JP2020019440A - 浮体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の浮船台では、水深の浅い海岸、湖岸や河岸等の造船に用いられる船用の船台へ陸揚げ又は設置して、船を下架(進水)又は上架(陸揚げ)するための補助に用いることは難しいと言う問題があった。【解決手段】浮体装置1は、直線状の2個の浮体11が所定の間隔を空けて設けられている浮体部10と、浮体部10の天面側に設けられ、2個の浮体11の相互を連結する吊り上げ部20と、2個の浮体11の下側近傍で、2個の浮体の両端近傍に設けられている車輪部30とで構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、環境を保全する必要がある場合や、常時使用する予定が無い場合などで、浚渫をすることが難しい海岸、湖岸や河岸等の十分な水深を確保できない場所に面して設けられている船台へ、船、特には船底の一部に水面から深い位置に突出した部分例えばスクリュー、舵や船首の突起(船首バルブ)のある船を、前記船台から下架(進水)又は船台への上架(陸揚げ)を行う場合に用いる浮体装置に関する。
従来の浮体装置としては、特許文献1の発明の名称「浮船台」の様に、水面上に船を吊り上げるものが提案されている。また、特許文献2の発明の名称「回収引揚げ装置」の様に、水中から船を引き上げるものや、特許文献3の発明の名称「浮船台」の様に、水面上に船を係留、保管する架台も提案されている。
特開2008−49977号公報 特開昭和54−07289号公報 特開平8−216981号公報
従来の特許文献1乃至特許文献3の浮船台、回収引揚げ装置(以下、浮体装置と呼ぶ。)では、水深の浅い海岸、湖岸や河岸等に面した造船に用いられる船用の船台へ、陸揚げ又は設置して、船を下架又は上架のための補助に用いることは難しいと言う問題があった。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
第1発明の浮体装置は、直線状の2個の浮体が所定の間隔を空けて設けられている浮体部と、前記浮体部の天面側に設けられ、前記2個の浮体の相互を連結する吊り上げ部と、
前記2個の浮体の下側近傍で、前記2個の浮体の対応する夫々の一端又は前記2個の浮体の両端近傍に設けられている車輪部とで構成されている。
第2発明の浮体装置は、請求項1記載の発明において、前記車輪部は、前記浮体の側面の短手面の下部に取り付けられている。
第3発明の浮体装置は、請求項1または請求項2記載の発明において、前記2個の浮体の内部の夫々に前記直線状の浮体を横切る様に少なくとも1個以上の隔壁が設けられている。
以上のような、技術的手段を有することにより、以下の効果を有する。
第1発明によれば、浮体の下側近傍に車輪部が設けられているので、水深の浅い海岸、湖岸や河岸等に面した造船に用いられる船用の船台へ、陸揚げ又は設置して、船を下架又は上架のための補助に用いることが出来る。
第2発明によれば、第1発明を利用し、前記車輪部は、前記浮体の側面の短手面の下部に取り付けられているので、浮体底部に突起がなく、浅い水域でも邪魔になることはない。
第3発明によれば、第1発明または第2発明を利用し、浮体装置を傾け、船台の上に設置することができる。
本発明に係る第1の実施形態の浮体装置の外観図である。 本発明に係る第1の実施形態の浮体装置を船台に陸揚げする場合の説明図である。 本発明に係る第1の実施形態の浮体装置と船を船台から下架する場合の説明図である。 本発明に係る第2の実施形態の浮体装置の外観図である。 本発明に係る第2の実施形態の浮体装置の浮体の断面図である。 本発明に係る第2の実施形態の浮体装置を船台に陸揚げする場合の説明図である。 本発明に係る第2の実施形態の浮体装置を船台に設置する場合の説明図である。 本発明に係る第2の実施形態の浮体装置と船を船台から下架する場合の説明図である。
