JP4414532B2 - 発熱性積層体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は使い捨て可能なカイロ等に使用可能な発熱性積層体の製造方法に関し、特に発熱主剤や発熱助剤の移動、片寄りがなく、薄型で柔軟性を有するシート状の発熱性積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から空気中の酸素と接触させることにより化学反応を生ぜしめ、その反応熱を利用した発熱組成物が知られている。該化学発熱組成物には、例えば鉄、アルミニウム等の金属粉等の発熱主剤を、反応助剤である活性炭、無機電解質及び水等と混合したものなどがある。
【0003】
これら発熱組成物は、発熱組成物が化学反応によって発熱するのに必要な量の空気を供給し得る通気性のシートや非通気性のシートに孔を設けて通気性を付与したシート等で構成される袋体に収納することによって、発熱体として使用される。かかる発熱体は使い捨てカイロとして使用すると、使用方法が簡単で、取扱が容易であることから広く使用されており、今後は更なる需要が期待されている。
【0004】
しかしながら、上記発熱体は、使い捨てカイロのような採暖具として使用された場合、時間が経過するにつれて上記発熱組成物が重力の作用により袋体の下方に片寄り、形状が変化するというものであった。その結果、従来の発熱体には、人体への密着性が悪くなったり、発熱量が低下するという弊害が生じていた。
【0005】
かかる発熱主剤の塊状化や偏在を防ぐことを目的として、発熱組成物を均一に分散保持することができると共に柔軟性があるシート状の発熱性積層体が提案されている(特公平4−59904号公報等)。又、特開平8−112303号公報には、シート状の発熱性積層体の製造法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法は長尺の不織布に発熱組成物を散布することにより、発熱組成物を空隙に保持させるという手段を採用している。従って、かかる方法で得られた長尺の積層体は、発熱組成物が不織布の表面若しくは内部において連続した層として存在することになるので、使用目的に応じた形状及び大きさを有する発熱性積層体を得るには、鉄粉等の金属を含む発熱組成物を切断しなければならなかった。
【0007】
その結果、上記方法によってシート状発熱性積層体を製造すると、カッターやダイの刃の摩耗や損傷が激しい上に、その切断面から鉄粉等を含む発熱組成物がこぼれ落ちるので、作業環境が汚れ、衛生的な環境を保持するのは容易ではないという問題が発生していた。
【0008】
かかる問題は、鉄粉等の金属を含む発熱層を間欠的に長尺の繊維層上に形成し、繊維層や被覆材からなる部分のみを切断する方法を採用すれば解決可能である。しかしながら、発熱組成物を繊維層上に間欠的に設けることは容易ではない。
又、発熱体の形状や大きさは一種類ではなく、発熱性組成物を任意形状、任意の大きさで形成して、袋体に収納することも要求される。
【0009】
これらの目的を達成する方法として、特開平6−191505号公報や、特開平7−124193号公報に記載された発明がある。
【0010】
特開平6−191505号公報の方法においては、回転構造体と繰り抜き孔を有したエンドレスベルトとが使用され、該回転構造体はその全周面の所定位置に凹部が設けられ、該凹部の底部等は磁石であって、該磁石には吸引口が設けられ、該吸引口は回転構造体に内設された吸引室と連通しているという複雑な構造を有する装置を使用しなければならない。
【0011】
更に、該方法においては、二枚の包材を同時に供給し、エンドレスベルト、回転構造体、シールダイローラを連動させるという複雑な操作を行なわなければならない。
【0012】
又、前記特開平7−124193号公報の方法においては、3本の回転構造体F,A,Bを使用し、該3本の回転構造体F,A,B各々の周面には底部に磁石を有する凹部が設けられており、回転構造体A,Bの磁石には吸引室と連通する吸引口が設けられているという複雑な構造を有する装置を使用しなければならない。
【0013】
更に、該方法においては、回転構造体Fと回転構造体Aとは互いに反対方向に隣接して回転し、回転構造体Aと回転構造体Bとは互いに反対方向に隣接して回転し、且つ回転構造体Fの凹部と回転構造体Aの凹部とが対面するように同調し、回転構造体Aの凹部と回転構造体Bの凹部とが対面するように同調するという複雑な操作を行なわなければならない。
【0014】
このように、従来の発熱体の製造方法は、発熱層形成時の操作が面倒な上に、使用する装置が複雑且つ高価で、故障しやすくメンテナンスに手間がかかり、取扱が不便であるという問題を有していた。
【0015】
本発明は、長尺の被覆材上に発熱組成物を間欠的に設けることが容易な発熱性積層体の製造方法であって、特に柔軟性及び保温性能に優れたシートタイプの発熱性積層体の製造において効果的な、発熱組成物がこぼれ落ちることを防ぎ作業環境を汚すことがない、発熱性積層体の製造方法を提供することを目的とする
