JP4414781B2 - バリアフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、食品や医療品等の包装材料や電子デバイス等のパッケージ材料、基板材料として用いられるバリア性の極めて高いバリアフィルムの製造方法とこれに使用するプラズマCVD装置に関する。
従来より、酸素ガスおよび水蒸気等に対するバリア性を備え、食品や医薬品等の良好な保存適性を有する包装用材料として、種々のものが開発され提案されており、例えば、可撓性プラスチック基材の上にポリ塩化ビニリデンやエチレンビニルアルコール共重合体のコーテンィグ層を設けた構成からなるバリアフィルムが提案されている。
しかし、これらのバリアフィルムにおいては、酸素、水蒸気に対するバリア性が十分でなく、特に高温での殺菌処理においてバリア性の著しい低下が生じるという問題があった。さらに、ポリ塩化ビニリデンのコーティング層を設けたバリアフィルムは、焼却時に有毒なダイオキシンを発生し、環境への悪影響が懸念されている。
そこで、近年、基材フィルムの上に酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜を設けた構成からなるバリアフィルムが提案されている。また、エポキシ樹脂やその混合物からなる樹脂層と上記の蒸着膜との積層化(特許文献1)が提案されている。
例えば、酸化珪素膜を備えたバリアフィルムの製造方法として、1,1,3,3テトラメチルジシロキサン(TMDSO)等を原料としたプラズマCVD(化学気相蒸着)法による製造方法(特許文献2)がある。
特開平8−164595号公報 特開平6−108255号公報
しかしながら、上記のTMDSOやヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)等は分子内に炭素−珪素結合をもつため分解性が悪く、製造されたバリアフィルムは、特にガスバリア性が不充分なものであった。このガスバリア性については、成膜時の投入電力を高くすれば向上させることは可能である。しかし、電源や電源ケーブルに対する負荷が大きく、成膜装置の劣化を早めるという問題、および、成膜時の放電電圧が高いことによる基材フィルムへのプラズマによるダメージが大きく、基材フィルムの表面平滑性が損なわれたり、着色が生じるという問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、極めて高いガスバリア性を有し、透明性が高く、柔軟性、耐候性にも優れ、かつ、種々の後加工適性に必要な耐熱性、耐薬品性を有するバリアフィルムをより高い生産性で製造可能な製造方法とこれに使用するプラズマCVD装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明は、分子内にアルコキシ基の酸素と珪素との結合をもつ第1の有機珪素化合物と、分子内に炭素−珪素結合をもつ第2の有機珪素化合物とを原料とし、プラズマCVD法により、前記第2の有機珪素化合物のみを原料としたときの同一の基材フィルムに対する成膜時の電極投入許容電力よりも高い電力を電極に投入して、原子組成比Si:O:Cが100:180〜200:40〜80の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1045〜1060cm -1 、Si−CH 3 伸縮振動による吸収ピークが1274±8cm -1 にあり、屈折率が1.5〜1.7の範囲内である酸化炭化珪素膜(SiOC膜)または、原子組成比Si:O:C:Nが100:130〜180:40〜100:100〜150の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが830〜1060cm -1 の範囲にあり、膜密度が1.8〜2.4g/cm 3 の範囲内である酸化窒化炭化珪素膜(SiONC膜)を基材フィルム上に形成するような構成とした。
また、本発明は、第1ゾーンから第nゾーン(nは2以上の整数)までの連続した複数のゾーンからなるチャンバーを備えたプラズマCVD装置を使用し、第1ゾーンから順に各ゾーンにおいて有機珪素化合物を原料としてプラズマCVD法により原子組成比Si:O:Cが100:180〜200:40〜80の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1045〜1060cm -1 、Si−CH 3 伸縮振動による吸収ピークが1274±8cm -1 にあり、屈折率が1.5〜1.7の範囲内である酸化炭化珪素膜(SiOC膜)または、原子組成比Si:O:C:Nが100:130〜180:40〜100:100〜150の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが830〜1060cm -1 の範囲にあり、膜密度が1.8〜2.4g/cm 3 の範囲内である酸化窒化炭化珪素膜(SiONC膜)を基材フィルム上に積層するバリアフィルムの製造方法において、第1ゾーンから第(n−1)ゾーンの少なくとも1つのゾーンでは、分子内にアルコキシ基の酸素と珪素との結合をもつ第1の有機珪素化合物を原料として使用し、他の全てのゾーンでは、分子内に炭素−珪素結合をもつ第2の有機珪素化合物を原料として使用し、第1の有機珪素化合物を原料として使用したゾーンより後のゾーンから第nゾーンでは、第1ゾーンから第nゾーンの全てのゾーンにて前記第2の有機珪素化合物のみを原料としたときの該ゾーンにおける同一の基材フィルムに対する成膜時の電極投入許容電力よりも高い電力を電極に投入するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記酸化炭化珪素膜(SiOC膜)は、原子組成比Si:O:Cが100:180〜200:40〜80の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1045〜1060cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274±8cm-1にあり、屈折率が1.5〜1.7の範囲内であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記酸化窒化炭化珪素膜(SiONC膜)は、原子組成比Si:O:C:Nが100:130〜180:40〜100:100〜150の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが830〜1060cm-1の範囲にあり、膜密度が1.8〜2.4g/cm3の範囲内であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記第1の有機珪素化合物は、珪素原子の結合のうち、3つ以上が酸素原子または水素原子と結合しているシラン化合物であるような構成とし、前記第1の有機珪素化合物は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、エチルトリエトキシシランのいずれか1種以上であるような構成、さらに、前記第1の有機珪素化合物はテトラメトキシシランであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記第2の有機珪素化合物は、珪素原子の結合のうち、50%以上が炭素原子と結合しているものであるような構成とし、前記第2の有機珪素化合物は、テトラメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラザンのいずれか1種以上であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記電極投入許容電力の1.1〜2倍程度の電力を電極に投入するような構成とした。