本発明に係る浮体装置の実施の形態について図1乃至図8に基づき説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について、図1乃至図3に基づき説明する。まず、図1の斜視図を用いて浮体装置1の外観を説明する。図1において、本実施の形態の浮体装置1は、2個の浮体11からなる浮体部10と、浮体11の天面(図1のX方向とZ方向で形成されている面の内、上側の面。)に取り付けられている吊り下げ部20と、浮体11の短手側の側面(図1のZ方向とY方向で形成されている側面、以下、短手面と略す。)に設けられている2個の上側車輪部材31と2個の下側車輪部材32からなる車輪部30により構成されている。
2個の浮体11は、強化プラスチック(FRP)、木材や金属板で中空の水密性を有した箱状に形成されている。浮体11の外観は細長い略直方体で、水平方向の長さ(X方向)が、水平方向の幅(Z方向)の約12〜20倍であり、垂直方向の高さ(Y方向)が、水平方向の幅の2〜3倍になる様に形成されている。吊り下げる船の大きさや重さ、船台の大きさや水深により異なるが、本実施形態においては、水平方向の長さを約16メートル、水平方向の幅を約1メートル、高さを約2.4メートルとしている。
2個の浮体11は、長手側の側面(図1のX方向とY方向で形成されている側面、以下、長手面と略す。)を向かい合わせて、略平行になる様に吊り下げ部20により固定されることで、浮体部10となっている。
吊り下げ部20は、2個の浮体10の天面の略中央から、天面に対して垂直に設けられている柱部材21と、2本の柱部材21の夫々の上端に渡された梁部材22と、梁部材22に設けられた、2個の定滑車23と、柱部材21夫々の設けられた巻き上げ機24と、定滑車23と巻き上げ機24に通されたロープやワイヤー等の索状物25の張力を受けて上下に移動する動滑車26と、動滑車26に吊り下げられたベルト27から構成されている。
なお、柱部材21と梁部材22については、金属製のH鋼、角パイプ、丸パイプ等で吊り下げられる船の重量に合わせた強度を持つ材料で、形成されている。柱部材21については、浮体11と接合する側に筋交いとして、柱部材と浮体との関係強度を維持するための補強部材28が設けられている。補強材28は、本実施形態においては、金属製の棒としているが、ワイヤー、ターンバックル(引締金具)や、直角三角形の金属板等にしても良い。
ベルト27は、吊り下げられる船に外面に傷を付けにくくするためのものであり、船の外面に接する付近の梁部材から下に垂れた「略U字状」になる範囲としている。また、巻き上げ機24については、手動又は電動等を吊り下げ対象の船の大きさにより適宜選択している。
車輪部30は、後述する船台の上部側に接地させる2個の上側車輪部材31と、船台の下部側に接地させる2個の下側車輪部材32から構成されている。上側車輪部材31は、車輪と前記車輪を回動自在に軸支する車軸と、前記の車軸の両端を支持して浮体11と接続する支持金具とで構成されている。そして、上側車輪部材31は、各々の浮体11の短手面の下部から、車輪を側方に突き出す様に取り付けられている。
また、上側車輪部材31の車輪の接地面は、浮体11の底面(図1のX方向とZ方向で形成されている面の内、下側の面。)と略同じ面を形成する様に取り付けられている。そのため、斜面である船台に浮体装置1が水平に置かれている場合には、浮体装置1の底面と船台の表面が接触することはなく、上側車輪部材31は浮体装置1の船台上での移動手段としての機能が発揮できる。
下側車輪部材32は、車輪と前記車輪を回動自在に軸支する車軸と、前記の車軸の両端を支持する第一の支持金具と、前記第一の支持金具に軸支すると同時に浮体11と接続する第二の支持金具とで構成されている。第一の支持金具に第二の支持金具が軸支することで、下側車輪部材32は角度を変化することができる。