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の発熱性積層体の製造方法は、二枚の被覆材の間に発熱層を設けてなる発熱性積層体の製造において、上記発熱層を構成する発熱組成物を、回転体周面に設けられた凹陥部に充填して該凹陥部内に保持させると共に、上記回転体の周面の法線が水平方向より上方を向いている側且つ回転の最高点に対し回転進行側の位置において、長尺の被覆材を連続的に供給し、該長尺の被覆材で上記凹陥部内に保持された発熱組成物の表面を覆いながら、長尺の被覆材と発熱組成物とを回転体と共に回転させ、上記長尺の被覆材を上記回転体における回転の最低点において前記回転体から離脱させ、該離脱の際に、上記長尺の被覆材上に上記凹陥部に保持された発熱組成物を重力の作用により載置することを特徴とする。
【0017】
本発明の発熱性積層体の製造方法においては、上記凹陥部を回転体周面に一定間隔をおいて設けることが好ましい。
【0018】
本発明の発熱性積層体の製造方法においては、上記回転体がドラム状であって、発熱組成物供給装置に貯えられた発熱組成物を該ドラム状回転体の周面に設けられた凹陥部に充填し、ドラム状回転体の周面の法線が水平方向より上方を向いている側且つ回転体が回転する最高点に対して回転進行側の位置において、ガイドロールをドラム状回転体の周面と該ガイドロールの周面との間に長尺の被覆材を供給可能な距離を保って設け、該ガイドロ−ルとドラム状回転体との間隙に長尺の被覆材を供給することが好ましい。
【0019】
本発明の製造方法における発熱性積層体は、少なくとも一枚の被覆材が、電解質溶液を保持可能な繊維層からなり、発熱層を構成する発熱組成物が、空気中の酸素と反応する発熱主剤と発熱反応を調整する発熱助剤とを含有する粉粒体からなることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の方法は、二枚の被覆材の間に発熱層を設けてなる発熱性積層体の製造を目的とし、該方法に使用する発熱性積層体の発熱層を形成する製造装置の一例を図1、図2、図3に基き詳細に説明する。図1は発熱性積層体の発熱層を形成する製造装置の略図、図2はドラム状回転体とガイドロールの関係を示す説明図、図3(a)はドラム状回転体の断面図、図3(b)はドラム状回転体の平面図である。
【0023】
図1において、1は発熱性積層体の製造装置を、2は発熱組成物を、3は発熱組成物供給装置を、4はドラム状回転体を、5はドラム状回転体の周面に設けられた凹陥部を、6は長尺の被覆材を、7はガイドロールを、8は長尺の被覆材を、9はガイドロールを、10はスクレイパーを、11はベルトコンベヤーをそれぞれ示す。又、図2において、12はドラム状回転体の周面の法線を示す。
【0024】
尚、長尺の被覆材6とは、発熱層が設けられる上記二枚の被覆材の内の一の被覆材と同一の被覆材6を意味し、発熱性積層体の製造の便宜のために長尺に調整したものである。長尺の被覆材8も同様に、上記二枚の被覆材の内の一の被覆材と同一の被覆材8を意味し、発熱性積層体の製造の便宜のために長尺に調整したものである。
【0025】
造装置1は、発熱組成物供給装置3と、ドラム状回転体4と、ガイドロール7とから構成される。上記ガイドロール7は、図2に示すように、ドラム状回転体の周面の法線12が水平方向より上方を向いている側であって、且つ回転体が回転する最高点Aに対し回転進行側の位置において、ガイドロール7とドラム状回転体4の周面との間に長尺の被覆材6を供給可能な距離を保って設けられている。
【0026】
尚、図2において、Aは回転体が回転する最高点を、Bは回転体が回転する最低点を、Lはドラム状回転体4の周面における最高点Aとガイドロール7の取付位置との距離を、Xはドラム状回転体4の回転進行側をそれぞれ示す。
【0027】
造装置1において、発熱組成物供給装置3に貯えられている発熱組成物2は、発熱組成物供給装置3から自然落下することによってドラム状回転体4の周面に形成された凹陥部5に供給され、充填される。
【0028】
造装置1においては、上記発熱組成物供給装置3としてホッパーを使用することが好ましく、該ホッパーはドラム状回転体の上方に設けることが好ましい。
【0029】
但し、製造装置は、ホッパーをドラム状回転体の上方に設けることに限定するものではなく、発熱組成物2を回転体周面に設けられた凹陥部に供給することさえできれば、発熱組成物2を配管を使用して輸送し、落下させること等もできる。
【0030】
発熱組成物供給装置3としてホッパーを使用する場合、発熱組成物2が零れ落ちて作業環境を汚すことを防ぐために、該ホッパーの先端は、回転体4の周面にできる限り接近させておくことが好ましい。