本発明によれば、第1の有機珪素化合物が酸素−珪素結合において分解された分解物の存在によってプラズマ放電圧が低下し、第2の有機珪素化合物を単独で原料とした場合に比べて、電極投入電圧を高くすることが可能となり、基材フィルム上に形成された酸化炭化珪素膜(SiOC膜)または酸化窒化炭化珪素膜(SiONC膜)は緻密で極めて高いバリア性を有し、透明性が高く、柔軟性、耐候性にも優れ、かつ、種々の後加工適性に必要な耐熱性、耐薬品性を有するバリアフィルムが可能となり、また、成膜速度が高くバリアフィルムの生産性は高いものとなる。そして、製造されたバリアフィルムは、極めて高いガスバリア性と耐熱性、耐薬品性、耐候性が要求される用途、例えば、食品や医薬品等の包装材料、電子デバイス等のパッケージ材料等に好ましく用いることができる。
また、本発明のCVD装置は、第1の有機珪素化合物と第2の有機珪素化合物を任意の供給量で供給し、電極投入電圧を最適なものに制御することができ、基材フィルム上に酸化炭化珪素膜(SiOC膜)または酸化窒化炭化珪素膜(SiONC膜)を高い成膜速度で形成することが可能であり、これにより、バリアフィルムの生産性を高いものとすることができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のプラズマCVD装置の一例を示す構成図である。図1において、プラズマCVD装置1はチャンバー2と、このチャンバー2内に配設された平行平板電極を構成する下部電極3、上部電極4と、下部電極3に接続されたプラズマ発生装置5と、チャンバー2に排気弁6を介して接続された油回転ポンプ、ターボ分子ポンプ等の排気装置7と、原料ガスをチャンバー2に導入するためのガス導入口8とを備えている。上記のガス導入口8は、原料ガス供給源9a,9b,9cに接続されているとともに、モノマー流量計10A、気化器10Bを介して有機珪素化合物供給源9d、9eに接続されている。
このようなプラズマCVD装置1を使用した本発明のバリアフィルムの製造方法では、まず、下部電極3上に基材フィルムPを被成膜面を上側として装着する。次いで、チャンバー2内を排気装置7により所定の真空度まで減圧し、下部電極3に所定の周波数を有する電力を投入する。そして、原料ガス供給源9a,9b,9cから供給される原料ガス、および、有機珪素化合物供給源9d、9eからモノマー流量計10A、気化器10Bを介して供給される原料ガスをガス導入口8からチャンバー2内に導入し、排気装置7とチャンバー2との間にある排気弁6の開閉度を制御することにより、チャンバー2内を所定の圧力に維持する。これにより、導入された原料ガスが下部電極3と上部電極4との間でプラズマ化され、基材フィルムPに付着して酸化炭化珪素膜(SiOC膜)または酸化窒化炭化珪素膜(SiONC膜)が成膜される。
このような本発明では、有機珪素化合物供給源9d、9eから供給される原料ガスとして、分子内にアルコキシ基の酸素と珪素との結合をもつ第1の有機珪素化合物ガスと、分子内に炭素−珪素結合をもつ第2の有機珪素化合物ガスとを少なくとも混合して使用する。そして、第2の有機珪素化合物ガスのみを原料とした同一の被成膜体(基材フィルムP)に対する成膜時の電極投入許容電力よりも高い電力を下部電極3に投入する。上記の第1の有機珪素化合物は、酸素−珪素結合において分解され易いが、成膜性が第2の有機珪素化合物に比べて悪いものであり、この第1の有機珪素化合物の分解物がプラズマ雰囲気中に存在することによりプラズマ放電圧が低下する。したがって、下部電極3に投入できる電力が、第2の有機珪素化合物のみを原料としたときの電極投入許容電力よりも高いもの、例えば、電極投入許容電力の1.1〜2倍程度の電力となる。一方、第2の有機珪素化合物は、第1の有機珪素化合物に比べて分解性が悪いものであるが、上記のような高い投入電力によりプラズマ化が促進される。したがって、第1の有機珪素化合物ガス、および第2の有機珪素化合物ガスのプラズマ化による成膜がより緻密なものとなり、十分なバリア性(例えば、酸素透過率が0.5cc/m2/day以下、水蒸気透過率が0.5g/m2/day以下)を備えたバリアフィルムが得られる。また、成膜速度が高くなり生産性が向上する。
尚、図1に示されるプラズマCVD装置1は、シート形状の基材フィルムに成膜する方式であるが、本発明のプラズマCVD装置は巻取り式であってもよい。
図2は、本発明のプラズマCVD装置の他の例を示す構成図である。図2において、プラズマCVD装置11は第1成膜ゾーン12A、第2成膜ゾーン12B、第3成膜ゾーン12Cの連続した3個の成膜ゾーンをもつチャンバー12と、このチャンバー12内を第1成膜ゾーン12Aから第3成膜ゾーン12Cに向けて基材フィルムPを搬送するための送出しローラー13a、巻取りローラー13b、ガイドローラー13cからなる搬送手段13とを備えている。各成膜ゾーン12A,12B,12Cには、下部電極14A,14B,14Cと、上部電極を兼ねたコーティングドラム15A,15B,15Cが配設され、各下部電極とコーティングドラム(上部電極)は電源16A,16B,16Cに接続されている。また、チャンバー12には排気弁17を介して接続された油回転ポンプ、ターボ分子ポンプ等の排気装置18が配設され、さらに各成膜ゾーン12A,12B,12Cには、排気弁17を介して接続された排気装置18と、原料ガスを各成膜ゾーン内に導入するためのガス導入口19がそれぞれ配設されている。上記の各ガス導入口19は、原料ガス供給源20a,20b,20cに接続されているとともに、モノマー流量計22、気化器23を介して有機珪素化合物供給源21a,21bに接続されている。
このようなプラズマCVD装置11を使用した本発明のバリアフィルムの製造方法では、まず、被成膜面がコーティングドラム15A,15B,15Cの外側となるように基材フィルムPをプラズマCVD装置11内に装着する。次いで、チャンバー12内を各排気装置18により所定の真空度まで減圧し、3個の成膜ゾーン12A,12B,12Cの各下部電極14A,14B,14Cとコーティングドラム(上部電極)15A,15B,15Cに所定の周波数を有する電力を電源16A,16B,16Cにより投入する。そして、原料ガス供給源20a,20b,20cから供給される原料ガス(例えば、アルゴンガス、ヘリウムガス、酸素ガス)および、有機珪素化合物供給源21a,21bからモノマー流量計22、気化器23を介して供給される原料ガス(第1の有機珪素化合物ガスおよび/または第2の有機珪素化合物ガス)を、各成膜ゾーン毎にガス導入口19から導入し、排気装置18と各成膜ゾーン12A,12B,12Cとの間にある排気弁17の開閉度を制御することにより、各成膜ゾーン12A,12B,12C内を所定の圧力に維持する。これにより、3個の成膜ゾーン12A,12B,12Cにおいて、導入された原料ガスが下部電極14A,14B,14Cとコーティングドラム(上部電極)15A,15B,15Cとの間でプラズマ化される。そして、搬送されている基材フィルムPに第1成膜ゾーン12Aから第3成膜ゾーン12Cの各成膜ゾーンにおいて順次成膜がなされて酸化炭化珪素膜(SiOC膜)または酸化窒化炭化珪素膜(SiONC膜)が形成される。