下側車輪部材32の角度の変化とは、各々浮体11の短手面の下部から、車輪を側方に突き出した状態の下側車輪部材32a(図1において、手前側の浮体11に図示している状態)と、折り曲げた状態で、車輪を下方向かって突き出す状態の下側車輪部材32b(図1において、奥側の浮体11に図示している状態)との2つの状態である。なお、下側車輪部材32の2つの形態については、固定ピンを差し込むことで、その状態を固定することを可能な様にしてある。
また、下側車輪部材32については、車輪を下方に突き出す状態の下側車輪部材32bの場合に、船台7の傾斜角度に対して、車輪の接地位置が、浮体装置1が水平になる様な位置にしてなる様に取り付けられている。よって、下側車輪部材32bの場合には、船台7上における浮体装置1の略水平(水面に対して平行)になる移動手段として機能する。
なお、上側車輪部材31と下側車輪部材32を浮体11の底面に取り付けても、船台7からの進水や、船台7への陸揚げは可能である。しかしながら、上側車輪部材31と下側車輪部材32(特には32aの場合)が浮体11の短手面の下部に取り付けられ、浮体装置1の底面に取り付けられてないことにより、以下の様に働く。
浮体11の短手面の下部に上側車輪部材31と下側車輪部材32aが設けられていることにより、浮体11を岩や岸壁から守るダンパーとなる。また、浮体11の下面に車輪がないので、浮体装置を曳航する場合に水の抵抗が少なくなり、水深が浅い箇所でも入り安く、水中の水底の岩や水中に投棄されている人工物等により底面の車輪が破損することはない。さらには、上側車輪部材31と下側車輪部材32aは、側面にあるので、メンテナンスが容易になる。
図2を用いて、浮体装置1の陸揚げ方法について説明する。図2(a)は、造船された船5が2個の台車6に載せられて船台7の水面8よりも高い箇所に有る状態を示している。
ここで、図2及び図3の船台7について説明する。船台7は、海、湖又は河等に面した所定の角度(一般的には、8〜5度)を設けた斜面である。また、船台7の表面は、船5を載せた台車6が下架時に転がり易い様に、レールが敷設されている。さらに、船台7は、造船作業にも用いられるので、作業が楽に行える様に船台7の表面はコンクリートで舗装されている。
また、図2及び図3の船5について説明する。図示されている船5は、船体(水に浮く部分)のみを図示しており、船台7上で造船する場合には、船体上部の操舵室、船室や煙突、漁船であればマストや巻き上げ機等の漁業機械については、本実施形態の説明においては重要な部分ではないので省略している。さらに、船5については、図2において作図上も船首の部分を一部省略している。
船5の船体における船底は平らではなく、船首から船尾側の舵やスクリューの部分に向かって喫水(水面から船底までの距離)が深くなる形状となっている。なお、この船体における船底の形状は強化プラスチック製の高速漁船に多く用いられている。
以上の様な船台7の上に置かれている船5に対して、浮体装置1を船台7に陸揚げする方法を説明する。
図2(a)は、船5が置かれている船台7に対して、また、浮体装置1は、海、湖又は川等の水中に浮かんだ状態となっている。そして、浮体装置1を船台7に近づける場合には、浮体装置1の2個の浮体11の間に、船5の船尾に合わせて、船5を挟む様な位置に浮体装置1の位置を合わせて、浮体装置1を船台7に近づける。なお、船台7にレールがある場合には、レールを目印にしても良い。
浮体装置1を船台7に近づけると、浮体装置1は、まだ水中にはあるが、船台7の斜面に上側車輪部材31の車輪が接触する又は乗り上げると、図2(b)状態になる。なお、図2(b)において、浮体装置1の下側車輪部材32は、車輪を下方向かって突き出す状態の下側車輪部材32bにしてある。そのため、浮体装置1が、水中にまだ浸かった状態で、船台7の斜面上にはあれば、水面の波などによる揺らぎによっては、船台7の斜面上に下側車輪部材32(32b)の車輪が触れる状態にもなっている。