尚、ホッパー内部を窒素シールすることによって、酸素を遮断すれば発熱組成物2の発熱を防ぐことができる。又、ホッパーの排出口付近の内部には、ロータリーバルブを設けて、発熱組成物2の供給量を調節することもできる。
【0031】
造装置1においては、ドラム状回転体4の直径はできる限り小さく構成して、ドラム状回転体4はできる限り速く回転させることが好ましい。このように構成すると、後述するように、ドラム状回転体4の周面を長尺の被覆材6で覆うことにより、発熱組成物2が零れ落ちることを容易に防ぐことができる。
【0032】
ドラム状回転体4の直径は、円周方向に設けられる凹陥部5の数、及び凹陥部5の大きさとの関係によって定められるが、該直径はできる限り小さくすることが好ましい。該直径を小さくすると、発熱組成物2が凹陥部5に供給され、充填されてから被覆材6に載置されるまでの移動距離を短くすることができるので、発熱組成物2が零れ落ちることを容易に防ぐことができる。
【0033】
上記ドラム状回転体4の直径は、発熱性積層体の寸法や取数や機械の能力等により適宜決定されるが、具体的には100〜600mmが好ましく、160mm〜460mmがより好ましい。
直径が100mm未満の場合は、円周方向に設けることができる凹陥部5の数や、凹陥部5の大きさが制限されすぎて目的とする発熱層を効率良く形成できないおそれがある。一方、直径が600mmを超える場合は、発熱組成物2が零れ落ちることを防ぎにくくなる虞がある。
【0034】
造装置1においては、ドラム状回転体4の回転の周速度は可能な限り早くすることが好ましい。発熱組成物2が凹陥部5に供給、充填されてから被覆材6に載置されるまでの時間を短くすることによって、発熱組成物2が零れ落ちることを防ぐ事ができると共に、生産性を高めることができる。ドラム状回転体4の周速度は、10〜30m/分が好ましい。周速度が10m/分未満の場合は、生産性が悪くなる虞がある。一方、周速度が30m/分を超えると、発熱組成物の粘度によっては転写しにくく、落下しにくくなる。
【0035】
ドラム状回転体4は一定速度で回転させて、発熱層を安定して効率よく形成することが好ましい。
但し、ドラム状回転体4と他の装置部分とを同調して動かすことさえできれば、周速度を変動させることもできる。
又、ドラム状回転体4は、発熱性積層体の生産量を自在に調節するために、周速度を調節できるように構成することが好ましい。
【0036】
ドラム状回転体4の材料は、鋼、ステンレス、アルミニウム、真鍮等を使用することが好ましく、これらの材料の中からドラム状回転体4の機械構造あるいは円周部にどのように表面処理を施すか等を考慮に入れて決定される。
ドラム状回転体4の円周部の表面は、その材料によって、バフガケ、硬質クロームメッキ、ニッケルメッキ、テフロン含浸、テフロン皮膜の形成等、あるいはこれらの複合処理が適宜行われる。
【0037】
ドラム状回転体4の円周方向に設けられる凹陥部5の数は、目的とする発熱性積層体の大きさや、ドラム状回転体4の直径との関係において定適宜められるが、4〜16が好ましく、4〜8がより好ましい。該凹陥部5の数が4未満の場合は、目的とする量の発熱性積層体を生産するためには、ドラム状回転体4の回転を速くしなければならないので、装置にかかる負担が大きくなりすぎる虞や、安定した生産ができなくなる虞がある。
【0038】
上記凹陥部5の平断面形状は、目的とする発熱性積層体の形状によって定められるが、円形又は矩形であることが好ましい。発熱層が円形や矩形であると、使いやすく好ましい形状の使い捨て可能なシート状のカイロを得ることができる。尚、円形には楕円を含み、矩形には正方形、長方形、台形を含み、矩形の角部が丸められていたり切欠かれているものも含む。
又、曲線と直線を組合わせて足の爪先の形状にすることによって、靴の中に入れて使用する爪先保温用の発熱層を形成することもできる。
【0039】
ドラム状回転体4の周面に形成された凹陥部5の縦l1、横w1の寸法(図3に示す。)は、目的とする発熱性積層体の大きさによって適宜定められるが、通常はl1=25〜200mm、w1=25〜200mmである。
凹陥部5の深さdは目的とする発熱性能を得るのに必要な発熱組成物2の種類、配合、量によって定められるが、通常はd=2〜10mmである。
但し、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。
【0040】
上記ドラム状回転体4の円周方向における各凹陥部5と各凹陥部5の間隔l2(図3(a)に示す。)は、最も接近している部分において凹陥部5の深さの2.5〜3.5倍であることが好ましく、例えば、凹陥部5の厚みが2〜3mmの場合は、該間隔が5〜10.5mmであることが好ましい。
各凹陥部5と各凹陥部5の幅方向の間隔w2は、上記各凹陥部5の長手方向の間隔l2と同様に定めることが好ましい。
【0041】
上記間隔が凹陥部5の厚みの2.5倍未満の場合は、形成された各発熱層が崩れると発熱層が連続した状態となり、発熱層を間欠的に設けることができなくなる虞があり、3.5倍を超えると発熱性積層体の包材を無駄に消費する虞がある。