このような本発明では、第2成膜ゾーン12Bにおいて、分子内にアルコキシ基の酸素と珪素との結合をもつ第1の有機珪素化合物を原料として使用し、第1成膜ゾーン12Aと第3成膜ゾーン12Cにおいて、分子内に炭素−珪素結合をもつ第2の有機珪素化合物を原料として使用する。または、第1成膜ゾーン12Aと第2成膜ゾーン12Bにおいて、分子内にアルコキシ基の酸素と珪素との結合をもつ第1の有機珪素化合物を原料として使用し、第3成膜ゾーン12Cにおいて、分子内に炭素−珪素結合をもつ第2の有機珪素化合物を原料として使用する。そして、第3成膜ゾーン12Cでは、第1成膜ゾーン12A〜第3成膜ゾーン12Cの全ての成膜ゾーンにて第2の有機珪素化合物のみを原料とした同一の被成膜体(基材フィルムP)に対する成膜時の第3成膜ゾーン12Cにおける電極投入許容電力よりも高い電力を電源16Cにより下部電極14Cとコーティングドラム(上部電極)15C間に投入する。
また、第1成膜ゾーン12Aにおいて、分子内にアルコキシ基の酸素と珪素との結合をもつ第1の有機珪素化合物を原料として使用した場合、第2成膜ゾーン12Bと第3成膜ゾーン12Cにおいて、分子内に炭素−珪素結合をもつ第2の有機珪素化合物を原料として使用する。そして、第2成膜ゾーン12Bおよび第3成膜ゾーン12Cでは、第1成膜ゾーン12A〜第3成膜ゾーン12Cの全ての成膜ゾーンにて第2の有機珪素化合物のみを原料とした同一の被成膜体(基材フィルムP)に対する成膜時の第2成膜ゾーン12Bと第3成膜ゾーン12Cにおける電極投入許容電力よりも高い電力を電源16B,16Cにより下部電極14B,14Cとコーティングドラム(上部電極)15B,15C間に投入する。
上記の第1の有機珪素化合物は、酸素−珪素結合において分解され易いが、成膜性が第2の有機珪素化合物に比べて悪いので、この第1の有機珪素化合物の分解物は後の成膜ゾーンにも移動してプラズマ雰囲気中に存在することになる。これにより、第1の有機珪素化合物を使用した成膜ゾーンの後の成膜ゾーンにおけるプラズマ放電圧が低下することになり、この成膜ゾーンでは、下部電極とコーティングドラム(上部電極)との間に投入できる電力が、第2の有機珪素化合物のみを原料としたとき(第1の有機珪素化合物の分解物が存在しない状態)の電極投入許容電力よりも高いもの、例えば、電極投入許容電力の1.1〜2倍程度の電力となる。一方、第2の有機珪素化合物は、第1の有機珪素化合物に比べて分解性が悪いものであるが、上記のような高い投入電力によりプラズマ化が促進される。したがって、第1の有機珪素化合物を使用した成膜ゾーンの後の成膜ゾーンにおける第2の有機珪素化合物ガスのプラズマ化による成膜がより緻密なものとなり、十分なバリア性(例えば、酸素透過率が0.5cc/m2/day以下、水蒸気透過率が0.5g/m2/day以下)を備えたバリアフィルムが得られる。また、成膜速度が高くなり生産性が向上する。
尚、図2に示されるプラズマCVD装置11は、第1成膜ゾーン12A、第2成膜ゾーン12B、第3成膜ゾーン12Cの連続した3個の成膜ゾーンをもつチャンバー12を備えているが、成膜ゾーンの数、構造等には特に制限はない。
上述にような本発明により成膜される酸化炭化珪素膜(SiOC膜)は、原子組成比Si:O:Cが100:180〜200:40〜80の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1045〜1060cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274±8cm-1にあり、屈折率が1.5〜1.7の範囲内であることが好ましい。また、本発明により成膜される酸化窒化炭化珪素膜(SiONC膜)は、原子組成比Si:O:C:Nが100:130〜180:40〜100:100〜150の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが830〜1060cm-1の範囲にあり、膜密度が1.8〜2.4g/cm3の範囲内であることが好ましい。
本発明において使用する第1の有機珪素化合物としては、珪素原子の結合のうち、3つ以上が酸素原子または水素原子と結合しているシラン化合物を挙げることがでる。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等を挙げることができ、これらの1種、または2種以上の組み合わせで使用することができる。また、第2の有機珪素化合物としては、珪素原子の結合のうち、50%以上が炭素原子と結合しているものを挙げることができる。具体的には、テトラメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラザン等を挙げることができ、これらの1種、または2種以上の組み合わせで使用することができる。また、本発明では、原料ガスとして酸素ガス、ヘリウム等を適宜使用することができる。
また、本発明で使用する基材フィルムは、酸化珪素膜を保持し得るフィルムであれば特に制限はなく、バリアフィルムの使用目的等から適宜選択することができる。具体的には、基材フィルムとしてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂;環状ポリオレフィン等の非晶質ポリオレフィン系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物;ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のポリビニルアルコール系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリビニルブチラート樹脂;ポリアリレート樹脂;エチレン−四フッ化エチレン共重合体、三フッ化塩化エチレン、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、パーフルオロ−パーフロロプロピレン−パーフロロビニルエーテル共重合体等のフッ素系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;アセタール系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂;ナイロン6、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド系樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリサルホン樹脂;ポリエーテルサルホン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂等の延伸(一軸ないし二軸)または未延伸の可撓性透明樹脂フィルムを用いることができる。基材フィルムの厚さとしては、5〜500μm、好ましくは10〜100μmの範囲内で適宜設定することができる。また、成膜時には、基材フィルムの温度を−20℃〜100℃、好ましくは−10℃〜30℃の範囲内とすることが望ましい。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