図2(b)の状態から、さらに、外部から巻き上げ機や人力等によって浮体装置1に力を加え、浮体装置1を船台7の斜面の陸方向に押し上げる(引き上げる)と、図2(c)の状態になる。なお、図2(c)の状態になった浮体装置1は、船5の船尾側から、2個の浮体11の間に挟む様な位置にして押し上げられていることになる。
図2(c)の状態の船5と浮体装置1の位置関係をさらに説明すると、浮体装置1の吊り下げ部20の両側の柱部材21の位置と、船5のスクリュー5aと船5の船底の上部の空間(図2(a)、(b)参照。)の位置が並ぶ様にする。この位置にまで、浮体装置1を押し上げると、浮体装置1を船台7上に車止め9により固定する。その後、船5のスクリュー5aと船5の船底の上部の空間に吊り下げ部20のベルト27(図2においては、ベルト27の図示を省略。図1を参照。)を通す。なお、ベルト27については、船5のスクリュー5aと船5の船底の上部の空間に通しているたけで、吊り下げるまでは行っていない。
浮体装置1を陸揚げせず、船台7から下架させた船5の水中にある船5のスクリュー5aと船5の船底の上部の空間にベルト27を通すことも可能である。しかしなから、ベルトを通す作業が、水中になることや、船尾が水底に衝突しないことを確認しながら、下架させる必要があることから、船台7に浮体装置1を陸揚げした方が良い。
図3を用いて、浮体装置1で挟んだ船5を下架する方法について説明する。
図2(c)の、船5のスクリュー5aと船5の船底の上部の空間(図2(a)、(b)参照。)に吊り下げ部20のベルト27(図3においては、巻きベルト27の図示を省略。図1を参照。)に余裕を与えて通した状態で、図2(c)の浮体装置1と船5の位置関係を保ちながら、船台7の斜面を下方に向かって移動させる。そして、浮体装置1が、水面8に浮かぶ場所まで、船台7の斜面の下方に移動させた状態が、図3(a)である。
図3(a)の状態で、浮体装置1の巻き上げ機24で索状物25を巻き上げて(図3においては、巻き上げ機24と索状物25の図示を省略。図1を参照。)、ベルト27を上方に引き上げて船5を吊り上げると、図3(b)の状態になる。
図3(b)において、浮体装置1は、浮体装置1の浮力で、船5の喫水線が深い船尾側に適当な水深まで吊り上げている。なお、下側車輪部材32は、車輪を下方に突き出した状態の下側車輪部材32bであるので、下側車輪部材32bが船台7上にある時は、下側車輪部材32bの車輪が船台7に接触するので、浮体装置1の浮力によらず、船5を吊り上げることも可能となる。
図3(c)は、図3(b)の状態から、船5を浮体装置1で吊り上げて、船台7から離れて、海、湖又は河等の水面まで出た状態の図である。船5の喫水線が深い船尾側は、浮体装置1により吊り上げられていることにより、浚渫が難しい海、湖又は河等の浅い水域でも船5を移動させることができる。
また、図3(c)において、下側車輪部材32は、浮体装置1が浮力のみで良い場合であるので、車輪を側方に突き出した状態の下側車輪部材32aに角度を変えている。そのため、下側車輪部材32が浅い水域でも邪魔になることはない。また、船5を吊り下げた浮体装置1をタグボート(引船、曳船又は押船)で、曳航する場合でも、抵抗になることはない。
以上、浮体装置1で、船5を下架する場合を説明したが、浮体装置1で船5を上架する場合には逆の手順で行えば良い。なお、船5の上架の場合には、船5が船台7に載った時点で、浮体装置1による吊り上げを止め、浮体装置1を船台7に陸揚げする必要はない。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について、図4乃至図8に基づき説明する。まず、図4の斜視図を用いて浮体装置2の概要を説明する。図4において、本実施の形態の浮体装置2は、2個の浮体11aからなる浮体部10aと、浮体11aの天面(図4のX方向とZ方向で形成されている面の内、上側の面。)に取り付けられている吊り下げ部20と、浮体11aの短手側の側面(図4のZ方向とY方向で形成されている側面、以下、短手面と略す。以下、短手面と略す。)に設けられている2個の上側車輪部材31からなる車輪部30aにより構成されている。
