * 2019-10-17 2020-01-10 嘉兴南洋职业技术学院 一种基于贯通流系统的溢油回收船
CN114044098A (zh) * 2021-11-11 2022-02-15 青岛欧森海事技术服务有限公司 一种用于安装在船舷内侧的侧装式溢油回收自动控制系统
CN115478518A (zh) * 2022-08-30 2022-12-16 北京建筑大学 一种浒苔采集装置及智能控制系统

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102658856A (zh) * 2012-05-04 2012-09-12 张家港市飞驰机械制造有限公司 一种水面漂浮物采收船
CN103590381A (zh) * 2013-11-13 2014-02-19 梁永军 一种浮渣收集装置
CN103590381B (zh) * 2013-11-13 2015-10-28 凯姆德(北京)能源环境科技有限公司 一种浮渣收集装置
CN106149655A (zh) * 2016-07-11 2016-11-23 上海电机学院 一种水面漂浮物清扫机器人的作业面积扩展装置
CN110667793A (zh) * 2019-10-17 2020-01-10 嘉兴南洋职业技术学院 一种基于贯通流系统的溢油回收船
CN114044098A (zh) * 2021-11-11 2022-02-15 青岛欧森海事技术服务有限公司 一种用于安装在船舷内侧的侧装式溢油回收自动控制系统
CN115478518A (zh) * 2022-08-30 2022-12-16 北京建筑大学 一种浒苔采集装置及智能控制系统
CN115478518B (zh) * 2022-08-30 2023-08-15 北京建筑大学 一种浒苔采集装置及智能控制系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP4415463B2 (ja) 2010-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110719886B (zh) 用于在海上船上使用的运动补偿起重机
US4271553A (en) System for launching and hauling in objects from the sea
US7028627B2 (en) Submersible vehicle launch and recovery system
GB2174648A (en) Installation and removal vessel
EP1383965B1 (en) Marine structure
FI84248C (fi) Offshore-lasthanteringsystem.
US20190345011A1 (en) A crane for wind turbine blade assembly, a vessel, a hoisting method, and an assembly method
WO1995002734A1 (en) Dredge
CN103373446B (zh) 导管架拆除船及拆除方法
CN117302433A (zh) 一种海用监测平台布放方法及装置
US6511261B2 (en) Method of removing or positioning a substructure of an offshore platform
JP2002068077A (ja) 水面浮遊油回収用集油装置
CN117302432A (zh) 一种海用监测平台回收方法及装置
CN102753434A (zh) 飞艇
US4279565A (en) Hoisting apparatus for pleasure boats
JP3332692B2 (ja) 砂杭打船用起倒式シヤース装置
JP2001088779A (ja) ボート揚げ降ろし用浮き桟橋
JP2754736B2 (ja) 浮遊ごみ回収装置
JPH08245186A (ja) 曳航体用揚収装置およびその曳航体保持部構造
KR102401281B1 (ko) 오프쇼어 설치 선박으로부터 대형 및 중 구조물을 처리하기 위한 시스템 및 방법
JP2020019440A (ja) 浮体装置
NO872434L (no) Lastearrangement.
KR20130109147A (ko) 신축 가능한 체인 연결 장치
CN219430873U (zh) 一种沉沙池清淤组合式平台
CN210235246U (zh) 一种平台吊艇机构

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090326

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090519

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4415463

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131204

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131204

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131204

Year of fee payment: 4

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term