基材フィルムとしてシート状の2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製 A4100、厚み100μm、大きさ21cm×21cm)を準備し、図1に示すような構成のプラズマCVD装置のチャンバー内の下部電極に、基材平滑面を上側(成膜面側)として装着した。次いで、チャンバー内を油回転ポンプおよびターボ分子ポンプからなる排気装置により、到達真空度1×10-3Paまで減圧した。
また、原料ガスとして、酸素ガス(大陽東洋酸素(株)製(純度99.9999%以上))、ヘリウムガス(大陽東洋酸素(株)製(純度99.999%以上))を準備した。さらに、第1の有機珪素化合物原料としてテトラメトキシシラン(TMOS)(信越化学工業(株)製 KBM−04)と、第2の有機珪素化合物原料としてヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)(東レ・ダウ・コーニングシリコーン(株)製 SH200−0.65cSt)を準備した。
次に、平行平板電極に90kHzの周波数を有する電力(投入電力400W)を印加した。そして、電極近傍に設けられたガス導入口からチャンバー内に、酸素ガス10sccm、ヘリウムガス30sccmで導入し、同時に、TMOSをモノマー流量5sccm、HMDSOをモノマー流量5sccmでそれぞれ気化して導入し、排気装置とチャンバーとの間にある排気弁の開閉度を制御することにより、チャンバー内圧力を33Paに保ち、基材フィルム上に厚み100nmの酸化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化炭化珪素膜の成膜速度は30nm/分であった。
尚、sccmとは、standard cubic centimeter per minuteの略であり、以下の実施例、比較例においても同様である。
上記のように形成した酸化炭化珪素膜の成分を下記の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数185、C原子数70であった。また、この酸化炭化珪素膜の屈折率を下記の条件で測定した結果、1.60であった。さらに、下記の赤外吸収測定条件で測定した結果、上記の酸化炭化珪素膜はSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1050cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274cm-1にあることが確認された。
成分測定方法
ESCA(英国 VG Scientific社製ESCA LAB220i−
XL)により測定した。X線源としては、Ag−3d−5/2ピーク強度が300
Kcps〜1McpsとなるモノクロAlX線源、および、直径約1mmのスリ
ットを使用した。測定は、測定に供した試料面の法線上に検出器をセットした状
態で行い、適正な帯電補正を行った。測定後の解析は、上述のESCA装置に付
属されたソフトウエアEclipseバージョン2.1を使用し、Si:2p、
C:1s、O:1sのバインディングエネルギーに相当するピークを用いて行っ
た。このとき、各ピークに対して、シャーリーのバックグラウンド除去を行い、
ピーク面積に各元素の感度係数補正(C=1に対して、Si=0.817、O=
2.930)を行い、原子数比を求めた。
屈折率測定方法
分光光度計((株)島津製作所製 UV−2450)を用い、光学干渉を利用する
ことで膜の屈折率を求めた。
赤外吸収測定方法
ATR(多重反射)測定装置(日本分光(株)製 ATR−300/H)を備え
たフーリエ変換型赤外分光光度計(日本分光(株)製 Herschel FT
/IR−610)によって測定した。赤外吸収スペクトルはプリズムとしてゲル
マニウム結晶を用い、入射角45度で測定した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、下記の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は0.03cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.05g/m2/dayであり、良好なバリア性を有することが確認された。さらに、バリアフィルムを65℃、相対湿度90%RHの環境試験機(湿熱オーブン)に500時間保管した後に、同様の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した結果、酸素透過率は0.02cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.05g/m2/dayであり、良好な耐熱性を備えていることが確認された。
酸素透過率の測定
酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製OX−TRAN 2/20)を用いて、
温度23℃、湿度90%RH、測定バックグラウンド差を差し引く、インディビ
ジュアルゼロ測定あり(Yes)で測定した。
水蒸気透過率の測定
水蒸気透過率測定装置(MOCON社製PERMATRAN−W 3/31)を
用いて、温度37.8℃、湿度100%RH、測定バックグラウンド差を差し引
く、インディビジュアルゼロ測定あり(Yes)で測定した。
[比較例1]
原料ガスとしてTMOSを使用せず、ガス導入口からチャンバー内に、ヘリウムガス30sccmで導入し、同時に、HMDSOをモノマー流量5sccmで気化して導入し、平行平板電極に90kHzの周波数を有する電力350W(投入許容電力の限界値)を印加した他は、実施例1と同様にして、基材フィルム上に厚み100nmの酸化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化炭化珪素膜の成膜速度は20nm/分であり、実施例1に比べて低い値であった。
上記のように形成した酸化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数110、C原子数125であった。また、この酸化炭化珪素膜の屈折率を実施例1と同様の条件で測定した結果、1.53であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化炭化珪素膜はSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1040cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274cm-1に存在した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は1.8cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は2.0g/m2/dayであり、実施例1に比べてバリア性が大きく劣ることが確認された。
[実施例2]
基材フィルムとしてロール状の2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製 A4100、厚み100μm)を準備し、図2に示すような構成の連続した3個の成膜ゾーン(第1成膜ゾーン〜第3成膜ゾーン)を有するプラズマCVD装置のチャンバー内に、基材平滑面をコーティングドラムの外側(成膜面側)として装着した。次いで、チャンバー内および各成膜ゾーン内を油回転ポンプおよびメカニカルブースターポンプからなる排気装置により、到達真空度1×10-3Paまで減圧した。