2個の浮体11aは、強化プラスチック(FRP)、木材や金属板で中空の水密性を有した箱状に形成されている。浮体11aの外観は細長い略直方体で、水平方向の長さ(X方向)が、水平方向の幅(Z方向向)の約12〜20倍であり、垂直方向の高さ(Y方向)が、水平方向の幅の2〜3倍になる様に形成されている。
吊り下げる船の大きさや重さ、船台の大きさや水深により異なるが、本実施形態においては、水平方向の長さを約16メートル、水平方向の幅を約1メートル、高さを約2.4メートルとしている。
2個の浮体11aは、長手側の側面(図4のX方向とY方向で形成されている側面、以下、長手面と略す。)を向かい合わせて、略平行になる様に吊り下げ部20により固定されることで、浮体部10aとなっている。
図5は浮体11aの内部の構造の断面図(図4のA―Aにおける断面図)である。浮体11a内部の空間は長手方向(X方向)に中央部で二つの空間に分割する隔壁12が設けられている。そして、隔壁12により、浮体11aの内部には、独立して水密性の保たれた第一の空間13と、第二の空間14とを有している。また、浮体11aの天面側の両端近傍には、第一の空間13と第二の空間14の夫々に、第一の空間13と第二の空間14の夫々に通じる蓋15が設けられている。図5においては、第一の空間13の蓋15は閉められた状態として、第二の空間14の蓋15は開けられた状態として図示している。
吊り下げ部20は、2個の浮体11aの天面の略中央に取り付けられている。吊り下げ部20については、第1の実施形態と同一であり、同一の符号を附して説明を省略する。
車輪部30aは、第1の実施形態と同様の2個の上側車輪部材31のみが、浮体11aの短手面の下部から、車輪を側方に突き出す様に取り付けられている。よって、上側車輪部材31の構造は省略する。
また、上側車輪部材31の車輪の接地面は、浮体11の底面(図4のX方向とZ方向で形成されている面の内、下側の面。)と略同じ面を形成する様に取り付けられている。そのため、斜面である船台に浮体装置2が水平に置かれている場合には、浮体装置2の底面と船台の表面が接触することはなく、上側車輪部材31は浮体装置2の船台上での移動手段としての機能が発揮できる。
なお、上側車輪部材31を浮体11aの底面に取り付けても、船台7からの進水や、船台7への設置は可能である。しかしながら、上側車輪部材31が浮体11aの短手面の下部に取り付けられ、浮体装置2の底面に取り付けられてないことにより、以下の様に働く。
浮体11aの短手面の下部に上側車輪部材31が設けられていることにより、浮体11aを岩や岸壁から守るダンパーとなる。また、浮体11aの下面に車輪がないので、浮体装置を曳航する場合に水の抵抗が少なくなり、水深が浅い箇所でも入り安く、水中の水底の岩や水中に投棄されている人工物等により底面の車輪が破損することはない。さらには、上側車輪部材31は、側面にあるので、メンテナンスが容易になる。
図6と図7を用いて、浮体装置2を船台7に設置する方法について説明する。図6(a)は、造船された船5が2個の台車6に載せられて船台7の水面8よりも上の箇所に有る状態を示している。なお、船5と船台7については、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
図6(a)の第1の実施形態と同様の船5と船台7であるとして、図6(a)は、船5が置かれている船台7に対して、また、浮体装置2は、海、湖又は川等の水中に浮かんだ状態となっている。そして、浮体装置2を船台7に近づける場合には、浮体装置2の2個の浮体11aの間に、船5の船尾に合わせて、船5を挟む様な位置に浮体装置2の位置を合わせて、浮体装置2を船台7に近づける。なお、船台7にレールがある場合には、レールを目印にしても良い。