【0042】
上記ドラム状転体4の周面において、幅方向に設けられる凹陥部5の数は、2〜6が好ましく、2〜4がより好ましい。周面の幅方向に設ける凹陥部5の数が2未満の場合は、生産性が悪くなる虞があり、6を超えると後工程も含めた装置全体の構造が複雑になる虞がある。
【0043】
凹陥部5は、回転体周面において円周方向、及び幅方向に一定間隔をおいて形成されていることが好ましい。このように構成されていると、発熱性積層体を効率よく連続して生産することができる。
又、各々の凹陥部5の円周方向、及び幅方向の端縁の位置は、図3(b)に示すように、揃っていることが好ましい。このように構成されていると、発熱性積層体を効率よく連続して生産することができる。
【0044】
造装置1において、長尺の被覆材6は、図1に示すように、ガイドロール7とドラム状回転体4の周面との間隙を通してドラム状回転体4の回転する周面上に供給される。供給された被覆材6は、上記凹陥部5内に保持された発熱組成物2の表面を覆った状態で、発熱組成物2及びドラム状回転体4と共に回転する。
【0045】
このようにガイドロール7とドラム状回転体4の周面との間隙を通して、長尺の被覆材6を連続的に供給し、上記凹陥部5に保持された発熱組成物2を被覆材6で覆いながら回転させると、発熱組成物2が零れ落ちることを容易に防ぐことができる。
【0046】
造装置1において、ガイドロール7は、ドラム状回転体4の周面の法線12が水平方向より上方を向いている側であって、且つドラム状回転体4の回転体が回転する最高点Aに対し回転進行側の位置において、該ガイドロール7と上記ドラム状回転体4の周面との間に長尺の被覆材6を供給可能な距離を保って設けられる。
【0047】
かかる位置にガイドロール7を設けると、長尺の被覆材6を連続的に供給して、ドラム状回転体4の周面と共に回転させながら、ドラム状回転体4の周面を接触した状態で覆うことによって、発熱組成物2が零れ落ちることを容易に防ぐことができる。発熱組成物2が零れ落ちることをより完全に防ぐためには、最高点Aとガイドロール7との距離は短くして、ガイドロール7はホッパー3の出口に可能な限り近位置に設けることが好ましい。
【0048】
ガイドロール7とドラム状回転体4の周面との距離l(図2に示す。)は、長尺の被覆材6が、ドラム状回転体4の周面に接触するように適宜定められるが、通常は0〜3mmである。
【0049】
造装置1においては、発熱組成物供給装置3とガイドロール7を通して被覆材6を供給する位置との間に、スクレイパー10を設けることが好ましく、図1に示すように、スクレイパー10はホッパー3内出口付近に設けることが好ましい。かかる位置にスクレイパー10を設けると、ドラム状回転体4の周面の凹陥部5が形成されている以外の部分に付着している余分な発熱組成物2を容易に擦りとることができる。
【0050】
造装置1においては、上記長尺の被覆材6は、図1及び図2に示すように、ドラム状回転体4が回転する最低点(図2のB点)においてドラム状回転体4から水平方向に離脱し、長尺の被覆材6が離脱する際に、上記凹陥部5に保持された発熱組成物2が、重力の作用により長尺の被覆材6上に載置されて発熱層14が間欠的に形成される。
【0051】
但し、製造装置は、ドラム状回転体4が回転する最低点Bにおいてドラム状回転体4から水平方向に離脱することには限定されず、離脱した長尺の被覆材上に発熱組成物を載置することさえできれば、回転体が回転する最低位置より上方位置において離脱させることができる。
【0052】
上記発熱層14が形成された被覆材6は、ベルトコンベヤー11によって下方から支えられて次工程に進む。次工程においては、図1に示すように、長尺の被覆材8がガイドロール9を通して供給され、該被覆材8は発熱層14が形成された被覆材6上に積層され、被覆材6と被覆材8との間に発熱層14が間欠的に設けられた積層体13が形成される。尚、図4に積層体13の平面図を示す。
【0053】
以上、本発明の発熱性積層体の製造方法に使用する製造装置の一例について説明したが、次に、本発明の発熱性積層体の製造方法について説明する。
本発明の発熱性積層体の製造方法においては、発熱層を構成する発熱組成物は、回転体周面に設けられた凹陥部に供給され、充填され、該凹陥部内に保持される。
【0054】
上記回転体は、上述したようにドラム状であることが好ましいが、本発明の製造方法においては回転体でさえあればいかなる形式のものも使用することができ、例えば、ベルト状のものを使用することもできる。
但し、ベルト状の回転体を用いる場合であっても、発熱組成物が凹陥部に供給、保持される位置と、発熱組成物が長尺の被覆材に載置される位置までの移動距離は、上記製造装置1の場合と同様に、できる限り短くすることが好ましい。
【0055】
上記凹陥部は、回転体周面において円周方向、及び幅方向に一定間隔をおいて形成されていることが好ましい。このように構成されていると、発熱性積層体を効率よく連続して生産することができる。