また、原料ガスとして、酸素ガス(大陽東洋酸素(株)製(純度99.9999%以上))、ヘリウムガス(大陽東洋酸素(株)製(純度99.999%以上))、アルゴンガス(大陽東洋酸素(株)製(純度99.999%以上))を準備した。さらに、第1の有機珪素化合物原料としてテトラメトキシシラン(TMOS)(信越化学工業(株)製 KBM−04)と、第1の有機珪素化合物原料としてヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)(東レ・ダウ・コーニングシリコーン(株)製 SH200−0.65cSt)を準備した。
次に、第1成膜ゾーンにおいて、下部電極とコーティングドラム(上部電極)の間に40kHzの周波数を有する電力(投入電力12kW(投入許容電力の限界値))を印加し、ガス導入口から第1ゾーン内に、酸素ガス3slm、ヘリウムガス1slm、アルゴンガス0.4slmで導入し、同時に、HMDSOをモノマー流量1slmで気化して導入した。尚、slmとは、standard liter per minuteの略であり、以下の実施例、比較例においても同様である。
また、第2成膜ゾーンでは、下部電極とコーティングドラム(上部電極)との間に40kHzの周波数を有する電力(投入電力12kW(投入許容電力の限界値))を印加し、ガス導入口から第2ゾーン内に、酸素ガス1slm、ヘリウムガス1slm、アルゴンガス0.4slmで導入し、同時に、TMOSをモノマー流量1slmで気化して導入した。
さらに、第成膜3ゾーンでは、下部電極とコーティングドラム(上部電極)の間に40kHzの周波数を有する電力(投入電力15kW(投入許容電力の限界値))を印加し、ガス導入口から第3ゾーン内に、酸素ガス3slm、ヘリウムガス1slm、アルゴンガス0.4slmで導入し、同時に、HMDSOをモノマー流量1slmで気化して導入した。
そして、排気装置(図2に部材番号18で示す)とチャンバーとの間にある排気弁(図2に部材番号17で示す)を、成膜ゾーンごとに独立に制御することにより、各成膜ゾーンを3Paに保ち、基材フィルムを20m/分の速度で搬送しながら酸化炭化珪素膜(厚み60nm)を形成してバリアフィルムを得た。この酸化炭化珪素膜の成膜速度は200nm/分であった。
上記のように形成した酸化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数180、C原子数75であった。また、この酸化炭化珪素膜の屈折率を実施例1と同様の条件で測定した結果、1.62であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化炭化珪素膜はSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1050cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274cm-1に存在した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は0.1cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.1g/m2/dayであり、良好なバリア性を有することが確認された。さらに、バリアフィルムを65℃、相対湿度90%RHの環境試験機(湿熱オーブン)に500時間保管した後に、同様の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した結果、酸素透過率は0.1cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.1g/m2/dayであり、良好な耐熱性を備えていることが確認された。
[比較例2]
HMDSOを原料ガスとして使用する第3成膜ゾーンにおいて、同じくHMDSOを原料ガスとして使用する第1成膜ゾーンと同等の電力(投入電力12kW)を印加した他は、実施例2と同様にして、基材フィルム上に厚み60nmの酸化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化炭化珪素膜の成膜速度は150nm/分であり、実施例2に比べて低い値であった。
上記のように形成した酸化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数150、C原子数90であった。また、この酸化炭化珪素膜の屈折率を実施例1と同様の条件で測定した結果、1.55であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化炭化珪素膜はSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1044cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274cm-1に存在した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は1cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は1.2g/m2/dayであり、実施例2に比べてバリア性が大きく劣ることが確認された。
[比較例3]
第1成膜ゾーン〜第3成膜ゾーンの全てにおいて、下部電極とコーティングドラム(上部電極)の間に40kHzの周波数を有する電力(投入電力12kW(投入許容電力の限界値))を印加し、ガス導入口から第1ゾーン内に、酸素ガス3slm、ヘリウムガス1slm、アルゴンガス0.4slmで導入し、同時に、HMDSOをモノマー流量1slmで気化して導入することにより、基材フィルム上に厚み60nmの酸化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化炭化珪素膜の成膜速度は160nm/分であり、実施例2に比べて低い値であった。
上記のように形成した酸化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数130、C原子数105であった。また、この酸化炭化珪素膜の屈折率を実施例1と同様の条件で測定した結果、1.55であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化炭化珪素膜はSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1044cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274cm-1に存在した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は3cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は2.2g/m2/dayであり、実施例2に比べてバリア性が大きく劣ることが確認された。
[実施例3]
第1の有機珪素化合物原料としてテトラメトキシシラン(TMOS)(信越化学工業(株)製KBM−04)と、第2の有機珪素化合物原料としてヘキサメチルジシラザン((CH33SiNHSi(CH33)(信越化学工業(株)製 LS−7150)を使用し、ヘリウムガス30sccm(酸素ガスは使用せず)で導入し、同時に、TMOSをモノマー流量5sccm、ヘキサメチルジシラザンをモノマー流量5sccmでそれぞれ気化して導入した他は、実施例1と同様にして、基材フィルム上に厚み100nmの酸化窒化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化窒化炭化珪素膜の成膜速度は30nm/分であった。