浮体装置2を船台7に近づけると、浮体装置2は、まだ水中にはあるが、船台7の斜面に上側車輪部材31の車輪が接触する又は乗り上げると、図6(b)状態になる。
次に図6(b)の状態から、外部の巻き上げ機や人力によって、浮体装置2を船台7の斜面の陸方向に押し上げる(引き上げる)と、図6(c)の状態となる。この場合、2個の上側車輪部材31の回転によって(浮体装置2の底面と船台7と接触しない限り)船台7上に浮体装置2は、船台7を昇る様に、言い換えるならば上側車輪部材31を上方向に向けて傾きながら押し上げられることになる。
図6(c)の状態で、第二の空間14の蓋15を開け、第二の空間14に浮体11aの周囲の水を水中ポンプから連通したホースで注水して、浮体装置2を船台7上に設置させた状態が図7(a)である。図7において、第二の空間14の網掛けで示した箇所が注水された箇所として図示している。
なお、水中ポンプで第二の空間14に注水する場合には、浮体装置2の2個の浮体11aを同時に注水する。また、浮体装置2の2個の浮体11aの沈む速度についても、水中ポンプの流量を調整して同じ沈下速度になる様に注水する。浮体装置2の2個の浮体11aが傾くことによる、浮体装置2全体としての捻りが加わらない様にするためである。
浮体装置2の2個の浮体11aの第二の空間14に同時に注水すると、浮体装置2は、第二の空間14側から船台7の上に設置(着地)する。なお、注水と排水作業が容易になるので、水面8に多く浸っていたる側の第二の空間14に注水するだけで良いが、潮の満ち引き等の影響を考えなければいけない場合には、第一の空間13にも注水しても良い。
浮体装置2を船台7上に設置させた図7(a)状態で、台車6に載せた船5を船台7の斜面を緩やかに移動させながら、浮体装置2に近づける。そして、浮体装置2の2個の浮体11aの間に、船5を船尾側から差し込んで行く。最終的に船5は、浮体装置2の吊り下げ部20の両側の柱部材21の位置と、船5のスクリュー5aと船5の船底の上部の空間(図6、図7(a)参照。)船5のスクリュー5a上部の空間の位置が並ぶ位置にまで船5を移動させる。その船5を浮体装置2の浮体11aの間に移動させた状態が図7(b)である。
図7(b)に移動させた船5の台車は、車止めや台車のブレーキ装置で停車させる。その後、スクリュー5a上部の空間(図6、図7(a)参照。)に吊り下げ部20のベルト27(図7においては、ベルト27の図示を省略。図4を参照。)を通す。なお、ベルト27については、船5のスクリュー5aと船5の船底の上部の空間に通しているたけで、吊り下げるまでは行っていない。
図8を用いて、浮体装置2まで移動させた船5を下架する方法について説明する。
図7(c)の、船5のスクリュー5aと船5の船底の上部の空間(図6、図7(a)参照。)に吊り下げ部20のベルト27を通したままの状態(ベルト27には余裕を与えた状態)で、第二の空間14の蓋15を開け、第二の空間14の内部の水に水中ポンプを入れて浮体11aの外部に排水する。第二の空間14から排水して浮体装置2が水面8に浮かんだ状態が図8(a)である。
水中ポンプで排水する場合には、浮体装置2の2個の浮体11aを同時にゆっくり浮かぶ様に水中ポンプの流量を調整して排水する。浮体装置2が傾いて、船5と接触しない様にすることや、浮体装置2全体としての捻りが加わらない様にするためである。
図8(a)の状態で、浮体装置2の巻き上げ機24で索状物25を巻き上げてベルト27を上方に引き上げると(図8においては、巻き上げ機24、索状物25とベルト27の図示を省略。図4を参照。)、図8(b)の状態になる。図8(b)において、浮体装置2は、浮体装置2の浮力で、船5の喫水線が深い船尾側に適当な水深まで吊り上げている。