【0056】
発熱組成物を回転体周面に設けられた凹陥部に供給する方法は、上述したようにホッパーを回転体の上部に設ける手段を採用することが好ましいが、本発明の製造方法はこれに限定されるものではなく、発熱組成物を回転体周面に設けられた凹陥部に供給し、充填することさえできれば、発熱組成物を配管を使用して輸送し、落下させること等もできる。
【0057】
本発明の製造方法においては、上記回転体の周面の法線が水平方向より上方を向いている側且つ回転の最高点に対し回転進行側の位置において、長尺の被覆材が連続的に供給される。
該位置に長尺の被覆材を供給する手段として、回転体としてドラム状回転体4を使用して、ガイドロール7を該ドラム状回転体4の周面と該ガイドロール7の周面との間に長尺の被覆材6を供給可能な距離を保って設け、該ガイドロ−ル7とドラム状回転体4との間隙に長尺の被覆材を供給する方法を採用することが好ましい。
【0058】
但し、本発明の製造方法は上記手段に限定されず、上記位置に長尺の被覆材を供給することさえできれば、ガイドロールを回転体に対して離れた位置に設けること等もできる。
【0059】
上記供給された長尺の被覆材は、凹陥部内に保持された発熱組成物の表面を覆いながら、回転体と共に回転する。本発明の製造方法においては、凹陥部内に保持された発熱組成物はこのように被覆材で覆われた状態で回転するので、発熱組成物が零れ落ちることを容易に防止できる。
【0060】
本発明の製造方法においては、回転体の直径はできる限り小さく構成して、回転体をできる限り速く回転させることが好ましい。このように構成すると、回転体の周面を長尺の被覆材で覆うことにより、発熱組成物が零れ落ちることを容易に防ぐことができる。
【0061】
上記回転する凹陥部に保持された発熱組成物は、長尺の被覆材を回転体から離脱させる際に重力の作用により長尺の被覆材上に載置されて、発熱層が間欠的に形成される。
【0062】
上記発熱層が形成された長尺の被覆材は、次工程において、他の被覆材が発熱層が設けられた面に積層され発熱層が間欠的に設けられた長尺の積層体として形成される。
【0063】
上記発熱層が間欠的に設けられた長尺の積層体は、エンボスロールによる加圧圧縮処理、食塩水等の噴霧器による電解質溶液含浸処理、切断装置による切断処理が施された後、発熱性積層体として使用される。該発熱性積層体は、通気性を有する袋体に挿入されて発熱体とされた後、酸素の供給を防ぐために非通気性の外袋に収納されて、例えば、シート状使い捨てカイロとして保存され、販売され、使用される。
【0064】
上記発熱性積層体の構成を図5、図6に基いて説明し、上記発熱体の構成を図7に基いて説明する。図5は発熱性積層体の平面図、図6は図5のVI−VI線に沿う断面図、図7は発熱体の縦断面図である。図5、図6において、21は発熱性積層体を、14は発熱層を、22は発熱性積層体21の周縁部を、図6において、6,8は被覆材を、6a,8aは形状保持用の繊維層を、6b,8bは電解質溶液を含浸可能な繊維層を、23,24は熱融着部層をそれぞれ示す。又、図7において、31は発熱体を、32は袋体を、33は通気性シートを、34は非通気性シートを、35はシール部をそれぞれ示す。
【0065】
発熱性積層体21は、被覆材6と、被覆材8と、被覆材6と被覆材8との間に設けられた発熱層14とから構成され、該発熱層14は前述したように形成されるので、発熱性積層体21の周縁部22には発熱組成物2からなる発熱層14は存在しない。
【0066】
上記発熱性積層体を構成する二枚の被覆材6,8の内の少なくとも一枚の被覆材、例えば被覆材6は、電解質溶液を保持可能な繊維層からなることが好ましい。又、該被覆材6は、外側に位置する形状保持用の繊維層6aと、電解質溶液を含浸可能な繊維層6bとからなることがより好ましい。このように構成すると、発熱層に電解質溶液を効率良く供給することができ、望ましい発熱反応を起こすことができる。
被覆材8も同様に、外側に位置する形状保持用の繊維層8aと、電解質溶液を含浸可能な繊維層8bとからなることがより好ましい。このように構成すると、発熱層に電解質溶液を更に効率良く供給できると共に、柔軟性に優れる発熱性積層体21を得ることができる。
【0067】
上記形状保持用の繊維材6a、繊維材8aの材質としては、植物性繊維、再生繊維等の綿、紙、濾紙、ティッシュ又は化学繊維等で構成される不織布等を使用することができるが、ティッシュを用いることが好ましい。
【0068】
上記電解質溶液を保持可能な繊維材6b、繊維材8bの材質としては、パルプ、綿、ビスコースレーヨン等の吸水性に優れた繊維を用いることができるが、電解質溶液の保持能力に優れているパルプを用いることが好ましい。
【0069】
上記電解質溶液とは電解質の水溶液をいい、酸化反応における反応助剤としての働きを有する。電解質としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等が挙げられるが、入手しやすく取扱が簡便な塩化ナトリウムが好ましい。