上記のように形成した酸化窒化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数150、C原子数60、N原子数120であった。また、この酸化窒化炭化珪素膜の膜密度を下記の条件で測定した結果、2.1g/cm3であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化窒化炭化珪素膜はSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが860cm-1にあることが確認された。
膜密度の測定
X線反射率測定装置(理学電機(株)製 ATX−E)を用いて、以下のように
測定した。すなわち、X線源として、18kWのX線発生装置、Cuターゲット
によるCuKαの波長λ=1.5405Åを使用し、モノクロメーターには、放
物面人工多層膜ミラーとGe(220)モノクロ結晶を使用した。また、設定条
件として、スキャン速度:0.1000°/分、サンプリング幅:0.002°、
走査範囲:0〜4.0000°に設定した。そして、基板ホルダーにサンプルを
マグネットにより装着し、装置の自動アライメント機能により、0°位置調整を
行なった。その後、上記設定条件により反射率を測定した。得られた反射率測定
値について、上述のX線反射率測定装置に付属の解析ソフトウエア(RGXR)
を使用して、フィッティングエリア:0.4°〜4.0°の条件で解析を行なっ
た。その際、フィッティング初期値として、成分測定(ESCA測定)で求めた、
薄膜の元素比(Si:N:O:C)を入力した。反射率を非線形最小二乗法によ
りフィッティングし、膜密度を算出した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は0.02cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.03g/m2/dayであり、良好なバリア性を有することが確認された。さらに、バリアフィルムを65℃、相対湿度90%RHの環境試験機(湿熱オーブン)に500時間保管した後に、同様の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した結果、酸素透過率は0.02cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.03g/m2/dayであり、良好な耐熱性を備えていることが確認された。
[比較例4]
原料ガスとしてTMOSを使用しない他は、実施例3と同様にして、基材フィルム上に厚み100nmの酸化窒化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化窒化炭化珪素膜の成膜速度は20nm/分であり、実施例3に比べて低い値であった。
上記のように形成した酸化窒化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数150、C原子数75、N原子数155であった。また、この酸化窒化炭化珪素膜の膜密度を実施例3と同様の条件で測定した結果、1.7であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化窒化炭化珪素膜はSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが1024cm-1に存在した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は2.5cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は2.1g/m2/dayであり、実施例3に比べてバリア性が大きく劣ることが確認された。
[実施例4]
第1の有機珪素化合物原料としてテトラメトキシシラン(TMOS)(信越化学工業(株)製KBM−04)と、第2の有機珪素化合物原料としてヘキサメチルジシラザン((CH33SiNHSi(CH33)(信越化学工業(株)製 LS−7150)を使用した他は、実施例2と同様にして、基材フィルムを20m/分の速度で搬送しながら酸化窒化炭化珪素膜(厚み60nm)を形成してバリアフィルムを得た。この酸化窒化炭化珪素膜の成膜速度は200nm/分であった。
上記のように形成した酸化窒化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数160、C原子数80、N原子数140であった。また、この酸化窒化炭化珪素膜の膜密度を実施例3と同様の条件で測定した結果、2.2g/cm3であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化窒化炭化珪素膜はSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが900cm-1にあることが確認された。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は0.1cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.1g/m2/dayであり、良好なバリア性を有することが確認された。さらに、バリアフィルムを65℃、相対湿度90%RHの環境試験機(湿熱オーブン)に500時間保管した後に、同様の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した結果、酸素透過率は0.1cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.1g/m2/dayであり、良好な耐熱性を備えていることが確認された。
[比較例5]
ヘキサメチルジシラザンを原料ガスとして使用する第3成膜ゾーンにおいて、同じくヘキサメチルジシラザンを原料ガスとして使用する第1成膜ゾーンと同等の電力(投入電力12kW)を印加した他は、実施例4と同様にして、基材フィルム上に厚み60nmの酸化窒化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化窒化炭化珪素膜の成膜速度は170nm/分であり、実施例4に比べて低い値であった。
上記のように形成した酸化窒化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数115、C原子数115、N原子数95であった。また、この酸化窒化炭化珪素膜の膜密度を実施例3と同様の条件で測定した結果、1.7であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化窒化炭化珪素膜はSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが1030cm-1に存在した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は1.5cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は1.8g/m2/dayであり、実施例4に比べてバリア性が大きく劣ることが確認された。