図8(c)は、図8(b)の状態から、船5を浮体装置2で吊り上げて、船台7から離れて、海、湖又は河等の水面まで出た状態の図である。船5の喫水線が深い船尾側は、浮体装置2により吊り上げられていることにより、浚渫が難しい海、湖又は河等の浅い水域でも船5を移動させることができる。
以上、浮体装置2で、船5を下架する場合を説明したが、浮体装置2で船5を上架する場合には逆の手順で行えば良い。
なお、本実施形態1の浮体装置1と、本実施形態2の浮体装置2が対象とする漁船は、沿岸から沖合で操業するもので、大型船舶と異なり、ベースラインとキール下面が交差し、船首尾喫水に著しい差があるイニシャルトリムを付けた船型が大半となっている。そして、船尾側の喫水が深いために、浅水域での航行に支障が出ると言う問題がある。
また、船首側にバラストタンク等があれば、トリム調整することも一策ではあるが、建造船台からの下架は危険を伴うことになる。そのため、直接船尾を持ち上げる(吊上げる)方法が確実であり、更に左右舷のバランス(復原性)を安全に確保するためには、本実施形態1の浮体装置1と、本実施形態2の浮体装置2の様に、舷外に浮体11や浮体11aを備えた方が有効となる。
以上、本発明について、第1〜第2の実施形態に基づき説明してきたが、本発明は何らこれらの実施形態の構成に限定するものではない。例えば、実施形態1の浮体11を実施形態2の浮体11aに変えて実施することや、浮体11、11aについても、短手面の形状を方形以外にも円形、楕円形や台形等にして実施することも可能である。また、車輪部30、30aについては、着脱式とする方法としても良い。
さらには、この発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本件出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
[1]付記1は、直線状の2個の浮体が所定の間隔を空けて設けられている浮体部と、前記浮体部の天面側に設けられ、前記2個の浮体の相互を連結する吊り上げ部と、前記2個の浮体の下側近傍で、前記2個の浮体の対応する夫々の一端又は前記2個の浮体の両端近傍に設けられている車輪部とで構成されている浮体装置である。
[2]付記2は、前記車輪部は、前記浮体の側面の短手面の下部に取り付けられている付記1記載の浮体装置である。
[3]付記3は、前記2個の浮体の内部の夫々に前記直線状の浮体を横切る様に少なくとも1個以上隔壁が設けられている付記1または付記2に記載の浮体装置である。
本発明の浮体装置については、船台が設けられた造船所に用いられるものであり、産業上の利用可能性を有している。
1、2、:浮体装置
5:船
5a:スクリュー
6:台車
7:船台
8:水面
9:車止め
10、10a:浮体部
11、11a:浮体
12:隔壁
13:第一の空間
14:第二の空間
15:蓋
20:吊り下げ部
21:柱部材
22:梁部材
23:定滑車
24:巻き上げ機
25:索状物
26:動滑車
27:ベルト
28:補強部材
30、30a:車輪部
31:上側車輪部材
32、32a、32b:下側車輪部材
X:浮体装置の長さ方向
Y:浮体装置の幅方向
Z:浮体装置の高さ方向

Claims (3)

  1. 直線状の2個の浮体が所定の間隔を空けて設けられている浮体部と、
    前記浮体部の天面側に設けられ、前記2個の浮体の相互を連結する吊り上げ部と、
    前記2個の浮体の下側近傍で、前記2個の浮体の対応する夫々の一端又は前記2個の浮体の両端近傍に設けられている車輪部とで構成されている浮体装置。
  2. 前記車輪部は、前記浮体の側面の短手面の下部に取り付けられている請求項1記載の浮体装置。
  3. 前記2個の浮体の内部の夫々に前記直線状の浮体を横切る様に少なくとも1個以上の隔壁が設けられている請求項1または請求項2記載の浮体装置。
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