【0070】
又、発熱層14を構成する発熱組成物2は、空気中の酸素と反応する発熱主剤と発熱反応を調整する発熱助剤とを含有する粉粒体からなることが好ましい。このような組成物を使用すると、有用な使い捨てカイロを提供でき、又粉粒体であれば、本発明の方法において発熱層14を容易に形成できる。
【0071】
上記発熱主剤としては、例えば還元鉄粉、アトマイズ鉄粉、いもの鉄粉等が挙げられる。但し、本発明はこれらに限定されず、空気中の酸素と容易に反応し、該反応の際に発熱するものであればいかなるものでも使用できる。
【0072】
上記発熱助剤としては、活性炭を用いることが好ましく、シリカ、バーミキュライト、木粉等の保水剤を加えることもできる。上記活性炭としては、ヤシガラ活性炭、木粉炭、石炭、瀝青炭、泥炭等が挙げられる。
【0073】
本発明においては、被覆材6の表面に熱融着部層23を積層し、該熱融着部層23の表面に発熱組成物2を載置して発熱層14を形成することが好ましく、発熱組成物と他の被覆材8との間にも熱融着部材24を積層することが好ましい。
【0074】
熱融着部層23,24を積層した場合は、後工程において加熱機能を備えたエンボスロール等を用いて、加熱圧縮処理を施すことにより熱融着部材23,24を溶融させ、該溶融した熱融着部層23,24によって発熱層14を構成する発熱主剤と発熱助剤とからなる粉粒体を包囲することによって、発熱層14を保持することが好ましい。
【0075】
上記熱融着部層23,24を構成する材料としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる熱融着性繊維を用いることが好ましく、ポリエステルやポリエチレンが融点が低く溶融させやすいという点でより好ましい。又、ポリプロピレン等の高融点の繊維を芯として、その周囲に熱融着させやすい低融点のポリエチレン等をコーティングした繊維を用いることもできる。又、熱融着部層23,24として、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱融着性樹脂の粉末或いは粒を用いることもできる。
【0076】
上記発熱体31は、発熱性積層体21と発熱性積層体21を収納する袋体32とから構成される。該袋体32は、通気性のある通気性シート33と非通気性シート34とを重ね合せ、双方のシートの周辺部分に設けられたシール部35によって袋状に形成されたものである。シール部35はヒートシールによって形成することが好ましいが、接着剤を使用することもできる。
【0077】
発熱体31は、長期間にわたって発熱特性を保持するために、上記非通気性シート34と同様の材質のフィルムからなる非通気性の外袋に挿入し密閉することによって、例えば、使い捨てカイロとして保存し、販売し、使用することができる。
【0078】
造装置1を用いて、発熱層14を形成し、更に上記発熱性積層体21を製造する方法の一例について、図8に基いて説明する。図8において、41は形状保持用の繊維層6aを構成する素材を供給する繊維層供給ロールを、42a、42b、42cはガイドロールを、43は電解質溶液を含浸可能な繊維層6bを構成する素材を供給する落下方式の繊維層供給装置を、44は形状保持用の繊維層8aを構成する素材を供給する繊維層供給ロールを、45は電解質溶液を含浸可能な繊維層8bを構成する素材を供給する落下方式の繊維層供給装置を、46は加圧処理用のエンボスロールを、47は食塩水等の電解質溶液噴霧装置を、48は切断用カッターを内蔵したスリッターをそれぞれ示す。
【0079】
長尺の形状保持用の繊維層6aは、繊維層供給ロール41からガイドロール42aを通して連続的に供給され、電解質溶液を含浸可能な繊維層6bを構成するパルプ等は、繊維層供給装置43から長尺の形状保持用の繊維層6aの表面上に落下方式で定量的に供給されて、長尺の被覆材6が形成される。該長尺の被覆材6は、ガイドロール42b,7を通って回転するドラム状回転体4に供給され、該ドラム状回転体4の周面と接触した状態でドラム状回転体4と共に回転する。
【0080】
一方、発熱組成物供給装置3から発熱組成物2が供給され、該発熱組成物2はドラム状回転体4に形成された凹陥部5に充填され、長尺の被覆材6と接触した状態で回転した後、ドラム状回転体4の下部において長尺の被覆材6に載置されて、発熱層14が形成される。
【0081】
一方、繊維層供給ロール44から長尺の形状保持用の繊維層8aが供給され、該長尺の形状保持用の繊維層8aに、落下方式の繊維層供給装置43から電解質溶液を含浸可能な繊維層8bを構成するパルプ等が定量的に供給されて長尺の被覆材8が形成される。該長尺の被覆材8はガイドロール42cを通して供給され、上記発熱層14が形成された長尺の被覆材6に発熱層14の上から積層されて長尺積層体13が形成される。