[比較例6]
第1成膜ゾーン〜第3成膜ゾーンの全てにおいて、下部電極とコーティングドラム(上部電極)の間に40kHzの周波数を有する電力(投入電力12kW(投入許容電力の限界値))を印加し、ガス導入口から第1ゾーン内に、酸素ガス3slm、ヘリウムガス1slm、アルゴンガス0.4slmで導入し、同時に、ヘキサメチルジシラザンをモノマー流量1slmで気化して導入することにより、基材フィルム上に厚み60nmの酸化窒化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化窒化炭化珪素膜の成膜速度は150nm/分であり、実施例4に比べて低い値であった。
上記のように形成した酸化窒化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数95、C原子数130、N原子数95であった。また、この酸化窒化炭化珪素膜の膜密度を実施例3と同様の条件で測定した結果、1.7であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化窒化炭化珪素膜はSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが1024cm-1に存在した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は2.5cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は2.2g/m2/dayであり、実施例4に比べてバリア性が大きく劣ることが確認された。
[実施例5]
第1の有機珪素化合物原料としてメチルトリメトキシシラン((CH3Si(OCH33)(信越化学工業(株)製 KBM13)と、第2の有機珪素化合物原料としてヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)(東レ・ダウ・コーニングシリコーン(株)製SH200−0.65cSt)を使用し、ヘリウムガス30sccm(酸素ガスは使用せず)で導入し、同時に、メチルトリメトキシシランをモノマー流量5sccm、HMDSOをモノマー流量5sccmでそれぞれ気化して導入した他は、実施例1と同様にして、基材フィルム上に厚み100nmの酸化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化炭化珪素膜の成膜速度は30nm/分であった。
上記のように形成した酸化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数185、C原子数75であった。また、この酸化炭化珪素膜の屈折率を実施例1と同様の条件で測定した結果、1.68であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化炭化珪素膜はSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1053cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274cm-1であることを確認した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は0.07cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.05g/m2/dayであり、良好なバリア性を有することが確認された。さらに、バリアフィルムを65℃、相対湿度90%RHの環境試験機(湿熱オーブン)に500時間保管した後に、同様の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した結果、酸素透過率は0.05cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.04g/m2/dayであり、良好な耐熱性を備えていることが確認された。
[比較例7]
原料ガスとしてメチルトリメトキシシランを使用しない他は、実施例5と同様にして、基材フィルム上に厚み100nmの酸化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化炭化珪素膜の成膜速度は20nm/分であり、実施例5に比べて低い値であった。
上記のように形成した酸化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数120、C原子数105であった。また、この酸化炭化珪素膜の屈折率を実施例1と同様の条件で測定した結果、1.48であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化炭化珪素膜はSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1044cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274cm-1に存在した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は1.4cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は1.4g/m2/dayであり、実施例5に比べてバリア性が大きく劣ることが確認された。
[実施例6]
第1の有機珪素化合物原料としてメチルトリメトキシシラン((CH3Si(OCH33)(信越化学工業(株)製 KBM13)と、第2の有機珪素化合物原料としてヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)(東レ・ダウ・コーニングシリコーン(株)製SH200−0.65cSt)を使用した他は、実施例2と同様にして、基材フィルムを20m/分の速度で搬送しながら酸化炭化珪素膜(厚み60nm)を形成してバリアフィルムを得た。この酸化炭化珪素膜の成膜速度は200nm/分であった。
上記のように形成した酸化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数160、C原子数80であった。また、この酸化炭化珪素膜の屈折率を実施例1と同様の条件で測定した結果、1.63であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化炭化珪素膜はSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1053cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274cm-1であることを確認した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は0.08cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.1g/m2/dayであり、良好なバリア性を有することが確認された。さらに、バリアフィルムを65℃、相対湿度90%RHの環境試験機(湿熱オーブン)に500時間保管した後に、同様の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した結果、酸素透過率は0.08cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は0.09g/m2/dayであり、良好な耐熱性を備えていることが確認された。
[比較例8]
ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を原料ガスとして使用する第3成膜ゾーンにおいて、同じくHMDSOを原料ガスとして使用する第1成膜ゾーンと同等の電力(投入電力12kW)を印加した他は、実施例6と同様にして、基材フィルム上に厚み60nmの酸化炭化珪素膜を形成してバリアフィルムを得た。この酸化炭化珪素膜の成膜速度は180nm/分であり、実施例6に比べて低い値であった。
上記のように形成した酸化炭化珪素膜の成分を実施例1と同様の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数130、C原子数110であった。また、この酸化炭化珪素膜の屈折率を実施例1と同様の条件で測定した結果、1.55であった。さらに、実施例1と同様に赤外吸収測定を行なった結果、上記の酸化炭化珪素膜はSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1044cm-1、Si−CH3伸縮振動による吸収ピークが1274cm-1に存在した。
また、上記のように作製したバリアフィルムについて、実施例1と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率は1.8cc/m2/day・atmであり、水蒸気透過率は1.5g/m2/dayであり、実施例6に比べてバリア性が大きく劣ることが確認された。
食品や医薬品等の包装材料、電子デバイス等のパッケージ材料等に利用可能である。
本発明のプラズマCVD装置の一例を示す構成図である。 本発明のプラズマCVD装置の他の例を示す構成図である。
符号の説明
1…プラズマCVD装置
2…チャンバー
3…下部電極
4…上部電極
5…プラズマ発生装置
6…排気弁
7…排気装置
8…ガス導入口
9a,9b,9c…原料ガス供給源
9d、9e…有機珪素化合物供給源
10A…モノマー流量計
10B…気化器
11…プラズマCVD装置
12…チャンバー
12A…第1成膜ゾーン
12B…第2成膜ゾーン
12C…第3成膜ゾーン
13…搬送手段
14A,14B,14C…下部電極
15A,15B,15C…上部電極(コーティングドラム)
16A,16B,16C…電源
17…排気弁
18…排気装置
19…ガス導入口
20a,20b,20c…原料ガス供給源
21a,21b…有機珪素化合物供給源
22…モノマー流量計
23…気化器
P…基材フィルム

Claims (8)

  1. 分子内にアルコキシ基の酸素と珪素との結合をもつ第1の有機珪素化合物と、分子内に炭素−珪素結合をもつ第2の有機珪素化合物とを原料とし、プラズマCVD法により、前記第2の有機珪素化合物のみを原料としたときの同一の基材フィルムに対する成膜時の電極投入許容電力よりも高い電力を電極に投入して、原子組成比Si:O:Cが100:180〜200:40〜80の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1045〜1060cm -1 、Si−CH 3 伸縮振動による吸収ピークが1274±8cm -1 にあり、屈折率が1.5〜1.7の範囲内である酸化炭化珪素膜(SiOC膜)または、原子組成比Si:O:C:Nが100:130〜180:40〜100:100〜150の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが830〜1060cm -1 の範囲にあり、膜密度が1.8〜2.4g/cm 3 の範囲内である酸化窒化炭化珪素膜(SiONC膜)を基材フィルム上に形成することを特徴とするバリアフィルムの製造方法。
  2. 第1ゾーンから第nゾーン(nは2以上の整数)までの連続した複数のゾーンからなるチャンバーを備えたプラズマCVD装置を使用し、第1ゾーンから順に各ゾーンにおいて有機珪素化合物を原料としてプラズマCVD法により原子組成比Si:O:Cが100:180〜200:40〜80の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O−Si伸縮振動による吸収ピークが1045〜1060cm -1 、Si−CH 3 伸縮振動による吸収ピークが1274±8cm -1 にあり、屈折率が1.5〜1.7の範囲内である酸化炭化珪素膜(SiOC膜)または、原子組成比Si:O:C:Nが100:130〜180:40〜100:100〜150の範囲内であり、赤外吸収測定におけるSi−O、Si−N伸縮振動による吸収ピークが830〜1060cm -1 の範囲にあり、膜密度が1.8〜2.4g/cm 3 の範囲内である酸化窒化炭化珪素膜(SiONC膜)を基材フィルム上に積層するバリアフィルムの製造方法において、
    第1ゾーンから第(n−1)ゾーンの少なくとも1つのゾーンでは、分子内にアルコキシ基の酸素と珪素との結合をもつ第1の有機珪素化合物を原料として使用し、他の全てのゾーンでは、分子内に炭素−珪素結合をもつ第2の有機珪素化合物を原料として使用し、
    第1の有機珪素化合物を原料として使用したゾーンより後のゾーンから第nゾーンでは、第1ゾーンから第nゾーンの全てのゾーンにて前記第2の有機珪素化合物のみを原料としたときの該ゾーンにおける同一の基材フィルムに対する成膜時の電極投入許容電力よりも高い電力を電極に投入することを特徴とするバリアフィルムの製造方法。
  3. 前記第1の有機珪素化合物は、珪素原子の結合のうち、3つ以上が酸素原子または水素原子と結合しているシラン化合物であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバリアフィルムの製造方法。
  4. 前記第1の有機珪素化合物は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、エチルトリエトキシシランのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項3に記載のバリアフィルムの製造方法。
  5. 前記第1の有機珪素化合物はテトラメトキシシランであることを特徴とする請求項4に記載のバリアフィルムの製造方法。
  6. 前記第2の有機珪素化合物は、珪素原子の結合のうち、50%以上が炭素原子と結合しているものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のバリアフィルムの製造方法。
  7. 前記第2の有機珪素化合物は、テトラメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラザンのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項6に記載のバリアフィルムの製造方法。
  8. 前記電極投入許容電力の1.1〜2倍程度の電力を電極に投入することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のバリアフィルムの製造方法。
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