【0082】
上記長尺積層体13は、エンボスロール46により加圧処理を、電解質溶液噴霧装置47により電解質溶液含浸処理を、切断用カッターを内蔵したスリッター48により切断処理が施され、発熱性積層体21とされる。
【0083】
尚、本発明の発熱性積層体の発熱層の製造方法は、シート状発熱体の製造に特に有効であるが、本発明はこれに限定するものではなく、他の発熱体に使用することもできる。
【0084】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
〔実施例〕
図8に示す装置を使用して、形状保持用のティッシュからなる繊維層と、電解質溶液を保持可能なパルプからなる繊維層とから構成される長尺の被覆材に、還元鉄粉とヤシガラ活性炭とから構成される発熱層を形成することにより、発熱性積層体を製造した。以下、その詳細を説明する。
【0085】
ロールに巻かれた長尺のティッシュ(坪量18g/m2、幅110mm)をガイドロールロールを通して供給し、該ティッシュの上にホッパーに貯蔵したパルプを定量的に落下させて長尺の被覆材を形成し、該被覆材に、図示はしないが上記ティッシュを供給した方法と同様に、ポリオレフィン繊維からなる不織布(坪量30g/m2)を用いて熱融着部層を形成した。
【0086】
一方、粒径80〜350メッシュの還元鉄粉とヤシガラ活性炭を重量比14:1で混合した発熱組成物をホッパーに貯蔵し、該発熱組成物を、周速度25m/分で回転する直径267mm、周面の幅250mmのドラム状回転体の周面に形成された凹陥部に自然落下により供給した。
【0087】
凹陥部は、深さd=5mm、縦l1=200mm、横w1=100mmの長方形の平断面形状であって、ドラム状回転体の周面の回転方向に等間隔で4個、幅方向に等間隔で2列設けた。各凹陥部と各凹陥部の間隔l2は10mm、各凹陥部と各凹陥部の幅方向の間隔w2は10mmである。
【0088】
上記被覆材をガイドロールと上記ドラム状回転体との間隙を通してドラム状回転体の周面に連続的に供給し、該供給された被覆材で凹陥部内に保持された発熱組成物の表面を覆いながら、被覆材と発熱組成物とをドラム状回転体と共に回転させた。
【0089】
上記ガイドロールは、ドラム状回転体の周面の法線が水平方向より上方を向いている側であって、最高点Aとガイドロール7とのドラム状回転体の周面における距離L=60mm、ガイドロールとドラム状回転体の周面との距離l=2mmの位置に設けた。
【0090】
次に、ドラム状回転体が回転する最低点Bにおいて、上記被覆材をドラム状回転体から水平方向に離脱させ、該被覆材上に発熱組成物を重力の作用により載置し、発熱層を形成した。
次に、ポリオレフィン繊維からなる不織布(坪量30g/m2)を用いて発熱層が形成された上記被覆材上に積層し、発熱層の上にも熱融着部層を形成した。
【0091】
次に、ロールに巻かれた上記ティッシュと同じ構成の長尺のティッシュに、上記被覆材の場合と同様にパルプを落下させて他の長尺の被覆材とし、該他の長尺の被覆材をガイドロールを通して、上記長尺の被覆材に設けられた他の熱融着部層上に積層し、発熱層が間欠的に設けられた長尺の積層体を得た。
【0092】
次に、加熱機能を有するエンボスロールによる加熱加圧処理、食塩水の噴霧装置による電解質溶液の含浸処理、切断用カッターを内蔵する切断機による切断処理を施して発熱性積層体として形成した後、通気性の袋に収納し発熱体を得た。次に、該発熱性体を非通気性の外袋に収納し、使い捨てカイロとした。
【0093】
上記実施例において、長尺の積層体の二枚の被覆材の間に発熱層が間欠的に形成された長尺の発熱性積層体製造用積層体を容易に得ることができた。更に該長尺の積層体に加熱加圧処理、電解質溶液の含浸処理、切断処理を施すことにより、柔軟性及び保温性能に優れたシートタイプの発熱性積層体であって、その周縁部が繊維層と、熱融着部層とからなり切断面には発熱層が現れていない発熱性積層体を得ることができた。
【0094】
【発明の効果】
本発明の発熱性積層体の製造方法は、二枚の被覆材の間に発熱層を設けてなる発熱性積層体の製造において、上記発熱層を構成する発熱組成物を、回転体周面に設けられた凹陥部に供給して該凹陥部内に保持させると共に、上記回転体の周面の法線が水平方向より上方を向いている側且つ回転体が回転する最高点に対し回転進行側の位置において、長尺の被覆材を連続的に供給し、該長尺の被覆材で上記凹陥部内に保持された発熱組成物の表面を覆いながら、長尺の被覆材と発熱組成物とを回転体と共に回転させ、上記長尺の被覆材を上記回転体における回転の最低点において上記回転体から離脱させ、該離脱の際に、上記長尺の被覆材上に上記凹陥部に保持された発熱組成物を重力の作用により載置するという構成を採用しているので、長尺の被覆材上に発熱層を間欠的に設けることができる。その結果、本発明によれば、作業環境を汚すことがなく、切断面がきれいに仕上がった発熱性積層体を得ることができる。
【0095】
尚、本発明の製造方法によれば、上記凹陥部の形状、寸法を適宜選択することにより、シートタイプの発熱性積層体を効率良く製造することができる。
【0096】
本発明においては、凹陥部を回転体周面に一定間隔をおいて設けることにより効率的に発熱性積層体を製造することができる。
【0097】
又、本発明においては、回転体がドラム状であって、発熱組成物供給装置に貯えられた発熱組成物をドラム状回転体の周面に設けられた凹陥部に供給し、ドラム状回転体の周面の法線が水平方向より上方を向いている側且つ回転体が回転する最高点に対して回転進行側の位置において、ガイドロールをドラム状回転体の周面と該ガイドロールの周面との間に長尺の被覆材を供給可能な距離を保って設け、該ガイドロ−ルとドラム状回転体との間隙に長尺の被覆材を供給するという構成を採用すると、作業環境を汚すことがなく、切断面がきれいに仕上がった発熱性積層体の発熱層を効率的に形成することができる。
【0098】
本発明の発熱性積層体の発熱層の製造方法は、少なくとも一枚の被覆材が、電解質溶液を保持可能な繊維層からなり、発熱層を構成する発熱組成物が、空気中の酸素と反応する発熱主剤と発熱反応を調整する発熱助剤とを含有する粉粒体からなるという構成を採用することにより、柔軟性及び保温性能に優れたシートタイプの発熱性積層体であって、作業環境を汚すことがなく、切断面がきれいに仕上がった発熱性積層体の発熱層を容易に形成することができる。
【0099】
本発明の発熱性積層体の製造方法に使用する発熱性積層体の製造装置は、周面に凹陥部が設けられたドラム状回転体と、発熱組成物供給装置と、ガイドロールとからなる発熱性積層体の製造装置であって、ドラム状回転体の周面の法線が水平方向より上方を向いている側且つ回転体が回転する最高点に対し回転進行側の位置において、上記ガイドロールが、該ガイドロールと上記ドラム状回転体の周面との間に長尺の被覆材を供給可能な距離を保って設けられているという構成を採用しているので、本装置を使用すると、長尺の被覆材上に発熱組成物を間欠的に設けることが容易である。その結果、本装置によれば、作業環境を汚すことがなく、切断面がきれいに仕上がった発熱性積層体製造用積層体を容易に得ることができる。
【0100】
本発明の発熱性積層体の製造方法に使用する発熱性積層体の製造装置は、上記回転体の周面の凹陥部を一定間隔をおいて形成すると、より効率的に発熱性積層体の発熱層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の発熱性積層体の製造方法に使用する製造装置の一例を示す図面である。
【図2】図2は、図2はドラム状回転体とガイドロールの関係を示す説明図である。
【図3】図3(a)は、ドラム状回転体の断面図である。図3(b)は、ドラム状回転体の平面図である。
【図4】図4は、発熱層が間欠的に設けられた長尺の積層体の平面図である。
【図5】図5は、発熱性積層体の縦断面図である。
【図6】図6は、発熱性積層体の平面図である。
【図7】図7は、発熱体の縦断面図である。
【図8】図8は、発熱性積層体の製造装置の一例を示す図面である。

Claims (4)

  1. 二枚の被覆材の間に発熱層を設けてなる発熱性積層体の製造において、上記発熱層を構成する発熱組成物を、回転体周面に設けられた凹陥部に充填して該凹陥部内に保持させると共に、上記回転体の周面の法線が水平方向より上方を向いている側且つ回転の最高点に対し回転進行側の位置において、長尺の被覆材を連続的に供給し、該長尺の被覆材で上記凹陥部内に保持された発熱組成物の表面を覆いながら、長尺の被覆材と発熱組成物とを回転体と共に回転させ、上記長尺の被覆材を上記回転体における回転の最低点において上記回転体から離脱させ、該離脱の際に、上記長尺の被覆材上に上記凹陥部に保持された発熱組成物を重力の作用により載置することを特徴とする発熱性積層体の製造方法。
  2. 凹陥部を回転体周面に一定間隔をおいて設けることを特徴とする請求項1記載の発熱性積層体の製造方法。
  3. 回転体がドラム状であって、発熱組成物供給装置に貯えられた発熱組成物をドラム状回転体の周面に設けられた凹陥部に充填し、ドラム状回転体の周面の法線が水平方向より上方を向いている側且つ回転の最高点に対して回転進行側の位置において、ガイドロールをドラム状回転体の周面と該ガイドロールの周面との間に長尺の被覆材を供給可能な距離を保って設け、該ガイドロ−ルとドラム状回転体との間隙に長尺の被覆材を供給することを特徴とする請求項1記載の発熱性積層体の製造方法。
  4. 少なくとも一枚の被覆材が、電解質溶液を保持可能な繊維層からなり、発熱層を構成する発熱組成物が、空気中の酸素と反応する発熱主剤と発熱反応を調整する発熱助剤とを含有する粉粒体からなることを特徴とする請求項1記載の発熱性積層体の製造方法。
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